JPH08500973A - タキソール、関連タキサン及び他の新規な抗癌/抗ウイルス性化合物原料としてのイチイ培養組織 - Google Patents

タキソール、関連タキサン及び他の新規な抗癌/抗ウイルス性化合物原料としてのイチイ培養組織

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JPH08500973A JP6503690A JP50369094A JPH08500973A JP H08500973 A JPH08500973 A JP H08500973A JP 6503690 A JP6503690 A JP 6503690A JP 50369094 A JP50369094 A JP 50369094A JP H08500973 A JPH08500973 A JP H08500973A
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Abstract

(57)【要約】 イチイ外植片由来の安定な長期組織培養物及び水耕で成長させた根が得られる満足すべき培養法が開発された。これらの培養物は、精製タキソール及びタキソール関連化合物生産に迅速な再現性があり、連続的に入手できる原料となる。培養法としては、試験管内組織培養及び水耕が含まれる。培養は、イチイの茎又は根組織又は水耕で成長させた根で開始される。タキソール生産は、バイオリアクターの使用によりコマーシャルレベルまで調整される。スクリーニング分析により、タキソール及びタキソール関連化合物の原料としてイチイ植物種及び培養物が供給される。現在イチイ木から直接抽出されているものと同一の組成物を得ることの他に、タキソール様活性を示す新規な組成物が新規なイチイ源から精製され、化学療法剤の開発に新たな展望を提示した。

Description

【発明の詳細な説明】 タキソール、関連タキサン及び他の新規な抗癌/抗ウイルス性化合物原料として のイチイ培養組織 本出願は、1992年5月21日出願の米国出願第07/886,619号の一部継続出願であり 、その内容を参考として引用する。 発明の背景 本発明は、タキソール、10−デアセチルバッカチンIII、7−エピ−10− デアセチルバッカチンIII、バッカチンIII、7−エピ−バッカチンIII、9−ジ ヒドロ−13−アセチルバッカチンIII、セファロマンニン、10−アセチルタ キソール、7−エピ−10−デアセチルタキソール、7−エピ−タキソール、こ れらの化合物の既知及び新規な他の天然誘導体及びタキソールを生成する生化学 経路における前駆体及び中間体を含む他の関連タキサン及びタキソールの活性誘 導体原料としてのイチイ(Taxus)培養組織に関する。本発明は、また、水耕又は 組織培養を用いてイチイ培養茎及びイチイ根からタキソール及び関連化合物を生 産する方法に関する。 タキソールは、臨床上著しく有益な特性を有する。タキソールは、微小管(mic rotubule)集合を促進しかつチュブリン解離過程を阻害することが既知の唯一の 植物産物である。タキソール及びタキソール関連化合物は、癌モデル分析及び微 小管安定化分析において活性が陽性である。タキソールは、強力な癌化学療法剤 の新規な種類の原型であると考えられている(Suffness & Cordell, 1985)。 タキソールは、細胞のG2/M期における細胞を阻止する抗ミトティック剤と して作用する細胞複製の強力な阻害剤である(Schiff & Horowitz, 1980;Horowit zら,1986)。生体外及び生体内の双方における重合チュブリンへの化学量論的結 合能及びカルシウム安定集合微小管構造を形成するチュブリン集合の誘発能の点 でユニークである。それらの構造は、希釈、カルシウムイオン、低温及び多数の 微小管破壊薬剤による解重合に抵抗する。微小管は、外因性グアノシン5′−ト リホスフェート又は微小管結合タンパクの存在しないときに低温におい てチュブリンを集合している(Schiff & Horowitz,1980; Parness & Horowitz,19 81; Howard & Timasheff, 1988)。 タキソールは、組織培養において可能性のある化学療法剤をスクリーンするた めに用いられたKB癌細胞系に対して活性を示す。臨床前評価実験で、タキソー ルはマウス固形腫瘍系及び白血病細胞系の双方に対して活性を有することが示さ れている(Waniら,1971; Suffness & Cordell, 1985;Donehowerら,1987)。タキ ソールは、OVCAR−3ヒト卵巣癌腫異種植皮モデルに活性であり後生的、進 行性及び薬剤不応性卵巣癌の治療に有望であることが示されている(McGuireら, 1989; Thigpenら,1990; Einzigら,1991; Markman, 1991)。 タキソールはIII期試験を合格し米国食品医薬品局より不応性卵巣癌の治療 における薬剤として承認されている。タキソールの驚くべき効果は、非小細胞肺 癌の治療に顕著な活性を有する(Ettinger, 1992)ように転移性乳癌の治療にも報 告されている(Holmesら,1991)。 タキソール(NSC-125973)(Clinical Brochure; タキソール,NSC-125973 Drug Regulatory Affairs Branchから入手,CTEP,国立癌研究所,Bethesda,MD 2 0892)は、Wani及び共同研究者らによって1969年に米国北西部産イチイ,Taxus brevifolia Nutt.の幹樹皮から最初に単離され、1971年に分子構造が発表された 複合体化学を有する細胞毒性ジテルペンである。タキソールは、Taxus brevifo liaの他にT. baccata, T. canadensis, T. cuspidata及びT. x mediaを含むイチ イ属の他の種(Waniら,1971; Witherupら,1990; Vidensekら,1990)及び葉、 若い茎、木質幹、木部、樹皮及び根を含む植物部分(Millerら,1981;Witherup ら,1990; Vidensekら,1990; Strobelら,1992及びWickremesinhe,1992)から も単離されている。 タキソールの他に、多数の密接に関連した細胞毒性タキサン誘導体はイチイ属 から単離されている(McLaughlinら,1981; Miller, 1981; Kingstonら,1982;H uangら,1986)。タキサン骨格、タキソールの基本的バックボーン及び関連タキ サンジテルペノイドを有する100を超える化合物は種々のイチイ属植物から単 離されている(Kingston, 1991)。タキソール及びタキサンを含む関連ジテルペノ イドは、イチイ属以外では報告されていない(Jaziriら,1991)。 最初のうちは、タキソール及びその前駆体の製造に追究された原料はイチイ木 の樹皮及び他の上記間質部分であった。これはそれらの部分が得るのに最も容易 であるので合理的な方法であった。 イチイ葉は、タキソール及びそのバッカチン前駆体の安定な原料として注目さ れてきた(Holton, 1992- Second Workshop On Taxus And Taxol; DeFuria, 1993 -International Yew Resources Conference)。 タキソール製造原料としてイチイの他の部分も少しだけ探究されたが、将来性 はなかった。例えば、イチイ根のタキソール分析及び含量に関する2件の発表に は、根から抽出されたタキソールレベルがタキソールの初期の原料である樹皮か ら抽出されたレベルに比べて1/3〜1/4容量単位がしかないことを示すこと から、根が有益な原料であることを教示も示唆もしていない(Vidensekら,1990 ;Strobelら,1992)。これらの報告は両方ともT. brevifoliaに限られている。 タキソールを用いてI期及びII期の臨床実験は行われてきたが、タキソール の供給が限られるので広範囲の臨床実験は不可能であった。タキソールが広範囲 の癌に対して顕著な活性を示す可能性が強い(Second National Cancer Institut eWorkshop on Taxol and Taxus, 1992)ことから、新旧両臨床使用の供給を十分 に 入手できかつそれらの使用に至る試験を行うことは重要である。 残念ながら、タキソール製造は容易でなく代替が難しい天然原料に依存してい る。前述のように、タキソールは通常T.brevifoliaの乾燥した幹の樹皮から抽出 されていた。更に、タキソールはT. baccata、T. cuspidata、T. canadensis及 びT. media cvs. Densiformis及びHicksiiのような他種のイチイ(Taxus属,Tax aceae科)から抽出されていた(Waniら,1971; Vidensekら,1990; Witherupら, 1990;Wickremesinhe, 1992)。表1においては、イチイ属の種々の植物組織に見 られるタキソールの文献に含まれた報告値を纏めたものである。本発明を除いて 、根は樹皮より低いレベルを示していた。 タキソールは天然源から抽出されていたが、抽出は非常に骨の折れるものであ り、問題の化合物がイチイに非常に低濃度で見られることから(乾燥重量として 0.02%)、現在及び予期された要求の双方に非常に不十分な収量が考えられ る。更に、初めの抽出液は色素、高度水耕の小皮物質、ワックス等が混入し、除 去しなければならない。 現在の樹皮抽出手順に基づくと、1kgのタキソールを製造するために7,20 0kgの樹皮を必要とし、1993年の計画目標は230kgである(Stull, 1992)。199 2年7月現在、タキソールは1,700人以上の不応性卵巣癌患者に用いられて きた(Arbuck, 1992)。タキソールの多くの適用が明らかにされるにつれて、タキ ソールを製造するために要する樹皮の量が増加し、深刻な環境上の関心並びに不 足せず長期わたる供給についての関心を生じるであろう。 Taxus植物(イチイ)の培養は、直ちにタキソール製造の要求を解決する見込 みはない。イチイ属の植物は、生長速度が極めて緩慢でありかつ増殖期間が長い 。これにより、これらの化合物の豊富な供給を生じる植物種をスクリーンするこ とを目的とした育種計画を行うことを難しくしている。イチイのすべての生長が 極めて緩慢であるとともに得られたタキソールの収量が少ないことにより、この 薬剤の十分かつ連続的な供給を維持するために別の経路を必要とすることが広く いきわたっている。 世界中の化学者がタキソールの全合成を達成する試みに関与した(Gueritte-V oegeleinら,1987)が、それほどの成功をはたさなかった。これは、主に前駆 体が合成されなかったので、天然源がなお合成過程を開始するのに必要されるた めである。 バッカチン IIIから開始するタキソールの部分的合成が報告されている(Mang atalら,1989;Denisら,1990;Ojimaら,1991)。バッカチン IIIはタキソール の天然前駆体であり、T.baccata(Chauviere,1981;Denisら,1988)及び他のイ チイ属植物(Witherupら; 1990)の葉から抽出することができる。 使用した種々の方法がタキソールを生成することがあるとしても、たいていは タキソール及びタキソール関連化合物を微量より多く供給することはないのでほ とんど実用価値がない(Denisら,1988)。 イチイ組織の細胞培養は、可能なタキソール源である。しかし、安定な長期培 養物は生産されていない。根が培養を開始するために用いられるべきである場合 には、克服しなければならなかった方法に伴う課題はすべての種類の根が試験管 内無菌培養で増殖するのに適応しないという事実を含んでいた。