JPH08508640A - ヒト脳ホスホジエステラーゼ - Google Patents

ヒト脳ホスホジエステラーゼ

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JPH08508640A JP6520314A JP52031494A JPH08508640A JP H08508640 A JPH08508640 A JP H08508640A JP 6520314 A JP6520314 A JP 6520314A JP 52031494 A JP52031494 A JP 52031494A JP H08508640 A JPH08508640 A JP H08508640A
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Abstract

(57)【要約】 低いKm、cAMP特異的ホスホジエステラーゼ(PDE IVB)の固有のサブタイプをコードするヒト脳(前頭皮質)cDNAライブラリーから単離されたcDNAクローンが記載されている。プローブとしてcDNAの非保存フラグメントを使用して種々のヒト組織におけるhPDE IVB mRNA発現の分布の分析は、脳、心臓、肺および骨格筋において検出されたが、胎盤、肝臓、腎臓または膵臓においては検出されなかった〜4-kb mRNAによる発現の制限パターンを明らかにした。さらにまた、別の〜5-kb hPDE IVB関連mRNA種は、脳組織において検出された。酵母サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の遺伝子工学的に処理されたPDE欠失菌株におけるhPDE IVBの発現により、PDE IVについての予想された動態学的特徴:1)cAMPについての低いKm(4.3μM)、2)cGMPについての高いKm(>3mM)および3)PDE IVの選択的阻害薬であるロリプラムに対する感受性(Ki=0.085μM)を示すcAMP PDE活性の過剰産生を生じた。組換えhPDE IVBは、また、[3H]R−ロリプラムを、飽和可能にかつ高親和性をもって結合した。[3H]R−ロリプラム結合データの分析により、2つの非相互作用性の高親和性ロリプラム結合部位(Kd=0.4および6nM)の存在または複数の結合部位の間の負の協働的相互作用を示す曲線スキャチャード(Scatchard)プロットが明らかになった。この新規酵素は、有効な抗鬱薬、抗喘息薬または抗炎症薬として供する能力について候補化合物をスクリーニングするのに特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト脳ホスホジエステラーゼ 発明の分野 本発明は、ホスホジエステラーゼ(PDE)をコードするcDNA、酵素の組 換え産生におけるそれらの使用および薬物スクリーニングにおけるPDEの使用 に関する。さらに詳しくは、本発明は、ヒトの低Km、cAMP特異的ホスホジ エステラーゼ(PDE IV)の固有のサブタイプおよび医薬的に有用な物質のス クリーニングにおけるその使用に関する。 発明の背景 最近の、いくつかの異なる哺乳動物のPDEをコードするcDNAクローンの 同定および特徴付けは、マルチプルイソザイムファミリーの存在ならびに特定の サブタイプの下図および組織分布についての累積的生化学的証拠を支持した[リ ヴィ,ジー・ピー(Livi,G.P.)ら、モレキュラー・アンド・セルラー・バイオケ ミストリー(Mo1.Cell.Bio.)10:2678−86(1990);コリセリ,ジ ェイ(Colicelli,J.)ら、プロシーディングズ・オブ・ナショナル・アカデミー ・オブ・サイエンシズ(ユー・エス・エイ)(Proc.Natl.Acad.Sci.(USA) )86:3599−3603(1989)およびデイヴィス(Davis)ら、プロ シーディングズ・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ(ユー・ エス・エイ)(Proc.Natl.Acad.Sci.(USA))86:3604−08(19 89)]。薬物発見に関する特に重要なイソザイムファミリーは、PDE IVフ ァミリーである。このイソザイムファミリーが抗鬱薬[ニコルソン,シー・ディ (Nicholson,C.D.)ら、トレンズ・イン・ファーマコロジカル・サイエンシズ( Trends in Pharm.Sci.)12:14−27(1991)]から抗喘息薬および抗 炎症薬[トルフィ,ティ・ジェイ(Torphy,T.J.)およびビー・ジェイ・アンデ ム(B.J.Undem)、ソーラクス(Thorax)46:512−23(1991)]ま での範囲にある種々の治療薬についての分子標的 を示すことを示す相当な証拠がある。ヒト単球ライブラリーから得られたcDN Aによってコードされている酵素であるhPDE IVAのクローニング、発現およ び生化学的特徴が開示された[リヴィ,ジー・ピーら、前記文献(1990)お よびトルフィ,ティ・ジェイ(Torphy,T.J.)らジャーナル・オブ・バイオロジ カル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)267:1798−1804(1992) ]。本発明の目的は、ヒト脳において発現された、クローン化され、特徴付けら れたPDE IVサブタイプを提供することである。 環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)は、3',5'−環状ヌクレ オチドの加水分解を触媒して、その結果、5'−ヌクレオチド代謝を形成させる 酵素のファミリーからなる。少なくとも5つの異なる哺乳動物のPDEイソザイ ムファミリーが存在し、各々、1)酵素動力学、2)基質選択性および3)種々 の化合物による選択的な阻害を含む多くの生化学的特性に基づいて区別される。 これらのイソザイムファミリーは、I)Ca2+/カルモジュリン依存性PDE;II )cGMP誘発PDE;III)cGMP阻害PDE;IV)cAMP特異的PDE およびV)cGMP特異的pDEと定義される[ビーボ,ジェイ・エイ(Beavo,J .A.)ら、トレンズ・イン・ファーマコロジカル・サイエンシズ(Trends Pharma col.Sci.)11:150−155(1990)およびコンチ,エム(Conti,M.) ら、エンドクライン・レビュー(Endocrine Rev.)12:218−234(19 91)]。 有効な抗炎症薬および抗喘息薬として低Km、cAMP特異的PDE(PDEI V)の阻害薬を評価することに相当重要である。前記のように、単球において発 現されるヒトPDE IVサブタイプ(hPDE IVA)をコードするcDNAのクロ ーニングおよび発現が開示された。この酵素は、ラットの脳[コリセリ(Colice lli)、前記文献(1989)]およびショウジョウバエ(Drosophila)[チェ ン,シー−エヌ(Chen,C−N.)ら、プロシーディングズ・オブ・ナショナル・ア カデミー・オブ・サイエンシズ・ユー・エス・エイ(Proc.Natl.Acad.Sci.,USA )83:9313−17(1986)]からのPDE IVとの有意なアミノ酸配 列ホモロジーを示した。さらにまた、組換え酵素は、酵母および哺乳 動物細胞の両方において過剰発現され、その動力学的特徴および酵素選択的阻害 薬に対する感度に基づいてPDE IVとして定義される。組換えhPDE IVAは、 cAMPについての低Km(Km=3.2μM)、cGMPについての高Kmを有 し、他のPDEイソザイムの選択的阻害薬によってではなく、ロリプラム(roli pram)(Ki=0.06μM)によって阻害される。 PDE IV選択的阻害薬ロリプラムの抗欝活性は、中枢神経系においてPDEI Vの阻害と関連している。ロリプラムは、ラット脳のホモジネートに親和性をも って結合し、結合部位は、PDE IV分子自体内に触媒的またはアロステリック 部位のいずれかを意味すると思われる。したがって、最近、組換えhPDE IVA は、触媒活性および高親和性(Kd=2nM)[3H]−ロリプラム結合部位の両 方を有することが確立された[トルフィ,ティ・ジェイ(TorphyT.J.)ら、ジャ ーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)267:179 8−1804(1992)]。hPDE IVAのこの高い親和性結合部位と触媒活 性との間の関係は、明らかではないが、この部位が酵素の2つの異なる触媒形態 のうちの1つの上のアロステリック部位または触媒部位を意味することが提案さ れた。さらなるPDE IVサブタイプがヒト脳において発現されるか、および、 そのような場合、このサブタイプがhPDE IVAと同様の生化学的特徴を有する かを知ることは、相当重要なことである。高親和性ロリプラム結合部位がhPD E IVAに加えてPDE IVサブタイプ上に存在するかの決定が特に重要である。 ロリプラムの作用のメカニズムは、ヒトの単球およびラットの脳から誘導され た利用可能な組換えPDE IV酵素を使用して生化学的に評価することができる が、PDE IV活性(および細胞cAMP含量)が神経生化学的プロセスを如何 に調節するかの真の薬理学的理解は、たとえあるとしてもヒト脳において発現さ れたPDE IVサブタイプに関する知識の欠如によって制限される。したがって 、本発明の目的は、ヒト脳からのPDE IVをコードする単離されたcDNAク ローンを提供し、サブタイプ特異的PDE IV阻害薬の発見のためのスクリーニ ングプロトコールにおいてこの有用な試薬を使用することである。本明細書には 、固有のPDE IVサブタイプをコードするヒト前頭皮質cDNAライブラリー からの cDNAのクローニングが記載されている。この酵素は、ビーボおよびライフシ ュナイダー(前記文献)(1990)の命名法に従って、hPDE IVBと称さ れる。cDNA生成物は、その比較アミノ酸配列およびPDE IV選択的阻害薬 、組換え酵素の動力学的特徴および[3H]ロリプラム結合能に基づいてIV型P DEと定義される。驚くべきことに、このPDE IVBサブタイプは、発現の制限 組織タイプパターンを示す。 発明の簡単な説明 本発明は、ヒトPDE IVBをコードする単離された核酸分子を提供するもので ある。本発明は、実質的にヒト起源の他のタンパクを含まないヒトPDE IVBを 提供するものでもある。本発明は、PDE IVB酵素の組換え体産生のためのクロ ーニングおよび発現ベクターなどの分子試薬を提供するものでもある。本発明は 、酵素の発現能を有する組換え宿主細胞を提供するものでもある。本発明は、さ らに、標識リガンド/酵素複合物の存在を検出することによって酵素結合能を有 するこれらのリガンド候補を同定することからなるPDE IVB酵素への結合能を 有するリガンドを同定するための方法を含む。本発明は、また、(a)複数の薬 物候補および(b)酵素に結合することが知られている分析的に検出可能なリガ ンドを酵素に結合させる条件下で、(b)酵素に結合することが知られている分 析的に検出可能なリガンドの存在下、酵素を(a)複数の薬物候補と接触させ、 公知のリガンドの酵素との結合または相互作用の増強能または阻害能を有するこ れらの候補化合物を同定することからなるヒトPDE IVB酵素に結合するこれら の化合物を同定するために化合物をスクリーニングする方法を提供するものでも ある。