JPH084912B2 - ダイカストマシンの射出制御方法 - Google Patents

ダイカストマシンの射出制御方法

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JPH084912B2
JPH084912B2 JP63011562A JP1156288A JPH084912B2 JP H084912 B2 JPH084912 B2 JP H084912B2 JP 63011562 A JP63011562 A JP 63011562A JP 1156288 A JP1156288 A JP 1156288A JP H084912 B2 JPH084912 B2 JP H084912B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はダイカストマシンの射出制御方法に係り、特
にガスの巻き込みによる巣の発生防止効果が得られるよ
うにしたダイカストマシンの射出制御方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、ダイカストマシンは金型のキャビティに通じ
るランナ部に射出装置を接続し、給湯装置から供給され
て射出スリーブに充填している溶湯をプランジャチップ
によって押し出し、前記キャビティに射出するようにし
ている。射出操作は前記プランジャチップを後退限度位
置から、最初一定の低速度で前進させ、溶湯の注入口通
過後、高速移動させ、射出スリーブ端面までの間隔を若
干残して鋳込みを完了するようになっている。
ところで、射出装置への給湯量は同一のキャビティに
対しては一定量とされるが、給湯をなすラドルの掬い量
は厳密には一定ではなく、したがって給湯量にバラツキ
が生じることがある。このため、給湯量の誤差に起因し
て射出装置による押湯効果が不安定となり、鋳造品の品
質安定化を図ることができなくなる問題があった。この
ような問題を改善するために、従来技術として、各ショ
ット毎に射出装置の射出スリーブにおけるランナ開口端
面である分流子端位置と、プランジャチップの鋳込み完
了位置との間に残存する溶湯厚さ、すなわちビスケット
厚みを検出し、これが一定になるように供給溶湯量を調
整制御する方法が提案されている(特公昭59−21262
号)。これによれば、ビスケット部分がランナ部より先
に凝固したり、射出スリーブ接触面の凝固開始が早期に
行われてプランジャの摺動抵抗が大きくなること等、押
湯効果を失わせることがない利点が得られる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の如き方法によれば、ビスケット
厚み(=|分流子端位置−鋳込み完了位置|)の値を設
定範囲内に収まるように、給湯量の増減によって抑えて
いるが、このような給湯量の調整は同時に鋳込み完了位
置の変動を生じさせる。この結果、鋳込み完了位置とプ
ランジャチップの高速移動開始指令位置との距離が変わ
り、特に高速射出区間が長くなる場合には、鋳造品に巣
が発生してしまう問題があった。すなわち、鋳込み完了
位置が分流子端位置から遠ざかって高速射出区間が長く
なることはキャビティへの充填率が低い段階から高速射
出を開始したことを意味し、この場合にはキャビティ内
で溶湯が噴き上がって飛散し、ガスを巻き込んで凝固し
てしまい巣が発生してしまう。また、逆に高速射出区間
が短くなってキャビティ充填率が高い段階から高速射出
に移行すると溶湯の噴き上がりが押さえられるが、これ
は結局低速区間が長いことを意味し、トータルの射出時
間を増大してしまう。したがって、キャビティ充填率が
ある適正な段階から常に高速射出を開始するようにする
必要があるが、従来方法では鋳込み完了位置にのみ着眼
した方法であり、押湯効果が得られるものの、巣の発生
面での品質上の問題やショット時間削減上の問題は依然
として残っていた。
本発明は、上記従来の問題点に着目し、特にガス巻き
込みによる製品欠陥の発生のない射出を行わせることの
できるダイカストマシンの射出制御方法を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係るダイカスト
マシンの射出制御方法は、射出ストロークの後退限度位
置からプランジャチップを低速移動させ、途中から射出
完了位置まで高速移動させる射出制御方法において、高
速立ち上がり位置をキャビティに溶湯が一定量充填され
た位置に予め設定しておくとともに、低速移動行程の途
