JPH0850130A - 標的核酸の半定量的検出方法、試験要素および試験キット - Google Patents

標的核酸の半定量的検出方法、試験要素および試験キット

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JPH0850130A
JPH0850130A JP7076302A JP7630295A JPH0850130A JP H0850130 A JPH0850130 A JP H0850130A JP 7076302 A JP7076302 A JP 7076302A JP 7630295 A JP7630295 A JP 7630295A JP H0850130 A JPH0850130 A JP H0850130A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 標的核酸を試験要素内に配置した検出付着物
上を通過させることにより前記標的核酸を半定量的に検
出できる方法を提供すること。 【構成】 試験要素は、粒子を含んでなる検出付着物を
付着して有している。上記粒子の一部は捕捉プローブを
結合して有しており、他の粒子は捕捉プローブを有して
いない。付着物は、捕捉プローブを異なる量で有してお
り、標的核酸がその上に捕捉されたときに得られる信号
が半定量的に検体中の標的核酸の量に相関できるように
なっている。本発明の検出方法は、ポリメラーゼ連鎖反
応を含む核酸ハイブリダイゼーションアッセイや増幅法
を実施後に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、標的核酸の半定量的検
出に有用な診断方法、試験要素及び試験キットに関す
る。特に、本発明は、支持体上に付着させた捕捉プロー
ブの複数の検出付着物を使用して、標的核酸を、増幅す
るかせずに、半定量的方法で検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】種々の
感染性因子(ウイルス、細菌類、真菌類及び原生動物を
含む)に関連した極めて低量の核酸を検出する技術が、
ここ十年で急速に進歩した。このような技術には、プロ
ーブをポリメラーゼ連鎖反応(PCR)及びリガーゼ増
幅法等の増幅法と併用した非常に複雑なハイブリダイゼ
ーションアッセイが含まれる。研究者は、ヒト又は動物
検体における疾病及び遺伝的特徴の検出でのこのような
技術の価値に直ちに気がついた。このような技術にプロ
ーブやプライマーを使用することは、相補的ヌクレオチ
ド(ヌクレオチド対としても知られている)間の水素結
合による核酸の2本鎖の結合である相補性の概念に基づ
いている。
【0003】PCRは当該技術分野において顕著な進歩
がなされ、極微量の標的核酸を検出が可能である。PC
Rの詳細は、例えば、US−A−4,683,195
(Mullis等)、US−A−4,683,202
(Mullis)、US−A─4,965,188(M
ullis等)及びMullis等、Method o
fEnzymology、155、第335〜350
頁、1987年に記載されているが、この分野での文献
の量は急速に拡大している。
【0004】標的核酸を一度増幅すると、種々の手法を
用いて検出できる。捕捉プローブを用いた検出の前に標
的核酸を不溶化するハイブリダイゼーションアッセイ用
に、種々の装置が設計された。例えば、ニトロセルロー
スフィルター及び他の平面固体支持体が、この目的で捕
捉プローブを固定するのに使用された。プローブを支持
体に固定するのに使用される一つの方法は、単にそれら
を乾燥固定させることである。より最近では、プローブ
を、支持体に融着させた高分子粒子に固定している(Z
ander等によるUS−A−5,173,260参
照)。さらに、捕捉プローブを有するこのような高分子
粒子は、例えば、EP−A−0 530357に記載さ
れているようにして、高分子接着剤と支持体の種々の処
理法を用いて支持体に接着できる。しかしながら、これ
らのいずれの文献にも、標的核酸の半定量的検出に上記
捕捉プローブをどのように使用できるかが記載されてい
ない。
【0005】増幅法とともに使用されるものを含む種々
の分析アッセイは、小(μm以下の)粒子の表面上の色
素、螢光物質又は放射性同位元素等の検出可能な種の検
出に基づくものである。このようなアッセイの結果は、
臨床化学試験装置(EKTACHEM(登録商標)試験
スライド等)で発生する信号の評価と同様に真に定量的
な結果が得られる精巧な光学装置を用いて評価できる。
また、アッセイの結果は、目視又はもっと単純な装置
(光度計等)を用いて読み取り、単に陽性か陰性かの結
果を提供することもできる。
【0006】光度計等の単純な装置を用いたアッセイで
迅速な半定量的評価を得ることができることが非常に望
ましい。「半定量的」とは、検出が、結果が絶対値のい
くつかの特定の範囲内になることを推定できることを意
味する。例えば、標的核酸が低、中若しくは高濃度で存
在するか、又は単に全く存在しないかを測定することは
望ましいであろう。現在のところ、これは、精巧で高価
な分析装置と、患者の試料の複数の希釈物とを必要とす
る時間を浪費する方法を用いたときのみ可能である。し
かしながら、ほとんどの研究室や診療所では、このよう
な装置は入手できない。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により克服できる。即ち、本発明によれば、標的核
酸の半定量的検出方法であって、 A)特異的結合リガンドを結合して有している標的核酸
を、多数の検出付着物を付着して有する水不溶性支持体
と接触させる工程であって、各検出付着物が水不溶性第
一及び第二粒子からなる混合物を含んでなり、前記第一
粒子が前記標的核酸に特異的であり且つそれとハイブリ
ダイゼーションできる捕捉プローブを付着して有してお
り、そして前記第二粒子が前記捕捉プローブを含まず、
前記多数の検出付着物が前記第一粒子と前記第二粒子と
を異なる重量比で有するが、前記検出付着物の全ての高
分子粒子の総重量及び形状がほぼ同じであり、それによ
り、各検出付着物における前記第一粒子の量に比例した
前記検出付着物上の前記標的核酸鎖を捕捉する工程と、 B)前記検出付着物中の前記捕捉標的核酸鎖と前記特異
的結合リガンドに対する受容体とを接触させる工程であ
って、前記受容体がリポーター分子で標識されており、
それにより、前記リポーター標識受容体を前記捕捉標的
核酸鎖と複合させ、それにより前記検出付着物の各々に
おける捕捉リガンド標識標的核酸鎖の量に比例した前記
検出付着物上の各々の前記リポーター標識受容体を捕捉
する工程と、そして C)前記検出付着物上のリポーター分子を前記標的核酸
の存在を半定量する手段として検出する工程とを含んで
なることを特徴とする標的核酸の半定量的検出方法が提
供される。
【0008】さらに、本発明によれば、標的核酸の増幅
及び半定量的検出方法であって、 A)標的核酸の対向する鎖を、DNAポリメラーゼと、
複数種のdNTPと、前記対向する鎖に特異的であり且
つそれとハイブリダイゼーションできる二種からなる一
組のプライマーで前記プライマーの一つが特異的結合リ
ガンドで標識されているプライマーとを用いて増幅する
ことにより、前記標的核酸の少なくとも一つの増幅リガ
ンド標識鎖を得る工程と、 B)前記増幅リガンド標識標的核酸鎖を、多数の検出付
着物を付着して有する水不溶性支持体と接触させる工程
であって、各検出付着物が水不溶性第一及び第二粒子か
らなる混合物を含んでなり、前記第一粒子が前記リガン
ド標識標的核酸鎖に特異的であり且つそれとハイブリダ
イゼーションできる捕捉プローブを付着して有してお
り、そして前記第二粒子が前記捕捉プローブを含まず、
前記多数の検出付着物が前記第一粒子と前記第二粒子と
を異なる重量比で有するが、前記検出付着物の全ての高
分子粒子の総重量及び形状がほぼ同じであり、それによ
り、各検出付着物における前記第一粒子の量に比例した
前記検出付着物上の前記リガンド標識標的核酸鎖を捕捉
する工程と、 C)前記検出付着物中の前記捕捉リガンド標識標的核酸
鎖を前記特異的結合リガンドに対する受容体と接触させ
る工程であって、前記受容体がリポーター分子で標識さ
れており、それにより、前記リポーター標識受容体を前
記捕捉リガンド標識標的核酸鎖と複合させ、それにより
前記検出付着物の各々における捕捉リガンド標識標的核
酸鎖の量に比例した前記各検出付着物上の前記リポータ
ー標識受容体を捕捉する工程と、そして D)前記標的核酸の存在を半定量する手段として前記検
出付着物上のリポーター分子を検出する工程とを含んで
なることを特徴とする標的核酸の増幅及び半定量的検出
方法が提供される。
【0009】また、本発明によれば、多数の検出付着物
を付着して有している水不溶性支持体を含んでなる試験
要素であって、各検出付着物が水不溶性第一及び第二粒
子からなる混合物を含んでなり、前記第一粒子がリガン
ド標識標的核酸に特異的であり且つそれとハイブリダイ
ゼーションできる捕捉プローブを付着して有しており、
そして前記第二粒子が前記捕捉プローブを含まず、前記
多数の検出付着物が前記第一粒子と前記第二粒子とを異
なる重量比で有するが、前記検出付着物の全てが高分子
粒子の総重量及び形状がほぼ同じであることを特徴とす
る試験要素が提供される。
【0010】さらに、本発明によれば、特異的結合リガ
ンドで標識した標的核酸の検出キットであって、 a)増幅試薬又は前記特異的結合リガンドに対するリポ
ーター標識受容体と、そして b)上記した試験要素とを含んでなることを特徴とする
試験キットが提供される。
【0011】本発明は、増幅するか増幅することなく標
的核酸を半定量的に検出するための、単純、効果的且つ
効率的な手段を提供する。精巧な検出装置の使用は、回
避できる。これらの利点は、支持体上で多数の検出付着
物を使用することにより達成される。上記検出付着物
は、異なる所定量の捕捉プローブを有している。検出付