本発明は、酵素の基質(例えば、cAMP)加水分解能についての該化合 物の効果をモニターすることによって酵素の触媒活性の阻害能を有する候補化合 物を検出するための方法を提供するものでもある。本発明は、(a)上昇したc AMPレベルに関連する特異的成長停止表現型を示すPDE不完全宿主細胞を準 備し;(b)宿主細胞を、PDE IVB酵素の発現の指向能を有するプラスミドを 用いて形質転換または形質移入させ、得られた組換え宿主細胞をPDE IVB酵素 の発現のために充分な、かつ、発現PDE IVB酵素を阻害する成長停止反応を生 じ るのに充分な条件下で培養し;(c)該組換え宿主細胞を複数の候補化合物と接 触させ、(d)酵素阻害能を有するこれらの化合物を同定し、これにより、成長 停止表現型を暴露することからなるPDE IVB選択的リガンドの検出のための生 物学的スクリーニングを提供するものでもある。本発明は、3つの前記方法のい ずれによっても同定される化合物および医薬的に許容される担体からなる医薬組 成物を提供するものでもある。さらに、本発明は、翻訳を防止するためにヒトP DE IVBをコードするmRNA分子の配列との特異的結合能を有する配列を有す るアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。本発明は、PDE IVBドメインおよ びドメインを配置する細胞表面からなる縮合タンパク、ならびに、PDE IVBド メインに結合させる条件下で表面上で縮合タンパクを発現する組換え宿主細胞を 複数の薬物候補と接触させ、酵素の触媒活性を増強または阻害する能力を有する これらの候補薬物を同定することからなるヒトPDE IVB酵素に結合するこれら の化合物を同定するために化合物をスクリーニングする方法を提供するものでも ある。 図面の簡単な説明 第1図は、hb-PDE1aおよびhb-PDE1 cDNAクローンの、予想されるh PDE IVBアミノ酸配列との複合ヌクレオチド配列を示す。全暗号配列および完 全な5'および3'−UTRを示す。右側の座標は、ヌクレオチドおよびアミノ酸 位置を示す。アミノ酸配列は、推定の翻訳開始部位(+1)から出発することを 示し、星印は、推定の停止コドンを示す。大文字は、クローンhb-PDE1に対 応しており、小文字は、クローンhb-PDE1aに固有のヌクレオチドに対応する (実施例を参照)。下線を付した領域は、第5図Aに示されたノーザン分析法に ついてプローブとして使用された維持されなかった領域(第2図を参照)を示す 。hb-PDE1 cDNAは、位置283から2363まで伸長し、hb-PDE1a は、位置1008から3609まで伸長する。推定のポリアデニル化シグナル( 5'−AATAAA−3')およびポリ(A)トラクトは、肉太活字とする。ジー ンバンク(GenBank)受託番号は、M97515である。 第2図は、代表的な哺乳動物の低KmcAMP特異的PDE(PDE IV)の推 測されたアミノ酸配列を示す。hPDE IVBは、ここに報告されたヒト脳PDEI Vサブタイプであり;hPDE IVAは、ヒト単球PDE IVであり;rPDE IVAお よびrPDE IVBは、各々、cDNAクローンRDIおよびDPDから誘導された 2種類のラット脳PDE IVを示す。ダッシュは、同一のアミノ酸配列を示し; ピリオドは、配列を最大限するために含まれる配列ギャップを示す。 第3図は、ロリプラムによるhPDE IVB cAMP加水分解および阻害の速度 を示す。PDE活性は、hPDE IVB発現が誘発されてから6時間後の酵母溶解 産物において評価した。データは、2種類の調製物からの結果の代表である。パ ネルAは、cAMP加水分解の二重逆数プロットである。使用したcAMPの濃度 は、0.03〜50μMの範囲であった。cAMPについてのKmは、計算して、 4.3±0.2μMであり、Vmaxは、11.3nmol/mgタンパク/分であった。c AMPの10個の最も高い濃度を用いて得られたデータは、挿入図において拡大 スケールで示される。パネルBは、hPDE IVBによるcAMP加水分解に対する R−ロリプラムの阻害薬効果の分析である。記号は、実際の実験データを示し、 線は、KINPAC速度分析プログラムにより作成され、Ki=0.085μMを 有する競合的阻害薬についてのデータポイントの理論的位置を示す。 第4図は、[3H]R−ロリプラム結合のスキャッチャード分析を示す。hPD E IVB発現の誘導から6時間後に調製された酵母細胞溶解産物の上清フラクショ ンを種々の濃度の[3H]−R−ロリプラム(0.02〜24nM)と一緒にイン キュベートした。アッセイは、飽和できる結合を定義するために1μMの非標識 ロリプラムの存在下または不在下で行った。示された結果は、全結合の95%以 上に相当する、飽和可能な[3H]R−ロリプラム結合のスキャッチャード分析 を示す。Acufitコンピュータープログラムによって分析したとおり、最も良い データは、二部位モデル(F<0.01)をロリプラムKd=0.4および6nM と適合させた。データは、2つの調製物を用いて得られた結果の代表である。 第5図は、hb-PDE1特異的mRNAのヒト組織分布を示す。種々のヒト組織 から抽出されたポリ(A)+mRNAを含有するノーザンブロットは、パネルAに おいて非維持3'領域(第1図を参照)に対応するhb-PDE1の32P標識PC Rフラグメントを用いてプローブされ、ストリップされ、パネルBにおける32P 標識ベータアクチンcDNAを用いて再プローブされた。各レーンは、所定のヒ ト組織からのポリ(A)+RNA2μgを含有した。サイズマーカーは、kbである 。 発明の詳細な説明 本発明の説明において、以下の用語を使用し、これは、以下に示されるように 定義される。 「抗原」は、ヒトの免疫系を刺激して、体液性および/または細胞性抗原特異 的反応を作成する宿主免疫系を刺激する1つ以上のエピトープを含有する分子を 意味する。該用語は、「免疫原」と相互交換可能に使用される。 用語「エピトープ」は、特異的抗体分子が結合する抗原またはハプテン上の部 位を示す。該用語は、「抗原性決定因子」または「抗原性決定因子部位」と相互 交換可能に使用される。 「縮合タンパク」は、少なくとも2つの操作的に連結された非相同性暗号配列 の発現から得られるタンパクである。PDE IVBペプチドおよび第2の無関係な ペプチド配列からなる該タンパクは、縮合タンパクの例である。 暗号配列は、RNAポリメラーゼが2つの暗号配列を一本鎖mRNA中に転写 し、次いで、両方の暗号配列から誘導されたアミノ酸を有する一本鎖ポリペプチ ド中に翻訳される場合のもう1つの暗号配列に「操作可能に連結」される。暗号 配列は、発現配列が最終的に処理されて所望のタンパクを産生する限り、お互い に隣接する必要はない。 「組換え」ポリペプチドは、組換えDNA法によって産生された、例えば、所 望のポリペプチドをコードする外因性DNA構築によって形質転換された細胞か ら産生されたポリペプチドを意味する。「合成」ポリペプチドは、化学合成によ って製造されたものである。 「レプリコン」は、in vivoでDNA複製の自律性単位として機能する;すな わち、同一対照下で複製脳を有する遺伝的素子(例えば、プラスミド、染色体、 ウイルス)である。 「ベクター」は、別のDNAセグメントが結合したセグメントの複製を引き起 こすように結合されるプラスミド、ファージまたはコスミドなどのレプリコンで ある。 「二本鎖DNA分子」は、弛緩され、かつ、スーパーコイル化された二本鎖ら せん状態のデオキシリボヌクレオチド(アデニン、グアニン、チミンまたはシト シン塩基)の重合形態を意味する。この用語は、分子の一次および二次構造を意 味するだけであり、特定の三次形態にそれを限定しない。かくして、この用語は 、とりわけ、直鎖状DNA分子(例えば、制限フラグメント)、ウイルス、プス ミドおよび染色体において見られる二本鎖DNAを含む。特別の二本鎖DNA分 子の構造を検討する際に、配列は、DNAの非転写鎖(mRNAと相同性の配列 を有する鎖)に沿って5'から3'への方向で該配列だけを与える常法に従ってこ こで説明する。 特定のタンパクのDNA「暗号配列」または該タンパクを「コードするヌクレ オチド配列」は、適切な調節配列の制御下においた場合、ポリペプチド中に転写 され、かつ、翻訳されるDNA配列である。 「プロモーター配列」は、細胞中のRNAポリメラーゼ結合能を有し、暗号配 列の転写開始能を有するDNA調節領域である。本発明を定義するために、プロ モーター配列は、暗号配列の翻訳開始コドン(例えば、ATG)によって3'末 端で結合され、バックグランド以上の検出可能なレベルで転写を開始することが 必要な最少量の塩基または素子を含むように上流(5'方向)に伸長する。プロ モーター配列内には、転写開始部位(ヌクレアーゼS1を用いてマッピングする ことによって便宜的に定義された)、および、RNAポリメラーゼの結合の原因 となるタンパク結合ドメイン(コンセンサス配列)がある。真核プロモーターは 、「TATA」ボックスおよび「CAT」ボックスを含有することがしばしばあ るが、常にではない。原核プロモーターは、−10および−35コンセンサス配 列に加えてシャイン・ダルガーノ配列を含有する。 DNA「制御配列」は、集合的に宿主細胞における暗号配列の発現(例えば、 転写および翻訳)の準備をするプロモーター配列、リボソーム結合部位、ポリア デニル化シグナル、転写停止配列、上流調節ドメイン、エンハンサーなどを集合 的に意味する。 制御配列は、RNAポリメラーゼがプロモーター配列を結合し、暗号配列をm RNA中に転写する場合に細胞中の暗号配列の「発現を指向し」、次いで、暗号 配列によってコードされたポリペプチド中に転写される。 「宿主細胞」は、形質転換もしくは形質移入された細胞であるか、または、外 因性DNA配列による形質転換能もしくは形質移入能を有する。 細胞は、かかる外因性DNAが細胞膜の内部に導入された場合に外因性DNA によって「形質転換」された。外因性DNAは、細胞のゲノムを作成する染色体 DNA中に組み込まれ(共有結合され)ていてもいなくてもよい。原核細胞およ び酵母において、例えば、外因性DNAは、プラスミドなどのエピソーム素子上 に維持される。真核細胞に関して、安定に形質転換または形質移入された細胞は 、外因性DNAが染色体中に取り込まれたものであり、その結果、染色体複製を 介して娘細胞によって遺伝される。この安定性は、原核細胞の、外因性DNAを 含有する娘細胞の個体群からなる細胞系またはクローンを確立する能力によって 示される。 「クローン」は、1個の細胞または有糸分裂による共通の祖先から誘導された 細胞の個体群である。「細胞系」は、多くの世代についてin vitroで安定な成長 能を有する一次細胞のクローンである。 2つのDNAまたはポリペプチド配列は、ヌクレオチドまたはアミノ酸の少な くとも約93%(好ましくは、少なくとも約95%、最も好ましくは、少なくと も約98%)が分子の定義された長さ、通常、分子の全長について適合している 場合、「実質的に相同」または「実質的に同一」である。