JPH0849942A - エンジン駆動式熱ポンプ装置 - Google Patents

エンジン駆動式熱ポンプ装置

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JPH0849942A
JPH0849942A JP6185783A JP18578394A JPH0849942A JP H0849942 A JPH0849942 A JP H0849942A JP 6185783 A JP6185783 A JP 6185783A JP 18578394 A JP18578394 A JP 18578394A JP H0849942 A JPH0849942 A JP H0849942A
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JP
Japan
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engine
refrigerant
cooling water
heat
valve
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JP6185783A
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English (en)
Inventor
Makoto Misawa
誠 三沢
Makoto Oguri
眞 小栗
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D29/00Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto
    • F02D29/04Controlling engines, such controlling being peculiar to the devices driven thereby, the devices being other than parts or accessories essential to engine operation, e.g. controlling of engines by signals external thereto peculiar to engines driving pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B27/00Machines, plants or systems, using particular sources of energy
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B41/00Fluid-circulation arrangements
    • F25B41/20Disposition of valves, e.g. of on-off valves or flow control valves
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B13/00Compression machines, plants or systems, with reversible cycle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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    • F25B2400/075Details of compressors or related parts with parallel compressors
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの騒音増大、耐久性低下を招くこと
なく、低温暖房時の暖房能力を高めることができるエン
ジン駆動式熱ポンプ装置を提供すること。 【構成】 ガスエンジン1によって駆動される圧縮機2
によって冷媒を循環させる冷媒回路34と、ガスエンジ
ン1を冷却する冷却水を循環させる冷却水回路36を有
し、前記冷媒回路34には膨張弁40と室内熱交換器3
9及び室外熱交換器42を設け、前記冷却水回路36に
は排気ガス熱交換器27を設けて成るエンジン駆動式熱
ポンプ装置において、低温暖房時において冷媒の高圧側
