JPH08507280A - 開放中に製品を保持するための製品セパレータを使用した粒状製品用加圧パッケージ - Google Patents
開放中に製品を保持するための製品セパレータを使用した粒状製品用加圧パッケージInfo
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Abstract
(57)【要約】
粒状製品(500)を圧力下で収容するためのパッケージ(1)。このパッケージは、通常の缶切りで開けたときに圧力を自動的に逃がすが、粒状材料の漏出を阻止する。パッケージは、閉鎖頂部(10)及び閉鎖底部(20)を持つ容器(2)から形成されており、閉鎖頂部及び閉鎖底部は、ボディ部分(30)によって連結されて気密内部隔室(5)を構成する。容器は、内方に延びるビード(6)を容器のボディの周囲に沿って有する。ビードは、頂部から所定距離のところに配置されている。無孔質の製品セパレータ(50)が、周囲が容器のボディの周囲と隣接するように、容器内でビードの上に配置されている。セパレータは、内部隔室をセパレータの下の製品チャンバ(61)及びセパレータの上の製品のないチャンバ(62)に分割する。ビードから容器の頂部までの距離は、開放前及び開放中に、粒状材料がセパレータの周りへ及び製品のないチャンバ内へ実質的に移動しない程度までセパレータが容器の垂直軸線に関して実質的に揺動しないようにするような距離である。
Description
【発明の詳細な説明】
開放中に製品を保持するための製品セパレータ
を使用した粒状製品用加圧パッケージ
発明の分野
本発明は、粒状材料用パッケージに関する。本発明は、更に、このような粒状
材料を圧力下でパッケージングすることに関する。
本発明は、パッケージを最初に開けたときに粒状材料のパッケージからの制御
されていない移動をパッケージにより阻止する、粒状材料の圧力下でのパッケー
ジングに関する。
本発明は、更に、パッケージを通常の缶切りで開けることのできるパッケージ
ングに関する。
本発明は、更に、焙煎して挽いたコーヒーを焙煎して挽いてからできるだけ早
く、実質的にガス抜きを行わずにパッケージングすることに関する。
発明の背景
焙煎したてのコーヒーは、特に焙煎して挽いた後に、大量の二酸化炭素及び他
のガスを生じることが当該技術分野で周知である。従来、コーヒーを焙煎して挽
いた後、焙煎して挽いたコーヒーは、通常は、実質的にガス抜きできるのに十分
な期間に亘って放置されていた。次いで、コーヒーをパッケージに入れ、これに
真空包装作業を加える。真空包装プロセスは、コーヒー製品の鮮度を損なう少量
の酸素をパッケージの頂部空間内に残してしまう。更に、パッケージを最初に開
けたときにパッケージに流入する空気は、パッケージ内に収容された製品が新鮮
であるという音信号を消費者に伝える。コーヒーの真空包装に使用される一般的
なパッケージは、円筒形のブリキ缶である。この缶は、一般的な家庭用缶切りで
容易に開けることができる。
最近、コーヒーを焙煎して挽いた直後、実質的にガス抜きせずに包装すること
が望まれている。コーヒーを焙煎して挽いた直後に包装することは、ガスを抜く
ためにコーヒーを放置する必要がないため、コーヒーの包装において大きな節約
をもたらす。更に、加圧されたコーヒーパッケージを開けたとき、消費者は挽き
たてのコーヒーの芳香が弾けるのを楽しむことができる。このように芳香が弾け
ることは、真空包装したコーヒーパッケージにおけるよりも加圧されたコーヒー
パッケージにおいて、より顕著である。しかしながら、焙煎して挽いたコーヒー
のような粒状材料を圧力下でパッケージングすることに関する問題点は、パッケ
ージを最初に開けたときに粒状材料を押えることである。例えば、通常のコーヒ
ー缶を圧力下で包装した場合、缶を缶切りで最初に開けたときに缶に開いた孔か
ら大量のコーヒーが制御されていない状態で出始めてしまう。このようにコーヒ
ーが制御されていない状態で缶から出ると、開けた缶の周りに大量のゴミを出し
てしまう。
焙煎して挽いたコーヒーのような粒状材料を収容すると同時にコーヒーが開放
時にパッケージから制御されていない状態で出ないように設計されたパッケージ
が、1990年10月30日にハーグレーブス等に賦与された一般に譲渡された
米国特許第4,966,780号に記載されている。ハーグレーブスの特許には
