JPH0850294A - 液晶素子の製造方法 - Google Patents

液晶素子の製造方法

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JPH0850294A
JPH0850294A JP13703095A JP13703095A JPH0850294A JP H0850294 A JPH0850294 A JP H0850294A JP 13703095 A JP13703095 A JP 13703095A JP 13703095 A JP13703095 A JP 13703095A JP H0850294 A JPH0850294 A JP H0850294A
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injection port
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crystal element
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JP13703095A
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Masayuki Shimamune
正幸 島宗
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Abstract

(57)【要約】 【目的】基板の端部の欠損を防止し、異物の混入が低減
される高性能な液晶素子を製造する。 【構成】基板1,2の間隙に液晶7を注入する液晶注入
工程の後に、液晶注入口が形成された側の基板1の端部
1a′,2bを除去する基板除去工程を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶素子、特に液晶の
光学変調特性を制御して情報の表示を行う液晶素子の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶素子、特に液晶の光学変
調特性を利用して種々の情報を表示する液晶素子につい
ては種々の提案がなされている。
【0003】図6、図7(a),(b)は、液晶素子の
一例を示す断面図と、その平面図及び側面図である。こ
れらの図に示すように、液晶素子Pは、互いに対向して
配置された2枚の基板1,2を備えている。
【0004】基板1,2の内側には、帯状の走査電極
3,…及び情報電極4,…が互いに所定の角度(図では
基板1,2の面に対して垂直)でそれぞれ多数形成され
ており、これらの走査電極3,…及び情報電極4…は、
それぞれ絶縁膜及び配向膜(図示省略)によって被覆さ
れている。
【0005】基板1,2間の間隙には、多数のスペーサ
ビース5,…が配置されて基板間隙(例えば、0、5〜
10μm程度)を規定している。また、基板1,2間の
端部近傍においては、前記基板間隙を閉塞するようにシ
ール材6がそれぞれ配置されており、シール材6にて形
成された空隙には液晶7が注入されている。
【0006】シール材6は、例えば、図7(a)に示す
ような四角形状のパターン形状に塗布され(塗布幅は、
例えば4mm〜8mm程度)、塗布しない部分9aによ
って、液晶注入口9が形成されている。液晶注入口9の
大きさは、液晶素子の表示サイズに依存する。
【0007】ところで、この液晶素子Pにおいては、基
板1,2上に形成された走査電極3,…及び情報電極
4,…を外部の機器に接続する必要がある。そのため、
例えば、一方の基板2の端部(図6にて符号2a,2b
で示す部分)が、この端部2a,2bに対向する他方の
基板1の端部よりも突出するように形成し、基板2の端
部2a,2b側に、情報電極4,…と一体的に形成され
た外部接続用の端子電極4a…,4b…が設けられてい
る。
【0008】また、基板1においても、基板1の端部1
a,1bが、この端部1a,1bに対向する基板2の端
部よりも図5の紙面に対して直交方向側に突出するよう
に形成し、基板1の端部1a,1b側に、走査電極3,
…と一体的に形成された外部接続用の端子電極3a…,
3b…が設けられている。
【0009】また、この外部接続用の端子電極3a…,
3b…、4a…,4b…は、走査電極3,…,情報電極
