JPH0846473A - マイクロ波可変減衰器 - Google Patents

マイクロ波可変減衰器

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JPH0846473A
JPH0846473A JP6175243A JP17524394A JPH0846473A JP H0846473 A JPH0846473 A JP H0846473A JP 6175243 A JP6175243 A JP 6175243A JP 17524394 A JP17524394 A JP 17524394A JP H0846473 A JPH0846473 A JP H0846473A
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JP
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microwave
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Application number
JP6175243A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Nakahara
和彦 中原
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Filing date
Publication date
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Priority to US08/409,043 priority patent/US5502421A/en
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Publication of JPH0846473A publication Critical patent/JPH0846473A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H11/00Networks using active elements
    • H03H11/02Multiple-port networks
    • H03H11/24Frequency-independent attenuators
    • H03H11/245Frequency-independent attenuators using field-effect transistor

Landscapes

  • Networks Using Active Elements (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Attenuators (AREA)
  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 従来よりも多くの異なる値の減衰量を高精度
に得ることができるマイクロ波可変減衰器を得る。 【構成】 入力端子1と、電気長が90°のハイパスフ
ィルタ6の入力端子との間に、可変抵抗素子としてのF
ET3aのソース,ドレイン間を直列に接続し、上記ハ
イパスフィルタ6の出力端子との間に、可変抵抗素子と
してのFET3bのソース,ドレイン間を直列に接続し
て、マイクロ波減衰器100を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はマイクロ波可変減衰器
に関し、特にフィルタ機能を有するマイクロ波可変減衰
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の送受信モジュールの利得
制御に用いられるマイクロ波可変減衰器の構成を示す等
価回路図であり、図において、1000はマイクロ波可
変減衰器であり、16は特性インピーダンスが50Ωの
伝送線路、1000aは各々固定の抵抗値を有する抵抗
15a〜15cを直列接続してなる第1の直列接続体、
1000bは各々固定の抵抗値を有する抵抗15d〜1
5fを直列接続してなる第2の直列接続体であり、本マ
イクロ波可変減衰器1000は、上記伝送線路16の一
端と入力端子1との間に上記第1の直列接続体1000
aを接続し、上記伝送線路16の他端と出力端子2との
間に上記第2の直列接続体1000bを接続して、構成
されている。
【0003】次に、動作について説明する。本マイクロ
波可変減衰器においては、入力端子1に入力された信号
は、第1の直列接続体1000a,伝送線路16,及び
第2の直列接続体1000bを、通過する間に減衰され
て、特に上記第1,第2の直列接続体1000a,10
00bを通過することにより減衰されて出力端子2から
出力されるわけであるが、この際、第1,第2の直列接
続体1000a,1000bにおける抵抗の接続点のう
ち、2つの接続点間をジャンパー線で接続することによ
り、その減衰量を変化させることができる。従って、こ
のジャンパー線を接続する位置を変えることにより、伝
送線路と入力端子,または伝送線路と出力端子間に接続
される抵抗の数を変えることができ、このようにしてそ
の減衰量を調整することができるものである。
【0004】ここで、伝送線路16の電気長を90°に
しているのは、入力信号の伝送線路16の入力端での反
射波と、該伝送線路16を伝送し,その出力端で反射さ
れて入力側に戻ってきた反射波とが打ち消し合って、見
かけ上の反射を無くするようにするためである。即ち、
伝送線路16の入力端で反射されるのでなく該線路16
に入力してこれの上を伝搬し,その出力端で反射して入
力端にまで戻って来る波が、該伝送線路16上の往復に
よって丁度180°位相の変化を生ずるようにするため
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のマイクロ波可変
減衰器は以上のように構成され、その減衰量は、それぞ
れ入力端子と伝送線路間、伝送線路と出力端子間に接続
される第1,第2の直列接続体1000a,1000b
の、ジャンパー線により短絡されるのでない、各動作状
態において抵抗として有効に使用される抵抗15a〜1
5c,15d〜15fの数によって決まるようになって
いるので、上記減衰量は該抵抗の数に応じた離散的な値
のみが得られるものとなり、該減衰量の高精度な利得制
御を行うことはできないという問題点があった。
【0006】また、上記伝送線路には、該伝送線路によ
る見かけ上の反射をなくすることができるよう、電気長