圧力に応じてガスエンジン1の廃熱量を制御する制御手
段を設ける。本発明によれば、低温暖房時においてガス
エンジン1の熱効率が下げられて排気ガス熱交換器27
における伝熱量が増やされるため、冷媒による熱サイク
ルの温度が高められる。従って、ガスエンジン1の回転
数を上げることなく、前記目的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、暖房運転時に冷媒の蒸
発熱量をエンジンの廃熱によって賄うエンジン駆動式熱
ポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8にエンジン駆動式熱ポンプ装置の暖
房運転時の基本回路構成を、図9に冷媒の状態変化を示
すモリエ線図(P−i線図)をそれぞれ示す。
【0003】ここで、暖房運転時の基本サイクルを説明
する。
【0004】エンジン1によって圧縮機2が駆動される
と、図9ので示される状態(圧力P1 、エンタルピi
1 )の気相冷媒は圧縮機2によって圧縮されて図9の
で示される状態(圧力P2 、エンタルピi2 )の高温高
圧冷媒となる。尚、このときの圧縮機2の所要動力(圧
縮熱量)ALは(i2 −i1 )で表される。
【0005】上記高温高圧の気相冷媒は凝縮器として機
能する室内熱交換器(以下、室内機と略称す)39に導
かれ、ここで室内の空気に凝縮熱Q2 を放出して液化す
る。室内機39を通過した液相冷媒の状態は図9の
(圧力P2 、エンタルピi3 )で示され、放熱量Q2
(=i2 −i3 )によって室内の暖房が行われる。
【0006】次に、上記状態の液相冷媒は膨張弁40
によって減圧されて図9ににて示す状態(圧力P1
エンタルピi3 )となってその一部が気化し、蒸発器と
して機能する室外熱交換器(以下、室外機と略称す)4
2に導かれる。
【0007】一方、水ポンプ35によって循環される冷
却水は、排気ガス熱交換器27における排気ガスとの熱
交換によってエンジン1の廃熱を回収し、その熱を前記
室外機42において冷媒に与える。従って、冷媒は室外
機42においてエンジン1の廃熱と外気から与えられる
熱を受け取って蒸発し、更に過熱されて図9に示すの
状態(圧力P1 、エンタルピi1 )に復帰し、以後同様
の作用を繰り返す。尚、室内機42において冷媒に与え
られる熱量Q1 は(i1 −i3 )にて表される。
【0008】而して、上述のようにエンジン1の廃熱を
回収してこれを冷媒に与えることによって、冷媒による
熱サイクルの温度が高められ、これによって暖房能力
(放熱量Q2 )が高められる。尚、実際には、排気ガス
熱交換器によってエンジンの廃熱を回収した温水を、圧
縮機の上流側に配されたアキュームレータ内の液相冷媒
中を通過する温水回路に通す構成も採られている(特開
平5−180529号公報参照)。
【0009】ところで、暖房能力は室内温度自体が低い
場合にはより高められねばならず、又、室外温度が低い
場合には、蒸発器として機能する室外機において外気か
らの熱が冷媒に吸収されにくくなるために暖房能力が低
下してしまう。尚、室外温度が低い場合には室外機のフ
ァンの駆動が停止され、冷媒の蒸発潜熱はエンジン廃熱
のみによって賄われる。
【0010】そこで、室内温度或は室外温度が低い低温
暖房時には、エンジン廃熱量を大きくして暖房能力をよ
り高めることが考えられ、そのためにはエンジン回転数
を上げて排気ガス流量を増加させ、排気ガス熱交換器で
の冷却水への伝熱量を増加させることが提案される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、低温暖房時
の暖房能力を高めるために上述のようにエンジン回転数
を上げると、エンジン騒音が大きくなる他、エンジンの
耐久性低下を招いてしまう。
【0012】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、エンジンの騒音増大、耐久性
低下を招くことなく、低温暖房時の暖房能力を高めるこ
とができるエンジン駆動式熱ポンプ装置を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、エンジンによって駆動され
る圧縮機によって冷媒を循環させる冷媒回路と、エンジ
ンを冷却する冷却水を循環させる冷却水回路を有し、前
記冷媒回路には膨張弁と室内熱交換器及び室外熱交換器
