JP2003163514A - 電力分配器 - Google Patents

電力分配器

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JP2003163514A
JP2003163514A JP2001363675A JP2001363675A JP2003163514A JP 2003163514 A JP2003163514 A JP 2003163514A JP 2001363675 A JP2001363675 A JP 2001363675A JP 2001363675 A JP2001363675 A JP 2001363675A JP 2003163514 A JP2003163514 A JP 2003163514A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】伝送損失が小さく、アイソレーションが高い電
力分配器の提供 【解決手段】ウイルキンソン形電力分配器300におい
て、コンデンサ400,420と抵抗器390,410
とがそれぞれ並列接続された変成回路340,350
を、変成器360,370に直列に備える事により、高
周波数における伝送損失を低減し、所望の周波数帯域に
おけるアイソレーションを向上させる。電力分配器30
0は、分配端子320と分配端子330との間に、吸収
抵抗器380を備える。変成器360および370は、
マイクロストリップラインであって、その電気長は、変
成器と変成回路の電気長の和が、所定の周波数fcにお
いて、1/4波長である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号電力を分配するた
めの電力分配器に係り、特に広帯域の電子測定器に用い
られる電力分配器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子測定器において、基準信
号を分配する時などに電力分配器が用いられている。こ
の電力分配器は、共通端子から分配端子への伝送損失や
分配端子間のアイソレーションなどの特性に応じて、様
々な種類のものが用いられている。
【0003】ここで、比較的多用される電力分配器とし
て、次の2例について説示する。なお、便宜上、電力分
配器は、1つの共通端子と2つの分配端子とを備える2
方向等分配器であって、共通端子の特性インピーダン
ス、および、2つの分配端子の特性インピーダンスは、
50オームであるものとする。
【0004】第一の従来例は、抵抗器のみを用いた電力
分配器であり、その構成を図1に示す。図1において、
電力分配器100は、共通端子110と分配端子120
との間、および、共通端子110と分配端子120との
間に、50オームの抵抗器140および150を備えて
いる。電力分配器100は、以上説明したように構成さ
れるので、共通端子110に入力される信号電力は、そ
の1/4の信号電力が分配端子120および130のそ
れぞれに出力される。
【0005】ここで、電力分配器100における、共通
端子110から分配端子120または130への伝送損
失特性を図2に、分配端子間のアイソレーション特性を
図3に、それぞれ示す。図2に示されるとおり、共通端
子110から分配端子120または130への伝送損失
は、全周波数において約6dBである。また、図3に示
されるとおり、分配端子間のアイソレーションは、全周
波数において約11.8dBである。電力分配器100
は、周波数に依存する事なく、高いアイソレーション特
性を示す。しかしながら、伝送損失が大きいため、電力
分配器100を電子測定器に用いた場合、S/N比の劣
化を抑制するために、増幅器を併用しなければならない
場合がある。増幅器は、使用する周波数帯が高くなるに
つれて、利得が低下し、高価なものとなる。利得が低下
すれば、増幅器を多段にして用いる必要もあり、コスト
だけでなく回路基板の専有面積をも増加させるなど不都
合が多い。
【0006】第二の従来例は、ウイルキンソン形電力分
配器であり、その構成を図4に示す。図4において、電
力分配器200は、共通端子210と分配端子220と
の間に変成器240を、共通端子210と分配端子23
0との間に変成器250を、分配端子220と分配端子
230との間に100オームの吸収抵抗器260を、そ
れぞれ備えている。なお、変成器240および250
は、所定の周波数において1/4波長の電気長を有する
マイクロストリップラインであって、その特性インピー
ダンスは、約70.7オームである。また、吸収抵抗器
260の抵抗値は100オームである。電力分配器20