特に、イチイ植 物が土壌で緩慢に生長することからイチイ根が培養で増殖することは予想されず 、根を安定な培養を維持するために最適な速度で増殖させる培養条件を開発する 見込みがなかった。 安定な長期培養を開始することが実行可能になってさえも、この分野における 当業者は細胞が必ずしも天然生長条件と同一の機能を培養内で行わないことが周 知であるので、根が土壌で生長する場合に生じる化合物の生産は予想されなかっ た。即ち、細胞は培養内修飾する傾向があり、これらの修飾は培養条件によって 異なる。生体内の構造的構築から中断された細胞は、必ずしも組織状態でのよう に組織崩壊状態では振る舞わない。通常、組織崩壊細胞培養は組織状態で生産し た化合物については不安定である。 これらの課題及び制限にもかかわらず、根の無菌培養が多くの植物から確立さ れることが成功してきており、これらの根培養によってたいていの場合無傷の上 記間質植物部分より低いか又はこれに匹敵するレベルにもかかわらず医薬的に重 要な化合物が生産された(Ishimaruら,1990;Jhaら,1991;Senら,1991;Ishim aruら,1992)。根の培養に用いられた植物の場合、根自体がSanguisorbaのよう な医薬用に用いられており、問題の化合物が根に存在していることを示し ていた。他の植物部分に由来する他の化合物の場合、根の培養は論理的な原料で はなかった。根の培養は、草質植物あるいは“軟質植物”に試みられており、通 常観賞植物あるいは“木部”植物、例えばイチイには試みられていない。 大量生産に適したタキソール及びタキソール関連化合物の迅速な再現性があり 、連続的に入手でき、継続できる原料を開発することが直ちに非常に求められて いる。イチイ木が極めてゆっくりと生長するので、イチイ木を植えることは有望 な解決ではない。化学合成は成功してなく、部分的合成には植物材料から抽出し なければならず更に植物組織に低レベルで見られるバッカチン IIIが出発物質と して必要である。タキサン環含有アルカロイド化合物はT. brevifoliaの細胞培 養から得られているが、この方法を用いる問題があった。 本発明で述べられる方法は、タキソール及び関連タキサンを現在のタキソール 生産方法で可能であるよりも大量に生産する、過剰生産さえするイチイ培養組織 を用いるタキソール供給の課題に対する解決を提示するものである。本発明の態 様は、タキソール原料として樹皮に比べて相対的に低収量のために根の使用なし に教示しているイチイ根のタキソール分析及び含量に関する報告にもかかわらず イチイ根を使用するものである。 本発明のもう1つの態様は、水耕培養における根の成長である。植物を成長さ せるこの方法は経済的に重要な果物、野菜及び観賞植物の業務用温室生産の多数 の経済的に重要な植物に確立されている(Moss, 1984; Adler & Wilcox, 1987;Hi cklentonら,1987; Knight & Mitchell, 1987; Kratkyら,1988; Lardizabal& T hompson, 1988; Mortleyら,1991; Brentlinger, 1992)が、根自体には提案され ていない。これは、植物の上記間質部分がイチイ植物での場合のように最初の中 心領域である場合、根は通常考慮されないためである。また、水耕培養は費用が かかり特殊な培地や装置が必要であるので、これはイチイ木からの樹皮を剥がし 切断するより追究された方法ではなかった。 本発明の利点は、タキソール利用可能性が野性のイチイ木に現在依存すること を排除することである。更に、本発明は、臨床使用に現在必要とされるキログラ ム量を単離するために多数伐採されることを必要とするイチイ木の保存を促進す るものである。他の利点としては、癌患者のためにタキソール及び関連化合物の 生産の利用可能性及び信頼性の増加が含まれる。 発明の要約 イチイ植物の成功した組織培養は、予想外に高収量のタキソール及びタキソー ル関連化合物及びより精製された化合物を生産した。“培養”としては、茎及び 根の試験管内組織培養及び根の水耕培養が含まれる。茎及び根は天然植物由来で あり、根はカルス培養由来であってもよい。 タキソールは、充実性腫瘍及び白血病細胞系の双方に対する抗腫瘍活性並びに 臨床試験において化学療法剤としての活性が証明された細胞毒性ジテルペンであ る。タキソールは、微小管の集合を促進しかつチュブリン解離過程を阻害するこ とが現在知られる唯一の植物産物である。この機序は、タキソールがこの方法で 癌増殖を攻撃する新しい種類の化学療法剤の原型であることを示している。本明 細書で開示される本発明の目的の場合、“タキソール”は一般的にはタキソール に構造上関連する化合物を包含することを意味し、タキソールを生成することが できる生化学経路におけるタキソールの前駆体、それらの経路の中間体及びタキ ソールの誘導体及び二次代謝物(10−デアセチルバッカチン III、7−エピ− 10−デアセチルバッカチン III,,バッカチン III、7−エピバッカチン III 、9−ジヒドロ−13−アセチルバッカチン III、セファロマンニン、10−デ アセチルタキソール、7−エピ10−デアセチルタキソール、7−エピタキソー ル)及びこれらの化合物の他の既知及び未知の天然誘導体及びタキソール生産及 び/又は新規な抗腫瘍/抗ウイルス性化合物の生産をもたらす関連タキサンを含 むように定義される。 “タキソール様活性”は、効果的な化学療法を予測する少なくとも1種の試験 :微小管安定化分析、癌モデル分析又は臨床試験において陽性結果を示す組成物 を意味する。 イチイ外植片由来の安定な長期細胞系が得られる満足すべき組織培養法が開発 された。安定な培養物は、継代培養が繰り返された後タキソール生産レベルを維 持するものである。長期培養物は、少なくとも1年間、好ましくは2年以上安定 なままであるものである。本発明の方法によって生産された培養物は、7年まで の間安定なままである。細胞系の若干は馴化され、即ち長期にわたって維持する 栄養培養基に補足として植物ホルモンを必要としない。本発明の方法の使用によ って確立された細胞系は、タキソール及びタキソール関連化を生産することがで きる。これらの細胞系は、タキソール及びタキソール関連化合物の製造に迅速に 再現でき、連続して入手できる原料を生じるものである。この生産は、バイオリ アクターに細胞系を使用することによりコマーシャルレベルまで調整される。現 在イチイ木から直接抽出されていると同一の組成物を得ることの他に、タキソー ル様活性を示す新規な組成物がイチイ細胞系の抽出液から精製されて、化学療法 剤開発の新しい展望を提示した。 イチイ培養物を生産する以前には組合わせられていな段階を組合わせかつ新規 な方法及び組成物を使用することにより、満足すべき長期増殖が達成され、異な った細胞系が生産された。イチイ属由来細胞の培養物を確立する方法は、タキソ ール及びタキソール関連化合物を培養環境に分泌する細胞系を生産するのに成功 した。試験管内組織培養法の段階には下記のことが含まれる。 (1)培養を開始するために用いられる外植片に適切な組織源を選択する 全体的組織源はイチイ属植物である。タキソールが単離される種々の種類とし ては、T. brevifolia Nutt, T. baccata, T. cuspidata, T. canadensis cv.Cap itata, T. media cv. Densiformis及びT. media cv.Hicksiiが挙げられる。単離 発現培養を生産するために用いられる好ましい外植片源は、直接抽出されるタキ ソール量が他の種類から匹敵する方法で出発物質の匹敵する量から抽出された量 と比較した場合高いイチイである。その基準により、例えばT. media、特にT. m edia cv.Hicksiiは茎が培養を開始するために組織外植片として用いられるとT. brevifoliaより好ましい原料である。組織外植片は、ペトリ皿又はマジェンタ( スクエア皿)のような適切な組織培養容器に移した組織の一部である。次いでそ の外植片は本明細書に記載されるように培養される。 樹皮は通常のタキソール源であったものであり、葉及び根もタキソールを発現 することができる。しかしながら、外植片の好ましい組織源は茎、特に若く新し い多肉の茎であることが判明した。若い茎は、植物の新しい生長時期の開始に出 るものである。Taxus media cv.Hicksiiの若い茎部は、Taxus media植物の茎がT axus brevifolia及び他のイチイ属植物より高いレベルのタキソールを含むた めに特に好ましい。直径約0.3−0.5mmの外植片が適している。本発明にお いては、根外植片がより好ましい。 (2)カルス誘導培地で外植片を培養してカルスを形成する 成功したイチイ培養に至る要因の組合わせの1つには、外植片を増殖するカル ス誘導培地の使用がある。 外植片を形成するために、イチイから得られた組織を表面滅菌で処理し、無菌 条件下で切片にする。切片化は、直径約3−5mmの若い茎から長さ約6−8mmの 薄片に茎を切断し、その切片をカルス誘導栄養培地を含む組織培養容器、通常ペ トリ皿に移すことにより行われる。これは、外植片からカルス増殖の形成を開始 及び促進することができる培地である。好ましい培地は、2,4−D及びキネチン のような植物ホルモンを単独であるいは組合わせて補足したGamborgのB5培地(G amborgら,1968)である。Murashige/Skoog培地(Murashige & Skoog,1962)もこ の目的に適し、補足されてもよい。ゲルライト(Scott Laboratories, West War wick, R.I.)のようなゲル化剤又は寒天が栄養培地と混合されて外植片の維持及 び増殖用培養容器内で固体支持体を形成する。 (3)サブクローン増殖を促進する間隔で使用カルス切片を継代培養する 未分化細胞の球状小集塊が観察されると、カルス形成が決定される。これは、 通常外植片の90%に約2−4週間で生じる。継代培養は最初に4−6週間隔で 行われるが、培養増殖の関数として変えられる。 (4)細胞系を生じるサブクローンを選択する タキソールを生産することができる細胞系を作成するに当たり重要な段階は、 カルスのサブクローンを生じる継代培養するために選ばれるカルス試料を選択す ることである。物理的選択基準が本発明の態様として開発された。赤く呈色され たカルス組織は、赤色がカルス増殖を阻害するフェノール浸出液の存在を示すた めに選択してはならない。黄色を示すカルス切片は、継代培養するために選択さ れることが好ましい。暗所で良好に増殖する培養物は薄黄色〜薄茶色である。 砕けやすさは、もう1つの選択基準である。これは、カルスの砕けやすく脆い 組織を観察することにより決定される。本発明の目的に満足すべき細胞系を生じ ると考えられる試料を示すもう1つの要因は、カルス細胞の相対増殖速度である 。 最初、カルスはすべてゆっくりと増殖し、約2−4ヵ月かかって2倍になる。好 ましい倍加時間は約5−16日である。継代培養は約4−6週の間隔で行われる が、色によって示されるカルスの状態によって及び増殖後のカルスのサイズによ って短くても長くてもよい。 これらの基準に従うカルス試料を連続継代培養することにより、これらの基準 に関して相対的に均一なサブクローンが生じる。培養に置かれている外植片とサ ブクローンの出現との間の時間は変動するが、間隔は年で測られるものもある。 (5)維持培地の固体支持体上で細胞系を培養する 満足すべきイチイ培養に重要な他の2要因は、膜いかだの形の固体支持体及び 長期培養増殖用維持培地である。次いで使用サブクローンに最適な培養条件を培 養増殖を行うと考えられる要因:光の有無、温度、pH、植物ホルモン及び糖類 を含む培地補足の多可変解析により求める。スクロースは、イチイ培養の栄養培 地に糖として当業者により用いられている。予想外に、スクロースのあり又はな しでフルクトース及びグルコースが培養増殖を促進するために本発明に用いられ る。また驚くべきことに、培養を促進するために単一糖として用いられる場合以 前にスクロースに勧められたよりも高い濃度が見られた。