JPH0850653A - 画像用ディジタルフィルタ - Google Patents

画像用ディジタルフィルタ

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JPH0850653A
JPH0850653A JP7112503A JP11250395A JPH0850653A JP H0850653 A JPH0850653 A JP H0850653A JP 7112503 A JP7112503 A JP 7112503A JP 11250395 A JP11250395 A JP 11250395A JP H0850653 A JPH0850653 A JP H0850653A
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JP7112503A
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English (en)
Inventor
Keiichi Nitta
啓一 新田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単なハードウェア構成により周波数特性の
変換処理および階調特性の変換処理の双方を行なうこと
が可能な画像用ディジタルフィルタを実現する。 【構成】 入力画素データの内注目画素と前記注目画素
の近傍画素各々の濃度値にフィルタ係数を乗算して補正
処理を行ない、前記注目画素の濃度値を決定する画像用
ディジタルフィルタである。該ディジタルフィルタは、
注目画素の近傍画素の各々の濃度値に所定のフィルタ係
数を乗算して加算することによって得た和の値と注目画
素の濃度値とを含むデータをアドレス入力データとする
ルックアップテーブル(15)を備え、このルックアッ
プテーブル(15)に前記入力画像データに対して周波
数特性の変更処理および階調特性の変更処理が行なわれ
た後の注目画素の濃度値を示すデータを前記アドレス入
力データの各々に対応して記憶させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像用ディジタルフィ
ルタに関し、特に入力画像データに対して周波数特性の
変更処理および階調特性の変更処理を合わせ行なうこと
を可能にした画像用ディジタルフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばモニタテレビジョンにおいて、ビ
デオカメラあるいはVTRなどから入力される映像信号
によって画像を表示する場合には、その画像が適切な画
像として表示される必要がある。このため、一般に、入
力された映像信号に対しエッジ強調などの周波数領域で
の特性の変換処理およびいわゆるガンマ補正のような階
調特性の補正処理を行なった後CRTなどで画像表示を
行なう。
【0003】従来、このような周波数領域での特性の変
換処理および階調特性の変換処理を行なうためにはそれ
ぞれ別個の処理回路を使用していた。すなわち、映像信
号の周波数領域での特性の変換処理の前または後で該変
換処理とは別に階調特性の変換処理を行なっていた。
【0004】例えば、特開平4−329485号に開示
されるディジタルフィルタでは、フィルタ係数の値を入
力画像データの内の注目画素の濃度値に基づいて変更す
ることにより画面全体の画像濃度を保つように画像のエ
ッジ強調を行なうことができる。そして、このようなデ
ィジタルフィルタは周波数特性の補正を行なうのみのも
のであったから、このようなディジタルフィルタによっ
てエッジ強調を行なった後に、あるいはエッジ強調を行
なう前に別の回路によって階調特性の変換を行なう必要
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の画像特性の補正方法では、周波数特性の変更処理
および階調特性の変更処理が別個のユニットまたは回路
で行なわれていたため、装置構成が複雑になり、ハード
ウェア量が増大し、装置のコストアップおよび信頼性の
低下を招くという不都合があった。
【0006】したがって、本発明の目的は、前述の従来
例における問題点に鑑み、画像用ディジタルフィルタに
おいて、周波数特性の変更処理および階調特性の変更処
理を共に共通のフィルタによって行なうことができるよ
うにし、もって装置構成の簡易化、ハードウェア量の低
減、信頼性の向上を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、入力画像データの内注目画素と前
記注目画素の近傍画素各々の濃度値にフィルタ係数を乗