着物を調べる一つの方法は、捕捉プローブを付着物中に
種々の「希釈状態」で存在させることにより、標的核酸
を種々の量の一連の捕捉プローブと接触させることであ
る。検出付着物は、付着物からの信号の強度、数又は位
置を評価することにより、標的核酸の量について近似す
ることができるように配置できる。捕捉プローブは、付
着物中に2種類の粒子が異なる量で存在させるようにす
ることにより、検出付着物中で「希釈される」。一方の
種類の粒子は、それに固定して捕捉プローブを有してい
るのに対して、第二の種類の粒子は、いずれの捕捉プロ
ーブも有していない。しかしながら、これらの種々の検
出付着物は、粒子の総重量と形状がほぼ同じであり、配
置した検出付着物からの信号により、半定量的に情報が
得られる。
【0012】被分析物が存在しない場合には信号が観察
されず、低濃度の被分析物が存在する場合には量の多い
捕捉プローブを有する付着物のみが信号を示す。捕捉プ
ローブの量がより少ない別の付着物では、被分析物の量
が増加するにつれて信号が得られる。したがって、例え
ば、もし捕捉プローブの量が異なる10個の付着物を使
用するならば、被分析物濃度が低いときには、捕捉プロ
ーブ量が最大である1又は2個の付着物のみが信号を示
す。検体中の被分析物の量が増加するほど、より多くの
付着物が信号を示し、したがって、被分析物の半定量的
量(又は相対量)を測定できる。
【0013】本発明は、検体試料を希釈して信号間の識
別を行う必要がないので有利である。即ち、信号間の識
別は、かなりの時間を必要とし且つ作業者誤差を生じ易
い時間を浪費するアッセイ手順なしにより容易に達成で
きる。
【0014】
【具体的な態様】本発明の方法、要素及び試験キット
は、標準的な核酸増幅及びハイブリダイゼーション技術
並びに特異的結合リガンド(下記で定義する)と接合し
た適当な検出プローブを用いていずれの核酸の検出にも
使用できる。核酸ハイブリダイゼーションアッセイにつ
いての試薬とプロトコールは当該技術分野において公知
であるので、ここでは詳細には説明しない。このような
アッセイの代表的な記載は、以下の特許に見られる。こ
れらの全ての特許は、そこで有用なアッセイ、試薬及び
量、プロトコール並びにこのようなアッセイの種々の使
用方法(診断、治療、配列決定、突然変異の検出及び当
該技術分野で容易に明らかとなる他の使用方法を含む)
の詳細に関して、引用することにより本明細書の開示の
一部とされる:US−A−4,358,535(Fal
kow等)、US−A−4,486,539(Rank
i等)、US−A−4,727,019(Valkir
s等)、US−A−4,994,373(Stavri
anopoulos等)及びUS−A−4,711,9
55(Ward等)。本明細書の以下の部分では、増幅
法を適用した後本発明を使用する場合の好ましい実施態
様について説明する。
【0015】本発明は、いずれかの公知の増幅法を適用
した後に核酸を検出するのに使用できる。ポリメラーゼ
連鎖反応(PCR)は最も一般的な増幅法であるが、本
発明はこれには限定されない。例えば、本発明は、Kw
oh等、Proc.Nat’l.Acad.Sci.、
米国、87、1974(1989)に記載されているよ
うな増幅法を基本とした転写、例えば、Wu等、Gen
omics、、560(1989)及びBarrin
ger等、Gene、89、117(1990)に記載
されている核酸リガーゼ法、US−A−5,112,7
34(Kramer等)に記載されているようなQ─ベ
ータリプリカーゼ法、核酸標的にアニーリングしたDN
A─RNAプローブのリボヌクレアーゼH開裂並びに鎖
置換アッセイとともに使用できる。
【0016】PCRを用いた核酸の増幅及び検出の一般
原理及び条件は、非常によく知られており、詳細はUS
−A−4,683,195、US−A−4,683,2
02及びUS−A−4,965,188をはじめとする
数多くの文献に記載されている。これらに開示されてい
る内容は、引用することにより本明細書の開示の一部と
される。増幅法は、「ネステッド(nested)PCR」
(即ち、「ネステッドプライマー」を順次用いる)又は
非ネステッドPCR(プロセス全体を通じて同じプライ
マーを用いる)として知られている方法を含むことがで
きる。
【0017】本発明は、試験検体における一種以上の核
酸の一つ以上の特異的核酸配列の増幅及び半定量的検出
(又は測定)に関する。このような検体として、検出で
きる核酸を含有する細菌性若しくはウイルス性物質、
毛、体液又は細胞性物質を挙げることができる。特に、
増幅及び検出されるべき核酸は、いずれかの源(細菌、
酵母、ウイルス、植物、高等動物及びヒト等)からのプ
ラスミド及び天然DNA又はRNAを含む種々の源から
得ることができる。この核酸は、末梢血単核細胞及び他
血液成分を含む種々の組織、組織物質(例えば、バイオ
プシー試料又は剥脱細胞)又は当該技術分野で公知な他
の源から公知の手順を用いて抽出してもよい。
【0018】検出できる細菌には、ヒト血液に見られる
細菌、サルモネラ種、連鎖球菌種、クラミジア種、淋菌
種、結核菌(Mycobacterium tuber
culosis)、マイコバクテリウム・ホルタイタム
Mycobacterium fortuitu
)、トリ型結核菌複合体(Mycobacteriu
mavium complex)、在郷軍人病菌(Le
gionella pneumophila)、クロス
トリジウム・ディフィシル(Clostridium
difficile)、ボレリア・バルグトルフェリ
Borreliaburgdorferi)、ニュー
モシスチス・カリニ(Pneumocystis ca
rinii)、マイコプラズマ(Mycoplasm
)、インフルエンザ菌(Haemophilus i
nfluenzae)、赤痢菌種及びリステリア種が含
まれるが、これらには限定されない。サイトメガロウイ
ルス以外の検出可能なウイルスには、ヘルペス、EBウ
イルス、インフルエンザウイルス、ヒトパピローマウイ
ルス、肝炎ウイルス、並びにHTLV−I、HTLV−
II、HIV−I及びHIV−II等のレトロウイルス
が挙げられるが、これらには限定されない。原生動物寄
生菌、酵母及び糸状菌も検出可能である。他の検出可能
な種は、当業者には容易に明らかであろう。
【0019】本出願で使用される「標的」DNAには、
アッセイにおいて正の制御を行うために試験検体に添加
される核酸も含まれる。「PCR試薬」は、PCRに必
須と考えられる試薬、即ち、標的核酸のプライマー、熱
安定性DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ共同因
子及び二種以上(好ましくは4種)のデオキシリボヌク
レオシド─5’─三リン酸を意味する。PCRにおいて
必要に応じて使用される他の試薬及び材料を、以下に述
べる。
【0020】用語「プライマー」は、核酸鎖(即ち、鋳
型)に相補のプライマー延長(extension )生成物の合
成を誘発する条件下に配置したときに合成開始点として
作用することができる天然であるか合成物であるかとは
無関係なオリゴヌクレオチドを意味する。このような条
件には、ヌクレオチド(4種の標準デオキシリボヌクレ
オシド─5’─三リン酸等)、熱安定性DNAポリメラ
ーゼ及びDNAポリメラーゼ共同因子の存在、並びに適
当な温度及びpHが含まれる。
【0021】プライマーは、最大の効率で増幅を行うに
は単一鎖であるのが好ましいが、必要に応じて二本鎖領
域を含むことができる。このプライマーは、DNAポリ
メラーゼの存在下で延長生成物の合成をプライミングす
るに十分な長さでなければならない。各プライマーの正
確な長さは、意図する使用方法、標的配列の複雑さ、反
応温度及びプライマー源により異なる。一般的に、本発
明で使用されるプライマーは、ヌクレオチド12〜60
個、好ましくはヌクレオチド20〜40個を有する。
【0022】本発明で使用されるプライマーは、プライ
ミングされ増幅される特異的核酸配列に「実質的に相
補」であるように選択される。このことは、プライマー
は、それぞれの核酸配列とハイブリダイゼーションして
所望のハイブリダイゼーション生成物を形成し、次いで
DNAポリメラーゼにより延長するのに十分な相補性を
有しなければならない。好ましく且つ最も実用的な状況
では、プライマーは、意図する核酸配列に完全に相補的
である。
【0023】さらなる標的核酸の増幅及び検出に有用な
プライマーは、この分野のかなりの文献を参考にして標
的核酸の適当な核酸配列を決定することにより当業者に
より容易に決定できるであろう。これらの配列は、次
に、公知技術を用いてプライマーを調製するための型と
して使用できる。例えば、プライマーを、公知の手法及
びABI DNA Synthesizer(Appl
ied Biosystemsから入手可能)又はBi
osearch 8600 Series又は8800
Series Synthesizer(Milli
gen−Biosearch,Inc.から入手可能)
等の装置を用いて調製できる。この装置を用いるための
手順は周知であり、例えば、上記したUS−A−4,9
65,188に記載されている。生物学的源から分離し
た天然プライマー(制限エンドヌクレアーゼ消化物等)
も有用なことがある。
【0024】本明細書で使用される「プローブ」は、標
的核酸の核酸配列に実質的に相補的であり、そして増幅
標的核酸の捕捉に使用されるオリゴヌクレオチドであ
る。このプローブは、一般的にヌクレオチド10〜40
個を有するが、ある種のアッセイではこれよりも短いか
長いプローブが有用なことがある。さらなる標的核酸の
捕捉に有用なプローブは、標的核酸配列が公知であれ
ば、当業者には容易に明らかとなるであろう。数多くの
このような配列は、文献から公知である。したがって、
本発明は、これらの配列を知り、実際に示されるプライ
マーやプローブに関して本明細書での代表的な教示に準
