JPH08503989A - 水をベースとする冷たい混合物を提供する組成、装置及びその方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 組成は、利用時に温度が、環境温度より低く水の氷点より高い、水をベースとする冷たい混合物を提供する組成であって、同組成は、基本的には水と、ジメチルエーテル、ジメチルエーテルの同族体並びにジメチルエーテルの化学的誘導体の一つ又は二つ以上から選択された化学化合物とによって構成され、また、装置は、適用されたときに温度が環境温度より低く水の氷点より高い、水をベースとする冷たい混合物の供給源を提供するための装置であって、同装置は、加圧されたディスペンサー容器を備え、同ディスペンサー容器には、上記組成から成る水をベースとする冷たい混合物が内蔵され、さらに、方法は、これらの組成並びに装置を用いて、適用されたときに温度が環境温度より低く水の氷点より高い、冷たい混合物を供給して、身体、スペース、表面、或いは、水をベースとする液体を冷却する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 水をベースとする冷たい混合物を提供する 組成、装置及びその方法 本発明は、水をベースとする冷たい混合物を提供するための組成、装置、並び に、冷たい混合物の供給源を提供する方法に関するものである、 冷たい水、又は、冷たい水をベースとする混合物は、飲料用、化粧品用、医療 用又はその他の用途など、生活における様々な面において多数の用途を持ってい る。例えば、死に至る可能性のある日射病／熱射病などの、ある病状の治療には 、冷たい水によって患者を急速に冷却することが必要とされる。問題点としては 、冷蔵庫や電源を使用せずに長期間、水又は水をベースとする混合物を冷たく保 つことである。魔法瓶やその類似品など、殆どの既知の携帯用の冷たい水混合物 の供給源は臨時的なものであり、それらは、予め冷却された冷たい水をベースと する混合物のために断熱材を用いるか、又は、予め冷凍されたアイスパックを内 蔵させるかの原理に基づいている。 望ましくは携帯用の、水をベースとする冷たい混合物を提供することによって 恩恵を受けるいくつかの状況には次のようなものがある。 暑い気候下での生活に関連する問題点は、既に馴染みのものである。通常、真 昼頃の熱気が最高潮に達する時に、生活は不快なものとなる。身体が熱気を感じ 、汗を出す人体のシステムが過度の熱に耐えられないため、身体は熱く感じる。 冷たい飲み物、シャワー、又は、プールや海に飛び込むことによって問題は緩和 するが、これが適当でない場合や不可能な場合もある。 スポーツ・プレーヤーや筋肉の活発な運動を行う者は、急激に暖かくなり、暑 い気候ではそれが特に顕著となる。このような者は急速に身体を冷却し、身体の 熱を緩和する便利な方法によって恩恵を得ることができる。 日射病や熱射病は、身体の対処限度より長く太陽又は熱にさらされた時に起き ることがある。過度の熱から人体を守り、日射病又は熱射病によって真に具合が 悪くなる前に急速に身体を冷やすことができる方法が必要である。 日射病／熱射病を治療するために幅広く使用されている方法の一つには、身体 を冷やすために、患者に素早く冷たい水を掛けることであるが、冷たい水は、特 に熱い気候下では簡単に入手し難く、患者の近くで、冷たい水の確実な供給が簡 単に得られるか否かは、患者の生死の分かれ目となることもある。 火傷や日焼けについても同様の治療、すなわち影響を受けた肌の部分に冷たい 水を掛けることを必要とする。冷たい水の供給がないと、問題が起こる可能性が ある。 身体が煩って発熱しているとき、一般的に、薬の投与では、身体の自然の摂理 によって薬を吸収し、作用が起こるまでに時間がかかる。その上、同時に存在す る医学上の併発症のために適切な薬を投与することが難しい場合もある。薬が作 用し始めるまでに急速に体温を下げる方法や、必要な場合、薬の代わりとなる方 法が必要である。 更年期の女性は、ある場合には男性も、よく顔面潮紅を起こすことがあり、こ のような場合、急速に熱を下げる方法が効果的である。 