算して補正処理を行ない、前記注目画素の濃度値を決定
する画像用ディジタルフィルタにおいて、前記注目画素
の近傍画素の各々の濃度値に所定のフィルタ係数を乗算
して加算することによって得た和の値と前記注目画素の
濃度値とを含むデータをアドレス入力とするルックアッ
プテーブルを備え、このルックアップテーブルに前記入
力画像データに対して周波数特性の変更処理および階調
特性の変更処理が行なわれた後の注目画素の濃度値を示
すデータを前記アドレス入力データの各々に対応して記
憶させる。
【0008】さらに、前記周波数特性の変更処理は画像
信号のエッジ強調を行なうものであり、このエッジ強調
はあるレベルの映像信号を入力した際のモニタの表示画
像の上側、下側のエッジ強調量が対称となるよう前記ル
ックアップテーブルの記憶データを構成すると好都合で
ある。
【0009】また、前記ルックアップテーブルの記憶デ
ータは、書き換え可能とすることもできる。
【0010】さらに、前記ルックアップテーブルのアド
レス入力データは、前記注目画素の近傍画素の各々の濃
度値にフィルタ係数を乗算して加算することによって得
た和の値と前記注目画素の濃度値の他に、1ビット以上
の入力データを有するよう構成することもできる。
【0011】
【作用】上記構成においては、前記ルックアップテーブ
ルに入力画像データに対し、例えばエッジ強調のため
の、周波数特性の変更処理および、例えばガンマ(γ)
補正のための、階調特性の変更処理が行なわれた後の注
目画素の濃度値を示すデータを前記アドレス入力データ
の各々に対応して記憶させたから、前記アドレス入力デ
ータすなわち注目画素の近傍画素の各々の濃度値に所定
のフィルタ係数を乗算して加算することによって得た和
の値と前記注目画素の濃度値とを含むデータをルックア
ップテーブルに入力することにより、該ルックアップテ
ーブルからは周波数特性の変更処理と共に階調特性の変
更処理が行なわれた後の画像データが直ちに得られる。
したがって、単一のユニットまたは装置によってエッジ
強調などの周波数特性の変更処理と共にγ補正などの階
調特性の変更処理を同時に行なうことが可能になる。
【0012】さらに、前記ルックアップテーブルの記憶
データを表示画像の上側、下側のエッジ強調量が対称と
なるよう構成することによってある映像信号のレベルに
おいて、モニタ上で上下等振幅のエッジ強調が実現でき
る。また、これにレベルデペンデント処理を施すこと
で、モニタ上で良好な再現画像を得ることができる。
【0013】また、前記ルックアップテーブルの記憶デ
ータは書き換え可能としておくことにより、例えば周波
数特性および/または階調特性を入力画像データの内
容、あるいは入力画像データの供給源の装置に応じて切
り換えることが可能になり、表示される画像データある
いは画像データの供給源の種類に応じて適切な画像表示
を行なうことが可能になる。
【0014】さらに、前記ルックアップテーブルのアド
レス入力データに1ビット以上の余分の入力データビッ
トを設けておくことにより、複数種類の周波数特性およ
び/または階調特性になるよう切り換えることが可能に
なり、上述と同様に、入力画像データの内容などによっ
て最適の出力画像データを得ることが可能になる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。図1は、本発明の一実施例に係わる画像用デ
ィジタルフィルタの構成を示す。同図のディジタルフィ
ルタは、ディジタル化された映像信号、すなわち画像デ
ータを1画素分の時間ずつ遅延させる9個のラッチ3
a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,3i
と、入力画像データを順次それぞれ1水平走査期間づつ
遅延させるラインメモリ5aおよび5bとを備えてい
る。図1のディジタルフィルタは、また、4つの積和演
算部7a,7b,7c,7dと、これらの積和演算部7
a,7b,7c,7dの出力が入力される加算器9と、
バッファ11,13と、ルックアップテーブル15と、
アドレス発生器17と、ROM19とを備えている。
【0016】ラッチ3a,3b,3cは順次縦続接続さ
れ、ラッチ3aの入力は入力端子1に接続されている。
また、ラッチ3aおよび3cの出力は積和演算部7aの
入力に接続されている。入力端子1はまたラインメモリ
5aの入力に接続され、該ラインメモリ5aの出力はラ
ッチ3dの入力に接続されている。ラッチ3d,3e,
3fは順次縦続接続され、ラッチ3dおよびラッチ3f
の出力は共に積和演算部7bの入力に接続されている。
ラインメモリ5aの出力はラインメモリ5bの入力に接