0は、以上説明したように構成されるので、共通端子2
10に入力される信号電力は、その1/2の信号電力が
分配端子220および230のそれぞれに出力される。
電力分配器200において、一方の分配端子から入力さ
れる信号は、変成器、または、吸収抵抗器を経由して、
他方の分配端子に到達する。それら2つの経路を経由し
た信号は、所定の周波数において、互いに逆相となり打
ち消し合うので、高いアイソレーションが得られる。
【0007】ここで、電力分配器200における、共通
端子210から分配端子220または230への伝送損
失特性を図4に、分配端子間のアイソレーション特性を
図5に、それぞれ示す。図4に示されるとおり、共通端
子210から分配端子220または230への伝送損失
は、理想的には全周波数において3dBである。また、
図5に示されるとおり、分配端子間のアイソレーション
は、所定の周波数において最高であって、その周波数か
ら遠ざかるにつれて低くなり、ついには3dBとなる。
電力分配器200は、周波数に依存する事なく、低い伝
送損失特性を示す。しかし、分配端子220と分配端子
230との間のアイソレーションは、所定の周波数から
遠い周波数において、極めて低い。従って、一方の分配
端子から信号が入力される時、他方の分配端子へ当該信
号が混入するため、当該分配器を電子測定器に用いた場
合、測定精度に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0008】電子測定器は、高周波広帯域への対応、高
い測定精度、および、コスト低減が求められており、電
子測定器に用いられる電力分配器には、高周波数におい
て、共通端子から分配端子への伝送損失が小さい事と、
所望の周波数帯域において、分配端子間のアイソレーシ
ョンが高い事とが、同時に求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題点を解消することを課題とするものであっ
て、その目的とするところは、ウイルキンソン形電力分
配器において、周波数がゼロ付近である時は前記分配端
子における特性インピーダンスと等しい値を有し、周波
数が高くなるにつれて、インピーダンスが小さくなるよ
うな変成回路を、変成器に直列に備える事により、高周
波数における伝送損失を低減し、所望の周波数帯域にお
けるアイソレーションを向上させる事である。
【0010】
【課題を解決しようとする手段】要するに、本第一発明
は、共通端子と複数の分配端子とを備え、共通端子に入
力される信号をそれぞれの分配端子へ分配する電力分配
器であって、変成器と、変成回路と、吸収回路とを備
え、変成器は、その電気長が所定の周波数において1/
4波長であるような変成器であり、前記変成回路は、周
波数が高くなるにつれて、そのインピーダンスが小さく
なる回路であり、変成器と変成回路は、共通端子と分配
端子のそれぞれとの間において直列に接続され、前記吸
収回路は、前記分配端子のそれぞれに接続される事を特
徴とするものである。また、本第二の発明は、本第一の
発明において、前記吸収回路のインピーダンスは、周波
数に関わりなく、前記分配端子における特性インピーダ
ンスに等しい値である事と、前記変成回路のインピーダ
ンスは、周波数がゼロ付近である時は前記分配端子にお
ける特性インピーダンスと等しい値を有し、周波数が高
くなるにつれて、その値が小さくなる事と、を特徴とす
る請求項1に記載の電力分配器。するものである。さら
に、本第三の発明は、本第一の発明において、前記吸収
回路のインピーダンスは、周波数が高い時は前記分配端
子における特性インピーダンスと等しい値を有し、周波
数が低くなるにつれて、その値が大きくなる事と、前記
変成回路のインピーダンスは、周波数がゼロ付近である
時は前記分配端子における特性インピーダンスと等しい
値を有し、周波数が高くなるにつれて、その値が小さく
なる事と、を特徴とするものである。
【0011】
【実施例】以下、本発明を添付の図面に示す実施例に基
づいて説明する。第一の実施例は、電子測定器に備えら
れ、入力される信号電力を2方向に等分配するための電
力分配器であって、その構成を図7に示す。図7におい
て、電力分配器300は、入力端子である共通端子31
0と、出力端子である分配端子320および330とを
備える。また、電力分配器300は、共通端子310と
分配端子320との間に、直列接続された、変成回路3
40と変成器360とを備える。変成回路340は、抵
抗器390とコンデンサ400とが並列接続された回路
である。さらに、電力分配器300は、共通端子310
