JPH0848342A - ポリエチレン製袋 - Google Patents

ポリエチレン製袋

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JPH0848342A
JPH0848342A JP18023894A JP18023894A JPH0848342A JP H0848342 A JPH0848342 A JP H0848342A JP 18023894 A JP18023894 A JP 18023894A JP 18023894 A JP18023894 A JP 18023894A JP H0848342 A JPH0848342 A JP H0848342A
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JP
Japan
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density polyethylene
film
layer
low
polyethylene film
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Application number
JP18023894A
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English (en)
Inventor
Toshio Taka
敏雄 鷹
Hiroshi Kawarada
博 川原田
Tetsuo Sado
哲雄 佐渡
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体がポリエチレンで構成され、かつ高いヒ
ートシール強度と柔軟性を兼ね備えたポリエチレン製
袋。 【構成】 低密度ポリエチレンフィルム層10と、低密
度ポリエチレンフィルム層の内側に形成された高密度ポ
リエチレンフィルム層12とで構成される外層14と、
少なくとも低密度ポリエチレンフィルムを有して形成さ
れる内部フィルム16で構成されて外層よりも内側に設
けられた内層17とからなる。 【効果】 各種の液体、特に乳製品であっても安心して
入れることができる。また、バッグインボックスの内装
部として特に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、牛乳等の飲料を入れる
こともできる安全性に優れたポリエチレン製の袋に関す
るもので、特にバッグインボックスの内装部としての袋
に適用できるものである。
【0002】
【従来の技術】各種の液体を保存または輸送する容器と
して、従来から金属製の缶やプラスチックによるボトル
(ブローボトル)等が多く使用されてきた。中でもプラ
スチック製のボトルは軽量で、耐薬品性等に優れた材料
を選ぶことにより内容液に侵されることなく幅広い用途
で利用することができる。
【0003】しかしながら近年、容器が大型化するにつ
れて場所をとり、また処分する際に、焼却するにしても
処理が不便であるなどの不都合が多発している。そこ
で、内容液を入れる内装部を厚みの薄いフィルムやシー
トからなる袋とし、外装部を保存や輸送の為に必要な自
立性を有した段ボール容器とし、この外装部の中に内装
部を設けて構成されるフレキシブルなバッグインボック
スが注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このバ
ッグインボックスにおいて、フィルムやシートから袋状
の内装部を作るためには、ヒートシールにより注出入口
(ポート)やサイド部、ボトム部等を融着させる必要が
ある。したがって、この内装部の袋には、非常に強いヒ
ートシール強度が要求される。また、内部に液体を入れ
るために、さらに耐ピンホール性と、液体が容易に注
入、排出できるように柔軟性が強く要求されている。
【0005】そこで、これらの要件を満たすために、バ
ッグインボックス用のフィルムには強度の強いナイロン
やポリエステルフィルムを基材として種々のフィルムを
貼り合わせたラミネートフィルムが使用されていた。
【0006】ところで、内容液として牛乳等の乳製品を
入れる際には、その袋の材質は厚生省の乳等省令に適合
する材質でなければならない。そして、乳等省令によれ
ばその袋は規格に適したポリエチレン製のフィルム、ポ
ートで構成されることが必要となっている。
【0007】ところが、ポリエチレンフィルムで製造し