続され、ラインメモリ5bの出力はラッチ3gの入力に
接続されている。ラッチ3g,3h,3iは順次縦続接
続され、ラッチ3gの出力とラッチ3iの出力は共に積
和演算部7cの入力に接続されている。また、ラッチ3
bの出力およびラッチ3hの出力が共に積和演算部7d
の入力に接続されている。ラッチ3eの出力は注目画素
のデータとして、バッファ13を介してルックアップテ
ーブル15のアドレス入力の一部に接続されている。加
算器9の出力もバッファ11を介してルックアップテー
ブル15のアドレス入力の他の部分に接続されている。
また、ルックアップテーブル15のアドレス入力にはア
ドレス発生器17からの出力も接続されている。
【0017】バッファ11,13から供給されるアドレ
ス信号とアドレス発生器17から供給されるアドレス信
号とは、例えばワイヤードOR接続されてルックアップ
テーブル15のアドレス入力に接続されている。リード
オンリメモリ(ROM)19の出力がルックアップテー
ブル15のデータ入出力端子に接続されている。なお、
ルックアップテーブル15のデータ入出力端子はディジ
タルフィルタの出力端子21にも接続されている。
【0018】図1のディジタルフィルタにおいては、入
力端子1に印加された入力画像データは、ラッチ3a,
3b,3cを通って順次1画素ずつ遅延されて積和演算
部7aの一方の入力にデータXj−2,iとして入力さ
れる。また、ラッチ3aの出力Xj−2,i−2も積和
演算部7aの他方の入力に印加される。入力画像データ
はまたラインメモリ5aによって1水平走査期間だけ遅
延されてラッチ3dに入力され、各ラッチ3d,3e,
3fによってそれぞれ1画素分の時間ずつ遅延された後
積和演算部7bの一方の入力に信号Xj−1,iとして
入力される。積和演算部7bの他方の入力にはラッチ3
dの出力Xj−1,i−2が入力される。ラインメモリ
5aの出力はラインメモリ5bによってさらに1水平走
査期間だけ遅延された後ラッチ3gの入力に印加され、
各ラッチ3g,3h,3iによって1画素分の時間ずつ
遅延された後データXj,iとして積和演算部7cの一
方の入力に印加される。積和演算部7cの他方の入力に
はラッチ3gの出力Xj,i−2が入力される。積和演
算部7dの2つの入力にはそれぞれラッチ3bの出力X
j−2,i−1とラッチ3hの出力Xj,i−1とが入
力される。ラッチ3eの出力Xj−1,i−1、すなわ
ち注目画素の画像データがバッファ13を介してルック
アップテーブル15のアドレス入力に供給される。積和
演算部7a,7b,7c,7dはそれぞれの2つの入力
に所定のフィルタ係数を乗算した後乗算結果を加算器9
に入力する。加算器9はこれら4つの積和演算部7a,
7b,7c,7dの出力を加算した後バッファ11を介
してルックアップテーブル15のアドレス入力に供給す
る。ルックアップテーブル15は、これらのアドレス入
力に応じて対応する注目画素のデータを出力端子21か
ら出力画像データとして出力する。
【0019】また、ルックアップテーブル15に接続さ
れたコントロール線は、ルックアップテーブル15に複
数モードの計算結果を格納しておきそれら複数モードの
内の1つのモードを選択するための情報を入力すること
ができる。したがって、コントロール線は1ビット以上
の選択データが入力可能なものであり、例えば選択信号
として並列形式の信号を使用する場合には、コントロー
ル線が1本の場合には2モード、2本の場合には4モー
ド、n本の場合には多くとも2モードからの選択が可
能になる。また、ルックアップテーブルの処理モードの
変更は、後に述べる、周波数領域での変換特性の変更、
階調変換特性の変更の内の少なくとも一方の変更を行な
うものとすることができる。
【0020】図1の構成においては、入力画素データか
ら、ラインメモリ5a,5bによってそれぞれ順次連続
した異なる1ライン分の画素データを順次格納する。そ
して、ラインメモリ5b、ラインメモリ5a、および入
力端子1から直接それぞれのラッチ3g,3h,3iの
グループの回路、ラッチ3d,3e,3f、およびラッ
チ3a,3b,3cのグループにそれぞれ1ラインずつ
時間が遅延した画素データを入力する。ラッチ3a,3
b,…,3iは、3×3のマトリクスに対応した画素デ
ータを格納する構成となっており、これによりラッチ3
a,3b,…,3iに注目画素とその8個の近傍の画素
の濃度データをラッチする。この場合、ラッチ3eに注
目画素の濃度データがラッチされる。言い換えれば、ラ
インメモリ5bによりマトリクスの3行目の1列目に当
たる画素データがラッチ3gに、3行目の2列目に当た