じることにより十分実施可能である。現在未知の標的核
酸も、この技術は同様の方法で使用できると予測できる
ので、同様に増幅し検出できる。このようなプローブ
は、上記でプライマーについて記載したのと同様の手順
及び出発試薬を用いて調製できる。
【0025】PCR試薬は、試験キットの一部分として
か、試験装置の試薬チャンバーにおいてか、反応組成物
における混和状態において個々に準備できる。数多くの
有用なDNAポリメラーゼが周知である。これらのDN
Aポリメラーゼは、デオキシヌクレオシド一リン酸分子
を、プライマーと鋳型との複合体におけるプライマーの
3’ヒドロキシ末端に付加する酵素である。但し、この
付加は、鋳型に依存する(即ち、鋳型の特異的ヌクレオ
チドに依存する)。延長生成物の合成は、合成が終了す
るまで新規に合成される鎖の5’から3’方向に進行す
る。DNAポリメラーゼは、「熱安定性」であるのが好
ましい。「熱安定性」とは、熱に対して安定であり且つ
より高温、とりわけプライミング及びDNA鎖の延長に
使用される高温で優先的に活性となることを意味する。
【0026】US−A−4,965,188及びUS−
A−4,889,818(Gelfand等)(両方と
も、引用することにより本明細書の開示の一部とされ
る)に詳細に述べられているものをはじめとして、多数
の熱安定性DNAポリメラーゼが当該技術分野で報告さ
れている。特に有用なポリメラーゼは、サーマス・アク
アティクス(Thermus aquaticus)、
サーマス・サーモフィラス(Thermus ther
mophilus)、サーマス・フィリホルミス(Th
ermus filiformis)又はサーマス・フ
ラバス(Thermus flavus)等の種々の発
熱(Thermus)細菌種から得られるものである。
他の有用な熱安定性ポリメラーゼが、WO−A−89/
06691(1989年7月27日公開)に記載されて
いる。有用なポリメラーゼのあるものは、市販されてい
る。生体から天然ポリメラーゼを単離する方法及びこの
パラグラフにおいて引用した当該技術分野で公知であ
り、EP−A−0482714(1992年4月29日
公開)に記載されている遺伝子工学法を用いて組み換え
型を製造する方法も、多数知られている。DNAポリメ
ラーゼ共同因子は、活性に関して酵素が依存する非タン
パク質化合物を意味する。多数のこのような物質は、二
価の陽イオンとしてマンガン又はマグネシウムを含有す
るマンガン及びマグネシウム化合物を含む公知の共同因
子である。有用な共同因子には塩化物、硫酸塩、酢酸塩
及び脂肪酸塩(例えば、酪酸、カプロン酸、カプリル
酸、カプリン酸及びラウリン酸塩)等のマンガン及びマ
グネシウム塩を含むが、これらには限定されない。塩化
物、硫酸塩及び酢酸塩が好ましい。
【0027】また、PCRには、dATP、dCTP、
dGTP、dTTP又はdUTP等の2種以上のデオキ
シリボヌクレオシド─5’─三リン酸(dNTP)も必
要である。dITP及び7─deaza─dGTP等の
類似体も有用である。好ましい物質、dATP、dCT
P、dGTP及びdTTPは、集合的にアッセイに使用
される。
【0028】ここで記載されるPCR試薬を準備し、一
定のプロセスに適当な濃度でPCRに使用される。増幅
に必要なプライマー、熱安定性DNAポリメラーゼ、共
同因子及びデオキシリボヌクレオチド─5’─三リン酸
の最小量及び各々の適当な範囲は、当該技術分野におい
て公知である。好ましくは、反応混合物100μL当た
り熱安定性DNAポリメラーゼ約0.1〜約50単位を
PCRに使用する。本明細書では、「単位」は、総ヌク
レオチド(dNTP)10nmolを延長核酸鎖に74
°C、30分で取り込むのに必要とする酵素活性の量と
して定義される。プライマーの量は、少なくとも約0.
075μM(μmolar)であり、約0.1〜約2μ
Mが好ましいが、他の量は当該技術分野で周知である。
共同因子は、一般的に約2〜約15mMの量で存在す
る。各dNTPは、約0.25〜約3.5mMで存在す
る。
【0029】PCR試薬は、好ましくはトリス(ヒドロ
キシメチル)アミノメタン(又はその塩)を含むがこれ
には限定されない一種以上の適当な緩衝液を用いてpH
を約7〜約9に緩衝した水性組成物において混合状態で
使用される。特に有用な組成物は、本明細書に記載のプ
ライマー、上記したマグネシウム共同因子、上記したd
ATP、dCTP、dGTP及びdTTPの各々、ゼラ
チン又は類似の親水性コロイド物質(少なくとも約5重
量%の量)並びに約10〜約100mMの量で存在する
アルカリ金属塩(塩化ナトリウム又は塩化カリウム等)
の緩衝混合物である。より好ましくは、この組成物は、
適当量の熱安定性DNAポリメラーゼ(上記したよう
な)及びこのようなDNAポリメラーゼに対するモノク
ローナル抗体も含む。上記抗体は約50°C未満の温度
でその酵素活性を阻害するが、それより高温では非活性
化される。代表的なモノクローナル抗体は、最近許可さ
れたU.S.S.N.07/958,144(Scal
ice等により1992年10月7日出願)に記載され
ている。ここで記載されている内容は、引用することに
より本明細書の開示の一部とされる。このような2種の
モノクローナル抗体は、American Type
Culture Collection(メリーランド
州ロックビル)に寄託されているハイブリドーマ細胞系
HB11126及び11127のいずれかを含む出発物
質及び通常の手順を用いて当業者により容易に得られ
る。このモノクローナル抗体は、DNAポリメラーゼに
対してモル比約5:1〜500:1の量で存在する。
【0030】標的核酸は、全血試料等の上記した種々の
源のいずれかから得ることができる。一般的に、プライ
マー及び他のPCR試薬と接触するのを可能にするある
種の方法で抽出される。このことは、通常望ましくない
タンパク質及び細胞物質を適当な方法で検体から除去す
ることを意味する。Laure等、The Lance
t、第538〜540頁(1988年9月3日)、Ma
niatis等、Molecular Clonin
g: A Laboratory Manual第28
0〜281頁(1982年)、Gross−Bella
nd等、Eur.J.Biochem.,36,32
(1973年)及びUS−A−4,965,188に記
載の方法を含む種々の方法が当該技術分野において公知
である。全血又はその成分からDNAを抽出することに
ついては、例えば、EP−A−0393744(199
0年10月24日公開)、Bell等、Proc.Na
tl.Acad.Sci.米国、78(9)、第575
9〜5763頁(1981年)及びSaiki等、Bi
o/Technology、、第1008〜1012
頁(1985年)に記載されている。
【0031】増幅及び検出されるべき核酸は通常二本鎖
の形態であるので、二本鎖は、プライミングが起きる前
に分離(即ち、変性)しなければならない。これは、抽
出工程中又はその後の別個の工程で生じさせることがで
きる。変性は、熱処理単独又は当該技術分野において記
載されているいずれかの適当な他の物理的、化学的又は
酵素的手段と組み合わせて行われる。初期変性は、一般
的に、標的核酸を含有していると推測される検体をまず
約85〜約100°Cで適当な時間、例えば、約1秒〜
3分加熱することにより実施される。
【0032】変性された鎖を、次に一般的に約55〜約
70°Cの範囲である第二温度に冷却して鎖をプライミ
ングする。変性鎖を冷却するのに必要とする時間は、P
CRプロセスに使用される装置の型により異なる。変性
鎖を第二温度に冷却したらすぐ、PCR試薬を含有する
反応混合物を適当な温度でインキュベーションしてプラ
イマー延長生成物を生成させる。一般的に、この温度
は、少なくとも約50°C、好ましくは約62〜約75
°Cの範囲である。インキュベーション時間は、インキ
ュベーション温度及び所望の延長生成物の長さにより大
きく異なることができるが、好ましい実施態様では、約
1〜約120秒である。PCRの各サイクルは、2又は
3種の異なる温度、一つの温度は変性、第二及び/又は
第三温度はプライミング及び/又はプライマー延長生成
物形成、を用いて実施できる。即ち、ある種のPCRプ
ロセスは、第二温度をプライミング及び第三温度をプラ
イマー延長に利用する。
【0033】もしハイブリダイゼーションしたプライマ
ー延長生成物を次に変性するならば、PCRを、さらに
プライミング、延長及び変性の所望サイクル数で実施で
きる。一般的に、少なくとも20サイクルを実施し、2
0〜50サイクルが好ましい。本発明の増幅法は、連続
自動化法で行い、反応混合物を、所望の設定時間制御さ
れた方法で温度サイクルに附するのが好ましい。当業者
には公知のように、この目的に多数の機器が開発されて
いる。
【0034】このための上記機器の一つは、US−A−
4,965,188及びEP−A−0236069に多
少詳細に記載されている。一般的に、この機器は、反応
混合物を入れた多数の反応管を保持すための熱伝導性容
器、加熱、冷却及び温度保持用手段並びに信号を発生し
て増幅工程、温度変化及びタイミングを制御する演算手
段を含んでなる。
【0035】使い捨て化学試験パックにおいて増幅反応
するのに好ましい機器が、US−A−5,089,23
3(Devaney等)に多少詳細に記載されている。
ここに開示されている内容は、引用することにより本明
細書の開示の一部とされる。一般的に、この機器は、一
個以上の化学試験パックを支持するための表面と、反応
パックに作用して試験パックにおける隣接チャンバー間
に流体を移動させるための、前記表面より上に支持され
ている圧力アプリケーターと、試験パックを介して延び
る一連の運動により圧力アプリケーターを動作させるた
めの手段とを含んでなる。
【0036】EP−A−0402994は、上記したU
S−A−5,089,233に記載の機器を用いて処理
することができる有用な化学試験パックの詳細が記載さ