が90°の伝送線路を用いているため、装置が大型化し
てしまうといった問題点があった。
【0007】また、このように構成されたマイクロ波可
変減衰器は、一般に広帯域な特性を持つため、不要信号
をカットしなければならない場合には、該可変減衰器の
前段または後段に不要信号をカットするためのフィルタ
を付加しなければならず、このようにすると装置が一層
大型化し、かつコスト高になってしまうという問題点も
あった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、従来装置に比し異なる減衰量の
値を、より多く、しかも高精度に得ることができるマイ
クロ波可変減衰器を得ることを目的とする。
【0009】更に、この発明の他の目的は、従来装置に
比し、装置を小型化することのできるマイクロ波可変減
衰器を得ることを目的とする。
【0010】更に、この発明の他の目的は、別途フィル
タを付加する必要なく、不要信号をカットすることので
きるマイクロ波可変減衰器を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるマイク
ロ波可変減衰器は、入力信号が入力される入力端子と、
出力信号が出力される出力端子と、90°の電気長を有
する、所定周波数以上の信号を通過させるハイパスフィ
ルタと、上記入力端子と上記ハイパスフィルタの入力と
の間に挿入された第1の可変抵抗素子と、上記ハイパス
フィルタの出力と上記出力端子との間に挿入された第2
の可変抵抗素子とを備え、上記入力端子に入力された信
号を、上記第1,第2の可変抵抗素子の抵抗値に応じた
減衰量でもって減衰して上記出力端子から出力すること
を特徴とするものである。
【0012】更にこの発明は、上記マイクロ波可変減衰
器において、上記第1の可変抵抗素子を、上記入力端子
と上記ハイパスフィルタの入力との間に、そのソース,
ドレイン間を直列接続した、そのゲートバイアスに応じ
てその抵抗値が調整される第1のFETとし、上記第2
の可変抵抗素子を、上記ハイパスフィルタの出力と上記
出力端子との間に、そのソース,ドレイン間を直列接続
した、そのゲートバイアスに応じてその抵抗値が調整さ
れる第2のFETとしたものである。
【0013】更にこの発明にかかるマイクロ波可変減衰
器は、入力信号が入力される入力端子と、出力信号が出
力される出力端子と、その入力が上記入力端子に直接接
続され、その出力が上記出力端子に直接接続された、9
0°の電気長を有する、所定周波数以上の信号を通過さ
せるハイパスフィルタと、上記入力端子と上記ハイパス
フィルタの入力との接続点と、接地間に挿入された第3
の可変抵抗素子と、上記ハイパスフィルタの出力と上記
出力端子との接続点と、接地間に挿入された第4の可変
抵抗素子とを備え、上記入力端子に入力された信号を、
上記第3,第4の可変抵抗素子の抵抗値に応じた減衰量
でもって減衰して上記出力端子から出力することを特徴
とするものである。
【0014】更にこの発明は、上記マイクロ波可変減衰
器において、上記第3の可変抵抗素子を、上記入力端子
と上記ハイパスフィルタの入力との接続点と、接地間
に、そのソース,ドレイン間を挿入接続した、そのゲー
トバイアスに応じてその抵抗値が調整される第3のFE
Tとし、上記第4の可変抵抗素子を、上記ハイパスフィ
ルタの出力と上記出力端子との接続点と、接地間に、そ
のソース,ドレイン間を挿入接続した、そのゲートバイ
アスに応じてその抵抗値が調整される第4のFETとし
たものである。
【0015】更にこの発明は、上記マイクロ波可変減衰
器において、上記ハイパスフィルタを、上記ハイパスフ
ィルタの前段のインピーダンスをZ1 ,上記ハイパスフ
ィルタの後段のインピーダンスをZ2 とした時、その特
性インピーダンスZf1が下記の式を満たす値に設計され
たものとしたものである。
【0016】
【数3】
【0017】更にこの発明にかかるマイクロ波可変減衰
器は、入力信号が入力される入力端子と、出力信号が出
力される出力端子と、90°の電気長を有する、所定周
波数以下の信号を通過させるローパスフィルタと、上記
入力端子と上記ローパスフィルタの入力との間に挿入さ
れた第1の可変抵抗素子と、上記ローパスフィルタの出
力と上記出力端子との間に挿入された第2の可変抵抗素
子とを備え、上記入力端子に入力された信号を、上記第
1,第2の可変抵抗素子の抵抗値に応じた減衰量でもっ
て減衰して上記出力端子から出力することを特徴とする
ものである。
【0018】更にこの発明は、上記マイクロ波可変減衰
器において、上記第1の可変抵抗素子を、上記入力端子
と上記ローパスフィルタの入力との間に、そのソース,
ドレイン間を直列接続した、そのゲートバイアスに応じ
てその抵抗値が調整される第1のFETとし、上記第2
の可変抵抗素子を、上記ローパスフィルタの出力と上記
出力端子との間に、そのソース,ドレイン間を直列接続
した、そのゲートバイアスに応じてその抵抗値が調整さ
れる第2のFETとしたものである。
【0019】更にこの発明にかかるマイクロ波可変減衰
器は、入力信号が入力される入力端子と、出力信号が出
力される出力端子と、その入力が上記入力端子に直接接
続され、その出力が上記出力端子に直接接続された、9
0°の電気長を有する、所定周波数以下の信号を通過さ
せるローパスフィルタと、上記入力端子と上記ローパス
フィルタの入力との接続点と、接地間に挿入された第3
の可変抵抗素子と、上記ローパスフィルタの出力と上記
出力端子との接続点と、接地間に挿入された第4の可変
抵抗素子とを備え、上記入力端子に入力された信号を、
上記第3,第4の可変抵抗素子の抵抗値に応じた減衰量
でもって減衰して上記出力端子から出力することを特徴
とするものである。
【0020】更にこの発明は、上記マイクロ波可変減衰
器において、上記第3の可変抵抗素子を、上記入力端子
と上記ローパスフィルタの入力との接続点と、接地間
に、そのソース,ドレイン間を挿入接続した、そのゲー
トバイアスに応じてその抵抗値が調整される第3のFE
Tとし、上記第4の可変抵抗素子を、上記ローパスフィ
ルタの出力と上記出力端子との接続点と、接地間に、そ
のソース,ドレイン間を挿入接続した、そのゲートバイ
アスに応じてその抵抗値が調整される第4のFETとし
たものである。
【0021】更にこの発明は、上記マイクロ波可変減衰
器において、上記ローパスフィルタを、上記ローパスフ
ィルタの前段のインピーダンスをZ1 ,上記ローパスフ
ィルタの後段のインピーダンスをZ2 とした時、その特
性インピーダンスZf2が下記の式を満たす値に設計され
たものとしたものである。
【0022】