を設け、前記冷却水回路には排気ガス熱交換器を設けて
成るエンジン駆動式熱ポンプ装置において、低温暖房時
において冷媒の高圧側圧力に応じてエンジン廃熱量を制
御する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0014】又、請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明において、前記制御手段は、エンジンの点火時
期、バルブタイミング、燃料制御弁開度の少なくとも1
つを制御するものとしたことを特徴とする。
【0015】更に、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の発明において、前記圧縮機をギヤ駆動方式に
よって駆動することを特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1又は2記載の発明によれば、室内温度
或は室外温度が低い低温暖房時においてエンジン廃熱量
が十分でないために冷媒の高圧側圧力(圧縮機吐出圧)
が低い場合には、制御手段によってエンジンの点火時
期、バルブタイミング、燃料制御弁開度の少なくとも1
つが制御されてエンジンの熱効率が下げられ、結果的に
エンジン廃熱量が大きくなって冷媒による熱サイクルの
温度が高められるため、エンジン回転数を上げることな
く、従って、エンジンの騒音増加や耐久性低下を招くこ
とがなく、低温暖房時の暖房能力を高めることができ
る。
【0017】又、請求項3記載の発明によれば、従来の
ベルト駆動方式に比して動力伝達効率の高いギヤ駆動方
式によって圧縮機を駆動するようにしたため、エンジン
動力がより多く圧縮機に伝達され、冷媒に与えられるエ
ネルギーが増加する結果、冷媒からの放熱量が増えて暖
房能力がより高められる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0019】図1は本発明に係るエンジン駆動式熱ポン
プ装置の基本構成を示す回路図、図2は同熱ポンプ装置
のエンジン周りの構成図、図3は同熱ポンプ装置の制御
系の構成を示すブロック図、図4は感温切換弁の特性
図、図5はリニア三方弁の特性図、図6は圧縮機回転数
に対する蒸発熱量と廃熱量との関係を示す図、図7はバ
ルブタイミングの制御を示すクランク角と吸気弁及び排
気弁のバルブリフト量との関係を示す図である。
【0020】先ず、本実施例に係る熱ポンプ装置の基本
構成を図1及び図2に基づいて説明する。
【0021】図1において、1は水冷式ガスエンジン、
2(2A,2B)はガスエンジン1によって回転駆動さ
れる2台の圧縮機であって、図2に示すように、ガスエ
ンジン1のクランク軸3には増速装置4が連結されてい
る。そして、増速装置4の出力軸には電磁クラッチ5A
を介して一方の圧縮機2Aが接続されている。又、前記
増速装置4の出力軸に結着されたギヤG1 には小径のギ
ヤG2 を介してギヤG1 と同径の別のギヤG3 が噛合し
ており、ギヤG3 は電磁クラッチ5Bを介して他方の圧
縮機2Bに連結されている。
【0022】ところで、図2に示すガスエンジン1にお
いて、6はピストン、7はピストン6と前記クランク軸
3を連結するコンロッド、8はシリンダ 1aの周囲に形
成された冷却水ジャケット、9,10はクランクケース
1bの下部に取り付けられたエンジン回転数センサ、ク
ランク角センサである。
【0023】又、ガスエンジン 1のシリンダヘッド 1c
に形成された吸気通路1d、排気通路1eには吸気管1
1、排気管12がそれぞれ接続されており、吸気通路1
d、排気通路1eはロッカーアーム13,14によって
駆動される吸気弁15、排気弁16によってそれぞれ適
当なタイミングで開閉される。
【0024】ところで、前記吸気管11にはエアクリー
ナ17及びミキサー18が接続されており、吸気管11
内のミキサー18の下流側にはスロットル弁19が設け
られている。そして、前記ミキサー18には、不図示の
燃料タンクに接続された燃料供給管20が接続されてお
り、該燃料供給管20の途中には2つの燃料制御弁21
と、ゼロガバナ22及び燃料ガス流量制御弁23が接続
されている。
【0025】又、ガスエンジン1のシリンダヘッド1c
には点火プラグ24が結着されており、該点火プラグ2
4には点火コイル25及び点火制御回路26が接続され
ている。
【0026】他方、前記排気管12の途中には排気ガス