4,…の数が少ない場合には、それぞれ走査電極3,
…,情報電極4,…の一端側の端部にのみ形成すれば良
く、液晶素子Pにおける4つの端縁のうちの、2つの端
縁に形成することもできる。
【0010】尚、表示の高精細化、並びに大型化に伴っ
て走査電極3,…,情報電極4,…の数が増加した場合
には、それぞれの走査電極3,…,情報電極4,…の両
側端部に外部接続用の端子電極を形成する必要が生じ、
その場合には、液晶素子Pの3つの端縁、更には、図7
に示すように、4つの端縁すべてに外部接続用の端子電
極3a…,3b…、4a…,4b…を形成する必要があ
る。
【0011】ところで、この外部接続用の端子電極4a
…,4b…は、上述した一側の基板2の端部2a,2b
を他側の基板1よりも突出させて形成されているが(図
6参照)、これは、液晶素子Pの基板1,2の大きさが
製造当初から異なることに基づくものではなく、製造過
程において一側の基板(具体的には、図中で示した部分
1a,1b)を除去することに基づくものである。尚、
符号1a′で示す部分が、液晶注入口9の形成された側
の基板端部に相当する。尚、Paは、パネル表示部であ
る。
【0012】次に、上述した液晶素子Pの製造方法につ
いて、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0013】先ず、大きさのほぼ等しい基板1,2上
に、それぞれ走査電極3,…,情報電極4,…、及び絶
縁膜(図示省略)等を形成する(ステップS1)。
【0014】次に、基板1,2に配向処理を施し、一側
の基板1、または基板2上にスペーサビース5,…を散
布し、他側の基板2、または基板1上にシール材6を塗
布した上で両基板1,2を貼り合わせる(ステップS
2)。尚、液晶注入口9は、この基板貼り合わせ工程に
て形成されることとなる。
【0015】次に、一側の基板1の端部1a′,1b′
(図6及び図7(b)にて破線で示した部分)を切断除
去する。これにより、他側の基板2の端部2a,2bが
突出し、外部接続用の端子電極4a…,4b…が設定さ
れる(ステップS3)。
【0016】尚、残りの外部接続用の端子電極3a…,
3b…についても同様の方法により形成する。
【0017】その後、液晶注入口9より液晶7を注入し
(ステップS4)、液晶注入口9を封止して液晶表示素
子Pを製造する(ステップS5)。そして、液晶注入後
に、液晶注入口9近傍に付着している液晶を所定の方法
で回収する(ステップS6)。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した液
晶素子Pのように、外部接続用の端子電極がそれぞれ3
つ或は4つの端縁に形成されている場合には、液晶7の
注入時等において、空状態の液晶セルであるこの液晶素
子Pの固定保持のために外部接続用の少なくとも端子電
極3a…,3b…、加えて4a…,4b…の形成された
部分(例えば、液晶注入口に隣接する基板1の端部1
a,1b)を把持する必要が生じるために、この基板
1,2の端部1a,1b、2a,2bを破損させてしま
ったり、端子電極3a…,3b…、4a…,4b…を保
護する上で種々の制約が生じるという問題があった。
【0019】特に、端子電極3a…,3b…、4a…,
4b…の形成部分を把持することにより、基板1,2の
端部1a,1b、2a,2bに欠けが生じて、端子電極
3a…,3b…、4a…,4b…に欠損が生じやすい。
【0020】また、上述したように、液晶素子Pの基板
1,2の4つの端縁の全てに外部接続用の端子電極3a
…,3b…、4a…,4b…が形成される場合では、液
晶注入口9は、端子電極3a…,3b…、4a…,4b
…が形成された部分のいずれかに形成されるが(図6,
7の場合は、基板2の端部2a)、この場合、液晶7を
注入する時に既に基板1の端部1a′,1b′が除去さ
れていることにより、液晶注入工程(ステップS4)に
おいて、以下のような問題があった。
【0021】上述した液晶注入工程(ステップS4)で
は、図9(a),( b)、或は図10(a),( b)に
それぞれ示すように、液晶塗布治具として機能するアプ
リケータ20、或は30、またはその他の液晶皿によ
り、液晶注入口9に液晶7を塗布した後に液晶7の注入
がなされる。
【0022】図9に示したアプリケータ20では、その