た袋はヒートシール強度等が必ずしも満足でなく、した
がってヒートシールで溶着加工された部分を有し且つ全
体がポリエチレンで構成されるポリエチレン製袋は現存
せず、上記課題を解決したポリエチレン製袋の出現が待
望されている。
【0008】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、全体がポリエチレンで構成され、かつ高いヒ
ートシール強度と柔軟性を兼ね備えたポリエチレン製袋
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のポリエチ
レン製袋は、 (1)低密度ポリエチレンフィルム層と、その低密
度ポリエチレンフィルム層の内側に形成された高密度ポ
リエチレンフィルム層とで構成される外層と、 (2)少なくとも低密度ポリエチレンフィルムを有して
形成される内部フィルムで構成されて外層よりも内側に
設けられた内層とからなることを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項2記載の発明は、複数枚の内部フィ
ルムで内層が構成されることを特徴とする請求項1記載
のポリエチレン製袋である。
【0011】請求項3記載のポリエチレン製袋は、請求
項1または2記載のポリエチレン製袋において、外層の
高密度ポリエチレンフィルム層の密度が0. 935g/
cm3 以上であり、低密度ポリエチレンフィルム層の密
度が0. 930g/cm3 以下であることを特徴とする
ものである。
【0012】請求項4記載のポリエチレン製袋は、請求
項1または2記載のポリエチレン製袋において、外層の
高密度ポリエチレンフィルムのメルトフローレートが
1.0g/10分以下であり、低密度ポリエチレンフィル
ムのメルトフローレートが0.8g/10分以下であるこ
とを特徴とするものである。
【0013】請求項5記載のポリエチレン製袋は、請求
項1または2記載のポリエチレン製袋において、内層を
構成する各内部フィルムの厚さが30〜120μm であ
ることを特徴とするものである。
【0014】請求項6記載のポリエチレン製袋は、請求
項1または2記載のポリエチレン製袋において、外層の
厚みが60〜150μm であることを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項7記載のポリエチレン製袋は、請求
項1または2記載のポリエチレン製袋において、外層の
高密度ポリエチレンフィルム層の厚さに対して、低密度
ポリエチレンフィルム層の厚さが1〜9倍であることを
特徴とするものである。
【0016】請求項8記載のポリエチレン製袋は、請求
項1または2記載のポリエチレン製袋において、少なく
とも1枚の内部フィルムが、低密度ポリエチレンと高密
度ポリエチレンの共押出による多層フィルムであること
を特徴とするものである。
【0017】
【作用】本発明のポリエチレン製袋は、高密度ポリエチ
レンフィルム層と低密度ポリエチレンフィルム層からな
る外層と、少なくとも低密度ポリエチレンフィルムを有
して形成される内部フィルムで構成される内層とからな
ることによって、乳等省令に合致するポリエチレンを材
料としながらも、高いヒートシール強度と、柔軟性、耐
ピンホール性、強度の全てを兼ね備えた袋を実現するこ
とができたものである。特に、外層の高密度ポリエチレ
ンフィルム層および低密度ポリエチレンフィルム層の各
密度、メルトフローレート、厚さをそれぞれ上記したよ
うに特定化することによって、また内部フィルムの厚さ
等を特定化することによって、さらにヒートシール強
度、柔軟性、耐ピンホール性、強度等の特性を高めるこ
とができる。
【0018】また、外側に低密度ポリエチレンフィルム
層、内側に、高密度ポリエチレンフィルム層よりなる外
層および低密度ポリエチレンフィルムからなる内層を設
けることで、落袋時のヒートシール部のシール強度を向
上出来た。
【0019】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。図1にその要部を示すポリエチレン製袋は、外層1
4と、第1内部フィルム16と第2内部フィルム18の
2つの内部フィルムで構成される内層17とで構成され
ている。
【0020】外層14は低密度ポリエチレンフィルム層
10と高密度ポリエチレンフィルム層12とが、低密度
ポリエチレンフィルム層10が外側になるように貼り合