単独で用いられた高濃 度のフルコースあるいはフルクトースも優れた結果を示した。これらの糖プロト コールはいずれもイチイに報告されていない。カゼイン加水分解物は、最適増殖 を支持するのに有益である。 最適な培養維持要因には、細胞を支持する膜いかだの使用を含めた。この構造 は、継代培養、抽出液の収集及び細胞懸濁液の形成を促進した。安定な培養増殖 を達成した後、細胞系は維持培地に維持される。細胞系の場合馴化が生じるもの があり、即ち、ホルモン補足の要求なしで維持される。 カルス細胞系の他に、砕けやすいカルス小集塊の細胞(2−3グラム)の接種 源を三角フラスコに含んだ液体培地(通常100mlの培地を含有する250mlフ ラスコ)に移すことにより上記のように十分に確立された安定なカルス培養から 細胞懸濁培養が誘導される。フラスコは当業者に既知の回転振盪器に配置され、 約125rpmで操作される。 本発明の範囲でイチイ細胞系の重要な使用は、タキソール及びタキソール関連 化合物を生産することである。本発明の方法で開発されたカルス及び懸濁細胞系 は、タキソール、セファロマンニン及びバッカチンを含むタキソール生産をもた らす生化学経路の前駆体及び中間体並びにタキソールの活性誘導体を生産する。 生物性及び無生物性両エリシター、前駆体供給及び他の誘発法は、二次代謝生産 を促進するのに有効である。タキソール及びタキソール関連化合物は、カルス、 懸濁培養物及び培養基から抽出される。“活性”組成物は、微小管安定化分析、 癌モデル分析、臨床試験又はこれらの試験の組合わせで陽性結果を示すことがで きるものである。これらの細胞系は、無制限に維持することができ、現在無菌条 件で5−7年維持されているものがあり、タキソール、タキソールの活性誘導体 及び前駆体の生産能を保持するために連続原料である。大量リアクターで十分に 増殖すると考えられ、細胞を凍結保存することができる。タキソール生産能は、 凍結保存又は4−10℃で保存した後も保持される。 細胞系は、大量のタキソール及びタキソール関連化合物を生産するためにバイ オリアクターで増殖する原料として適している。これらの組成物のあるものは培 養基に見出され、培養基を収集することにより得られる。別のバイオリアクター 設計を使用すると、所望の二次代謝物だけを溶液から抽出する交換樹脂を用いて 溶液中に見られる二次代謝物が溶液から容易に取り出され、培養増殖には培地補 足が必要ない。他の組成物は細胞内に生産及び保持され、細胞から抽出されなけ ればならない。 イチイ由来細胞系のバイオリアクターでの増殖は、現在実行可能であるよりも かなり多量の生産を可能にする。この方法は、化学療法剤の継続できる供給源と して役立つばかりでなく本化合物を単離するために現在伐採している多数の木を 守るものである。 タキソールは、種々のイチイ属植物すべての根及び本発明によって培養され評 価された品種に見出される。レベルは、上記間質部分に見られるレベルに匹敵す る量から2−4倍量までの範囲である。本発明の目的は、イチイ根を増殖するこ とを包含する。水耕で培養された根、試験管内培養根、不定根、茎又は葉由来カ ルスからの根及びアグロバクテリウム形質転換根培養物を含むイチイ根を使用す るタキソール及び関連タキサンの長期にわたって安定な生産を生じる満足すべき 方法が開発された。 本発明の方法の使用により確立された根は、タキソール及びタキソール関連化 合物を生産することができる。これらの根は、タキソール及びタキソール関連化 合物の生産に迅速に再現でき、連続的に入手できる原料を示すものである。この 生産は、コマーシャルレベルまで調整される。現在イチイ木から直接抽出されて いると同一の組成物を得ること他に、タキソール様活性を示す新規な組成物がイ チイ根の抽出液から精製されて、化学療法剤開発の新しい展望を提示した。 水耕で培養された根、試験管内培養された正常な根、不定根、茎又は葉から生 産されたカルスからの根及びアグロバクテリウム形質転換カルス又は根培養物を 含むイチイ根は、タキソール並びに生物活性化合物及び前駆体の豊富な供給を生 じる可能性がある。タキソールの迅速に得られかつ継続できる原料を供給する他 に、多くの利点の可能性がある。 タキソール及び関連化合物の生産に水耕生産根の使用で認められた利点として は次のものがある:(1)遺伝的に安定な根はすべてのイチイ属植物及び入手で きる栽培品種から短期間で容易に生産することができ、それによりタキソールと 共に新規なタキサン及び関連化合物の高生産原料の探索がはかどる、(2)二次 代謝物の供給制御能が天候、病気及び市場の要求にかなう政策に依存しない、( 3)微生物系のものと類似の菌下部改良計画を開始することができる、(4)タ キソール及びその誘導体のような新規な生産物を新規な方法から容易に得ること ができるが、これは既存の方法で得ることができない、(5)根の抽出液は非常 にきれいであり、それにより抽出及び精製を難しくするクロロフィル及び他の色 素を含む葉、茎又は樹皮から得られた抽出液から必要な多くの精製の要求を克服 する及び(6)水耕で成長した植物の根は植物の上の部分よりかなり急速に成長 し、休眠期間であるとしても連続的に成長が維持される。 イチイ属から水耕で成長した根又は無菌的に成長した根におけるタキソール及 び関連化合物の生産及び評価は、新規な成果である。更に、イチイ樹皮からのタ キソール及び関連タキサンを精製する抽出プロトコールは非常に複雑であり、茎 及び葉からの抽出はクロロフィル、他の色素、ワックス及び未知の疎水性化合物 の存在のためにより複雑な方法となる。反対に、水耕で増殖したものを含む茎組 織培養又は根培養からのタキソール抽出液は、比較的きれいであり使用するのに 精製の必要が少ない。 茎、葉又は樹皮を塩化メチレンで抽出する場合、根培養の比較純度の例として 、根では生じない暗褐色又は緑色の粘性抽出液がある。茎、葉又は樹皮からの抽 出液はHPLCで直接分析することができるが、高度疎水性化合物の存在は純粋 でない試料に生じる基線の移動を生じるカラムを詰まらせる。更に、HPLCを 行う最初のピークが広がり、水溶性色素の混入物を示し、それによりバッカチン の精製についての課題を生じる。この事情を回避するために、疎水性化合物を除 去するために塩化メチレン抽出及び水溶性化合物を除去するためにSepak C18カ ートリッジの前に分配するへキサンを用いて最初の精製段階を加えることが必要 である。これは、根抽出液については色素を含まず疎水性化合物もほとんどない ので必要がない。 本発明にしたがって培養された根は、無菌条件下で無制限に維持しかつタキソ ール、タキソールの活性誘導体及び前駆体の生産能を保持することができるため にタキソールの連続原料である。大量バイオリアクターで十分に増殖し、凍結保 存することができる。タキソール生産能は、凍結保存又は4−10℃で保存した 後保持される。 根は、大量のタキソール及びタキソール関連化合物を生産するバイオリアクタ ーで増殖するために原料として適している。これらの組成物は培養基に見出され るものがあり、培地を集めることにより得られる。種々のバイオリアクターを用 いると、所望の二次代謝物だけを溶液から抽出する交換樹脂を用いて溶液中に見 られる二次代謝物が溶液から容易に取り出され、培養増殖には培地補足が必要な い。他の組成物は細胞内に生産及び保持され、根から抽出されなければならない 。膜を透過することができる化合物はタキソール抽出を容易にする。 イチイ由来根のバイオリアクターでの増殖は、現在実行可能であるよりもかな り多量の生産を可能にする。この方法は、化学療法剤の継続できる供給源として 役立つばかりでなく本化合物を単離するために現在伐採している多数の木を守る ものである。 根の抽出液には、植物の他の部分から得られるよりも精製段階が少なくてよく かつ通常精製された組成物が得られる。根は、植物の上記間質部分に存在するよ り色素及びワックスのような混入物をわずかしか含まない。従って、根はクロマ トグラフィーによってより多くのタキサンを良好に分割することができる。植物 の上の部分は、植物の上記間質部分に極めて豊富なワックス、クロロフィルのよ うな色素及び他の妨害化合物が混入されている。事実植物の上の部分から物質を 精製した後でさえ、これらの試料が詰まっているHPLCカラムについてなお課 題がある。種々のタキサンに対応するHPLCからの実際のプロファイルは、根 が原料物質であるとより純粋である。必要とされる精製段階が多いほど、損失が 多くて低回収となり、それにより労力、溶媒等のために価格が高くなる。 根を植物の二次代謝物源として用いてきたが、イチイ植物から使用されてなく かつ木部植物からの化合物源として勧められていない。イチイ植物の根を用いる 利点は、イチイ植物がゆっくりと生長し適度な生長には特別な条件を必要とする ことである。価格が高くかつタキソール及び関連タキサンに対する要求が増える こととともにこの課題は、水耕で成長した植物からの根の使用を極めて魅力のあ るものにする。タキソールは根で合成され蓄積する植物の残りに輸送されると考 えられる。これにより根は組織(酵素)のすべてが存在するためにタキソール関 連化合物の生合成の実験に理想的であり、従って根はタキソール及び他の新規な 抗腫瘍化合物の部分的合成に用いられるべき前駆体の良好な原料である。更に、 根培養は容易に誘発にされやすい。 根のような組織化された組織は、典型的には不均一な細胞培養より均一である ために細胞培養より課題が少ない。細胞懸濁液は、根培養について課題のないタ キソールとコクロマトグラフィー処理する未知の化合物について固有の課題を有 する。 カルス由来根、即ちアグロバクテリウム感染されていないものにおいては、天 然根からのソモクローナル変異について課題がある。組織培養において木部植物 根を開始することを難しくする天然根の緩慢な生長を克服するために、比較的速 く増殖することが観察されているソモクローナル変異体が用いられる。 アクロバクテリウムリゾゲネス菌に関して多くの情報があるが、植物細胞と相 互作用についてはほとんど知られない。特定の細菌株が植物に感染する多くの場 合があるが、感染することができない多くの植物もある。過程が標準となる前に 植物がどのように細菌と相互作用するかについて多くの知識が必要である。細菌 の宿主感染能に影響する最も重要な因子は、癒傷応答である。植物及び組織は癒 傷応答で異なり、顕著な癒傷応答を有する植物のみが容易に感染することができ る。イチイのような木質植物は容易に傷害されず、従って感染が難しい(Potryku s, 1991)。 本発明の方法及び組成物は、新規なスクリーニング試験を容易にしてイチイ属 植物及び栽培品種が安定な長期培養又は水耕培養を受けることができかつ原料が タキソール及びタキソール関連化合物を生じると考えられることが決定される。 これらの組成物の迅速に再現でき、連続して得られ、入手しやすくかつ継続でき る原料の他に、タキソール関連化合物において未知の変異に到達する鍵である天 然原料からは得られない変異も本発明で提供される。これらの変異は、報告され ているものより更に効力のある化学療法剤とすることができる。 タキソール様活性を有するイチイ培養細胞抽出液の以前には未知の成分は、H PLC(高圧液体クロマトグラフィー)によりピークとして溶離された。これら のピークは、微小管安定化分析で陽性である物質を含有する。天然原料には存在 しない組成物であるタキソール様活性を有する組成物の生産は化学療法剤の開発 の展望が広がる。また、細胞系がこれらの組成物に関係するHPLCプロファイ ルが異なるので、細胞培養は新規な治療剤の有効な原料であると考えられる。 細胞系は、特定の環境条件下培養で生じるタキソール及びタキソール関連化合 物の量及び種類が異なる。表Vは、生産されたタキソール%範囲に関する細胞系 の中での差異を示すものである。微小管を安定化することができる及び/又は癌 モデル系、例えば試験物質の細胞に対する毒性に基づくものにおいて陽性結果を 示すことができる場合にはピークの成分はタキソール様である。 