、焙煎して挽いたコーヒー用の、再シール可能な閉鎖体を持つ半剛性の実質的に
ガス不透過性のパッケージが開示されている。この文献に記載のパッケージは、
消費者が容器に取り出し孔を最初に開けたときに、加圧されたコーヒーがこの孔
から出ないようにするための手段を有する。この手段は、ハーグレーブスのパッ
ケージの特に好ましい実施例では、取り出し孔又は再シール可能な閉鎖体のいず
れかに固定された多孔質のフィルタ部材からなる。
しかしながら、多くの消費者は通常のコーヒー缶に慣れているため、他の種類
のパッケージよりも通常のコーヒー缶の方を好む。更に、通常のコーヒー缶はハ
ーグレーブスのパッケージよりもかなり費用を節約する。しかしながら、上述の
ように、代表的なコーヒー缶を加圧した場合には、挽いたコーヒーは、通常の缶
切りを用いて缶を開けたとき、缶に形成された孔から圧力によって出てしまう。
従って、通常のコーヒー缶とほぼ同じであり且つ一般的な缶切りで開けることが
できるが、最初に開けたときにコーヒーがパッケージから制御されていない状態
で出ることを阻止する、粒状材料を圧力下で収容するためのパッケージを提供す
るのが望ましい。
従って、本発明の目的は、最初に開けたときに粒状材料が制御されていない状
態で出ることを阻止する、粒状材料を圧力下で収容するためのパッケージを提供
することである。
本発明の別の目的は、一般的な缶切りで開けることができるこのようなパッケ
ージを提供することである。
本発明の更に別の目的は、消費者に通常のコーヒー缶であるように見えるこの
ようなパッケージを提供することである。
本発明の他の目的は、焙煎し挽いた直後であり且つ実質的にガス抜きする前に
パッケージされるコーヒーを収容するためのこのようなパッケージを提供するこ
とである。
本発明の上述の目的及び他の目的は、以下の説明から更に明らかになるであろ
う。
発明の概要
本発明によれば、粒状製品を圧力下で収容するためのパッケージが提供される
。このパッケージは、パッケージを開けたときに圧力を自動的に逃がすことがで
きると同時に粒状材料が開放プロセス中にパッケージから漏出することを実質的
に阻止することができる。このパッケージは、粒状製品を圧力下で収容するため
の
実質的に気密の内部隔室を構成するため、ボディで互いに相互連結された閉鎖頂
部及び閉鎖底部を有する容器でつくられている。容器の垂直軸線は、頂部から底
部まで延びている。容器は、更に、容器のボディ部分のほぼ全周に沿って内方に
延びるビードが頂部から所定距離のところに配置されている。
パッケージは、更に、容器の内部隔室内にビードの上方に容器の頂部と隣接し
て配置された実質的に無孔質の製品セパレータを含む。セパレータの最外周は、
パッケージのボディ部分の最内周と実質的に一致する。セパレータは、内部隔室
をセパレータの下の製品チャンバ及びセパレータの上の製品のないチャンバに分
割する。製品のないチャンバには、粒状製品は実質的に入っていない。ビードか
ら容器の頂部までの所定距離は、開放前及び開放中に、粒状製品がセパレータの
周りへ及び製品のないチャンバ内へ実質的に移動しない程度までセパレータが容
器の垂直軸線に関して実質的に傾かないような距離である。これによって、容器
の頂部に缶切りで最初に孔を開けたとき、パッケージ内のガスが、ビードを回り
、セパレータと容器のボディ部分との間に存在する界面を通過し、孔を通ること
によって、孔を通って漏出し、この際、開放プロセス中に粒状材料がパッケージ
から漏出することが実質的に阻止される。
図面の簡単な説明
本明細書は、本発明を特定的に指摘し且つ明瞭に特許請求する請求の範囲で終
わるけれども、本発明は、以下の説明を添付図面と関連して読むことによって更
によく理解されるものと考えられる。
第1図は、本発明のパッケージの正面図である。
第2図は、明瞭化を図るために製品500を取り除いた、第1図の2−2線に
沿った断面図である。
第3図は、本発明による変形例の製品セパレータ150の斜視図である。
第4図は、本発明による別の変形例の製品セパレータ250の斜視図である。
第5図は、本発明による更に別の変形例の製品セパレータ350の斜視図であ
る。
第6図は、本発明のパッケージの好ましい実施例を示す、第2図と同様の断面
図である。
第7A図は、完全に組み立てる前の製品セパレータ450の平面図である。