中に溶湯のゲート通過ストローク位置を設定しておき、
鋳造ショット毎に溶湯がゲートに達した時の射出ストロ
ーク位置をゲートに設けたセンサにより検出し、この検
出値と前記ゲート通過ストローク位置とを比較し、前記
検出値が設定値範囲外にあるときに設定値との差に応じ
て高速立ち上がり位置の修正をなし、前記ゲート通過ス
トローク位置と前記高速立ち上がり位置とのストローク
を一定に制御するように構成した。
また、第二には射出ストロークの後退限度位置からプ
ランジャチップを低速移動させ、途中から射出完了位置
まで高速移動させる射出制御方法において、高速立ち上
がり位置をキャビティに溶湯が一定量充填された位置に
予め設定しておくとともに、低速移動行程の途中に溶湯
のゲート通過ストローク位置を設定しておき、鋳造ショ
ット毎に溶湯がゲートに達した時の射出ストローク位置
をゲートに設けたセンサにより検出し、この検出値と前
記ゲート通過ストローク位置とを比較し、前記検出値が
設定値範囲外にあるときに設定値との差を求め、この偏
差に対応して給湯量の修正をなすように構成した。
〔作用〕
上記構成による作用は次のようになる。プランジャチ
ップは射出工程において、その取り得る位置が予め設定
されており、後退限度位置から低速移動し、注湯口を通
過して後、溶湯がキャビティ内に一定量充填された後に
高速射出を行い、鋳込み完了位置で停止する。前記高速
立ち上がり位置は鋳造品のガス巻き込みが生じないであ
ろうキャビティ充填率に達した位置に対応されており、
したがって溶湯がゲートを通過する位置に対応するプラ
ンジャチップのストローク位置も一義的に設定されてい
る。このような射出工程において、給湯量の変動があっ
た場合、溶湯がキャビティ内で飛散せずガスの巻き込み
が無いとして設定されているキャビティ充填率に達しな
い位置から、あるいは設定充填率を越えた位置からプラ
ンジャチップが高速射出工程に移行することとなる。こ
れは同時にプランジャチップのゲート通過対応位置の変
動を来たしてしまう。
本発明では、上記の如く構成したので、溶湯がキャビ
ティのゲートに達したことをセンサによって検出し、こ
の時のプランジャチップのストローク位置が検出され
る。給湯量が変動してプランジャチップのゲート通過対
応位置が変化した場合に、規定給湯量に応じて定められ
ているゲート通過ストローク位置との偏差が算出され、
これが設定値範囲外にあるとき、その偏差量に応じて高
速立ち上がり位置が位置修正される。このため、プラン
ジャチップのゲート通過対応位置と高速立ち上がり位置
との間のストローク量が常に一定に保持される。この結
果、キャビティ内にガス巻き込みが生じないとされる溶
湯充填率に常に対応する位置からプランジャチップが高
速射出に移行し、キャビティ内では溶湯が飛散して鋳造
品に巣が発生するようなことが防止されるのである。
更には、前記ゲート通過対応位置の偏差量に応じて次
回の給湯量を偏差がなくなるように修正するので、ガス
巻き込みが生じないキャビティ充填率を確保でき、結局
製品に巣が発生することが防止されるのである。
〔実施例〕
以下に、本発明に係るダイカストマシンの射出制御方
法の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
まず、ダイカストマシンは、第3図に示すように、固
定盤10に固設された固定金型10aと可動盤12に固設され
た可動金型12aを有し、両者の接合面にキャビティ14を
形成している。固定金型10aにはキャビティ14に開口さ
れたゲート15に通じるランナ16が形成され、このランナ
16に溶湯18を射出供給する射出装置20が接続されてい
る。射出装置20はプランジャチップ22を内蔵する射出ス
リーブ24を備え、射出スリーブ24に設けられた注湯口26
から供給された溶湯18を射出シリンダ28により駆動され
るプランジャチップ22によって押し出し、キャビティ14
に射出充填する。プランジャチップ22の動作は、図示し
ない制御装置により、後退限度位置Oから前進し、注湯
口26を通過し高速立ち上がり指令位置Aまで低速移動す
るが、この高速立ち上がり指令位置Aから鋳込み完了位
置Cまで高速移動してキャビティ14への高速射出を行
う。プランジャチップ22の前進移動端である鋳込み完了
位置Cはランナ16が開口されている射出スリーブ24の奥
端面である分流子端位置Bとの間に一定の距離をおいて
位置となり、この距離がいわゆるビスケット厚さとな
る。
ここで、射出操作は前記プランジャチップ22を後退限