本発明のもう1つの態様は、突然変異を誘発することにより新規なイチイ細胞 系を生産することである。使用細胞系の突然変異は、放射線照射及び化学突然変 異原によって誘発される。本明細書に記載されるカルス及びサブクローン選択基 準並びにカルスを誘発し細胞系を生産する方法を用いて突然変異原料から細胞系 を生産する。紫外線、特にUV−A及びエチルメタンスルホンのような化学突然 変異原が適切な突然変異原である。ソモクローナル変異に基づく天然に存在する 突然変異の選択も有効である。 本発明のもう1つの態様は、イチイ植物の試験管内培養からの再生である。タ キソール生産植物の再生の場合、16時間体制によって高オーキシン:サイトカ イニン比で培養したカルスを誘導してオーキシン:サイトカイニン比を連続的に 減少させることにより器官形成を行なった[例えば、2IP(2−イソペンテニ ルアデニン)2−10mg/lをIBA(インドール−3−酪酸)0.1−2.0mg /lと併用したものに対して]。次いでこれらのカルスによって生産されたシュー トを無菌的に切除し(大体シュート1cmの段階で)、20g/lのスクロースで補 足したGamborgのB-5基本培地に入れて根形成を誘導した。次いで、十分に根付い たシュートをメトローミックス200のびんに入っている無菌培地に移し、馴化 し、温室に移して植物に発育させる。タキソールの生産が増加した培養から植物 を再生すると、天然植物が生産することができるより多量のタキソール及びタキ ソール関連化合物を生産することができる植物原料を供給する。 広範囲のイチイ属植物及び本明細書に記載される最適化条件で増殖された品種 を生物性(即ち菌類抽出液)及び無生物性(即ち重金属)、植物成長調節物質、 タキソール生化学経路の前駆体及び/又は中間体(即ち酢酸塩、メバロン酸)で 生体内及び生体外の双方で誘導するとタキソール及び関連タキサン及び/又は新 規な抗腫瘍化合物が増加する。 水耕で増殖した植物から根を得ることの主な利点は遺伝的に安定なことであり 、組織培養で根を扱うと典型的な課題を克服する一様な結果を生じる。タキソー ル及び関連タキサンの誘導が成功したために、タキソール及び関連タキサンの生 合成に関与する遺伝子力刺激されることが考えられた。この知識に基づいて、c DNAライブラリーが構築され、これらのライブラリーの微分スクリーニングに より、タキソール生合成に関与する推定遺伝子を同定した。これらの遺伝子は、 タキソール及び関連化合物を過剰生産するために用いることができる可能性のあ るタバコ植物及び/又は細菌系で過剰発現すると考えられる。生物性及び無生物 性双方のエリシター、前駆体の供給及び他の誘導手法が二次代謝物生産を高める のに有効である。 定義 “活性”組成物: 微小管安定化分析、癌モデル分析、臨床試験又はこれらの 試験の組合わせで陽性結果を示すことができるもの。 バイオリアクター: 根を大量に増殖させる装置。 エアーリフト: Kontes(Ctyoliftエアーリフトバイオリアクター) Braun Biotech(Biostatエアーリフトバイオリアクター) LH 発酵(500回連続) 攪拌: New Brunswick(CelliGen & BioFlo) LH 発酵 灌流: New Brunswick(CelliGen & BioFlo) メンブランフロー: 栄養培地が根を支持する膜上を流動し、該培地は再循環 される。他の新規な設計も適している。 カルス: 脱分化細胞の小集塊 癌モデル系: 結果が試験物質によって生じ、該結果が試験物質の臨床効果を 予想するように求められた生体外及び生体内系。 細胞培養: 試験管内で維持された生細胞の組成物。 細胞系: 増殖の特徴が特定の環境条件下で安定になり、これらの特徴によっ て他の細胞系から区別される試験管内細胞集団。 細胞懸濁液: 固体基質に結合せずむしろ液体に懸濁する生細胞の組成物。 凝集塊: カルス表面に観察できる細胞の球状又は結節小集塊。 順化培地: 培養細胞が培地に種々の代謝物並びに他の細胞増殖及び分裂成分 を分泌した培地。 培養増殖速度: 本明細書では培養内の細胞が有糸分裂によって倍加する速度 を意味する;倍加速度。 潜伏植物: 外因は上記植物間質部分の増殖を促進しない。 誘発法: 培養で生産されるタキソール又はタキソール関連化合物の収量を増 加させる細胞培養に適用された手法;この実験作用の機序は免疫的であり、即ち 細胞はタキソールを生成することにより異種物質に対する防御を開始する。 無生物性: 例としては、重金属の塩、バナジン酸塩:鉛及び水銀が挙げられ る。 生物性: 例としては、オートクレーブにかけた菌類細胞壁断片及び胞子が挙 げられる。 砕けやすさ: 砕けやすく脆い組織コンシステンシー。 馴化細胞系: 継代培養で維持され維持のためにホルモンで補足された栄養培 地を必要としない試験管内細胞;これらの培養は通常比較的に急速な増殖速度を 特徴とする。 馴化: 細胞が維持される栄養培地に補足としてホルモンを使用せずに連続継 代培養によって細胞系を維持することができる条件。 毛根病: 植物部分の根様組織の増殖がある広葉植物の病気。これは、クラウ ンゴールに似た腫瘍状態である。毛根病は、Riプラスミドを含むアグロバクテ リウムリゾゲネス菌によって誘導される。 水耕: 植物の水培養。根が土壌なしで発育する植物培養系。 生体外: 文字どおり“ガラス内”で、生体材料の維持、一般に増殖及び繁殖 の生体内条件に似ている人工的環境。 生体内: 文字どおり“生命内”。生細胞又は生物内で起こる生物反応に関係 する。 培地: 細胞、組織、胚等の生存材料の生育用栄養組成物。 栄養膜法(NFT): 根に酸素及び水の双方を十分に供給することができる 植物を成長させる法。植物根は、十分な植物成長に水及び酸素双方を必要とする 。土壌中の根は、豊富な水がある場合酸素は奪われている。反対に、良好な通気 は通常水の不足と関係がある。NFTにおいては、植物は栄養液の極めて浅い流 れで根系を発育させる。発育根マットの下の部分が溶液中で完全に発育するよう に、溶液の深さを調節する。上の部分は表面のすぐ上に突出するが、液体膜で覆 われたままである。この露出した上の部分は、良好に通気することができる。各 植物によって生じた根マットは広範囲でからみ合っており、この条件により植物 が自己支持するようになる。 他の標準又は新規な水耕系も本発明に適切である。 保持時間: 試料をカラムに導入した時間から計数するクロマトグラフィーカ ラムを一定の化合物が溶離する時間。 二次代謝物: 細胞の一次代謝物網の一部でない代謝物。二次代謝物は、通常 ある方法(例えば防御)で特殊化した細胞にのみ存在する。 振盪フラスコ: 回転振盪器で細胞を培養するために用いることができる任意 の容器、例えば三角フラスコ。 スパージング: 液体培地に空気を入れる(吹き込む)。 安定な培養増殖: 培養の倍加時間が特定の培養条件下で平衡に達し、タキソ ール生産レベルが維持される細胞培養増殖の状態。 サブクローン: 親培養からの細胞試料由来の培養物。 継代培養: 培養細胞試料由来の細胞培養組成物、該試料は試料が得られた細 胞培養を含むものより別の組織培養容器に移される。 組織培養: 試験管内で維持された生存組織の組成物;“細胞培養”及び“組 織培養”は、本明細書では多数の細胞が試験管内で維持される組成物を意味する のでたいてい交換可能で用いられる。 アグロバクテリウムリゾゲネス アグロバクテリウムツメファシエンスに密接 に関連した桿状グラム陰性菌種。アグロバクテリウムリゾゲネスには、Tiプラ スミドに密接に関連するRiプラスミドと呼ばれる大きなプラスミドが存在する 。A.リゾゲネスとRiプラスミドの組合わせは、ある種の植物において毛根病と して知られる腫瘍増殖が誘起される。 図面の簡単な説明 本発明の他の目的及び利点は、下記の詳細な説明を読み図面を参照すると明ら かになるであろう。 図1. クロシルカラムで分離したタキサン標準のHPLCプロファイル:1 .タキソール;2.7−エピ−10−デアセチルタキソール;3.セファロマン ニン;4.10−デアセチルタキソール;5.バッカチンV;6.9−ジヒドロ ー13−アセチルバッカチン III;7.バッカチン III;8.7−エピ−10− デアセチルバッカチン III;9.10−デアセチルバッカチン III。 図2. T.media cv.Hickii(CR−1カルス)の茎培養のHPLCプロファ イル。 図3. T. media cv.Hickiiの根培養のHPLCプロファイル。 図4. T. Canadensisの根培養のHPLCプロファイル。 図5. T. cuspidataの根培養のHPLCプロファイル。 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明を用いて、安定な長期イチイ細胞系を生産する点で成功が得られ、種々 の形態のイチイ根が水耕で成長した。下記の段階の組合わせは、イチイ細胞系の 作成には新規である。 本発明の培養は、T. brevifolia、T. canadensis、T. chinensis、T.floridan a、T. globosa、T. sumatana、T. yunnanensisを含むイチイ属植物及びT. bacca ta、T. cuspidata及びT. mediaの種々の品種及びイチイ属の他のものから誘導さ れる。 カルスを誘導する組織源として若い茎の外植片又は根が好ましい。若い茎はイ チイ植物の新しい成長として生じるものであり、茎は直径約0.3−0.5mmで ある。Taxus media cv. Hicksiiの若い茎は、これらの茎がTaxus brevifoliaの 茎を含むイチイ属植物より高レベルのタキソールを生成すると見られるために好 ましい。根のような他の植物部分はカルス生成能を有するが、若い茎が一致した 基準に基づいて最良の結果を示した。しかしながら、根由来カルス及び他の原料 からの根は、組織培養又は水耕で培養した場合最も高いタキソール量を生産する 。イチイの若い茎の外植片は表面滅菌され、無菌条件下で切片にされる。切片は 、カルス誘導培地で増殖される。適切な培地としては、GamborgのB5ビタミン、 カゼイン加水分解物(1.0g/l)及び全量25−40g/lのフルクトース、グル コース及びスクロースの組合わせで強化されたGamborgのB5培地(Gamborgら,196 8)(材料及び方法)がある。細胞系の場合、高濃度のグルコース、フルクトース 又はスクロース(40−80g/l)は栄養培地中スクロースの標準20−30g/l より好ましい。驚くべきことに、グルコース及び/又はフルクトースはスクロー スに置き変わってもよい。植物ホルモンは、カルス誘導の植物成長調節物質とし て培地を補足するために用いられる。オーキシンはカイネチンと組合わせて用い られ、後者は0.1−1.0mg/lの範囲である。使用するホルモンの比率を決定 するに当たり、高オーキシン:サイトカイニン比はカルス誘導の場合、例えば1 mg/l2, 4−D:0.2mg/lカイネチン;5mg/lのナフタレン酢酸(NAA):1mgカイネ チンが好ましい。オーキシンに関しては、NAA(1.0−5.0mg/lの範囲 で)、2,4−D(0.1-2.5mg/lの範囲で)又はIBA(インドール酪酸、1.0-5.0 mg/lの範囲で)が適切である。具体的な実施態様においては、1ppmの2,4−D 及び0.2ppmのカイネチンが単独で又はゲル化剤としてゲルライト又は寒天と組合 わせて培養に添加される。 ゲルライトで約2g/l濃度にゲル化した培地を含むペトリ皿である組織培養容 器に外植片を入れる。無菌ペトリ皿に分配される前に、培地は滅菌、例えば12 1℃で約15分間オートクレーブにかけられる。 外植片は、完全な暗所で約23−25℃の温度でインキュベートされる。培地 のpHは、5.5-5.7の範囲に維持されることが好ましい。培養は明るい所で、例 えば冷白色蛍光灯で24時間サイクルの16時間増殖することが好ましい。 