先端部において、複数の微細な凹部21が形成されてお
り、この部分には液晶皿(図示省略)から液晶7が充填
される。
【0023】そして、このアプリケータ20の先端部
を、液晶素子Pの基板1の端縁1c(除去した端部1
a′側)と基板2の端部2aに接触させることにより、
図9( b)に示すように、アプリケータ20の凹部21
内に、液晶注入口9の開口端縁9aが液晶7に接するよ
うに挿入されることによって、液晶素子Pの液晶注入口
9の端縁部に液晶7が塗布される また、図10(a),( b)に示すアプリケータ30の
場合においては、図9で示したアプリケータ20の凹部
21が、独立して形成されたものであり、液晶素子Pに
対する液晶7の塗布の方法は、図9(a),( b)に示
したアプリケータ20の場合と同様である。
【0024】即ち、アプリケータ30は、所定の深さを
有する凹部31を有し、その内部に液晶7が充填され
る。そして、図10( b)に示すように、アプリケータ
30の凹部31に液晶素子Pの基板1の端縁1c(除去
した端部1a′側)と基板2の端部2aを、液晶7に接
するように挿入することによって、液晶素子Pの液晶注
入口9の端縁部に液晶7が塗布される。
【0025】その他、同時に複数のセルの端部に液晶を
塗布することの可能な皿部を有する液晶皿が使用され得
る。
【0026】ところで、図9(b)に示すように、液晶
注入工程では、液晶素子Pの液晶注入口9の開口端縁9
aは、基板の端部2aの端面よりも寸法Lだけ内側にあ
る。そのため、液晶注入口9の開口端縁9aから液晶7
を注入するためには、かなり深い、具体的には、図9
(b)や図10(b)に示すように、基板の端部2aの
端面の寸法Lよりも深い寸法L1 の凹部21′を有する
アプリケータ20や、寸法L2 の深さの凹部31を有す
るアプリケータ30、或はより深い皿部を有する液晶皿
を使用する必要がある。
【0027】したがって、アプリケータ20の凹部2
1、或はアプリケータ30の凹部31、または液晶皿の
皿部に一時的に蓄えられる液晶7の量はかなり多くな
り、アプリケータ20、30、または液晶皿中の全ての
液晶7が一度には注入されず、この液晶7が長時間の加
熱及び高真空環境におかれることになり、液晶7の物性
等が悪化してしまうという問題があった。
【0028】また、上述した液晶注入(液晶塗布)工程
は、液晶注入口9の近傍に、液晶注入前に基板1の端部
1a′,1b′を除去したことに伴ない異物が付着しや
すく、液晶注入口9(開口端縁9a)に塗布された液晶
7が注入される際に、液晶素子P内に異物が混入する恐
れがある。
【0029】これは、最終的に得られる液晶素子Pの液
晶配向や駆動特性等の諸特性に悪影響を与える。
【0030】更に、上述した液晶注入(液晶塗布)工程
では、外部接続用の端子電極3a…,3b…、4a…,
4b…が形成される。端子電極4a…,4b…近傍にも
液晶7の一部が付着する。また、この付着した一部の液
晶7は、所定の方法で液晶皿に戻されるが、端子電極4
a…,4b…近傍には、液晶注入前に不要部分を除去し
たことに伴ない異物が付着しているため、液晶7が充填
されている液晶皿(図示省略)には異物が混入してしま
うこととなる。
【0031】したがって、この液晶7内の異物の除去が
必要となり、その除去作業が煩雑であるという問題があ
った。
【0032】また、注入される液晶7はアイソトロピッ
ク層であるため、その流動性が不安定になっている。そ
のため、上述した製造方法では、液晶注入時に、液晶7
が塗布される部分とパネル表示部Pa間の距離が近く、
塗布時に液晶7がパネル表示部Paにまで進入してしま
い、パネル表示部Paの配向不良を引き起こしてしまう
という問題があった。
【0033】そこで、本発明の第1の目的は、液晶注入
工程時に液晶素子の固定保持に際して、基板の破損等を
回避できる液晶素子の製造方法を提供することにある。
【0034】また、本発明の第2の目的は、液晶注入工
程時に液晶が長時間の加熱及び高真空環境におかれるこ
とをなくして、液晶の物性等が悪化することを防止でき
る液晶素子の製造方法を提供することにある。
【0035】更に、本発明の第3の目的は、外部接続用
の端子電極等のための基板除去に伴って発生する異物
が、液晶注入工程時に液晶に混入することを防止できる