と分配端子330との間に、直列接続された、変成回路
350と変成器370とを備える。変成回路350は、
抵抗器410とコンデンサ420とが並列接続された回
路である。またさらに、電力分配器300は、分配端子
320と分配端子330との間に、吸収回路の一例であ
る吸収抵抗器380を備える。変成器360および37
0は、マイクロストリップラインであって、その電気長
は、それぞれに接続された変成回路の電気長との和が、
所定の周波数fにおいて1/4波長である。共通端子
310、分配端子320および330における特性イン
ピーダンスは50Ωであり、変成器360および370
の特性インピーダンスは、約70.7オームである。ま
た、抵抗器390および410の抵抗値は、50オーム
である。さらに、吸収抵抗器380の抵抗値は、100
Ωである。
【0012】電力分配器300は、以上説明したように
構成されるので、以下のように作用する。電力分配器3
00において、共通端子310に入力される信号の周波
数が十分に低い時、その入力される信号は、主に変成回
路の抵抗器および変成器を経由して分配端子に出力され
る。また、変成器は集中定数線路として等価できる。従
って、図7に示す電力分配器は、図8に示す回路に等価
なものとなる。この時、共通端子に入力される信号電力
は、その1/4の信号電力が分配端子のそれぞれに出力
される。また、一方の分配端子から入力される信号電力
は、その信号電力の25/143が他方の分配端子に出
力される。
【0013】電力分配器300において、共通端子31
0に入力される信号の周波数が高くなるにつれて、その
入力される信号は、主に変成回路のコンデンサおよび変
成器を経由して分配端子に出力されるようになる。従っ
て、図7に示す電力分配器は、図9に示す回路に等価な
ものとなる。この時、共通端子310に入力される信号
電力は、その1/2の信号電力が分配端子のそれぞれに
出力される。また、一方の分配端子から入力される信号
は、変成器、または、吸収抵抗器を経由して、他方の分
配端子に到達する。それら2つの経路を経由した信号
は、所定の周波数fにおいて、互いに逆相となり打ち
消し合うので、極めて高いアイソレーションが得られ
る。
【0014】ここで、電力分配器300における、共通
端子310から分配端子320または330への伝送損
失特性を図10に、分配端子間のアイソレーション特性
を図11に、それぞれ示す。図10に示されるとおり、
共通端子310から分配端子320または330への伝
送損失は、低周波領域では図8に示す回路が支配的にな
るので約6dBであり、周波数が高くなるにつれて図9
に示す回路が支配的となり3dBになる。また、図11
に示されるとおり、分配端子間のアイソレーションは、
低周波領域では図8に示す回路構成が支配的になるので
約7.6dBである。周波数が高くなるにつれて図9に
示す回路構成が支配的となる。すなわち、周波数が高く
なるにつれて、アイソレーションが高くなり、所定の周
波数fにおいて最高となる。さらに、所定の周波数f
を超えて周波数が高くなるにつれて、アイソレーショ
ンが低くなり、ついには3dBとなる。
【0015】このような電力分配器300を用いて、さ
らに、コンデンサ400および420の容量値と変成器
360および370の電気長とを適切に選択する事によ
り、高周波において伝送損失が少なく、所望の周波数帯
域においてアイソレーションが高い電力分配器を実現す
る事ができる。
【0016】第二の実施例は、電子測定器に備えられ、
入力される信号電力を3方向に等分配するための電力分
配器であって、その構成を図12に示す。図12におい
て、電力分配器500は、入力端子である共通端子51
0と、出力端子である分配端子520,530および5
40とを備える。また、電力分配器500は、共通端子
510と分配端子520との間に、直列接続された、変
成回路550と変成器580とを備える。変成回路55
0は、抵抗器650とコンデンサ660とが並列接続さ
れた回路である。さらに、電力分配器500は、共通端
子510と分配端子530との間に、直列接続された、
変成回路560と変成器590とが備える。変成回路5
60は、抵抗器670とコンデンサ680とが並列接続
された回路である。またさらに、電力分配器500は、
共通端子510と分配端子540との間に、直列接続さ
れた、変成回路570と変成器600とが備える。変成
回路570は、抵抗器690とコンデンサ700とが並
列接続された回路である。また、電力分配器500は、
吸収回路の一例であって、一端が共通に接続された吸収
抵抗器610,620および630を備え、それぞれ他