れている。また、そこには、本発明の方法に適当な間隔
で反復(即ち、サイクル)して試験パックを加熱及び冷
却するための手段も記載されている。有用なPCR処理
装置に関するさらに詳細事項がこの分野におけるかなり
の文献から得ることができ、当業者により容易に確認さ
れることができる。
【0037】また、本発明の方法を適当な容器中で実施
するのも有用である。最も原始的な容器は試験管、キュ
ベット、フラスコ又はビーカーであろうが、本方法の自
動化を容易にするためのもっと精巧な容器が作製されて
いる(例えば、WO−A−91/12342参照)。例
えば、本方法の実施中に一定の温度特性が得られるよう
に構成されたキュベット及び化学試験パック(パウチと
しても知られている)が、US−A−4,902,62
4(Columbus等)、US−A−5,173,2
60(Zander等)及びUS−A−5,229,2
97(Schnipelsky等)に記載されている。
これら全てに開示されている内容は、引用することによ
り本明細書の開示の一部とされる。このような試験パッ
クは、種々の試薬、緩衝液及び増幅又は検出法における
種々の段階で有用である他の材料を含有する多数の試薬
チャンバーを備えている。PCR試薬を含有している水
性組成物を、本発明の方法に使用するための反応チャン
バーに入れることができる。パックを、適当且つ迅速に
加熱及び冷却のサイクルに附して、増幅法の種々の工程
を促進する。
【0038】増幅した標的核酸の検出は、特異的結合対
を用いて行うことができる。増幅で使用されるプライマ
ーの一つ又は両方は、特異的結合リガンドで標識され
る。したがって、増幅中に、標的核酸分子は、特異的結
合リガンドで標識される。このような標識には、特異的
結合リガンドと特異的に反応する受容体分子があるいず
れの分子も含まれる。特異的結合対(そのうちの一方が
標識であることができる)の具体例としては、例えば、
アビジン/ビオチン、ストレプトアビジン/ビオチン、
糖/レクチン、抗体/ハプテン、抗体/抗原及び当業者
とって容易に明らかな結合対が含まれるが、これらには
限定されない。好ましい特異的結合リガンドはビオチン
であり、対応の受容体はストレプトアビジンである。受
容体を、公知の技術を用いて、酵素、放射性同位元素又
は化学ルミネセンス試薬(例えば、ルミノール)等の検
出可能な標識又はリポーター分子と接合する。
【0039】標識を受容体分子に連結するための方法は
当該技術分野において周知であり、例えば、ビオチン標
識についてはAgrawal等、Nucleic Ac
idRes.、14、第6227〜45頁(1986)
及びUS−A−4,914,210(Levenson
等)に記載されており、酵素標識についてはUS−A−
4,962,029(Levenson等)に記載され
ている。他の有用な標識には、放射性同位元素、高電子
密度試薬、クロモーゲン、フルオロゲン、リン光性成
分、フェリチン並びに「フェロフルード(ferrof
luids)」と称せられることのある他の極微小磁気
粒子(US−A−4,795,698(Owen等))
及び化学ルミネセンス成分が含まれる。好ましい酵素標
識には、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、
ウリカーゼ、アルカリ性ホスファターゼ及び当該技術分
野において公知の他の酵素標識が含まれる。特定の酵素
標識の存在下で化学ルミネセンス又は比色信号を生じる
基質試薬は、このような系は数十年にわたって臨床化
学、免疫学又は核酸ハイブリダイゼーションアッセイに
使用されてきたので、当業者には容易に明らかであろ
う。これらの試薬の多くは市販されている。
【0040】受容体に対する標識がペルオキシダーゼ等
の好ましい酵素である場合には、アッセイのある時点
で、過酸化水素と適当な色素形成組成物を添加して検出
可能な色素(即ち、比色信号)を形成できる。例えば、
有用な色素供与試薬には、テトラメチルベンジジン及び
その誘導体並びにトリアリールイミダゾールロイコ色素
等のロイコ色素(BruschiによるUS−A−4,
089,747に記載されているようなもの)、又はペ
ルオキシダーゼの存在下で反応して色素を形成する他の
化合物並びに過酸化水素等のオキシダントが含まれる。
特に有用な色素供与組成物が、US−A−5,024,
935(McClune等)に記載されている。ここに
開示されている内容は、引用することにより本明細書の
開示の一部とされる。化学ルミネセンス信号は、アクリ
ジニウム塩又はルミノール及び類似の化合物をペルオキ
シダーゼ及びオキシダントの存在下で増強剤と併用して
発生できる。
【0041】最も好ましくは、一方又は両方のプライマ
ーをビオチン(又はその等価誘導体)で標識し、増幅し
た標的核酸を、ストレプトアビジンと酵素との接合体を
用いて検出する。このようにして特異的結合複合体に連
結した酵素を、次に適当な基質試薬を用いて検出する。
ペルオキシダーゼは、受容体分子の最も好ましい標識で
ある。
【0042】増幅した標的核酸が検出されるためには、
それを反応媒体中の他の物質から分離するのが有用なこ
とがある(しかしながら、必須ではない)。これは、水
不溶性粒子に共有結合した捕捉プローブを有する捕捉試
薬を用いてなされる。捕捉プローブを増幅標的核酸とハ
イブリダイゼーションし、次に捕捉物質を、濾過、遠心
分離、洗浄又は他の適当な分離法による等の適当な方法
で未ハイブリダイゼーション物質から分離することがで
きる。
【0043】本発明では、捕捉プローブを含有する多数
の検出付着物を利用して標的核酸の半定量的検出を行う
(これは、増幅するかしないかとは無関係である)。検
出付着物を、試薬に対して不活性であるいずれかの適当
な材料からなる水不溶性支持体上に配置する。このよう
な支持体には、一般的に当該技術分野において公知の高
分子膜、濾紙、ガラス、繊維マット、セラミックチッ
プ、樹脂塗工又は未塗工高分子フィルム及び樹脂塗工又
は未塗工紙等の平形材料が含まれる。特に有用な支持体
は、例えば、EP−A−0408738(1991年1
月23日公開)に記載されているようなヒート又は超音
波シール手段によりそれ自体がシール可能な樹脂塗工紙
又は高分子フィルム、並びにLOPRODYNE(登録
商標)又はBIODYNE(登録商標)としてPall
Corporationにより販売されているもの等
の微孔質ポリアミド膜である。
【0044】検出付着物は、WO92/16659(1
992年10月1日公開)に記載されているような粒子
及び捕捉プローブの水性懸濁液の試料を乾燥固定するこ
とを含む適当な方法で支持体に付着する。また、付着物
を、例えば、US−A−5,173,260(Zand
er等)に記載されているように熱で軟化することがで
きる支持体に粒子を融着させることにより支持体に固定
することもできる。
【0045】より好ましくは、捕捉プローブを、高分子
接着剤(以下で詳細に説明する)と混和した粒状試薬と
して支持体上に付着させる。シール可能な支持体は、熱
又は超音波加圧シール法を用いて、互いにシール(又は
融着)できるか別の材料シートにシール(又は融着)で
きる樹脂系材料(通常合成ポリマー)である。好ましく
は、支持体は、適当な方法で適当な位置に互いにヒート
シールして、シールされたシート、マット又は膜間に溝
又は空隙を形成できるものである。
【0046】支持体は、例えば、ポリエステル類{ポリ
(エチレンテレフタレート)、ポリ〔4,4’─(ヘキ
サヒドロ─4,7─メタノインダン─5─イリデン)ジ
フェニレンテレフタレート〕及びポリ(4,4’─イソ
プロピリデンジフェニレン1,1,3─トリメチル─3
─フェニル─5,4’─インダンジカルボキシレート)
等}、ポリカーボート類〔ビフェノールAポリカーボネ
ート(例えば、LEXAN(登録商標)販売元Gene
ral Electric社)等〕、ポリアミド類〔ポ
リ(p−フェニレンテレフタルアミド)等〕、ポリイミ
ド類〔4,4’─ジアミノジフェニルエーテルとピロメ
リト酸二無水物とのポリイミド生成物等〕及びセルロー
ス類〔酢酸セルロース及び酢酪酸セルロース等〕から構
成できる。
【0047】一実施態様では、ポリエチレンシートを互
いに周端部でシールして種々の試薬用の空隙を有する容
器を形成する。別の実施態様では、ポリエチレンと、ポ
リ(エチレンテレフタレート)等のポエステルとの積層
体をヒートシールすることができる。積層体は、内部に
シール可能層だけでなく接着剤や防湿層を含む種々の層
を有することができる。
【0048】本明細書に記載の検出付着物を、シール可
能な支持体表面の限定された領域に、通常ある種のパタ
ーンで付着させる。好ましくは、各検出付着物は、丸い
スポット等の支持体表面の限定された領域内に付着さ
せ、付着物は丸いスポットを特定の配置として含んでな
ることができる。各検出付着物は、同種又は異種のポリ
マー、ガラス、セラミック、金属又は金属酸化物(磁気
粒子等)から調製される水不溶性の第一及び第二粒子か
らなる混合物を含んでなる。このような粒子は一般的に
形状が球状であるが、各付着物が同種の粒子、したがっ
て、ジオメトリー、コンフィギュレーション及び多孔度
が同じである粒子を有する限りは臨界的ではない。粒子
が球状である場合、平均直径は、一般的に約0.001
〜約10μm(好ましくは、約0.1〜約5μm)であ
る。
【0049】好ましくは、粒子は、ガラス転移温度(T
g1)が少なくとも約70°Cであるポリマー(又はポリ
マーの複合体)から調製したものである。好ましくは、
g1は、約70〜約175°Cであり、より好ましく
は、約75〜約140°Cの範囲内である。ガラス転移
温度は、ポリマーがガラス状態からゴム状流動性又は粘
着性ポリマーに変化する温度を意味する。ガラス転移温
度の測定方法は、Techniques and Me
thods of Polymer Evaluati
on、第1巻、Marcel Dekker,In
c.,ニューヨーク、1966年に記載されている。