度位置Oから、最初一定の低速度で前進させ、溶湯の注
湯口26の通過後、高速移動させ、射出スリーブ24端面ま
での間隔を若干残して鋳込みを完了するようにし、溶湯
18が射出スリーブ24からランナ16を経てゲート15を通過
し、キャビティ14に射出充填されるようになっている。
したがって、第3図上に示したように、プランジャチッ
プ22はその移動範囲で、注湯口26より後方の後退限度位
置Oから注湯口26を通過した後、溶湯18がゲート15に差
し掛かる時のゲート通過対応位置ξ、高速移動を開始
する高速立ち上がり位置A、キャビティ14への充填が完
了してプランジャチップ22が停止する鋳込み完了位置C
の各位置をとる。そしてランナ16の開口されているショ
ットスリーブ24の奥端面の位置が分流子端位置Bとな
る。この場合において、プランジャチップ22の高速移動
を開始させる位置は、キャビティ14に溶湯18が一定量だ
け充填されたときに対応して設定されており、キャビテ
ィ14の形状や溶湯18の種類によって定められ、通常は試
打を何回か行って最適充填率を決定し、これに対応する
高速立ち上がり位置Aを設定している。
このようなダイカストマシンで、本実施例では特にプ
ランジャチップ22のゲート通過対応位置ξを検出する
ようにしており、そのため、固定金型10aに形成された
ゲート15を溶湯18が通過したことを検出するセンサ30が
設けられている。このセンサ30は実施例においては熱電
対を使用しており、この熱電対をゲート15に近接配置
し、溶湯18が通過することに伴う温度変化によって溶湯
18がゲート15に達したか否かを検出するものとしてい
る。センサ30の出力は変換器32に入力させ、電気信号に
変換してコントローラ34に出力するようにしている。ま
た、射出装置20の射出シリンダ28側にはマグネスケール
36と磁気センサ38からなる位置検出器40が設置され、こ
の位置検出器40からの信号を前記コントローラ34に入力
させるようにしている。コントローラ34では変換器32と
位置検出器40からの信号を受け、溶湯18がゲート15を通
過した時点に対応するプランジャチップ22のストローク
位置であるゲート通過対応位置ξを検出するものとし
ている。そして、コントローラ34により演算した結果
は、図示しない射出装置20の駆動コントローラに出力す
るようにしている。
このようなダイカストマシンを用いた射出制御方法は
次のように行われる。
第1図は実施例に係るダイカストマシンの射出制御方
法を行う処理手順であって、特にプランジャチップ22の
ストローク位置制御の処理手順を示すフローチャートで
ある。
第1図において、ステップ101はプランジャチップ22
の位置設定操作を示し、キャビティ14の形状等から決定
されるプランジャチップ22の取るストローク位置を設定
するようにしている。したがって、このステップ101で
はプランジャチップ22の後退限度位置O、高速立ち上が
り位置A,鋳込み完了位置C、分流子端位置B、ゲート通
過対応位置ξ、およびゲート通過対応位置ξから高
速立ち上がり位置Aまでのストローク量がそれぞれ設
定される。この設定処理が完了すると、ステップ102に
進み、ショットが開始される。次いでステップ103に進
んでプランジャチップ22が高速立ち上がり位置Aに向け
て低速移動し始める。後退限度位置Oから高速立ち上が
り位置Aまでの移動注にはプランジャチップ22がゲート
通過対応位置ξを通過するので、ここではセンサ30か
らの検出信号を受けて溶湯18がゲート15に達した時点で
の実際のプランジャチップ22の位置、すなわちゲート通
過対応検出位置ξを求めるようにしている。この検出
されたゲート通過対応検出位置ξはコントローラ34に
入力され、ステップ106に進み、測定されたゲート通過
対応検出位置ξまでの距離siが設定されたゲート通過
対応位置ξの設定上限ξhigh(shigh)と設定下限ξ
LOW(shigh)との間にあるか否かを比較判定する。ゲー
ト通過対応検出位置ξが設定範囲から外れていなけれ
ばステップ106に進み、予め設定されている高速立ち上
がり位置Aから高速射出を開始し、設定範囲から外れて
いればステップ107に進む。このステップ107ではゲート
通過対応位置ξまでの距離ssと実測値siとの大小判定
をなし、実測値siが設定値ssより大きい場合にはステッ
プ108へ、逆に小さい場合にはステップ109へ進む。実測
値siが設定値ssより大きい場合とは、第4図(1)に対
