JPH08500108A - 癌の予防または治療用の抗癌治療組成物 - Google Patents

癌の予防または治療用の抗癌治療組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、癌細胞に起因する損傷を有した患者の治療法と、未変性ホエータンパク質濃縮物の抗癌組成物としての適用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 癌の予防または治療用の抗癌治療組成物関連出願 この出願は1992年8月13日付で出願された米国出願第929,347号 の一部継続出願であって、更にこれは1989年10月4日付で出願された米国 出願第417,246号の分割および一部継続出願であり、更にこれは米国出願 第289,971号の一部継続出願であり、更にこれは米国出願第188,27 6号の一部継続出願である。この出願は1992年4月10日付で出願された米 国出願第 号の一部継続出願でもあって、更にこれは1990年5月3 日付で出願された米国出願第563,794号の一部継続出願であり、更にこれ は上記米国出願第289,971号の一部継続出願である。それら出願の内容は それら全体を引用することにより開示の一部とされる。発明の概要 本発明は、未変性ホエータンパク質濃縮物が高い免疫学的効果を有するという 意外な発見に基づいている。更に具体的には、この発明は、化学的に誘導された 癌の成長に対するホスト耐性における、未変性ホエータンパク質濃縮物(WPC )の経口投与の効果、および癌の阻害 に対するこのような経口投与の効果にも関する。 米国出願第298,971号および第417,246号明細書およびBounous ら“食餌ホエータンパク質はジメチルヒドラジン誘導性悪性腫瘍の成長を阻害す る”(1)において、我々は、食餌中WPCの連続給餌が、24週間ジメチルヒド ラジン(DMH)で処理されたマウスの結腸において、成長(腫瘍の数および大 きさ)を阻害することを示す実験を記載した。この抗腫瘍効果は、発癌物質に対 する標的細胞の耐性増加および/または癌細胞におけるWPCの直接阻害効果に 起因していた。動物に最初20週間のDMHの際Purina食餌を与え、残り8週間 のDMH処理の際WPC食餌に切り換えた、その後の一連の実験(2)では、癌細 胞におけるWPC給餌の阻害効果が示唆された。 つい最近(3)、フランスの科学者らはヒト癌細胞に対するWPCの直接阻害効 果をインビトロで確認している。 事実、ヒト乳癌細胞によるインビトロの類似の研究では、牛血清アルブミン(B SA)が癌細胞複製の阻害因子であることが示されている(4)。 我々は、WPCのこの活性がWPCのBSA分画中に存在するグルタミルシス テイン基(GSH合成の基質)に特に依存していることも示している(米国出願 第563,794号)。興味あることに、システインデリバリー系オゾチアゾリ ジン‐4‐カルボキシレート(OTZ) (オゾチアゾリジン‐4‐カルボキシレート)の導入は、正常細胞でグルタチオ ン(GSH)レベルを高めるが、ヒト腫瘍細胞でGSHサイクルのフィードバッ ク阻害を起こすことがわかった(5)。OTZのこの差異のある効果は最近インビ ボで確認されている(6)。したがって以前に記載されたWPC(3)、更に具体的に はBSA(4)の直接阻害効果は、グルタミルシステインのような強力なシステイ ンデリバリー系のインキュベート時における放出により説明することができた。 したがって、我々は下記結論に到達した: 1)BSAは、我々がWPCのGSH促進活性に主に関与していることを見い 出した、WPCのタンパク質分画である。我々がWPCの免疫増強および抗発癌 効果の基礎であると考えているこの活性は、WPCのBSA分画中に存在するグ ルタミルシステイン基(GSH合成の基質)に特に依存している。 2)BSAの分子量は66,267であり、このためVilladsenに特許された 抗癌因子のMW(MW500〜20,000)と全く異なる。 3)我々の初期の発見(1,2)は下記のように説明できる:DMH処理時に、W PC給餌は細胞GSHを増加させることにより、発癌物質の作用から標的細胞を 保護している。加えて、GSH合成用基質の利用性が増加すれば、形成された癌 細胞の複製を阻害することができる。 4)我々は、今般、GSH合成用基質を提供する上で、WPCにおける高レベ ルの血清アルブミン(BSA)の重要性について立証した。我々は10%以上の BSAを含有した未変性形の食餌ホエータンパク質濃縮物が抗腫瘍効果を発揮す ると結論付けることができる。図面の簡単な説明 図1は10週、27、20および21月齢目における未変性ホエータンパク質 (U-Lacp)給餌雄性マウスC57BL/6NIAN、変性ホエータンパク質(D-Lacp)、カゼイ ン、卵白タンパク質またはPurina食給餌対照群の肝臓グルタチオン含量について 示す。 図2は10週、17、20および21月齢目における未変性ホエータンパク質 (U-Lacp)給餌雄性マウスC57BL/6NIAN、変性ホエータンパク質(D-Lacp)、カゼイ ン、卵白タンパク質またはPurina食給餌対照群の心臓グルタチオン含量について 示す。 図3はマウスでの5×106SRBCへの脾臓PFC応答に関する様々な供給 源のホエータンパク質濃縮物およびカゼイン(20g/食餌100g)の効果に ついて示す。詳細な説明 定義 (a)ホエータンパク質 ホエータンパク質とは、pH4.6および20℃でカ ゼインの沈降後に“乳清”またはホエー中に溶解している、乳タンパク質の群で ある。牛乳中の主要ホエータンパク質はβ‐ラクトグロブリン(βL)、α‐ラ クトアルブミン(αL)、免疫グロブリンおよび血清アルブミン(SA)である 。 ホエーからこのタンパク質混合物の工業分離産物は“ホエータンパク質濃縮物 ”(WPC)または単離物と呼ばれる。