JPH0849771A - 管部材のシール機構 - Google Patents
管部材のシール機構Info
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- JPH0849771A JPH0849771A JP6186162A JP18616294A JPH0849771A JP H0849771 A JPH0849771 A JP H0849771A JP 6186162 A JP6186162 A JP 6186162A JP 18616294 A JP18616294 A JP 18616294A JP H0849771 A JPH0849771 A JP H0849771A
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- seal
- lip
- casing
- pipe
- tube
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 シール能力を高めて内外からの漏れを防止
し、気密性を高くする。 【構成】 回転炉心管1を、接続管3に連結された第一
ケーシング26を貫通して接続管3の孔3aに嵌挿させ
る。第一ケーシング26の内周面に3条の凹溝26b,
26c,26dを形成し、リップシール30a,30
b,30cを嵌挿して、各内周先端側の湾曲部32を回
転炉心管1の外周面に押圧して線接触でシールする。一
対のリップシール30b,30cは隙間27を介して閉
鎖空間tを形成するように対向して位置させる。ケーシ
ング26には閉鎖空間tの隙間27に連通するシールガ
ス導入路28を穿設する。他のリップシール30aは回
転炉心管1の開口1a側で開口1aに湾曲凹部sを向け
て保持する。
し、気密性を高くする。 【構成】 回転炉心管1を、接続管3に連結された第一
ケーシング26を貫通して接続管3の孔3aに嵌挿させ
る。第一ケーシング26の内周面に3条の凹溝26b,
26c,26dを形成し、リップシール30a,30
b,30cを嵌挿して、各内周先端側の湾曲部32を回
転炉心管1の外周面に押圧して線接触でシールする。一
対のリップシール30b,30cは隙間27を介して閉
鎖空間tを形成するように対向して位置させる。ケーシ
ング26には閉鎖空間tの隙間27に連通するシールガ
ス導入路28を穿設する。他のリップシール30aは回
転炉心管1の開口1a側で開口1aに湾曲凹部sを向け
て保持する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の粉体が、管部材
とシール部によって連結された他の部材との間で漏れな
く処理、移送できるようにした、管部材のシール機構に
関する。
とシール部によって連結された他の部材との間で漏れな
く処理、移送できるようにした、管部材のシール機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、各種の粉体を自動的に移送し、
或いは加熱処理等して移送する場合、例えば回転作動さ
せられる中空の管部材内に粉体を投入し、この管部材か
ら自動的に他の管体や容器等に粉体を給送させることが
行われている。そして、粉体の種類によっては、移送し
ながら加熱処理等させられることがある。例えば、焙焼
炉や還元炉等の加熱炉において、管部材である回転炉心
管は、その外周領域等に配置された電気炉等の炉によっ
て加熱され、内部の粉体は加熱されつつ移送されて、他
の管体や容器等に受け渡される。この場合、回転炉心管
と他の管体等とは、連結部がシール部によってシールさ
れて連結されている。そして、回転炉心管と他の管体等
との相対回転速度が相違したり、一方の管体が固定保持
されていても、シール部は回転炉心管の相対回転を許容
してシールし、移送時に、粉体が連結部から外部へ漏れ
出ることがないようになっている。
或いは加熱処理等して移送する場合、例えば回転作動さ
せられる中空の管部材内に粉体を投入し、この管部材か
ら自動的に他の管体や容器等に粉体を給送させることが
行われている。そして、粉体の種類によっては、移送し
ながら加熱処理等させられることがある。例えば、焙焼
炉や還元炉等の加熱炉において、管部材である回転炉心
管は、その外周領域等に配置された電気炉等の炉によっ
て加熱され、内部の粉体は加熱されつつ移送されて、他
の管体や容器等に受け渡される。この場合、回転炉心管
と他の管体等とは、連結部がシール部によってシールさ
れて連結されている。そして、回転炉心管と他の管体等
との相対回転速度が相違したり、一方の管体が固定保持
されていても、シール部は回転炉心管の相対回転を許容
してシールし、移送時に、粉体が連結部から外部へ漏れ
出ることがないようになっている。
【0003】このような回転炉心管のシール機構の一例
が図4に示されている。図4は、粉体を加熱しつつ移送
する粉体処理用の加熱炉の要部を示すものである。図に
おいて、回転炉心管1は水平方向に配置されて、図示し
ない駆動源によって軸線周りに回転自在に保持されお
り、その管内壁に螺旋状に板状のスクリュー2が形成さ
れている。そして、炉心管1の外周領域には、長手方向
に図示しない加熱炉等の炉が配設されている。又、回転
炉心管1の一方の開口端部1aは、この炉心管1に直交
する方向に延在する接続管3の孔3aに回転可能に挿入
されている。接続管3の孔3aの周囲領域には、回転炉
心管1の外径より若干内径の大きい環状ケーシング4が
水平方向に固着されている。
が図4に示されている。図4は、粉体を加熱しつつ移送
する粉体処理用の加熱炉の要部を示すものである。図に
おいて、回転炉心管1は水平方向に配置されて、図示し
ない駆動源によって軸線周りに回転自在に保持されお
り、その管内壁に螺旋状に板状のスクリュー2が形成さ
れている。そして、炉心管1の外周領域には、長手方向
に図示しない加熱炉等の炉が配設されている。又、回転
炉心管1の一方の開口端部1aは、この炉心管1に直交
する方向に延在する接続管3の孔3aに回転可能に挿入
されている。接続管3の孔3aの周囲領域には、回転炉
心管1の外径より若干内径の大きい環状ケーシング4が
水平方向に固着されている。
【0004】ケーシング4の内周面には、回転炉心管1