太陽の直射下に駐車された車は、「蒸し焼きオーブン」のような状態になり、 ハンドルは熱すぎて触れられず、座席、シートベルトの金具や子供用座席は非常 に熱くなる。車に入ったときに乗客用部分の温度を下げ、特に小さい子供が触れ ても安全なように熱い表面を冷却することが急務となる。 囲まれたスペースが不快な暑さになることがよくあり、これまでは扇風機やエ アコンの使用が必要であった。エアコンは電気的負荷が大きく、特別に改造され た電力供給ユニットを必要とする。扇風機は空気の流動速度を増加し、汗の蒸発 速度を向上させることによって冷却効果が達成されて、身体はさほど熱く感じな いようになる。しかし、適切な電力供給がない場合、問題は解消されない。囲ま れたスペースの温度を下げる方法が必要と成る。 上記の全ての状況において、冷却は、冷たい水又は水をベースとする混合物の 使用によって達成できる。冷たい水又は水をベースとする混合物の使用により、 各状況において必要とされるように、即時の熱緩和、病医学的状態での冷却治療 /予防や温度の低下が得られる。冷却の適用が必要とされる状況の中には、他の 状況よりも、冷たい水をベースとする混合物を必要とするものがある。例えば、 日焼けや軽度の火傷の治療には、少し温度の低い水ベースの混合物を掛けること によって行われる体熱の低下よりも、さらに冷たい水をベースとする混合物が必 要とされる。 上述のように、上記のような状況を効果的に解決するためには、望ましくは携 帯でき、熱い気候の下では環境温度以下の温度で与えられ、且つ、同じく重要な ことに、凍結温度に達してはならない、水をベースとする冷たい混合物の供給源 を提供するための方法が必要であるとの結論に達した。 理想的には、摂氏約25度及び摂氏約45度の間の温度環境において、水をベース とする冷たい混合物は、それぞれ摂氏約18度から摂氏約23度の間の温度であるべ きである。提供される方法には、異なった環境温度に順応しながら異なった状況 にも適すように、与えられた水をベースとする混合物の温度をコントロールする 機能も含まれていなければならない。 上記の課題の幾つかは、米国特許第5062269号明細書「使い捨てボディー・ク ーラー」及びオーストラリア特許第63943/90号明細書「人体及びその他のものの ための蒸発クーラー」によって提案されている。また、本発明者は、フランス特 許第2118398号及び同第2384218号明細書及びヨーロッパ特許第0334814 B1号明細 書についても知っている。しかして、本発明は、これらの特許明細書によって開 示されている方法や組成の改善にかかるものであり、本発明は、上記の問題点を 解決することを目的とするものである。 本発明の第１の目的は、基本的に組成が、水、そしてジメチルエーテル、ジメ チルエーテルの同族体及びジメチルエーテルの化学的誘導体の一つ又はそれ以上 によって構成され、利用されたときの温度が、環境温度より低く、水の氷点より 高い、水をベースとする冷たい混合物を供給するための組成を提供するにある。 本発明の第２の目的は、基本的には、水、そしてジメチルエーテル、ジメチル エーテルの同族体及びジメチルエーテルの化学的誘導体の一つ又はそれ以上によ って構成された組成を含む加圧されたディスペンサー容器によって構成された装 置であって、利用されたときの温度が、環境温度より低く水の氷点より高い、水 をベースとする冷たい混合物を提供するための装置を提供するにある。 本発明の第３の目的は、利用されたときの温度が環境温度より低く水の氷点よ り高い、水をベースとする冷たい混合物を供給するための、上記において指定さ れた組成の使用によって構成される方法を提供するにある。 本明細書及び請求範囲の記載全体を通じて、以下の用語はそれぞれ定義した意 味を有するものとする。 加圧： 大気圧以上の圧力をかけること。 身体： 手足、頭、顔や首などを含む人体。 冷却： 凍結状態を生じさせることなく、温度を低下すること、又は、生 来の熱であるか、或いは、暑い気候等による熱等の、外部の要因の 結果として得られた熱であるか否かに関わらず、熱を除去/吸収す ること。 