我々の初期実験のほとんどで用いられた WPCは牛乳(″Danmark Protein A.S″のLacprodan-80)由来である。その未変 性状態での使用はU-Lacpと示され、その変性状態での使用はD-Lacpと示される。 ラクトアルブミン(L)はWPCを表すために伝統的に用いられてきた用語であ る。 (b)C=カゼイン (c)SRBC=羊赤血球 (d)PFC=プラーク形成細胞(脾臓):脾臓中PFCの計数はSRBC注射 に対する体液性免疫応答を評価するために用いられる。 (e)GSH=グルタチオン(L‐γ‐グルタミル‐L‐システイニルグリシン ) (f)DMH=1,2‐ジメチルヒドラジン (g)試験された規定処方食餌はタンパク質の種類のみが異なる。 (h)牛乳のホエーはタンパク質約6g/l、Nラクトースの ほとんど、ミネラルおよび水溶性ビタミンを含有している。これらの研究で用いられる食餌:下記表3参照 食餌は下記のように調製した:選択された純粋なタンパク質20g;コーンシ ロップ、コーン油、タピオカデンプン、ビタミンおよびミネラルを含有した製品 80056無タンパク質食餌粉末56g(Mead-Johnson Co.Inc.,U.S.A.);コーン スターチ18g;小麦フスマ2g;Nutramigenビタミン‐鉄プレミックス(Brist ol-Myers,Ontario,Canada)0.05g;KCl 2.65g;NaCl 0.8 4g。我々の処方食餌の炭水化物および脂質成分は同一である。様々な精製食餌 で唯一の変えた要素はタンパク質のそのタイプであった(タンパク質20g/食 餌100g)。食餌中におけるこの濃度で、試験されたすべての異なるタンパク 質は成長マウスに必須アミノ酸の1日要求量を供給した(8)。ビタミンおよびミ ネラルは各組の実験で同一であり、成長マウスに1日要求量を供給するために必 要な量で加えた(9,10)。下記表1は、マウス食餌で提示されるビタミン要求量と 、我々の処方の一部におけるそれらの含量に関する変動範囲について示している 。したがって、我々の実験で用いられるすべての処方食餌は正常体成長、血清タ ンパク質(9)、および脱毛、皮膚炎、白内障、運動失調、脂肪肝等の不存在で明 らかになるように、十分な栄養を供給するように考えられた。後者の症状は非常 に高齢のマウスに勿論存在し、老化プロセスと関係していた。 プラーク分析用の免疫 給餌マウスをInstitut Armand-Frappier,Laval des Rapides,Quebec,Canadaか ら毎週得られる5×106洗浄羊赤血球の静脈内注射により免疫した。プラーク形成細胞(PFC)アッセイ IgMプラーク形成細胞を調べるために用いられた方法は、わずかな変更を加 えたこと以外、本質的にCunninghamおよびSzenberg(11)により記載された方法で あった。脾臓細胞懸濁液は、50メッシュステンレススチールスクリーンに脾臓 を静かに詰め込み、10%熱不活化子牛血清(Grand Island Biological Company ,Montreal,Quebec,Canada)で補充された平衡塩溶液(BSS)において細胞を集 めることにより調製した。脾臓細胞を洗浄し、BSSで15mlに調整した。羊 赤血球を2回洗浄し、20%濃度に調整した。補体源としてのモルモット血清(G rand Island Biological Company,Montreal,Quebec,Canada)をBSSで1/15 希釈した。すべてのストック溶液を使用時まで氷水上に保った。試験では脾臓細 胞0.05ml、羊赤血球0.15mlおよび補体溶液0.75mlを試験管中 37℃で混合した。全混合液を直ちに取出し、スライド室にいれ、加温パラフィ ンロウでシールし、37℃で45〜60分間インキュベートした。プラーク形成 細胞の数をカウントし、脾臓当たりのそれらの総数は各サンプル(脾臓細胞0. 05ml)中におけ るプラーク形成細胞の数に300を掛けて見積もった。値は106当たりの脾臓 細胞よりもむしろ全器官当たりで表示するが、その理由はこの方が脾臓自体の機 能状態をより正確に反映すると思われるからである。 マウスは、通常では免疫後応答がピークにある5日目に、または動態研究では 免疫後3、4、5および6日目に、羊赤血球に対するプラーク形成細胞応答につ いてアッセイがなされた。統計 平均プラーク形成細胞値を食餌群の中で比較したが、2群を比較する場合には Student′s検定または3群以上の場合には分散の分析(ANOVA)を用いた。各群間 の分散の不均一のために、BrownおよびForsytheにより示された調整法を用いた 。脾臓グルタチオン含量 マウス脾臓90mgをMettler PM-300計量器で秤量したが、各サンプルは90mg から5mg(5%)以内の範囲内にある。次いでサンプルを5‐スルホサリチル酸 (5%w/v)中でホモゲナイズした。ホモゲネートを遠心機において10,00 0×gで5分間遠心した。アッセイはAnderson(12)の方法に従い同日に上澄を用 いて行った。値はμmol/湿潤組織gとして表示する。組織グルタチオンアッセイ マウス心臓または肝臓90mgを5‐スルホサリチル酸 (5%w/w)中でホモゲナイズした。ホモゲネートを遠心機において10,00 0×gで5分間遠心する。アッセイはAnderson(12)の方法に従い同日に上澄を用 いて行う。値はμmol/湿潤組織gとして表示する。 17月齢目にいずれかの食餌を始めてから3月後においてGSH含量は、D-La cp(変性ホエートタパク質Lacprodan-80)、カゼイン、卵白タンパク質またはPu rina食給餌対照群と比較してU-Lacp(未変性ホエータンパク質Lacprodan-80)給 餌マウスの肝臓および心臓で高いことがわかった(図1および図2)。Purina実 験食給餌マウスの心臓および肝臓におけるGSH値は10週、17、20、21 月齢目に類似していた。