端は、分配端子520,530および540に接続され
る。さらに、電力分配器500は、共通端子510と変
成回路550,560および570との間に接続された
インピーダンス整合器640を備える。なお、インピー
ダンス整合器640は、抵抗器である。なお、変成器5
80,590および600は、マイクロストリップライ
ンであって、その電気長は、それぞれに接続された変成
回路の電気長との和が、所定の周波数fにおいて1/
4波長であるような電気長である。
【0017】共通端子510、分配端子520,530
および540における特性インピーダンスは50Ωであ
り、変成器580、590および600の特性インピー
ダンスは、約86.6オームである。また、抵抗器65
0,670および690の抵抗値は、50オームであ
る。さらに、吸収抵抗器610,620および630の
抵抗値は、50Ωである。またさらに、インピーダンス
整合器640は、約16.6Ωである。
【0018】なお、n方向等分配の電力分配器であった
場合、共通端子における特性インピーダンスをR、分
配端子における特性インピーダンスをRとすると、変
成回路の抵抗器の抵抗値R、変成器の特性インピーダ
ンスW、吸収抵抗R 、および、インピーダンス整合器
の抵抗値Rは、それぞれ次式の通りである。
【数1】
【0019】電力分配器500は、以上説明したように
構成されるので、以下のように作用する。電力分配器5
00において、共通端子510に入力される信号の周波
数が十分に低い時、その入力される信号は、主に変成回
路の抵抗器および変成器を経由して分配端子に出力され
る。また、変成器は集中定数線路として等価できる。従
って、共通端子に入力される信号電力は、その1/9の
信号電力が分配端子のそれぞれに出力される。また、一
方の分配端子から入力される信号電力は、その信号電力
の49/320が他方の分配端子に出力される。
【0020】電力分配器500において、共通端子51
0に入力される信号の周波数が高くなるにつれて、その
入力される信号は、主に変成回路のコンデンサおよび変
成器を経由して分配端子に出力されるようになる。従っ
て、共通端子に入力される信号電力は、その2/9の信
号電力が分配端子のそれぞれに出力される。また、一方
の分配端子から入力される信号は、変成器、または、吸
収抵抗器を経由して、他方の分配端子に到達する。それ
ら2つの経路を経由した信号は、所定の周波数fにお
いて、互いに逆相となり打ち消し合うので、極めて高い
アイソレーションが得られる。
【0021】このような電力分配器における、共通端子
から分配端子への伝送損失特性を図13に、分配端子間
のアイソレーション特性を図14に、それぞれ示す。図
13に示されるとおり、共通端子510から分配端子へ
の伝送損失は約9.5dBであり、周波数が高くなるに
つれて約4.8dBになる。また、図14に示されると
おり、分配端子間のアイソレーションは、低周波領域で
は約8.1dBであるが、周波数が高くなるにつれてア
イソレーションが高くなり、所定の周波数fにおいて
最高となる。さらに、所定の周波数fを超えて周波数
が高くなるにつれて、アイソレーションが低くなり、つ
いには約4.8dBとなる。
【0022】電力分配器500において、吸収抵抗器6
10,620および630は、スター・デルタ変換によ
り、分配端子間にぞれぞれ1つずつ抵抗器を備えるよう
にしても、本発明の効果は同様に得られる。
【0023】第三の実施例は、電子測定器に備えられ、
入力される信号電力を2方向に等分配するための他の電
力分配器であって、その構成を図15に示す。図15に
おいて、電力分配器800は、入力端子である共通端子
810と、出力端子である分配端子820および830
とを備える。また、電力分配器800は、共通端子81
0と分配端子820との間に、直列接続された、変成回
路840と変成器860とを備える。変成回路840
は、抵抗器890とコンデンサ900とが並列接続され
た回路である。さらに、電力分配器800は、共通端子
810と分配端子830との間に、直列接続された、変
成回路850と変成器870とを備える。変成回路85
0は、抵抗器910とコンデンサ920とが並列接続さ
れた回路である。またさらに、電力分配器800は、分
配端子820と分配端子830との間には、吸収回路8
80を備える。吸収回路880は、吸収抵抗器930と
コンデンサ940との直列回路である。変成器860お
よび870は、マイクロストリップラインであって、そ
の電気長は、それぞれに接続された変成回路の電気長と
の和が、所定の周波数fにおいて1/4波長であるよ
