JPH08504224A - 不均質膜及び方法 - Google Patents

不均質膜及び方法

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Abstract

(57)【要約】 新規な不均質イオン交換膜、そのような膜の製法及びそのような膜を含む装置が開示される。そのような膜は線状低密度もしくは線状中密度ポリエチレン、または高分子量高密度ポリエチレンをバインダーとして含み、そして多様なイオン交換樹脂材料を配合させることができる。かかる膜は押出またはその他の溶融加工操作を用いて加工されて、水中で調質の際に多くの応用における使用のために適合された性質を示す製品を生じさせる。

Description

【発明の詳細な説明】 不均質膜及び方法 発明の分野 本発明は新規な不均質膜、そのような膜を製造する方法、及びそのような膜を 採用する装置に関する。発明の背景 イオンの拡散及び吸着を選択的に許容しつつ、特定のその他のイオンならびに 非イオン化溶質及び溶媒を排除する膜(典型的にはイオン交換膜と称される)は 、多数の重要な工業的応用をもつ。そのような膜は、電気透析及び電気脱イオン 化装置において、ならびに、水、食品、飲料、薬品及び廃液流の分別、移動低減 (trasport depletion)及び電気再生、ならびに精製または 処理のための装置において使用される。そのような膜は、苛性/塩素電気分解装 置、電気ペイント精製装置及び電気有機合成装置のような電気化学装置において も使用される。さらには、イオン交換膜は、吸着剤として電気泳動装置及び分析 装置において、またイオンクロマトグラフィのための抑制装置として用いられる 。それらは、ドナン透析及び拡散透析の過程による化学処理及び濃厚化応用にお いて使用され、またそれらは電気発生のためにバッテリー及び燃料電池において も使用される。 上述の諸応用のそれぞれにおいて、特定の応用の所望の目的を満足させる膜を 達成するには、多数の膜特性が相互にバランスされなければならない。これらの 中でも、高い選択性、低い溶媒及び非イオン化溶質移行性、選択されたイオンの 低い拡散抵抗、高い物理的強度、及び良好な耐薬品性を有するイオン交換膜を採 用することは目的である。さらには、そのような膜が危険物質を使用せずに低価 格で容易に製造されることが望ましい。さらには、理想的な膜は取扱い及び加工 処理が容易であるべきであり、またそのような膜を備える装置の製造中に低コス ト組立技法を施せるものであるべきである。 現在商業的に入手しうるイオン交換膜は基本的には二つの一般タイプのもの、 均質膜及び不均質膜、である。均質膜は、膜の全容積(強度を向上させるために 使用されることがある何らかの支持物質を除く)が反応性ポリマー製であるもの である。例は、スルホン化またはアミン化エチレン−ジビニルベンゼンポリマー (SDVB膜)、高分子量化パーフルオロスルホン酸(PFSO膜)、または基 本ポリマーにグラフト化された活性基をもつ種々の熱可塑性物質から作られた膜 を包含する。 残念ながら、均質膜は製造するのが困難である傾向がある。またそれらは、大 部分について、基本のモノマーから製造しなければならないので、それらの製造 工程中に危険な物質の使用を行う傾向がある。さらには、それらは、化学的に変 性するのが困難であり、その理由は各変性が膜の基本的な化学的性質の変化を必 要とするからである。 また均質膜は限定された物理的強度を有し(従ってしばしばスクリーンまたは 布地支持体を必要とする)傾向があり、この理由は製造されたポリマーが所要の 物理的及び電気化学的の両特性をすぐに組合せて、加工された装置で効率的に機 能しうることができないからである。均質膜は架橋されて(寸法安定性を有する が乾燥時に増大した脆性及び感度を有する膜を与えるようにして)もよく、ある いはそれらは架橋されなくて(乾燥されうるが、寸法安定性及び膨潤抵抗及び種 々の溶媒に対する抵抗を欠く膜を与えるようにして)もよい。 対照的に、不均質膜は、(1)電気化学的特性を与えるためのイオン交換樹脂 を含む複合材と(2)物理的強度及び結着性を与えるためのバインダーとから形 成される。典型的な不均質膜は、ペースト法(イオン交換樹脂モノマーを微粉砕 不活性バインダーポリマーの存在下で反応させて最終的なイオン交換樹脂ポリマ ーを生成させる)によって「ミクロ不均質」膜の形であるいは別法では予め高分 子化されたイオン交換樹脂及びバインダーの物理的ブレンドにより「マクロ不均 質」膜の形で製造されうる。 現在のマクロ不均質膜は、物質またはミクロ不均質膜と比較して劣った電気化 学的性質をもつ傾向があるけれども、それらはそのような膜と比較して多数の利 点を与えるのである。殊に、マクロ不均質膜は、製造が容易であり、そして限度 内でバインダー及び樹脂のタイプ及び含量が、製造工程を著しく改変せずに、変 化できるので容易に化学的に変性されうる。