第7B図は、縁部452を縁部453に重ねた状態を示す、第7A図と同様の
図である。
発明の詳細な説明
添付図面を詳細に参照すると、これらの図面では、同じ要素に同じ参照番号が
附してあり、第1図には、焙煎して挽いたコーヒーのような粒状製品500を圧
力下で収容するためのパッケージ1の正面図が示してある。本発明のパッケージ
1は、任意の多くの形状及び形態をとることができ、任意の多くの材料でつくる
ことができる。第1図は、パッケージ1がブリキ鋼板から形成された円筒形の缶
の形態の、パッケージの好ましい実施例を示す。パッケージ1は缶1とも呼ばれ
るが、本発明をこのような缶に限定しようとするものではない。パッケージ1は
、閉鎖頂部10、閉鎖底部20及びボディ部分30を持つ容器2を構成する。頂
部10は、ボデイ30の頂部31に固定されており、底部20は、粒状製品50
0を圧力下で収容するための実質的にガス不透過性の内部隔室5を構成するよう
に本体30の底部32に固定されている。容器2は、容器2の頂部10から所定
距離のところに配置された内方に隣接したビード6を更に有する。前記所定距離
は、本明細書中では、頂部10をボディ30に機械的手段によって又は任意の他
の手段によって固定する前にボディ30の頂部31と接触する箇所での頂部10
からの垂直方向距離と定義される。パッケージ1の垂直軸線9は、頂部10から
底部20まで延びる。
パッケージ1の内圧による頂部10及び底部20の望ましからぬ変形が最小に
なるように、頂部10及び底部20を隔室5に向かって内方に凹状をなすように
構成するのが好ましい。底端が外方に凹状をなすように外方に大きく膨張した場
合には、パッケージ1は、いわゆる揺動底部と呼ばれる形状になる。即ち、底部
20が外方に大きく変形した場合には、パッケージ1は平らな表面上に置いたと
きに安定せず、前後に揺動するようになる。頂端10が外方に大きく膨張した場
合には、多数のパッケージを商店の棚等で互いの上に重ねることができない。
本発明は、第1図の2−2線に沿ったパッケージ1の断面図が示してある第2
図を参照することによって更によく理解できる。第2図には、明瞭化を図る目的
で製品500は示してない。第2図からわかるように、本発明のパッケージは、
容器2の内部隔室5内に製品セパレータ50を備えている。セパレータ50は、
ビード6の上方に配置されており、ビード6に載っている。セパレータ50の最
外周は、ボディ部分30の最内周と隣接している。セパレータ50の最外周とボ
ディ部分30の最内周との間に界面55が存在する。セパレータ50は、パッケ
ージ1の内部隔室5をセパレータ50の下の製品チャンバ61とセパレータ50
の上の製品のないチャンバ62とに分割する。製品のないチャンバ62には、好
ましくは、開放前には粒状製品500が実質的にない。セパレータ50は、実質
的に無孔質であり任意の多くの材料からつくることができる。好ましい実施例で
は、セパレータ50は、板紙からつくられる。
ビード6から容器2の頂部10までの所定の距離(上文中に定義した)は、セ
パレータ50がビード6に載っている場合、セパレータ50が容器2の垂直軸線
9に関して実質的に揺動移動即ち傾き移動しないような距離である。揺動移動は
、開放プロセス前及び開放プロセス中に粒状材料500がセパレータ50の周り
に移動し、製品のないチャンバ62内に移動することが実質的にない程度に制限
される。粒状製品が製品のないチャンバ62に進入した場合には、このチャンバ
内の製品は開放プロセス中に容器2から出る。上述のように、開放中に容器から
製
品が出ることは望ましくない。しかしながら、ビード6は頂部10に非常に近く
、そのためセパレータ50が頂部10に非常に近い場合には、缶切りがセパレー
タ50と干渉し、これを切る。これは、缶切りによって切られたセパレータ50
の片が粒状製品と混ざってこれを台無しにしてしまうため、望ましくない。更に
、セパレータがパッケージの頂部と近過ぎる場合にはセパレータが缶切りと干渉
し、缶切りでパッケージを開けるのを邪魔する。
最初に缶切りで頂部10に穴を開け、缶切りを頂部10の周囲に亘って移動し
始めるとき、パッケージ内のガスが膨張する。次いで、製品チャンバ61内のガ
スがセパレータ50の一部を容器2の頂部10に向かって僅かに持ち上げる。そ