所望の適用に応じて、本件出願の発明の冷却混合物の組成は、重量で3wt%から 44wt%を化学化合物、そして、97wt%から56wt%を水、又は、鉱物を除かれた水に よって構成し得る。しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。水によ る化学化合物の混和度／溶解度を改善するため、又は、蒸気圧を調整するために 溶媒などの材料が含まれることがある。含まれる溶媒の量（溶媒がある場合）は 、望ましくは組成の重量の約1wt%から約15wt%である。 必要な場合、本発明の組成に、以下の成分の一つ又は二つ以上を少量含ませる ことができる。 香料 芳香アルコール 乳化剤 酸化防止剤 腐食阻害剤 防腐剤 消毒剤 抗生物質 食用調味料材料 さらに加えて、冷却機能と、含まれた成分の目的の機能を組み合わせるために 、以下の成分の一つ又は二つ以上を含むことができる。 紫外線吸収体/日除け成分 日焼け成分 防臭剤/防汗剤成分 防虫剤成分 石鹸成分 空気消臭成分 防腐剤 消毒剤 抗生物質 本発明の装置の加圧された容器は、容器の内部の圧力の効力又はポンプの作動 或いは電池によって作動するシステム等の方法によって、本発明の水をベースと する混合物を容器から射出するように適応させられる。容器から混合物を射出す るための推進剤は、推進剤として適している場合には、化学化合物又は加圧され た気体であってもよい。 既に述べたように、本発明の方法、装置及び組成は、人体、スペース又は物体 の表面を冷却するために使用することができる。 ここで、本発明の組成と装置の実施例を、実施例によって説明する。本発明の 望ましい実施例においては、水とジメチルエーテル（商業的にはDME、又は、メ タンオキシビス、メチルエーテル、又は、メトキシエタンとして知られている） の 混合物がエアゾールのディスペンサーに含まれる。ジメチルエーテルは完全に水 と混和可能であり、摂氏20度で、水に対するジメチルエーテルの割合が重量の約 34wt%を超えない場合、一つの透明な液相を形成する。スプレーは身体にかけら れるか、制限され熱せられたスペース又は熱い物体表面にスプレーされ、その冷 却が達成される。 急速な冷却は、以下の結果として起こる。 （１）ジメチルエーテル（沸点： 摂氏-24.9度）は水と周囲から変態熱を吸 収して気体となる。ジメチルエーテルの水への混和性により、ジメチルエーテル の分子が隣の水の分子から変態熱を吸収できることになり、そのため水が急速に 冷却される。ジメチルエーテルは、冷却剤だけでなく推進剤としても働く。水を ベースとする混合物は環境よりも大幅に低い温度で放出されるため、相対的な冷 却が達成される。 （２）冷たい水ベースのスプレーが熱い表面に触れるとき、又は、高い環境温 度に適用されたとき、スプレーは急速に蒸発し、周囲の表面と大気から気化の潜 熱を吸収する。環境温度が高ければ高いほど蒸発が速くなり、そのため温度の低 下も速くなる。水の気化の潜熱は22.6 x 105J/Kgであり、これはアルコール、ア セトン、メチラル等、ジメチルエーテルと混和可能な溶媒の気化の潜熱と比べて 高いため、周囲の表面や大気の温度の低下度が高くなる。 （３）スプレー液が身体に触れるとき、これは急速で快適な冷却効果を与える 。環境温度の高さや、本発明の加圧された容器が、その温度にどれだけ長い間さ らされていたかに関わらず、スプレーが使用されたときにはそれでも比較的冷た く感じられる。 （４）冷たい水の混合物がスプレーとして使用されたとき、物体上に落下する ときの温度は、スプレー距離とスプレー時間によってスプレーの温度がコントロ ールされる。スプレー距離は温度に直接比例する、すなわちスプレー距離が長け れば長いほど温度が高くなる（冷却度が低い）。そしてスプレー距離が短ければ 短いほど温度が低くなる（冷却度が高い）。スプレー時間は温度に逆比例する、 すなわち、スプレー時間が長ければ長いほど温度が低くなり（冷却度が高い）、 そして、スプレー時間が短ければ短いほど温度が高くなる（冷却度が低い）。理 想的には、スプレー距離は約7cmから30cmの間であるべきである。環境温度によ ってスプレー距離とスプレー時間を定めることがある。