またマクロ不均質膜は、均質膜より も強い傾向があるけれども、なおそれらは一般的には、スクリーンまたは布地支 持体を必要とする。最後に、マクロ不均質膜は膜の損傷を生じることなく乾燥さ れうる。 残念ながら、現在の不均質膜は、それでもなお製造が困難である。それらは典 型的には、取扱いが危険であり危険な廃物となる溶媒含有ラッカーから製造され る。さらには、そのような膜は、比較的無毒性の溶媒に溶解されうるバインダー の使用に限定されることが多い。最後に、乾燥時に損傷されないとはいえ、それ らは実質的な寸法変化を受け、かくしてそれらを乾燥が起こりうる装置中へ組み 込むのを困難にする。 最も一般的なマクロ不均質膜は、スチレン−ジビニルベンゼン(SDVE)基 樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)バインダー及びポリプロピレン布支持 体を含む複合体である。SDVEは、普通、N−メチルピロリドン(NMP)の ような溶媒中に溶解されたPVDFの溶液中へ混入されて、懸濁液を形成する。 この懸濁液をポリプロピレン布上へ被覆し、オーブン中で乾燥し、そして予熱プ レス機で圧縮めする。 上記の方法には、多くの欠点がある。PVDF、NMP及びポリプロピレン布 は非常に高価であり、懸濁液の製造、ならびに被覆、乾燥及び圧縮め用に必要と される設備も同様に高価である。懸濁液それ自体は湿度感受性であり、樹脂の沈 降により制限された貯蔵寿命を有する。またNMPは、乾燥及び抽出後は、危険 な廃物質である。さらには、PVDFは使用中に可成り耐薬品性であるが、強塩 基及び溶媒によって攻撃されることがありうる。 ポリプロピレン布はイオン伝導性でないので、ポリプロピレン布の使用は膜内 のイオン拡散をさらに制限する効果を有し、それにより、競合する均質膜と比較 したときに、膜の電気化学的性質を低減させる。また、特定の応用のために所望 の寸法に膜を切断するときに、布からのストランドが露出される傾向があり、そ して膜内の液体がストランド内を通って膜の縁の方へ拡散する傾向がある(均質 及び不均質膜に共通な一問題)。これによって、装置の外部に膜の縁を露出させ ているプレート及びフレーム型装置のような装置の外観及び性能を低下させる液 「浸出」または漏洩現象が引き起こされる。 上述の溶解被覆に対して、熱及び圧力を用いて不均質イオン交換膜を製造する ための別法も当業において周知である。そのような方法は、バインダーポリマー が溶媒に容易には溶解しえない場合に、普通使用される。例えば、米国特許第2 ,681,319号及び第2,681,320号は、不均質膜を製造する方法、 及び制御された厚さのフィルムを製造する方法を記載している。これらの文献は 水を用いての膜フィルムのポスト(後)調質も記載している。 米国特許第3,627,703号は、不均質イオン交換膜を形成する熱及び圧 力技法を拡張して、そして押出法を含む多数のフィルム形成法を記載した。この 文献は、趣旨の脆性を低減し、それによりそのような膜に関連する欠点の一つを 克服するために、微視的に発泡されそして分子配向されたポリプロピレンを使用 することを記載している。またこの文献は、低度架橋イオン交換樹脂が使用され 、その後で熱酸もしくはアルカリによる調質操作が行われる場合には、その調質 された膜が寸法安定性であり、周囲環境中に維持された時でさえも柔軟性である ことを指摘している。しかしながら、その方法はポリエチレンバインダーについ ては有効ではなく脆いポリエチレン膜を生じさせることが判明していた。 次いで米国特許第3,876,565号は調質中にイオン交換樹脂を膨張させ ることにより不均質膜の柔軟性を増長することを試みた。これは膜を80℃を越 える熱水中での処理に付すことによって行われた。さらなる改善は米国特許第4 ,294,933号に記載されており、これは、米国特許第3,876,565 号に記載された形成方法中に形成されるといわれたマイクロクラックを、イオン 交換樹脂とビニル−シランポリオレフィンコポリマーバインダーとの間にシロキ サン架橋結合を創出することにより、防止することを試みた。この文献は処方物 における滑剤の使用も記載している。 上記に鑑み、クラック(割れ)を生じずかつ柔軟性であり、そして強度及び結 着性を与えるために支持体スクリーンを必要としないポリオレフィン基不均質イ オン交換膜の製造を可能とする技術に対する必要性が存在することが明らかであ る。さらには、簡単に、安価に、そして危険物質の使用や発生を伴わずに製造さ れうるポリオレフィン基不均質イオン交換膜の必要性が存在する。発明の目的及び概要 本発明の一目的は、柔軟性であり、実質的にクラック(割れ)を生じないポリ オレフィン基不均質イオン交換膜を提供することである。 