の後、製品チャンバ61内のガスがビード6を越えて界面55を通って、缶切り
で開けた穴を通って流れる。ガスはパッケージから上述のように出るけれども、
パッケージから出るガスとともに移動する粒状製品が穴を取ってパッケージから
漏出することはほとんどない。漏出するガスが容器2を出るときに曲がりくねっ
た行路を通るため、粒状材料がパッケージから漏出することはほとんどないもの
と考えられている。セパレータ50及びビード6の位置のため、ガスはパッケー
ジから出るときに直線状の行路を通ることができない。その代わりに、ビード6
の周り及び界面55を通る直線状でない行路を通らなければならない。この直線
状でない行路は、製品の粒子を容器2から漏出させるのに必要なモーメントの量
を非常に大きくし、そのため、実質的に全ての粒状材料は容器2から開放中に漏
出しない。
パッケージの開放中のパッケージからの粒状材料の漏出を更によく阻止するた
め、セパレータ50の最外周はボディ30の最内周と完全には一致しない。即ち
、界面55は、好ましくは、セパレータ50と容器2のボディ30との間の小さ
な隙間を含む。この隙間は、界面55を通過するときに漏出ガスを減速するため
、粒状材料の漏出を更によく阻止するのに役立つと考えられている。ガスが十分
に
減速された場合には、漏出粒子は、パッケージから漏出するのに十分な速度を持
っていない。これは、セパレータ50の最外周がボディ30の最内周よりも僅か
に小さく、界面55に隙間を残すためである。一般な缶切りが最初に形成する穴
の平均的な大きさよりも界面55の隙間の表面積が大きい場合には、ガスが通っ
て漏出する面積を界面55によってでなく穴によって制御する。この面積の差に
より、漏出ガスが減速し、これによって、ガスとともに漏出しようとする粒子を
減速し、これらの粒子がパッケージから漏出することを阻止する。界面55の隙
間の表面積は、一般な缶切りが最初に形成する穴の平均的な大きさよりも約25
%乃至約400%大きいのが好ましい。
更に、セパレータが大き過ぎる場合には、セパレータを缶(以下に説明する)
から容易に取り出すためのハンドル又は他の手段がセパレータに設けられている
場合でも、消費者はセパレータを容器から取り出すのが困難である。即ち、直径
が大き過ぎる場合には、消費者がセパレータを缶から引っ張るときに負圧がつく
りだされるのである。このため、消費者は力を入れて引っ張り、そのため、この
取り外しプロセス中に粒状製品が容器から零れることとなる。
粒状製品がチャンバ62に入らないようにするためにセパレータの最外周がボ
ディ30の最内周の大きさに関してどれ程大きくなくてはならないか及びビード
6から容器2の頂部10までの前記所定距離がどれ程大きくなくてはならないか
又はどれ程小さくなくてはならないかは、缶の大きさ、製品の平均粒径、缶の形
状、缶内の圧力、セパレータの厚さ、剛性、及び組成、及びビードの形状及び大
きさを含むがこれらに限定されない変数で決まる。重要なことは、セパレータ5
0が容器2の垂直軸線9に関して揺動したり傾いたりすることが実質的になく、
そのため開放前及び開放中に粒状製品が製品のないチャンバ62に進入すること
が実質的にないように、セパレータの大きさ及び頂部10からビード6までの所
定の距離を定めることである。輸送中、パッケージ1を何回も落としたり取扱い
を誤ることがあり、そのため、セパレータは、このとき、実質的に全ての製品を
、製品のないチャンバの外に置くことができなければならない。
好ましい実施例では、セパレータは、セパレータを容器から取り出すための手
段を備えている。セパレータを容器から取り出すための手段の一例を第3図に示
す。この図は、本発明によるセパレータ150の斜視図である。製品のないチャ
ンバと接触したセパレータ150の側部151にはハンドル153が取り付けら
れている。パッケージを開けたとき、消費者はハンドル153を摘んでこれを引
っ張り、これによってセパレータ150を容器から持ち上げる。ハンドル153
は、紙及びプラスチックを含む当該技術分野で周知の多くの材料のうちの任意の
材料でつくることができ、当該技術分野で周知の多くの方法でセパレータに取り
付けることができる。変形例では、互いに固定された一つ又はそれ以上の材料層
でセパレータが形成されている場合、上層の一部を切り出してこれを折り返すこ
とによってハンドルを形成できる。