一般に、誘導カルスは最初は極めてゆっくりと成長し、カルスがしばしば継代 培養される場合でさえカルス成長に有害なフェノール浸出液(カルスを赤色に変 える)を生じる。本明細書の“材料及び方法”の項で更に詳細に記載されるよう に、サブクローンは比較増殖速度、赤色呈色、黄色呈色及び砕けやすさを含む物 理的基準に基づく誘導カルスの継代培養から選ばれる。 本明細書で開示された基準によって選ばれた継代培養を表IVに示されるよう な培地上の固体支持体、好ましくは膜いかだ(Sigma Chemical Co.)に移す。膜い かだは、この系が“メンブランフロー”型バイオリアクターに似ているためにカ ルス培養に好ましかった。いかだの使用により、培養基が容易に変更及び操作さ れるので、大量培養に容易に適応させることができる。いかだを使用する他の理 由は、寒天又は他のゲル化剤より膜いかだで良好に増殖し、更に分析及び継代培 養目的のためにカルスを回収することがより容易である。 組織培養において正常な根を培養する方法は次の通りである。 根は、組織培養で数種の方法:水耕で成長させた植物根端及び茎/葉外植片か ら生じた不定根により生産される。これは、Cephalotaxus harr ingtonia(本邦 産イヌガヤ)を用いてWickremesinhe & Arteca(1993)の方法で成功したこの方法 に従って行われる。外植片源の各々を表面滅菌によって処理し、無菌条件下で切 片 にする。次いで、外植片を根端及び根切片用根誘導培地を含む組織培養容器、通 常ペトリ皿又は茎/葉外植片用カルス誘導培地(急速成長カルスが確立されると 、根誘導培地に移した)に移す。これらの培地は、外植片からの根カルス増殖を 開始及び促進することができる。好ましい培地は、オーキシン及びサイトカイニ ンのような植物ホルモンが単独であるいは組合わせて補足されたGamborgのB5培 地(Gamborgら,1968)である。Murashige & Skoog(Murashige & Skoog, 1962) のような他の組織培養基等もこの目的のために適切であり、代用される。ゲルラ イト(Scott Laboratories,West Warwick,R.I.)のようなゲル化剤又は寒天を栄養 培地と混合して外植片の維持及び増殖のために培養容器内に固体支持体を形成す る。 選択された根又はカルスをサブクローン増殖を促進する間隔で継代培養する。 2−4週後に活発に増殖する根が移植に選択される。未分化細胞の球状小集塊が 観察されるとカルス形成が決定される。これは、典型的には約2−4週間以内に 外植片の90%で生じる。継代培養は最初4−6週間隔で行った。倍加は最初極 めてゆっくりであるが、培養内時間に関して使用クローンの倍加速度5−16日 まで増大し、クローンによって2−3週間毎に継代培養することができる。前述 の植物種/栽培品種の各々に対して安定なカルス系を確立した後、カルスは通常 根を開始するのに4−6週間かかる根誘導培地に移される。 組織培養において“毛根”を培養する方法は次の通りである。 水耕で成長させたイチイ植物の幼根及びシュートにアグロバクテリウムリゾゲ ネス株11325、15834等の数種の菌株を移植する。挿し木に標準プロトコールを用 いて個々のアグロバクテリウム株を移植する。イチイ幼根及びシュートを表面滅 菌し、GamborgのB5培地に置く。外植片に注射器の先端で無菌的に傷つけ、適切 な菌株を移植する。48時間後、外植片を滅菌水ですすぎ、500μg/mlのカ ルベニシリンを含有する新鮮な培地に置く。4−6週後、感染部位に出た“毛根 ”を茎又は根から切除し、残存しているアグロバクテリウムを死滅させるために カルベニシリンを含有するGamborgのB5培地に置く。形質転換根を2週間毎に細 菌のすべてを死滅させる抗生物質を用いて少なくとも3回継代培養する。形質転 換根を移してフラスコを振盪し、数週間増殖して用いうるコマーシャルベー スによる発酵槽に移す。これらには、容量1.5〜260リットルの空気分散系 、自由攪拌バッチ系及び推進剤混合発酵系を含めた。上の方がコマーシャルベー スによる生産に好ましい。 根の生体外及び生体内増殖は次の手順によって最適化される。 次いで選択サブクローンの最適培養条件が培養増殖に影響すると考えられる要 因:光の有無、ガス組成、温度、pH、植物ホルモン及び糖を含む培地補足分の 多変量分析により決定される。安定な培養増殖が達成された後、根培養が維持培 地に保持される。根培養の場合、馴化が起こり、即ち培養がホルモン補足分の要 求なしで維持される。 固体支持体上で増殖された根の他に、上記の確立された安定根の根端を三角フ ラスコ(通常100mlの培地を含む250mlフラスコ)に含まれた液体培地に移 した。フラスコを当業者に既知の回転振盪機に置き、約125rpmで操作した。 タキソール及びタキソール関連化合物を生産する水耕によるイチイ根、試験管 内正常根の増殖、不定根、茎及び葉外植片由来カルスの根並びにアグロバクテリ ウム形質転換根を培養する方法が含まれる段階は次の通りである。 (1)適切な組織が挿し木源及び開始根形成として選ばれる 全体的組織源は、イチイ属植物である。タキソールが単離される種々の植物種 としては、T. brevifolia、T. canadensis、T.chinensis、T. floridana、T.glo bosa、T. sumatrana、T. yunnanensisが挙げられ、T. baccata、T. cuspidata及 びT. mediaの種々の栽培品種及びイチイ属の他のものが根形成された。用いられ る挿し木、植物種又は栽培品種の選択基準は、次の特性に基づくものである: a.高タキソール生産 b.高9−ジヒドロ−13−アセチルバッカチンIII生産 c.高バッカチンIII生産 d.高レベルの他の既知のタキソール前駆体 e.HPLC分析により求められた高レベルの未知のタキサン。 図2−5に示されるように、以前には同定可能でないピーク(ピークA−K) が組織培養抽出液に出現する。プロファイルは、根(図3−5)由来培養と比べ た茎(図2)及び種々の植物種の根培養物で異なっている。保持時間は次の通り である。 A = 33.6 B = 34.9 C = 36.1 D = 37.9 E = 39.9 F = 42.3 G = 44.4 H = 46.2 J = 50.8 K = 51.8 挿し木は2種類の方法--一方は土壌ミックス中及び他方は溶液中で根形成され る。イチイ植物は挿し木から比較的増殖が容易であるが、方法は異なる。イチイ 挿し木は極めてトポフィティックであり、親植物で示す生育習性を維持する。1 例においては、挿し木は9月から霜後の12月まで採取した。これらは休眠中植物 の根であり、根培養からのタキソールの高収量が説明される。代謝根活性は、植 物の休眠中高いものである。霜後に取った挿し木は典型的には霜なしの挿し木よ り容易に根形成する。 挿し木を取った後、茎の下の方の部分から葉を取り除く。8,000ppmのI BA−タルク及び殺菌剤をほとんどの品種に用いたが、5,000〜10,00 0ppmIBAの急速な浸漬が好ましいものがある。 用いることができる多くの種類の培地があるが、砂又は砂/ピートミックスが 好ましい。挿し木の下端を68〜75゜Fに維持し、上端は冷却し、乾燥を防ぐ ためにミスト下に配置する。挿し木は植付の8〜9週間後に分枝根を示す(Dir &Heuser, 1987)。 この期間の後、根を洗浄し植物を水耕に移す。挿し木を土壌に置く代わりは、 挿し木の下端を前述のように処理し直接水耕に置くことである。 根におけるタキソール及び関連タキサン生産の最大生産と共に根/シュート成 長の最適化をもたらす組合わせの要因の1つは、まずイチイ植物の成長を最大に することである。これは、根形成挿し木を水耕に移すことにより達成される。根 帯域においては栄養レベルの最適化(Hoagland & Arnon, 1938)は、CO2/O2の 組合わせ;温度及びオーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、エチレン、ブラ シノステロイド、アブシジン酸、シコセル、B9のような成長抑制物質及び他の 調節物質を含む植物成長調節物質を単独で又は組合わせを試験することにより達 成される。更に、水耕で成長した植物のシュートにも最適化されたガス組成(C O2多量)、環境条件、例えば光、温度、湿度及び植物成長調節物質が必要であ る。根及びシュートに対するこれらのパラメーターの各々の最適条件は使用され る種及び所望される特定のタキサンで異なり、根を高レベルのタキソール、9− ジヒドロ−13−アセチルバッカチンIII、バッカチンIII、他の既知及び未知タ キサンに対して成長させるかが使用される最適条件を要求する。 タキソール、タキソールの活性誘導体、セファロマンニン、バッカチン並びに タキソールの他の前駆体及び中間体は、標品と植物抽出液の保持時間を比較する ことによるHPLC分析を用いて試験することができる。この分析は、カルスを 抽出し、HPLC分析を抽出液で行い、主ピークの成分を集めることにより達成 される。これらのピークの成分を本明細書に開示される微小管安定化分析(図5 、材料及び方法)及び試験管内癌モデル系で活性を試験する。スクリーンに適切 な癌細胞系としては、B16黒色腫;MX−1乳異種植皮;P388白血病;K B;L1210白血病が挙げられる。 タキソール活性は、抽出液がタキソールと同様の方法で微小管活性の安定化能 を有することを示すことにより細胞系においても確認される。タキソールのもう 1つの同定手段は、カルス細胞系を抽出し、この抽出液をHPLCで精製し、H1 及び2−D高分解能核磁気共鳴(NMR)分析を用いてタキソールを同定する ことにより達成される(Falzoneら,1992)。 増殖速度を最大にするために種々のバイオリアクター設計が有効であり、タキ ソール、タキソールの活性誘導体、セファロマンニン、バッカチン及び他のタキ ソール前駆体が細胞系の各々によって生成され、溶液中に分泌されている(Weat her & Giles,1988; Payneら,1987)。種々のゲル及びメンブランリアクタ ーに固定化した植物細胞もバイオリアクターに用いられている(Brodelius, 1985)。アルギン酸塩、寒天、アガロース、κ−カラゲナン、ポリアクリルアミ ド、ポリウレタン及び種々の膜配置が細胞をからみつけるために用いられている (Brodelius, 1988; Smidsrod & Skjak-Braek, 1990)。光レベル、ガス組成/ 溶存酸素、温度、植物ホルモン、増殖培地のpH、栄養素、ビタミン及びタキソ ールの培地からの除去のような環境条件を最適化することにより、所望の化合物 抽出が最大となる。 本発明の細胞系に見出されたタキソールレベルは、Taxus media cv. Hicksii の茎、葉及び樹皮より少なくとも1〜2倍高い(表I)。これらのレベルは更に 増大される。一般に種々の組織培養の場合、低又は検出できないレベルの二次産 物を生産する培養は、培養条件の最適化、前駆体供給、生物性(Heinstein,1985 ;Fukuiら,1990)及び無生物性エリシターの使用、例えば紫外線照射(Kartusch & Mittendorfer, 1990)及び重金属イオン(Threlfall & Whitehead, 1988)の 使用を含む種々の手段によって高められることが示されている。前駆体をTripte rygium wilfordiiの細胞培養に添加すると、抗腫瘍化合物トリプジオリド(Misa waら,1985)の生産を増大することが報告されている。前駆体供給、本明細書で 定義される生物性及び無生物性エリシターは、イチイ培養に関する使用に適して いる。 本発明によれば、イチイ培養からイチイを再生して別のタキソール及び更にお もしろいことには、恐らく培養内で同定されたタキソール様活性を有する新規な 化合物が得られる。 タキソール活性は、抽出液がタキソールと同様の方法で微小管活性の安定化能 を有することを示すことにより細胞系においても確認される。