本発明の別の目的は、熱圧縮め、押出等を包含する多数の溶融技術で形成され うるポリオレフィン基不均質イオン交換膜を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、乾燥したときにその物理的、化学的及び寸法特性 を維持するポリオレフィン基不均質イオン交換膜を提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、その製造中に、最低限の有毒性またはその 他の危険物質を使用及び発生させるポリオレフィン基不均質イオン交換膜を提供 することである。 本発明のさらに別の目的は、多数の応用において使用されるようなポリオレフ ィン基不均質イオン交換膜を提供することである。 本発明の別の目的は、膜加工プロセス中に容易に化学的に変性されうるポリオ レフィン基不均質イオン交換膜を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、上記の膜を製造する方法を提供することである。 本発明のさらに別の目的は、上記の膜を組入れた装置を提供することである。 一般に、本発明は、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)または高分子量高密 度ポリエチレン(HMWHDPE)からなるバインダーを用いた改善された不均 質イオン交換膜、ならびに同物を製造する方法を包括する。その膜は、イオン交 換樹脂の顆粒またはペレットと、一定の幅及び厚さの乾燥複合シートまたはその 他の制御された成形寸法を有する乾燥複合シートを作り出すために圧力及び熱を 採用する熱可塑性押出法、熱圧縮め法または他の類似方法において原材料として 使用されるLLDPEまたはHMWHDPEバインダーと、から製造される。そ のような方法により形成された膜シートは、次いで水処理を用いて調質及び活性 化される。 得られる膜は、典型的な商業的に入手できる膜よりも物理的に強く、それらは 一体支持体スクリーンを全く必要とせずに数多くの装置で直ちに採用されうる程 である。さらには、そのような膜は、現在商業的に入手できる膜よりも強い耐薬 品性を示し、低コストであり、そして有毒性及び/または危険な物質の使用また は発生なしで製造されうる。 そのような膜の加工は非常に簡単であり、その理由は調質後に膜が通常の装置 製造条件下でさえも、それらの寸法安定性を維持するからである。さらには、そ のような膜は熱溶着のような低コスト加工プロセスを施せる。 本発明の膜は非常に平滑であり、これは多くの応用で使用されるときに圧力損 失を最小化させる。さらには、そのような膜は、接触時に液体及び粒子に対して 疎水性表面を呈し、それにより汚れが付着せずまた容易に清浄化されうる。最後 に、本発明の膜の製造技術は、膜に電気化学的性質を与える活性ポリマーの改変 または変更を非常に容易とさせ、それによって種々の化学的性質、架橋結合等を もつ多様なアニオン、カチオン、両性及び中性膜の製造を(すべての場合に同一 の一般的製造プロセスを用いて)可能とする。 本発明のこれら及びその他の目的、ならびに特徴は、添付の発明の詳細な説明 にさらに充分に記載されている。発明の詳細な説明 熱圧縮め、押出等によって形成される不均質な、ポリオレフィン基、無亀裂、 柔軟性のイオン交換膜は、バインダー成分として線状低密度ポリエチレン(LL DPE)または高分子量高密度ポリエチレン(HMWHDPE)のいずれかを用 いて製造されうる。多様なイオン交換樹脂のいずれも、所望の電気化学的性質を 与えるために使用されうる。膜中に含まれた交換樹脂の架橋度は決定的なもので はなく、そして調質は、好ましくは80〜95℃の温度の、水の中で実施されう る。そのような膜は、好ましくは、特定の応用についての、物理的強度または低 電気抵抗の相対的重要性に応じて、LLDPEまたはHMWHDPEの1部当た り、0.4〜1.2重量部のイオン交換樹脂を含む。物理的強度が主要な関心事 である応用においては、低い方の比が用いられ、そして低い電気抵抗がより重要 である応用においては高い方の比が好ましい。 そのような膜は電気脱イオン化装置における使用のために良く適している。そ のような応用においては、1重量部のLLDPEまたはHMWHDPEに対して 0.9〜1.1重量部のイオン交換樹脂を有する膜が好ましい。熱成形に先立っ て、イオン交換樹脂は約10%より低い水分含量を有するのが好ましい。この低 い水分含量は、その樹脂をLLDPEまたはHMWHDPEバインダー材と混合 する前、あるいはイオン交換樹脂及びバインダーがバインダーの融点において配 合されてペレットとされる工程中のいずれかで達成されうる。好ましい態様にお いては、グリセロールのような滑剤を配合物に対して、樹脂/バインダー混合物 の1〜15重量%(好ましくは重量比較で5〜10重量%)の量で添加する。グ リセロール(または他のそのような滑剤)は、必要とされる押出または成形温度 を低め、それにより熱成形プロセス中のイオン交換樹脂への熱損傷を低減させる 。さらには、グリセロールの使用は、水調質の速度を上昇させる傾向があり、ま た湿潤された表面を、活性化中に、より高度に「開口」せしめ、それにより、よ り多くの部分のイオン交換樹脂物質を、その膜を使用する装置中のプロセス流体 に露出させる傾向がある。 