U-Lacp食餌は3および4月間の連続給餌後に、心臓およ び肝臓のGSH含量を“正常”値よりも高めるらしい(図1および2)。 加えて、U-Lacp食餌で3週間後において脾臓GSH含量は、D-Lacp、カゼイン または卵白タンパク質食給餌コントロールでの減少と比較して、若い成熟C3H/He Nマウスでリンパ球の抗原誘導性クローン拡張(expansion)中において増加して いる。老C57BL/6NIAマウスでは、U-Lacp食餌の長期給餌が肝臓および心臓GS Hレベルで中度だが持続的な増加を起こす(図1および図2)。WPCのGSH 増加活性はその未変性形(U-Lacp)に限定される。 この性質は単にWPCの高システイン含量によるものではない。その理由は、 類似システインを含むもう1つのタンパク質源(卵白)(表2参照)がこの生物 学的活性を示さないからである。U-Lacpのこの性質は体重、血清タンパク質およ び食物消費量で評価したところでは、その栄養効力に特に依存しておらず、その 天然形におけるタンパク質の一次、二次および三次構造に依存しているようであ る。 以前に議論され、グルタチオン濃度の細胞内レベルを増加させる方法の一部は 、グルタチオン枯渇の初期相に関連した危険性のために、毒性(13)があるかまた は危険である(14,15)。γ−グルタミルシステイン(16)、アチアゾリジン(17)、 またはグルタチオンエステル(18)を使用する方法(米国特許第4,784,68 5号)では短期的治療に興味ある可能性を与える。しかしながら、細胞グルタチ オンの持続的な上昇を起こすそれらの長期有効性は示されず、それらの長期使用 の毒性可能性も反証されなかった。実際に、グルタチオンおよびグルタチオンジ スルフィドは発癌性および変異誘発性に関して最も一般的に用いられる短期試験 で陽性であることがわかった(13)。生合成酵素活性の減少よりも、むしろGSH 前駆体、システインの欠如が、老化動物でみられるGSHの欠乏に関与している ことをとりわけ示す最近のデータは、我々の発明に関係してくるものである(19) 。同様に、 長期エタノール給餌ラットの肝臓におけるサイトゾルGSHの減少は、γ−グル タミルシステインシンテターゼ活性の能力の制限に起因していないようである(2 0)。 図1および2のデータは、コントロールPurina給餌マウスにおける肝臓および 心臓グルタチオンの濃度が経時的に非常に安定していることを示す。他方、組織 GSHの中度だが持続的な上昇が、栄養上同等のホエータンパク質(U-Lacp)食で 給餌されたマウスでみられた。微量のグルタチオンだけが尿中に排出され、グル タチオンから容易に生じうる分解産物は排出されない(21)。達しうる細胞グルタ チオン濃度の変化の大きさはかなり制限されるが、これはこの分子の臨界的重要 性とそれに付随する厳格な調節コントロールをおそらく反映している。グルタチ オン自体はGSH合成酵素で負のフィードバックとして働き、GSH濃度を増加 させる細胞能力を明らかに制限する(22)。グルタチオンレダクターゼはその主要 な還元型でGSHを維持する(≧90%)。これは、還元グルタチオン(GSH )が膜を通過できないことからこの機能状態を維持し、かつ細胞濃度をコントロ ールするように働くが、酸化型(GSSG)は流入でき、かつ流入して全グルタ チオンを減少させる。これらの酵素以外にも、γ−グルタミルトランスペプチダ ーゼ(GGT)はGSH代謝にとって重要である。GGTは細胞膜レベルでグル タミル部分の再利用経路として働き、GSH合 成で用いられるようにそれらをサイトゾル中に戻す。この酵素の活性増加はいく つかの細胞系および悪性組織におけるGSH濃度上昇と関連していた(23,24)。 GSH上昇を起こすビタミンB1(チアミン)を食餌中に含有させることが有 利である。チアミンはNADPHを生じるペントースリン酸分路のトランスケト ラーゼ反応に関与している(GSSGはNAPPH;GSHレダクターゼにより GSHに逆還元される)。 ビタミンB2(リボフラビン)も、また、有利な添加物である。フラビンモノ ヌクレオチド(FMN)およびフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)はリ ボフラビンから連続的に合成され、GSHレダクターゼに関与している。 一部の乳、特にニュージーランド産の乳はセレンが少ない。セレンはGSHペ ルオキシダーゼ中に含まれている。セレンが欠乏している哺乳動物は、ペルオキ シダーゼ活性が著しく減少している。したがって、その抗癌効果にとり有利なグ ルタチオン形成には十分なレベルのセレンを要する。 我々が1日摂取量として未変性ホエータンパク質60gの投与量レベルを想定 するならば、ビタミンB1、ビタミンB2およびセレンの推奨レベルは下記のとお りである: ビタミンB1 1.5〜2.0mg ビタミンB2 1.7〜2.2mg セレンメチオニン 40〜60mcg 細胞GSHの小さな増加効果は予想以上である。例えば、様々な化学療法剤へ の耐性に関して、インビトロで選択されるヒトおよびネズミ腫瘍細胞系には多く の報告がある。これら細胞系のうちいくつかにおいて、細胞GSHは、薬物耐性 のレベルがしばしばかなり大きい、例えば30倍も大きい、という事実(24,25,2 6)にもかかわらず、薬物感受性親細胞系と比較して一律的に2倍に増加している 。これらの細胞系において、合成の選択的阻害による細胞GSHの枯渇は耐性細 胞に薬物感受性を回復させる。これはGSH枯渇が薬物治療期間中ずっと維持さ れさえすれば有効である。 細胞GSHが非常に厳格に調節され、2倍の増加が最大のようであり、GSH の小さな増加効果が様々なGSH利用酵素(例えば、グルタチオンペルオキシダ ーゼ、グルタチオン‐S‐トランスフェラーゼ)により増幅されうるという事実 からすれば、富ホエーで給餌された動物で観察されるGSH濃度の再現性ある変 化は生物学上重要である。この増加の慢性的性質は、この効果に有意に貢献する であろう。 