【数4】
【0023】
【作用】この発明にかかるマイクロ波可変減衰器におい
ては、上記構成としたことにより、入力端子に入力され
た信号は、上記出力端子から出力されるまでの間に、電
気長が90°のハイパスフィルタの前後において、上記
第1,第2の可変抵抗素子を通過することにより、該第
1,第2の可変抵抗素子の抵抗値に応じた減衰量だけ減
衰されることとなる。従って、従来のように伝送線路1
6(分布定数線路)を用いることなく、集中定数素子
(ハイパスフィルタはインダクタと容量とのみからな
る)のみによってマイクロ波減衰器を構成することがで
き、装置を小型化することができる。
【0024】また、上記第1,第2の可変抵抗素子の抵
抗値は離散的に変化するものでなく、連続的に変化する
のものであるので、従来に比し、異なる減衰量の値を、
より多く、しかも高精度に得ることができ、その結果、
利得の制御,あるいは減衰量の制御を、高精度に行うこ
とができる。
【0025】また、上記ハイパスフィルタにより入力信
号に含まれる低帯域の不要信号をカットすることができ
るので、低帯域の不要信号をカットするために別途フィ
ルタを設ける必要がなく、かかる低帯域の不要信号をカ
ットする必要がある場合において、従来装置よりも装置
を大きく小型化することができる。
【0026】更に、この発明においては、上記第1,第
2の可変抵抗素子を、そのゲートバイアスに応じてその
抵抗値が調整されるFETで構成したから、上記第1,
第2の可変抵抗素子の抵抗値を容易に所望の値とするこ
とができ、上記利得の制御,あるいは減衰量の制御を容
易に行うことができる。
【0027】また、この発明にかかるマイクロ波可変減
衰器においては、上記構成としたことにより、入力端子
に入力された信号は、上記出力端子から出力されるまで
の間に、電気長が90°のハイパスフィルタの前後にお
いて、該電気長が90°のハイパスフィルタを入力端子
側からみたインピーダンスに対して並列に接続された上
記第3の可変抵抗素子による抵抗値,及び該電気長が9
0°のハイパスフィルタを出力端子側からみたインピー
ダンスに対して並列に接続された上記第4の可変抵抗素
子による抵抗値にに応じた減衰量だけ減衰されることと
なる。従って、従来のように伝送線路16(分布定数線
路)を用いることなく、集中定数素子(ハイパスフィル
タはインダクタと容量とのみからなる)のみによってマ
イクロ波減衰器を構成することができ、装置を小型化す
ることができる。
【0028】また、上記第3,第4の可変抵抗素子の抵
抗値は離散的に変化するものでなく、連続的に変化する
のものであるので、従来に比し、異なる減衰量の値を、
より多く、しかも高精度に得ることができ、その結果、
利得の制御,あるいは減衰量の制御を、高精度に行うこ
とができる。
【0029】また、上記ハイパスフィルタにより入力信
号に含まれる低帯域の不要信号をカットすることができ
るので、低帯域の不要信号をカットするために別途フィ
ルタを設ける必要がなく、かかる低帯域の不要信号をカ
ットする必要がある場合において、従来装置よりも装置
を大きく小型化することができる。
【0030】更に、この発明においては、上記第3,第
4の可変抵抗素子を、そのゲートバイアスに応じてその
抵抗値が調整されるFETで構成したから、上記第3,
第4の可変抵抗素子の抵抗値を容易に所望の値とするこ
とができ、上記利得の制御,あるいは減衰量の制御を容
易に行うことができる。
【0031】更に、この発明においては、上記電気長が
90°のハイパスフィルタのインピーダンスZf1を、当
該電気長が90°のハイパスフィルタがインピーダンス
変換回路として機能する値としたから、この電気長が9
0°のハイパスフィルタの前段と後段とでインピーダン
スが異なる場合に、別途インピーダンス変換回路を設け
る必要がなく、このような場合において、従来装置より
も装置を大いに小型化することができる。
【0032】また、この発明にかかるマイクロ波可変減
衰器においては、上記構成としたことにより、入力端子
に入力された信号は、上記出力端子から出力されるまで
の間に、電気長が90°のローパスフィルタの前後にお
いて、上記第1,第2の可変抵抗素子を通過することに
より、該第1,第2の可変抵抗素子の抵抗値に応じた減
衰量だけ減衰されることとなる。従って、従来のように
伝送線路(分布定数線路)を用いることなく、集中定数
素子(ローパスフィルタはインダクタと容量のみからな
る)のみによってマイクロ波減衰器を構成することがで
き、装置を小型化することができる。
【0033】また、上記第1,第2の可変抵抗素子の抵
抗値は離散的に変化するものでなく、連続的に変化する
のものであるので、従来に比し、異なる減衰量の値を、
より多く、しかも高精度に得ることができ、その結果、
利得の制御,あるいは減衰量の制御を、高精度に行うこ
とができる。
【0034】また、上記ローパスフィルタにより入力信
号に含まれる高帯域の不要信号をカットすることができ
るので、高帯域の不要信号をカットするために別途フィ
ルタを設ける必要がなく、かかる高帯域の不要信号をカ
ットする必要がある場合において、従来装置よりも装置
を大きく小型化することができる。
【0035】更に、この発明においては、上記第1,第
2の可変抵抗素子を、そのゲートバイアスに応じてその
抵抗値が調整されるFETで構成したから、上記第1,
第2の可変抵抗素子の抵抗値を容易に所望の値とするこ
とができ、上記利得の制御,あるいは減衰量の制御を容
易に行うことができる。
【0036】また、この発明にかかるマイクロ波可変減
衰器においては、上記構成としたことにより、入力端子
に入力された信号は、上記出力端子から出力されるまで
の間に、電気長が90°のローパスフィルタの前後にお
いて、該電気長が90°のローパスフィルタを入力端子
側からみたインピーダンスに対して並列に接続された上
記第3の可変抵抗素子による抵抗値,及び該電気長が9
0°のローパスフィルタを出力端子側からみたインピー
ダンスに対して並列に接続された上記第4の可変抵抗素
子による抵抗値にに応じた減衰量だけ減衰されることと
なる。従って、従来のように伝送線路16(分布定数線
路)を用いることなく、集中定数素子(ローパスフィル
タはインダクタと容量とのみからなる)のみによってマ
イクロ波減衰器を構成することができ、装置を小型化す
ることができる。
【0037】また、上記第3,第4の可変抵抗素子の抵
抗値は離散的に変化するものでなく、連続的に変化する
のものであるので、従来に比し、異なる減衰量の値を、
より多く、しかも高精度に得ることができ、その結果、
利得の制御,あるいは減衰量の制御を、高精度に行うこ