優れた膜特性は0.007〜0.050インチの厚さ範囲のフィルムを使用す ることにより得られうる。結果として得られる膜は、物理的結着性のための支持 体スクリーンを必要とせず、また熱水調質工程に続く周囲条件下で寸法安定状態 に維持されうる。 満足すべき性質のLLDPEまたはHMWHDPE樹脂バインダーを有する膜 が上記の方法を用いて製造できることは驚くべきことであり、その理由は、この 方法を用いるがポリプロピレン、レギュラー高密度ポリエチレンまたは低密度ポ リエチレンのようなバインダーを用いて製造される膜は、匹敵する強度、柔軟性 または結着性をもつ膜とならないからである。 ポリエチレンホモポリマーは、それに対してのポリマー鎖の分枝度合に応じて 密度が大きく変わる。高密度ポリエチレン(HDPE)は、0.940よりも高 い、典型的には0.974のような高い密度を有するポリエチレンとして通常分 類されている。この高密度は低度の分枝によって生じるものであり、これによっ てポリマー鎖が相互に一層密接して整列するようにされる。HDPEは、従って 、比較的結晶性のポリマーであり、線状ポリマーと考えられる。0.926〜0 .940の範囲内の密度を有するポリエチレンは、中密度ポリエチレン(MDP E)と時々称され、0.926よりも低い密度を有するものは低密度ポリエチレ ン(LDPE)と称される。この開示全体を通して、用語LDPEは、0.94 0 以下の密度を有するポリエチレン、従ってMDPEを同様に包含して指称するこ とが意図されている。HDPEと対照的に、LDPEは高度に分枝されておりそ してそれらの低密度をもたらす低い結晶性を有する。一般的なLDPEは線状ポ リマーと考えられていない。 近年の間に、高度の直線性を有するLDPEが製造されてきている。これらの 線状LDPEは、以下ではLLDPEと称される。LLDPEの分類に包含され るものは、約0.915以下の密度を有する線状極低密度ポリエチレン(LVL DPE)である。最も高い密度の線状LDPEは、約0.940の密度を有する ホモポリマーである。低い方の密度の線状ポリエチレンは、プロピレン、ブテン 、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン、またはオクテンのような物質の共重合 を経て製造される。これらの「ハイブリッド」ポリマーは、LDPEの密度ばか りでなくHDPEの直線性を賦与する短鎖分枝を示す。この直線性と低密度との 組合せは高品質、不均質イオン交換を製造するのに理想的な性質を与えることが 判明した。 望ましい性質を生じさせることが判明したもう一つの分類のポリエチレンは、 0.94〜0.96の範囲の密度を有する高分子量高密度ポリエチレン(HMW HDPE)である。これらの物質は、その高分子量が、一般的な高密度ポリエチ レンを用いた膜において見出される脆性をある程度まで相殺するので、不均質イ オン交換膜の製造において有用であることが判明した。典型的な高密度ポリエチ レンは、ほぼ40,000〜500,000の平均分子量を有する。ここで使用 される用語HMWHDPEは、200,000より大きな平均分子量及び0.9 40またはそれ以上の密度を有するポリエチレンを指称する。0.952の密度 を有するHMWHDPEは、満足な膜を生じさせることが判明した。 すべてのポリエチレンの重要な性質は、平均分子量及び分子量分布である。L LDPE及びHMWHDPEの両方が比較的狭い分子量分布を有し、同様な分子 量のLDPEやHDPEよりも高い融点を有する。選択された分子量及びコモノ マーのLLDPEまたはHMWHDPEの使用によって、任意の所与の膜中で使 用されるバインダーの比融点を変えることが可能である。この特徴は、膜装置の 種々の構造部材に熱融着されうるLLDPEまたはHMWHDPEを製造する際 に重要である。得られるLLDPEまたはHMWHDPE膜は、膜バインダーの 溶融温度を、膜を接合する構造用ポリマーに釣り合わせることによって、LDP E、HDPE、その他のLLDPEに対し、ならびにポリプロピレンのような他 のポリマー族に対してさえも、熱融着されうる。 バインダーとしてLLDPEまたはHMWHDPEを用いる不均質イオン交換 膜は、顆粒状または粉末状LLDPEまたはHMWHDPEをミキサーに与え、 その材料が溶融されるまで加熱することによって加工できる。次いでイオン交換 樹脂を粉末状態、好ましくは約100〜150マイクロメーターより小さい粒子 寸法を有する粉末状態で添加しうる。得られる組成物は次いで混合されて、メル ト内全体にわたってイオン交換樹脂を均一に分布させる。好ましい具体例におい て、グリセロールのような加工助剤を混入する。(バインダー/イオン交換樹脂 )/グリセロールの典型的な重量比は(55%/45%)/5%である。しかし 、樹脂/バインダーの混合物は、25重量%から65重量%のイオン交換樹脂成 分を含みうる。