うな電気長である。共通端子810、分配端子820お
よび830における特性インピーダンスが50Ωであ
り、変成器860および870の特性インピーダンス
は、約70.7オームである。また、抵抗器890およ
び910の抵抗値は、50オームである。さらに、吸収
抵抗器930の抵抗値は、100Ωである。
【0024】電力分配器800は、以上説明したように
構成されるので、以下のように作用する。電力分配器8
00において、共通端子810に入力される信号の周波
数が十分に低い時、その入力される信号は、主に変成回
路の抵抗器および変成器を経由して分配端子に出力され
る。また、変成器は集中定数線路として等価できる。さ
らに、吸収回路880は、そのインピーダンスが非常に
大きくなり、ほぼ遮断状態になる。従って、共通端子8
10に入力される信号電力は、その1/4の信号電力が
分配端子のそれぞれに出力される。また、一方の分配端
子から入力される信号電力は、その信号電力の1/15
が他方の分配端子に出力される。
【0025】電力分配器800において、共通端子81
0に入力される信号の周波数が高くなるにつれて、その
入力される信号は、主に変成回路のコンデンサおよび変
成器を経由して分配端子に出力されるようになる。従っ
て、共通端子810に入力される信号電力は、その1/
2の信号電力が分配端子のそれぞれに出力される。ま
た、一方の分配端子から入力される信号は、変成器、ま
たは、吸収抵抗器を経由して、他方の分配端子に到達す
る。それら2つの経路を経由した信号は、所定の周波数
において、互いに逆相となり打ち消し合うので、極
めて高いアイソレーションが得られる。
【0026】このような電力分配器800における、共
通端子810から分配端子820または830への伝送
損失特性を図16に、分配端子間のアイソレーション特
性を図17に、それぞれ示す。図16に示されるとお
り、共通端子810から分配端子820または830へ
の伝送損失は約6dBであり、周波数が高くなるにつれ
て3dBになる。また、図17に示されるとおり、分配
端子間のアイソレーションは、低周波領域では約11.
7dBである。周波数が高くなるにつれて、アイソレー
ションは高くなり、所定の周波数fにおいて最高とな
る。さらに、所定の周波数fを超えて周波数が高くな
るにつれて、アイソレーションが低くなり、ついには3
dBとなる。
【0027】さて、上述の実施例では、変成器は、マイ
クロストリップラインであったが、抵抗器との総電気長
が、所定の周波数において1/4波長であれば、他の分
布定数線路、例えば、LとCとにより構成されるπ型ネ
ットワークのような集中定数線路であっても良い。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上説示したように構成され
るので、ウイルキンソン形電力分配器において、周波数
がゼロ付近である時は前記分配端子における特性インピ
ーダンスと等しい値を有し、周波数が高くなるにつれ
て、インピーダンスが小さくなるような変成回路を、変
成器に直列に備える事により、高周波数における伝送損
失を低減し、所望の周波数帯域におけるアイソレーショ
ンを向上させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電力分配器の第一の従来例の構成を示す図であ
る。
【図2】電力分配器の第一の従来例の伝送損失特性を示
す図である。
【図3】電力分配器の第一の従来例のアイソレーション
特性を示す図である。
【図4】電力分配器の第二の従来例の構成を示す図であ
る。
【図5】電力分配器の第二の従来例の伝送損失特性を示
す図である。
【図6】電力分配器の第二の従来例のアイソレーション
特性を示す図である。
【図7】本発明による電力分配器の第一の実施例の構成
を示す図である。
【図8】本発明による電力分配器の第一の実施例の、低
周波領域における等価回路を示す図である。
【図9】本発明による電力分配器の第一の実施例の、高
周波領域における等価回路を示す図である。
【図10】本発明による電力分配器の第一の実施例の伝
送損失特性を示す図である。
【図11】本発明による電力分配器の第一の実施例のア
イソレーション特性を示す図である。
【図12】本発明による電力分配器の第二の実施例の構
成を示す図である。
【図13】本発明による電力分配器の第二の実施例の伝
送損失特性を示す図である。
【図14】本発明による電力分配器の第二の実施例のア
イソレーション特性を示す図である。
【図15】本発明による電力分配器の第三の実施例の構
成を示す図である。
【図16】本発明による電力分配器の第三の実施例の伝