とができる。
【0038】また、上記ローパスフィルタにより入力信
号に含まれる高帯域の不要信号をカットすることができ
るので、高帯域の不要信号をカットするために別途フィ
ルタを設ける必要がなく、かかる高帯域の不要信号をカ
ットする必要がある場合において、従来装置よりも装置
を大きく小型化することができる。
【0039】更に、この発明においては、上記第3,第
4の可変抵抗素子を、そのゲートバイアスに応じてその
抵抗値が調整されるFETで構成したから、上記第3,
第4の可変抵抗素子の抵抗値を容易に所望の値とするこ
とができ、上記利得の制御,あるいは減衰量の制御を容
易に行うことができる。
【0040】更に、この発明においては、上記電気長が
90°のローパスフィルタのインピーダンスZf2を、当
該電気長が90°のローパスフィルタがインピーダンス
変換回路として機能する値としたから、この電気長が9
0°のローパスフィルタの前段と後段とでインピーダン
スが異なる場合に、別途インピーダンス変換回路を設け
る必要がなく、このような場合において、従来装置より
も装置を大いに小型化することができる。
【0041】
【実施例】実施例1 .図1はこの発明の実施例1によるマイクロ波
可変減衰器の構成を示す等価回路図を示す。図におい
て、図9と同一符号は同一または相当する部分を示し、
100は本実施例1によるマイクロ波可変減衰器であ
る。
【0042】該マイクロ波可変減衰器100は、電気長
が90°のハイパスフィルタ6と、第1,第2の可変抵
抗素子10a,10bとからなる。上記電気長90°の
ハイパスフィルタ6は、所要の容量値をもつキャパシタ
5と、該キャパシタ5の一端と接地間に接続された所要
のインダクタンス値をもつインダクタ4aと、上記キャ
パシタ5の他端と接地間に接続された所要のインダクタ
ンス値をもつインダクタ4bとから構成される。これ
は、上記従来例の伝送線路16に比し、キャパシタとイ
ンダクタとからなる集中定数回路として構成されること
により、小型化されているものである。
【0043】図2は上記マイクロ波可変減衰器100の
構成をより詳細に示した図であり、図において、図1と
同一符号は同一または相当する部分を示し、3a,3b
は可変抵抗素子としての第1,第2のFET、20a,
20bはゲートバイアス端子である。すなわち、この図
は、第1,第2の可変抵抗素子10a,10bがそれぞ
れ第1のFET3aと第2のFET3bで構成されてい
ることを示している。ここで、上記第1のFET3a
は、入力端子1と、上記電気長が90°のハイパスフィ
ルタ6の一端との間にそのソース,ドレイン間が直列接
続され、そのゲートバイアス端子20aに印加されるバ
イアス電圧に応じてその抵抗値が調整される可変抵抗素
子として作用するものである。また、上記第2のFET
3bは、上記電気長が90°のハイパスフィルタ6の他
端と、出力端子2との間にそのソース,ドレイン間が直
列接続され、そのゲートバイアス端子20bに印加され
るバイアス電圧に応じてその抵抗値が調整される可変抵
抗素子として作用するものである。
【0044】図3は上記マイクロ波可変減衰器100の
チップ構成を示す斜視図であり、図において、図1と同
一符号は同一または相当する部分を示す。図2におい
て、12はGaAs等からなる半導体基板であり、この
半導体基板12の第1の主面上に、上記で説明した、入
力端子1,出力端子2,第1,第2のFET3a,3
b,及びキャパシタ5とインダクタ4a,4bとから構
成されるハイパスフィルタ6が形成されている。該ハイ
パスフィルタ6のインダクタ4a,4bの各接地端は、
バイアホール13a,13bを介してこの半導体基板1
2の第2の主面に形成された接地用導体層14に接続さ
れている。
【0045】ここで、上記ハイパスフィルタ6の設計
は、ABCD行列と、Sパラメータとを用いて行われる
が、以下、このハイパスフィルタ6の設計について説明
する。
【0046】先ず、図1の等価回路で表されるハイパス
フィルタ6を、下記式(1) のABCD行列で表す。
【0047】
【数5】
【0048】次に、このABCD行列式(1) をSパラメ
ータへ変換し、入出力の反射を無くし(S11=S22=
0)、電気長を90°(∠S21=90°)となるように
すると、下記の式(2) 〜(4) が得られる。
【0049】
【数6】
【0050】ここで、Z0 はインピーダンス成分、Y0
はアドミタンス成分である。
【0051】次に、回路を無損失(|S21|=1)とす
ると、上記式(4) は下記式(5) となる。 S21=A−BY0 … (5) 次に、この式(5) に上記式(1) を代入すると、下記の式
(6) が成り立つ。
【0052】
【数7】
【0053】そして、∠S21=90°より1−(1/ω
2 LC)=0であるので、下記の式(7) が得られる。 ω2 LC=1 … (7) この式(7) と上記式(3) より、YO /jωC=ZO /j
ωLが成り立ち、これにより下記の式(8) が得られる。 L/C=ZO 2 ……(8) (∵ YO =1/ZO ) このようにして得られた上記式(7) ,(8) より、カット
オフ周波数(f=ω/2π)におけるハイパスフィルタ
6のインダクタンスLとキャパシタンスCの値が求めら
れる。
【0054】図4は本実施例のマイクロ波可変減衰器1
00を用いた送信機または受信機の構成を示す等価回路
図であり、図において、図1と同一符号は同一または相
当する部分を示す。図において、15は高出力増幅器あ
るいは低雑音増幅器であり、1aは該増幅器1の出力の
接続ノードである。すなわち、本実施例1のマイクロ波
可変減衰器100は、送受信機の送信器に適用される場
合は、高出力増幅器である増幅器15の後段に接続さ
れ、受信器に適用される場合は、低雑音増幅器である増
幅器15の後段に接続されて、それぞれ送信器及び受信
器における利得制御を行う。
【0055】このような本実施例1のマイクロ波可変減
衰器100では、図11の従来装置におけるような、電
気長90°の伝送線路(分布定数線路)を用いることな
く、電気長90°のハイパスフィルタ6と、2つの可変
抵抗素子10a,10b(FET3a,3b)により構
成され、すなわち、集中定数回路素子のみよりなるもの
であるので、該従来装置よりもその装置サイズを小型化
することができる。
【0056】また、該マイクロ波可変減衰器の減衰量
は、可変抵抗素子10a,10bとして作用する上記第
1,第2のFET3a,3bに印加するゲートバイアス
電圧を変化させることによって容易にその抵抗値を連続
的に代えてこの減衰量を調整することができるので、容