本明細書で使用する場 合、実質的に相同とは、詳述されたDNAまたはポリペプチド配列との同一性を 示す配列を意味する。実質的に相同であるDNA配列は、例えば、特別な系につ いて定義したようなストリジェントな条件下でのサザンハイブリダイゼーション 実験において同定することができる。適切なハイブリダイゼーション条件を定義 することは、当該技術分野の技術の範囲内である。例えば、「カレント・プロト コールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー」(Current Protocols in Mol.Biol.)第I巻および第II巻、ウイリィ・インターサイエンス(WiLey Inter science)、オースベル(Ausubel)ら編(1992)を参照。実質的に同一であ るタンパク配列は、タンパク分解性消化、ゲル電気泳動およびマイクロシーケン シング(microsequencing)によって同定することができる。 「機能的に同等な」なる語は、被験タンパクのアミノ酸配列が詳述されたPD E IVBペプチドと実質的に同等な触媒反応を誘発するものであることを示す。 DNA構築物の「非相同」領域は、自然には他の分子に関連して見られないも う1つのDNA分子内の、または該DNAに結合したDNAの同定可能なセグメ ントである。かくして、非相同領域がレセプター遺伝子をコードする場合、遺伝 子は、通常、供給動物のゲノムにおいて該遺伝子をフランクしないDNAによっ てフランクされる。非相同暗号配列のもう1つの例は、暗号配列自体が自然には 見られない構築物である(例えば、天然遺伝子とは異なるコドンを有する合成配 列)。対立変異(allelic variation)または天然の突然変異は、本明細書で使 用する場合、DNAの非相同領域を生じさせない。 「高親和性」ロリプラム結合部位は、約10nM以下のロリプラムについての Kiによって特徴付けられ、一方、「低親和性」ロリプラム結合部位は、約10 0nM以上のロリプラムのKiによって特徴付けられる。 本明細書で使用する場合、リガンドなる語は、PDE IVB酵素と結合または相 互作用することができる分子を意味する。リガンドが酵素の活性部位に結合し、 触媒的に作用される場合、リガンドは、基質として知られている。阻害薬は、酵 素の活性部位で結合されてもされなくてもよいリガンドである。 本発明は、ヒトPDE IVBをコードする、単離された核酸分子を提供するもの である。かかる酵素は、この固有のサブタイプのメンバーについて上述した特徴 によって定義される。ヒトPDE IVBをコードする核酸を単離するための1つの 手段は、ヒトゲノムまたはcDNAライブラリーをプローブすることである[「 カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー」(Current Pr otocols in Molecular Biology)、オースベル,エフ・エム(Ausubel,F.M.)ら 編、グリーン・パブリッシング・アソシエイション・アンド・ジョン・ ウイリィ・インターサイエンス(Greene Publishing Assoc.and John Wiley In terscience)、ニューヨーク、1989、1992]。この目的のための1つの 特定の有用なプローブは、配列番号1として本明細書に記載する配列のDNAの すべてを取り込んだプローブまたはハイブリダイズ可能なフラグメントである。 別法としては、以下に説明するとおり、PDE IVAからのプローブを使用するこ ともできる。これによって得られた単離された核酸分子を使用して、ヒト、哺乳 動物または他の動物源由来のゲノムDNA、cDNAまたはRNAの相補的コピ ーを得ることができるか、または、前記で定義された転写調節および制御素子な らびに本明細書に記載された暗号配列に関する5'および/または3'領域由来の 他の安定性、プロセシング、翻訳および組織特異性を決定する領域を含む関連配 列についてかかる供給源をスクリーニングすることができる。本明細書に記載さ れた方法によって単離されたさらなる暗号配列は、このさらなる配列が配列番号 1の配列と約93%相同性を有する場合、配列番号1に示された暗号配列と実質 的に同一であると思われる。 本発明は、ヒトPDE IVBである単離されたタンパクを提供するものでもある 。この酵素は、配列番号2に挙げられたアミノ酸配列に関して定義され、実質的 に相同なアミノ酸配列を有するが、ここに定義されたPDE IVB酵素の特徴を維 持する突然変異体を含む。本発明のタンパクは、好ましくは、組換え遺伝子工学 技術によって調製される。単離された核酸、特にDNAは、遺伝子発現のために 必要とされる必要な発現制御領域(例えば、調節領域)にDNAを操作的に結合 させることによって発現ベクター中に導入することができる。該ベクターは、当 該技術分野でよく知られている方法[オースベルら、前記文献]によって原核( 例えば、細菌の)または真核(例えば、酵母または哺乳動物の)細胞などの適切 な宿主細胞中に導入することができる。調製または単離されている所望のタンパ クについての暗号配列は、好適なベクターまたはレプリコンにクローン化される ことができる。多くのクローニングベクターは、当業者に知られており、適切な クローニングベクターの選択は、選択の問題である。クローニングのための組換 えDNAベクターおよびそれらが形質転換することができる宿主細胞の例として は、 バクテリオファージλ(イー・コリ(E.coli))、pBR322(イー・コリ)、 pACYC177(イー・コリ)、pKT230(グラム陰性細菌)、pGV11 06(グラム陰性細菌)、pLAFR1(グラム陰性細菌)、pME290(非イ ー・コリ・グラム陰性細菌)、pHV14(イー・コリおよびバシラス・サチリ ス(Bacillus subtilis))、pBD9(バシラス(Bacillus))、pIJ61( ストレプトマイセス(Streptomyces))、pUC6(ストレプトマイセス)、Y Ip5(サッカロマイセス(Saccharomyces))、バキュロウイルス(baculovir us)昆虫細胞系、YCp19(サッカロマイセス)が挙げられる。一般に、「デ ィエヌエイ・クローニング」(DNA Cloning):第I巻および第II巻、グラバー (Glover)ら編、アイアールエル・プレス・オックスフォード(IRL Press Oxfo rd)(1985)(1987)および;ティ・マニアティス(T.Maniatis)ら、 「モレキュラー・クローニング」(Molecular Cloning)コールド・スプリング ・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)(1982)を 参照。 遺伝子は、プロモーター、リボソーム結合部位(細菌発現のため)、および、 所望により、オペレーター(本明細書において、集合的に、「制御」素子と記す )の制御下に置くことができ、その結果、所望のタンパクをコードするDNA配 列は、この発現構築を含有するベクターによって形質転換された宿主細胞におい てRNAに転写される。該暗号配列は、シグナルペプチドまたはリーダー配列を 含有してもしなくてもよい。本発明のサブユニット抗原は、例えば、イー・コリ (E.coli)tacプロモーターまたはタンパクA遺伝子(spa)プロモーターおよび シグナル配列を使用して発現され得る。リーダー配列は、翻訳後プロセシングに おいて細菌宿主によって除去され得る。例えば、U.S.P4,431,739、4 ,425,437、4,338,397を参照。 制御配列に加えて、宿主細胞の増殖に関するタンパク配列の発現を調節する調 節配列を付加するのが望ましい。調節配列は、当業者に知られており、例として は、調節化合物の存在を含む化学的または物理的刺激に応じて遺伝子を発現させ たり発現させなかったりするものが挙げられる。調節素子の別のタイプは、ベク ター、例えば、エンハンサー配列においても存在する。 発現ベクターは、特定の暗号配列が適切な調節配列を有するベクター中にある ように構築され、制御配列に関する暗号配列のポジショニングおよびオリエンテ イションは、暗号配列が制御配列の「制御」下で転写されるようなものである( すなわち、制御配列でDNA分子に結合するRNAポリメラーゼは、暗号配列を 転写する)。重要な特定の抗原をコードする配列の修飾は、この結果を達成する のが望ましい。例えば、適切なオリエンテイションを有する制御配列に結合する ように配列を修飾すること、すなわち、リーディングフレームを維持することが 必要な場合がある。制御配列および他の調節配列は、前記クローニングベクター などのベクター中に挿入する前に暗号配列に連結される。別法としては、暗号配 列は、制御配列および適切な制限部位をすでに含有している発現ベクター中に直 接クローン化することができる。 分泌シグナルの次なる切断で宿主微生物からポリペプチドを分泌させる配列を 付加することが望ましい場合がある。重要なレセプターの突然変異体または類似 体を嗅声するのも望ましい。突然変異体または類似体は、タンパクをコードする 配列の部分の欠失によって、配列の挿入によって、および/または、配列内の1 個以上のヌクレオチドの置換によって調製される。部位特異的突然変異誘発など のヌクレオチド配列を修飾するための技術は、当業者によく知られている。例え ば、ティ・マニアティスら(前記文献);ディエヌエイ・クローニング第I巻お よび第II巻(前記文献);ニュークリイック・アシッド・ハイブリダイゼーショ ン(前記文献)を参照。 多くの原核発現ベクターは、当該技術分野で知られている。例えば、U.S.P .4,578,355、4,440,859、4,436,815、4,431,740 、4,431,739、4,428,941、4,425,437、4,418,149 、4,411,994、4,366,246、4,342,832を参照;U.K.特許 出願GB2,121,054、GB2,008,123、GB2,007,675;お よび欧州特許出願103,395も参照。酵母発現ベクターも当該技術分野で知 られている。例えば、U.S.P.4,446,235、4,443,539、4.4 30,428を参照;欧州特許出願103,409、100,561、96,491 も参照。SV40後期プロモーターを使用して哺乳動物細胞において発現を駆動 するpSV2neo[ジャーナル・オブ・モレキュラー・アンド・アプライド・ジェ ネティクス(J.Mol.Appl.Genet.)、1:327−341に開示されている]、 または、DMVプロモーターを使用して発現を駆動するpCDNA1から誘導さ れたベクターであるpCDNA1neo[モレキュラー・アンド・セルラー・バイオ ケミストリー(Mol.Cell Biol.)7:4125−29]。これらの後者の2つの ベクターは、共に、哺乳動物細胞において一過性または安定な(G418耐性を 使用する)発現のための使用され得る。昆虫細胞発現系、例えば、ドロソフィラ (Drosophilla)も有用である[PCT/US89/05155およびUS91 /06838ならびにEP出願88/304093.3を参照]。 