わされて構成される。この外層14は、低密度ポリエチ
レンフィルム層10と高密度ポリエチレンフィルム層1
2を共押出しすることにより得ることができる。
【0021】低密度ポリエチレンフィルム層10は、そ
の密度が0. 930g/cm3 以下、メルトフローレー
ト(以下、MFRと称する。)が0. 8g/10分以下の
低密度ポリエチレンを材料とすることが好ましい。ま
た、高密度ポリエチレンフィルム層12は、その密度が
0. 935g/cm3 以上、MFRが1.0g/10分以
下の高密度ポリエチレンを材料とすることが好ましい。
【0022】さらに、低密度ポリエチレンフィルム層1
0の厚さに対して、高密度ポリエチレンフィルム層12
の厚さは、その1〜9倍であることが望ましい。第1内
部フィルム16と第2内部フィルム18は、それぞれ低
密度ポリエチレンフィルムで構成され、この低密度ポリ
エチレンは、密度が0. 930g/cm3 以下のもの、
より好ましくは0. 914〜0. 925g/cm3 のも
のが良く、またMFRが0. 8g/10分以下、より好ま
しくは0. 2〜0. 6g/10分のものが良く、また厚さ
は30〜120μm のものが良い。これは、内層17の
低密度ポリエチレンの密度が0. 930g/cm3 より
も大きいと柔軟性が劣り易く、またシール強度も低下し
てしまうからである。一方、0. 914g/cm3 未満
ではフィルムがブロッキングしてしまい、製袋等の2次
加工性が劣り易いからである。
【0023】また、内層17の低密度ポリエチレンのM
FRが0. 8g/10分よりも大きいとヒートシール強度
と衝撃強度が低下し易く、また、MFRが0. 2g/10
分よりも小さいと、フィルム加工性が劣り易いからであ
る。また、内部フィルム16,18に使用される低密度
ポリエチレンフィルムは、直鎖状ポリエチレンまたは分
岐状ポリエチレンのどちらでも良いが、直鎖状低密度ポ
リエチレンであることがより好ましい。
【0024】また、内部フィルムは上述したような低密
度ポリエチレンフィルムの単層フィルムの他に、例え
ば、図2に示すような、多層フィルムとすることができ
る。図2に示す内層38は、第1内部フィルム28と第
2内部フィルム36とで構成されている。さらに、第1
内部フィルム28は、高密度ポリエチレンフィルム22
と、この高密度ポリエチレンフィルム22を間に挟む低
密度ポリエチレンフィルム24,26とで形成されてい
る。同様に、第2内部フィルム36は、高密度ポリエチ
レンフィルム30と、この高密度ポリエチレンフィルム
30を間に挟む低密度ポリエチレンフィルム32,34
とで形成されている。
【0025】このように、内部フィルムは少なくとも低
密度ポリエチレンフィルムを有して形成されていれば、
単層フィルムでなく、2層または3層もしくはそれ以上
の多層フィルムであっても良い。このような多層フィル
ムからなる内部フィルムは、低密度ポリエチレンと高密
度ポリエチレンを共押出することにより得られる。
【0026】このように内部フィルムが多層フィルムで
ある場合でも、上記単層フィルムと同様、内部フィルム
28,36の低密度ポリエチレンフィルム24,26,
32,34は、密度が0. 930g/cm3 以下のも
の、より好ましくは0. 914〜0. 925g/cm3
のものが良く、またMFRが0. 8g/10分以下、より
好ましくは0. 2〜0. 6g/10分のものが良い。
【0027】また、高密度ポリエチレンフィルム22,
30は、その密度が0. 935g/cm3 以上、メルト
フローレート(MFR)が1.0g/10分以下の高密度
ポリエチレンを材料とすることが好ましい。また、内部
フィルム28の厚さ(低密度ポリエチレンフィルム2
4,26+高密度ポリエチレンフィルム22)は、30
〜120μm のものが良い。
【0028】また、内層を構成する内部フィルムが複数
枚の場合、単層フィルムと多層フィルムを共に使用する
こともできる。例えば図3に示すように、高密度ポリエ
チレンフィルム22と低密度ポリエチレンフィルム2
4,26とからなる3層フィルムである第1内部フィル
ム28と、低密度ポリエチレンフィルムの単層フィルム
である第2内部フィルム18とで内層40を構成するこ
とができる。
【0029】また例えば、図4に示すように、低密度ポ
リエチレンフィルムの単層フィルムである第1内部フィ
ルム16と、高密度ポリエチレンフィルム42と低密度
ポリエチレンフィルム44からなる2層フィルムである