セパレータを容器から取り出すための手段の別の例を第4図に示す。第4図は
、本発明によるセパレータ250の斜視図である。セパレータ250は、初めに
全体に楕円形形状の部材として形成されるが、二つの折り目線251及び252
を有し、これらの折り目線により、セパレータ250のハンドル部分253をセ
パレータ上に折り返して円形形状を形成することができる。セパレータを取り出
すため、消費者はハンドル253の下を摘んでこれを持ち上げる。これによって
、セパレータを容器から持ち上げる。セパレータを容器から取り出すための手段
の、第4図に示す実施例と概念的に似通った別の例を第5図に示す。第5図は、
本発明によるセパレータ350の斜視図である。セパレータ350は、二つのフ
ラップ区分353及び355を形成する折り目線351、352、354、及び
355を有し、前記二つのフラップ区分は、セパレータに折り返されてハンドル
356を構成する。消費者は、開放後、ハンドル356を摘んでこれを引っ張る
ことによってセパレータ350を容器から持ち上げる。
更に、パッケージ1には、容器2の底部20を開けないようにするための手段
が設けられているのが好ましい。代表的には、上述の種類のパッケージは、頂部
又は底部のいずれかから通常の缶切りで開けることができる。しかしながら、本
発明のパッケージでは、セパレータが粒状製品を押えることができるようにパッ
ケージを頂部10のところで開ける必要がある。パッケージの底部を開けないよ
うにするための手段は当該技術分野で周知であり、これには、通常の缶切りが底
部20に届かず、これを切ることができないように底部20を容器の底部から大
きく離すことが含まれる。容器の底部を開けないようにするための別の手段には
、底部に大きなリップを設けるといった、缶切りを使えないように底部を形成す
る手段が含まれる。
本発明の容器の頂部が内方に凹状をなして構成された特に好ましい実施例では
、セパレータもまた湾曲した又は円錐形の形状をなしているのが好ましい。この
実施例は、第6図に最もよく示してある。第6図には、本発明のパッケージの特
に好ましい実施例である、パッケージ401の第2図と同様の断面図が示してあ
る。パッケージ401はパッケージ1と同様であり、閉鎖頂部410、閉鎖底部
420、及びボディ部分430を持つ容器402からなる。頂部410はボディ
430の頂部431に固定されており、底部420は粒状製品を圧力下で収容す
るための実質的にガス不透過性の内部隔室405を構成するようにボディ430
の底部432に固定されている。容器402は、容器402の頂部410から所
定距離のところに配置された内方に隣接したビード406を更に有する。前記所
定距離は、頂部410をボディ430に固定する前に頂部410がボディ430
の頂部431と接触する箇所からビードが内方にその最大距離突出した箇所まで
の垂直距離である。ビード406は、その上側に沿って全体に平らな輪郭を有す
る。パッケージ401の垂直軸線409は、頂部410から底部430まで延び
ている。
第6図からわかるように、パッケージ401は、内方に凹状をなした製品セパ
レータ450を含み、このセパレータは、容器402の内部隔室405内に配置
されている。セパレータ450は、ビード406の上方に配置され且つこのビー
ドに載っている。セパレータ450の最外周とボディ430の最内周との間に界
面455が存在する。セパレータ450の最外周は、ボディ430の最内周と完
全には一致しておらず、そのため、界面455には小さな隙間が存在する。セパ
レータ450は、パッケージ1の内部隔室405をセパレータ450の下の製品
チャンバ461と、セパレータ450の上の製品のないチャンバ462に分割す
る。製品のないチャンバ462には、好ましくは、開放前には粒状製品が実質的
にない。セパレータ450は実質的に無孔質であり、板紙からつくられる。
容器の頂部がパッケージ401の頂部410と同様に内方に凹状をなしている
場合には、セパレータもまたセパレータ450と同様に内方に凹状をなしている
のが好ましい。これは、一般的には、本発明のパッケージの製品のないチャンバ
をできるだけ小さくつくるのが好ましいためである。製品のないチャンバが小さ
ければ小さい程、セパレータが動き回る余地が小さくなり、セパレータの回転移