我々の発見によれば、カゼイン食で給餌されたマウスにおいてDMH誘導結腸 癌腫の数および大きさがPurina給餌コントロールと比較して各々3割および4割 減少し たことが示されている(下記表3)。しかしながら、類似した栄養効力のホエー タンパク質食で給餌されたマウスにおいて、DMH誘導結腸癌腫の数および大き さがPurina給餌コントロールと比較して1/4に減少した(下記表3)。DMH 誘導結腸腫瘍は、損傷の種類および化学療法応答特性に関するかぎり、ヒトでみ られる場合と類似していると思われる(27,28)。 カゼインと比較したホエータンパク質の抗癌効果の優位性は、我々の以前の研 究で報告されている(1)。牛乳中におけるタンパク質の約80%はカゼインであ り、残り20%はホエータンパク質である(29,30)。加えて、伝統的なカゼイン 調製方法を用いれば、カゼインと一緒に共沈するホエータンパク質の量は、乳中 に存在するホエータンパク質の全量の約40〜60%である(31)。したがって、 カゼインでみられる小さな抗癌効果はそれと共沈する比較的(対カゼイン)少量 のホエータンパク質のためであると考えられる。乳製品の抗腫瘍活性がタンパク 質分画中、更に具体的には我々の発明が実証しているように、乳のホエータンパ ク質成分中にあることは、上記研究から明らかである。 この食餌WPC補給の有益な効果は、それが他の供給源からの患者タンパク質 摂取物の一部または全部に交換される範囲で高められる。生存率研究:生物活性はWPCの未変性コンホメーショ ンに依存している (a)限定期間中における老齢マウスの生存率: 我々の研究によれば、雄性C57BL/6NIAマウスの55%が死んだときに終りとす る、6〜7月間の限定観察期間中における平均生存時間は、栄養上同等のPurina マウス食で給餌された“コントロール”と比較して、老化開始時(21月齢)に 未変性ホエータンパク質(U-Lacp)食餌を始めたマウスで約30%伸びることが示 された。Purina給餌マウスの生存曲線はカゼイン食給餌マウスの場合と非常に似 ていた。しかしながら、その後の4月間は、マウスの未変性ホエータンパク質食 餌を変性ホエータンパク質濃縮物(D-Lacp)食餌に切り換えた。この期間中、残存 ホエータンパク質食給餌マウスの死亡時間はそれらのカゼイン食またはPurina給 餌対照群の場合と類似するようになった。研究の中で、PFC形成の反復バイオ アッセイから、図3で示されたように、ホスト免疫増強とWPCの未変性状態と の間に相関性を確認した。第二の研究において、生存曲線間の差異が狭まり始め たときに、その栄養性が保存されているにもかかわらずWPCの免疫増強性質は 存在しなかった(D-Lacp)。全研究を通じて、有意の群間差異はカロリー摂取量お よび体重でみられなかった。寿命は個体のゲノムに主に依存しているため、限定 期間中における死の遅れが全体の寿命に影響を与えたようではない。 しかしながら、少くとも食餌の免疫増強効果に関して、この研究は試験(U-Lac p)食餌からコントロール(D-Lacp)食餌への単一方向交差(single direction cro ss-over)とみなすことができ、(図3および表11で示されるように)老齢マ ウスの生存率に関するWPCの生物活性がその未変性状態に依存して、我々の研 究で用いられたPFCアッセイと直接相関していることを示している。 (b)DMH誘導結腸癌のあるマウスの短期および長期生存率: DMH処理マウスにおいて、我々は食餌タンパク質の種類に関連して実験の終 了までに、28週間終了までの死亡率と生存時間との間の差異に気づいた。最初 の7月間の研究中に、未変性ホエータンパク質(U-Lacp)給餌マウスはカゼインお よびPurina群でこの期間の最後のあたりに観察された死亡率33%と比較して死 亡なしであった。その後の4月間では、ホエータンパク質のマウスに変性ホエー タンパク質(D-Lacp)を給餌した。この後の期間中、D-Lacp食餌はカゼイン食餌と 比較して生存率に関し好ましい効果を有するようであった(下記表4)。 研究の中で、脾臓PFCの反復バイオアッセイを行い、以前に報告されたよう な免疫機能に関する食餌の生理学的効果とこれら効果の安定性について証明した 。U-Lacp給餌の免疫増強効果は研究の最初7月間ずっと確認された。しかしなが ら、その後の4月間(D-Lacp)ではU-Lacp給餌マウスで既に観察された免疫増強効 果がなかった。U-Lacp食餌またはD-Lacp給餌に関するPFC応答の値は図3で示 された場合と一致した。したがって、この研究から、腫瘍担持マウスの生存率に 関するWPCの生物活性がその未変性状態に依存しており、我々の研究で用いら れたPFCアッセイと直接相関しているという仮説を確認できた。 a)カイ(Chi)二乗分析による有意性:ホエータンパク質 vs. Purina vs.カゼ イン p<0.05 b)最初マウス12匹/群 c)発癌物質の初回投与からの生存時間(週)。ホエータンパク質およびカゼイン はPurinaと有意に異なる(Mantel-Cox検定 p<0.01)。 d)未変性ホエータンパク質は3〜28週目に用いた。変性ホエータンパク質は2 8週目から終了時まで用いた。 表3および4にまとめられた上記実験では、未変性WPCの供給源としてLacp rodan 80を用いた: 細菌汚染に関する安全性の許容標準に合う最も穏やかな(lenient)やり方で 処理された乳から調製された未変性形のホエータンパク質濃縮物(WPC)を用 いるのが好ましい。極端に高い溶解指数は存在するタンパク質が本質的に未変性 であることを示し、このため限外濾過 方法が穏やかなものであることを証明した(31)。試験された他の市販源からの濃 縮物中に含有されるタンパク質は、濃縮物の比較的高い溶解性で示されるように 、ほとんど未変性形であったが、これらの混合物中における血清アルブミンおよ び免疫グロブリンの含量は活性レベル以下である(31)。