応し、実際の供給溶湯量が設定量より少ないために溶湯
のゲート通過が遅れ、このままではキャビティ充填率が
不充分の状態で高速射出に移行してガス巻き込みが生じ
ることを意味する。したがって、この場合はゲート通過
対応位置ξとゲート通過対応検出位置ξとの偏差分
だけ高速立ち上がり位置Aを遅らせる必要があり、ステ
ップ108で高速立ち上がり位置Aを設定距離aに偏差距
離(si−ss)を加算した位置を新たな高速立ち上がり位
置Aとしてステップ106にて高速射出を行わせる。一
方、実測値siが設定値ssより小さい場合には、第4図
(2)に対応し、実際の供給溶湯量が設定量より多いた
めに溶湯のゲート通過が早期に行われ、キャビティ充填
率が過剰状態で高速射出が行われることを意味する。し
たがって、この場合には逆に高速立ち上がり位置Aを前
記偏差分だけ早める必要があり、ステップ109で高速立
ち上がり位置Aを偏差距離を減算した位置を新たな高速
立ち上がり位置Aとしてステップ106にて高速射出を開
始させる。プランジャチップ22は鋳込み完了位置Cに達
して一回の射出を完了し(ステップ110)、最初のステ
ップ101に戻り、次の射出を行う。ステップ108、109で
算出された高速立ち上がり位置Aはステップ101におい
て設定されていた高速立ち上がり位置Aを更新し、次回
の高速立ち上がり位置Aとして利用する。
ところで、ゲート通過対応検出位置ξの変動は射出
スリーブ24への給湯量の変動に起因している。このた
め、この実施例では、第2図に示すように、ゲート通過
対応検出位置ξが設定値であるゲート通過対応位置ξ
に一致しないときに給湯量の制御も行うようにしてい
る。
すなわち、ステップ201は射出スリーブ24への給湯を
示し、給湯完了後にショットを開始する(ステップ20
2)。
次いで、ステップ202で溶湯がゲート15に差し掛かる
ときのストローク位置であるゲート通過対応検出位置ξ
を検出する。この検出値は予め設定されているゲート
通過対応位置ξと比較され、ステップ204で両者の偏
差ε=|ξ−ξs|(ε=|si−ss)を演算する。そし
て、ステップ205では算出された偏差εが設定上限ε
highと設定下限εLOWとの間すなわち設定範囲にあるか
否かを比較判定する。このゲート通過対応検出位置ξ
と設定値であるゲート通過対応位置ξの比較判定はキ
ャビティ14への溶湯充填率が設定範囲にあるか否かの判
定と等価となる。この比較により、設定値ssと実測値si
差分が例えば±10%以内にあればOKとし、±10%の外に
あればNGの判定をなす。
以上の処理をショット毎に行い、ステップ205の判定
の結果、NGであればステップ206で不良表示を行い、そ
のショットの鋳造品を取り出して不良品置き場に搬送す
るような選別装置を作動させる。
一方、ステップ205からのNG信号はステップ207に伝達
され、このステップ207で実測値siと設定値ssとの大小
判別をなし、実測値siが設定値ssより大きい場合にはス
テップ208に進み、逆の場合にはステップ209に進む。実
測値siが大きい場合とは給湯量は所定量より少ないこと
を意味するから、次回の給湯量を多くするような修正を
なし、逆の場合には給湯量を減少させるような修正をな
させるのである。
ところで、給湯量はラドルが溶湯を掬う傾斜角によっ
て定まり、これらの関係は第5図に示すように、ラドル
傾斜角Ψが増すにしたがって給湯量が減少する。今、最
大給湯量(g)をWMAX、WMAXに対応する最小ラドル傾斜
角(度)をΨMIN、最小給湯量(g)をWMIN、WMINに対
応する最大ラドル傾斜角(度)をΨMAX、αをα=(W
MAX−WMIN)/(ΨMAX−ΨMIN)とすると、給湯量Wか
らラドル傾斜角Ψを求める式は次のようになる。
Ψ=ΨMIN+(W−WMAX)×α ……(1) この(1)式から、ゲート通過対応検出位置ξに対
応する距離si(mm)とゲート通過対応位置ξに対応す
る距離ss(mm)との差分に対応する補正溶湯重量W
c(g)からラドル補正傾斜角度Ψを求める式は、射
出スリーブ24のチップ径をR(cm)、溶湯の比重量をρ
(g/cm3)とすると、 Wc=|si−ss|×(πR2ρ/4)÷10 ……(2) となるので、ラドル補正傾斜角度Ψは、 Ψ=ΨMIN+(Wc−WMAX)×α ……(3) として求めることができ、これがゲート通過対応位置の
誤差に基づく給湯量の修正量に応じたラドルの傾斜角修
正量となる。
このようなことから、ステップ209では算出されたゲ