易に該減衰量として異なる値を多く、かつ高精度に得る
ことができ、従来装置に比して高精度な利得,あるいは
減衰量の制御を簡単に行うことができる。
【0057】また、低帯域の不要信号はハイパスフィル
タ6によってカットされるので、本マイクロ波可変減衰
器においては、低帯域の不要信号をカットするためのフ
ィルタを別途設ける必要がなく、かかる低帯域の不要信
号をカットする必要がある場合において、従来装置に比
し装置を大いに小型化することができ、かつ、装置コス
トを低く抑えることができる効果がある。
【0058】実施例2.図5はこの発明の実施例2によ
るマイクロ波可変減衰器の構成を示す等価回路図であ
り、図において、200はマイクロ波可変減衰器、8は
電気長90°のローパスフィルタである。即ち、本実施
例のマイクロ波可変減衰器200は、上記実施例1のマ
イクロ波可変減衰器100の電気長90°のハイパスフ
ィルタ6を、電気長90°のローパスフィルタ8で置き
換えた構成からなっている。ここで、ローパスフィルタ
8は、所要のインダクタンス値をもつインダクタ4と、
該インダクタ5の一端と接地間に接続された所要の容量
値をもつキャパシタ5aと、上記インダクタ4の他端と
接地間に接続された所要の容量値をもつキャパシタ5b
とから構成され、このように、集中定数化することによ
り、小型化されているものである。
【0059】また、このローパスフィルタ8の設計は、
上記実施例1のハイパスフィルタ6の設計と同様して行
われる。すなわち、ABCD行列と、Sパラメータとを
用いて上記手順と同様の手順により行われ、該ローパス
フィルタ8の全体におけるインダクタンスL,キャパシ
タンスCの値が、上記実施例1のハイパスフィルタ6に
おけるそれらインダクタンスL,キャパシタンスCの値
と同じ値となるよう設計される。
【0060】図6は上記マイクロ波可変減衰器200の
チップ構成を示す斜視図であり、図において、図3及び
図5と同一符号は同一または相当する部分を示す。
【0061】本実施例2のマイクロ波可変減衰器200
も、上記実施例1のマイクロ波可変減衰器100と同様
に、送受信機の送信器に適用される場合は、高出力増幅
器の後段に接続され、受信器に適用される場合は、低雑
音増幅器の後段に接続されて、送信器及び受信器におけ
る利得,あるいは減衰量の制御を行う。
【0062】このような本実施例2のマイクロ波可変減
衰器200においても、上記実施例1のマイクロ波可変
減衰器100と同様の作用により、従来装置よりも小型
化でき、しかも、該可変減衰器の減衰量を、第1,第2
のFET3a,3bに印加するゲートバイアス電圧を変
化させることによって調整することができ、従来装置に
比して高精度な利得(減衰量)の制御を簡単に行うこと
ができる。
【0063】また、高帯域の不要信号はローパスフィル
タ8によってカットされるので、高帯域の不要信号をカ
ットするためのフィルタを別途設ける必要がなく、かか
る高帯域の不要信号をカットする必要がある場合におい
て、従来装置に比して装置を大いに小型化することがで
き、かつ、装置コストを低く抑えることができる効果が
ある。
【0064】実施例3.図7はこの発明の実施例3によ
るマイクロ波可変減衰器の構成を示す等価回路図を示
す。図において、図1と同一符号は同一または相当する
部分を示し、300は本実施例3によるマイクロ波可変
減衰器で、これは、電気長が90°のハイパスフィルタ
6と、第3,第4の可変抵抗素子10c,10dとから
なる。
【0065】図8は上記マイクロ波可変減衰器300の
構成をより詳細に示した図であり、図において、図7と
同一符号は同一または相当する部分を示し、3c,3d
は可変抵抗素子としての第3,第4のFET、20c,
20dはゲートバイアス端子である。すなわち、この図
は、第3,第4の可変抵抗素子10c,10dがそれぞ
れ第3のFET3cと第4のFET3dで構成されてい
ることを示している。ここで、上記第3のFET3c
は、入力端子1と上記電気長が90°のハイパスフィル
タ6の一端とを直接接続した接続点と、接地間に挿入接
続されており、そのゲートバイアス端子20cに印加さ
れるバイアス電圧に応じてその抵抗値が調整される可変
抵抗素子として作用するものである。また、上記第4の
FET3dは、上記電気長が90°のハイパスフィルタ
6の他端と出力端子2とを直接接続した接続点と、接地
間に挿入接続されており、そのゲートバイアス端子20
dに印加されるバイアス電圧に応じてその抵抗値が調整
される可変抵抗素子として作用するものである。
【0066】このような本実施例3のマイクロ波可変減
衰器300では、その等価回路は、上記ハイパスフィル
タ6の、これを入力端子1側から見たインピーダンスに
対し、上記第3のFET3cによる抵抗値(10c)が
並列に接続される構成、かつ上記ハイパスフィルタ6
の、これを出力端子2側から見たインピーダンスに対
し、上記第4のFET3dによる抵抗値(10d)が並
列に接続される構成、となるが、このような回路におい
ても、上記第3,第4のFET3c,3dの抵抗値(1
0c及び10d)をゲートバイアス電圧により変化させ
ることにより、該マイクロ波可変減衰器の減衰量を調整
制御することができ、上記実施例1と同様の効果を得る
ことができる。
【0067】実施例4.図9はこの発明の実施例4によ
るマイクロ波可変減衰器の構成を示す等価回路図であ
り、図において、図5,図8と同一符号は同一または相
当する部分を示し、400はマイクロ波可変減衰器であ
る。
【0068】本実施例4のマイクロ波可変減衰器400
は、ハイパスフィルタをローパスフィルタに代えて上記
実施例1に対し実施例2を構成したのと同様、上記実施
例3に対し、ハイパスフィルタをローパスフィルタに代
えて、構成してなるものであり、本実施例4のマイクロ
波可変減衰器400においても、上記実施例1、実施例
2、実施例3と同様の効果を得ることができる。
【0069】実施例5.以上説明した実施例1〜4のマ
イクロ波可変減衰器は、通常、その特性インピーダンス
を50Ω系と一致させるようにしている、すなわち、ハ
イパスフイルタ6またはローパスフィルタ8の特性イン
ピーダンスを、その前後のインピーダンス(50Ω)と
一致する50Ωとしている。
【0070】本実施例5は、実施例1及び実施例3で用
いたハイパスフィルタ6と同様に、そのハイパスフィル
タの電気長は90°であるが、該ハイパスフィルタの前
段と後段でそのインピーダンスが異なる場合に、該ハイ
パスフィルタ自身で、インピーダンス変換を行えるよう
にしたものである。
【0071】図10はこの発明の実施例5によるマイク