タキソールのもう 1つの同定手段は、根を抽出し、この抽出液をHPLCで精製し、H1及び2− D高分解能核磁気共鳴(NMR)分析を用いてタキソールを同定することにより 達成される(Falzoneら,1992)。 増殖速度を最大にするために種々の水耕系及びバイオリアクター設計が有効で あり、タキソール、タキソールの活性誘導体、セファロマンニン、バッカチン及 び他のタキソール前駆体根細胞の各々によって生成され、溶液中に分泌されてい る(Bloom,1989; Hiltonら,1988)。光レベル、ガス組成/溶存酸素及び/又は CO2、温度、植物ホルモン、増殖培地のpH、栄養素、ビタミン及びタキソー ルの培地からの除去のような環境条件を最適化することにより、所望の化合物抽 出が最大となる。 本発明の根に見出されたタキソールレベルは、植物の他の部分より少なくとも 1〜2倍高い(表I)。これらのレベルは更に増大される。一般に種々の根培養 の場合、低又は検出できないレベルの二次産物を生産する培養は、培養条件の最 適化、前駆体供給、生物性(Heinstein,1985; Fukuiら,1990)及び無生物性エ リシターの使用、例えば紫外線照射(Kartusch & Mittendorfer, 1990)及び重 金属イオン(Threlfall & Whitehead, 1988)の使用を含む種々の手段によって 高められることが示されている。前駆体を根に添加すると、二次代謝物生産を増 大することが示されている。前駆体供給、本明細書で定義される生物性及び無生 物性エリシターは、イチイ根培養に関する使用に適している。 放射線照射及び化学的突然変異原によって根に突然変異を誘発すると、タキソ ール、10−デアセチルバッカチンIII、7−エピ−10−デアセチルバッカチ ンIII、バッカチンIII、7−エピーバッカチンIII、9−ジヒドロ−13−アセ チルバッカチンIII、セファロマンニン、10−デアセチルタキソール、7−エ ピ10−デアセチルタキソール、7−エピタキソール、これらの化合物の他の既 知及び未知の天然誘導体及びタキソールを生成する生化学経路における前駆体及 び中間体を含む他の関連タキサン及びタキソールの活性誘導体が得られる。更に 、振盪培養及び大量精製と連結された大量バイオリアクターにおける生物性及び 無生物性エリシター、前駆体の供給及び他の誘発法により生成物の収量が増加さ れる。 本発明は、下記実施例で更に詳細に説明される。これらの実施例は具体的に説 明するために含められ、本発明を限定するものとみなされるべきではない。 実施例1カルス細胞系G1のイチイからの調製 春にペンシルバニア州立大学の構内にある木から新しく出ているTaxus mediac v. Hicksiiの多肉(多汁質)茎を採取し、直ちに処理した。茎から葉を取り除き 、茎を3cmの切片に切断した。試験されたイチイの全植物種において最高レベ ルのタキソールを含有するために、若い多肉茎組織を選択した。これらの外植片 をエタノール中で20秒間表面滅菌し、直ちに10%漂白液(v/v)とトゥイー ン20に20分間入れ、滅菌水で3回すすぎ、無菌条件下で切片にした。他の標 準表面滅菌手順も適している。表面滅菌した茎を無菌条件下で切片に切断し、2 5℃の明暗所で2,4−D、カイネチン又は2,4−Dとカイネチンのあり及び なしのGamborgのB5培地に置いた。未分化カルス組織は最初は緩慢に増殖するが 、多数の継代培養により安定な増殖特徴を有するG1と称する砕けやすい黄色が かった細胞系を得た。この細胞系は、25℃の暗所においてGamborgのB5培地で 外因性ホルモンの供給なしで増殖する。 細胞系G1をカゼイン加水分解物、グルコース及びフルクトースで補足した培 地に維持し、この細胞系の増殖速度が顕著に増大することが見られた(表III) 。 他の細胞系はG1由来とした。カルス細胞系G1を表IIIに示されている修飾G amborgのB5培地でサブクローンした。次いでカルス細胞系を25℃の暗所で表II に示される液体培地を含有する膜いかだに移した。この細胞系をサブクローンし 、安定な増殖特徴を有する細胞系を誘導した(CR1)(実施例2参照)。 実施例2本発明の方法に従ってカルスから調製されたタキソール生産細胞系CR−1の特 G1と称するカルスから誘導されたCR−1を称するカルス誘導細胞系は、次 の特徴を有する:栄養培地がGamborgのB5培地である培養内で増殖する;20− 25℃の暗所で増殖する;外因性植物ホルモンを必要としない(馴化系である) ;培地にカゼイン加水分解物、グルコース及びフルクトースの培地に加えること によりその基線に比べて増殖速度の増大を示す;倍加時間5−16日間及び培養 内安定な増殖を示す。細胞系は、タキソール、タキソールの活性誘導体、セファ ロマンニン、バッカチン及びタキソールの他の前駆体を増殖培地に分泌すること ができた。 CR1と称するカルス由来細胞系は継代培養後カルスの急速な増殖を生じた: 膜いかだに植え込んだ3gのカルスが新しい培地を添加した7−10週間以内に 継代培養なしで50−70gのカルスを生成した。 標品タキソール及びセファロマンニンは、各々保持時間31及び25分を有す る。CR−1のようなカルス試料は標品タキソール及びセファロマンニンに相当 する保持時間を有するが、S2のような懸濁系はピークがずれ、各々32及び2 5分で溶離する。保持時間のこのずれは、これらの化合物の懸濁系からの精製が 困難になる。これは、根培養に関して問題ない。 実施例3本発明の方法に従って調製されたタキソール生産懸濁細胞系S3及びSR−1の 特徴 更に、2種の懸濁培養系をカルス細胞系G1から本発明の方法によって作成し た。表IVに示される修飾GamborgのB5培地を用いて25℃の暗所で増殖した場 合安定な増殖特徴を有する懸濁培養系S3を誘導した。本方法で作成した懸濁細 胞系は典型的には緩慢に増殖するが、サブクローン化により細胞系S3を得、適 度な増殖速度を有した。本細胞系(S3)は、タキソール、タキソールのその前 駆体及び活性誘導体を生成し、これらの化学物質を溶液中に分泌し、交換樹脂を 用いて溶液から容易に取り除くことができる。 SR−1と称するもう1つの懸濁培養細胞系を、膜いかだで増殖させたCR1 カルス系からユニークな方法で得た。微細な細胞懸濁液は、カルスCR1が膜い かだで増殖する栄養溶液中に見出された。栄養培地中の懸濁液にカルス細胞系C R1を変えた細胞を表IVに示されるGamborgのB5培地中約24−26℃の暗所 で攪拌しながら1リットルの振盪フラスコで増殖する本発明の方法を用いて、C R1の懸濁培養を作成した。この懸濁培養をSR−1と称した。懸濁培養SR− 1は、タキソール、タキソールの活性誘導体、セファロマンニン、バッカチン及 びタキソールの他の前駆体を増殖培地に分泌することができる。 実施例4本発明の方法に従って調製されたタキソール生産懸濁細胞系LG3の特徴 暗所で増殖する細胞系G1(実施例1)の細胞試料を12時間明るい所、12 時間暗所の光サイクルに25℃で移した。明るい所に移すと最初は増殖速度が減 速し、褐色に変色した。細胞死を避けるために、本カルス系を2,4−D及びカ イネチンを含有するいくつかのホルモン体制に置いた。これらの細胞系をサブク ロ ーン化し、GamborgのB5培地で増殖するLG3と称するカルス細胞系を明るい所 で選択した(表III)。LG3には、増殖するために外因性植物ホルモン(1ppm2 ,4−D及び0.2ppmカイネチン)が必要である。本カルス系は膜いかだに馴化し 、懸濁培養が開始した。LG3を2−イソペンチルアデニン及びインドール−3 −酪酸(0.1、1.0及び5.0ppm)の種々の組合わせからなる種々のホルモン体制で 継代培養した。この細胞系は、タキソール、タキソールの活性誘導体、セファロ マンニン、バッカチン及びタキソールの他の前駆体を増殖培地に分泌することが できる。 カルス細胞系LG3を25℃の明るい所でサイトカイニン及びオーキシンの1 0種類のホルモン体制で継代培養した。本方法を用いることにより、シュート形 成が誘導された。本手法は、優れたタキソール生産能による植物の再生において かつ無菌条件下で増殖された植物のタキソールレベルを高める手段として貴重で ある。LGS−3は、LG3由来の懸濁培養である。 実施例5イチイ培養からタキソール及びタキソール関連化合物の抽出及び分析 HPLC分析を用いてTaxus media cv. Hicksii細胞系CR1、S3、SR1 及びLG3の各々のおけるタキソール、セファロマンニン及びバッカチンを同定 した(材料及び方法参照)。これは、植物試料と標品との間の保持時間を比較す ることにより達成した。タキソール活性も抽出液が標品と同様の方法で微小管安 定化能を有することを示すことにより確認された。タキソールが細胞系に含有す ることを証明する3番目はタキソールをHPLCで精製しこの精製試料を核磁気 共鳴分析によりタキソールを同定することによった。タキソールの誘導体及び追 加の前駆体も細胞系の各々においてHPLCで同定した。これは、細胞系の各々 を抽出し、この抽出液をHPLCで処理し、主ピークを集め、これらの試料を試 験管内微小管安定化分析で試験することにより達成した(材料及び方法参照)。 Taxus media cv. Hicksii細胞系CR1、S3、SR1の誘発されない培養で 生産されたタキソールレベル及びLG3タキソールレベルは、HPLC分析で求 めた場合若い茎からの抽出液に見られるレベルより2−3倍高かった。以前には 同定されていないタキソール活性を有するピークを表すHPLCプロファイル及 び細胞系間のプロファイル差が更に興味深かった。例えば、細胞系SR−1及び S−3のHPLCクロマトグラムプロファイルの差異は、同一条件下細胞系CR −1(7)HPLCプロファイルと比較した場合明らかであった。ピーク4、タ キソール様活性を示しかつCR−1に存在するピークは、S−3には消えている か存在しない。ピーク5はCR−1に存在するが、SR−1には消えている。お もしろいことに、CR−1に見られたピーク4も5もカルス及び培養細胞抽出液 のピークを検出するために用いられる条件下でT. media Hicksiiの直接抽出液に は検出されなかった。 培養の種々の増殖パラメーターを使用するかあるいは種々のHPLC法が適用 される場合には他のプロファイルが生じることが予想される。CR−1の方法が 本明細書に記載される。疎水性に基づく他の方法又は環含有構造の他の区別方法 も適する。 実施例6タキソール及びタキソール関連化合物の培養からの収量を増大させる誘発及び前 駆体供給 懸濁培養系S3及びSR1を1リットルのフラスコ中GamborgのB5培地で増殖 させる(表IV)。生物性(オートクレーブにかけた菌類細胞壁断片及び胞子) 及び無生物性(重金属の塩:バナジン酸塩、鉛及び水銀)誘発がエリシターとし て適している。両細胞系及び誘発法により、高レベルのタキソール、その前駆体 及びタキソール誘導体が得られる。 生体内及び生体外の両方で増殖された根をエリシターとして適切な生物性(オ ートクレーブにかけた菌類の細胞壁断片及び胞子)及び無生物性(重金属の塩: バナジン酸塩、鉛及び水銀)ストレスで誘発させた。評価されたイチイ属植物/ 栽培品種すべてを種々の程度に誘発させ、種々のタキサンを増加した。 タキソール生化学経路の前駆体及び/又は中間体(即ち酢酸塩、メバロン酸) を供給した根により、タキソールの増加及び広範囲のタキサンが得られ、その個 々のレベルはイチイ属植物/栽培品種に依存した。 実施例7タキソール及び関連タキサン収量を増加するイチイ培養の突然変異の誘発 細胞系CR1、S3、SR1及びLG3に高レベルのタキソール、そのタキソ ールの前駆体及び活性誘導体を生産する突然変異を誘発させるために、UV照射 処理及びEMSのような化学的突然変異原に供する。選択基準及びタキソール生 産細胞系を培養する方法は、本明細書に開示された方法に準じる。この方法でタ キソール生産細胞の産生を高める突然変異が選ばれる。 