溶融混合物は、次いで0.25インチ厚のシートにキャストし、 冷却し、次いでペレット化されうる。あるいは、イオン交換樹脂、LLDPEま たはHMWHDPE樹脂、及びグリセロールを混合し、そして押出機または他の 同様な装置に直接に送ってもよい。 ペレットまたは粉末/ポリエチレン混合物は、乾燥されて、熱及び圧力を併合 する押出機またはその他のポリマー加工装置に供給される。溶融及びフィルム形 成は、好ましくは、300〜350°Fの範囲内で実施されて、約0.007〜 0.050インチの押出厚を有するシートが形成される。押出後、乾燥ロール( 巻き)をスリットし、シートとし、そして約90℃の水浴中に少なくとも1時間 置かれて、膜を調質及び活性化させる。別法として、形成された材料を水浴内に 直接に浸漬してから成形してもよい。 特定の理論によって拘束されることを意図しないが、この活性化及び調質工程 が、浸漬中のイオン交換樹脂の膨潤の結果として膜にその望ましい性質を与える ものと信じられる。この膨潤は、液体が満たされたときに、イオン交換樹脂の領 域同志を相互連絡して、膜にその電導性を与えるバインダー材中の割れを生じさ せるものと信じられる。それらの割れは、電圧勾配の賦課のときにイオン通過を 許容するのに充分な大きさであるが、膜を介しての圧力勾配の賦課のときには溶 媒の著しく多量の流動を許すには小さ過ぎる。 活性化及び調質に引き続いて、膜は、次の使用または装置への加工のために、 水浴から取り出される。 脱イオン化応用において、イオン交換膜は、中度ないし高度なイオン透過選択 性(それぞれ、膜装置に対して低度または高度塩分水が供給されるかどうかに応 じて)、低水透過性、及び低電気抵抗を有すべきである。下の表に示されるもの は、本発明と比較したときの種々の製造業者の膜についての典型的な値である。 これらの表に見られるように、本発明に関連して製造されたアニオン交換膜は、 その他の商業的に入手しうる膜と同様な透過選択性及び透過性を有し、その他の 膜と比較して、膜厚に応じて、低いかまたは等しい電気抵抗を有し、そして均質 膜と比較して(膜厚及びイオン交換樹脂:LLDPEの比に応じて)等しいかま たは大きな電気抵抗を有する。 同様に、本発明に従って作られたカチオン交換膜は、その他の膜と同様な透過 選択性を有し、その他の不均質膜と比較して低いかまたは同様な電気抵抗を有し 、そして均質膜と比較して等しいかまたは高い電気抵抗を有する。透過性は、同 じくその他の膜よりも低い。透過性は、マイクロ−クラックの尺度であるから、 本発明は、先行文献に報告されたマイクロ−クラックの問題を克服したことが判 る。 上記の商業的膜のそれぞれは、装置に加工されるために物理的強度をもたせる ための支持体布を必要とする。対照的に、本発明は、支持用の布またはスクリー ンなして満足すべき挙動で機能する強度を有する。さらには、布またはスクリー ン支持体の不存在は、LLDPE及びHMWHDPE膜が、概して一層導電性で ある均質膜に匹敵する電気抵抗を有するように、製造されうる主要な理由である 。本発明の膜は、調質後に寸法安定性であり、その時点で、周囲環境に、収縮ま たは破損をほとんどまたは全く生じることなく、露出できる。対照的にその他の 不均質膜は、顕著な程度に収縮する。乾燥するときに、均質膜は割れ、破損され るに至る。本発明の膜は調質後に平らに横たわり易い。かかる平置性は膜装置内 で厳密な寸法許容度を維持するのに重要であり、また装置の加工を著しく簡素化 する。 本発明の膜は、また、極めて、耐薬品性である。LLDPE及びHMWHDP Eは、それらの有機及び無機薬品に対する抵抗のために知られている。対照的に 、PDVFのようなその他のバインダー材は、アルカリ性化合物(これは多くの 電気化学プロセスにおいては、水酸化イオンがしばしば生成されるので決定的で ある)及び溶媒による攻撃をはるかに受け易い。同様に、ポリプロピレンバイン ダーは塩素攻撃を一層受け易い。 均質膜は、その活性樹脂表面が反応性物質種から保護されていないので塩素及 び溶媒の攻撃を一層受け易く、また、次に水分の損失があるとそれらは収縮及び 割れを生じうる。さらには、多くの均質膜は、これも限定された溶媒抵抗を有す るPVC様支持体を用いる。若干の例において、本発明の膜が、一層寸法安定性 である架橋樹脂を用いるため、本発明の膜はPFSO基膜よりも耐薬品性でさえ ある。対照的に、非架橋PFSO膜の性能は、溶媒または酸のような膨潤剤の存 在下に過酷に劣化されうる。 本発明の別の態様において、本発明の膜は均質膜よりも大きな汚れ抵抗性を示 し、その理由はそのような均質膜の活性表面が徐々に拡散する汚染物質に一層露 出されているからである。不均質膜は、活性樹脂よりもむしろバインダー材のマ クロ表面を呈するので、汚れがより少ない傾向がある。本発明の膜は、LLDP E及びHMWHDPEバインダーが疎水性を示すので、ほとんど汚れを示さない 。