の端部開口1a付近の外周面を押圧してシールするため
の(グランド)パッキン5が4巻装着されている。この
パッキン5は断面略四角形でリング状の弾性部材によっ
て構成されており、その外周が断面L字型でリング状の
パッキン押え6によって押圧されている。又、4巻のパ
ッキン5は2巻ずつ連結されて配列され、2巻と2巻の
各パッキン5の間に薄手のランタンリング7が配設され
て、ケーシング4と2巻目及び3巻目のパッキン5の隙
間とに空間8が形成されている。そして、ケーシング4
の外周側に取り付けられたシールガス導入部9からケー
シング4の小孔10を介して空間8内にシールガスが充
填されるようになっている。これらはシール部12を構
成する。
の端部開口1a付近の外周面を押圧してシールするため
の(グランド)パッキン5が4巻装着されている。この
パッキン5は断面略四角形でリング状の弾性部材によっ
て構成されており、その外周が断面L字型でリング状の
パッキン押え6によって押圧されている。又、4巻のパ
ッキン5は2巻ずつ連結されて配列され、2巻と2巻の
各パッキン5の間に薄手のランタンリング7が配設され
て、ケーシング4と2巻目及び3巻目のパッキン5の隙
間とに空間8が形成されている。そして、ケーシング4
の外周側に取り付けられたシールガス導入部9からケー
シング4の小孔10を介して空間8内にシールガスが充
填されるようになっている。これらはシール部12を構
成する。
【0005】そして、このような回転炉心管1の稼動に
際しては、図示しない供給部から回転炉心管1に粉体が
供給されると、回転炉心管1が回転駆動させられると共
に、その外周側で図示しない炉によって加熱されること
で、粉体は加熱処理されつつスクリュー2で移送され、
接続管3内に落下して次工程へ送られることになる。
又、加熱の際の処理ガス及び粉体等から発生するガス等
は接続管3の上方へ分岐されて排気されることになる。
ところで、このような加熱処理される各種の粉体は、シ
ール部12によるシールが完全でないと外部に漏れ出
し、周囲環境を汚したり、処理効率や歩留まりを低下さ
せて、コストの上昇を招くことになる。粉体が放射性物
質等の場合には、周辺を汚染することにもなる。又、粉
末が酸化等、変質しやすい物質であるとエアやシールガ
ス等の管内への侵入を防止するために十分な気密性が要
求されることになる。
際しては、図示しない供給部から回転炉心管1に粉体が
供給されると、回転炉心管1が回転駆動させられると共
に、その外周側で図示しない炉によって加熱されること
で、粉体は加熱処理されつつスクリュー2で移送され、
接続管3内に落下して次工程へ送られることになる。
又、加熱の際の処理ガス及び粉体等から発生するガス等
は接続管3の上方へ分岐されて排気されることになる。
ところで、このような加熱処理される各種の粉体は、シ
ール部12によるシールが完全でないと外部に漏れ出
し、周囲環境を汚したり、処理効率や歩留まりを低下さ
せて、コストの上昇を招くことになる。粉体が放射性物
質等の場合には、周辺を汚染することにもなる。又、粉
末が酸化等、変質しやすい物質であるとエアやシールガ
ス等の管内への侵入を防止するために十分な気密性が要
求されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
加熱炉の粉体処理のシール部に使用されているグランド
パッキン5は、回転炉心管1の外周面への当接面が平面
であるために、気密性が十分でなく、4巻重ねてシール
しても、回転炉心管1の外周面との間に隙間が発生する
ことを完全に防止し得なかったので、粉体が外部に漏出
するという問題があった。特に、回転炉心管1の加熱処
理等の際に、管内部の圧力が変動すると、外部との差圧
で粉体が外部へ吹き出るというようなことがあった。特
に、回転炉心管1は回転運動するために、気密なシール
が一層困難であり、その上、炉による加熱で回転炉心管
1が熱膨張すると、軸線方向に微小移動することにな
り、一方の部材の回転運動と軸線方向移動とによって、
一層シール部によるシールが困難であった。
加熱炉の粉体処理のシール部に使用されているグランド
パッキン5は、回転炉心管1の外周面への当接面が平面
であるために、気密性が十分でなく、4巻重ねてシール
しても、回転炉心管1の外周面との間に隙間が発生する
ことを完全に防止し得なかったので、粉体が外部に漏出
するという問題があった。特に、回転炉心管1の加熱処
理等の際に、管内部の圧力が変動すると、外部との差圧
で粉体が外部へ吹き出るというようなことがあった。特
に、回転炉心管1は回転運動するために、気密なシール
が一層困難であり、その上、炉による加熱で回転炉心管
1が熱膨張すると、軸線方向に微小移動することにな
り、一方の部材の回転運動と軸線方向移動とによって、
一層シール部によるシールが困難であった。
【0007】本発明は、このような課題に鑑みて、シー
ル部の気密性を一層高めて、シール部を粉体やガス等が
漏れないようにした管部材のシール機構を提供すること
を目的とする。
ル部の気密性を一層高めて、シール部を粉体やガス等が
漏れないようにした管部材のシール機構を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による管部材のシ
ール機構は、その内部に粉体が収納される管部材と、こ
の管部材に連結された接続部材と、管部材及び接続部材
の連結部をシールするシール部とが備えられた管部材の
シール機構において、シール部は、管部材または接続部
材の一方の部材に連結されたケーシングの内面に、両部
材間をシールするための少なくとも3巻のリップシール
が装着され、これらリップシールの弾性を有する湾曲部
によって他方の部材を押圧することで構成され、隣接す
る2巻の前記リップシールが対向配置され、かつ他の1
巻のリップシールが他方の部材の開口側に位置して湾曲
凹部を前記他方の部材の開口方向に向けて配置されてい
ることを特徴とするものである。
ール機構は、その内部に粉体が収納される管部材と、こ
の管部材に連結された接続部材と、管部材及び接続部材
の連結部をシールするシール部とが備えられた管部材の
シール機構において、シール部は、管部材または接続部