高レベルのタキソール、そのタキソールの前駆体及び活性誘導体を生産するイ チイ根に突然変異を誘発させるために、UV照射処理及びEMSのような化学的 突然変異原に供する。突然変異を誘発させる他に、天然に存在する自然突然変異 も選ばれる。選択基準及びタキソール及び関連タキサン生産根を培養する方法は 、本明細書に開示された方法に準じる。この方法でタキソール及び関連タキサン 生産根の産生を高める突然変異が選ばれる。 実施例8不活性状態の細胞系及び根保存 イチイ培養に好ましい新規な保存方法は、インキュベーション温度を4−10 ℃まで低下させることである。増殖は、冬眠様状態まで遅くなる。細胞又は根を 正常に戻すために、温度を増殖に最適なまで徐々に上げた。 カルス細胞系CR1及びLG3はマジェンタGA−7容器内に置かれた膜いか だ上に維持され、S3及びSR1の振盪培養は1リットルの振盪フラスコに維持 され2週間毎に継代培養される。対数期の増殖中細胞培養CR1、LG3、3及 びSR1の長期保存の凍結保存は、凍結保護剤としてソルビトール及びDMSO を用いる標準凍結保存法を用いて達成される。凍結保存は、二次代謝物の合成及 び蓄積の生合成能が保存から取り出した後無傷のままである細胞培養の長期保存 の可能性が大きいことを示した。 根培養はマジェンタGA−7容器内に置かれた膜いかだ上に維持され、振盪培 養は1リットルの振盪フラスコに維持され2週間毎に継代培養される。対数期の 増殖中根培養の長期保存の凍結保存は、凍結保護剤としてソルビトール及びDM SOを用いる標準凍結保存法を用いて達成される。凍結保存は、二次代謝物の合 成及び蓄積の生合成能が保存から取り出した後無傷のままである根の長期保存の 可能性が大きいことを示した。 実施例9イチイ根由来試験管内組織培養 安定な培養増殖が達成された後、根培養を支持培地に保持する。根培養の場合 、馴化が起こり、即ち培養がホルモン補足分を必要とせずに維持される。次いで 選択サブクローンに最適な培養条件を培養増殖に影響すると考えられる要因:光 の有無、ガス組成、温度、pH、植物ホルモン及び糖を含む培地補足分の多変量 分析により求める。 無菌正常根及び“毛根”を次の条件:正常根用ホルモンを含み“毛根”用ホル モンなしで25℃、pH5.6、21%O2残りについては空気で暗所で保持さ れた維持培地で増殖し、増殖/タキサン生産の多変量分析の根端原料として用い る。いくらかの根端をGamborgのB5、Murashige & Skoog、McCownの木質植物液体 培地に移し、通気する。 増殖速度/タキサン生産が1ヵ月かけて評価されるが、他の期間も結果によっ ては適している。最適基本栄養組成物を求めた後、ビタミンの種々のレベルの結 果を評価する。例えば、GamborgのB5培地が最適であると見られる場合、ビタミ ンはB5培地に見られるものの1/2×、1×、2×、3×及び4×に変動する。 ビタミンが最適化された後、スクロース、グルコース又はフルクトースのような 可変糖が1/2×、1×、2×及び3×に変動する。糖濃度及び種類を最適化し た後、15〜30℃の温度の影響を評価する。最適温度が確立された後、pH3. 5〜7.0の影響を評価する。 前述のパラメーターのすべてを最適化した後、根の1/2を暗所に保持し、一 方の1/2の根を明るい所(50μe m-2-1)に移し、馴化させる。馴化中、 糖がすべて除去される時間に根が炭素源として光合成を使用することができるま で増殖培地から糖が徐々に除去される。 根が光に馴化した後、50〜100mEμ-2-1の可変光レベル及び評価された 増殖速度/タキサンに供する。光レベルを最適化した後、CO2レベルを0.03〜3 .0%に変えながら一定に保持する。更に、二酸化炭素レベルを暗所で増殖した根 に変え、増殖速度/タキサンを評価する。 実施例10イチイ根からのタキソール及びタキソール関連化合物の抽出及び分析 HPLC分析を用いて評価したイチイ属植物/栽培品種の各々においてタキソ ール、10−デアセチルバッカチンIII、7−エピ−10−デアセチルバッカチ ンIII、バッカチンIII、7−エピバッカチンIII、9−ジヒドロ−13−アセチ ルバッカチンIII、セファロマンニン、10−デアセチルタキソール、7−エピ 10−デアセチルタキソール、7−エピタキソール、これらの化合物の他の既知 及び未知の天然誘導体を同定した(材料及び方法参照)。タキソール及び関連タ キサン及びイチイ属植物/栽培品種と異なった特定のタキサン、例えば9−ジヒ ドロ−13−アセチルバッカチンIIIの量がTaxus canadensisに主に見られた。 これは、植物試料及び標品との間の保持時間を比較することにより達成された( 図1)。タキソール活性も抽出液が標品タキソールと同様の方法で微小管安定化 能を有することを示すことにより確認した。タキソールがイチイ植物の根に含有 することを証明する3番目はタキソールをHPLCで精製しこの精製試料を核磁 気共鳴分析によりタキソールを同定することによった。タキソールの誘導体及び 追加の前駆体も種々のイチイ属植物/栽培品種の各々の根においてHPLCで同 定した。これは、根培養の各々を抽出し、この抽出液をHPLCで処理し、主ピ ークを集め、これらの試料を試験管内微小管安定化分析で試験することにより達 成した(材料及び方法参照)。使用した標準に相当しない多数のタキサンもあっ た。 イチイ根の誘発されない培養で生産されたタキソールレベルは、大体HPLC 分析で求めた場合他の植物からの抽出液に見られるレベルより2−3倍高かった 。以前には同定されていないタキソール活性を有するピークを表す根抽出液から のHPLCプロファイル及び種々のイチイ属植物/栽培品種から得られた根間の プロファイル差が更に興味深かった。例えば、Taxus media、Taxus canadensis 及びTaxus cuspidataのHPLCクロマトグラムプロファイルの差異は、図3− 5に示されるものと比較した場合明らかであった。含めていない他のプロファイ ルもイチイ属植物/栽培品種間に広範囲の差異を示している。 実施例11タキソール及び関連タキサンを生産するイチイ根の成長用水耕の使用 通気養液中で植物を成長させることによる水耕、栄養膜法及び他の水耕系で根 を成長させると、タキソール及び関連タキサンが生産される。また、新規な系も 設計され評価される。系を最適化するためには、ガス組成、溶存酸素、スパージ 速度及び攪拌速度、光、増殖培地のpH、養分及び有機補足分、樹脂の使用によ る培地からの二次産物の除去及び誘発のような環境条件の適切な調整が必要であ る。 根の成長は“栄養膜法”に適している。本系は、根を支持する膜上を流動する 栄養液を有し再循環される。伝導性を測定することにより必要とされる養分を添 加することができ、溶液から一列にサンプリングすることにより培養液中のタキ ソール、タキソール誘導体及び前駆体の存在を分析することができる。本増量系 は膜いかだ上での根の成長と似ている。本系はまた、ノズル、蠕動ポンプ及びタ イマーからなる系により断続的に根に噴霧された栄養培地を有し、それにより根 全体に均一に養分を供給することにより、更に養分吸収、効率及び養分使用の最 少化を高めることにより最適化することができる。 根形成挿し木は、通常1/4強度のHoagland液に移し、次の条件下:21%酸 素/0.03%二酸化炭素/残りは窒素が栄養液に通気され、20〜25℃、pH4 〜5、植物成長調節物質なしで1ヵ月間馴化させる。植物の上部を相対湿度60 〜90%、放射照度50μE m-2s-1、周囲レベルCO2/O2及び20〜25℃に 維持する。増殖速度は、Artecaら(1985)に示されている方法によってこの馴化中 、通常約1ヵ月モニターされる。 馴化期間後、前述の他のパラメーターを一定に保持しながら1/4、1/2、 3/4及び全強度のHoagland液を評価することにより全養分を変える。次いで増 殖速度/タキサン生産を評価する。 基本栄養組成物が決定された後、1ヵ月の馴化期間に組込み、別のパラメータ ー設定を評価する。植物の馴化期間後に評価された次のパラメーター設定は、可 変レベルの窒素、カリウム又はリンの影響である。例えば1/2強度のHoagland が最適である場合には、窒素、カリウム又はリンレベルを1/2Hoagland液にみ られたレベルの1/2、1X、2X及び4Xに変え、増殖速度/タキサンを評価 する。 養分を最適化した後、可変レベルのCO20.03〜5%を栄養液に吹き込み 、増殖速度及びタキサン生産を評価する。CO2レベルを最適化した後、前述の 最適化されたパラメーターのすべてを一定に保ち温度を15〜25℃に変え、そ の後増殖速度及びタキサン生産を評価する。 全パラメーターを根帯域において最適化した後、これらを馴化期間中一定に保 持する。植物の上部を光レベル50〜500μE m-2s-1に供し、増殖速度及びタ キサン生産を評価する。光レベルを最適化した後、CO2レベル0.03〜0.3%に変 え増殖速度及びタキサン生産を評価しながら一定に保持する。光及びCO2レベ ルが最適化された後、一定に保持され、バイオマスを増大させるためにホルモン 処理する。これは2方法、根を通すかあるいは葉噴霧で達成することができる。 適用された濃度範囲は、根及びシュート適用間で異なり、根濃度の方が常に低い 。 水耕で成長させた植物の根及びシュート双方のバイオマス生産を最大にするた めに、ジベレリン、サイトカイニン又はブラシノステロイドをジベレリンの場合 1〜100ppm及びサイトカイニン又はブラシノステロイドの場合0.01〜1p pmの濃度で根に適用する。葉散布を用いる場合、ジベレリンは100〜500pp mにわたって適用され、ブラシノステロイド又はサイトカイニンは1〜10ppmに わたって適用される。処理後、増殖速度及びタキサン生産を評価する。 十分なバイオマスが得られた後、Cycocelのような成長抑制物質を葉に500 〜1000ppmの濃度で適用するこにより植物の上部の成長を遅らせてから増殖 速度及びタキサン生産を評価する。 実施例12タキソール及びタキソール関連化合物を生産するバイオリアクターにおける培養 物又は根の使用 懸濁細胞系SR1をエアーリフト型攪拌及び潅流バイオリアクターで増殖する と、タキソールが生成される。また、新規な培養槽も設計される。系を最適化す るためには、ガス組成、溶存酸素、スパージ速度及び攪拌速度、温度、増殖培地 のpH、養分及び有機補足分、樹脂の使用による培地からの二次産物の除去及び 誘発のような環境条件の適切な調整が必要である。 カルス系CR1の増殖は“メンブランフロー”バイオリアクターに適している 。 本系は、カルスを支持する膜上を流動する栄養液を有し再循環される。伝導性を 測定することにより必要とされる養分を添加することができ、溶液から一列にサ ンプリングすることにより培養液中のタキソール、タキソール誘導体及び前駆体 の存在を分析することができる。本増量系は膜いかだ上でのカルス細胞系CR1 の増殖と似ている。本系はまた、ノズル、蠕動ポンプ及びタイマーからなる系に より断続的にカルスに噴霧された栄養培地を有し、それによりカルス全体に均一 に養分を供給することにより、更に養分吸収、効率及び養分使用の最少化を高め ることにより最適化することができる。 根をエアーリフト型攪拌及び潅流バイオリアクターで増殖すると、タキソール 及び関連タキサン生産が得られる。また、新規な培養槽も設計される。系を最適 化するためには、ガス組成、溶存酸素、スパージ速度及び攪拌速度、温度、光、 増殖培地のpH、養分及び有機補足分、樹脂の使用による培地からの二次産物の 除去及び誘発のような環境条件の適切な調整が必要である。 根の増殖は“メンブランフロー”バイオリアクターに適している。本系は、根 支持する膜上を流動する栄養液を有し再循環される。伝導性を測定することによ り必要とされる養分を添加することができ、溶液から一列にサンプリングするこ とにより培養液中のタキソール、タキソール誘導体及び前駆体の存在を分析する ことができる。