【0050】また、ここで有用な粒子は、水性流体に不
浸透性且つ非膨潤性でもある。これらの性質により、要
素の支持体上に配置された組成物の構造的一体性が確保
される。非膨潤性とは、粒子を水性流体中に38°Cで
約2.5分間浸漬した後に、Green等、J.Pho
to.Sci.、20、205(1972)に記載の型
の膨潤計を用いて測定したとき水性流体中でほとんど膨
潤しない(即ち、膨潤度が10%未満)ことを意味す
る。
【0051】粒子は、一般的に少なくともその表面が、
オリゴヌクレオチドが共有結合(以下で説明する)して
捕捉プローブとして作用することができる天然又は合成
物質で構成されている。このような物質は、一般的にオ
リゴヌクレオチド又はその誘導体が反応して共有結合を
形成できる反応性基を有している。一般的に、アミノ又
はスルフヒドリル基が反応する反応性基がこのために有
用である。特に有用な反応性基には、活性ハロゲン、カ
ルボキシ、アミジン、活性2─置換エチルスルホニル、
活性2─置換エチルカルボニル、ビニルスルホニル、ビ
ニルカルボニル、エポキシ、アルデヒド、スルフヒドリ
ル、アミノ(活性化後のもの)、ヒドラジン及びスクシ
ンイミドキシカルボニル等の活性エステル類が含まれる
が、これらには限定されない。好ましい粒子は、活性ハ
ロゲン、活性2─置換エチルスルホニル又はビニルスル
ホニル基を有する一種以上のエチレン性不飽和重合性モ
ノマーから調製されたEP−A−0323692(19
89年7月12日公開)に記載されているもの等の有機
高分子ビーズである。最も好ましい粒子は、US−A−
5,147,777(Sutton等)に記載のような
反応性カルボキシ基を有している。この特許に開示され
ている内容は、引用することにより本明細書の開示の一
部とされる。
【0052】Sutton等による特許のモノマーはホ
モポリマーとして重合できるが、一種以上の他のエチレ
ン性不飽和重合性モノマーと共重合するのが好ましい。
より詳細には、本発明で有用な粒子は、少なくともその
表面が、(a)上記で定義した反応性基を有する一種以
上のエチレン性不飽和重合性モノマー由来の反復単位約
0.1〜約60重量%と、(b)単独重合したときに水
不溶性ホモポリマーを形成する一種以上のエチレン性不
飽和重合性モノマー由来の反復単位約40〜約99.9
重量%と、(c)共重合体に対してコロイド安定性を付
与する親水性モノマーを含むがそれらには限定されな
い、成分(a)及び(b)に関して上記で定義した以外
の一種以上のエチレン性不飽和重合性モノマー由来の反
復単位0〜約15重量%とを含んでなるポリマーから構
成されている。
【0053】各成分に関して有用なモノマーは、上記し
たSutton等特許に記載されている。成分(c)に
関してさらに他の有用なモノマーには、例えば、US−
A−5,086,143(Sutton等)に記載され
ているようなポリオキシアルキレン側鎖を有するものが
含まれる。代表的なモノマーには、ペンタエチレングリ
コールモノメタクリレート、デカエチレングリコールモ
ノメタクリレート、エイコサエチレングリコールモノメ
タクリレート、ペンタエチレングリコールモノアクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノメタ─クリレート
及びポリプロピレングリコールモノメタクリレートが含
まれるが、これらには限定されない。
【0054】各成分(a)、(b)及び(c)について
の種々のモノマーの混合物を、モノマーが互いに混和し
且つ得られた粒子の表面上に十分な反応性基が存在する
限りは、共重合することができる。ここで粒子を製造す
るのに有用な共重合体は、例えば、Sorenson
等、Preparative Methods of
Polymer Science、第2版、(196
8)、Wiley&Sons、ニューヨーク及びSte
vens、Polymer Chemistry、An
Introduction、Addison Wes
ley Publishing Co.、ロンドン(1
975)に記載されているような標準乳化又は懸濁重合
法を用いて調製される。
【0055】また、粒子は、上記したポリマーをシェル
として反応性基が表面で使用できるようにしたコア/シ
ェル粒子でもよい。コア/シェル粒子とそれらの製造方
法は周知であり、例えば、US−A−4,401,76
5(Craig等)及びUS−A−4,997,772
(Sutton等)に記載されている。このような粒子
のコアは、必要とする物理的一体性とガラス転移温度に
寄与し且つ一般的にシェルポリマーとは異なるいずれか
の適当なポリマーから構成できる。
【0056】オリゴヌクレオチドの分子は、標的核酸用
捕捉プローブとして粒子に共有結合される。好ましく
は、捕捉プローブは、標的二本鎖核酸の鎖の一つの核酸
配列に相補的且つそれに対して特異的である。オリゴヌ
クレオチドは、適当な手法を用いて高分子粒子に共有結
合される。この際、粒子の表面上の反応性基をオリゴヌ
クレオチドの対応スルフヒドリル、カルボキシ又はアミ
ノ基と反応させることにより直接結合させることができ
る。また、オリゴヌクレオチドをビオチニル化するか修
飾して特異的結合種を付加した後、それを粒子に結合で
きる対応の受容体と特異的に結合してもよい。アビジン
─ビオチン複合体は、例えば、EP−A−013948
9(1985年5月2日公開)、EP−A−01921
68(1986年8月27日公開)及びEP−A−03
70694(1991年7月24日公開)に記載されて
いるようにこの目的に使用されることが公知である。オ
リゴヌクレオチドへのビオチンの取り込みは、EP−A
−0097373(1984年1月4日公開)に記載さ
れているものを含む公知の技術を用いて達成できる。
【0057】好ましくは、しかしながら、オリゴヌクレ
オチドを化学修飾してそこに反応性基を形成するか「ス
ペーサ」基又は「リンカー」基を形成して、粒子表面か
ら離れた位置までオリゴヌクレオチドを延長するのが望
ましい。このための手法は周知であり、例えば、US−
A−4,914,210(Levenson等)及びW
O89/11548(1989年11月30日公開)に
記載されている。
【0058】粒子表面上のオリゴヌクレオチドの被覆量
は、粒子のサイズ、結合の化学的手段、オリゴヌクレオ
チドの長さ及びスペーサ分子の長さにより異なることが
できる。捕捉プローブを含有する粒子は、支持体上に乾
燥付着することができる。また、高分子接着剤を使用し
て、支持体に粒子を付着することもできる。また、高分
子接着剤も、粒子を互いに結合する役割を果たす。この
接着剤は、ガラス転移温度(Tg2)が、粒子を構成して
いるポリマーのガラス転移温度(Tg1) より少なくとも
約30°C低いポリマーを含んでなる。好ましくは、T
g2は、Tg1より約30〜約120°C低い。また、Tg2
は、約90°C未満である。より好ましくは、Tg2は、
約−50〜約+40°Cの範囲である。
【0059】接着剤は、診断及び分析法で一般的に遭遇
する水性流体に不溶のものである。また、必須ではない
が、接着剤が水性流体中で非膨潤性であることも好まし
い。より詳細には、接着剤ポリマーは、(d)上記した
第一ポリマーの成分(b)に使用される一種以上のエチ
レン性不飽和重合性モノマー由来の反復単位約55〜1
00重量%と、(e)水溶性ホモポリマーを形成する
か、極性基〔第一、第二及び第三アミン、ヒドロキシ及
びポリ(アルキレンオキシ)基等〕、アニオン基〔カル
ボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスフェ
ート及びホスホネート等〕、カチオン基〔トリアルキル
アンモニウム及びトリアルキルホスホニウム等〕及び当
業者に容易に明らかなその他の基から親水性を付与す
る、一種以上のエチレン性不飽和モノマー由来の反復単
位0〜約45重量%と、そして(f)ポリマー接着剤に
架橋を形成することができる一種以上のエチレン性不飽
和モノマー由来の反復単位0〜約15重量%とから構成
される。
【0060】第一ポリマーの成分(b)に関して上記し
たモノマーは成分(d)も有用であるが、成分(d)の
好ましいモノマーはアルキルアクリレート及びメタクリ
レート〔但し、アルキル基は炭素数1〜8(メチル、エ
チル、n─プロピル、n─ブチル、イソブチル、2─エ
チルヘキシル、ヘキシル及びオクチル等)であり、そし
てアルキル基が1つ以上のチオ、オキシ又は炭素数1〜
6のイミノアルキル基で遮断されていてもよい〕であ
る。より好ましいモノマーには、メチルアクリレート、
メチルメタクリレート、n─ブチルアクリレート及びn
─ブチルメタクリレートが含まれるが、これらには限定
されない。メチルアクリレートが最も好ましい。
【0061】成分(e)に関して有用なモノマーには、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、2─アクリル
アミド─2─メチルプロパンスルホン酸、3─メタクリ
ロイルオキシプロパン─1─スルホン酸及びそれらの
塩、N─(2─アクリロイルオキシエチル─N,N,N
─トリメチルアンモニウムメトスルフェート、3─ヒド
ロキシエチル─1─ビニルイミダゾリウムクロリド、ア
ミノエチルメタクリレートヒドロクロリド、N─(2─
アミノプロピル)メタクリルアミドヒドロクロリド、2
─カルボキシエチルアクリレート、p─スチレンスルホ
ン酸及びそれらの塩、m及びp─カルボキシメチルスチ
レン及びその塩、並びに他のエチレン性不飽和重合性ス
ルホネート、カルボキシレート、スルフェート、ホスホ
ネート、第四アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダ
ゾリウム塩、キノキサリニウム塩及び当業者に容易に明
らかな他の塩を含むがこれらには限定されない、酸類及
びそれらの塩類等の帯電モノマー(カチオン又はアニオ
ン)が含まれるが、これらには限定されない。また、粒