第2内部フィルム46とで内層48を構成することもで
きる。
【0030】さらにまた、上記実施例では内層は第1内
部フィルムと第2内部フィルムの2枚の内部フィルムで
構成されているが、内層は1枚の内部フィルムまたは3
枚以上の内部フィルムで構成することもできる。但しこ
の際、内層は薄めの内部フィルムを複数枚(2〜3枚)
重ね合わせて用いることの方がシール強度と柔軟性を高
めることができ好ましい。例えば、3枚の厚さ30μm
の内部フィルムを重ね合わせて構成した方が、1枚の厚
さ90μm の内部フィルムで構成するよりシール強度と
柔軟性が高くなりバッグとして優れる。
【0031】本実施例では、全てがポリエチレンフィル
ムだけで構成されているために、使用樹脂が規格に適し
ておれば内容液がたとえ乳製品であったとしても厚生省
の乳等省令に適合する。しかも、本実施例の構成によれ
ば、低密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレンに酸化
防止剤やスリップ剤等の添加物を含有させることなく製
品化することができるので、衛生上からも優れている。
【0032】また、外層14の内側には強度の高い高密
度ポリエチレンフィルムが使用されているので、降伏強
度が大きく、伸びが小さく、シール部を高い強度で維持
することができる。
【0033】本実施例のポリエチレン製袋は、ヒートシ
ール部20(図1参照)においてヒートシールされて一
体化されている。ヒートシールを行うには、外層14及
び内層17を重ね合わせ、外層14の外側にヒートシー
ルバーを当接し、加熱圧着する。この際、ヒートシール
バーから加えられる熱は外層14の表面から、低密度ポ
リエチレンフィルム層10、高密度ポリエチレンフィル
ム層12、第1内部フィルム16、第2内部フィルム1
8へと順々に伝達され、各ポリエチレンは溶解し、一体
化されて、全体として袋状となる。
【0034】このとき、各ポリエチレン層に伝わる熱は
時間差をもって各ポリエチレン層に伝達される。すなわ
ち、最も内側の第2内部フィルム18に熱が到達するま
でに、ヒートシールバーから加熱され、外層14、内層
17のそれぞれの層に熱が伝達される。したがって、も
しも全てのポリエチレンフィルムを同等の性状を有して
いるもので構成したならば、内側のポリエチレンフィル
ムに十分な熱が加えられる前に、早くから加熱され続け
られている外側のポリエチレンフィルムは溶解してしま
い、その形状を保つことなく不良品が製造されてしま
う。しかしながら、本発明のポリエチレン製袋において
は、外側14に低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレ
ンの2層フィルムを用いていることから、外層14の外
側から加熱したとしても内側の第2内部フィルム18に
良好な熱を伝え、短時間でかつ形状を保ったままの良品
を製造することが可能となる。
【0035】〔試験例〕各種のポリエチレンを使用して
数種のポリエチレン製袋を作成し、それらのヒートシー
ル強度、柔軟性、耐ピンホール性、落下強度を試験し
た。各ポリエチレン製袋の構成および試験結果を表1,
2,3に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】尚、表1,2中、HD−1〜3は高密度ポ
リエチレンを示し、LD−1〜5は低密度ポリエチレン
を示し、それらの密度とMFRを表4に示した。また、
表2には3層フィルムである内部フィルムを有した各種
ポリエチレン製袋が示されているが、それぞれの3層フ
ィルムを構成する、低密度ポリエチレンフィルムと高密
度ポリエチレンフィルムと低密度ポリエチレンフィルム
の厚さの比は、1:1:1 である。
【0040】
【表4】 但し、LD−4はブテン−1コモノマーに共重合したリ
ニアー低密度ポリエチレンであり、LD−5はヘキセン
−1コモノマーに共重合したリニアー低密度ポリエチレ
ンである。
【0041】ヒートシール強度試験は、JIS(日本工
業規格)−「密封軟包装袋の試験方法」(Z0238)
に準じて行ったもので、試験片の幅は15. 0±0. 1
mm、展開長さは100mm以上、つかみ間の相対移動
速度は300mm/min である。単位は、(g/15m
m幅)である。柔軟性試験は、厚みが200μm の低密
度ポリエチレンからなる単層フィルムを折り曲げたとき
と比較し、触感でこれよりも柔軟性が有ると判断できた
ものを○とし、また厚みが300μm の低密度ポリエチ