これらの非常に熱不安定 なタンパク質は高い低温殺菌温度により変性され、このためホエーから沈降して 、部分的に失われる。 我々の研究では、脾臓グルタチオンを半分に減少させるS(n‐ブチル)ホモ システインスルホキシイミンの投与がホエータンパク質給餌マウスの体液性免疫 応答を有意に減少させることも明らかにした。これは食餌ホエータンパク質の免 疫増強効果でグルタチオンの重要な役割に関する別の証拠としてうけとられた(3 2)。 組織グルタチオン濃度はγ‐グルタミルシステインの投与により増加するであ ろう。細胞内グルタチオンはマウスにおいて皮下(s.c.)注射の40〜60分間後 に腎臓で約50%増加し、2時間後にコントロール値に戻った(33)。投与された γ‐グルタミルシステインは細胞中にそのまま輸送され、グルタチオンシンテタ ーゼ用の基質として働く(33)。 食物タンパク質のアミノ酸配列決定に関する進歩は、ホエータンパク質中グル タミルシステイン基の存在とグルタチオン促進との関連可能性について我々が研 究でき るようにした。確かに、牛乳からのホエータンパク質濃縮物は、マウスに給餌さ れたときに組織グルタチオンを増加させないカゼインとは異なり、実質量のグル タミルシステイン基を含有している(35)。グルタミルシステイン基は血清アルブ ミン分画中に主に存在している(6基/分子)。グルタミルシステイン基は動物 および植物食用タンパク質中で極めてまれである。食用タンパク質のアミノ酸配 列決定に関してすべての入手しうるデータの詳細な調査は、ジスルフィド結合の ある Gly-Cys基が、ホエータンパク質の一部と、30,000モル重量分子中 にこれらの基を2つ含んだ卵白のオボムコイド分画とに実際上限定されることを 示している(31)。 我々の最近(31)のデータは、最大溶解性(未変性コンホメーション)と、更に 重要なことには大きな相対濃度の熱不安定牛血清アルブミン(≧10%)および 免疫グロブリンとを示す食餌ホエータンパク質濃縮物給餌マウスで、体液性免疫 応答が最大であることを更に明らかにしている。加えて、この種類のホエータン パク質濃縮物で給餌されたマウスはもっと高レベルの組織GSHを示す。分子の 未変性コンホメーションに関係するようなグルタミルシステイン基(食物タンパ ク質ではまれ)と特異的な分子内結合が、タンパク質混合物のグルタチオン促進 活性で鍵因子であると考えられる。 日本の最近の実験(36)では、我々の未変性ホエータン パク質濃縮物(WPC)(商標名″Immunocal″が付されている)25g/食餌 100gで4週間給餌されたBALB/c雄性マウスの脾臓細胞が純粋カゼイン25g /食餌100gの等カロリー食餌で給餌されたマウス(3.69×106±0. 50)よりもインビトロで高い対SRBC免疫応答性と高含量のL3T4+細胞(1 2.58×106±1.36)を有することが明らかにされている。同様に、脾 臓L3T4+/LYt-2+比は未変性WPC給餌マウスで1.36±0.07、カゼイン給 餌コントロールで0.55±0.07であった(p<0.001)。逆に、我々のWPC 中における乳の低度の低温殺菌に起因した熱感受性血清アルブミンおよび免疫グ ロブリンの比較的高い濃度は、原料乳により近いパターンを表している。これら のデータは、未変性コンホメーションの血清アルブミンのような熱不安定Gly-Cy s含有タンパク質が、ホエータンパク質濃縮物の生物活性にとり重大な要素であ るという仮説を支持している。 純粋タンパク質含有率75%(残りのほとんどはラクトース、わずかな脂肪お よび水分)、溶解指数(pH4.6)99.5%を有する適切な牛ホエータンパ ク質濃縮物(WPC)は″Service de recherche sur lesaliments du Minister e de l′agriculture du Quebec″,St-Hyacinthe,Quabec,Canadaにより調製した 。ポリアクリルアミドゲル電気泳動で測定された全ホエータンパク 質に関するタンパク質組成はβ−ラクトグロブリン59.1±4.0、α‐ラク トアルブミン6.6±0.7、血清アルブミン9.7±1.0、免疫グロブリン 24.6±2.6(平均±SD)であった。溶解指数は好ましくは99%以上で あるべきである。 全ホエータンパク質の約10%の血清アルブミンは、試験された他の市販ホエ ータンパク質濃縮物でみられる対応値のほぼ2倍であった。10%以上の血清ア ルブミンレベルが免疫系を改善する上で高度に有利であると考えられる。 血清アルブミンは体内グルタチオン合成用の基質であるグルタミルシステイン をかなりの量で含有している。 グルタチオンの役割は論文″The Biological Activityof Undenatured Dietary Whey Proteins:Role of Glutathione″,Clin.Invest.Med.,14:296-309,1991(31) で詳細に記載されており、これはその全体で引用することにより本明細書の開示 の一部とされる。 全ホエータンパク質の約25〜30%範囲内の免疫グロブリンも重要である。 72℃で13秒間の低温殺菌で28±2%の免疫グロブリンレベルになった。我 々は72℃で13秒間低温殺菌された乳で14±1%もの高い血清アルブミンレ ベルに達しうることを発見した。 細菌分析では、ブドウ球菌、サルモネラ、B.cereusまたは大腸菌は、″Servic e de recherche sur les alimen ts du Ministere de l′agriculture du Quebec″により調製されたWPCまた は72℃で13秒間低温殺菌されたサンプルで単離されなかった。他のサンプル は乳を63℃で30分間加熱することにより調製したが、良好な結果であった。 