子ポリマーの成分(a)に関して上記したカルボキシ含
有モノマー(及びそれらの塩)が有用である。
【0062】また、成分(e)に有用な非イオンモノマ
ーには、ジメチルアミノプロピルアクリレート及びジエ
チルアミノエチルメタクリレート等のアミン含有モノマ
ー、並びに2─ヒドロキシエチルアクリレート、2─ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2,3─ジヒドロキシ
プロピルアクリレート、ペンタエチレングリコールモノ
アクリレート及び当業者に容易に明らかな他のモノマー
等のヒドロキシ含有モノマーが含まれるが、これらには
限定されない。
【0063】成分(e)において好ましいモノマーに
は、2─アクリルアミド─2─メチルプロパンスルホン
酸及びその塩、2─アミノエチルメタクリレートヒドロ
クロリド及びN─(2─アミノプロピル)メタクリルア
ミドヒドロクロリドが含まれる。架橋を形成することの
できる成分(f)に関するモノマーは、重合中に架橋し
てもよいし、その後の相互間の化学反応又は追加の架橋
剤との化学反応後に架橋を形成してもよい。このような
モノマーには、ジ─及びトリアクリレート及びメタクリ
レート(エチレンジアクリレート及びエチレンジメタク
リレート等)等の多官能ビニルモノマー、ジビニルベン
ゼン並びに公知の化学反応を用いて架橋することができ
る活性メチレン基含有モノマーが含まれる。後者の例と
しては、2─アセトアセトキシエチルメタクリレート、
N─(2─アセトアセトキシエチル)アクリルアミド、
N─(2─アセトアセタミドエチル)メタクリルアミ
ド、6─(m及びp─ビニルフェニル)─2,4─ヘキ
サンジオン、エチルアクリロイルアセテート並びにUS
−A−3,554,987(Smith)、US−A−
3,459,790(Smith)及びUS−A−4,
247,673(Ponticello等)に記載され
ているもの等の当該技術分野において公知の他の類似の
モノマーが挙げられる。
【0064】成分(f)に関する好ましいモノマーに
は、2─アセトアセトキシエチルメタクリレート、N─
(2─アセトアセトキシエチル)アクリルアミド及びN
─(2─アセトアセタミドエチル)メタクリルアミドが
含まれる。好ましくは、接着剤を調製するのに有用な共
重合体は、成分(d)約70〜約98重量%、成分
(e)約2〜約30重量%及び成分(f)0〜約10重
量%由来の反復単位から構成される。より好ましくは、
上記共重合体は、成分(d)約85〜約95重量%、成
分(e)約2〜約15重量%及び成分(f)0〜約8重
量%由来の反復単位から構成される。
【0065】接着剤用の好ましい付加重合体は、ポリ
〔メチルアクリレート─コ─2─アクリルアミド─2─
メチルプロパンスルホン酸,ナトリウム塩─コ─2─ア
セトアセトキシエチルメタクリレート〕である。接着剤
として有用なポリマーは、例えば、粒子ポリマーの調製
に関して上記した文献に記載されているような通常の乳
化重合を用いて調製できる。
【0066】また、検出付着物は、「第二」粒子として
同定されるものを含有する。この第二粒子は、捕捉プロ
ーブを担持している粒子と組成が同じかまたは異なる
が、第二粒子は捕捉プローブを含有していない。一般的
に、上記粒子は、平均直径及び形状が第一粒子と同じで
ある。また、上記第二粒子は、第一粒子と組成及びサイ
ズが同じであり、したがって、表面に捕捉プローブが存
在しないことのみが異なることが好ましい。
【0067】このように、好ましくは、各検出付着物
は、第一及び第二粒子からなる混合物及びポリマー接着
剤を有している。支持体上の一つの検出付着物と別の検
出付着物とでは第一粒子と第二粒子との重量比が異な
る。一般的に、検出付着物は、粒子試料0.5〜4μL
と固形分約0.1〜約10%の接着剤とから調製する。
第一粒子の捕捉プローブ飽和度は、約0.1〜100%
でよい。
【0068】ポリマー接着剤は、各検出付着物中に約2
0重量%以下の量(粒子及び捕捉プローブの乾燥重量基
準)で存在できる。好ましくは、接着剤は、約0.1〜
約20重量%の量で存在し、約0.2〜約10重量%の
量がより好ましい。用語「約」は、記載の値の+20%
又は−20%を意味する。検出付着物は、必要に応じて
緩衝液、界面活性剤又はバインダー等の他の添加物を少
量、即ち、一般的に付着物の総重量の約5%未満の量で
含有することができる。検出付着物は、いずれかの適当
な方法で支持体に適用できる。例えば、標準的な塗工装
置及び手法を用いて検出付着物を支持体上に塗工する
か、手で適用するか、支持体上に印刷するか、ピペット
の先端でスポットを形成するか、ミクロシリンジの先端
で適用するか、ミクロディスペンシングポンプで適用し
た後乾燥する。好ましくは、しかしながら、検出付着物
を、水性懸濁液形態でミクロシリンジの先端で支持体上
に配置し、乾燥固定する。乾燥は、水性懸濁液を、粒子
を調製するのに使用される上記のポリマーのガラス転移
温度よりも約10〜約80°C低い温度範囲で加熱する
ことにより行うことができる。
【0069】一般的に親水性である支持体に対する検出
付着物の接着性を高めるために、支持体を予備処理して
より親水性を高めることが望ましいことがある。この前
処理は、化学的、電気的若しくは機械的又は異なる種類
の処理の組み合わせであることができる。例えば、化学
的処理には、クロム酸を使用して行う方法があり、この
方法では、重クロム酸ナトリウムの硫酸溶液で数分間表
面をエッチングすることを含む。
【0070】また、支持体は、例えば、US−A−3,
526,583(Hayward)及びHanson
等、Chem.&Eng.News、44、第58〜5
9頁、1966年9月26日に記載されているような希
ガス等のガス状活性種で処理することもできる。さらに
別の公知の方法として、高温で亜酸化窒素を使用するこ
とがある。
【0071】電気処理には、例えば、Adhesive
Bonding、Lee(編集者)、Plenum
Press、ニューヨーク、第265〜267頁に記載
されているような、当該技術分野において周知でもある
コロナ放電、フレーミング及び電極放電法が含まれる。
別の予備処理には、反応性ガスの存在下で高周波電磁界
を用いる等の化学的・電気的同時処理が含まれる。この
ような方法は、例えば、US−A−3,761,229
(Lidel)及びUS−A−4,072,769(L
idel)に詳細に記載されている。
【0072】他の化学的、電気的及び機械的予備処理は
当業者には容易に明らかであろうが、好ましい予備処理
には、コロナ放電処理、クロム酸処理及び反応性ガスの
存在下での高周波電磁界による処理が含まれる。コロナ
放電処理が最も好ましい。上記した予備処理に対する代
替法又は補充法として、親水性ポリマーを支持体に適用
して親水性下塗り層としての役割を果たすようにさせる
こともできる。下塗り層ポリマー及びそれらの製造方法
は当該技術分野において周知であり、例えば、US−A
−3,143,421(Nadeau等)及びUS−A
−3,201,249(Pierce等)に記載されて
いる。一般的に、このようなポリマーは、カルボキシ、
スルホニル、ホスホノ、ホスフィニル、カルボニル及び
ヒドロキシ等のアニオン性基又は親水性基を一個以上側
基として有する反復単位から構成されている。このよう
なポリマーの他の一般的な特性には、塩化ビニル、二塩
化ビニリデン及び当業者に容易に明らかである他のもの
等のモノマーに由来するある種のハロゲン分が存在する
ことが含まれるが、これには限定されない。
【0073】特に有用な下塗り層材料には、ポリ(アク
リロニトリル─コ─ビニリデンクロリド─コ─アクリル
酸)、ポリ(メチルアクリレート─コ─ビニリデンクロ
リド─コ─イタコン酸)、ポリ(モノメチルイタコネー
ト─コ─ビニリデンクロリド)、ポリ(モノエチルイタ
コネート─コ─ビニリデンクロリド)及びポリ(モノブ
チルイタコネート─コ─ビニリデンクロリド)が挙げら
れる。
【0074】本発明の試験要素は、粒子と、捕捉プロー
ブと、ポリマー接着剤とからなる懸濁液を本明細書で定
義されている適当な支持体上に配置し、配置した組成物
を懸濁液を乾燥し検出付着物を形成するに十分な温度及
び時間で加熱することにより作製される。適当な接着時
間と温度は、反比例して変化でき、一般的に温度は第一
ポリマーのガラス転移温度より約10〜約80°C低い
範囲が使用される。加熱時間は、一般的に約10〜約4
0秒間である。種々のこのような検出付着物を上記のよ
うにして形成して一連の検出付着物を適当に配置する。
一般的に、各検出付着物は、支持体上に環状スポットと
して設ける。
【0075】好ましい試験要素では、検出付着物2〜1
0個を、捕捉プローブを有する第一粒子の量が最小から
最大となる順序又は捕捉プローブの第一粒子量が最大か
ら最小となる順序で配置する。最も好ましくは、標的核
酸を、まず捕捉プローブを有する第一粒子の量が最小で
ある付着物と接触させる。例えば、第一粒子量が増加す
るか減少する一列以上の付着物を、例えば、上記したU
S−A−5,173,260又はUS−A−5,22
9,297に記載されているような試験装置の流路であ
る支持体上に配置できる。流体を、流路の付着物上に通
じて標的核酸を捕捉することができる。
【0076】本発明の試験キットは、本明細書に記載の
試験要素及び一種以上のハイブリダイゼーションアッセ
イ又は増幅試薬を含んでなることができる。このような
試薬は当該技術分野において周知であり、これらのいく
つかは、上記した教示に具体的に記載されている。ま
た、上記キットは、アッセイに使用される特異的結合リ
ガンド用標識リポーター分子も含むことができる。ま
た、種々のアッセイ装置、試験パック及び取扱説明書
も、当業者が容易に予想できるように、キットに入れる
ことができる。
【0077】
【実施例】以下、実施例により本発明の実施について説
明するが、本発明はこれらのみには限定されない。全て