本増量系は膜いかだ上での根の増殖と似ている。本系はまた、ノ ズル、蠕動ポンプ及びタイマーからなる系により断続的に根に噴霧された栄養培 地を有し、それにより根全体に均一に養分を供給することにより、更に養分吸収 、効率及び養分使用の最少化を高めることにより最適化することができる。 本発明は種々の変更及び変形を受けやすいが、その個々の実施態様は図面の例 によって示してきており、ここで詳細に記載される。しかしながら、本発明を開 示された具体的な形に限定するものではなくて、反対に本発明が添付の請求の範 囲によって定義される本発明の真意及び範囲内に属する変更、等価及び変形をす べて包含するものであることは理解されるべきである。 材料及び方法 1.微小管安定化バイオアッセイ 微小管安定化バイオアッセイを用いて組成物の微小管形成の安定化能をスクリ ーンする。微小管バイオアッセイの結果と癌モデル分析における組成物の化学療 法作用との間に予想的直接相関がある。従って、微小管安定化バイオアッセイは 臨床試験に有効な化学療法剤のスクリーニング試験として当業者に認識されてい る。 バイオアッセイを行うために、ニューロン微小管(MT)タンパク質を新鮮な 子ウシ脳を用いてShelanskiら(1973)の方法に従って調製する。1Mグルタミン 酸の存在下に4回循環する(Hamel & Lin, 1981)ことによって、1回循環した MTタンパク質から内因性微小管会合タンパク質(MAP)を取り出す。循環を 完了した後、得られた最後の微小管沈降物を冷PMバッファーに可溶化し、更に Weingartenら(1975)によるホスホセルロースクロマトグラフィーで精製する。 暗視野顕微鏡を用いる分析を次のように行う。 (1)試験抽出液は上記のようにPMバッファーに可溶化したものである。PM バッファー:50mMl,4−ピペリジンジエタンスルホン酸(Pipes)pH 6.9;1mM硫酸マグネシウム;1mMエチレングリコールービス(b−アミノエ チルエーテル)−N,N,N′,N′−四酢酸[EGTA]チュブリン及びMg −GTP貯蔵液。 2.タキソール生産細胞系を生産するカルス及びサブクローンの物理的選択基準 (図2及び3参照) イチイ茎外植片の約90%が開始約2−4週間後にカルス誘導を示した。黄色 呈色カルスを選び、外植片から分離し、継代培養した。カルスは、最初緩慢な増 殖を示し、約3−6ヵ月以上で倍加するだけであることが特徴的である。克服さ れるべきもう1つの難点は、ほとんどのカルスが継代培養後1−3週間以内に茶 色がかった色に変化し、最後に死滅することである。赤色に呈色した浸出液は、 細胞死が起こりそうなもう1つの徴候であった。 黄色に呈色した砕けやすいカルスの凝集塊を継代培養に選択した。赤色及び褐 色に呈色した凝集塊は選択しなかった。選択できる凝集塊はたいてい褐色に呈色 した(死)カルス細胞で囲まれており、生細胞はしばしば褐色に呈色したカルス から突出している結節として出てくる。 3.タキソール及び関連タキサンの抽出 根培養を回収し、凍結乾燥し、オムニミックスホモジナイザ(OmniInternatio nal, Waterbury, Connecticut)で均質化することによるメタノールと塩化メチ レンの1:1ミックスで抽出し、次いで15分間音波処理した。この抽出液をワ ットマン#1ろ紙でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮乾固した。次いで残留物を塩化 メチレンと水に分配し、塩化メチレン画分を窒素流れ下で濃縮乾固した。次いで 最終沈降物/残留物を酸性メタノール(0.1%酢酸)に懸濁し、高性能液体ク ロマトグラフィー(HPLC)分析の0.2ミクロンナイロンフィルターでろ過 した。固相抽出カートリッジ(C18 Sep-pakカートリッジ;Waters,Milford,Mas sachusetts)は、根抽出液が葉、茎、樹皮、カルス及び細胞懸濁培養に比べて非 常にきれいであるので不要であった(Wickremesinhe & Arteca, 1993c)。 4.HPLCによる同定 フェニル保護モジュール(Rainin Instrument Co. Inc., Woburn,Massachuset ts)を含むCurosil G 4 mカラム(4.6mm×250mm;Phenomenex,Torrance, CA)で分析用HPLCを行った。10mM酢酸塩バッファー(pH=4.0):ア セトニトリル(56:44)からなる移動相を0.6mlの流速で用いた。吸光度 227nmでモニターすることによりタキソールを検出した。 試料毎に2回注入を行い、タキソール及びセファロマンニンを定量するために 2ピーク領域の平均を用いた。ピークを同定するために、10−デアセチルバッ カチンIII、7−エピ−10 −デアセチルバッカチンIII、バッカチンIII、7 −エピバッカチンIII、9−ジヒドロ−13−アセチルバッカチンIII、セファロ マンニン、10−デアセチルタキソール、7−エピ10−デアセチルタキソール 、7−エピタキソール及びタキソールの標品を用いた。0.001〜10mg/注 入の標品量を注入することにより主要タキサンすべての線状曲線が決定された。 タキソールのピークは、それらを集め次いで微小管安定化バイオアッセイ及びN MR分析で分析することにより確認した。 5.核磁気共鳴スペクトル(NMR) 標品タキソール及び根から精製したタキソールを重水素で標識した塩化メチレ ンに可溶化し、1H及び13C NMRスペクトルをFalzoneら(1992)によって 記載されている一次元及び二次元法で分析した。 6. 7. 8. 9. 参考文献 本明細書で用いた方法、手法及び/又は組成を補足、説明、背景提示又は教示す るために、下記の参考文献を参考として本明細書に引用する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07D 305/14 7329−4C C12P 17/02 7432−4B (72)発明者 ウィックレメシンヘ エナクシャ アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 16801 ステイト カレッジ グラデュエ イト サークル 6エイチ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.タキソール、タキソール生成する生化学経路の前駆体又は中間体及びタキソ ールの誘導体からなる群より選ばれた精製化合物の生産方法であって、 (a)イチイ属植物の組織外植片を培養を形成しかつ培養細胞によって化合物 を生産することができる条件下で培養し; (b)培養又は培養の順化培地から化合物を集める; ことを含む方法。 2.組織が根又は若い茎を含む請求項1記載の方法。 3.根が休眠植物由来である請求項2記載の方法。 4.更に、培養中誘発法を適用することにより化合物の二次代謝物の生産を高め ることを含む請求項1記載の方法。 5.誘発法が培養にタキソール前駆体を供給することを含む請求項3記載の方法 。 6.タキソール前駆体が酢酸塩である請求項5記載の方法。 7.誘発法が菌類抽出液を加えることを含む請求項4記載の方法。 8.更に、集めた化合物を単離及び精製して非タキソール含有化合物及び混入物 を除去することを含む請求項1記載の方法。 9.根が毛根である請求項2記載の方法。 10.毛根が無毛イチイ根にアグバクテリウムを感染することにより生産される請 求項9記載の方法。 11.培養が根の試験管内組織培養による請求項1記載の方法。 12.培養が根の水耕増殖による請求項1記載の方法。 13.化合物が9−ジヒドロ−13−アセチルバッカチン−3であり、イチイ属植 物がTaxus canadensisである請求項1記載の方法。 14.イチイが更にTaxus media cv. Hicksiiとして定義される請求項1記載の方 法。 15.化合物が癌モデル系の細胞増殖を阻害するか又は微小管安定化バイオアッセ イで陽性結果を生じることができる請求項1記載の方法。 16.癌モデル系がB16黒色腫、MX−1乳異種植皮、P388白血病、KB及 びL1210白血病からなる群より選ばれた細胞系を含む請求項15記載の方法。 17.イチイ培養から細胞系を確立する方法であって、 (a)若い茎及び根からなる群から外植片の組織源を選択し; (b)外植片をカルス誘導培地で培養してカルスを形成し; (c)カルスの選択切片を継代培養してサブクローン増殖を促進し; (d)サブクローンを選択して細胞系を発育させ; (e)細胞系を維持培地中の固体支持体上で培養する; 段階を含む方法。 18.イチイが更にTaxus media cv. Hicksiiとして定義される請求項17記載の方 法。 19.カルス誘導培地が植物ホルモンで補足したGamborgのB5培地を含む請求項17 記載の方法。 20.植物ホルモンが2,4−D、カイネチン及び2,4−Dとカイネチンとの組合わせ からなる群より選ばれる請求項19記載の方法。 21.カルスの選択切片が、他のカルスの増殖速度に比べて増殖速度が高いこと、 増殖を阻害する浸出液の存在を示す赤色呈色がないこと、黄色呈色の存在及び砕 けやすさからなる群より選ばれた基準に基づいて選ばれる請求項17記載の方法。 22.細胞系を維持するための固体支持体が膜いかだを含み、維持培地が表IVに よる修飾GamborgのB5培地を含む請求項17記載の方法。 23.維持培地がカゼイン加水分解物、グルコース及びフルクトースを含む請求項 17記載の方法。 24.グルコース及びフルクトースの濃度が合計約10−40g/lである請求項23記載 の方法。 25.維持培地がスクロース、グルコース及びフルクトースからなる群より選ばれ た糖を含み、該糖の濃度が約40−80g/lである請求項17記載の方法。 26.カゼイン加水分解物が約0.2−1.0g/lである請求項23記載の方法。 27.根が休眠期の植物由来である請求項17記載の方法。 28.該化合物がタキソール、タキソール生産をもたらす生化学経路の前駆体又は 中間体及びタキソールの誘導体からなる群より選ばれる請求項1記載の方法の 生産物である精製化合物。 29.イチイ組織由来の細胞系であって、下記の特徴を有する細胞系。 (a)培養内で安定な長期増殖;及び (b)タキソール、タキソール生産をもたらす生化学経路の前駆体又は中間体 及びタキソールの誘導体からなる群より選ばれた化合物を発現する能力。 30.イチイがTaxus media cv. Hicksiiを含む請求項29記載の細胞系。 31.化合物が癌モデル系の細胞増殖を阻害するか又は微小管安定化バイオアッセ イで陽性結果を生じることができる請求項29記載の細胞系。 32.癌モデル系がB16黒色腫、MX−1乳異種植皮、P388白血病、KB及 びL1210白血病からなる群より選ばれた細胞系を含む請求項31記載の細胞系 。 33. Taxus media cv. Hicksiiの茎、葉又は樹皮の直接抽出により生産される より少なくとも約1−2倍増加するタキソール量を生産するとして定義された請 求項29記載の細胞系。 34.タキソールの生産方法であって、 (a)イチイ由来の細胞系又は水耕培養根をバイオリアクターに入れ; (b)タキソールが細胞系又は根によって生産されかつバイオリアクターの栄 養培地に分泌されるようにバイオリアクターを操作し; (c)培地からタキソールを集める; ことを含む方法。 35.細胞系が請求項17記載の方法に従って生産される請求項34記載の方法。 36.微小管安定化活性を示す化合物であって、クロシルGカラム、No.40からの HPLCプロファイルで溶離するピーク、安定なイチイ細胞系からの抽出液又は 水耕で成長させた根からなる群から選ばれる化合物。 37.イチイ細胞系がCR−1であり、選択されたピークが31分で溶離する請求 項36記載の化合物。 38.図3−5のピークA−Kからなる群より選ばれた請求項36記載の化合物。
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