材の一方の部材に連結されたケーシングの内面に、両部
材間をシールするための少なくとも3巻のリップシール
が装着され、これらリップシールの弾性を有する湾曲部
によって他方の部材を押圧することで構成され、隣接す
る2巻の前記リップシールが対向配置され、かつ他の1
巻のリップシールが他方の部材の開口側に位置して湾曲
凹部を前記他方の部材の開口方向に向けて配置されてい
ることを特徴とするものである。
【0009】又、対向配置された2巻のリップシールで
閉鎖空間が形成され、この閉鎖空間に連通するガス導入
路がケーシングに設けられていて、閉鎖空間に充填され
るガス圧によって、2巻のリップシールの湾曲部が他方
の部材に押圧されていることを特徴とする。又、管部材
は、その軸線周りに回転自在で且つ軸線方向に移動可能
であり、接続部材に連結されたケーシングの3巻のリッ
プシールの各湾曲部が管部材の外周面を押圧してシール
することを特徴とする。リップシールはリング状に形成
され、その断面において、厚みの大きい本体部と、この
本体部一端から湾曲しつつ延びる厚みの比較的小さいリ
ップ部と、からなる断面略フの字状の弾性部材であっ
て、本体部裏面に剛性の補強板が固着されていることを
特徴とする。管部材は、その外周面に加熱用の炉が形成
された炉心管である。
閉鎖空間が形成され、この閉鎖空間に連通するガス導入
路がケーシングに設けられていて、閉鎖空間に充填され
るガス圧によって、2巻のリップシールの湾曲部が他方
の部材に押圧されていることを特徴とする。又、管部材
は、その軸線周りに回転自在で且つ軸線方向に移動可能
であり、接続部材に連結されたケーシングの3巻のリッ
プシールの各湾曲部が管部材の外周面を押圧してシール
することを特徴とする。リップシールはリング状に形成
され、その断面において、厚みの大きい本体部と、この
本体部一端から湾曲しつつ延びる厚みの比較的小さいリ
ップ部と、からなる断面略フの字状の弾性部材であっ
て、本体部裏面に剛性の補強板が固着されていることを
特徴とする。管部材は、その外周面に加熱用の炉が形成
された炉心管である。
【0010】
【作用】シール部の対向して配置された2巻のリップシ
ールは、装着状態で各湾曲部が他方の部材の外周面に押
圧されて弾性変形することで線接触でシールされ、外部
からのエア等や内部からの粉体等が侵入及び漏れ出しに
くくなり、しかも内部とのシールに関しては、他の1巻
のリップシールが管部材の開口方向を向いているため
に、他方の部材の内圧が変動して高圧になっても、その
圧力は最も開口側のそのリップシールの湾曲部を他方の
部材に押しつける方向に作用し、気密性を高めることに
なる。
ールは、装着状態で各湾曲部が他方の部材の外周面に押
圧されて弾性変形することで線接触でシールされ、外部
からのエア等や内部からの粉体等が侵入及び漏れ出しに
くくなり、しかも内部とのシールに関しては、他の1巻
のリップシールが管部材の開口方向を向いているため
に、他方の部材の内圧が変動して高圧になっても、その
圧力は最も開口側のそのリップシールの湾曲部を他方の
部材に押しつける方向に作用し、気密性を高めることに
なる。
【0011】又、ガス導入路からガスを閉鎖空間に導入
して内部圧力を高めると、対向する2巻のリップシール
の湾曲部が他方の部材に押圧されて、外部のエア等やシ
ールガスに対する気密性や、内部に対する気密性が一層
高められる。管部材は、その軸線周りに回転駆動され且
つ熱膨張等のために軸線方向に微小移動しても、3巻の
リップシールの各湾曲部の弾性で、管部材の運動を許容
しつつ確実に外周面を押圧して線接触でシールする。リ
ップシールは、本体部と補強板によって剛性を保ちつ
つ、湾曲部によって弾性的に押圧されて、シール能力が
高められる。
して内部圧力を高めると、対向する2巻のリップシール
の湾曲部が他方の部材に押圧されて、外部のエア等やシ
ールガスに対する気密性や、内部に対する気密性が一層
高められる。管部材は、その軸線周りに回転駆動され且
つ熱膨張等のために軸線方向に微小移動しても、3巻の
リップシールの各湾曲部の弾性で、管部材の運動を許容
しつつ確実に外周面を押圧して線接触でシールする。リ
ップシールは、本体部と補強板によって剛性を保ちつ
つ、湾曲部によって弾性的に押圧されて、シール能力が
高められる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例を図1乃至図
3に基づいて説明するが、上述の従来技術と同様の部分
または部材には同一の符号を用いてその説明を省略す
る。図1は加熱炉の要部構成を示す断面図、図2は図1
の回転炉心管と接続管とのシール部の拡大断面図、図3
はリップシールの拡大断面図である。図1において、水
平方向に固定保持された管状の供給機14は、その左側
上部に、処理原料である粉体の供給を受けるための供給
口15が連結されており、この供給機14の一方(図で
は右側)の端部は、回転炉心管1の他端(図では左側)
開口1bから炉心管1内に挿入されている。しかも、供
給機14は回転炉心管1とほぼ同軸に配設され、管内に
は粉体を回転炉心管1へ移送するための回転スクリュー
16が挿入されている。又、この供給機14は、回転炉
心管1の他端開口1bに接続された支持管17の中央開
口部18を貫通して支持されている。
3に基づいて説明するが、上述の従来技術と同様の部分
または部材には同一の符号を用いてその説明を省略す
る。図1は加熱炉の要部構成を示す断面図、図2は図1
の回転炉心管と接続管とのシール部の拡大断面図、図3
はリップシールの拡大断面図である。図1において、水
平方向に固定保持された管状の供給機14は、その左側
上部に、処理原料である粉体の供給を受けるための供給
口15が連結されており、この供給機14の一方(図で
は右側)の端部は、回転炉心管1の他端(図では左側)
開口1bから炉心管1内に挿入されている。しかも、供
給機14は回転炉心管1とほぼ同軸に配設され、管内に
は粉体を回転炉心管1へ移送するための回転スクリュー
16が挿入されている。又、この供給機14は、回転炉
心管1の他端開口1bに接続された支持管17の中央開
口部18を貫通して支持されている。
【0013】支持管17は供給機14及び回転炉心管1