例えば、非常に暑い日に は、スプレー距離を短くしてスプレー時間を延ばし、冷却度を高めるなどである 。また、応用の目的によって、スプレー距離を定めることもある。 ジメチルエーテルと水との単純な混和性混合物（摂氏20度で、重量の最高約34 wt%がジメチルエーテル）の特性は、冷却への応用に非常に適している。混合物 の特性は次のとおりである。 ・ 不燃性。 ・ 無毒、換気の悪い狭い区域での使用にも安全。 ・ 肌への使用にも安全。 ・ 生地を変色させない。 ・ 地球のオゾン層を破壊するクロロフルオロカーボン（フロン）を含ま ない。 ・ 安定した混合物。 ・ 低VOC（揮発性有機化合物）放出。 ・ 暑い天気の時に肌に快適な冷却効果を出す、すなわち特に高齢の者 や小さい子供にショックを与えるほど冷たくはない。 ・ 高い環境温度でも、適切なエアゾール・ディスペンサー内では安全 な蒸気圧を保つ。 ジメチルエーテルと水との混合物の蒸気圧を下げることが必要な場合がある。 水の濃度が高ければ高いほど、圧力は低くなる。代わりに、アルコール、アセト ン、メチラル等の溶媒を混合物に加えて蒸気圧を下げることができる。また、重 量で4wt%以上のジメチルエーテルの水との混和性を達成するために溶媒を加える ことができる。含まれる溶媒の量は、組成の重量の約1wt%から約15wt%であるこ とが望ましい。 以下の処方例は、本発明をさらに説明するためのものである。しかし、発明は これに限定されるものではない。それぞれの冷却特性が試験され、小さい差異を 別として満足な結果を持つことが判明した。 本発明の組成、装置及び方法の応用及び用途は、以下のものを含むが、本件出 願の発明は、これらに限定されるものではない。 （１）身体の冷却 水をベースとする冷たい混合物がスプレーとして身体にかけられた場合、化学 化合物が蒸発し、そのとき水及び周囲から熱を吸収する。水は残り、化学化合物 の蒸発によって冷却される。身体への冷却効果は身体に付いた冷たい水だけでな く、次いで水自体が蒸発し、身体をさらに冷却する。約37度である人体の通常の 体温は、残りの水を迅速に蒸発させるために役立ち、そのため、即時冷却が達成 される。本発明の方法、組成及び装置は、暑い天候の下で身体の冷却、発熱の際 の体温の低下、日射病や熱射病からの保護並びに治療、また、顔面紅潮を起こす 者の熱の緩和等の医学的な応用に使用することができる。また、本件出願の発明 の方法は建設作業員、ダンサーやスポーツを行っている人達、及び、激しい筋肉 運動を行う人達の発する熱を緩和するためにも使用できる。 また、火傷や臼焼けに対しても、水をベースとする冷たい混合物を、該当部分 に使用することによって急速な冷却が起こり、そのため快適さをもたらし痛みを やわらげることができる。 その他の身体の冷却のための応用には、次のような場合が含まれるが、本件出 願の発明は、これらに限定されるものではない。 緊張、ストレスの緩和、肌の かゆみの緩和や汗疹の予防／治療。一般的には、この方法は必要に応じて冷却湿 布の代わりに使用できる。 医学的応用には、通常の水の代わりに、殺菌された水や鉱物を除去した水を使 用することができる。 必要な冷却の程度は、既に説明したとおり、スプレー距離とスプレー時間を変 化させることによって達成できる。 （２）暑く狭いスペースの冷却 狭い空間にあっては、必要に応じた回数、混合物のスプレーを行うことによっ てほとんど即時に冷却が達成される。高い環境温度では、スプレー液は急速に蒸 発し、周囲から熱を吸収する。扇風機又は制御された空気の流れがある場合、蒸 発の速度が上がる。環境温度が高ければ高いほど、温度の低下は大きくなる。 （３）車の乗客用部分とその部分の熱い表面の温度の低下 車が高い環境温度の場所に駐車されているとき、乗客用部分の温度は外部の環 境温度より通常大幅に高くなる。ドアを１つ開き、乗客用部分、ハンドル及びそ の他の熱せられた表面に混合物のスプレーを必要な回数使用すると、車内の温度 が耐えられるレベルにまで下げられ、熱い表面に触れられるようになる。水及び 化学化合物は高い環境温度で急速に蒸発し、そのため車内の温度を低下せしめる 。 （４）水をベースとする冷たい飲み物の提供 本発明は、水をベースとする冷たい飲み物を提供するための飲料業界による利 用が可能である。化学化合物が、加圧下に保たれる水をベースとする飲み物に組 み込まれる。飲み物が飲まれる前に、圧力が解放され、化学化合物が蒸発する。 実際には、飲み物のディスペンサーが開けられ、化学化合物が抜けるようにされ 、その際残りの混合物の冷却が達成される。 身体の冷却の適用バリエーション （１）適切な紫外線吸収成分及び／又は日除け成分を、本件出願の明細書で説 明した、水をベースとする混合物に追加することができる。その結果、得られた 混合物は、太陽の有害な光線から肌を守るだけでなく、身体の冷却とリフレッシ ュとが組合さった機能を持つ。 （２）適切な防臭剤及び／又は防汗剤を、本件出願の発明の明細書で説明した 、水をベースとする混合物に追加することができる。その結果、得られた混合物 は、発汗のコントロールだけでなく、身体の冷却とリフレッシュとが組合さった 機能を持つ。 （３）適切な防虫剤を、本件出願の発明の明細書で説明した、水をベースとす る混合物に追加することができる。その結果、得られた混合物は、防虫だけでな く、身体の冷却とリフレッシュとが組合さった機能を持つ。 （４）適切な日焼け用成分を、本件出願の発明の明細書で説明した、水をベー スとする混合物に追加することができる。その結果、得られた混合物は、身体の 日焼けと冷却とが組合さった機能を持つ。 （５）適切な石鹸成分を、本件出願の発明の明細書で説明した、水をベースと する混合物に追加することができる。その結果、得られた混合物は、石鹸を肌に 付けるのと同時に、身体の冷却とリフレッシュとが組合さった機能を持つ。 （６）適切な防腐剤、消毒剤及び抗生物質の一つ又はそれ以上を、本件出願の 発明の明細書で説明した、水をベースとする混合物に追加することができる。そ の結果、得られた混合物は、身体の冷却と消毒／病気への抵抗とが組合さった機 能を持つ。 狭い空間での空気の急速な冷却の適用バリエーション 適切な空気消臭成分を、本件出願の発明の明細書で説明した、水をベースとす る混合物に追加することができる。その結果、得られた混合物は、小さい部屋又 は狭いエリアの冷却と空気の消臭とが組合さった機能を持つことに成る。さらに 、殺菌剤も組み合わることができる。 本発明は、その技術的範囲に、通常の技術常識を持つ者にとって、自明又は明 白な全てのバリエーションや改変を含み、従って、本件出願の発明の技術的範囲 は請求の範囲の記載によって定められる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１２月１６日 【補正内容】 使用によって達成できる。冷たい水又は水をベースとする混合物の使用により、 各状況において必要とされるように、即時の熱緩和、病医学的状態での冷却治療 /予防や温度の低下が得られる。冷却の適用が必要とされる状況の中には、他の 状況よりも、冷たい水をベースとする混合物を必要とするものがある。例えば、 日焼けや軽度の火傷の治療には、少し温度の低い水ベースの混合物を掛けること によって行われる体熱の低下よりも、さらに冷たい水をベースとする混合物が必 要とされる。 上述のように、上記のような状況を効果的に解決するためには、望ましくは携 帯でき、熱い気候の下では環境温度以下の温度で与えられ、且つ、同じく重要な ことに、凍結温度に達してはならない、水をベースとする冷たい混合物の供給源 を提供するための方法が必要であるとの結論に達した。 理想的には、摂氏約25度及び摂氏約45度の間の温度環境において、水をベース とする冷たい混合物は、それぞれ摂氏約18度から摂氏約23度の間の温度であるべ きである。提供される方法には、異なった環境温度に順応しながら異なった状況 にも適すように、与えられた水をベースとする混合物の温度をコントロールする 機能も含まれていなければならない。 上記の課題の幾つかは、米国特許第5062269号明細書「使い捨てボディー・ク ーラー」及びオーストラリア特許第63943/90号明細書「人体及びその他のものの ための蒸発クーラー」によって提案されている。