熱交換器27が設けられている。
【0027】ところで、前記増速装置4は図3に示す増
速比制御アクチュエータ28によってその増速比が制御
され、前記吸気弁15と排気弁16はその開閉タイミン
グ(バルブタイミング)がバルブタイミング可変制御ア
クチュエータ29によって制御され、前記スロットル弁
19はスロットル弁開度制御アクチュエータ30によっ
てその開度が制御される。又、前記燃料制御弁21、燃
料ガス流量制御弁23は開度制御アクチュエータ31,
32によってそれぞれの開度が制御される。
【0028】而して、図3に示すように、上記アクチュ
エータ28〜32及び前記エンジン回転数センサ9、ク
ランク角センサ10、電磁クラッチ5A,5B及び点火
制御回路26は制御装置33に接続されている。
【0029】ところで、本熱ポンプ装置には、図1に示
すように、前記圧縮機2(2A,2B)を含んで閉ルー
プを構成する冷媒回路34と水ポンプ35を含んで閉ル
ープを構成する冷却水回路36が設けられている。
【0030】上記冷媒回路34は圧縮機2によってフロ
ン等の冷媒を循環させる回路であって、これは、圧縮機
2A,2Bの各吐出側からオイルセパレータ37に至る
冷媒ライン34aと、暖房時オイルセパレータ37から
四方弁38に至る冷媒ライン34bと、四方弁38から
3台の室内機39に至る冷媒ライン34cと、室外機3
9から膨張弁40を経て途中でアキュームレータ41内
を通過して2台の室外機42に至る冷媒ライン34d
と、室外機42から前記四方弁38に至る冷媒ライン3
4eと、暖房に拘らず四方弁38から前記アキュームレ
ータ41に至る冷媒ライン34fと、アキュームレータ
41からサブアキュームレータ43に至る冷媒ライン3
4gと、サブアキュームレータ43から圧縮機2A,2
Bの各吸入側に至る冷媒ライン34iを含んで構成され
ている。
【0031】尚、前記オイルセパレータ37からはオイ
ル戻りライン44とバイパスライン34jが導出してお
り、オイル戻りライン44は前記冷媒ライン34gに接
続され、バイパスライン34jは前記冷媒ライン34f
に接続されており、このバイパスライン34jにはバイ
パス弁45が接続されている。又、前記アキュームレー
タ41、サブアキュームレータ43には、これらに貯留
される液相冷媒の液面を検出する液面センサ46,47
がそれぞれ設けられており、アキュームレータの41底
部は主にオイル戻り用のバイパスライン34kによって
前記冷媒ライン34gに接続されており、バイパスライ
ン34kにはバイパス弁48が設けられている。
【0032】而して、以上説明した冷媒回路34の前記
冷媒ライン34bには冷媒の高圧側圧力を検知する高圧
側圧力センサ49が設けられ、冷媒ライン34iには冷
媒の低圧側圧力を検知する低圧側圧力センサ50が設け
られている。又、前記室内機39の近傍には室内温度セ
ンサ51が設けられ、前記室外機42の近傍には室外温
度センサ52が設けられている。そして、前記高圧側圧
力センサ49、低圧側圧力センサ50、室内温度センサ
51及び室外温度センサ52は、図3に示すように前記
制御装置33に接続されている。尚、図3に示すよう
に、制御装置33には、冷媒循環量センサ53、メイン
スイッチ54及び室内希望温度設定スイッチ55が接続
されている。
【0033】一方、前記冷却水回路36はガスエンジン
1を冷却する冷却水を水ポンプ35によって循環させる
回路であって、これは、水ポンプ35の吐出側から前記
排気ガス熱交換器27を通ってガスエンジン1の冷却水
入口(図2に示す冷却水ジャケット8の入口)に至る冷
却水ライン36aと、ガスエンジン1の冷却水出口(冷
却水ジャケット8の出口)から導出して感温切換弁56
に至る冷却水ライン36bと、感温切換弁56からリニ
ア三方弁57に至る冷却水ライン36cと、リニア三方
弁57から導出して前記アキュームレータ41内を通っ
て水ポンプ35の吸入側に接続される冷却水ライン36
dと、前記感温切換弁56、リニア三方弁57からそれ
ぞれ導出して前記冷却水ライン36dに接続される冷却
水ライン36e,36fを含んで構成されており、冷却
水ライン36fには放熱用熱交換器58が設けられてい
る。
【0034】ところで、前記感温切換弁56は、これに
設けられたサーモスタットの作用によって図4に示すよ
うに冷却水温度が例えば60℃以下であるときには冷却
水ライン36cを全閉とするとともに、冷却水ライン3