送損失特性を示す図である。
【図17】本発明による電力分配器の第三の実施例のア
イソレーション特性を示す図である。
【符号の説明】
300 電力分配器 310 共通端子 320,330 分配端子 340,350 変成回路 360,370 変成器 380 吸収抵抗器 390,410 抵抗器 400,420 コンデンサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共通端子と複数の分配端子とを備え、共通
    端子に入力される信号をそれぞれの分配端子へ分配する
    電力分配器であって、 変成器と、変成回路と、吸収回路とを備え、 変成器は、その電気長が所定の周波数において1/4波
    長であるような変成器であり、 前記変成回路は、周波数が高くなるにつれて、そのイン
    ピーダンスが小さくなる回路であり、 変成器と変成回路は、共通端子と分配端子のそれぞれと
    の間において直列に接続され、 前記吸収回路は、前記分配端子のそれぞれに接続される
    事を特徴とする電力分配器。
  2. 【請求項2】前記吸収回路のインピーダンスは、周波数
    に関わりなく、前記分配端子における特性インピーダン
    スに等しい値である事と、 前記変成回路のインピーダンスは、周波数がゼロ付近で
    ある時は前記分配端子における特性インピーダンスと等
    しい値を有し、周波数が高くなるにつれて、その値が小
    さくなる事と、を特徴とする請求項1に記載の電力分配
    器。
  3. 【請求項3】前記吸収回路のインピーダンスは、周波数
    が高い時は前記分配端子における特性インピーダンスと
    等しい値を有し、周波数が低くなるにつれて、その値が
    大きくなる事と、 前記変成回路のインピーダンスは、周波数がゼロ付近で
    ある時は前記分配端子における特性インピーダンスと等
    しい値を有し、周波数が高くなるにつれて、その値が小
    さくなる事と、を特徴とする請求項1に記載の電力分配
    器。
  4. 【請求項4】前記吸収回路は、吸収抵抗器である事を特
    徴とする請求項2に記載の電力分配器。
  5. 【請求項5】前記吸収回路は、吸収抵抗器とコンデンサ
    との直列回路である事を特徴とする請求項3に記載の電
    力分配器。
  6. 【請求項6】前記吸収回路は、一端が共通に接続され、
    他端が前記分配端子のそれぞれに接続される事を特徴と
    する請求項1乃至5に記載の電力分配器
  7. 【請求項7】前記吸収回路は、前記分配端子間に備えら
    れる事を特徴とする請求項1乃至6に記載の電力分配器
  8. 【請求項8】前記変成回路は、抵抗器とコンデンサとの
    並列回路である事を特徴とする請求項1乃至7のいずれ
    かに記載の電力分配器。
  9. 【請求項9】インピーダンス整合器を、前記共通端子に
    備える事を特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載
    の電力分配器。
  10. 【請求項10】前記変成器は、分布定数線路である事を
    特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電力分配
    器。
  11. 【請求項11】前記変成器の電気長と変成回路の電気長
    との和が、所定の周波数において1/4波長である事を
    特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電力分
    配器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006186960A (ja) * 2004-12-03 2006-07-13 Mitsubishi Electric Corp 90度ハイブリッド回路およびウィルキンソン形電力分配回路
KR100882772B1 (ko) 2007-09-07 2009-02-09 인하대학교 산학협력단 Rfid 시스템 기반 저역통과필터를 구비한 전력분배기
WO2023014488A1 (en) * 2021-08-02 2023-02-09 Qualcomm Incorporated Signal power splitter/combiner with resistance and impedance transformer loading

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