液晶素子の製造方法を提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、2枚の基板を液晶注入口を確
保した状態で貼り合わせる基板貼り合わせ工程と、前記
液晶注入口より前記2枚の基板間の間隙に液晶を注入す
る液晶注入工程と、前記基板の端部を除去する基板除去
工程と、を少なくとも備えてなる液晶素子の製造方法に
おいて、前記液晶注入工程よりも後に前記基板除去工程
を行うことを特徴としている。
【0037】また、前記基板除去工程にて、少なくとも
前記液晶注入口の形成された側の基板端部を除去するこ
とを特徴としている。
【0038】また、好ましくは前記液晶注入工程におい
て、前記液晶が充填される複数の凹部を有するアプリケ
ータを前記液晶注入口に接触せしめ、前記凹部に充填さ
れる前記液晶を前記液晶注入口に塗布することを特徴と
している。
【0039】また、好ましくは前記液晶注入工程におい
て、前記液晶が充填される液晶皿に充填された液晶を前
記液晶注入口に接触せしめ、前記液晶皿に充填される前
記液晶を前記液晶注入口に塗布することを特徴としてい
る。
【0040】また、好ましくは前記基板除去工程におい
て、前記一方の基板での相対する一組の辺の各端部を除
去し、これに対応する前記他方の基板の端縁部近傍を露
出させ、かつ、 前記他方の基板での前記一方の基板の
一組の辺とは異なる方向で相対する一組の辺の各端部を
除去し、これに対応する前記一方の基板の端縁部近傍を
露出させ、前記2枚の基板の前記露出された領域に外部
接続用の端子電極を設定することを特徴としている。
【0041】また、好ましくは前記前記基板除去工程に
おいて、前記一方の基板における前記液晶注入口が設け
られる辺に隣接する辺の端部を除去し、これに対応する
前記他方の基板の端縁部近傍を露出させ、かつ、前記他
方の基板における前記液晶注入口が設けられる辺の端部
を除去し、これに対応する前記一方の基板の端縁部近傍
を露出させ、前記2枚の基板の前記露出された領域に外
部接続用の端子電極を設定することを特徴としている。
【0042】
【作用】本発明によれば、基板貼り合わせ工程において
は、液晶注入口を確保した状態で2枚の基板が貼り合わ
せられる。続いて、貼り合わせられた2枚の基板間の間
隙には、液晶注入口工程において液晶が注入される。そ
の後、基板除去工程において、少なくとも液晶注入口の
形成された側の基板端部が除去される。
【0043】
【実施例】以下、図面に添って、本発明の実施例につい
て説明する。尚、図6,7に示した従来例の液晶素子と
同一部分は同一符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。図1は、本実施例に係る液晶素子を製造するに際
し、液晶の注入を行う液晶注入装置の一例を模式的に示
した図である。この図に示すように、液晶注入装置10
は真空槽11を備えており、この真空槽11には、リー
ク弁12を介して真空ポンプ13が接続されている。
【0044】真空槽11内の下方には液晶皿15が配置
されており、液晶皿15には液晶7が蓄えられている。
また、真空槽11内の上方には、図2に示すような液晶
素子(液晶セル)Pが固定される。この液晶素子Pは、
液晶注入時における状態を示しており、この時点では基
板1の端部1a′,1b′は除去されていない。他の構
成は図6,図7に示した液晶素子Pと同様である。
【0045】液晶皿15は、液晶皿加熱ヒータ16の上
に載置されており、液晶皿加熱ヒータ16によって液晶
7が適温(少なくとも液晶7がアイソトロヒック相を呈
する温度)に加熱されるようになっている。
【0046】一方、液晶皿15の上方には、移動自在に
支持された液晶塗布治具17が配置されており、液晶皿
15内の液晶7を、液晶素子Pの注入口付近に塗布する
ように構成されている。液晶塗布治具17は加熱機構
(図示省略)を有しており、塗布される液晶7を適温に
保持するようになっている。
【0047】液晶塗布治具17は、図3(a),( b)
に示すように、例えばその先端部において、複数の微細
な凹部40を備えたアプリケータとして機能し、この部
分には液晶皿15から液晶7が充填される。凹部40の
深さは、図9に示した従来のアプリケータ20の凹部4
0よりも浅く形成されている。
【0048】また、液晶素子Pと液晶塗布治具17との