6eを全開として一方の冷却水ライン36eのみに冷却
水を流し、冷却水温度が60℃を超える冷却水ライン3
6cを開き始める一方、冷却水ライン36eを閉じ始め
て両冷却水ライン36c,36eに冷却水を流し、冷却
水温度が例えば75℃を超えると冷却水ライン36cを
全開、冷却水ライン36eを全閉して一方の冷却水ライ
ン36cのみに冷却水を流す。尚、図4において、I
1 ,I2 はそれぞれ冷却水ライン36c,36eを流れ
る冷却水の流量を示す。
【0035】又、前記リニア三方弁57は図5に示す特
性を示す。即ち、図5において、I3 ,I4 はそれぞれ
冷却水ライン36d,36fを流れる冷却水の流量であ
って、リニア三方弁57は弁角度の増加に伴って冷却水
ライン36d,36fを流れる冷却水の流量I3 ,I4
を図示のように直線的に減増せしめる。従って、リニア
三方弁57の弁角度が0°のときには冷却水ライン36
dが全開され、冷却水ライン36fが全閉されて冷却水
ライン36cを流れる冷却水の全量I1 (=I3 )がア
キュームレータ41に導かれ、リニア三方弁57の弁角
度が90°のときには逆に冷却水ライン36dが全閉さ
れ、冷却水ライン36fが全開されて冷却水ライン36
cを流れる冷却水の全量I1 (=I4 )がアキュームレ
ータ41をバイパスして放熱用熱交換器58に導かれ
る。
【0036】次に、本実施例に係る熱ポンプ装置の暖房
運転時の作用を図9に示すモリエ線図を参照しながら説
明する。
【0037】ガスエンジン1が駆動されると、そのクラ
ンク軸3の回転は増速装置4によって増速され、ON状
態にある電磁クラッチ5Aを介して一方の圧縮機2Aに
伝達されると同時に、ギヤG1 ,G2 ,G3 及びON状
態にある電磁クラッチ5Bを経て他方の圧縮機2Bに伝
達され、両圧縮機2A,2Bが同時に同速度で回転駆動
される。
【0038】上述のように圧縮機2A,2Bが回転駆動
されると、図9ので示される状態(圧力P1 、エンタ
ルピi1 )の気相冷媒は冷媒ライン34iから圧縮機2
A,2Bに吸引されて圧縮され、図9ので示される状
態(圧力P2 、エンタルピi2 )の高温高圧冷媒とな
る。尚、このときの圧縮機2A,2Bの所要動力(圧縮
熱量)ALは(i2 −i1 )で表される。又、圧縮機2
A,2Bに吸引される気相冷媒の圧力P1 は、前記低圧
側圧力センサ50によって検出されて前記制御装置33
に入力される。
【0039】上記高温高圧の気相冷媒は冷媒ライン34
aを通ってオイルセパレータ37に導かれ、オイルセパ
レータ37によってオイル分を除去される。そして、オ
イル分が除去された気相冷媒は冷媒ライン34bを通っ
て四方弁38に至る。尚、オイルセパレータ37におい
て冷媒から分離されたオイルは、前記オイル戻りライン
44を通って前記冷媒ライン34gに戻される。又、冷
媒ライン34bを流れる高温高圧の冷媒の圧力P2 (圧
力損失を無視する)は、前記高圧側圧力センサ49によ
って検出されて前記制御装置33に入力される。
【0040】ところで、暖房運転時においては、四方弁
38のポート38aとポート38c及びポート38bと
ポート38dがそれぞれ連通されており、高温高圧の気
相冷媒は四方弁38を通って冷媒ライン34c側へ流
れ、凝縮器として機能する室内機39に導かれる。そし
て、室内機39に導かれた高温高圧の気相冷媒は室内の
空気に凝縮熱Q2 を放出して液化し、図9に示すの状
態(圧力P2 、エンタルピi3 )の液相冷媒となり、こ
のときの放熱量Q2 (=i2 −i3 )によって室内の暖
房が行われる。
【0041】次に、室内機39において液化した高圧の
液相冷媒は膨張弁40によって減圧されて図9において
にて示す状態(圧力P1 、エンタルピi3 )となって
その一部が気化し、冷媒ライン34dを室外機42に向
かって流れる。
【0042】一方、水ポンプ35の駆動によって冷却回
路36内を循環される冷却水は、水ポンプ35から吐出
されて冷却水ライン35aを流れ、その途中で、排気ガ
ス熱交換器27においてガスエンジン1から排気管12
に排出される排気ガスの熱を回収して加熱された後、ガ
スエンジン1の冷却水ジャケット8を通って該ガスエン
ジン1を冷却する。そして、ガスエンジン1の冷却に供
された冷却水は、冷却水ライン36b流れて感温切換弁
56に至る。
【0043】ここで、ガスエンジン1の始動時に冷却水
温度が低く、その値が60℃以下のときには、前述のよ