ロ波可変減衰器の構成を示す等価回路図であり、図にお
いて、図2と同一符号は同一または相当する部分を示
し、500はマイクロ波可変減衰器、6aは電気長90
°のハイパスフィルタである。
【0072】すなわち、本実施例のマイクロ波可変減衰
器500は、ハイパスフィルタ6aの特性インピーダン
スが、このハイパスフィルタ6aがインピーダンス変換
機能を有するものとなる値に設計されている以外は、上
記実施例1のマイクロ波可変減衰器100と同様の構成
を有する。
【0073】以下、ハイパスフィルタ6aの設計につい
て説明する。ここで、ハイパスフィルタ6aのインダク
タンスL,キャパシタンスCの設計については、上記実
施例1と同じであるのでここでは説明を省略し、ハイパ
スフィルタ6aの特性インピーダンスの設計について説
明する。例えばハイパスフィルタ6aの前段のインピー
ダンスがZ1 ,後段のインピーダンスがZ2 である時の
インピーダンス変換について考える。
【0074】ハイパスフィルタ6aの特性インピーダン
スをZf、ハイパスフィルタ6aの前段からハイパスフ
ィルタ6aをみたインピーダンスをZ′とすると、下記
の式(9) が成り立つ。
【0075】
【数8】
【0076】ここで、βは伝搬定数γの虚数部を示す位
相定数、lは分布定数回路の長さである。なお、伝搬定
数γの実数部を示す減衰定数αは、フィルタが無損失で
あるので、α=0である。
【0077】また、フィルタの電気長は90°なので、
tanβl=tan90°=∞となり、従って、上記の
式(9) より下記の式(10)が得られる。 Z′/Zf=Zf/Z2 Z′=Zf2 /Z2 ………(10) ここで、Z’=Z1 とすると、上記式(10)はZf2 =Z
1 Z2 となり、ハイパスフィルタ6aの特性インピーダ
ンスZfは、下記の式(11)で表される。
【0078】
【数9】
【0079】従って、ハイパスフィルタ6aの特性イン
ピーダンスZfを、上記の式(11)より求められる値に設
計することにより、ハイパスフィルタ6aはZ1 →Z2
へのインピーダンス変換機能を有するものとなる。
【0080】このような本実施例5のマイクロ波減衰器
は、上記実施例1のマイクロ波減衰器と同様の効果が得
られるのに加えて、上記電気長が90°のハイパスフィ
ルタ6aがインピーダンス変換回路として機能すること
により、電気長が90°のハイパスフィルタの前段と後
段とでインピーダンスが異なる場合に、別途インピーダ
ンス変換回路を設ける必要がなく、このような場合にお
いて、従来装置に比し、装置をより小型化することがで
きる。
【0081】なお、上記実施例5ではインピーダンス変
換機能を有するハイパスフィルタ6aを備えたマイクロ
波可変減衰器500について説明したが、本発明におい
ては、上記実施例1,3に対して、それぞれ実施例2,
4を設けたのと同様、このハイパスフィルタ6aに代え
て、その特性インピーダンスを同様に上記式(11)を満た
す値に設計したローパスフィルタを用いることにより、
該実施例5と同様の効果を有するマイクロ波可変減衰器
を構成できることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】以上のように、この発明にかかるマイク
ロ波可変減衰器によれば、入力信号が入力される入力端
子と、出力信号が出力される出力端子と、90°の電気
長を有する、所定周波数以上の信号を通過させるハイパ
スフィルタと、上記入力端子と上記ハイパスフィルタの
入力との間に挿入された、第1の可変抵抗素子と、上記
ハイパスフィルタの出力と上記出力端子との間に挿入さ
れた、第2の可変抵抗素子とを備え、上記入力端子に入
力された信号を、上記第1,第2の可変抵抗素子の抵抗
値に応じた減衰量でもって減衰して上記出力端子から出
力するものとしたので、従来のように伝送線路(分布定
数線路)を用いることなく、集中定数素子のみによって
マイクロ波減衰器を構成することができ、従来よりも装
置を小型化することができる。また、上記第1,第2の
可変抵抗素子の抵抗値は離散的に変化するものでなく、
連続的に変化するのものであるので、従来に比し、異な
る減衰量の値を、より多く、しかも高精度に得ることが
でき、その結果、利得の制御,あるいは減衰量の制御
を、高精度に行うことができる。またさらには、上記ハ
イパスフィルタにより低帯域の不要信号をカットできる
ので、かかる低帯域の不要信号をカットする必要がある
場合において、従来よりも装置を小型化できる等の効果
が得られる。
【0083】更にこの発明によれば、上記第1,第2の
可変抵抗素子を、そのゲートバイアスに応じてその抵抗
値が調整されるFETで構成したので、上記第1,第2
の可変抵抗素子の抵抗値を容易に所望の値とすることが
でき、上記利得の制御,あるいは減衰量の制御を容易に
行うことができる。
【0084】またこの発明にかかるマイクロ波可変減衰
器によれば、入力信号が入力される入力端子と、出力信
号が出力される出力端子と、その入力が上記入力端子に
直接接続され、その出力が上記出力端子に直接接続され
た、90°の電気長を有する、所定周波数以上の信号を
通過させるハイパスフィルタと、上記入力端子と上記ハ
イパスフィルタの入力との接続点と、接地間に挿入され
た第3の可変抵抗素子と、上記ハイパスフィルタの出力
と上記出力端子との接続点と、接地間に挿入された第4
の可変抵抗素子とを備え、上記入力端子に入力された信
号を、上記第3,第4の可変抵抗素子の抵抗値に応じた
減衰量でもって減衰して上記出力端子から出力するもの
としたので、従来のように伝送線路(分布定数線路)を
用いることなく、集中定数素子のみによってマイクロ波
減衰器を構成することができ、従来よりも装置を小型化
することができる。また、上記第3,第4の可変抵抗素
子の抵抗値は離散的に変化するものでなく、連続的に変
化するのものであるので、従来に比し、異なる減衰量の
値を、より多く、しかも高精度に得ることができ、その
結果、利得の制御,あるいは減衰量の制御を、高精度に
行うことができる。またさらには、上記ハイパスフィル
タにより低帯域の不要信号をカットできるので、かかる
低帯域の不要信号をカットする必要がある場合におい
て、従来よりも装置を小型化できる等の効果が得られ
る。
【0085】更にこの発明によれば、上記第3,第4の
可変抵抗素子を、そのゲートバイアスに応じてその抵抗
値が調整されるFETで構成したので、上記第3,第4
の可変抵抗素子の抵抗値を容易に所望の値とすることが
でき、上記利得の制御,あるいは減衰量の制御を容易に
行うことができる効果がある。
【0086】更にまたこの発明によれば、上記マイクロ