よりも大径で、ガス導入部17aから例えばエア等の粉
体処理ガスが導入されるようになっている。支持管17
の一方(図では左側)の端面には、中央開口部18周囲
領域から水平方向に突出する環状のケーシング20が設
けられている。このケーシング20内に供給機14が嵌
挿されていて、ケーシング20の内周壁に装着された複
数のグランドパッキン21によって供給機14との連結
部がシールされて、シール部19を構成している。供給
機14と支持管17とはいずれも固定保持されているの
で、或る程度のシール能力を確保できる。そして、回転
駆動される回転炉心管1は、接続管3とは第一シール部
22によって、支持管17とは第二シール部23によっ
て、そして供給機14とは第三シール部24によって、
それぞれ回転可能かつ軸線方向に摺動可能にシールされ
ている。
よりも大径で、ガス導入部17aから例えばエア等の粉
体処理ガスが導入されるようになっている。支持管17
の一方(図では左側)の端面には、中央開口部18周囲
領域から水平方向に突出する環状のケーシング20が設
けられている。このケーシング20内に供給機14が嵌
挿されていて、ケーシング20の内周壁に装着された複
数のグランドパッキン21によって供給機14との連結
部がシールされて、シール部19を構成している。供給
機14と支持管17とはいずれも固定保持されているの
で、或る程度のシール能力を確保できる。そして、回転
駆動される回転炉心管1は、接続管3とは第一シール部
22によって、支持管17とは第二シール部23によっ
て、そして供給機14とは第三シール部24によって、
それぞれ回転可能かつ軸線方向に摺動可能にシールされ
ている。
【0014】さて、図2に示す回転炉心管1の一端開口
1aと接続管3との連結部において、接続管3の孔3a
領域から水平方向に突出するリング状の基部25には、
同一方向に延在する環状の第一ケーシング26がフラン
ジ部26aでネジ等によって固着されている。この第一
ケーシング26の内周面に、回転炉心管1との間の第一
シール部22が設けられている。第一ケーシング26の
内周面には、3条の断面略四角形のリング状凹溝26
b,26c,26dが形成されており、第一ケーシング
26及び基部25の内周面と回転炉心管1との間に微小
幅の隙間27が設けられて、各凹溝26b,26c,2
6dは内周側で相互に連通する。基部25から離れた位
置にある二つの凹溝26cと26dの間の凸部26eに
は、少なくとも1箇所(好ましくは周方向にほぼ均等な
間隔で3箇所以上)で第一ケーシング26の内周面(隙
間27)に連通するシールガス導入路28が径方向に穿
設されている。ここで、シールガスとして、例えばエア
や、酸化を防止できるチッソガス等が好ましい。
1aと接続管3との連結部において、接続管3の孔3a
領域から水平方向に突出するリング状の基部25には、
同一方向に延在する環状の第一ケーシング26がフラン
ジ部26aでネジ等によって固着されている。この第一
ケーシング26の内周面に、回転炉心管1との間の第一
シール部22が設けられている。第一ケーシング26の
内周面には、3条の断面略四角形のリング状凹溝26
b,26c,26dが形成されており、第一ケーシング
26及び基部25の内周面と回転炉心管1との間に微小
幅の隙間27が設けられて、各凹溝26b,26c,2
6dは内周側で相互に連通する。基部25から離れた位
置にある二つの凹溝26cと26dの間の凸部26eに
は、少なくとも1箇所(好ましくは周方向にほぼ均等な
間隔で3箇所以上)で第一ケーシング26の内周面(隙
間27)に連通するシールガス導入路28が径方向に穿
設されている。ここで、シールガスとして、例えばエア
や、酸化を防止できるチッソガス等が好ましい。
【0015】そして、各リング状凹溝26b,26c,
26dにはそれぞれリング状のリップシール30が嵌挿
されて、リップシール30の内周側先端部が回転炉心管
1の外周面を押圧することで、回転炉心管1を回転自在
かつ軸方向に摺動可能にシールしている。リップシール
30は合成ゴム等の弾性部材からなり、図3の拡大断面
図に示すように、肉厚部からなる本体部31と、この本
体部31の比較的肉薄の一端部から所定角度で湾曲しつ
つ延びる更に肉厚の小さい湾曲部32とで一体形成され
て、略々「フ」の字状の断面形状を呈している。しか
も、このリップシール30は、本体部31の一方の側面
領域の裏面に、リップシール全周に亘ってリング状の補
強板33が固着されている。補強板33は金属製であ
り、本体部31の剛性が強化されている。
26dにはそれぞれリング状のリップシール30が嵌挿
されて、リップシール30の内周側先端部が回転炉心管
1の外周面を押圧することで、回転炉心管1を回転自在
かつ軸方向に摺動可能にシールしている。リップシール
30は合成ゴム等の弾性部材からなり、図3の拡大断面
図に示すように、肉厚部からなる本体部31と、この本
体部31の比較的肉薄の一端部から所定角度で湾曲しつ
つ延びる更に肉厚の小さい湾曲部32とで一体形成され
て、略々「フ」の字状の断面形状を呈している。しか
も、このリップシール30は、本体部31の一方の側面
領域の裏面に、リップシール全周に亘ってリング状の補
強板33が固着されている。補強板33は金属製であ
り、本体部31の剛性が強化されている。
【0016】ここで、3巻のリップシール30をそれぞ
れ符号30a,30b,30cで示すと、基部25寄り
の凹溝26bに嵌合されたリップシール30aは、接続
管3側に湾曲凹部s(図3参照)を向けて保持されてい
る。他の二つの凹溝26c,26dにそれぞれ嵌合され
た一対のリップシール30b,30cは、互いに向い合
って保持され、両リップシール30b,30cの各湾曲
凹部sと隙間27とで形成される閉鎖空間tにシールガ
ス導入路28が連通するようになっている。嵌合装着状
態の各リップシール30は、薄肉で湾曲形状の湾曲部3
2が回転炉心管1外周面に押圧されて(図3に示すよう
に)弾性変形されて、同一方向に更に湾曲されること
で、線接触によってシールする。
れ符号30a,30b,30cで示すと、基部25寄り
の凹溝26bに嵌合されたリップシール30aは、接続
管3側に湾曲凹部s(図3参照)を向けて保持されてい
る。他の二つの凹溝26c,26dにそれぞれ嵌合され