間には、シャッタ19が配置されている。
【0049】次に、上述した液晶注入装置10による液
晶素子Pの製造方法を、図4に示すフローチャートを参
照して説明する。
【0050】先ず、、大きさのほぼ等しい基板1,2上
に、それぞれ走査電極3,…,情報電極4,…、及び絶
縁膜(図示省略)等を形成する(ステップS11)。
【0051】次に、基板1,2に配向処理を施し、一側
の基板1、または基板2上にスペーサビース5,…を散
布し、他側の基板2、または基板1上に所定パタ−ン形
状のシール材6を塗布した上で両基板1,2を貼り合わ
せる(ステップS12)。尚、液晶注入口9は、この基
板貼り合わせ工程にて形成されることとなる。尚、この
時点では、基板1の端部1a′,1b′は除去されてい
ない。
【0052】そして、ステップS11,S12で作製さ
れた液晶素子Pを、液晶注入装置10の真空槽11内の
上方に配置し、液晶注入口9の開口端縁9aから液晶7
を注入する(ステップS13)。
【0053】液晶7の注入に際しては、真空槽11内
に、ステップS11,S12で作製された液晶素子P
と、液晶7が満たされた液晶皿15を配設し、真空ポン
プ13を運転して真空槽11内の減圧を行う。
【0054】また、液晶皿加熱ヒータ16をオンにして
液晶皿15内の液晶7に対してアイソトロヒック相を呈
する温度まで加熱し、液晶塗布治具(アプリケータ)1
7内のヒータ(図示省略)も同様にオンにする。
【0055】次に、液晶塗布治具(アプリケータ)17
を駆動して液晶皿15内の液晶7を、液晶注入口9近傍
の基板1,2の端部1a′,2aの端面に塗布する。す
ると、基板1,2の端部1a′,2aの端面に付着した
液晶7は、毛細管現象により基板1,2の間隙(基板
1,2の端部1a′,2a間の間隙)を通って液晶素子
Pの内部に入る。液晶7の注入が終了した後は、リーク
弁12を操作して、真空槽11の内部を大気圧にする。
【0056】このようにして液晶7が注入された液晶素
子Pに対して液晶注入口9の封止を行い(ステップS1
4)、液晶注入口9近傍に付着した液晶7を所定の方法
で回収する(ステップS15)。
【0057】その後、基板1の不要部分である端部1
a′,1b′、基板2の不要部分をホイールカッタなど
で除去し(ステップS16)、その後、外部接続用の端
子電極4a…,4b…、3a…,3b…を形成する。こ
のようにして、図6、図7に示したような液晶素子Pが
得られる。
【0058】ステップS16の基板1の端部1a′,1
b′を除去する基板除去工程では、一方の基板、例えば
基板1での相対する一組の辺の各端部1a′,1b′を
除去し、これに対応する他方の基板2の各端部2a,2
bの端縁近傍を露出させる。そして、基板2での、基板
1の前記一組の辺とは異なる方向で相対する一組の辺の
各端部(図示省略)を除去し、これに対応する基板1の
各端部1a,1bの端縁近傍を露出させ、基板1,2の
それぞれ露出された端縁近傍の領域に外部接続用の端子
電極3a…,3b…、4a…,4b…を形成する。
【0059】尚、液晶素子Pに注入される液晶7には、
例えばツイストネマチック(TN)液晶、スーパーツイ
ストネマチック(STN)液晶、コレスチリック(C
h)液晶、スメクチック(Sm)液晶、カイラルスメク
チック(SmC* )液晶などを使用することができる。
【0060】本実施例では、下記に示す相転移系列を有
する強誘電性を呈するカイラルスメクチック(SmC
* )液晶を使用した。
【0061】 上述した本発明に係る製造方法によれば、液晶注入時に
液晶素子Pにおける最終的な基板1及び2の端部は除去
されていないため、液晶注入時において、液晶素子Pの
固定保持のための端子電極3a…,3b…,4a…,4
b…の形成された基板端部1a,1b、2a,2bを把
持する必要がなくなることにより、基板端部1a,1
b、2a,2bの破損を回避でき、端子電極3a…,3
b…、4a…,4b…を保護するうえでの種々の制約も
解消される。
【0062】したがって、液晶素子の製造の歩留りを向
上でき、製造効率を高めて液晶素子の製造コストを低減
することができる。更に、高性能の液晶素子を得ること
ができる。
【0063】また、本発明の液晶素子の製造方法では、
液晶注入時において、基板1,2の端部1a′,2aの
液晶塗布部と液晶素子P内部とが一定距離だけ離れてお