る画素データがラッチ3hに、3行目の3列目に当たる
画素データがラッチ3iにそれぞれラッチされ、同様に
2行目に当たるデータがラッチ3d,3e,3fにラッ
チされ、1行目に当たるデータがラッチ3a,3b,3
cにそれぞれラッチされる。なお、画素データは、ある
画素の濃度を表わす、例えば、8ビットの情報データか
ら構成される。
【0021】図1のディジタルフィルタには、例えば図
2の(a)に示すようなフィルタ係数が設定されている
ものとする。すなわち、図2の(a)に示すフィルタ係
数は、ディジタルフィルタの出力における注目画素の濃
度値が、入力画素データの内注目画素のデータ値に5/
2を乗算し、この注目画素の8個の近傍の周辺画素の入
力画素データにそれぞれ−1/8または−1/4の係数
を乗算したものを加算することによって得られることを
示している。
【0022】なお、このようなフィルタ係数は、ディジ
タルフィルタの通過後の波形特性に対する配慮から通常
対称に設定される。すなわち、図2の(b)に示すよう
に、通常係数A,B,C,…,Iの内、A=C,D=
F,G=I,B=Hに設定することが多い。したがっ
て、前記図1の各積和演算部7a,7b,7c,7dの
それぞれの2つの入力には同じフィルタ係数に対応する
画素のデータが入力されることとなる。
【0023】図1に示される積和演算部7aは、前記3
×3のマトリクスに対応した画素データの内、第1行目
の1列目の画像データXj−2,i−2と第1行目の第
3列目の画像データXj−2,iとにそれぞれ−1/8
を乗算して加算したものが求められ出力S1として加算
器9に入力される。また、積和演算部7bは、2行目の
1列目の画素データXj−1,i−2と2行目の3列目
に当たる画像データXj−1,iとにそれぞれ係数−1
/4を乗算して加算したものを求め、出力S2として加
算器9に入力する。さらに、積和演算部7cは、3行目
の1列目の画像データXj,i−2と3行目の3列目の
画像データXj,iとにそれぞれ−1/8を乗算して加
算したものを求め、出力S3として加算器9に入力す
る。さらに、積和演算部7dは1行目の第2列目の画像
データXj−2,i−1と3行目の2列目の画像データ
j,i−1とにそれぞれ係数−1/4を乗算して加算
したものを求め、これを出力S4として加算器9に入力
する。加算器9はこれらの各入力データS1,S2,S
3,S4を加算し周辺加算結果Sを得、バッファ11を
介してルックアップテーブル15のアドレス入力に供給
する。ルックアップテーブル15の他のアドレス入力に
は前述のように2行目の2列目の画素データ、すなわち
注目画素のデータ、Xj−1,i−1がバッファ13を
介して入力されている。
【0024】ルックアップテーブル15には、このよう
なアドレス入力に対して注目画素の濃度値を示すデータ
が記憶されており、該データが読出されて出力端子21
から注目画素の出力画素データとして出力される。
【0025】以上の処理を数式を使用して詳細に説明す
ると次のようになる。すなわち、各積和演算部7a,7
b,7c,7dの出力S1,S2,S3,S4はそれぞ
れ次のようになる。
【0026】
【数1】S1=Xj−2,i−2×(−1/8)+X
j−2,i×(−1/8)
【数2】S2=Xj−1,i−2×(−1/4)+X
j−1,i×(−1/4)
【数3】S3=Xj,i−2×(−1/8)+Xj,i
×(−1/8)
【数4】S4=Xj−2,i−1×(−1/4)+X
j,i−1×(−1/4)
【0027】これら各演算結果S1,…,S4の加算が
加算器9で行なわれこの結果Sと注目画素の濃度値X
j−1,i−1がルックアップテーブル15に入力され
る。そして、ルックアップテーブル15において、
【数5】S+Xj−1,i−1×(5/2) の演算が行なわれ注目画素の濃度値データが出力され
る。このような構成により、周波数領域の特性の変換処
理、例えばエッジ強調、を行なうことができる。なお、
注目画素の濃度値に応じて周波数領域の特性の変換処理
の強弱を変更する処理、すなわちレベルデペンデント処
理、もルックアップテーブル15の内容を適切に設定す
ることにより容易に行なうことができる。レベルデペン
デント処理については、例えば、特開平4−32948
5号に開示されている。
【0028】図3の(a)は、周波数領域の特性の変換
処理のみを行なう場合のルックアップテーブル15の記
憶データの一例を示す。この例によれば、注目画素の濃
度値Xj−1,i−1の値が例えば、9,10,11,
…の場合に、加算器9の出力Sがそれぞれ−8となって
いるものとすれば、ルックアップテーブル15の出力
は、それぞれ…,14.5,17,19.5,…とな