た一対のリップシール30b,30cは、互いに向い合
って保持され、両リップシール30b,30cの各湾曲
凹部sと隙間27とで形成される閉鎖空間tにシールガ
ス導入路28が連通するようになっている。嵌合装着状
態の各リップシール30は、薄肉で湾曲形状の湾曲部3
2が回転炉心管1外周面に押圧されて(図3に示すよう
に)弾性変形されて、同一方向に更に湾曲されること
で、線接触によってシールする。
【0017】又、回転炉心管1の他端開口1b付近と支
持管17の端面との連結部に形成された第二シール部2
3も、同様な構成とされている。即ち、図1において、
支持管17の一端面に設けられた基部32に接続管3方
向に延びる環状の第二ケーシング33がフランジ部33
aで固着されており、このケーシング33の内周面には
3条のリング状の凹溝34b,34c,34dが形成さ
れている。各凹溝に嵌合される3巻のリップシール30
について、最も支持管17寄りのリップシール30aは
湾曲凹部sを支持管17側に向けて配置されている。他
の一対のリップシール30b,30cは互いに向いあっ
て配置され、両リップシール30b,30cの湾曲凹部
sと連通部34とで形成される閉鎖空間tにシールガス
導入路35が連通するようになっている。
持管17の端面との連結部に形成された第二シール部2
3も、同様な構成とされている。即ち、図1において、
支持管17の一端面に設けられた基部32に接続管3方
向に延びる環状の第二ケーシング33がフランジ部33
aで固着されており、このケーシング33の内周面には
3条のリング状の凹溝34b,34c,34dが形成さ
れている。各凹溝に嵌合される3巻のリップシール30
について、最も支持管17寄りのリップシール30aは
湾曲凹部sを支持管17側に向けて配置されている。他
の一対のリップシール30b,30cは互いに向いあっ
て配置され、両リップシール30b,30cの湾曲凹部
sと連通部34とで形成される閉鎖空間tにシールガス
導入路35が連通するようになっている。
【0018】又、回転炉心管1の他端開口1bと供給機
14との連結部に形成された第三シール部24は、2巻
のリップシール30によってシールされている。即ち、
回転炉心管1の他端開口1bはリング状のフィルター3
7で封止され、その中央孔37aに環状の第四ケーシン
グ38が嵌め込まれている。ケーシング38の内周面に
は2条のリング状の凹溝38a,38bが形成されてい
る。各凹溝に嵌合される2巻のリップシール30,30
は、共に湾曲凹部sが接続管3方向を向いて装着され
て、第三シール部24を構成している。
14との連結部に形成された第三シール部24は、2巻
のリップシール30によってシールされている。即ち、
回転炉心管1の他端開口1bはリング状のフィルター3
7で封止され、その中央孔37aに環状の第四ケーシン
グ38が嵌め込まれている。ケーシング38の内周面に
は2条のリング状の凹溝38a,38bが形成されてい
る。各凹溝に嵌合される2巻のリップシール30,30
は、共に湾曲凹部sが接続管3方向を向いて装着され
て、第三シール部24を構成している。
【0019】本実施例は上述のように構成されており、
次にその作用を説明する。供給口15から原料である粉
体が投入され、供給機14内の回転スクリュー16が回
転することで、供給機14内を粉体が移送され、回転炉
心管1内に落下させられる。回転炉心管1は図示しない
駆動源によって供給機14と同軸に回転駆動する。この
場合、回転炉心管1は、接続管3に連結された第一シー
ル部22に対して回転自在であり、同様に支持管17の
第二シール部23に対して回転自在にシールされてい
る。又、静止保持される供給機14に対して、回転炉心
管1が、炉心管1と一体回転する第三シール部24によ
って、シールされている。
次にその作用を説明する。供給口15から原料である粉
体が投入され、供給機14内の回転スクリュー16が回
転することで、供給機14内を粉体が移送され、回転炉
心管1内に落下させられる。回転炉心管1は図示しない
駆動源によって供給機14と同軸に回転駆動する。この
場合、回転炉心管1は、接続管3に連結された第一シー
ル部22に対して回転自在であり、同様に支持管17の
第二シール部23に対して回転自在にシールされてい
る。又、静止保持される供給機14に対して、回転炉心
管1が、炉心管1と一体回転する第三シール部24によ
って、シールされている。
【0020】ここで、第一シール部22において、第一
ケーシング26内周面の各凹溝26b,26c,26d
内の各リップシール30は、湾曲部32がその弾性によ
って回転炉心管1外周面に押圧されて撓み、弾性的に線
接触することで、確実にシールされる。特に、一対の凹
溝26c,26dで対向配置された2巻のリップシール
30c,30dと隙間27とでつくる閉鎖空間t内に、
シールガス導入路28からシール用のガスが印加されて
いるために、加圧されたガス圧によって、2巻のリップ
シール30c,30dの湾曲部32,32が回転炉心管
1に押し付けられて、その気密性がいっそう強化され
る。そのため、例えば第一ケーシング26の開口端側か
らエア等が侵入したり、接続管3側から回転炉心管1の
開口1aを通過して移送される粉体の一部が侵入したり
することが、一対のリップシール30c,30dによっ
て確実に阻止される。しかも、シールガスが管内に漏れ
入ることも防止できる。
ケーシング26内周面の各凹溝26b,26c,26d
内の各リップシール30は、湾曲部32がその弾性によ
って回転炉心管1外周面に押圧されて撓み、弾性的に線
接触することで、確実にシールされる。特に、一対の凹
溝26c,26dで対向配置された2巻のリップシール
30c,30dと隙間27とでつくる閉鎖空間t内に、
シールガス導入路28からシール用のガスが印加されて
いるために、加圧されたガス圧によって、2巻のリップ
シール30c,30dの湾曲部32,32が回転炉心管
1に押し付けられて、その気密性がいっそう強化され
る。そのため、例えば第一ケーシング26の開口端側か
らエア等が侵入したり、接続管3側から回転炉心管1の
開口1aを通過して移送される粉体の一部が侵入したり
することが、一対のリップシール30c,30dによっ