波可変減衰器において、上記ハイパスフィルタを、上記
ハイパスフィルタの前段のインピーダンスをZ1 ,上記
ハイパスフィルタの後段のインピーダンスをZ2 とした
時、その特性インピーダンスZf2が下記の式を満たすも
のとしたので、上記ハイパスフィルタがインピーダンス
変換回路として機能し、このハイパスフィルタの前段と
後段とでインピーダンスが異なる場合にも、別途インピ
ーダンス変換回路を設ける必要がなく、このような場合
において、従来よりも装置を小型化することができる効
果がある。
【0087】
【数10】
【0088】またこの発明にかかるマイクロ波可変減衰
器によれば、入力信号が入力される入力端子と、出力信
号が出力される出力端子と、90°の電気長を有する、
所定周波数以上の信号を通過させるローパスフィルタ
と、上記入力端子と上記ローパスフィルタの入力との間
に挿入された第1の可変抵抗素子と、上記ローパスフィ
ルタの出力と上記出力端子との間に挿入された第2の可
変抵抗素子とを備え、上記入力端子に入力された信号
を、上記第1,第2の可変抵抗素子の抵抗値に応じた減
衰量でもって減衰して上記出力端子から出力するものと
したので、従来のように伝送線路(分布定数線路)を用
いることなく、集中定数素子のみによってマイクロ波減
衰器を構成することができ、従来よりも装置を小型化す
ることができる。また、上記第1,第2の可変抵抗素子
の抵抗値は離散的に変化するものでなく、連続的に変化
するのものであるので、従来に比し、異なる減衰量の値
を、より多く、しかも高精度に得ることができ、その結
果、利得の制御,あるいは減衰量の制御を、高精度に行
うことができる。またさらには、上記ローパスフィルタ
により高帯域の不要信号をカットできるので、かかる高
帯域の不要信号をカットする必要がある場合において、
従来よりも装置を小型化できる等の効果が得られる。
【0089】更にこの発明によれば、上記第1,第2の
可変抵抗素子を、そのゲートバイアスに応じてその抵抗
値が調整されるFETで構成したので、上記第1,第2
の可変抵抗素子の抵抗値を容易に所望の値とすることが
でき、上記利得の制御,あるいは減衰量の制御を容易に
行うことができる効果がある。
【0090】またこの発明にかかるマイクロ波可変減衰
器によれば、入力信号が入力される入力端子と、出力信
号が出力される出力端子と、その入力が上記入力端子に
直接接続され、その出力が上記出力端子に直接接続され
た、90°の電気長を有する、所定周波数以上の信号を
通過させるローパスフィルタと、上記入力端子と上記ロ
ーパスフィルタの入力との接続点と、接地間に挿入され
た第3の可変抵抗素子と、上記ローパスフィルタの出力
と上記出力端子との接続点と、接地間に挿入された第4
の可変抵抗素子とを備え、上記入力端子に入力された信
号を、上記第3,第4の可変抵抗素子の抵抗値に応じた
減衰量でもって減衰して上記出力端子から出力するもの
としたので、従来のように伝送線路(分布定数線路)を
用いることなく、集中定数素子のみによってマイクロ波
減衰器を構成することができ、従来よりも装置を小型化
することができる。また、上記第3,第4の可変抵抗素
子の抵抗値は離散的に変化するものでなく、連続的に変
化するのものであるので、従来に比し、異なる減衰量の
値を、より多く、しかも高精度に得ることができ、その
結果、利得の制御,あるいは減衰量の制御を、高精度に
行うことができる。またさらには、上記ローパスフィル
タにより高帯域の不要信号をカットできるので、かかる
高帯域の不要信号をカットする必要がある場合におい
て、従来よりも装置を小型化できる等の効果が得られ
る。
【0091】更にこの発明によれば、上記第3,第4の
可変抵抗素子を、そのゲートバイアスに応じてその抵抗
値が調整されるFETで構成したので、上記第3,第4
の可変抵抗素子の抵抗値を容易に所望の値とすることが
でき、上記利得の制御,あるいは減衰量の制御を容易に
行うことができる効果がある。
【0092】更にまたこの発明によれば、上記マイクロ
波可変減衰器において、上記ローパスフィルタを、上記
ローパスフィルタの前段のインピーダンスをZ1 ,上記
ローパスフィルタの後段のインピーダンスをZ2 とした
時、その特性インピーダンスZf2が下記の式を満たすも
のとしたので、上記ローパスフィルタがインピーダンス
変換回路として機能し、このローパスフィルタの前段と
後段とでインピーダンスが異なる場合にも、別途インピ
ーダンス変換回路を設ける必要がなく、このような場合
において、従来よりも装置を小型化することができる効
果がある。
【0093】
【数11】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1によるマイクロ波可変減
衰器の構成を示す等価回路図である。
【図2】 図1に示すマイクロ波可変減衰器の構成を更
に詳細に示した図である。
【図3】 図2に示すマイクロ波可変減衰器のチップ構
成を示す斜視図である。
【図4】 図2に示すマイクロ波可変減衰器を用いた送
信機または受信機の構成を示す等価回路図である。
【図5】 この発明の実施例2によるマイクロ波可変減
衰器の構成を示す等価回路図である。
【図6】 図5に示すマイクロ波可変減衰器のチップ構
成を示す斜視図である。
【図7】 この発明の実施例3によるマイクロ波可変減
衰器の構成を示す等価回路図である。
【図8】 図7に示すマイクロ波可変減衰器の構成を更
に詳細に示した図である。
【図9】 この発明の実施例4によるマイクロ波可変減
衰器の構成を示す等価回路図である。
【図10】 この発明の実施例5によるマイクロ波可変
減衰器の構成を示す等価回路図である。
【図11】 従来のマイクロ波可変減衰器の構成を示す
等価回路図である。
【符号の説明】
1 入力端子、2 出力端子、3a〜3d 可変抵抗素
子としてのFET、4,4a,4b インダクタ、5,
5a,5b キャパシタ、6 電気長が90°のハイパ
スフィルタ、6a 電気長が90°でインピーダンス変
換機能を有するハイパスフィルタ、8 電気長が90°
のローパスフィルタ、10a〜10d可変抵抗素子、1
2 半導体基板、13 バイアホール、14 接地導体
層、15 高出力あるいは低雑音の増幅器、1a 接続
端子、20a〜20d ゲートバイアス端子、100,
200,300,400,500,1000 マイクロ
波可変減衰器。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号が入力される入力端子と、 出力信号が出力される出力端子と、 90°の電気長を有する、所定周波数以上の信号を通過