選択された発現系および宿主に依存して、本発明のタンパクは、重要なタンパ クが発現される条件下で前記発現ベクターによって形質転換された宿主細胞を増 殖させることによって産生される。組換え体の同定および回収を容易にするため に、内在性PDE IVをあまり産生しなかった細胞タイプを宿主として使用する のが好ましい。次いで、該タンパクを宿主細胞から単離し、精製する。発現系が 増殖培地中に該タンパクを分泌すると、該タンパクを、該培地から直接精製する ことができる。該タンパクが分泌されない場合、細胞溶解物から単離されるか、 または、細胞膜フラクションから回収される。タンパクが細胞表面に局在する場 合、全細胞または単離された膜は、所望の遺伝子産生物のアッセイ可能な供給源 として使用され得る。適切な増殖条件および回収方法の選択は、当該技術の範囲 内である。 本発明のタンパクは、公知のアミノ酸配列または重要な遺伝子のDNA配列か ら誘導されたアミノ酸配列を使用して、固相ペプチド合成法などの化学合成によ っても製造される。かかる方法は、当業者に知れている。ペプチドの化学合成は 、特には好ましくはない。 本発明のタンパクまたは少なくとも1つのエピトープからなるそれらのフラグ メントは、ポリクローナルおよびモノクローナルの両方の抗体を産生するために 使用することができる。ポリクローナル抗体が望ましい場合、選択された哺乳動 物(例えば、マウス、ウサギ、ヒツジ、ウマなど)は、本発明のレセプターもし くはそのフラグメントまたは突然変異レセプターで免疫される。免疫された動物 由来の血清を、公知の方法に従って、回収し、処理する。ポリクローナル抗体を 含有する血清を使用する場合、ポリクローナル抗体は、イムノアフィニティクロ マトグラフィーまたは他の公知の方法によって精製することができる。 本発明のタンパクおよびそのフラグメントに対するモノクローナル抗体も、当 業者によって容易に産生することができる。ハイブリドーマ技術を使用すること によってモノクローナル抗体を製造するための一般的な方法は、よく知られてい る。不死化抗体産生性細胞系は、細胞融合によって、および、オンコジーンDN AによるBリンパ球の直接形質転換またはエプスタインーバーウイルスによる形 質移入などの他の技術によって生産することができる。例えば、エム・シュライ ヤー(M.Schreier)ら、「ハイブリドーマ・テクニクス」(Hybridoma Techniqu es)(1980);ハマーリング(Hammerling)ら、「モノクローナル・アンチ ボディズ・アンド・ティーセル・ハイブリドーマズ」(Monoclonal Antibodies and T-cell Hybridomas)(1981);ケネット(Kennett)ら、「モノクロー ナル・アンチボディズ」(Monoclonal Antibodies)(1980)を参照;U.S .P.4,341,761、4,399,121、4,427,783、4,444,88 7、4,452,570、4,466,917、4,472,500、4,491,63 2および4,493,890も参照。重要な抗原またはそのフラグメントに対して 産生されたモノクローナル抗体のパネルは、種々の特性、すなわち、イソタイプ 、エピトープ、親和性などについてスクリーンされ得る。モノクローナル抗体は 、それらが指向される個々の抗体の、イムノアフィニティ法を使用する精製にお いて有用である。別法としては、重要なモノクローナルをコードする遺伝子は、 当該技術分野で知られているPCR法によってハイブリドーマから単離され、適 切なベクター中でクローンされ、発現される。本発明の抗体は、ポリクローナル またはモノクローナルのいずれであっても、イムノアッセイ、RIA、ELIS Aなどにおいて使用される試薬であるという点で付加的有用性を 有する。 別の具体例において、酵素からなる細胞膜フラクション、遊離状態であるかま たは固体支持体上に固定化された酵素または単離された酵素を含有する部分的に 精製された上清は、試験されるべき化合物の結合を測定するために使用される。 組換え細胞が酵素の発現のために使用される場合、あまり内在性酵素活性を有し ない細胞を使用するのが好ましく、その結果、結合は、たとえあるとしても、重 要な発現された酵素の存在のためである。好ましい細胞としては、酵母細胞、特 に、内在性PDE活性を欠失するように処理されたサッカロマイセス・セレビシ エ(Saccharomyces cerevisiae)のものが挙げられる。別の具体例では、PDE IVBの特異的局在化を行うことができる。例えば、融合タンパクは、本発明の酵 素を、宿主細胞の細胞壁または細胞膜中へのかかる融合の取込みを指向するタン パクドメインと融合させることによって製造することができる。細胞表面局在ド メインと称されるかかるドメインは、それ自体、または、当該技術分野で知られ ているアクセサリーシグナル配列に関連して、融合タンパクの発現および宿主細 胞膜または細胞壁中への一体化を指向する能力がある。融合タンパクを一体化す るのが最も好ましく、その結果、PDE IVBドメインは、宿主細胞の外面上に表 される。 本発明の化合物スクリーニング具体例において、酵素一部精製、または、単離 、固定化または細胞結合形態は、複数の候補分子と接触させられ、酵素に結合し 、相互作用するこれらの候補が選択される(酵素阻害薬など)。結合または相互 作用は、重要な放射性標識候補を使用することによって直接測定することができ る。 別法としては、候補化合物は、公知の、好ましくは分析的に検出可能な試薬、 最も好ましくは放射能で標識されたリガンド(例えば、ロリプラム)が試験され るべき化合物と一緒に導入される競合スクリーニングアッセイに付すことができ 、該化合物の、標識リカンドの結合を阻害または増強する能力が測定される。化 合物は、重要な酵素クラスへの増加した親和性および選択性ついてスクリーンさ れる。別のアプローチにおいて、優れている点は、PDE IVBの触媒活性を有す る点である。特に、PDE IVBは、環状ヌクレオチド(例えば、環状AMP)の 3'−ホスホエステル結合を加水分解して、5'−モノホスフェート生成物を形成 するので、候補分子は、適切な分析的に検出可能な試薬(例えば、放射性試薬、 蛍光試薬または比色試薬)で標識された環状ヌクレオチドの加水分解を阻害する 能力についてスクリーンすることができる。 別の具体例では、宿主細胞、特に酵母中で機能的に発現されたヒトPDE IVB は、高速高流量スクリーンにおいて使用されて、天然産生物などの供給源からの 酵素選択的阻害薬を同定され得る。サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomy ces cerevisiae)の細胞は、内在性cAMP PDEをコードする2つの遺伝子を 含有する[サス,ピー(Sass,P.)ら、プロシーディングズ・オブ・ナショナル・ アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユー・エス・エイ(Proc.Nat'l.Acad.Sci.US A)、83:9303−07(1986);ウイルソン,アール・ビー(Wilson, R.B.)ら、モレキュラー・アンド・セルラー・バイオケミストリー(Mol.Cell.B iol.)8:505−510(1988)およびニカワ,ジェイ・アイ(Nikawa,J. I.)ら、モレキュラー・アンド・セルラー・バイオケミストリー(Mol.Cell.Bio l.)7:3629−36(1987)]。PDE欠失突然変異体は、ロスシュタ イン(Rothstein)らの方法[クローニング・イン・イースト(Cloning in Yeas t)「ディエヌエイ・クローニングII:ア・プラクティカル・アプローチ」(DNA Cloning II:a practical approach)、デイ・エム・グラバー(D.M.Glover) 編、アイアールエル・プレス(IRL Press)、ワシントン・ディ・シー、第45 頁〜第66頁(1990)]に従って逆方向の遺伝的技術(遺伝子破壊)によっ て構築され、上昇したcAMP含量に関連した特異的な成長停止表現型を示すが 生存可能であることが判明した。これらの表現型としては、熱ショック感受性、 窒素欠乏に対する感受性および酢酸塩などの最適下限炭素供給源を含有する培地 上での増殖不能性が挙げられる。寒天プレートアッセイについての詳細(すなわ ち、培地組成および成長停止表現型をアッセイするための条件)は、サス(Sass )ら、前記文献;ウイルソン(Wilson)ら、前記文献;ニカワ(Nikawa)ら、前 記文献およびマッケイル,エム・エム(McHale,M.M.)ら、モレキュラー・ファ ーマコロジー(Mol. Pharm.)39:109−113(1991)に開示されている。すなわち、細胞 は、30℃で2日間SC−Trp液体培地中で増殖され、5mM cAMPおよび 150μM CuSO4を含有するSC−Trp寒天培地上にスポットされ、30 ℃で2日間インキュベートされる。熱ショックのために、細胞をマスタープレー トから前記と同一の培地を含有する2つのプレート上に複製し、一方を55℃に 1時間予熱する。予熱されたプレートに移された細胞を55℃で5分間インキュ ベートし、次いで、30℃にシフトした。酢酸塩上での増殖をモニターするため に、マスタープレートを、グルコースの代わりの2%酢酸カリウム以外は同一の 培地を含有するプレートに複製する。増殖は、30℃で5日目にスコア評価した 。 ストレプトマイセス・セレビシエ(S.cerevisiae)の遺伝子工学処理されたP DE欠失菌株におけるヒトPDE IVAまたはPDE IVBの機能的発現は、前記異 常表現型を逆転する。さらにまた、成長停止についての条件下、ロリプラムおよ び他の選択的な哺乳動物PDE IV阻害薬は、成長停止条件下でヒトPDE IVを 発現するPDE欠失突然変異細胞に対して細胞毒性である。同時に、ロリプラム は、野生型酵母細胞またはヒトPDE IVを発現するPDE欠失細胞に対する死 滅効果を持っていない。これらの制御は、ロリプラムが単に抗真菌薬として作用 するわけではないことを示す。そのかわりとして、酵母細胞を入れ、細胞におけ るヒト組換え酵素の活性を示す;次いで、この結果、cAMP含量を上昇させ、 並行成長停止表現型を暴露させる。 かかる系は、PDE IVサブタイプ特異的阻害薬についての高流量スクリーン についての基礎を提供する。スクリーニングのための化合物源としては、純粋な 化学物質および天然生成物(例えば、土壌微生物由来の発酵ブロス、植物、動物 および海洋微生物由来の抽出物)が挙げられる。かかるスクリーンにおいて、化 合物は、成長停止のための前記条件下(細胞生存率がヒト組換えPDE IVの機 能的発現(生物学的活性)に依存する)でインキュベートされた細胞を死滅させ るが、同時に野生型細胞に影響を及ぼさない能力によって同定される。酵母細胞 は、小さな分子に対して哺乳動物細胞よりも感度を低くさせる障壁(すなわち、 細胞壁)を有するが、かかる欠点は、例えば、細胞膜成分(例えば、エルゴステ ロール)の合成に影響を及ぼす遺伝子を突然変異させることによって、酵母細胞 の透過性を増大させることによって容易に克服される。例えば、ガバー,アール ・エフ(Gaber,R.F.)