り、流動性が不安定なアイソトロピック層の状態で注入
された液晶7が基板1の表面まで進入したとしても、こ
の進入は基板1の端部1a′と基板2の端部2aの間の
間隙内だけに留まり、液晶素子P、特に液晶表示素子で
は、パネル表示部Paにまでは進入しない。
【0064】したがって、パネル表示部Paにおける配
向不良が解消される。
【0065】更に、本発明の液晶素子の製造方法では、
液晶注入工程において、真空槽11内を大気圧に戻して
も液晶注入口9から液晶素子P内部への空気の進入がな
く、多量の液晶7の注入が可能となり、そのため、液晶
7の注入不足に伴う配向不良の発生も回避できる。
【0066】また、液晶注入時に、液晶素子Pにおける
特に基板1の端部1a′は除去されていないため、特に
全ての基板端部(4辺)に外部接続用の端子電極を設け
る場合でも、アプリケータとして機能する液晶塗布治具
17の先端部の凹部40の深さは深いものである必要は
ない。
【0067】更に、液晶塗布治具17の先端部の凹部4
0内にある液晶7は、凹部40の深さが従来よりも浅い
ので液晶7の量は少なくて済むとにより、短時間で消費
されて、従来のように長時間の加熱を受けたり、高真空
環境下に長時間おかれることがなく、液晶の物性等の悪
化を防止できる。
【0068】次に、上述した液晶塗布治具17の凹部4
0内にある液晶7の量が少なくて済むことを、図3
(a)、(b)を参照して詳述する。
【0069】液晶注入時に、液晶塗布治具(アプリケー
タ)17の液晶7が入っている凹部40内に、基板1,
2の端部1a′,2aが挿入されて、液晶注入口9の開
口端縁9aに液晶7が塗布される。
【0070】そして、液晶注入時には、上述したように
基板1,2の端部1a′,2aは除去されていないの
で、液晶注入口9が形成される基板端部(例えば、基板
2の端部2a)に外部接続用の端子電極が設けられる場
合でも、基板1の端部1a′,基板2の端部2aの端面
と、液晶注入口9の開口端縁9aの位置が同じレベルで
ある。
【0071】このため、図6で示した従来の場合と比べ
て、凹部40の深さを浅く設定することができる。更
に、基板1,2の端部の形状を考慮すれば、液晶注入口
9近傍の基板端面に付着する液晶の量も低減される。
【0072】よって、液晶塗布治具(アプリケータ)1
7の凹部40に充填される液晶7の量が低減されること
によって、液晶7は短時間で消費されて、液晶7の物性
等に変化が生じることはなくなり、液晶7の浪費が少な
い液晶注入工程が達成される。
【0073】また、基板1の端部1a′の除去は液晶注
入後に行われるため、液晶注入時において、液晶注入口
9近傍には異物はほとんど付着しない。このため、液晶
注入時に液晶素子P内への異物の混入が防止される。
【0074】また、液晶注入後に、外部接続用の特に端
子電極に付着した液晶を回収する場合においても、この
液晶への異物の混入を防止できる。
【0075】その結果、上述した異物の除去作業を行う
必要がなく、最終的に液晶素子の製造が簡素化され、液
晶素子の製造コストが低減される。
【0076】図5(a)は、本発明の他の実施例に係る
液晶注入装置10の液晶塗布治具の要部を示す図、図5
(b)は、その拡大図である。
【0077】本実施例に係る液晶塗布治具50は、その
先端部において、それぞれ独立した複数の微細な凹部5
1を備えたアプリケータとして機能する構成である。こ
の場合においても前記実施例同様、凹部51の深さは、
図10に示した従来のアプリケータ30の凹部31より
も浅く形成されている。
【0078】本実施例においても、前記実施例と同様に
凹部51に基板1,2の端部1a′,2aが挿入され、
液晶注入口9の開口端縁9aに液晶7が塗布されること
により、前記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0079】この他、所定の大きさを有する複数のセル
を収容することの可能な皿部を有する液晶皿を用いる場
合にも、前記同様に皿部の深さを低減させ、前記アプリ
ケータと同様の効果を得ることができる。
【0080】また、上述したように、液晶素子を表示素
子等に適用する場合には、画面の高精細化、大型化に伴
い、図6、及び図7(a),( b)に示す構造のよう
に、液晶表示素子の基板の4つの辺の各端縁部の全てに
外部接続用の端子電極を設ける必要がある。