うに(図4参照)感温切換弁56は冷却水ライン36c
を全閉し、冷却水ライン36eを全開とするため、冷却
水はその全てが冷却水ライン36eを流れて水ポンプ3
5に戻される。このため、冷却水の温度が順次上昇し、
この温度が上昇した冷却水によって冷機状態にあるガス
エンジン1の暖機が速やかに行われる。
【0044】そして、冷却水温度が60℃を超えると、
冷却水ライン36cが開き始める一方、冷却水ライン3
6eが閉じ始め、冷却水温度が75℃を超えた時点で冷
却水ライン36cが全開され、冷却水ライン36eが全
閉されるため、冷却水の全ては冷却ライン36cを流れ
てリニア三方弁57に至る。ここで、暖房運転時におい
てリニア三方弁の弁角度が0°に設定されているときに
は、図5に示したように冷却水の全ては冷却水ライン3
6dを通ってアキュームレータ41内を流れる。
【0045】従って、アキュームレータ41において
は、冷却水ライン36dを流れる冷却水によって、前記
冷媒ライン34dを流れる冷媒とアキュームレータ41
に貯留されている液相冷媒が加熱され、ガスエンジン1
の廃熱(排気ガスによって与えられる熱と冷却によって
ガスエンジン1から奪われる熱)が冷媒に与えられる。
【0046】而して、前記冷媒ライン34dを流れる冷
媒は上述のようにアキュームレータ41においてガスエ
ンジン1の廃熱の一部で加熱された後、蒸発器として機
能する室外機42に至り、ここで外気から蒸発熱を奪っ
て気化する。尚、外気温度が所定値以上であるときに
は、室外機42のファン42aが駆動され、上述のよう
に室外機42において冷媒が外気から熱を奪って蒸発す
る。
【0047】そして、冷媒は室外機42から冷媒ライン
34eを通って四方弁38に至るが、前述のように暖房
運転時には四方弁38のポート38bとポート38dと
が連通しているため、冷媒は四方弁38を通って冷媒ラ
イン34f側へ流れ、アキュームレータ41内に導入さ
れる。
【0048】上記アキュームレータ41においては冷媒
の気液が分離され、液相冷媒には冷却水ライン36dを
流れる冷却水によってガスエンジン1の廃熱の一部が与
えられ、この熱によって液相冷媒の一部が蒸発して気化
する。
【0049】而して、アキュームレータ41内の気相冷
媒は冷媒ライン34gを通ってサブアキュームレータ4
3に送られ、更に冷媒ライン34iを通って圧縮機2
A,2Bに吸引されるが、圧縮機2A,2Bに吸引され
る気相冷媒の状態は図9に示すの状態(圧力P1 、エ
ンタルピi1 )に復帰しており、この気相冷媒は圧縮機
2A,2Bによって再度圧縮されて前述と同様の作用を
繰り返す。
【0050】従って、膨張弁40によって減圧されて冷
媒が圧縮機2A,2Bに吸引されるまでの間、冷媒には
アキュームレータ41においてガスエンジン1の廃熱が
与えられるとともに、室外機42において外気から熱が
与えられ、結局、冷媒は熱量Q1 (=i1 −i3 )を受
け取って蒸発し、更に過熱される。
【0051】以上のように、暖房運転時においては、冷
却水によって回収されたガスエンジン1の廃熱が冷媒に
与えられて室内機39の放熱量Q2 に上乗せされるた
め、暖房能力が高められる。
【0052】ところが、室内温度或は室外温度が低い低
温暖房時には、前述の理由によって十分な暖房能力が得
られない。特に、室外温度が低い寒冷時には、室外機4
2において外気から冷媒に熱が与えられにくい。
【0053】そこで、本実施例では、外気温度センサ5
2によって検出される外気温度が所定値以下の場合には
室外機42のファン42aの駆動を停止するとともに、
ガスエンジン1の廃熱量を増加させて室内機39の放熱
量Q2 に上乗せされる熱量を大きくし、以て暖房能力を
高めるようにしている。具体的には、暖房能力を判定す
る基準として冷媒の高圧側圧力P2 を高圧側圧力センサ
49によって検出し、その値に応じて制御装置33がガ
スエンジン1の廃熱量を制御するようにしている。
【0054】ところで、ガスエンジン1の回転数を一定
に保持して廃熱量を増加させる手段として、本実施例で
はガスエンジン1の熱効率を下げて排気ガスに捨てられ
る熱量を増加させる方法を採用している。
【0055】ここで、図6に圧縮機回転数に対する蒸発
熱量と廃熱量の関係をエンジン熱効率ηをパラメータと
して示す。図6において、実線Aは必要な蒸発熱量を示
し、破線B〜Fは熱効率η=0.2,0.225,0.