ら、モレキュラー・アンド・セルラー・バイオケミストリ ー(Mol.Cell.Biol.)9:3447−3456(1989)を参照。 この系は、細胞における機能的触媒活性についてヒトPDE IVBの遺伝子工学 的に処理された部位特異的突然変異を迅速にアッセイするための優れた方法を提 供する。さらにまた、この系は、DNA配列に関して特徴付ける場合、結合する 化合物に含まれるアミノ酸残基を暴露するPDE IVの耐ロリプラム性のおよび 触媒的に活性な突然変異体を直接選択させる。 次いで、in vitroで組換え酵素を特異的に阻害することが判明した新規化合物 (前記参照)をロリプラムまたは他の参照化合物と、適切な培養条件下で、それ らの、酵母スクリーニング菌株中に存在する固有の成長停止表現型を暴露する能 力に関して比較する。さらに、天然産生物において同定されたPDE IV阻害薬 を化学的に精製し、in vitroで組換え酵素を阻害する能力をアッセイすることが できる。 本発明の別の態様では、これまで知られていなかったヒトPDE IVBサブタイ プの発見により、サブタイプ特異的阻害薬を迅速にスクリーニングする新しい方 法を提供する。したがって、PDE IV AおよびBサブタイプは、異なるPDE 欠失酵母菌株において発現され、候補化合物は、それらの、酵素サブタイプの両 方ではなく1つを阻害する能力についてスクリーンされる。かくして、PDE I Vの脳B形態ではなく単球A形態を阻害する化合物が同定される。 本発明は、前記方法によって同定された化合物および医薬的に許容される担体 からなる医薬組成物を提供するものである。本発明のタンパク様薬物の医薬組成 物は、非経口投与、すなわち、皮下、筋肉内または静脈内投与に特に有用である 。非経口投与用組成物は、一般に、許容される担体、好ましくは、水性担体に溶 解された本発明化合物の溶液またはそのカクテルからなる。種々の水性担体とし ては、例えば、水、緩衝水、0.4%生理食塩水、0.3%グリシンが使用される 。これらの溶液は、無菌であり、かつ、概して粒子を含まない。これらの溶液は 、 慣用のよく知られている滅菌技術によって滅菌される。該組成物は、pH調節剤 および緩衝化剤などの生理学的条件に近づけることが必要な場合に医薬的に許容 される補助剤を含有する。かかる医薬組成物中の本発明化合物の濃度は、幅広く 、すなわち、約0.5重量%未満から、通常、約1重量%または少なくとも約1 重量%から、15または20重量%程度まで変化することができ、選択された投 与の特定モードに従って、主に、流体体積、粘性などに基づいて選択される。 かくして、筋肉内注射用の本発明の医薬組成物は、無菌緩衝水1mlおよび本発 明化合物50mgを含有するように調製された。同様に、静脈内輸液用の本発明の 医薬組成物は、無菌リンゲル溶液250mlおよび本発明化合物150mgを含有す るように調製される。非経口投与可能な組成物を調製するための実際の方法は、 よく知られているか、または、当業者に明らかであり、例えば、レミントンズ・ ファーマシューテイカル・サイエンス(Remington's Pharmaceutical Science) 、第15版[マック・パブリシング・カンパニー(Mack Publishing Company) 、ペンシルベニア州イーストン]に、より詳細に記載されている。 本明細書に記載の化合物は、貯蔵のために凍結乾燥させ、使用前に好適な担体 中に再構成させることができる。この技術は、慣用のタンパクについて有効であ ることが判明しており、技術公知の凍結乾燥および再構成技術を使用することが できる。 同定された化合物が非タンパク様である場合、それは、単独で、または、医薬 的に許容される担体と組み合わせて投与されてもよい。その割合は、該化合物の 溶解性および化学的性質、選択された投与経路および標準的な製薬業務によって 決定される。例えば、それらは、デンプン、乳糖、ある種の粘土などの賦形剤を 含有する錠剤またはカプセル剤の形態で経口投与される。それらは、活性成分が シュガーおよびコーンシロップ、フレーバーリング剤、および色素と混合され、 次いで、固体に加圧するために好適ならしめるのに充分に脱水されるトローチ剤 またはロゼンジ剤の形態で舌下投与される。非経口投与のために、それらは、他 の溶質、例えば、溶液を等張性にするのに充分な生理食塩水またはグルコースを 含有する無菌溶液の形態で使用される。 医師は、最も好適な存在する治療薬の投与量を決定し、それは、投与の形態お よび選択された特定化合物について変化し、さらにまた、治療下の特定患者につ いて変化する。医師は、一般に、化合物の最適な投与量よりも実質的に少ない投 与量で治療を開始し、該環境下で最適な効果が達成されるまで僅かな増加量によ って投与量を増加させることを望む。一般に、該組成物が経口投与される場合、 非経口投与された少量の投与量と同様の効果を得るためには多量の活性薬物が必 要とされることが判明する。該化合物は、他のPDE IVBに効果を与える薬物と 同様に有用であり、投与量は、これらの他の治療薬と一緒に使用される場合と同 一のオーダーを有する。該治療的投与量は、一般に、1日当たり1〜10mg以上 であるが、多くの異なる投与単位で投与される。活性薬物0.5〜10mgを含有 する錠剤は、特に有用である。 患者の状態に依存して、本発明の医薬組成物は、予防的および/または治療的 処置のために投与することができる。治療用途においては、該組成物を、疾患お よびその合併症を治療するか、または、少なくとも部分的に停止させるのに充分 な量で、すでに疾患に罹っている患者に投与する。予防用途においては、存在す る化合物またはそのカクテルを含有する組成物を、まだ疾患状態ではない患者に 投与して、該患者の抵抗を増強させる。 処置する医師による投与量および投与パターンの選択により、該医薬組成物の 一回または複数回投与を行うことができる。少なくとも、本発明の医薬組成物は 、患者を有効に治療するのに充分な量の本発明化合物を提供すべきである。 本発明の核酸は、ヒトPDE IVB配列との特異的ハイブリダイゼーション能を 有するプローブを提供するのに特に有用である。プローブ技術は、当該技術分野 でよく知られており、プローブの大きさは、幅広く変化するが、該プローブは、 好ましくは、少なくとも15ヌクレオチド長さである。かかるプローブは、プロ ーブの同定を容易にするために分析的に検出可能な試薬で標識することができ、 好ましくは、該試薬で標識される。有用な試薬としては、限定されないが、放射 能、蛍光色素または検出可能な生成物の形成の触媒能を有する酵素が挙げられる 。本発明は、例えば、異常な、すなわち、増加した量または減少した量のPDE IVB遺伝子発現によって特徴付けられる病状の診断評価においてPDE IVBをコ ードするプローブを使用することを提供するものである。別法としては、該プロ ーブを使用して、該遺伝子をコードする酵素において染色体または分子突然変異 を有する個体を同定することができる。当業者によって使用される条件に依存し て、該プローブを使用して、他の細胞タイプおよび個体由来の別のPDE IVB酵 素の例を同定し、回収することができる。一般的な規則として、ハイブリダイゼ ーション条件がストリンジェントであるほど、より緊密な関係の遺伝子が回収さ れる。 PDE IVB酵素についてここで記載した配列について予想されるアンチセンス オリゴヌクレオチドもまた本発明の範囲内である。合成オリゴヌクレオチドまた は関連するアンチセンス化学的構造類似体は、レセプター遺伝子をコードする標 的核酸を認識し、該標的核酸に特異的に結合し、遺伝子発現、例えば、標的核酸 がmRNAである場合の遺伝子の翻訳を阻害するように設計される。アンチセン ス薬物の作用のメカニズムについての特定の理論に結び付けられるのは望まない が、かかる薬物は、以下のメカニズムのうちの1つ以上によって作用することが できる:mRNAに結合し、RNase Iなどの内在性ヌクレアーゼによる分解を 誘導することによるか、または、増殖性タンパク合成に必要な調節因子もしくは リボソーム成分に結合することによってmRNAの翻訳を阻害することによる。 さらに、配列をリボザイム配列または反応性化学基と組み合わせ、それを使用し て重要なmRNAを特異的に標的とし、mRNAを分解するかまたは化学的に修飾 する複合巨大分子配列の成分としてアンチセンス配列を使用することができる。 アンチセンス技術の一般的な分野は、バックグラウンドのために出典明示により 本明細書の記載の一部とする以下の記載によって説明される[コーエン,ジェイ ・エス(Cohen,H.S.)、トレンズ・イン・ファーマコロジカル・サイエンシズ( Trens in Pharm.Sci.)、10:435(1989)およびワイントラウ,エイチ ・エム、Scientific American Jan.(1990)(40頁)]。 本発明は、PDE IVB酵素からの本明細書に記載されたアミノ酸配列に従って エピトープに指向されるモノクローナルまたはポリクローナル抗体を提供するも のでもある。免疫学的目的のための酵素の特に重要な領域は、これらの領域に指 向される抗体またはそのフラグメントは、酵素−リガンド相互作用に対するこれ らの効果のために、診断または治療用途において特に有用である。ポリクローナ ルおよびモノクローナル抗体の生産方法は、よく知られている。例えば、オース ベル(Ausubel)ら(前記文献)の第11章を参照。 本発明は、不適切な酵素活性化に関連する病状を治療または改善するために天 然リガンドの酵素への結合を遮断するためのPDE IVB酵素に対して指向される 抗体またはそのフラグメントを結合する抗原の有効量からなる医薬組成物を提供 するものでもある。その診断具体例において、PDE IVB酵素は、それを本発明 の抗体と接触させ、抗体/酵素複合物を測定することによって検出することがで きる。該抗体を放射性、蛍光性または酵素などの分析的に検出可能な試薬で標識 すると、該抗体を使用して、酵素の存在または不在および/またはその定量的レ ベルを検出することができる。 以下に説明するように、ヒト前頭皮質ライブラリーをスクリーニングすること は、hPDE IVAに対して76%アミノ酸配列同一性を有するタンパクをコード する固有のcDNAの存在を明らかにした。PDE欠失酵母細胞におけるこのcD NAの発現は、遺伝子産生物がPDE IV酵素ファミリーのものと一致した特徴 を有することを示す。特に、hPDE IVBと称される組換え酵素は、cAMP Km =4μMを有しており、基質としてのcGMPと非常に乏しい活性を示す。さら にまた、この酵素の活性は、他のPDEイソザイムを選択的に阻害する化合物に よってではなく、ロリプラム(Ki=0.085μM)および他のPDE IV選択 的阻害薬によって阻害される。hPDE IVAを用いて得られた結果と同様に、ロ リプラムは、純粋に競合的なファッションでhPDE IVB活性を阻害しない。特 定の説明によって結び付けられるのを望まないが、これは、ロリプラムによる阻 害の動態学的に複雑なメカニズムを反映するか(アロステリック相互作用)、ま たは、組換えhPDE IVBが、有意に異なるKiを有するが共にロリプラムによっ て競合的に阻害され得る2種類の触媒活性な非相互転換性形態で存在することを 示す。