    させるハイパスフィルタと、 上記入力端子と上記ハイパスフィルタの入力との間に挿
    入された第1の可変抵抗素子と、 上記ハイパスフィルタの出力と上記出力端子との間に挿
    入された第2の可変抵抗素子とを備え、 上記入力端子に入力された信号を、上記第1,第2の可
    変抵抗素子の抵抗値に応じた減衰量でもって減衰して上
    記出力端子から出力することを特徴とするマイクロ波可
    変減衰器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のマイクロ波可変減衰器
    において、 上記第1の可変抵抗素子は、上記入力端子と上記ハイパ
    スフィルタの入力との間に、そのソース,ドレイン間を
    直列接続した、そのゲートバイアスに応じてその抵抗値
    が調整される第1のFETであり、 上記第2の可変抵抗素子は、上記ハイパスフィルタの出
    力と上記出力端子との間に、そのソース,ドレイン間を
    直列接続した、そのゲートバイアスに応じてその抵抗値
    が調整される第2のFETであることを特徴とするマイ
    クロ波可変減衰器。
  3. 【請求項3】 入力信号が入力される入力端子と、 出力信号が出力される出力端子と、 その入力が上記入力端子に直接接続され、その出力が上
    記出力端子に直接接続された、90°の電気長を有す
    る、所定周波数以上の信号を通過させるハイパスフィル
    タと、 上記入力端子と上記ハイパスフィルタの入力との接続点
    と、接地間に挿入された第3の可変抵抗素子と、 上記ハイパスフィルタの出力と上記出力端子との接続点
    と、接地間に挿入された第4の可変抵抗素子とを備え、 上記入力端子に入力された信号を、上記第3,第4の可
    変抵抗素子の抵抗値に応じた減衰量でもって減衰して上
    記出力端子から出力することを特徴とするマイクロ波可
    変減衰器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のマイクロ波可変減衰器
    において、 上記第3の可変抵抗素子は、上記入力端子と上記ハイパ
    スフィルタの入力との接続点と、接地間に、そのソー
    ス,ドレイン間を挿入接続した、そのゲートバイアスに
    応じてその抵抗値が調整される第3のFETであり、 上記第4の可変抵抗素子は、上記ハイパスフィルタの出
    力と上記出力端子との接続点と、接地間に、そのソー
    ス,ドレイン間を挿入接続した、そのゲートバイアスに
    応じてその抵抗値が調整される第4のFETであること
    を特徴とするマイクロ波可変減衰器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいづれかに記載のマ
    イクロ波可変減衰器において、 上記ハイパスフィルタは、上記ハイパスフィルタの前段
    のインピーダンスをZ1 ,上記ハイパスフィルタの後段
    のインピーダンスをZ2 とした時、その特性インピーダ
    ンスZf1が下記の式を満たすものであることを特徴とす
    るマイクロ波可変減衰器。 【数1】
  6. 【請求項6】 入力信号が入力される入力端子と、 出力信号が出力される出力端子と、 90°の電気長を有する、所定周波数以下の信号を通過
    させるローパスフィルタと、 上記入力端子と上記ローパスフィルタの入力との間に挿
    入された第1の可変抵抗素子と、 上記ローパスフィルタの出力と上記出力端子との間に挿
    入された第2の可変抵抗素子とを備え、 上記入力端子に入力された信号を、上記第1,第2の可
    変抵抗素子の抵抗値に応じた減衰量でもって減衰して上
    記出力端子から出力することを特徴とするマイクロ波可
    変減衰器。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のマイクロ波可変減衰器
    において、 上記第1の可変抵抗素子は、上記入力端子と上記ローパ
    スフィルタの入力との間に、そのソース,ドレイン間を
    直列接続した、そのゲートバイアスに応じてその抵抗値
    が調整される第1のFETであり、 上記第2の可変抵抗素子は、上記ローパスフィルタの出
    力と上記出力端子との間に、そのソース,ドレイン間を
    直列接続した、そのゲートバイアスに応じてその抵抗値
    が調整される第2のFETであることを特徴とするマイ
    クロ波可変減衰器。
  8. 【請求項8】 入力信号が入力される入力端子と、 出力信号が出力される出力端子と、 その入力が上記入力端子に直接接続され、その出力が上
    記出力端子に直接接続された、90°の電気長を有す
    る、所定周波数以下の信号を通過させるローパスフィル
    タと、 上記入力端子と上記ローパスフィルタの入力との接続点
    と、接地間に挿入された第3の可変抵抗素子と、 上記ローパスフィルタの出力と上記出力端子との接続点
    と、接地間に挿入された第4の可変抵抗素子とを備え、 上記入力端子に入力された信号を、上記第3,第4の可
    変抵抗素子の抵抗値に応じた減衰量でもって減衰して上
    記出力端子から出力することを特徴とするマイクロ波可
    変減衰器。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のマイクロ波可変減衰器
    において、 上記第3の可変抵抗素子は、上記入力端子と上記ローパ
    スフィルタの入力との接続点と、接地間に、そのソー
    ス,ドレイン間を挿入接続した、そのゲートバイアスに
    応じてその抵抗値が調整される第3のFETであり、 上記第4の可変抵抗素子は、上記ローパスフィルタの出
    力と上記出力端子との接続点と、接地間に、そのソー
    ス,ドレイン間を挿入接続した、そのゲートバイアスに
    応じてその抵抗値が調整される第4のFETであること
    を特徴とするマイクロ波可変減衰器。
  10. 【請求項10】 請求項6ないし9のいづれかに記載の
    マイクロ波可変減衰器において、 上記ローパスフィルタは、上記ローパスフィルタの前段
    のインピーダンスをZ1 ,上記ローパスフィルタの後段
    のインピーダンスをZ2 とした時、その特性インピーダ
    ンスZf2が下記の式を満たすものであることを特徴とす
    るマイクロ波可変減衰器。 【数2】
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