て確実に阻止される。しかも、シールガスが管内に漏れ
入ることも防止できる。
【0021】しかも、回転炉心管1の最も開口1a側に
位置するリップシール30aは、湾曲凹部sを開口1a
側に向けた湾曲部32が回転炉心管1に線接触して、シ
ールしている構成であるから、内部の粉体がシール部2
2から漏れ出ることを、より一層確実に阻止できる。こ
の場合、特に回転炉心管1の外周領域に電気炉等が配置
されているが、管内部に圧力変動が発生すると、内圧が
増大する。この時、最も開口1a寄りのリップシール3
0aが支持管17方向を向く姿勢であると、内圧で湾曲
部32が押されて撓み、隙間ができて粉体が吹き出すお
それがある。しかし、本実施例の構成では、リップシー
ル30aによって、内圧が上昇すると湾曲部32がより
一層回転炉心管1に押圧されることになり、粉体がシー
ル部22から吹き出すことを確実に阻止できる。このよ
うにして、第一シール部22は、回転炉心管1を回転自
在に保持して、確実にシールできることになる。
位置するリップシール30aは、湾曲凹部sを開口1a
側に向けた湾曲部32が回転炉心管1に線接触して、シ
ールしている構成であるから、内部の粉体がシール部2
2から漏れ出ることを、より一層確実に阻止できる。こ
の場合、特に回転炉心管1の外周領域に電気炉等が配置
されているが、管内部に圧力変動が発生すると、内圧が
増大する。この時、最も開口1a寄りのリップシール3
0aが支持管17方向を向く姿勢であると、内圧で湾曲
部32が押されて撓み、隙間ができて粉体が吹き出すお
それがある。しかし、本実施例の構成では、リップシー
ル30aによって、内圧が上昇すると湾曲部32がより
一層回転炉心管1に押圧されることになり、粉体がシー
ル部22から吹き出すことを確実に阻止できる。このよ
うにして、第一シール部22は、回転炉心管1を回転自
在に保持して、確実にシールできることになる。
【0022】又、リップシール30が同一の構成に配置
される第二シール部24においても、回転炉心管1を回
転自在に保持して、確実にシールできることになる。第
三シール部19においては、回転炉心管1と供給機14
との間で第三シール部19が回転しつつシールする構成
である。支持管17内のガス圧は制御可能であるので、
回転炉心管1の加熱による圧力変動の際、回転炉心管1
内の粉体が第三シール部19を介して支持管17へ漏出
することを防止できればよい。そのため、第三シール部
19の2巻のリップシール部30,30はともに接続管
3方向を向いており、回転炉心管1内の圧力が上昇して
も、湾曲部32が供給機14の外周面に押しつけられる
よう撓ませられ、シール能力が一層向上する。そのた
め、回転炉心管1からの粉末の漏れや吹き出しを確実に
防止できる。
される第二シール部24においても、回転炉心管1を回
転自在に保持して、確実にシールできることになる。第
三シール部19においては、回転炉心管1と供給機14
との間で第三シール部19が回転しつつシールする構成
である。支持管17内のガス圧は制御可能であるので、
回転炉心管1の加熱による圧力変動の際、回転炉心管1
内の粉体が第三シール部19を介して支持管17へ漏出
することを防止できればよい。そのため、第三シール部
19の2巻のリップシール部30,30はともに接続管
3方向を向いており、回転炉心管1内の圧力が上昇して
も、湾曲部32が供給機14の外周面に押しつけられる
よう撓ませられ、シール能力が一層向上する。そのた
め、回転炉心管1からの粉末の漏れや吹き出しを確実に
防止できる。
【0023】尚、回転炉心管1が炉で加熱されると、熱
膨張のために回転炉心管1は軸線方向に移動し、その
際、第一ケーシング26のフランジ部26aが接続管3
の基部25に固着されているために、接続管3側から供
給口15方向に微小移動することになる。この場合、支
持管17と供給機14が固定されているので、第一シー
ル部22と特に第二シール部23とが回転炉心管1の軸
線方向の移動を受け、第三シール部24が供給機1に対
して軸線方向に移動することになる。この場合でも、各
リップシール30は、湾曲部32の弾性のために、回転
炉心管1や供給機14の相対移動(軸線方向及び回転方
向)を許容しつつ撓み量を変化させて、全周に亘って線
接触によるシールを維持でき、高い気密性を発揮でき
る。
膨張のために回転炉心管1は軸線方向に移動し、その
際、第一ケーシング26のフランジ部26aが接続管3
の基部25に固着されているために、接続管3側から供
給口15方向に微小移動することになる。この場合、支
持管17と供給機14が固定されているので、第一シー
ル部22と特に第二シール部23とが回転炉心管1の軸
線方向の移動を受け、第三シール部24が供給機1に対
して軸線方向に移動することになる。この場合でも、各
リップシール30は、湾曲部32の弾性のために、回転
炉心管1や供給機14の相対移動(軸線方向及び回転方
向)を許容しつつ撓み量を変化させて、全周に亘って線
接触によるシールを維持でき、高い気密性を発揮でき
る。
【0024】上述のように、本実施例によれば、回転炉
心管1と接続管3との第一シール部22、回転炉心管1
と支持管17との第二シール部23、そして回転炉心管
1と供給機14との第三シール部24において、一方が
回転すると共に、軸線方向に移動する状態にあっても、
リップシール30を用いてより確実にシールでき、高い
気密性を発揮できる。特に、第一シール部22(及び第
二シール部24)にあっては、3巻のリップシール30
を用いて、管内の粉体が漏れ出たり、外部のエアやシー
ルガスが管内に侵入したり、或いは管内の圧力変動等が
あっても粉体が吹き出るのを防止できる等、従来と比較
して、より高度で確実な気密性を得ることができる。そ
のため、粉体の特性によって、外部に漏れ出すと汚染等
の問題が生じたり、内部にエアや他のガス等が混入する
と粉体の変質等を生じる場合のような、高度の気密性を
要求される粉体等の処理、移送等の際の設備のシール部
として、有用性が高い。
心管1と接続管3との第一シール部22、回転炉心管1
と支持管17との第二シール部23、そして回転炉心管
1と供給機14との第三シール部24において、一方が
回転すると共に、軸線方向に移動する状態にあっても、