これまで行われたhPDE IVBの制限された評価に基づいて、このサブタ イプの動態学的特性は、hPDE IVAと同様である。 hPDE IVAについて見られるとおり、hPDE IVB触媒活性および高親和性ロ リプラム結合が共発現される(coexpressed)。かくして、高親和性ロリプラム 結合は、hPDE IVAおよびhPDE IVBの両方の特性である。おもしろいことに は、動態学的に異なる高親和性ロリプラム結合部位の少なくとも2つのクラスは 、hPDE IVB(Kd=0.4および6nM)上に存在するが、1つのクラスだけ は、hPDE IVA上に存在する。 酵素構造および機能に関する価値ある情報は、異なるPDEの予想される主要 なアミノ酸の比較により得ることができる。よく研究された哺乳動物PDEの全 ては、可変N末端およびC末端伸長によってフランクされた、触媒ドメインに対 応する分子の中心核内の高度に保存された270〜300アミノ酸配列からなる 共通構造を示す。相当な量の生化学的データに基づいて、保存された領域は、触 媒活性についての情報を含有しており、一方、非保存領域は、酵素活性の調節、 細胞分布または亜細胞局在に関してサブタイプ特異性を命ずる。hPDE IVBの 主要なアミノ酸配列のラット脳酵素のうちの1つのもの(第2図におけるrPD E IVB)との整列により、それらがほぼ同一であることが示される(残基38〜 564);配列のこの保存は、各分子のC末端を含む。対照的に、hPDE IVA およびhPDE IVBサブタイプの比較は、特にN末端およびC末端で、著しい配 列逸脱を明らかにする。これは、同一種由来の「異なる」サブタイプの間よりも 、異なる種由来の「同一の」イソザイムサブタイプの間の方が高度の配列の保存 があることを示す。 保存された領域における有意な構造類似性は、(ヒト単球において発現される ことが知られている)hPDE IVAと、ラット脳cDNAライブラリーからクロー ンされた酵素のうちの1つ(第2図におけるrPDE IVA)との間で見られたが 、それらのN末端およびC末端で存在する広範囲な配列逸脱を考慮すると、これ らの2つのサブタイプ間の機能的関係に関する結論を引き出すことは不可能であ る。しかしながら、他のものからのこれらの2つのサブタイプを分離する顕著な 特徴は、長いC末端ドメインである。2つのサブタイプが機能的に同等であるこ と、 および、ラット脳酵素が実際は脳特異的ではないことは、確かにありうることで ある。すなわち、ラット脳cDNAについてのmRNA鋳型は、実際に、汚染する 血液単球から生じる。残念なことに、試験された全ての組織において発現を示し たラットPDE IV転写体の組織分布の分析は、プローブとして全長cDNAを使 用し、したがって、種々のサブタイプの発現を区別しなかった[スウィネン,ジ ェイ・ブイ(Swinnen,J.V.)ら、プロシーディングズ・オブ・ナショナル・アカ デミー・オブ・サイエンシズ・ユー・エス・エイ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA )86:5325−5329(1989)]。 非保存配列からなるDNAプローブを使用すると、hPDE IVB mRNAのヒ ト組織分布がここで分析され、発現の制限パターンを示すことが判明した。〜4 -kbメッセージは、脳および3つの他の組織において容易に検出されたが、胎盤 、肝臓、腎臓および膵臓においては検出されなかった。脳において、本発明者ら は、未処理mRNAを表すさらなる〜5-kbm RNA種を観察した。別に、脳組織 における2つのhPDE IVB関連mRNAの同定は、同一遺伝子から発現された別 々にスプライスされた転写体と一致するか、または、それよりも、まだ同定され ていない遺伝子として別のものの存在を示す。 hPDE IVAおよびhPDE IVBの、阻害薬への異なる応答は、さらに重要であ る。かかる応答により予想すると、サブタイプ特異的薬物スクリーニングを開発 することができる。本発明の1つの具体例では、スクリーニングプロトコールは 、前記に概略記載したように導かれる。 実施例1 この実施例は、本発明のPDE IVBのクローニング、発現および特徴付けの詳 細を与える。 実験方法 cDNAの単離−市販の調製された、λZAPにおいて構築されたヒト前頭皮 質cDNAライブラリー(ストラータジーン;平均挿入サイズ−1.5kb)を、3 2 P標識(ランダム−プライムした;ファルマシア(Pharmacia))したヒト単球 cDNAクローンhm-PDE1(前記hPDE−1)の1.8-kbSmaIフラグメ ントでスクリーニングした。6XSCP(0.6M NaCl、0.81M Na2HP O4、6mM EDTA、pH6.2)、10%硫酸デキストラン、5Xデンハート (Denhardt)(0.01%フィコール、0.01%ポリビニルピロリドン、0.0 1%ウシ血清アルブミン)、0.1%SDSおよび100mg/mlサケ精子DNA 中、65℃でハイブリダイゼーションを行った。フィルターを、65℃で2X SCP、0.1%SDS中で洗浄し、オートラジオグラフィーに付した。多くの クローンを単離し、制限地図によって部分的に特徴付けした。サンガー,エフ(S anger,F.)ら[プロシーディングズ・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ イエンシズ・ユー・エス・エイ(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)74:5463−6 7(1977)]の方法による1つの2.7-kbクローン(hb-PDE1a)のDN A配列決定により、hm−PDE1によってコードされたPDEタンパクの3'半 分だけと相同性を有するタンパクを予想する、平滑末端ORFを含有することが 明らかになった。次いで、クローンhb−PDE1aのORFの大部分を含有する 0.69-kb NdeI−SphIフラグメントを使用して、(λZAP中でも)ヒト前 頭皮質組織由来のストラータジーンで調製された慣用のcDNAライブラリーを スクリーニングした。このライブラリーは、大きな挿入サイズを確実にするため の方法を使用して調製した。すなわち、該RNAを水銀メチルの存在下で変性さ せ、80%オリゴdTおよび20%ランダケプライミングを使用してcDNAに転 換させた。次いで、cDNAを、アガロースゲル電気泳動によって1.5-kb以上 の挿入物についてサイズ選択した。標識化、ハイブリダイゼーションおよび洗浄 条件は、前記のものと同一であった。このスクリーンによって、制限地図作製に よって分析された11個のクローンが得られた。最も大きなクローンhb−PDE 1のDNA配列が決定され、これが1.35kbだけhb−PDE1aの配列と重複し 、さらに1.28kb上流(5')に伸長していることが判明した;hb−PDE1の 全サイズは、2.63kbである。かくして、hb−PDE1aおよびhb−PDE1の 複合物は、5'および3'の両方のUTRを含有するcDNAを表す。hb-PDE1 単独は、その主要なアミノ酸配列を他のPDE IVサブタイプのものと整列させ ることによって判断されるように(第2図を参照のこと)、全長P DE IV関連タンパク(いわゆる、hPDE IVB)をコードする。 ノーザン分析−以下のオリゴヌクレオチドプライマー:5'−GGGGCTCGAGGAGGG ACACACGTATTTCAGCAGCACAAAG-3'(配列番号3)および3'−CTCACTTGAGTGACTGAT TATTGAAGTAAAGAGCTCGGGG-5'(配列番号4)を使用して、PCR[マリス,ケイ ・ビー(Mullis,K.B.)およびエフ・エイ・ファルーナ(F.A.Faloona)、Meth o f Enz.155:335−50(1987)]によって、「hb-PDE1特異的」 DNAプローブを得た。このフラグメントを、固有のXhoI部位(下線部)を使 用してpGEM7(プロメガ(Promega))中にサブクローン化した。このXhoI フラグメントをゲル精製し、32P標識化し(ランダム−プライムした;ファルマ シア(Pharmacia))、多数のヒト組織(クローンテク(Clonetech))から抽出 したポリ(A)+RNAを含有するノーザンブロットにハイブリダイズさせた: ハイブリダイゼーション条件は、5XSSPE(0.75M NaCl、0.2M N aH2PO4・H2O、5mM Na2EDTA、pH7.4)、10Xデンハート(Denh ardt)、100mg/mlサケ精子DNA、50%ホルムアミドおよび2%SDS中 、42℃であった。該ブロットを、0.1X SSC(15mM NaCl、1.5mM クエン酸ナトリウム、pH7.0)、0.1%SDS中、50℃で洗浄し、オート ラジオグラフィーに付した。同一ブロットを沸騰水でストリップさせ、2-kbヒ トβ−アクチンをコードするcDNAで再プローブした[クリーヴランド,ディ ・ダブリュ(Cleveland,D.W.)ら、セル(Cell)20:95−105(1980 )]。標識化、ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、前記と同一であった 。 サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)におけるhPD E IVBの発現−以下のとおり、酵母中での発現のためにhb-PDE1 cDNAを 処理した:pBluescript/hb-PDE1の2.08-kb XhoI(5'ポリリンカー) −NcoIフラグメントを、酵母発現プラスミドp138NB[マックホール,エ ム・エム(McHale,M.M.)ら、モレキュラー・ファーマコロジー(Mol.Pharmacol .)39:109−113(1991)]の固有のXhoIおよびNcoIポリリン カ−部位中にサブクローン化した。次いで、hb−PDE1の5'UTR を、1.1-kb XhoI−PvuIIフラグメントを除去し、それを開始メチオニンコ ドンのすぐ上流でXhoI部位を処理したPCRによって得られた0.79-kb Xh o I−PvuIIhb−PDE1フラグメントで置換することによって欠失させた。P CRのために使用したオリゴヌクレオチドプライマーは、5'−GGGGGCTCGAGAATG AAGGAGCACGGGGGCACCTTCAGTAGC-3'(配列番号5)および3'−GACGGTAAAAACGTCG AC GGTAGGTACTGC-5'(配列番号6)であった。このプラスミドのPCR生成部分 (p138NB/hb−PDE1)を配列決定し、アミノ酸配列に影響を及ぼさな かった1つの塩基対変化を含むことが判明した。 p138NB/hb−PDE1は、銅誘導可能なCUP1遺伝子プロモーターに よって駆動されたhb-PDE1発現により、TRP1選択可能なマーカーおよび 高いコピー数で維持のための部分2μ配列を含有している。該プラスミドを、酢 酸リチウム法[イト,エイチ(Ito,H.)ら、ジャーナル・オブ・バクテリオロジ ー(J.Bacteriol.)153:163−168(1983)]を使用して、PDE 欠失サッカロマイセス・セレビシエ(S.cerevisiae)菌株GL62(菌株GLに 対して同質遺伝子的;マックホールら(前記文献)(1991))中に導入した 。