動が大きく制限される。これは、粒状製品が前記の周りに移動して製品のないチ
ャンバに入る機会を少なくする。
湾曲したセパレータを形成するための一つの方法を第7A図及び第7B図に示
す。第7A図は、本発明によるセパレータ450の平面図である。セパレータ4
50は、その縁部から中心まで内方に延びるスリット451を有する。スリット
451は、縁部452及び453を形成する。更に、セパレータ450にはタブ
455が一体に設けられている。このタブは、セパレータを容器から取り出すた
めの手段である。セパレータ450を湾曲させて円錐形形状を与えるためには、
縁部453を第7B図に示すように縁部452と重なるように移動する。これを
行うと、セパレータ450は第6図に示すような湾曲した円錐形の形状をとる。
縁部452及び453の重なり部分は、開放前及び開放中に粒状材料がスリット
を通って製品のないチャンバ内に移動することを阻止するのに十分大きくなけれ
ばならない。好ましい実施例では、縁部453を、第7B図に示すように、タブ
455の最も近い縁部456と重なるように移動する。この構成は、粒状材料が
製品のないチャンバに進入しないようにする上で最も優れたシール効果を提供す
る。
上述のように、セパレータ450の最外周はボディ430の最内周と完全には
一致しておらず、界面455に隙間を残している。従って、セパレータ450を
凹状をなした状態に維持するためには、第6図に示すように頂部410をセパレ
ータ450に下方に押し付ける必要がある。更に、好ましい実施例では、頂部4
10は、縁部453がタブ455の縁部456と整合するように縁部452と4
53とを互いに重ねるように、セパレータ450に押し付けられる。セパレータ
450を容器452内に置くとき、タブ455をセパレータ450の中心に向か
って内方に曲げる。
好ましい実施例では、本発明の容器ボディは、内径が約9.85cm(約3.8
78インチ)乃至約9.957cm(3.920インチ)の当該技術分野で標準4
01ブリキ鋼板缶と呼ばれるものである。この種の容器ボディについて、標準的
なシーム端を用いてボディにシールされる平らな底部又はドーム状の底部のいず
れかを使用できる。丸味を帯びたビード又は頂部が平らになったビードのいずれ
かを使用できる。この種の容器ボディについて、ビードが内方に約0.1575
cm(約0.062インチ)乃至約0.635cm(約0.250インチ)の最大距
離突出しているのが好ましい。容器の頂部からビードまでの所定距離は、好まし
くは、約0.356cm(約0.140インチ)乃至約1.27cm(約0.500
インチ)である。この種の容器ボディについて、セパレータの頂
部は、好ましくは、9.601cm(3.780インチ)以上である。
上述の標準401ブリキ鋼板缶のセパレータを形成するのに任意の多くの材料
を使用できる。当該技術分野で周知の好ましい材料には、SBS、SUS、又は
塗工積層板紙が含まれる。紙又は板紙を使用する場合には、約0.019cm(約
0.007インチ)乃至約0.056cm(約0.022インチ)の範囲の厚さを
有するのがよい。単一の段ボール板紙を使用する場合には、約0.165cm(約
0.065インチ)乃至約0.394cm(約0.155インチ)の範囲の厚さを
有するのがよい。使用できる他の材料には、約0.025cm(約0.010イン
チ)乃至約0.076cm(約0.030インチ)の範囲の厚さを有するポリエチ
レン、スチレン、又はブチレートがある。
本発明の特定の実施例を図示し且つ説明したが、当業者には、本発明の精神及
び範囲から逸脱しない種々の変形が明らかである。更にパッケージ及びその構成
要素についての上掲の寸法の範囲は、単なる好ましい範囲であって、これに限定
されるものではない。従って、本発明の範囲は、以下の請求の範囲に関して考え
られるべきであり、明細書中に説明し且つ図中に示した詳細には限定されないと
いうことは理解されるべきである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CN,CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,L
K,LV,MG,MN,MW,NO,NZ,PL,RO