リップシール30を用いてより確実にシールでき、高い
気密性を発揮できる。特に、第一シール部22(及び第
二シール部24)にあっては、3巻のリップシール30
を用いて、管内の粉体が漏れ出たり、外部のエアやシー
ルガスが管内に侵入したり、或いは管内の圧力変動等が
あっても粉体が吹き出るのを防止できる等、従来と比較
して、より高度で確実な気密性を得ることができる。そ
のため、粉体の特性によって、外部に漏れ出すと汚染等
の問題が生じたり、内部にエアや他のガス等が混入する
と粉体の変質等を生じる場合のような、高度の気密性を
要求される粉体等の処理、移送等の際の設備のシール部
として、有用性が高い。
【0025】尚、上述の実施例では、第一シール部22
等を、所定の向きに配置された3巻のリップシール30
によって構成したが、これに任意の向きの同種リップシ
ール30を適宜数付加して配置したり、或いはグランド
パッキンを付加して構成してもよい。上述の実施例で
は、加熱炉用炉心管について説明したが、加熱用の炉等
が配置されていない管部材等においても本発明を適用で
きる。更に、上述の実施例では、一方の管体が静止し
て、他方の管体が回転しかつ軸線方向に移動するような
2種の管体等のシール部について説明したが、2種の管
体が共に回転や移動するものでもよく、又は回転と軸線
方向移動の一方のみに作動制御されるもの、或いは共に
静止保持されているものに適用してもよいことはいうま
でもない。又、上述の実施例では、シール部で連結部を
シールする2種の管体のシール部について説明したが、
本発明は、3種又はそれ以上の管体や、或いは容器等任
意の部材のシール部として用いることができる。
等を、所定の向きに配置された3巻のリップシール30
によって構成したが、これに任意の向きの同種リップシ
ール30を適宜数付加して配置したり、或いはグランド
パッキンを付加して構成してもよい。上述の実施例で
は、加熱炉用炉心管について説明したが、加熱用の炉等
が配置されていない管部材等においても本発明を適用で
きる。更に、上述の実施例では、一方の管体が静止し
て、他方の管体が回転しかつ軸線方向に移動するような
2種の管体等のシール部について説明したが、2種の管
体が共に回転や移動するものでもよく、又は回転と軸線
方向移動の一方のみに作動制御されるもの、或いは共に
静止保持されているものに適用してもよいことはいうま
でもない。又、上述の実施例では、シール部で連結部を
シールする2種の管体のシール部について説明したが、
本発明は、3種又はそれ以上の管体や、或いは容器等任
意の部材のシール部として用いることができる。
【0026】
【発明の効果】上述のように本発明に係る管部材のシー
ル機構は、シール部が、管部材または接続部材の一方の
部材に連結されたケーシングの内面に、両部材間をシー
ルするための少なくとも3巻のリップシールが装着さ
れ、これらリップシールの弾性を有する湾曲部によって
他方の部材を押圧することで構成され、隣接する2巻の
リップシールが対向配置され、かつ他の1巻のリップシ
ールが他方の部材の開口寄りに位置して、湾曲凹部を前
記他方の部材の開口に向けて配置しているから、対向す
る2巻のリップシールで、管内の粉体等が漏れ出たり、
外部のエアやシールガスが管内に侵入したりするのを防
止できると共に、他のリップシールで内部の圧力変動等
があっても粉体等が吹き出るのを防止できる等、従来と
比較して、より高度で確実な気密性を得ることができ
る。そのため、粉体等の特性によって、外部に漏れ出す
と汚染等の問題が生じたり、内部にエアや他のガス等が
混入すると粉体の変質等を生じる場合のような、高度の
気密性を要求される粉体等の処理、移送等の際の設備の
シール部として、高い有用性を有する。又、対向配置さ
れた一対のリップシールで閉鎖空間を形成し、この閉鎖
空間に連通するガス導入路が設けられていて、ガス圧に
よって、2巻のリップシールの湾曲部が押圧されている
から、内外からのシール漏れをより一層確実に防止でき
て、気密性を一層高めることができる。管部材は、その
軸線周りに回転自在で且つ軸線方向に移動可能であり、
接続部材に連結されたケーシングの3巻のリップシール
の各湾曲部が管部材の外周面を押圧して線接触でシール
できるから、管部材の回転駆動や移動にかかわらず、シ
ール機構による高い気密性を保持できる。又、リップシ
ールはリング状に形成され、厚みの大きい本体部と、こ
の本体部一端から湾曲しつつ延びる比較的厚みの小さい
湾曲部と、からなる断面略フの字状の弾性部材であるか
ら、個々のリップシールに高い密封能力を持たせること
ができる。
ル機構は、シール部が、管部材または接続部材の一方の
部材に連結されたケーシングの内面に、両部材間をシー
ルするための少なくとも3巻のリップシールが装着さ
れ、これらリップシールの弾性を有する湾曲部によって
他方の部材を押圧することで構成され、隣接する2巻の
リップシールが対向配置され、かつ他の1巻のリップシ
ールが他方の部材の開口寄りに位置して、湾曲凹部を前
記他方の部材の開口に向けて配置しているから、対向す
る2巻のリップシールで、管内の粉体等が漏れ出たり、
外部のエアやシールガスが管内に侵入したりするのを防
止できると共に、他のリップシールで内部の圧力変動等
があっても粉体等が吹き出るのを防止できる等、従来と
比較して、より高度で確実な気密性を得ることができ
る。そのため、粉体等の特性によって、外部に漏れ出す
と汚染等の問題が生じたり、内部にエアや他のガス等が
混入すると粉体の変質等を生じる場合のような、高度の
気密性を要求される粉体等の処理、移送等の際の設備の
シール部として、高い有用性を有する。又、対向配置さ
れた一対のリップシールで閉鎖空間を形成し、この閉鎖
空間に連通するガス導入路が設けられていて、ガス圧に
よって、2巻のリップシールの湾曲部が押圧されている
から、内外からのシール漏れをより一層確実に防止でき
て、気密性を一層高めることができる。管部材は、その
軸線周りに回転自在で且つ軸線方向に移動可能であり、
接続部材に連結されたケーシングの3巻のリップシール
の各湾曲部が管部材の外周面を押圧して線接触でシール
できるから、管部材の回転駆動や移動にかかわらず、シ