Trp+プロトトロフを単離し、30℃で好気性で、トリプトファンを欠いてい る合成完全培地中でA540=1.0に増殖させた。150μM CuSO4の添加に よって、PDE発現を誘導した。細胞を6時間目に収穫し、マックホールら(前 記文献)によって従前に開示されたように、100,000×g上清を調製した 。 PDEアッセイおよび阻害薬研究−酵母細胞溶解物の100,000×g上清 フラクション中でPDE活性を測定した。すなわち、(最終濃度)50mMトリ ス−HCl(pH7.5)、5mM MgCl2、1μM[3H]cAMP(2000dpm /pmol)および0.05%BSAを含有する反応混合物0.1ml(最終容量)に酵 母上清フラクションのアリコットを添加することによって、該反応を開始した。 該反応を停止した後、各アッセイに50μM5'−[14C]AMP(400dpm/ nmol)を添加して、回収率を測定した。種々の阻害薬のIC50を測定した研究に ついては、化合物は、大きさが3桁を超えて変化した濃度で、反応混合物中に存 在した。該反応を30℃で30分間行った。該反応を停止し、5'−アデノシン 一リン酸を単離し、従前に開示されたとおり[トルフィ,ティ・ジェイ(Torphy, T.J.)およびエル・ビー・シースリンスキー(L.B.Cieslinski)、モレキュラー ・ファーマコロジー(Mol.Pharmacol.)37:206−214(1990)]、 PDE活性を測定した。全てのアッセイは、開始基質の10%以下が加水分解す る反応の直線範囲で行った。cGMP加水分解もまた、トルフィ,ティ・ジェイお よびシースリンスキー(前記文献)によって開示されたとおりアッセイした。従 前に開示されたとおり[ロウリィ,オー・エイチ(Lowry,O.H.)ら、ジャーナル ・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)193:265−75 (1951)]、タンパク濃度を測定した。 ロリプラム結合アッセイ−シュナイダー(Schneider)および共同研究者の方 法[ユーロピアン・ジャーナル・オブ・バイオケミストリー[ヨーロピアン・ジ ャーナル・オブ・ファーマコロジー(Eur.J.Pharmacol.)127:105−11 5(1986)]の変形によって[3H]R−ロリプラム結合を評価した。結合 実験を競争させるために、該反応を、(最終濃度)50mMトリス−HCl(pH 7.5)、5mM MgCl2、50μM 5'−AMP、2nM[3H]R−ロリプラム (5.7×104dpm/pmol)および0.05%BSAを含有する標準的な反応混合 物0.5ml中、30℃で行った。飽和結合実験のために、[3H]R−ロリプラム の濃度を0.02から24nMまで変化させた。非特異的結合は、1μM非標識ロ リプラムの存在下で定義され、一貫して全結合の5%未満であった。氷冷反応緩 衝液([3H]R−ロリプラムを含まない)1mlを添加し、0.3%ポリエチレン イミン中に浸漬しておいたワットマン(Whatman)GF/Bフィルターを介して 高速真空濾過(ブランデル・セル・ハーベスター(Brandel Cell Harvester)す ることによって、1時間後に該反応を停止させた。該フィルターをさらなる冷た い緩衝液5mlで洗浄し、乾燥し、液体シンチレーション分光測定によって計数し た。 動態学的および結合パラメーターの測定−Vmax、KmおよびKiの測定のため に、アッセイ当たりの3H標識環状ヌクレオチドの量を一定に維持しつつ、 cAMPまたはcGMPの濃度を変化させた。基質の比活性の変化について、適切 な修正を行った。動態は、非線形最小2乗回帰分析を使用して、ダブリュ・ダブ リュ・クレランド(W.W.Cleland)[Meth.of Enzymol.63:103−38( 1979)]によって開示されたKINPACコンピュータープログラムを用い て分析した。Acufitコンピュータープログラム[ベックマン・インストゥルメン ツ(Beckman Instruments)、カリフォルニア州フラートン]を使用して、多数 のKdおよびVmax値の測定を含む[3H]R−ロリプラム結合実験の分析を行っ た。F検定によって、1−サイト(site)および2−サイトフィット間の統計学 的比較を行った。 阻害薬および放射性リガンド−Rおよび(S)−ロリプラムは、ドクター・シ グフライド・クリステンセン(Dr.Sigfried Christensen)および同僚によって を合成され[スミスクライン・ビーチャム・ファーマシューティカルズ(SmithK line Beecham Pharmaceuticals)、ペンシルベニア州キング・オブ・プルシア] ;[3H]R−ロリプラム(5×104dpm/pmol)は、ドクター・リチャード・ ヘイズ(Dr.Richard Heys)および同僚によって製造され[スミスクライン・ビ ーチャム・ファーマシューティカルズ、ペンシルベニア州キング・オブ・プルシ ア];デンバフィリン(denbufylline)は、スミスクライン・ビーチャム・ファ ーマシューティカルズ(SmithKline Beecham Pharmaceuticals)[英国エプソム ]から入手され;Ro20−1724は、バイオモル(BioMol)[ペンシルベニ ア州プリマス・ミーティング]から購入され;ザプリナスト(zaprinast)およ びシグアゾダン(siguazodan)(SK&F 94836)は、ドクター・ウイリ アム・コースト(Dr.William Coast)および同僚によって合成された[スミスク ライン・ビーチャム・ファーマシューティカルズ(SmithKline Beecham Pharmac euticals)[英国ウエルウィン]。 結果 ヒト脳PDE IV cDNAのクローニングおよびヌクレオチド配列−低Km cA MP特異的PDEをコードすることが判明したヒト単球cDNAの保存領域由来 のDNAフラグメントを使用して、ヒト前頭皮質cDNAライブラリーをプロ ーブした。多くのクローンが得られ、これらを制限地図作製によって特徴付けし 、1つの2.7-kbクローンのDNA配列を決定した。このクローン(hb−PDE 1a)は、hPDE IVA cDNAの大きな3'部分と相同性であった配列情報を含 有した。次いで、hPDE1aを使用して、ヒト前頭皮質から慣用的に合成された 第2cDNAライブラリーをプローブした。再度、多くのクローンが得られ、制 限分析に基づいて、本発明者らは、最も長い5'伸長を含有する1つのクローン のDNA配列を決定した。第1図は、これらの2つのcDNAの複合ヌクレオチ ド配列を示す。hb−PDE1は、−283位から2363位まで伸長するが、一 方、hb−PDE1aは、1008位から3609位まで伸長する。該配列は、長 さ1692bpのORFを含有し、これは、算出された分子量64,202(N末 端メチオニンを引いた)を有する564アミノ酸タンパクを予想する。ORFを 283および1907bpの各々5'および3'未翻訳配列によってフランクする。 3'UTRは、3572位の推定のポリアデニル化シグナル(5'−AATAAA −3')を、次いで、ポリ(A)トラクトを含有する。 予想されたhb−PDE1タンパク配列の分析−第2図は、hPDE IVB主要ア ミノ酸配列の、ヒト単球由来の1つ(hPDE IVA)およびラット脳由来の2つ (rPDE IVA;rPDE IVB)の3つの他のクローンされた哺乳動物PDE IV の配列との整列を示す。これらの他の酵素の全ての組換え形態は、IV PDE型 の示す生化学的性質を示すことが判明した。特に触媒ドメインを含有することが 提案された分子の中心核内の、hPDE IVBタンパクと他のPDE IVの全ての間 の著しい相同性がある。おもしろいことに、hPDE IVBの配列は、ヒト単球由 来のPDE IV(hPDE IVA;538アミノ酸に対して76%同一)とよりもラ ット脳タンパクのうちの1つの配列(rPDE IVB;562アミノ酸に対して9 2%同一;hPDE IVBの残基38で526アミノ酸に対して9%同一)との方 がより相同性である(第2図)。実際に、hPDE IVBおよびrPDE IVBのタン パク配列は、それらのC末端で正確に整列する。これらの2つのタンパク間の関 係は、全ての4つのタンパクを正確に比較するために挿入した配列ギャップの完 全な整列によってより明らかにされる(第2図)。hPDE IVBおよびrPDE IVBは、お互いに非常に相同であり、hPDE IVAタンパクの配列は、他のラット 脳タンパクrPDE IVAのものと非常に類似している(504アミノ酸に対して 83%同一)。hPDE IVAおよびhPDE IVAの両方は、他の2つのタンパクで は見られなかったN末端付近の(hPDE IVBの残基131と隣接している)挿 入および長いC末端伸長を含有する。第2図は、hPDE IVBとhPDE IVAおよ びrPDE IVAの両方との間での多くの差異が後者の2つのタンパク間で保存さ れる残基を含むことも示す。かくして、異なる種由来の脳組織から誘導された2 つのPDE IV間よりも2つのヒトPDE IV間のタンパク配列保存の方がより小 さい。 酵母におけるhPDE IVBの発現およびその触媒活性の評価−組換えhPDE I VB酵素を生化学的に特徴付けるために、hb−PDE1 cDNAを酵母サッカロマ イセス・セレビシエ(S.cerevisiae)における過剰発現のために処理した。これ は、内在性cAMP特異的PDEをコードする2つの遺伝子のゲノム分裂を含有 する酵母の遺伝子工学的処理したPDE欠失菌株を使用して行った。 誘導後のcAMP加水分解活性の測定できる量を蓄積したhPDE IVBのための 発現プラスミド(p138NB/hb−PDE1)を含有する酵母細胞の可溶性フ ラクション(1μM[3H]cAMPの存在下、タンパク1mg当たり2.0nmol/ 分)を、cDNA挿入を欠失しているプラスミド(p138NB)を含有する細胞 由来の試料中で見られるごく僅かな活性と比較した。酵母中で発現したhPDE IV活性は、Km4.3μMおよびVmax=11.3nmol/mgタンパク/分を有するc AMPについての触媒活性および高親和性に関して標準的なミカエリス−メント ン行動を示した(第3図A)。さらにまた、R−ロリプラムは、触媒活性(Ki =0.085μM)を有効に阻害するが、観察された阻害が厳密に競合的である ことは、明らかではなかった(第3図B)。組換え酵素は、2つの他のPDE I V阻害薬、Ro 20−1724(IC50=2.2μM)およびデンブフィリン( IC50=0.5μM)によっても阻害されるが、各々PDE IIIおよびPDE V の阻害薬であるシクアゾダン(siquazodan)およびザプリナスト(zaprinast) (IC50>30μM)によっては阻害されなかった。10mM程度の大きな基質 濃度でさえ、c GMPの検出可能な加水分解は、示されなかった。 [3H]R−ロリプラム結合−[3H]R−ロリプラムとの飽和結合実験の典型 的なスキャッチャード分析を第4図に示す。スキャッチャードプロットは、一貫 して曲線であり、1つの部位モデルよりも2つの部位モデルの方が最良に適合し た(F<0.01)。