レンからなる単層フィルムと比較して硬いと判断し得た
ものを×とし、このどちらでもないものを△とした。耐
ピンホール性試験は、屈曲試験(ゲルボテスタ)に準じ
て行った。落下試験は、各構成の試料においてそれぞれ
5個のサンプルを用意し、各サンプルを3回づつ、60
cmの高さから剛板の上に落下し、損傷の具合を観察し
た。5個のサンプルの全てが3回落下させても全く損傷
がみられなかった構成の試料を○とし、損傷の生じたサ
ンプルが1〜4個である試料は△とし、5個のサンプル
全部に損傷が生じた試料は×とした。
【0042】表1に示した試験結果から、外層を有さ
ず、低密度ポリエチレンフィルムを1枚だけの袋である
試料10は、ヒートシール、柔軟性、耐ピンホール性、
落下強度のいずれもが劣っており、使用し得ないもので
あることがわかる。また、外層に該当するものは有する
ものの、内層を有さない試料11も、ヒートシール、柔
軟性、耐ピンホール性、落下強度のいずれもが劣ってお
り、使用できないものである。本発明に対応する試料1
〜6はいずれもヒートシール強度が高く、柔軟性に優
れ、耐ピンホール性も高く、落下強度も高く優れている
ことが明白である。試料7のものは、外層と内層は有し
た構成であるものの、外層の低密度ポリエチレンフィル
ム層の厚みが高密度ポリエチレンフィルム層の厚みより
も薄く、第1内部フィルムのMFRが2. 0と大きく且
つその厚みは20μm と薄く、第2内部フィルムは10
0μm と厚いために、ヒートシール強度、柔軟性、耐ピ
ンホール性、落下強度のそれぞれが悪化してしまってい
る。試料8のものは、外層の高密度ポリエチレンフィル
ム層のMFRが2.0と大きく、低密度ポリエチレン層
および第1内部フィルムのMFRが2. 0と大きいがた
めに、柔軟性は優れているものの、ヒートシール強度、
耐ピンホール性、落下強度が悪化してしまっている。試
料9のものは、外層の低密度ポリエチレンフィルム層が
高密度ポリエチレンフィルム層よりも薄く、第1内部フ
ィルムの厚みが120μm と厚く、しかもそのMFRは
2. 0と大きいために、ヒートシール強度、柔軟性、耐
ピンホール性、落下強度のそれぞれが悪化してしまって
いる。
【0043】また、表2,3に示した試験結果から、本
発明に対応する試料12〜17はいずれもヒートシール
強度が高く、柔軟性に優れ、耐ピンホール性も高く、落
下強度も高く優れていることが明白である。試料18の
ものは、外層と内層は有した構成であるものの、外層の
低密度ポリエチレンフィルム層の厚みが高密度ポリエチ
レンフィルム層の厚みよりも薄く、第1内部フィルムと
第2内部フィルムに使用している低密度ポリエチレン
(LD−2)のMFRが2. 0と大きく、また第1内部
フィルムの厚みが20μm と薄く、第2内部フィルムが
100μm と厚いために、ヒートシール強度、柔軟性、
耐ピンホール性、落下強度のそれぞれが悪化してしまっ
ている。試料19のものは、外層の高密度ポリエチレン
フィルム層(HD−2)のMFRが2.0と大きく、低
密度ポリエチレン層(LD−2)および第1内部フィル
ムと第2内部フィルムに使用している低密度ポリエチレ
ン(LD−2)のMFRが2. 0と大きいがために、柔
軟性は優れているものの、ヒートシール強度、耐ピンホ
ール性、落下強度が悪化してしまっている。試料20の
ものは、外層の低密度ポリエチレンフィルム層が高密度
ポリエチレンフィルム層よりも薄く、第1内部フィルム
の厚みが120μm と厚く、しかも第1内部フィルムに
使用している低密度ポリエチレンフィルム(LD−2)
のMFRは2. 0と大きいために、ヒートシール強度、
柔軟性、耐ピンホール性、落下強度のそれぞれが悪化し
てしまっている。
【0044】
【発明の効果】本発明のポリエチレン製袋は、高密度ポ
リエチレンフィルム層と低密度ポリエチレンフィルム層
からなる外層と、少なくとも低密度ポリエチレンフィル
ムを有して形成される内部フィルムで構成される内層と
からなるなるもので、この特異な構成とすることによっ
て、乳等省令に合致するポリエチレンを材料としながら
も、高いヒートシール強度と、優れた柔軟性、耐ピンホ
ール性、強度の全てを兼ね備えた袋を実現したものであ
る。
【0045】特に、外層の高密度ポリエチレンフィルム
層および低密度ポリエチレンフィルム層の各密度、メル
トフローレート、厚さをそれぞれ上記したように特定化
することによって、また内層を構成する内部フィルムの