【0081】よって、この場合には、液晶注入口を基板
の端子電極が形成される端縁側、即ち、最終的には不要
部分が除去される辺側に設けるとが必須となり、上述し
た従来の問題(図9、及び図10で説明した問題)を回
避することが要求されるため、本発明のように、液晶注
入口工程よりも後に基板除去工程を行うことは極めて有
効である。
【0082】一方、液晶表示素子の基板の3つの辺の各
端縁部に外部接続用の端子電極を設ける場合には、液晶
注入口は、液晶注入口時における基板の端子電極形成部
の汚染を低減すべく、端子電極を設けない端縁側に形成
することができる。
【0083】ただし、この場合には、用いる液晶材料の
種類、例えば、カイラルスメクチック液晶を用いる場
合、そのカイラルスメクチック液晶の種類によっては、
最終的に得られた液晶表示素子において、液晶注入口が
形成された側と相対する端縁近傍において、即ち、液晶
注入口から離れた領域では、液晶駆動時の閾値電圧が小
さくなることがある。
【0084】ところで、この液晶表示素子の場合、端子
電極が形成された基板の端縁部から離れた領域、特に、
端子電極が形成されていない液晶注入口近傍の領域で
は、電気信号の付与部からの距離が遠く、液晶駆動時の
電圧実効値が相対的に小さくなり、見かけ上の閾値電圧
が大きくなることがある。
【0085】よって、上述した構成の液晶表示素子内に
おいて、液晶注入口からの距離で見かけ上の閾値電圧に
分布が生じることがある。
【0086】このため、上述した液晶表示素子におい
て、基板の3つの端縁部に外部接続用の端子電極を設け
る場合には、これらの特性を考慮して、液晶注入口を形
成する端縁部に端子電極を設けて、これと相対する辺側
に端子電極を設けないような設計とし、見かけ上の閾値
の面内分布を低減させることが好ましい。
【0087】ひいては、この場合においても、液晶注入
口を端子電極が形成される端縁側、即ち、最終的に不要
部分が除去される基板の辺側に設けることが必要とな
り、上述した従来の問題を回避することが要求されるた
め、本発明のように、液晶注入口工程よりも後に基板除
去工程を行うことは極めて有効である。
【0088】このように、本発明の液晶素子の製造方法
は、大型で、且つ高精細の液晶素子の製造に特に好適で
ある。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
基板端部の除去を液晶注入後に行うことにより、液晶注
入時に液晶素子を固定保持する際における基板端部の破
損を回避でき、端子電極を保護する上での種々の制約も
解消される。したがって、液晶素子の製造の歩留りを向
上でき、製造効率を高めて、液晶素子の製造コストを低
減することができる。更に、端子電極の欠陥が低減され
た高性能の液晶素子、特に液晶表示素子を得ることがで
きる。
【0090】また、液晶注入口の形成された側の基板端
部の除去は液晶注入口工程の後に行われ、液晶注入時に
おいて液晶注入口付近の前記基板端部は除去されていな
い状態とすることができる。したがって、液晶注入装置
で用いる液晶塗布治具の液晶が充填される部分(アプリ
ケータの凹部や液晶皿の皿部)は、深いものである必要
はなく、これらに蓄えられている液晶は短時間で消費さ
れて、長時間の加熱を受けたり、高真空環境下に長時間
おかれたりすることがなく、液晶の物性等も悪化しにく
いという効果が得られる。
【0091】また、本発明によると液晶注入時におい
て、流動性が不安定なアイソトロピック層の状態の液晶
が基板表面にまで進入したとしても、この液晶が進入す
る部分は、後の基板除去工程において除去される部分で
あり、液晶素子の表示部ではないため、この表示部にお
ける配向不良が解消される。
【0092】また、基板の除去は液晶注入後に行われる
ため、液晶注入時において液晶注入口近傍には、基板の
除去時に生じる異物はほとんど付着しない。したがっ
て、液晶注入後に液晶を回収する場合でも、液晶への異
物の混入を防止できる。その結果、異物の除去作業を行
う必要がなくなり、液晶素子の製造が簡略化され、液晶
素子の製造コストが低減される。また、液晶素子内部へ
の異物の混入か防止され、液晶素子の高性能化が図られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶注入装置を模式的に示した図。