またこの効果は、その膜を、従来の膜よりも一層容易に清浄化されうるように する。 上述の膜のうちで、本発明の膜はコストが最低であり、そして製造するのが一 層容易であるが、その理由はそれが支持体布の使用をしないからであり、LLD PE、HMWHDPEは一般に安価でありかつ多数の供給者から直に入手できる からである。さらには、膜の加工プロセス中にLLDPEまたはHMWHDPE の変性が必要とされない。さらに、本発明の膜は、ほとんどの応用について、多 量生産された相対的に低コストのイオン交換樹脂を使用することができる。 原材料コスト以外にも、本発明の膜は、その簡単な製造プロセスの故にも安価 である。本発明膜は、配合、押出または熱加工、及び熱水調質の諸工程を用いて 製造され、それらの工程のすべては標準的な低コスト製造設備を用いる。この製 造プロセスは、危険な溶媒や薬品を用いず、そして膜の化学的性質を容易に変性 しうるようにし、その理由は、実質的にいずれの商業的入手可能イオン交換樹脂 も活性成分として使用されうるからである。 配合された複合物が押し出し可能そして成形可能であることは、膜の最終形状 及び機能について柔軟性を与える。従って本発明の膜は化学的に活性な物質とし て使用されうるだけではなく、それらは化学的活性と装置の物理的構造との組み 合わせを可能とする形状に成形されることもできる。例えば活性膜は、支持体ス ペーサー、スクリーンまたは水導路に成形されうる。本発明の膜は、架橋イオン 交換樹脂を含む均質膜を用いて現在のところ容易には作り出せない中空繊維また は円筒形状にも成形できる。また本発明の膜の材料は、モノフィラメントまたは ヤーンに成形することもでき、また、導体または化学活性織成材として使用され るべきスクリーンまたは布に織成することもできる。さらには、本発明の材料は 、粉末、ビーズまたはペレットの形に成形されることができ、それによって、吸 着カラム中であるいはフィルターマトリックスの一成分として使用されうるよう にする。顆粒または同等な粒子またはスクリーンも、電気脱イオン化樹脂パッキ ンで、あるいは従来の商業的に入手可能なイオン交換機のパッキンに類似の、そ の他の装置中のパッキンとしても使用できる。 架橋均質膜は熱融着性でないので、架橋均質膜を用いての結合は極めて困難で ある。さらには、PVDF均質膜はPVDF成形品に熱接合できるけれども、P VDFは一般的構成材料としては極めて高価であるので、ほとんどの応用におい て熱接合を魅力のないものとする。今日まで、商業的入手可能膜でのこのような 困難は、製造される装置の設計を制限してきた。なんとなれば商業的入手可能膜 は、接合不可能であるか(しばしば装置漏洩の潜在性を引き起こし)、あるいは 接着剤を用いて接合されなければならないからである。接着剤接合は、温度及び 薬品抵抗性をしばしば制限する高価かつ困難なプロセスである。さらには、接着 剤接合は、被処理製品液体へ抽出物を加えてしまうことがある。 対照的に上記のタイプの本発明の膜は、LLDPEまたはHMWHDPE表面 を融着機へ呈し、寸法安定性であり、そして干渉性支持体スクリーンを有しない ので、本発明の膜は低コストの標準的熱融着技法を用いて容易に接合されうる。 熱融着技法の使用は、LLDPE及びHMWHDPE膜は装置要素に対して一体 的に熱接合されうるので、またそのような膜を用いている装置の外部へ液体を分 流させる内部支持材がないので、外部漏洩が、LLDPEまたはHMWHDPE 膜を含む装置から除かれうることを意味する。 上記のタイプのLLDPEまたはHMWHDPE膜は、膜表面を横切っての低 い液体圧損失をもたらす平滑性及び疎水性を示す。この低圧力損失は、装置内に 水を圧送するためのエネルギー消費を低減させ、また装置の構造強度要件を低減 させる。あるいは、装置を介しての所与の圧力差において、本発明の膜は、より 高い液体処理量を可能とする。 本発明の膜は、電気透析(ED)法及び電気逆透析(EDR)法のための装置 に容易に応用されうる。ED及びEDR膜は、低コストで、抗汚れ性、耐塩素性 及び耐洗浄薬品性でなければならない。理想的には、そのような膜は耐高温性で 、低圧力損失をもたらし、そして低い内部及び外部漏洩をもたらすべきである。 低圧力損失は圧送要件を低減させ、また膜が相互により近接して間隔配置されう るようにし、それにより水流の電気抵抗により引き起こされる電力消耗を減少さ せる。選択的イオン電気透析のためには、選択的イオン交換樹脂が本発明の膜の 樹脂成分として使用されうる。移動低減電気透析のためには、混合されたアニオ ン及びカチオン樹脂、あるいは両性樹脂が、アニオンまたはカチオン膜の一方の 樹脂成分の代わりに使用されうる。大きな、多価、または徐行拡散性イオンの輸 送のためには、低架橋イオン交換樹脂を膜中で用いうる。ここに記載された膜の 低電気抵抗は、電力消費を改善するのみでなく、プロセスに対してイオン駆動力 を与えるDC電力供給源の大きさ及びコストを低減させる。 