る。例えば注目画素Xj−1,i−1の濃度値が10で
あるとすれば、−8+10×(5/2)=17となり、
この17の値がルックアップテーブル15に記憶されて
いる。
【0029】本発明では、ルックアップテーブル15を
用いて階調特性の変換をも行なう。すなわち、ルックア
ップテーブル15に、図3の(b)に示すようなデータ
を記憶しておく。このような記憶データによれば、入力
画素濃度に対して出力画素濃度が1/2となるような階
調特性の変換処理が行なわれる。例えば注目画素の濃度
j−1,i−1=10、加算器の出力S=−8(いず
れも10進数表現)の場合、階調特性として入力=出力
の場合には、ルックアップテーブル15の出力は10×
(5/2)−8=17となるが、階調特性が出力=(1
/2)×(入力)の場合には、ルックアップテーブルの
出力は10×(5/2)×(1/2)−8×(1/2)
=8.5となる。したがってこのようなルックアップテ
ーブルの出力データとして、注目画素の濃度値X
j−1,i−1の値に応じて階調特性変換利得Gを所望
の値に設定することにより任意の階調特性の変換を行な
うことができる。例えば、前記Gの値が前記注目画素の
濃度値Xj−1,i−1が中間濃度値の場合に例えば1
/2のように最も小さくなるようにし、注目画素の濃度
値が最低レベルおよび最高レベルに近づくに応じて前記
Gの値を1に近付けるよう設定することができる。これ
によって、いわゆるγ補正あるいは逆γ補正も容易に行
なうことができる。
【0030】また、図2の(a)では、エッジ強調フィ
ルタの場合の係数値を一例として示しているが、この場
合、エッジ強調量だけを階調特性を変更しない状態で算
出しかつ注目画素のみを階調変更することも可能であ
る。図3の(c)はこの場合のルックアップテーブル1
5のアドレスデータおよび出力データの一部を示す。例
えば、前の例と同じように、注目画素の濃度値X
j−1,i−1=10、加算器9の出力S=−8とし、
階調特性を(出力)=(1/2)×(入力)であると仮
定する。前記図2(a)で示したフィルタ係数マトリク
スのエッジ強調成分のみを取り出すと、図2の(c)の
ようになる。したがって、エッジ強調成分は、10×
(3/2)−8=7となる。一方、階調特性の変換処理
により、注目画素の濃度値は10×(1/2)=5とな
るので、この場合のルックアップテーブル15の出力値
は5+7=12となる。このような演算結果を、それぞ
れのアドレス入力に対してルックアップテーブル15に
予め記憶させておくことにより、エッジ強調量に関して
は階調特性を変換せずかつ注目画素のみを階調変換する
ような処理も容易に可能となる。なお、この例では、エ
ッジ強調フィルタの場合につき説明したが、例えば低域
フィルタ(LPF)として周波数領域の変換処理を行な
うことも可能であり、この場合も階調特性の変換処理
を、エッジ強調量と注目画素の濃度値に対して、あるい
は注目画素のみに対して同時に行なうことが可能であ
る。
【0031】次に、別の実施例として、例えば上述の周
波数領域の特性の変換処理をカメラ側のγ補正を行なっ
た状態で行なうと、モニタ側のγ補正を行なった際に、
エッジ強調成分がモニタ上である映像信号の振幅レベル
において上下のエッジ強調成分が対称でなくなるという
問題に対処可能な構成とすることができる。
【0032】例えば、前記図2の(a)のフィルタを用
い、階調特性の変更処理を行なわない場合について考え
る。今、例えば前記図1に示す注目画素の濃度値X
j−1,i−1の値を10とし、この注目画素の周囲の
画素の値が、(A)8の場合、(B)10の場合、
(C)12の場合を考えるとルックアップテーブル15
の出力は下記(A)(B)(C)のようになる。
【0033】
【数6】 (A) 8×(−3/2)+10×(5/2)=13
【数7】 (B) 10×(−3/2)+10×(5/2)=10
【数8】 (C) 12×(−3/2)+10×(5/2)=7
【0034】なお、上記において(−3/2)は、前記
図2(a)に示されるフィルタ係数の内周辺画素に対す
るものを加算した値であり、(5/2)は注目画素に対
するフィルタ係数の値である。上記の(A)(B)
(C)から、10を中心として±3だけ振幅が変化する
ことが分かる。このような画素データによる画像をモニ
タ上で見た場合には、モニタのγ特性により、下側の強
調成分が圧縮されて見える。これを補正するためには、
下側の強調成分の伸張、もしくは上側の強調成分の圧縮
が必要となる。本実施例によれば、このような下側の強
調成分の伸張もしくは上側の強調成分の圧縮の処理をも
行なうことができる。