の%は、特記のない限りは重量基準である。実施例に用いる材料及び方法 サーマス・アクアティクス(Thermus aqua
ticus)から組み換えDNAポリメラーゼを、上記
したUS−A−4,889,818に記載されているよ
うな公知の方法を用いて調製した。
【0078】ここで使用したオリゴヌクレオチドは、A
pplied Biosystems Model 3
80B、標準ホスホルアミダイトケミストリー及びAB
I1μMスケール、迅速サイクルプロトコールを用いた
3塔DNA合成装置を使用し公知の出発物質及び方法を
用いて調製した。ヌクレオシド─3’─ホスホルアミダ
イト及びヌクレオシド誘導制御細孔ガラス支持体を、A
pplied Biosystemsから入手した。捕
捉プローブの3’端末を、US−A−4,914,21
0(Levenson等)及びUS−A−4,962,
019(Levenson等)に準じて、2個のテトラ
エチレングリコールスペーサ及びその後単一アミノジオ
ール結合基を用いて官能化した。全ての精製は、核酸精
製カラムを用いその後逆相HPLC法により実施した。
【0079】実施例1に使用した捕捉プローブの配列
は、以下の通りであった: 配列番号:1: 5′-GAACCGAGGG CCGGCTCACC TCTATGTTGG-X-3 ′ (但し、Xは上記した官能化末端基である)。配列番号
1に相補的であるオリゴヌクレオチドを、実施例1で標
的核酸として使用した。このオリゴヌクレオチドの配列
は、以下の通りであった: 配列番号:2: 5′-CCAACATAGA GGTGAGCCGG CCCTCGGTTC-Y-3 ′ (但し、Yは上記したLevenson等による特許に
記載の方法を用いて単一ビオチンホスホルアミダイトに
結合させたテトラエチレングリコールを2単位を含んで
なる。このように、標的核酸をビオチン誘導体で標識
し、捕捉後検出できるようにした。
【0080】デオキシリボヌクレオチド(dNTP)
は、Sigma ChemicalCo.から入手し
た。ストレプトアビジン─ペルオキシダーゼ接合体溶液
は、アビジンと西洋ワサビペルオキシダーゼ(126μ
L/リットル)との市販(Zymed Laborat
ories,Inc.)の接合体と、カゼイン(0.5
%)と、メルチオレート(0.5%)とを含んでなるも
のであった。
【0081】色素供与組成物(pH6.8)は、4,5
─ビス(4─ジメチルアミノフェニル)─2─(4─ヒ
ドロキシ─3─メトキシフェニル)イミダゾール(0.
005%)、ポリ(ビニルピロリドン)(1%)、ジエ
チレントリアミン五酢酸(10μM)及びリン酸ナトリ
ウム緩衝液(5mM)を含有していた。粒状捕捉プロー
ブを、以下の方法でオリゴヌクレオチド捕捉プローブを
ポリ〔スチレン─コ─3─(p─ビニルベンジルチオ)
─プロピオン酸〕(重量比95:5、平均直径1μm)
粒子に結合させることにより調製した。粒子を水に添加
して調製した懸濁液を、2─(N─モルホリノ)エタン
スルホン酸緩衝液(0.1M、pH6)で2回洗浄し、
固形分約10%となるように懸濁させた。緩衝液(0.
1M)に固形分3.33%まで希釈した洗浄粒子試料
(3.3mL)を、1─(3─ジメチルアミノプロピ
ル)─3─エチルカルボジイミドヒドロクロリド(84
mg/mL水を2.1mL)及び適当なプローブ(4
4.44OD/mLナノピュア水を983μL)と混合
した。得られた懸濁液を、水浴中50°Cで約2時間断
続的に混合しながら加熱し、遠心分離した。粒子を、
(エチレンジニトリロ)四酢酸二ナトリウム塩(0.0
001M)を含有するトリス(ヒドロキシメチル)アミ
ノメタン緩衝液(0.01M、pH8)で3回洗浄し、
そこに固形分4%で再懸濁した。
【0082】実施例1では、粒状捕捉プローブを、SU
RECELL(登録商標)試験装置(Eastman
Kodak Company)の試験ウエルにおける未
塗工LOPRODYNE(登録商標)ポリアミド微孔性
膜(Pall Corp.、平均細孔サイズ5μm)に
取りつけた。他の試薬及び材料は、市販品を用いるか、
容易に入手できる出発物質及び通常の方法を用いて調製
した。 実施例1試験要素の調整及び標的核酸の検出 本実施例では、本発明の試験要素の作製及びその試験要
素を標的核酸の半定量的検出に使用する方法について説
明する。本実施例で使用した粒子は、ポリ〔スチレン─
コ─3─(p─ビニルベンジルチオ)プロピオン酸〕
(重量比95:5)から調製した上記に記載のものであ
る。
【0083】得られた高分子粒子(「第一」粒子)上に
捕捉プローブを分散したものを、捕捉プローブを有さな
い同種の粒子(「第二」粒子)と混合して、総固形分
0.25%の水性分散体を形成した。但し、この際、捕
捉プローブを有する粒子と捕捉プローブを有さない粒子
との重量比を変化させた。懸濁液において、総粒子の
0.0001、0.0002、0.0009、0.00
39又は0.0625%は、捕捉プローブを有する第一
粒子であった。第二粒子のみ(捕捉プローブなし)の懸
濁液一種を使用して、対照検出付着物を準備した。
【0084】各懸濁液の試料(2μL)を、SUREC
ELL(登録商標)試験装置の試験ウエル内の未塗工L
OPRODYNE(登録商標)ポリアミド微孔質膜の表
面に適用し乾燥して、試験装置内に第一粒子と第二粒子
の濃度が異なる乾燥検出付着物を形成した。捕捉プロー
ブを含有しない対照付着物も、同様にして形成した。種
々の濃度(0.08、0.31、1.25、5及び10
pmol/mL)の標的核酸と、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンヒドロクロリド緩衝液(pH8、1
0mM)と、塩化カリウム(50mM)と、塩化マグネ
シウム(10mM)と、ゼラチン(1mg/mL)とを
含有する試験溶液を調製した。
【0085】各試験溶液の試料(95μL)を、検出付
着物(一試料/ウエル)の入ったSURECELL(登
録商標)試験装置の試験ウエルに添加し、42°Cで5
分間インキュベーションして、捕捉プローブと標的核酸
のハイブリダイゼーションを行った。付着物を、次に上
記した緩衝液250μLを用いて55°Cで洗浄した。
【0086】次に、この接合体溶液(50μL)を、各
試験ウエルに添加した。室温でインキュベーションを2
分間行うと、接合体がビオチニル化標的核酸と複合する
であろう。次に、未結合物質を、上記と同様の緩衝液
(250μL)を用いて55°Cで洗い流した。次に、
上記した色素供与組成物(100μL)を試験ウエルに
添加した後、室温で2分間インキュベーションした。ア
ジ化ナトリウム(0.1%)溶液(100μL)を添加
することにより色素形成を停止させた。得られた色素信
号を、10を最高色素濃度とした0〜10の値を有する
カラーチャートを用いて目視評価した。結果を、標的核
酸の最低濃度3種類についての図1の棒グラフに示す。
グラフにおける各一連の3本の棒において、それぞれ最
初の棒は1.25pmol/mLについての信号(棒
A、D及びG)であり、第二の棒は0.31pmol/
mLについての信号(棒B、E及びH)であり、第三の
棒は標的核酸0.08pmol/mLについての信号
(棒C、F及びI)であった。
【0087】信号発生と捕捉プローブ希釈との組み合わ
せにより3種の濃度での標的核酸の半定量的検出が達成
された。信号強度差は、試験検体における標的核酸の相
対量に比例して容易に測定できた。本実施例は、試験検
体に添加した合成的に調製した標的核酸の検出における
本発明の実施を示している。本発明は、本明細書に記載
したように、標的核酸が天然源からのものであるなら
ば、増幅の有無とは無関係に、同様に有用であろう。標
的核酸源は、本発明の検出方法には無関係である。
【0088】以上、本発明を特定の好ましい実施態様を
参照して詳細に説明したが、本発明の精神及び範囲内で
変更及び修正できることは理解されるところであろう。
【0089】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、増幅の有無とは無関係に、簡単、効果的且つ
効率的手段で標的核酸を検出できる。このため、精巧で
複雑な検出装置を使用する必要がない。また、検体試料
を希釈して信号間の識別を行う必要がない。本発明で
は、かなりの時間を必要とし且つ作業者誤差を生じやす
いアッセイ手順を行うことなく、容易に信号間の識別を
行うことができる。また、本発明の方法、要素及び試験
キットによれば、標準的な核酸増幅及びハイブリダイゼ
ーション技術及び特異的結合リガンドと複合した適当な
検出プローブを用いて、いずれの核酸も検出できる。
【0090】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド(捕捉
プローブ) ハイポセティカル配列:No アンチセンス:No 配列 GAACCGAGGG CCGGCTCACC TCTATGTTGG 30
【0091】配列番号:2 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成オリゴヌクレオチド(標的
オリゴヌクレオチド) ハイポセティカル配列:No アンチセンス:No 配列 CCAACATAGA GGTGAGCCGG CCCTCGGTTC 30
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で詳細に説明した本発明の要
素を用いて異なる量の被分析物で観察される色素信号の
量を示す棒ブラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス カミンズ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14526, ペンフィールド,ヘンダーソン ドライブ 83

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的核酸の半定量的検出方法であって、 A)特異的結合リガンドを結合して有している標的核酸