電気脱イオン化及び電気逆脱イオン化応用のためには、本発明の膜は前掲の利 点を示す。そのような装置においては、漏洩及び圧力損失の低減についての利点 は、膜を装置内に容易に接合しうるという利点と共に、一層重要となる。耐薬品 性は、水素及び水酸化イオンが電気脱イオン化装置内のその場で生成されるので 、殊に重要である。さらには膜の平滑性は膜間の樹脂充填及び樹脂の除去または 逆洗の自動化を単純化させる。最後に接着剤の排除は抽出物の濃度を低減させ、 電気脱イオン装置が極純粋水の製造に用いられるときに著しく有利である。 本発明の膜は、それらの低電気抵抗の故及びそれらが種々の選択性イオン交換 樹脂を容易に配合することが可能であることの故に、分別のためにも良く適して いる。薬品及び溶媒に対する抵抗性は、また有利である。同様に、膜はそれらの 耐薬品性の故に、イオン交換樹脂の電気再生のために良く適している。殊に、電 気再生応用においては、膜は高電流密度において高濃度の酸及び塩基に耐えられ なければならない。 食品、飲料及び化学応用に使用されるべき水、及び液廃流は、ここに記載され た膜を備えた装置を用いて容易に精製及び変性されうる。そのような膜は、また 、それらの汚れ、薬品及び高温に対する抵抗性の故に、非水流の精製及び変性に も良く適している。また、そのような膜は装置を接着剤なしでまた内部及び外部 漏洩の低潜在性で製造しうるようにするので、望ましい。 膜の低圧力特性も、高粘度流(糖、及び電気塗料のようなもの)を処理すると きに重要である。さらには、耐溶媒性は、アルコール類、及びその他の有機薬剤 含有流の処理において利点を与える。廃流の処理(メッキ廃液処理のようなもの )において、低価格の利点は、初期コストのためばかりでなく、被処理水におけ る乱れによって引き起こされる損傷装置の交換のためにも、重要である。 塩素/苛性電解槽、電気分解装置、及び電気有機合成装置のように電気化学プ ロセスを用いる装置は、本発明の膜の接着性ならびに薬品及び温度抵抗性の故に 、本発明の膜の使用によって改善される。ほとんどの電気化学装置の高い運転電 流密度において、膜の低電気抵抗は大きな利点を与える。塩素/苛性電解槽にお いて、膜は、標準的なイオン交換樹脂を配合したときでさえも、(少なくとも若 干の状況下で)酸化に抵抗しうる。しかし、たとえPFSO樹脂が配合されたと しても、(標準的なPSFO膜で必要とされるような)布支持体を必要せずに、 LLDPEまたはHMWHDPEバインダーを使用することは、非常に大きなコ スト削減、向上した寸法安定性及び非常に改善され簡素化された製品装置を包含 する多くの利点をもたらす。 特別に条件に適合された分析用樹脂はLLDPEまたはHMWHDPEバイン ダー中へ容易に配合されうることが意図されている。このことは、特異反応性媒 質を不活性バインダーと組み合わせて使用して、活性がバインダーによる化学分 析の妨害なしで維持されるようにしうる。さらには、本発明の材料から中空繊維 及び成形物を容易に成形できることは、抑制剤カラムの設計において有利である 。膜の耐溶媒性は分析応用においても利点を与える。 ドナン及び拡散透析システムは、本発明の膜の使用によって、改善されうるが 、それは膜の優れた耐薬品性、透過選択性、低コスト、低透過性及び種々の装置 への容易加工性による結果である。同様に本発明の膜は、その低電気抵抗、薬品 及び温度抵抗性、低コスト、及び種々の装置への容易加工性の故に、バッテリー 及び燃料電池応用のために良く適している。実施例 実施例1: 電気脱イオン化−圧力損失 13インチの流路長さ、0.1インチの膜間隔及びセル1個当たり約3.5イ ンチの流路幅をもつ4対のセルをそれぞれ備えた2つの電気脱イオン装置を約6 50ml/分・有効断面積平方インチの一定流量で操作した。水温を約26℃に 維持した。充填材として使用した樹脂ビーズは、両方の装置について同一であり 、約500μmの概略均一な直径を有していた。第1の装置は不均質の担持PV DF膜を備えていた。第2の装置は本発明により製造されたLLDPE膜を備え ていた。膜内のイオン交換樹脂は両方の装置について同一であった。第1の装置 についての圧力損失は7psiと測定されたが、第2の装置では圧力損失がわず かに4psiと測定された。 実施例2: 電気脱イオン化−処理量 上記実施例1に記載された2つの電気脱イオン化装置に20マイクロシーメン スの等しい伝導率をもつ水を供給した。第1の装置は2ボルト/セル対の印加電 圧において650ml/分・断面積平方インチの流量で17メグオーム・cmの 脱イオン水を生成した。対照的に本発明の膜を採用した第2の装置は、1ボルト /セル対の印加電圧において1300ml/分・断面積平方インチの流量で17 メグオーム・cmの脱イオン水を生成した。第1の装置からは0.2ml/分の 外部漏洩が測定されたが、第2の装置では外部漏洩が検出されなかった。 実施例3: 電気脱イオン化−汚れ及び薬品抵抗性 前記実施例に記載された電気脱イオン化装置を上記の水供給に基づいて同じ電 流効率において運転した。