【図2】本発明に係る液晶注入時における液晶素子の構
造を示す断面図。
【図3】本発明の実施例に係る液晶注入時における液晶
塗布治具(アプリケータ)を示す図。
【図4】本発明に係る液晶素子の製造方法のフローチー
ト。
【図5】本発明の他の実施例に係る液晶注入時における
液晶塗布治具(液晶皿)を示す図。
【図6】液晶注入時における液晶素子の構造を示す断面
図。
【図7】液晶注入時における液晶素子の構造を示す断面
図。
【図8】従来の液晶素子の製造方法のフローチート。
【図9】従来の液晶注入時における液晶塗布治具(アプ
リケータ)を示す図。
【図10】従来の液晶注入時における液晶塗布治具(ア
プリケータ)を示す図。
【符号の説明】
1,2 基板 1a,1b、1a′,1b′、2a,2b 端部 3 走査電極 4 情報電極 3a,4a 端子電極 7 液晶 9 液晶注入口 9a 開口端縁 10 液晶注入装置 17,50 液晶塗布治具 40,51 凹部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の基板を液晶注入口を確保した状態
    で貼り合わせる基板貼り合わせ工程と、前記液晶注入口
    より前記2枚の基板間の間隙に液晶を注入する液晶注入
    工程と、前記基板の端部を除去する基板除去工程と、を
    少なくとも備えてなる液晶素子の製造方法において、 前記液晶注入工程よりも後に前記基板除去工程を行うこ
    とを特徴とする、 液晶素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基板除去工程にて、少なくとも前記
    液晶注入口の形成された側の基板端部を除去する、 請求項1記載の液晶素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記液晶注入工程において、前記液晶が
    充填される複数の凹部を有するアプリケータを前記液晶
    注入口に接触せしめ、前記凹部に充填される前記液晶を
    前記液晶注入口に塗布する、 請求項1記載の液晶素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記液晶注入工程において、前記液晶が
    充填される液晶皿に充填された液晶を前記液晶注入口に
    接触せしめ、前記液晶皿に充填される前記液晶を前記液
    晶注入口に塗布する、 請求項1記載の液晶素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板除去工程において、前記一方の
    基板での相対する一組の辺の各端部を除去し、 これに対応する前記他方の基板の端縁部近傍を露出さ
    せ、かつ、 前記他方の基板での前記一方の基板の一組の辺とは異な
    る方向で相対する一組の辺の各端部を除去し、これに対
    応する前記一方の基板の端縁部近傍を露出させ、 前記2枚の基板の前記露出された領域に外部接続用の端
    子電極を設定する、 請求項1記載の液晶素子の製造方法。
  6. 【請求項6】前記基板除去工程において、前記一方の基
    板における前記液晶注入口が設けられる辺に隣接する辺
    の端部を除去し、これに対応する前記他方の基板の端縁
    部近傍を露出させ、かつ、 前記他方の基板における前記液晶注入口が設けられる辺
    の端部を除去し、これに対応する前記一方の基板の端縁
    部近傍を露出させ、 前記2枚の基板の前記露出された領域に外部接続用の端
    子電極を設定する、 請求項1記載の液晶素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040065375A (ko) * 2003-01-14 2004-07-22 김시환 고분자와 액정 혼합물을 이용한 패널의 전극 단자부제조방법

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KR20040065375A (ko) * 2003-01-14 2004-07-22 김시환 고분자와 액정 혼합물을 이용한 패널의 전극 단자부제조방법

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