【0035】今仮に、モニタのγ特性により、下側の強
調成分を2倍伸張すればモニタ上で上下等振幅の強調が
行なわれるものとする。この場合には、前記(C)の際
のルックアップテーブルのデータを7から4に変更すれ
ば良い。すなわち、前記(C)においては、加算器9の
出力S=12×(−3/2)=−18,X
j−1,i−1=10であり、ルックアップテーブルの
データは7であったが、このデータを4とすれば良い。
これによって、強調成分は10−4=6となり、6=3
×2であるから下側の強調成分が2倍伸張されている。
これによって、モニタ上で見た場合に上下の等振幅の強
調が行なわれることになる。
【0036】今述べたような上側、下側のエッジ強調成
分の圧縮や伸張の割合は、一般的な表示モニタに対して
行なう場合には、モニタのγ特性が非線形であるため、
エッジ強調成分量および注目画素の濃度値によって異な
る。これを補正するようなデータをルックアップテーブ
ル15のデータ部に記憶しておくことによって表示モニ
タのγ特性による表示画像のエッジ量の非対称性が補正
される。すなわち、これはγ補正された信号に逆γ処理
を施し、γ=1の状態にもどした上でエッジ強調処理を
行ない、再びγ補整を施すことと同等となる。
【0037】もちろん上記の処理を行なった上で前記特
開平4−329485号で示されるようなレベルデペン
デント処理を施したデータをルックアップテーブル15
のデータ部に記憶しておけばモニタのγ特性を考慮した
レベルデペンデント処理を行える。
【0038】なお、前記図1のディジタルフィルタにお
いて、ルックアップテーブル15のデータの書き換え
は、例えば、バッファ11,13をハイインピーダンス
状態にして、アドレス発生器17から所定のアドレスデ
ータを入力し、かつ該所定のアドレスに対応するデータ
が記憶されているROM19から新たなデータを読出し
ルックアップテーブル15に書き込みを行なえば良い。
これによって図1の画像用ディジタルフィルタの特性を
種々の所望のものとすることができる。
【0039】また、例えばフィルタの係数を図2(a)
の1/2にしたい場合には、すなわち図2(d)に示さ
れた値にしたい場合には、積和演算部7a,7b,7
c,7dおよび加算器9は前記図2(a)のものと同様
にしておき、ルックアップテーブル15の内容を変更す
るだけで対処できる。すなわち、前記加算器9の出力を
1/2倍して、前と同様の処理をルックアップテーブル
15で行なえば良い。
【0040】このようなルックアップテーブル15の処
理の変更は、前述のようにルックアップテーブル15の
記憶データを書き換えても良いが、例えばルックアップ
テーブル15としてさらに容量の大きな記憶素子を使用
することにより対処できる。すなわち、ルックアップテ
ーブル15に複数の処理モードの計算結果を格納してお
き、前記図1に示されるコントロール線によってこれら
複数の処理モードの内の1つを選択すれば良い。コント
ロール線が並列ラインである場合は、該コントロール線
が1本の場合には2モード、2本の場合には4モード、
n本の場合には多くとも2モードからの選択が可能に
なる。この場合、ルックアップテーブル15の処理モー
ドの変更は、周波数領域での変換特性の変更、階調変換
特性の変更の内少なくとも一方を変更して対応するデー
タを記憶することにより行なうことができる。また、こ
こでは簡単のため、3×3のマトリクスについてのみ示
したが、それ以上または例えば1×3,3×1の1行ま
たは1列のマトリクスについても上記と同様注目画素の
濃度値と周辺画素の演算結果が入力されるルックアップ
テーブルを構成することで同様の効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、レベル
デペンデント処理を含む周波数領域における特性の変換
処理と階調特性の変換処理とを同一のハードウェアによ
って実現することができる。このため、装置構成が簡略
化され、ハードウェア量の減少、コストの低下、占有ス
ペースの低減、および信頼性の向上を達成することがで
きる。また、ルックアップテーブルの内容を書き換える
ことにより、あるいは複数種類のデータを記憶させてお
きそれらの内の1つを選択することにより、種々の所望
の処理特性を容易に得ることが可能になる。さらに、モ
ニタ上で上側、下側のエッジ強調量を等振幅にすること
ができるなど、モニタおよびカメラなどの特性に応じて
最適の変換処理を容易に行なうことが可能になり、良好
な再画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる画像用ディジタルフ