25,0.275,0.3の場合のエンジン廃熱量を示
すが、図によれば、熱効率ηが小さい程、必要な熱発熱
量に対して大きな廃熱量が得られることが分かる。
【0056】而して、ガスエンジン1の熱効率を下げる
具体的手法として、本実施例では、点火時期、吸気弁1
5と排気弁16の開閉タイミング(バルブタイミン
グ)、燃料制御弁21の開度の少なくとも1つを制御す
る方法を採用した。
【0057】即ち、点火時期の制御においては、制御装
置33は高圧側圧力センサ49によって検出される冷媒
の高圧側圧力P2 、エンジン回転数センサ9によって検
出されるエンジン回転数及びクランク角センサ10によ
って検出されるクランク角に応じて点火制御回路26に
制御信号を送り、点火プラグ24による点火時期を遅角
させる。
【0058】上述のように点火時期を遅角させると、燃
焼ガスのピストン6に対する仕事量が減ってガスエンジ
ン1の出力が若干低下する可能性はあるが、その分だけ
排気ガス温度が上昇し、排気ガス熱交換器27において
より多くの廃熱を回収することができ、その結果、暖房
能力を高めることができる。
【0059】尚、本手法においてガスエンジン1の出力
が低下すれば、圧縮機2の負荷によって出力低下分だけ
エンジン回転数が低下するが、ガスエンジン1のシリン
ダ1a内に供給される混合ガス量を増加させることによ
って、ガスエンジン1の出力及び回転数低下分を補うこ
とができる。
【0060】又、バルブタイミングの制御においては、
制御装置33はバルブタイミング可変制御アクチュエー
タ29に制御信号を送り、吸気弁15及び排気弁16の
開閉タイミングを最適タイミングに対して図7の矢印a
〜d方向にずらしてガスエンジン1の熱効率を下げる。
尚、図7において横軸はクランク角、縦軸はバルブリフ
ト量であり、TDC、BDCはそれぞれ上死点、下死点
を示す。
【0061】更に、燃料制御弁の開度を制御する手法に
おいては、制御装置33は燃料制御弁開閉制御アクチュ
エータ31に制御信号を送り、燃料制御弁21の開度を
大きくして混合ガス濃度を高め、燃焼室での混合気の燃
焼をリーンバーン域からリッチバーン域に移行せしめ
る。これにより、ガスエンジン1において機械エネルギ
ーに変換される燃料エネルギーはそのままであっても、
シリンダ1aから排気管12に排出される排気ガスの温
度上昇或は排気管12での後燃え等によって、排気ガス
熱交換器27の上流における排気ガス温度が上昇し或は
排気ガス量が増加し、この結果、排気ガス熱交換器27
においてより多くの廃熱を回収することができ、これに
よって低温暖房時の暖房能力を高めることができる。
【0062】尚、ガスエンジン1の熱効率を下げる他の
手法としては、増速比制御アクチュエータ31によって
増速装置4の増速比を制御する方法が考えられる。
【0063】而して、本実施例においては、室内温度或
は室外温度が低い低温暖房時においてエンジン1の廃熱
量が十分でないために冷媒の高圧側圧力(圧縮機吐出
圧)p2 が低い場合には、制御装置33によってガスエ
ンジン1の点火時期、吸気弁15及び排気弁16の開閉
タイミング(バルブタイミング)、燃料制御弁21の開
度の少なくとも1つを制御してガスエンジン1の熱効率
を下げるようにしたため、ガスエンジン1の廃熱量が大
きくなって冷媒による熱サイクルの温度が高められ、こ
の結果、ガスエンジン1の回転数を上げることなく、従
って、ガスエンジン1の騒音増加や耐久性低下を招くこ
とがなく、低温暖房時の暖房能力を高めることができ
る。
【0064】又、本実施例によれば、ガスエンジン1に
よる圧縮機2の駆動方式として、ギヤG1 ,G2 ,G3
を用いたギヤ駆動方式を採用したため、従来のベルト駆