    を、多数の検出付着物を付着して有する水不溶性支持体
    と接触させる工程であって、 各検出付着物が水不溶性第一及び第二粒子からなる混合
    物を含んでなり、 前記第一粒子が前記標的核酸に特異的であり且つそれと
    ハイブリダイゼーションできる捕捉プローブを付着して
    有しており、 前記第二粒子が前記捕捉プローブを含まず、 前記多数の検出付着物が前記第一粒子と前記第二粒子と
    を異なる重量比で有するが、前記検出付着物の全ての高
    分子粒子の総重量及び形状がほぼ同じであり、 それにより、各検出付着物における前記第一粒子の量に
    比例した前記検出付着物上の前記標的核酸鎖を捕捉する
    工程と、 B)前記検出付着物中の前記捕捉標的核酸鎖と前記特異
    的結合リガンドに対する受容体とを接触させる工程であ
    って、前記受容体がリポーター分子で標識されており、 それにより、前記リポーター標識受容体を前記捕捉標的
    核酸鎖と複合させ、それにより前記検出付着物の各々に
    おける捕捉リガンド標識標的核酸鎖の量に比例した前記
    検出付着物上の各々の前記リポーター標識受容体を捕捉
    する工程と、そして C)前記検出付着物上のリポーター分子を前記標的核酸
    の存在を半定量する手段として検出する工程とを含んで
    なることを特徴とする標的核酸の半定量的検出方法。
  2. 【請求項2】 前記特異的結合リガンドがビオチンであ
    り、前記受容体が放射性同位元素、化学ルミネセンス試
    薬又は酵素で標識したストレプトアビジンである請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ストレプトアビジンがペルオキシダ
    ーゼで標識されている請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記リガンドを結合して有する前記標的
    核酸を、工程Bで、2〜10個の検出付着物と、前記第
    一粒子の量が最も少ない検出付着物から前記第一粒子の
    量が最も多い検出付着物の順序で接触させる請求項1に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記第一及び第二粒子がほぼ同じ平均直
    径を有する請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記標的核酸と前記検出付着物との接触
    と同時に、前記標的核酸を、前記特異的結合リガンドと
    接合した検出プローブとハイブリダイゼーションする請
    求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 標的核酸の増幅及び半定量的検出方法で
    あって、 A)標的核酸の対向する鎖を、DNAポリメラーゼと、
    複数種のdNTPと、前記対向する鎖に特異的であり且
    つそれとハイブリダイゼーションできる二種からなる一
    組のプライマーで前記プライマーの一つが特異的結合リ
    ガンドで標識されているプライマーとを用いて増幅する
    ことにより、前記標的核酸の少なくとも一つの増幅リガ
    ンド標識鎖を得る工程と、 B)前記増幅リガンド標識標的核酸鎖を、多数の検出付
    着物を付着して有する水不溶性支持体と接触させる工程
    であって、 各検出付着物が水不溶性第一及び第二粒子からなる混合
    物を含んでなり、 前記第一粒子が前記リガンド標識標的核酸鎖に特異的で
    あり且つそれとハイブリダイゼーションできる捕捉プロ
    ーブを付着して有しており、そして前記第二粒子が前記
    捕捉プローブを含まず、 前記多数の検出付着物が前記第一粒子と前記第二粒子と
    を異なる重量比で有するが、前記検出付着物の全ての高
    分子粒子の総重量及び形状がほぼ同じであり、 それにより、各検出付着物における前記第一粒子の量に
    比例した前記検出付着物上の前記リガンド標識標的核酸
    鎖を捕捉する工程と、 C)前記検出付着物中の前記捕捉リガンド標識標的核酸
    鎖を前記特異的結合リガンドに対する受容体と接触させ
    る工程であって、前記受容体がリポーター分子で標識さ
    れており、 それにより、前記リポーター標識受容体を前記捕捉リガ
    ンド標識標的核酸鎖と複合させ、それにより前記検出付
    着物の各々における捕捉リガンド標識標的核酸鎖の量に
    比例した前記各検出付着物上の前記リポーター標識受容
    体を捕捉する工程と、そして D)前記標的核酸の存在を半定量する手段として前記検
    出付着物のリポーター分子を検出する工程とを含んでな
    ることを特徴とする標的核酸の増幅及び半定量的検出方
    法。
  8. 【請求項8】 前記プライマーの前記特異的結合リガン
    ド標識がビオチンである請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 増幅を、熱安定性DNAポリメラーゼ、
    dATP、dCTP、dGTP及びdTTPの各々、並
    びにDNAポリメラーゼ共同因子を用いて実施し、前記
    受容体がストレプトアビジンであり、そして前記リポー
    ター分子がペルオキシダーゼであり、前記ペルオキシダ
    ーゼがペルオキシダーゼと基質との反応に応答して比色
    信号を生じる一種以上の試薬と接触させることにより検
    出されるものである請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 増幅をポリメラーゼ連鎖反応20〜5
    0サイクルにより実施する請求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記第一及び第二粒子は平均直径がほ
    ぼ同じであり、前記リガンド標識標的核酸を、工程B
    で、2〜10個の検出付着物と、前記第一粒子の量が最
    も少ない検出付着物から前記第一粒子の量が最も多い検
    出付着物の順序で接触させる請求項7に記載の方法。
  12. 【請求項12】 多数の検出付着物を付着して有してい
    る水不溶性支持体を含んでなる試験要素であって、 各検出付着物が水不溶性第一及び第二粒子からなる混合
    物を含んでなり、 前記第一粒子がリガンド標識標的核酸に特異的であり且
    つそれとハイブリダイゼーションできる捕捉プローブを
    付着して有しており、そして前記第二粒子が前記捕捉プ
    ローブを含まず、 前記多数の検出付着物が前記第一粒子と前記第二粒子と
    を異なる重量比で有するが、前記検出付着物の全てが高
    分子粒子の総重量及び形状がほぼ同じであることを特徴
    とする試験要素。
  13. 【請求項13】 前記支持体が、高分子膜、濾紙、繊維
    マット、樹脂塗工フィルム若しくは紙又は未塗工フィル
    ム若しくは紙である請求項12に記載の試験要素。
  14. 【請求項14】 前記支持体が、コロナ放電によるか樹
    脂系親水性下塗り層を適用することにより前処理したヒ
    ートシール又は超音波シール可能な樹脂塗工紙又は高分
    子フィルムである請求項12に記載の試験要素。
  15. 【請求項15】 前記検出付着物の各々が、高分子接着
    剤を前記検出付着物の総乾燥重量の約20重量%以下の
    存在量で含んでなる請求項12に記載の試験要素。
  16. 【請求項16】 前記支持体上に形成された環状スポッ
    トである検出付着物2〜10個を有する請求項12に記
    載の試験要素。
  17. 【請求項17】 特異的結合リガンドで標識した標的核
    酸の検出キットであって、 a)増幅試薬又は前記特異的結合リガンドに対するリポ
    ーター標識受容体と、そして b)多数の検出付着物を付着して有している水不溶性支
    持体を含んでなる試験要素であって、 各検出付着物が水不溶性第一及び第二粒子からなる混合
    物を含んでなり、 前記第一粒子がリガンド標識標的核酸に特異的であり且
    つそれとハイブリダイゼーションできる捕捉プローブを
    付着して有しており、そして前記第二粒子が前記捕捉プ
    ローブを含まず、 前記多数の検出付着物が前記第一粒子と前記第二粒子と
    を異なる重量比で有するが、前記検出付着物の全てが高
    分子粒子の総重量及び形状がほぼ同じである試験要素と
    を含んでなることを特徴とする試験キット。
  18. 【請求項18】 一種以上の増幅試薬を含んでなり、前
    記試験要素が前記支持体上に形成された環状スポットで
    ある検出付着物2〜10個を有し、前記第一及び第二粒
    子がほぼ同じ平均直径を有する請求項17に記載の試験
    キット。
  19. 【請求項19】 熱安定性DNAポリメラーゼと、前記
    DNAポリメラーゼの共同因子と、dATP、dCT
    P、dGTP及びdTTPの各々と、ペルオキシダーゼ
    で標識したストレプトアビジンと、前記標的核酸に特異
    的であり且つそれとハイブリダイゼーションすることが
    できそしてビオチンで標識されている少なくとも一種の
    プライマーとを含んでなる請求項18に記載の試験キッ
    ト。
  20. 【請求項20】 前記支持体が、コロナ放電によるか親
    水性下塗り層を適用することにより前処理したヒートシ
    ール又は超音波シール可能な材料であり、そして前記検
    出付着物の各々が、高分子接着剤を前記検出付着物の各
    々の総乾燥重量の約20重量%以下の存在量で含んでな
    る請求項17に記載の試験キット。
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