ヘパリン処理血液30mlを、107細胞/試験管となるように調整された血液 単核リン酸緩衝液のグルタチオン含量を調べるために用いてよい。遠心後、水9 00mlをペレットに加えて、すべての細胞を溶解させる。各部分に1ml中最終濃 度3%で30%スルホサリチル酸を加える。15分間のインキュベート後、サン プルを遠心し、透明上澄をAnderson(37)の方法による生化学アッセイに用いる。 値はナノモル(nMol)GSH/107細胞として表示する。血液リンパ球部分もフ ロー細胞測定により調べてよい。 アルブミンおよび免疫グロブリンを含めた全血清タンパク質もビューレット( Biuret)法により調べてよい。免疫グロブリンA(IgA)、免疫グロブリンG (IgG)および免疫グロブリンM(IgM)のレベルは免疫比濁分析により測 定してよい。 ホエータンパク質濃縮物の血清アルブミン成分中におけるグルタミルシステイ ン基の存在は、未変性WPCのタンパク質混合物のグルタチオン促進および免疫 増強活性に関する鍵因子であると考えられる。我々の実験室研 究は、他の供給元からのホエータンパク質濃縮物が、それらが類似した栄養効力 を示したとしても、有意の生物活性を生じなかったことを示している。これら製 品の血清アルブミン濃度%は(平均±SDとして)各々Promod(Ross研究所)で 4±1、Alacen 855(New Zealand Dairy)で4±1、Lacprodan-80(Danmark Pr oteinにより1989年から生産されている)で4.8±1、Sapro(Sapro,Mont real)で4±0.1、Savorpro-75(Golden Cheese,CA,USA)で4±1、Bioisolat e(Lesueur,Isolates,Minneapolis)[8]で5±1およびPromix(Dumex,Quebec) で4.3±1である。同様に、他の熱不安定タンパク質、免疫グロブリンの含量 はこの研究で用いられた未変性WPCの約半分の値であった。 結果は、未変性ホエータンパク質が、免疫細胞でグルタチオン補給用の特定栄 養物を供給することにより他の形の療法に対するアジュバントに相当しうること を示している。 歴史的には今日まで、乳中の細菌および胞子は熱処理(低温殺菌)で減少させ た。これを有効とするために、その方法では血清アルブミンおよび免疫グロブリ ンの最も熱不安定で推定上生物活性な分画の相当量の凝乳で不可避的に変性を、 ひいては後に沈降および喪失を生じた。 我々の目的は、細菌含量の許容安全標準に合う原料の場合にできるだけ近い割 合およびコンホメーションでタ ンパク質を含有したホエータンパク質濃縮物(WPC)を得ることである。今日 まで、我々は熱不安定性ホエータンパク質を保存するために乳の最低許容レベル の熱処理を利用してきた。 熱処理の代替法は膜精密濾過(microfiltration)に基づく方法である。Bacto catch(Alfa-Laval Ltd.,Scarborough,Ontario)を利用して、我々は細菌含有率が 原インプットレベルの0.5%以下に減少した脱脂乳の特別な膜精密濾過による 透過液を得ることができる。 次いでこの透過液をレンネットで処理し、ホエー上澄中のタンパク質を寛大な 操作により濃縮して、望ましい未変性ホエータンパク質濃縮物を得る。膜精密濾 過概念は熱不安定ホエータンパク質を保存する適切な方法として乳の加熱処理に 代わる方法であるが、技術および装置は時間と共に改良してよい。 表5および6は、我々が商標名「Immunocal」と呼ぶ改良未変性WPCを生産 する方法を概略的に示している。表7は、WPCの供給源と比較したImmunocal の特性を示し、かつ、3週間食餌処理の結果をも示した、比較チャートである。 我々は、未変性ホエータンパク質濃縮物(WPC)が化学誘導癌、典型的には ジメチルヒドラジンのような発癌物質で促進される結腸癌のような癌の予防に有 益であることを、我々の研究の結果として結論付けた。このよ うな細胞の複製を阻害することも、化学誘導癌細胞のような癌細胞を有する患者 の治療にとり有用である。ヒトの場合の大体の投与量は約8〜40g/日、好まし くは20〜40g/日の範囲内である。30〜40g/日を投与することが特に有益 である。少くとも10±1%の濃度で血清アルブミンを有するWPCを用いると 特に有利であることが確立された。血清アルブミンは少くとも9%、最も好まし くは少くとも9.5%である。 公開文献が示しているように、マウスで実験上ジメチルヒドラジンにより誘導 された結腸の腫瘍は、損傷の種類および化学療法への応答性に関して、ヒトの結 腸癌に類似している(27,28)。 顆粒球/リンパ球(G/L)比が末期癌の場合に増加して患者の状態と相関し ているという発見(38)は、この重要なパラメーターに影響を与えるかもしれない 因子の関心を促した。 例えば、体外循環を用いた顆粒球枯渇はウサギで移植腫瘍の大きさを有意に減 少させることが明らかにされた(39)。マウスによる最近の実験研究は、G/L式 の第二パラメーターが食餌手段により影響をうける可能性を示唆している。天然 未変性形の血清アルブミンのような、ホエーの最も熱感受性な分子を保存するよ うに調製されたホエータンパク質濃縮物で給餌されたマウスは、肺炎双球菌感染 (40,1)および癌の発癌物質誘導(1)に対する耐性増加によって一部現わされる高 い免疫応答を示した(35)。 これは我々が未変性WPCと呼ぶ産物である。未変性WPC給餌マウスの免疫 反応増加は、インビトロで移されたナイーブ細胞で持続することがわかった(36) 。血清アルブミンは6つのグルタミルシステイン基を含み(31)、このためグルタ チオン(GSH)合成用の特別な基質を与える(33,34)。これらの基は食物タン パク質に極めてまれである(31)。 動物実験における末変性WPCの好ましい効果は、組織グルタチオンレベルの 持続的上昇と関係していた(41)。