また、本発明者は、フランス特 許第2118398号及び同第2384218号明細書及びヨーロッパ特許第0334814 B1号及び 同第0414920 A1号明細書についても知っている。後者は、ジメチルエーテルと水 を成分とし、本質的に可燃性（処方の可燃性含有量が重量の45％を超えるため） の泡を形成するエアゾールの処方を開示している。しかして、本発明は、これら の特許明細書によって開示されている方法や組成の改善にかかるものであり、本 発明は、上記の問題点を解決することを目的とするものである。 本発明の第１の目的は、基本的に組成が、水、そしてジメチルエーテル、ジメ チルエーテルの同族体及びジメチルエーテルの化学的誘導体の一つ又はそれ以上 によって構成され、利用されたときの温度が、環境温度より低く、水の氷点より 高い、水をベースとする冷たい混合物を供給するための組成を提供するにある。 請求の範囲 １．基本的には組成が水と、ジメチルエーテル、ジメチルエーテルの同族体並 びにジメチルエーテルの化学的誘導体の一つ又はそれ以上から選択された化学化 合物とによって構成され、利用時に温度が、環境温度より低く水の氷点より高い 、水をベースとする冷たい混合物を提供することを特徴とする不燃性の組成。 ２．ジメチルエーテルが組成の重量の28wt%から35wt%の量で存在することを特 徴とする請求の範囲１に記載の組成。 ３．水に対する化学化合物の混和性又は溶解度を高めるため又は蒸気圧を変更 するための物質をさらに包含するすることを特徴とする請求の範囲１に記載の組 成。 ４．上記物質がアルコール、アセトン又はメチラルから選択されていることを 特徴とする請求の範囲３に記載の組成。 ５．次の物質：香料、芳香アルコール、乳化剤、酸化防止剤、腐食阻害剤、防 腐剤、消毒剤、抗生物質、及び、食用調味料；の一つ又は二つ以上が小量含まれ ていることを特徴とする上記請求の範囲の何れかに記載の組成。 ６．冷却機能に、化合物が有する機能を組み合わせるために、次の化合物：紫 外線吸収剤/日除け用成分、日焼け用成分、消臭剤/防汗剤成分、防虫剤成分、石 鹸成分、空気防臭成分、防腐剤、消毒剤及び抗生物質：の一つ又は二つ以上が含 まれていることを特徴とする請求の範囲５に記載の組成。 ７．適用されたときに温度が環境温度より低く水の氷点より高い、水をベース とする冷たい混合物の供給源を提供するための装置であって、上記請求の範囲の いずれかに記載の組成を内蔵する加圧されたディスペンサー容器から成ることを 特徴とする装置。 ８．上記の組成の化学化合物が、適合する場合には、推進剤として使用される ことを特徴とする請求の範囲７に記載の装置。 ９．加圧された気体が推進剤として使用されることを特徴とする請求の範囲８ に記載の装置。 10．装置が冷却の用途のために応用されるものであることを特徴とする請求の範 囲７乃至９の何れかに記載の装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｃ０９Ｋ 3/30 Ｒ 8318−4Ｈ (31)優先権主張番号 ９３２１５６１．４ (32)優先日 1993年10月19日 (33)優先権主張国 イギリス（ＧＢ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｈ Ｕ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＧ ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ， ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．基本的には組成が水と、ジメチルエーテル、ジメチルエーテルの同族体並 びにジメチルエーテルの化学的誘導体の一つ又は二つ以上から選択された化学化 合物とによって構成され、利用時に温度が、環境温度より低く水の氷点より高い 、水をベースとする冷たい混合物を提供することを特徴とする組成。 ２．化学化合物がジメチルエーテルによって構成されたことを特徴とする請求 の範囲１に記載の組成。 ３．化学化合物がジメチルエーテルの同族体又はジメチールエーテルの化学的 誘導体によって構成されたことを特徴とする請求の範囲１に記載の組成。 ４．ジメチルエーテルが組成の重量の3wt%から44wt%の量で存在することを特 徴とする請求の範囲２に記載の組成。 ５．ジメチルエーテルが組成の重量の28wt%から35wt%の量で存在することを特 徴とする請求の範囲２に記載の組成。 ６．水に対する化学化合物の混和性又は溶解度を高めるため又は蒸気圧を変更 するための物質をさらに含むことを特徴とする上記請求の範囲の何れかに記載の 組成。 ７．上記物質が溶媒を含むものであることを特徴とする請求の範囲６に記載の 組成。 ８．上記物質がアルコール、アセトン又はメチラルから選択されていることを 特徴とする請求の範囲７に記載の組成。 ９．組成の重量の1wt%から15wt%の量の溶媒が存在することを特徴とする請求 の範囲７又は８に記載の組成。 10．次の物質：香料、芳香アルコール、乳化剤、酸化防止剤、腐食阻害剤、防 腐剤、消毒剤、抗生物質、及び、食用調味料；の一つ又は二つ以上が小量含まれ ていることを特徴とする上記請求の範囲の何れかに記載の組成。 11．冷却の用途の為に、水をベースとする冷たい混合物が使用されることを特 徴とする上記請求の範囲の何れかに記載の組成。 12．冷却機能に、含まれた成分の目的の機能を組み合わせるために、次の成分 ：紫外線吸収剤／日除け用成分、日焼け用成分、消臭剤／防汗剤成分、防虫剤成 分、石鹸成分、空気防臭成分、防腐剤、消毒剤及び抗生物質；の一つ又は二つ以 上が含まれていることを特徴とする請求の範囲１１に記載の組成。 13．実質的に明細書に記載の、水をベースとする冷たい混合物の供給を提供す るための組成。 14．適用されたときに温度が環境温度より低く水の氷点より高い、水をベース とする冷たい混合物の供給源を提供するための器具であって、上記請求の範囲の いずれかに記載の組成を内蔵する加圧されたディスペンサー容器から成ることを 特徴とする装置。 15．上記組成を放出するためにディスペンサー容器に推進剤が含まれているこ とを特徴とする請求の範囲１４に記載の装置。 16．適切な場合、上記組成の化学化合物が上記推進剤として使用されることを 特徴とする請求の範囲１５に記載の装置。 17．加圧された気体が推進剤として便用されることを特徴とする請求の範囲１ ５に記載の装置。 18．上記組成を放出するために上記ディスペンサー容器が手動可能なポンプ又 は電池で作動するシステムを含むことを特徴とする請求の範囲１４に記載の装置 。 19．装置が冷却の用途のために応用されるものであることを特徴とする請求の 範囲１４乃至１８の何れかに記載の装置。 20．実質的に明細書に記載の、水をベースとする冷たい混合物の供給を提供す るための装置。 21．適用されたときに温度が環境温度より低く水の氷点より高い、水をベース とする冷たい混合物の供給を提供するための方法であって、上記請求の範囲１乃 至１３のいずれかに記載の組成を使用することによって構成される方法。 22．上記組成が、請求の範囲１４乃至２０の何れかに記載の装置を利用して使 用されることを特徴とする請求の範囲２１に記載の方法。 23．冷却に使用されることを特徴とする請求の範囲２１又は２２に記載の方法 。 24．身体、スペース、表面の内の何れか一つ又は二つ以上を冷却するための請 求の範囲２３に記載の方法。 25．一つ又は二つ以上の以下の目的：暑い天候下での冷却、激しい筋肉運動状 態での身体の冷却、発熱時の体温の低下、顔面紅潮、緊張、ストレス、肌のかゆ みの緩和、日射病／熱射病の予防／治療、汗疹状態の予防／治療、火傷・臼焼け の治療及び必要時の冷却湿布；で身体の冷却に使用されることを特徴とする請求 の範囲２４に記載の方法。 26．冷却機能が、一つ又は二つ以上の以下の機能：紫外線吸収／日除け防止、 日焼け防止、防臭／防汗剤、防虫、洗浄、空気の消臭、殺菌、闘病；と組合わさ れされることを特徴とする請求の範囲２３乃至２５の何れかに記載の方法。 27．組成がスプレーの形式で使用されることを特徴とする請求の範囲２１乃至 ２６の何れかに記載の方法。 28．実質的に明細書に記載の、水をベースとする冷たい混合物を提供すること を特徴とする方法。