曲線スキャッチャードプロットが負の協働的相互作用より も2種類の結合部位を反映したと仮定すると、Kd0.4nMおよび6nMは、全部 位のほぼ3分の1を示す高親和性で算出された。 hPDE IVAおよびhPDE IVBの動態学的行動および[3H]ロリプラム結合 特徴を第1表に示す。これらのサブタイプの動態学的特徴は、cAMPおよびcG MPに対するそれらの触媒活性およびそれらのR−ロリプラムに対する感受性に 関して事実上同一である。しかしながら、1つを超える高親和性ロリプラム結合 部位含有することが明らかであるhPDE IVBとは異なり、hPDE TVAは、非相 互作用性高親和性結合部位の1つのクラスだけを有する。 mRNA組織分布−測定されたヒト組織の半分だけにおいてhb−PDE1に対 応するmRNA転写体を検出した(第5図A)。種々のヒト組織から誘導された ポリ(A)+RNAのノーザンブロット分析により、脳、心臓、肺および骨格筋 に おいて〜4-kb mRNAが存在し、胎盤、肝臓、腎臓および膵臓においてmRNA が検出されなかったことが明らかになった。さらに〜5-kb mRNAが脳中で検 出され、〜4-kb mRNAに対してほぼ等しく豊富に存在した。これらの研究の ために、暗号領域の非保存部分+3'UTRを表すhb−PDE1フラグメントか らなるプローブ(第1図において下線を引いた配列)を使用した。該ブロットを ストリップし、各レーンにおいてRNAの存在について、対照として2-kbヒト β−アクチンcDNAを用いて再プローブした。第5図Bは、各組織に負荷され たポリ(A)+RNAの量が、明らかに過負荷された肺以外は、おおよそ同等で あり、心臓および骨格筋において観察された、より低い〜1.8-kb β−アクチ ンバンドは、タンパクの第2筋肉特異的形態を表す。 配列表 (1)一般的な情報 (i)出願人:リビ,ジョージ・ピー マクローリン,メガン・エム トルフィ,テオドア・ジェイ (ii)発明の名称:ヒト脳ホスホジエステラーゼ (iii)配列の数:6 (iv)通信住所: (A)宛て先:スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション (B)通り:コーポレート・パテンツ/ピー・オー・ボックス1539 (C)都市:キング・オブ・プルシア (D)州:ペンシルベニア (E)国:アメリカ合衆国 (F)ZIP:19406−0939 (v)コンピューター判読形式: (A)媒介タイプ:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC Compatible (C)オペレーティング・システム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウエア:Patent In Release #1.0,Version #1.25 (vi)本願データ: (A)出願番号:US (B)出願日: (C)分類: (viii)代理人情報: (A)氏名:ジャービス,ハーバート・エイチ (B)登録番号:31,171 (C)リファレンス/ドケット番号:P50200 (ix)遠距離通信情報: (A)電話:(215)270−5019 (B)テレファックス:(215)270−5090 (2)配列番号1の情報: (i)配列特徴: (A)長さ:3890塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (iii)ハイポセティカル配列:NO (iv)アンチセンス:NO (vi)起源: (A)生物名:ホモ・サピエンス (F)組織の種類:脳 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:282..1973 (xi)配列:配列番号1 (2)配列番号2の情報: (i)配列特徴: (A)長さ:564塩基対 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:タンパク (xi)配列:配列番号2 (2)配列番号3の情報: (i)配列特徴: (A)長さ:40塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (vi)起源: (A)生物名:ホモ・サピエンス (F)組織の種類:脳 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:1..40 (D)他の情報:/機能=5'PCRプローブ (xi)配列:配列番号3 (2)配列番号4の情報: (i)配列特徴: (A)長さ:40塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (vi)起源: (A)生物名:ホモ・サピエンス (F)組織の種類:脳 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:1..40 (D)他の情報:/機能=3'PCRプローブ (xi)配列:配列番号4 (2)配列番号5の情報: (i)配列特徴: (A)長さ:42塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (vi)起源: (A)生物名:ホモ・サピエンス (F)組織の種類:脳 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:1..42 (D)他の情報:/機能=5'PCRプローブ (xi)配列:配列番号5 (2)配列番号6の情報: (i)配列特徴: (A)長さ:30塩基対 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (vi)起源: (A)生物名:ホモ・サピエンス (F)組織の種類:脳 (ix)配列の特徴: (A)特徴を表す記号:misc_feature (B)存在位置:1..30 (D)他の情報:/機能=3'PCRプローブ (xi)配列:配列番号6
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12P 21/08 9358−4B C12P 21/08 C12Q 1/02 6807−4B C12Q 1/02 1/44 6807−4B 1/44 // C07K 14/47 8517−4H C07K 14/47 16/40 8517−4H 16/40 19/00 8517−4H 19/00 G01N 33/53 8310−2J G01N 33/53 D 33/573 8310−2J 33/573 A (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 9/16 C12R 1:865) (72)発明者 マクラフリン,メーガン・エム アメリカ合衆国ペンシルベニア州19026、 ドレクセル・ヒル、マンスフィールド・ア ベニュー2505番 (72)発明者 トーフィー,シーアドール・ジェイ アメリカ合衆国ペンシルベニア州19096、 ウィンウッド、ショートリッジ・ドライブ 421番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒトPDE IVBをコードする、単離された核酸分子。 2.核酸がDNAである請求項1記載の分子。 3.配列番号1と同一の配列を実質的に有する請求項2記載の分子。 4.ヒト起源の他のタンパクを実質的に含まないヒトPDE IVB。 5.配列番号2と同一のアミノ酸配列を実質的に有する請求項4記載のタンパ ク。 6.請求項1記載の核酸からなるベクター。 7.プラスミドである請求項6記載のベクター。 8.クローニングプラスミドである請求項7記載のプラスミド。 9.発現プラスミドである請求項7記載のプラスミド。 10.p138NB/hb-PDE1と同定される請求項9記載のプラスミド。 11.請求項6記載のベクターからなる組換え宿主細胞。 12.原核細胞である請求項11記載の宿主細胞。 13.真核細胞である請求項11記載の宿主細胞。 14.酵母である請求項13記載の真核宿主細胞。 15.リガンド結合のために充分な条件下でPDE IVB酵素を分析的に検出可 能な試薬で標識された複数の候補リガンドと接触させ、標識リガンド/酵素複合 体の存在を検出することによって酵素結合能を有するこれらのリガンド候補を同 定することを特徴とする、PDE IVB酵素への結合能を有するリガンドの同定方 法。 16.リガンドが放射能で標識される請求項15記載の方法。 17.複数の薬物候補(a)およびヒトPDE IVB酵素に結合することが知ら れている分析的に検出可能なリガンド(b)を該酵素に結合させる条件下、該リ ガンド(b)の存在下で酵素を該複数の薬物候補(a)と接触させ、公知のリガ ンドと酵素との結合または相互作用増強能または阻害能を有するこれらの候補化 合物を同定することを特徴とする、ヒトPDE IVB酵素に結合するこれらの化合 物を同定 するための化合物スクリーニング方法。 18.公知の標識リガンドがロリプラムおよびcAMPからなる群から選択さ れる請求項17記載の方法。 19.標識が放射性標識である請求項18記載の方法。 20.公知の標識リガンドが3H−cAMPであり、検出された相互作用がリガ ンドの触媒性転換である請求項19記載の方法。 21.(a)上昇したcAMPレベルに関連する特異的な増殖停止表現型を示 すPDE欠失宿主細胞を準備し;(b)該宿主細胞を請求項9記載のプラスミド で形質転換または形質移入し、得られた組換え宿主細胞をPDE IVB酵素の発現 のために充分でかつ発現されたPDE IVB酵素を阻害する増殖停止反応を生じさ せるために充分な条件下で培養し;(c)該組換え宿主細胞を複数の候補化合物 と接触させ;次いで、(d)該酵素を阻害し、これにより、増殖停止表現型を明 らかにする能力を有するこれらの化合物を同定することを特徴とする、PDE IVB選択的リガンドの検出のための生物学的スクリーニングアッセイ。 22.宿主細胞が酵母細胞であり、プラスミドがp138NB/hb−PDE1 である請求項21記載の方法。 23.特異的増殖停止表現型が窒素欠乏に対する感受性、熱ショック感受性お よび最適以下の炭素供給源上での増殖不能性からなる群から選択される請求項2 2記載の方法。 24.請求項21記載の方法によって同定された化合物および医薬的に許容さ れる担体からなる医薬組成物。 25.翻訳を防止するために配列番号2のアミノ酸配列を有するヒトPDEIVB をコードするmRNA分子の配列との特異的結合能を有する配列を有するアンチ センスオリゴヌクレオチド。 26.請求項5記載のヒトPDE IVBに指向される抗体。 27.モノクローナル抗体である請求項26記載の抗体。 28.PDE IVBドメインおよび細胞表面局在化ドメインからなる融合タンパ ク。 29.PDE IVBドメインに結合させる条件下で、請求項29記載の融合タン パクを表面上で発現させる組換え宿主細胞を複数の薬物候補と接触させ、酵素の 触媒活性を増強または阻害する能力を有するこれらの候補薬物を同定することを 特徴とする、ヒトPDE IVB酵素に結合するこれらの化合物を同定するための化 合物スクリーニング方法。
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