厚さ等を特定化することによって、ヒートシール強度、
柔軟性、耐ピンホール性、強度等の特性をさらに高めた
ものである。
【0046】したがって、本発明のポリエチレン製袋に
よれば、各種の液体、特に乳製品であっても安心して入
れることができる。また、ヒートシール強度と柔軟性に
優れていることから、バッグインボックスの内装部とし
て特に好適である。したがって、軽く、また場所をあま
りとらず、さらに処理も容易であるバッグインボックス
の普及に大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のポリエチレン製袋の要部断
面図である。
【図2】別の実施例の部分拡大断面図である。
【図3】別の実施例の部分拡大断面図である。
【図4】別の実施例の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10 低密度ポリエチレンフィルム層 12 高密度ポリエチレンフィルム層 14 外層 16 第1内部フィルム 17 内層 18 第2内部フィルム 20 ヒートシール部 22 高密度ポリエチレンフィルム 24 低密度ポリエチレンフィルム 26 低密度ポリエチレンフィルム 28 第1内部フィルム 30 高密度ポリエチレンフィルム 32 低密度ポリエチレンフィルム 34 低密度ポリエチレンフィルム 36 第2内部フィルム 38 内層 40 内層 42 高密度ポリエチレンフィルム 44 低密度ポリエチレンフィルム 48 内層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低密度ポリエチレンフィルム層と、該低
    密度ポリエチレンフィルム層の内側に形成された高密度
    ポリエチレンフィルム層とで構成される外層と、 少なくとも低密度ポリエチレンフィルムを有して形成さ
    れる内部フィルムで構成されて前記外層よりも内側に設
    けられた内層とからなることを特徴とするポリエチレン
    製袋。
  2. 【請求項2】 複数枚の内部フィルムで内層が構成され
    ることを特徴とする請求項1記載のポリエチレン製袋。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のポリエチレン製
    袋において、外層の高密度ポリエチレンフィルム層の密
    度が0. 935g/cm3 以上であり、低密度ポリエチ
    レンフィルム層の密度が0. 930g/cm3 以下であ
    ることを特徴とするポリエチレン製袋。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のポリエチレン製
    袋において、外層の高密度ポリエチレンフィルムのメル
    トフローレートが1.0g/10分以下であり、低密度ポ
    リエチレンフィルムのメルトフローレートが0. 8g/
    10分以下であることを特徴とするポリエチレン製袋。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載のポリエチレン製
    袋において、内層を構成する各内部フィルムの厚さが3
    0〜120μm であることを特徴とするポリエチレン製
    袋。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載のポリエチレン製
    袋において、外層の厚みが60〜150μm であること
    を特徴とするポリエチレン製袋。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載のポリエチレン製
    袋において、外層の高密度ポリエチレンフィルム層の厚
    さに対して、低密度ポリエチレンフィルム層の厚さが1
    〜9倍であることを特徴とするポリエチレン製袋。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載のポリエチレン製
    袋において、少なくとも1枚の内部フィルムが、低密度
    ポリエチレンと高密度ポリエチレンの共押出による多層
    フィルムであることを特徴とするポリエチレン製袋。
JP18023894A 1994-08-01 1994-08-01 ポリエチレン製袋 Pending JPH0848342A (ja)

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