ィルタの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係わるディジタルフィルタのフィルタ
係数の例を示す説明図である。
【図3】本発明に係わるディジタルフィルタのルックア
ップテーブルの記憶データの例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 入力端子 3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,3
i ラッチ 5a,5b ラインメモリ 7a,7b,7c,7d 積和演算部 9 加算器 11,13 バッファ 15 ルックアップテーブル 17 アドレス発生部 19 リードオンリメモリ 21 出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/40 101 E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データの内注目画素と前記注目
    画素の近傍画素各々の濃度値にフィルタ係数を乗算して
    補正処理を行ない、前記注目画素の濃度値を決定する画
    像用ディジタルフィルタにおいて、 前記注目画素の近傍画素の各々の濃度値に所定のフィル
    タ係数を乗算して加算することによって得た和の値と前
    記注目画素の濃度値とを含むデータをアドレス入力デー
    タとするルックアップテーブルを備え、このルックアッ
    プテーブルに前記入力画像データに対して周波数特性の
    変更処理および階調特性の変更処理が行なわれた後の注
    目画素の濃度値を示すデータを前記アドレス入力データ
    の各々に対応して記憶することにより、周波数特性の変
    更処理とともに階調特性の変更処理をも行なえることを
    特徴とする画像用ディジタルフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記周波数特性の変更処理はエッジ強調
    を行なうものであり、このエッジ強調はあるレベルのγ
    補正された映像信号を入力した際にモニタの表示画像の
    上下エッジ強調量が対称となるよう前記ルックアップテ
    ーブルの記憶データを構成することによって行なわれる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像用ディジタルフィ
    ルタ。
  3. 【請求項3】 前記周波数特性の変更処理は映像信号の
    エッジ強調を行なうものであり、このエッジ強調量は、
    注目画素の映像信号レベルが中間濃度の時に最大となる
    よう前記ルックアップテーブルの記憶データを構成する
    ことによって行なわれることを特徴とする請求項2に記
    載の画像用ディジタルフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記ルックアップテーブルの記憶データ
    は、書き換え可能であることを特徴とする請求項1又は
    2又は3記載の画像用ディジタルフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記ルックアップテーブルのアドレス入
    力データは、前記注目画素の近傍画素の各々の濃度値に
    フィルタ係数を乗算して加算することによって得た和の
    値と前記注目画素の濃度値の他に、1ビット以上の入力
    データを有することを特徴とする請求項1又は2又は3
    記載の画像用ディジタルフィルタ。
JP7112503A 1994-05-31 1995-04-13 画像用ディジタルフィルタ Pending JPH0850653A (ja)

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JP14091694 1994-05-31
JP6-140916 1994-05-31
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001051672A (ja) * 1999-08-05 2001-02-23 Neucore Technol Inc 画像処理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001051672A (ja) * 1999-08-05 2001-02-23 Neucore Technol Inc 画像処理装置

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