ール機構による高い気密性を保持できる。又、リップシ
ールはリング状に形成され、厚みの大きい本体部と、こ
の本体部一端から湾曲しつつ延びる比較的厚みの小さい
湾曲部と、からなる断面略フの字状の弾性部材であるか
ら、個々のリップシールに高い密封能力を持たせること
ができる。
【図1】本発明の一実施例によるシール機構を備えた加
熱炉の要部構成を示す断面図である。
熱炉の要部構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す回転炉心管と接続管とのシール部の
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図3】リップシールの拡大断面図である。
【図4】従来のシール機構を備えた回転炉心管のシール
部の構成を示す図2と同様な断面図である。
部の構成を示す図2と同様な断面図である。
1 回転炉心管 1a 開口 3 接続管 22 第一シール部 23 第二シール部 24 第三シール部 26 第一ケーシング 28、35 シールガス導入路 30、30a,30b,30c リップシール 31 本体部 32 湾曲部 s 湾曲凹部 t 閉鎖空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 奏一朗 兵庫県神戸市長田区若松町9丁目1番30号 六菱ゴム株式会社内 (72)発明者 中村 秀樹 兵庫県神戸市長田区若松町9丁目1番30号 六菱ゴム株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】その内部に粉体が収納される管部材と、こ
の管部材に連結された接続部材と、管部材及び接続部材
の連結部をシールするシール部とが備えられた管部材の
シール機構において、 前記シール部は、管部材または接続部材の一方の部材に
連結されたケーシングの内面に、両部材間をシールする
ための少なくとも3巻のリップシールが装着され、これ
らリップシールの弾性を有する湾曲部によって他方の部
材を押圧することで構成され、 隣接する2巻の前記リップシールが対向配置され、かつ
他の1巻のリップシールが前記他方の部材の開口側に位
置してその湾曲凹部を前記他方の部材の開口方向に向け
て配置されていることを特徴とするシール機構。 - 【請求項2】対向配置された前記2巻のリップシールに
よって閉鎖空間が形成され、この閉鎖空間に連通するガ
ス導入路が前記ケーシングに設けられていて、この閉鎖
空間に充填されるガス圧によって、前記2巻のリップシ
ールの湾曲部が前記他方の部材に押圧されていることを
特徴とする請求項1に記載のシール機構。 - 【請求項3】前記管部材は、その軸線周りに回転自在で
且つ軸線方向に移動可能であり、前記接続部材に連結さ
れたケーシングの3巻のリップシールの各湾曲部が前記
管部材の外周面を押圧してシールすることを特徴とする
請求項1または2に記載のシール機構。 - 【請求項4】前記リップシールはリング状に形成され、
その断面において、厚みの大きい本体部と、この本体部
一端から湾曲しつつ延びる厚みの比較的小さい前記湾曲
部と、からなる断面略フの字状の弾性部材であって、前
記本体部裏面に剛性の補強板が固着されていることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシール機
構。 - 【請求項5】前記管部材は、その外周面に加熱用の炉が
形成された加熱炉用炉心管であることを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載のシール機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6186162A JPH0849771A (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 管部材のシール機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6186162A JPH0849771A (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 管部材のシール機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0849771A true JPH0849771A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16183478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6186162A Pending JPH0849771A (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 管部材のシール機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0849771A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011050993A (ja) * | 2009-09-02 | 2011-03-17 | Kobe Steel Ltd | 連続鋳造設備の鋳片案内装置 |
JP2011127757A (ja) * | 2009-12-01 | 2011-06-30 | Deublin Co | 選択的に制御されるシールを有する回転継手 |
-
1994
- 1994-08-08 JP JP6186162A patent/JPH0849771A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011050993A (ja) * | 2009-09-02 | 2011-03-17 | Kobe Steel Ltd | 連続鋳造設備の鋳片案内装置 |
JP2011127757A (ja) * | 2009-12-01 | 2011-06-30 | Deublin Co | 選択的に制御されるシールを有する回転継手 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030318 |