しかしながら、この効果はリンパ球プールの抗 原性クローン拡張時に脾臓細胞においてより明白なところはどこもなかった(32) :これらの実験は、免疫増強活性、即ち食餌未変性WPCのリンパ球増殖増大、 が類似抗原攻撃時にカゼイン給餌コントロールでみられる現実のGSH減少と比 較してリンパ球で観察されるGSHの産生量増大と関係していることを明らかに 示している(32)。GSH、事実上すべての細胞でみられるトリペプチドチオール 、が主要なフリーラジカル酸素スカベンジャーである(42)。更に具体的には、リ ンパ球のGSH含量はそれらの増殖を調節するオキシダントおよびチオールの能 力と相関しているらしい(43)。この意味で、細胞内GSHの調節は免疫応答性に 影響を与えるようである(44,45)。 これらの実験は、活性増殖のための抗原刺激が存在するときに、リンパ球にお ける食餌ホエータンパク質の増強効果が特に明らかであることを更に示している 。 しかしながら、食餌未変性WPCとリンパ球産生との間のこの独特な関係は正 常非免疫マウスでも明らかである。3週間の食餌処理後に、未変性WPC20ま たは30g/食餌100gで給餌されたマウスの脾臓重量と脾臓重量:体重比は 、カゼイン、大豆タンパク質または魚タンパク質20または30g/食餌100 gを含有し た栄養上同等の食餌で給餌されたマウスの対応値よりも適度に高かった(46)。更 に具体的には、脾臓当たりの細胞数は等量のカゼイン、小麦、大豆および魚タン パク質で給餌されたマウスの対応値よりも未変性WPC給餌マウスで高かった(3 5)。 更に詳細な研究では、25%未変性WPC食給餌マウスの脾臓における有核細 胞の数がコントロール25%カゼイン食給餌マウスの対応値よりも有意に高いこ とを示した。興味あることに、観察された変化はT細胞集団の倍加と特に関係し ており、特にL3T4+部分集団は4倍に増加したが、B細胞の数は未変化であった( 36)。この後者の発見は、未変性WPCの効果が骨髄における一次Bリンパ球産 生の速度に中心的に発揮されず、免疫増強効果が特にT細胞依存性抗原に応答し てみられることを示す他の研究と一致している(47)。 リンパ球における未変性WPCの上記効果は、実験腫瘍においてこの形の食餌 法で観察される阻害効果をよく説明している。最近の実験は、食餌中未変性WP Cの連続給餌が24週間ジメチルヒドラジン(DMH)処理したマウスの結腸で 腫瘍の成長(数および大きさ)を阻害することを示した(1)。この抗腫瘍効果は 、発癌物質に対する標的細胞の耐性増加および/または腫瘍増殖に対する食餌未 変性WPCの直接阻害効果に起因していた。動物にDMHの最初20週間は標準 実験食で給餌し、そ の後DMH処理の残り8週間は未変性WPC食に切り換えるその後の一連の実験 (2)では、癌細胞についての未変性WPC給餌の阻害効果を明らかに示している 。 正常動物の末梢リンパ組織における未変性WPCの増強効果は、血中リンパ球 総数の有意な変化と関連していないことが注目される(36,46)。循環リンパ球の 総数に関する変動の不在は健常人でもみられた(大塚製薬)。 未変性WPCのグルタミルシステイン基による細胞GSH合成の誘導は、癌患 者でこの産物の他の興味深い効果を示すかもしれない。確かに、システイン送達 系OTZ(オゾチアゾリジン‐4‐カルボキシレート)の導入は、正常細胞でG SHレベルを高めるが、ヒト腫瘍細胞でGSHサイクルのフィードバック阻害を 起こすことがわかった(5)。 臨床試験は日本で大塚製薬により準備された。臨床チームはマサカズ・アダチ 博士により指揮されていた。臨床試験は進行段階の末期癌を有する患者5例に行 なわれた。その要約レポートは下記表8に再現され、血球およびグルタチオンレ ベルの実験データは患者4例に関して表9で示されている。各患者の投与量レベ ルは30g/日であった。 表8で示されたように、全患者のリンパ球数は、未変性ホエータンパク質濃縮 物の投与時に増加した。進行段階にある他の患者2例は消化の問題のために試験 から外 した。以前の研究では、リンパ球数が癌患者で下がると、正常レベルへのリンパ 球数の回復が不可能であるかもしれないと報告していた。リンパ球数の増加はG /L比を改善する能力ゆえに重要である。 表8および9で示された結果は健常者と対照的であり、彼らは(14例の試験 に基づくと)0.34±0.02のグルタチオンPMNレベル、0.066±0 .006のグルタチオンRBCレベル、6640±1700(7)WBC、22 00±460のリンパ球数、1.85±0.45のG/L比および25.4±3 .3のPltを通常有する。 表10は表8および9で記載された試験で用いられた未変性WPCの細菌分析 、並びにタンパク質分布および溶解度について示す。 結論として、癌患者へのWPCの投与は血中リンパ球の数を増加させ、G/L 比を減少させるらしい。リンパ球濃度は、初めは非常に低いが、正常値に戻る傾 向がある。以前に記載された実験的証拠(38,39)に基づくと、WPCで観察され た効果は癌細胞増殖の阻害を示唆している。 表8および9で記載された試験に続く未変性WPCの試験では、下記観察をし た: (1)患者Fは医者の検査で確認しえた固形腫瘍を腹部に有し、彼女は化学療 法をうけた。彼女は未変性WP Cを使うことが困難であり、治療から離脱しかかっていた。しかしながら、彼女 が未変性WPCを摂取しているかぎり、彼女のリンパ球数は増加し、腫瘍マーカ ー数の増加でさえも減少の徴候を示すことがわかった。 (2)患者Gは照射後に癌の局部再発のため治療した。彼女は1992年11 月に放射線治療をうけた。未変性WPCの投与は12月4日に始めた。彼女のリ ンパ球は12月3日〜1993年1月20日の間に960から1310に改善し た。2月3日現在、再発はなく、彼女のリンパ球は1370、G/Lは3.1で あった。 (3)患者Hは局部腫瘍のため放射線療法をうけた。未変性WPCの投与は1 992年12月16日に始めた。 