動方式に比して高い動力伝達効率が得られ、ガスエンジ
ン1の動力がより多く圧縮機2に伝達されて冷媒に与え
られるエネルギーが増加する結果、冷媒からの放熱量Q
2 が増えて暖房能力がより高められる。
【0065】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、エンジンによって駆動される圧縮機によって冷
媒を循環させる冷媒回路と、エンジンを冷却する冷却水
を循環させる冷却水回路を有し、前記冷媒回路には膨張
弁と室内熱交換器及び室外熱交換器を設け、前記冷却水
回路には排気ガス熱交換器を設けて成るエンジン駆動式
熱ポンプ装置において、低温暖房時において冷媒の高圧
側圧力に応じてエンジン廃熱量を制御する制御手段を設
けたため、エンジンの騒音増大、耐久性低下を招くこと
なく、低温暖房時の暖房能力を高めることができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジン駆動式熱ポンプ装置の基
本構成を示す回路図である。
【図2】本発明に係るエンジン駆動式熱ポンプ装置のエ
ンジン周りの構成図である。
【図3】本発明に係るエンジン駆動式熱ポンプ装置の制
御系の構成を示すブロック図である。
【図4】感温切換弁の特性図である。
【図5】リニア三方弁の特性図である。
【図6】圧縮機回転数に対する蒸発熱量と廃熱量との関
係を示す図である。
【図7】バルブタイミングの制御を示すクランク角と吸
気弁及び排気弁のバルブリフト量との関係を示す図であ
る。
【図8】熱ポンプ装置の基本回路図である。
【図9】モリエ線図である。
【符号の説明】
1 ガスエンジン 2 圧縮機 15 吸気弁 16 排気弁 21 燃料制御弁 26 点火制御回路 27 排気ガス熱交換器 29 バルブタイミング可変制御アクチュエータ 31 燃料制御弁開閉制御アクチュエータ 33 制御装置(制御手段) 34 冷媒回路 36 冷却水回路 39 室内熱交換器(室内機) 40 膨張弁 42 室外熱交換器(室外機) 49 高圧側圧力センサ G1 〜G3 ギヤ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンによって駆動される圧縮機によ
    って冷媒を循環させる冷媒回路と、エンジンを冷却する
    冷却水を循環させる冷却水回路を有し、前記冷媒回路に
    は膨張弁と室内熱交換器及び室外熱交換器を設け、前記
    冷却水回路には排気ガス熱交換器を設けて成るエンジン
    駆動式熱ポンプ装置において、低温暖房時において冷媒
    の高圧側圧力に応じてエンジン廃熱量を制御する制御手
    段を設けたことを特徴とするエンジン駆動式熱ポンプ装
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、エンジンの点火時期、
    バルブタイミング、燃料制御弁開度の少なくとも1つを
    制御することを特徴とする請求項1記載のエンジン駆動
    式熱ポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記圧縮機はギヤ駆動方式によって駆動
    されることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジン
    駆動式熱ポンプ装置。
JP6185783A 1994-08-08 1994-08-08 エンジン駆動式熱ポンプ装置 Pending JPH0849942A (ja)

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