6ケ月の運転の後に2つの装置を分解し、検査した。 第1の装置は、その装置での水酸化イオンの生成によりアニオン膜の黒色化、変 色及び割れを示した。第2の装置内のアニオン膜の黒色化、変色または割れはな かった。均等物 本発明の特定の特徴をいくつかの例で記載しそして他の例では記載しないが、 それは単に便宜のためであり、各々の特徴は本発明によるその他の特徴のいずれ かまたはすべてと組合せられうるものである。しかしながら、本発明の前記の説 明は例によって例示することが意図されているにすぎず、その他の改変、態様及 び均等物は本発明の精神から離脱することなく当業者には明らかでありうること が了解されるべきである。本発明をかくして説明して、我々が請求しそして特許 により確保したいと欲するのは下記の通りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI // C08L 23:00

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. バインダー内に配合されたイオン交換樹脂からなり、そのバインダーが( a)線状低密度ポリエチレン及び(b)200,000よりも大きな平均分子量 を有する高分子量高密度ポリエチレンよりなる群から選択された材質からなる、 不均質なイオン交換物質。 2. 線状低密度ポリエチレンが約0.940の最大密度を有する請求の範囲1 の不均質なイオン交換物質。 3. 高分子量高密度ポリエチレンが約0.940の中密度を有する請求の範囲 1の不均質なイオン交換物質。 4. イオン交換樹脂が、アニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂、両性イオン交 換樹脂及びそれらの混合物からなる群より選択される材料からなる請求の範囲1 の不均質なイオン交換物質。 5. 約25〜65重量%のイオン交換樹脂を含む請求の範囲1の不均質なイオ ン交換物質。 6. 約44〜55重量%のイオン交換樹脂を含む請求の範囲5の不均質なイオ ン交換物質。 7. (a)イオン交換樹脂と、(i)線状低密度ポリエチレン及び(ii)20 0,000よりも大きな平均分子量を有する高分子量高密度ポリエチレンからな る群より選択されるバインダー材料と、の固体粒子の混合物を準備し、 (b)この混合物を溶融加工して、イオン交換樹脂を配合して有するバインダ ーからなる生成物を与え、そして (c)その生成物を水性溶液中に、その生成物を活性化させるのに足りる時間 及び温度で没する、 ことからなる不均質なイオン交換樹脂物質を作る方法。 8. 溶融加工は混合物を押し出すことからなる請求の範囲7の方法。 9. 混合物が約25〜65重量%のイオン交換樹脂を含む請求の範囲7の方法 。 10. 混合物がさらにグリセロールを含む請求の範囲7の方法。 11. グリセロールは混合物の重量に対して約1〜15重量%をなす請求の範 囲10の方法。 12. 混合物を加熱加工するに先立って混合物をバインダー材料及びイオン交 換樹脂のペレットに溶融成形する工程をさらに含む請求の範囲7の方法。 13. 水性活性化媒体が水からなる請求の範囲7の方法。 14. 水を約80〜95℃間の温度に維持する請求の範囲13の方法。 15. 生成物を約1時間水性媒体中に維持する請求の範囲13の方法。 16. 生成物が約0.007〜0.050インチの厚さを有する請求の範囲7 の方法。 17. イオン交換樹脂がアニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂、両性イオン交 換樹脂及びそれらの混合物よりなる群から選択される請求の範囲7の方法。 18. (a)線状低密度ポリエチレン及び(b)200,000よりも大きな 平均分子量を有する高分子量高密度ポリエチレンよりなる群から選択される材質 からなるバインダー中に配合されたイオン交換樹脂からなる不均質イオン交換物 質を含む、流体流処理用装置。 19. その物質がその装置の構造部材である請求の範囲18の装置。 20. その物質が装置の構造部材に熱接合されている請求の範囲19の装置。 21. 電気脱イオン化装置をなす請求の範囲18の装置。 22. 請求の範囲1の不均質イオン交換物質からなる膜。 23. 請求の範囲1の不均質イオン交換物質からなる平らなシート。 24. 請求の範囲1の不均質イオン交換物質からなる中空繊維。 25. 請求の範囲1の不均質イオン交換物質からなる中実フィラメント。 26. そのフィラメントがスクリーンまたは布地に織成されている請求の範囲 25の中実フィラメント。 27. 請求の範囲1の不均質イオン交換物質からなる粒子。 28. 請求の範囲1の不均質イオン交換物質からなるビーズ。 29. 請求の範囲1の不均質イオン交換物質からなるペレット。
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