そのとき、試験結果は下記のとおりであった: WBC 2700 Lym. 480 G/L 4.6 P/t 9.5 12月24日の結果: CEA 11.0 WBC 4320 Lym. 910 G/L 3.7 P/t 10.7 1月20日の結果: CEA 7.1 WBC 3420 Lym. 830 p/t 11.5 2月3日の結果: CEA 5.2 WBC 33.3 Lym. 86.0 G/L 2.5 P/t 11.5 患者の経過は良好である。 (4)患者“I”は縦隔、頸および全脳で放射線療法をうけた。未変性WPC の投与は1992年12月1日に開始した。彼のリンパ球は11月26日の34 0から1月13日の930まで増加した。彼のG/L比は12.1から4.4に 減少し、WBCは4500から5100に増加した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 33/24 9454−4C 38/16 ABY (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN ,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SK,UA,US,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. リンパ球数を増加させるために十分な量の、少くとも9%の血清アルブ ミンを含有した未変性ホエータンパク質濃縮物を患者へ投与することを含んでな る、治療の必要な患者における癌の治療法。 2. 血清アルブミンが少くとも9.5%である、請求項1に記載の方法。 3. G/L比を低下させる、請求項2に記載の方法。 4. 1日投与量レベルが8〜40gの範囲である、請求項1に記載の方法。 5. 1日投与量レベルが20〜40gの範囲である、請求項2に記載の方法 。 6. 1日投与量レベルが30〜40gの範囲である、請求項5に記載の方法 。 7. 未変性ホエータンパク質濃縮物が乳中に存在する実質上すべてのタンパ ク質を未変性状態で含有している、請求項2に記載の方法。 8. ジメチルヒドラジンにより誘導される種類の結腸の損傷を有する患者に おける癌の治療法であって、リンパ球数を増加させるために十分な量の少くとも 9.5%の血清アルブミンを含有した未変性ホエータンパク質濃縮物を上記患者 へ投与することを含んでなる方法。 9. 未変性ホエータンパク質濃縮物が約10%以上 のレベルで血清アルブミンを含有している、請求項8に記載の方法。 10. 損傷が、ジメチルヒドラジンにより促進される場合と類似した結腸の 損傷である、請求項8に記載の方法。 11. セレンが未変性ホエータンパク質濃縮物60g当たり約40〜60mc g(セレンメチオニンとして計算)の量で投与される、請求項8に記載の方法。 12. ビタミンB1が未変性ホエータンパク質濃縮物60g当たり約1.5 〜2.0mgの量で投与される、請求項8に記載の方法。 13. ビタミンB2が未変性ホエータンパク質濃縮物60g当たり約1.7 〜2.2mgの量で投与される、請求項8に記載の方法。 14. 下記: ビタミンB1約1.5〜2.0mg ビタミンB2約1.7〜2.2mg セレン約40〜60mcg(セレンメチオニンとして計算) が未変性ホエータンパク質濃縮物60g当たりで投与される、請求項8に記載の 方法。 15. 8〜40g範囲の1日投与量で、少くとも9.5%の血清アルブミン を含有した未変性ホエータンパク質濃縮物を患者へ投与することを含んでなる、 哺乳動物でジメチルヒドラジンにより誘導される種類の結腸 癌の予防法。 16. 癌を有する患者のリンパ球数を増加させるために十分な量の、少くと も9.5%の血清アルブミンを含有した未変性ホエータンパク質濃縮物の使用。 17. 癌を有する患者のG/L比を減少させるために十分な量の、少くとも 9.5%の血清アルブミンを含有した未変性ホエータンパク質濃縮物の使用。 18. 癌を有する患者の治療用薬剤の製造に関する、リンパ球数を増加させ るために十分な量の、少くとも9.5%の血清アルブミンを含有した未変性ホエ ータンパク質濃縮物の使用。 19. 癌を有する患者のG/L比を減少させるために十分な量の、少くとも 9.5%の血清アルブミンを含有した未変性ホエータンパク質濃縮物の使用。 20. 1日の投与量レベルが20〜40gの範囲である、請求項16〜19 のいずれか一項に記載の使用。 21. 1日の投与量レベルが約30gである、請求項16〜19のいずれか 一項に記載の使用。 22. 未変性ホエータンパク質濃縮物が乳から製造され、原料乳中に存在す る実質上すべてのタンパク質を含有している、請求項16〜21のいずれか一項 に記載の使用。 23. 未変性ホエータンパク質濃縮物60g当たり約1.5〜2.0mgの量 のビタミンB1を更に含有して いる、請求項16〜22のいずれか一項に記載の使用。 24. 未変性ホエータンパク質濃縮物60g当たり約1.7〜2.2mgの量 のB2を更に含有している、請求項16〜23のいずれか一項に記載の使用。 25. 少くとも9.5%の血清アルブミンおよび原料乳中に存在する実質上 すべてのタンパク質を含有している、乳から製造された未変性ホエータンパク質 濃縮物20〜40gを含んでなる、癌を有する患者のリンパ球数を増加させ、か つ、G/L比を減少させるための癌患者投与用組成物。 26. 最終製品の少くとも9.5%の血清アルブミン含有率を留め、かつ、 ブドウ球菌、サルモネラ、B.cereusおよび大腸菌を実質上含まないように、十分 低い温度および十分短い時間で脱脂乳を低温殺菌し、次いで濾過および濃縮して 未変性ホエータンパク質濃縮物粉末を得る工程を含んでなる、患者のリンパ球数 を増加させ、かつ、G/L比を減少させるための癌患者投与用組成物の製造法。
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