ート通過対応位置の差(|si−ss|)に対応する溶湯補正
重量Wcを前記(2)式から求め、(3)式に基づいてラ
ドル補正角Ψを算出する。そして、ラドル傾斜角Ψを
第6図(1)に示すようにプラス補正し、ラドル修正傾
斜角をΨ=Ψ−Ψとして求め、ステップ201に出力
し、ラドル傾斜角を補正するのである。一方、ステップ
208では逆に同様に(2)、(3)式に基づいてラドル
補正角Ψを算出するが、この場合にはラドル傾斜角Ψ
を第6図(2)に示すようにマイナス補正し、ラドル傾
斜角をΨ=Ψ−Ψとして求め、これをステップ101
に出力して、次回のラドル傾斜角を補正すればよい。
なお、給湯装置としては、公知の装置を用いればよ
く、ラドルの傾斜角によって溶湯の掬い量が線型一次式
に近似した特性を示す一般的な構造の装置を用いればよ
い。
このような実施例では、溶湯がゲート15を通過する時
点を捉えて実測値と設定値の偏差を求め、この偏差がな
くなるように高速立ち上がり位置Aと給湯量の修正をな
すようにしているので、常に設定された正しいキャビテ
ィ充填率からプランジャチップ22の高速立ち上がりを行
わせることができることとなる。しががって、キャビテ
ィ14に溶湯が規定充填率に達しないまま高速射出充填が
なされることがなく、湯が飛散してガスを巻き込むよう
なことがない。また、規定充填率より過剰充填されてか
ら高速射出されることもないため、トータルの射出時間
を短くすることができる利点も得られる。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、ゲート通過対
応位置を検出して偏差が生じたときに、ゲート通過対応
位置と高速立ち上がり位置との間のストロークl(エ
ル)が一定となるように一義的に定められている高速立
ち上がり位置を修正し、また偏差がなくなるように給湯
量の修正をなすようにしたので、製品への巣の発生が抑
えられ、鋳造品の品質の安定化を図ることができるとい
う優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例に係るダイカストマシンの射出制御方法
の高速立ち上がり位置修正処理手順を示すフローチャー
ト、第2図は同給湯量の修正処理手順を示すフローチャ
ート、第3図はダイカストマシンの要部断面図、第4図
はプランジャチップのストロークの説明図、第5図はラ
ドル傾斜角と溶湯量の関係説明図、第6図はラドルの補
正角の説明図である。 14……キャビティ、15……ゲート、18……溶湯、20……
射出装置、22……プランジャチップ、24……射出スリー
ブ、30……センサ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出ストロークの後退限度位置からプラン
    ジャチップを低速移動させ、途中から射出完了位置まで
    高速移動させる射出制御方法において、高速立ち上がり
    位置をキャビティに溶湯が一定量充填された位置に予め
    設定しておくとともに、低速移動行程の途中に溶湯のゲ
    ート通過ストローク位置を設定しておき、鋳造ショット
    毎に溶湯がゲートに達した時の射出ストローク位置をゲ
    ートに設けたセンサにより検出し、この検出値と前記ゲ
    ート通過ストローク位置とを比較し、前記検出値が設定
    値範囲外にあるときに設定値との差に応じて高速立ち上
    がり位置の修正をなし、前記ゲート通過ストローク位置
    と前記高速立ち上がり位置とのストロークを一定に制御
    することを特徴とするダイカストマシンの射出制御方
    法。
  2. 【請求項2】射出ストロークの後退限度位置からプラン
    ジャチップを低速移動させ、途中から射出完了位置まで
    高速移動させる射出制御方法において、高速立ち上がり
    位置をキャビティに溶湯が一定量充填された位置に予め
    設定しておくとともに、低速移動行程の途中に溶湯のゲ
    ート通過ストローク位置を設定しておき、鋳造ショット
    毎に溶湯がゲートに達した時の射出ストローク位置をゲ
    ートに設けたセンサにより検出し、この検出値と前記ゲ
    ート通過ストローク位置とを比較し、前記検出値が設定
    値範囲外にあるときに設定値との差を求め、この偏差に
    対応して給湯量の修正をなすことを特徴とするダイカス
    トマシンの射出制御方法。
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