,RU,SD,SK,UA,UZ,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 粒状製品を圧力下で収容するためのパッケージ(1)であって、開放時 に圧力を自動的に逃がすことができ、粒状材料が開放プロセス中にパッケージか ら漏出することを実質的に阻止し、粒状製品を圧力下で収容するための実質的に 気密の内部隔室(5)を構成するようにボディ部分(30)で互いに相互連結さ れた閉鎖頂部(10)及び閉鎖底部(20)を有し、前記頂部から前記底部まで 延びる容器の垂直軸線(9)を有する、パッケージにおいて、 (a) 前記容器の前記頂部から所定距離下方に配置された、前記容器の前記ボ ディ部分のほぼ全周に沿って設けられた内方に延びるビード(6)と、 (b) 前記内部隔室内で前記ビードの上方に前記容器の前記頂部と隣接して配 置された実質的に無孔質の製品セパレータ(50)とを有し、前記セパレータの最 外周は、前記パッケージの前記ボディ部分の最内周と隣接し、前記セパレータは 、前記内部隔室を前記セパレータの下に位置する製品チャンバ(61)と前記セパ レータの上に位置する製品のないチャンバ(62)に分割し、前記製品のないチャ ンバには、粒状製品が実質的になく、前記ビードから前記容器の頂部までの前記 所定距離は、開放前及び開放中に、前記粒状材料が前記セパレータの周りへ及び 前記製品のないチャンバ内へ実質的に移動しない程度まで前記セパレータが前記 容器の前記垂直軸線に関して実質的に揺動しないようにするような距離であり、 これによって、前記容器の前記頂部に缶切りで最初に孔を開けたとき、パッケー ジ内のガスが、前記ビードを回り、前記セパレータと前記容器の前記ボディ部分 との間に存在する界面(55)を通過し、前記孔を通ることによって、前記孔を通 って漏出し、この際、開放プロセス中に前記粒状材料が前記パッケージから漏出 することが実質的に阻止される、パッケージ。 2. 前記容器の前記頂部及び前記底部は、内方に凹状をなしている、請求項 1に記載のパッケージ。 3. 前記製品セパレータは、内方に凹状をなしている、請求項2に記載のパ ッケージ。 4. 前記製品セパレータは、開放後に前記セパレータを前記容器から取り出 すための手段を含む、請求項1、2、又は3に記載のパッケージ。 5. 前記セパレータの前記最外周は、前記容器の前記ボディの最内周と完全 には一致せず、前記セパレータと前記容器の前記ボディ部分との間に存在する前 記界面に隙間が残る、請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載のパッケージ 。 6. 前記パッケージは、前記容器の前記底部を通常の缶切りでは開けること ができないようにする手段を含む、請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載 のパッケージ。 7. 前記セパレータは、厚さが約0.046cm(約0.018インチ)乃至 約0.056cm(約0.022インチ)の板紙からつくられている、請求項1乃 至6のうちのいずれか一項に記載のパッケージ。 8. 開放後に前記セパレータを前記容器から取り出すための前記手段は、前 記セパレータの最外周から延びる一体のタブからなる、請求項4に記載のパッケ ージ。 9. 前記容器は全体に円筒形であり、前記セパレータは、前記セパレータの 中心からその最外周まで外方に延びるスリットを持つ円形の板紙片からなり、前 記スリットは第1及び第2の縁部を形成し、前記第1縁部は、前記セパレータが 内方に凹状をなした円錐形の形状を持つように前記第2縁部上に折り重ねられて おり、前記容器の前記頂部は、開放前に前記セパレータが前記容器内で円錐形の ままであるように前記セパレータと接触している、請求項1乃至8のうちのいず れか一項に記載のパッケージ。 10. 前記セパレータは、開放後に前記セパレータを前記容器から取り出す ための手段を更に有し、この手段は、前記第1縁部と隣接して前記セパレータの 最外周から延びる一体のタブであり、これによって、前記第1縁部は、前記第2 縁部の最っとも外側にある箇所が前記セパレータ最外周上の前記タブが外方に延 び始める箇所と実質的に一致するように、前記第2縁部上に折り重ねられること を特徴とする、請求項9に記載のパッケージ。
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