JPH0845877A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH0845877A
JPH0845877A JP19740894A JP19740894A JPH0845877A JP H0845877 A JPH0845877 A JP H0845877A JP 19740894 A JP19740894 A JP 19740894A JP 19740894 A JP19740894 A JP 19740894A JP H0845877 A JPH0845877 A JP H0845877A
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Satoshi Yamazaki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリサイド層の膜減りによるシート抵抗の増
加を防止する一方で、サイドウォール上に形成される導
電性反応生成物を除去して電極と不純物拡散層との間の
リークパスを解消するようにした半導体装置の製造方法
を得る。 【構成】 半導体基板101の表面上にゲート電極10
2を形成し、かつその側面にサイドウォール酸化膜10
7を形成し、かつソース・ドレインの拡散層106,1
08を形成し、その上にTiシリサイド層109を形成
した後、低粘度のSOG膜111を塗布し、かつこれを
エッチング除去する工程を含んでいる。低粘度のSOG
膜111は塗布したときに流動してTiシリサイド層1
09上にのみ塗布されるため、エッチングバックにより
サイドウォール酸化膜107のみがエッチングされるこ
とになり、サイドウォール酸化膜107上の導電性反応
生成物を除去してゲート電極102とTiシリサイド層
109とのリークパスを防止し、その一方でTiシリサ
イド層109の膜減りが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関し、特にシリサイド層を有する半導体装置の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムで構成される配線ではマイ
グレーションが生じるため、耐熱性が高くかつ低抵抗が
得られる配線として高融点金属のシリサイド層からなる
配線が用いられている。その一つとして、シリコン基板
をTi(チタン)等の高融点金属との固相反応により形
成されるシリサイドと、未反応の高融点金属との選択エ
ッチング性を利用して自己整合的にシリサイド層を残存
させるいわゆるシリサイデーション技術がある。
【0003】図3はその一例を示す工程断面図であり、
特開平4−42538号公報に記載された例である。先
ず、図3(a)のように、半導体基板201上にゲート
酸化膜203と、多結晶シリコン204及び金属シリサ
イド205の積層構造をしたMOSトランジスタのゲー
ト電極202を形成し、このゲート電極202を利用し
た自己整合法により半導体基板201に低ドーズのイオ
ン注入を行い、ソース・ドレイン領域の低濃度拡散層2
06を形成する。
【0004】次に、半導体基板201の全面にCVD酸
化膜を堆積し、反応性イオンエッチングによりこのCV
D酸化膜を半導体基板の表面が露呈されるまでエッチバ
ックすると、図3(b)のように、前記ゲート電極20
2の側壁に自己整合的にサイドウォール酸化膜207が
形成される。そして、このサイドウォール酸化膜207
を利用した自己整合法により半導体基板201に高ドー
ズのイオン注入を行い、ソース・ドレインの高濃度拡散
層208を形成する。
【0005】次に、図3(c)のように半導体基板の全
面にTiをスパッタしてTi膜209′を形成し、第1
の熱処理を行なう。その後、この第1の熱処理で反応し
なかったTiを除去し、第2の熱処理を行うことで、図
3(d)のように、半導体基板201に形成された拡散
層(ソース・ドレインの拡散層)206,208の表面
にのみ自己整合的にTiシリサイド層209を形成す
る。その後は、MOSトランジスタを形成する通常の工
程によりMOSトランジスタを完成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の製造
方法では、Tiシリサイド層を形成する熱処理の工程
で、半導体基板の全面にスパッタされたTi膜209′
とサイドウォール酸化膜207の中のシリコンとの反応
が起こり、図3(d)に示したように、僅かではあるが
サイドウォール酸化膜207の表面上にTiとシリコン
の導電性反応生成物210が形成されることがある。こ
の導電性反応生成物210は、ゲート電極202とソー
ス・ドレインの拡散層206,208を電気的に接続す
るリークパスとなり、回路動作時にこれらの間のリーク
電流が流れてMOSトランジスタの特性を劣化させ、製
品歩留りを低下させる原因となっている。
【0007】このような問題を解消するために、従来で
は図3(d)の工程においてTiシリサイド層209を
形成した後に、図4に示すように、エッチングによって
サイドウォール酸化膜207を表面から所要の厚さにわ
たって除去すれば、その表面に形成されている導電性の
反応生成物210を同時に除去し、リークパスの発生を
防止することができる。しかしながら、この方法では、
自己整合的に形成したTiシリサイド層209も同時に
エッチング除去されてしまうため、Tiシリサイド層2
09の膜厚が低減され、シート抵抗が増大し、シリサイ
ド層を形成する本来の目的が達せられなくなる。
【0008】また、この場合、前記した公報によれば、
サイドウォール酸化膜のエッチング時に、CVD酸化膜
やBPSG膜を半導体基板の全面に形成し、Tiシリサ
イド層を保護することが考えられているが、Tiシリサ
イド層を形成した後に、CVD酸化膜やBPSG膜を形
成した場合には、サイドウォール酸化膜上の導電性反応
生成物もこれらの膜で被覆されてしまうため、サイドウ
ォール酸化膜のみを選択的にエッチングすることは困難
であり、前記した問題を解消することは不可能である。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、シリサイド層の膜減り
によるシート抵抗の増加を防止する一方で、サイドウォ
ール上に形成される導電性反応生成物を選択的に除去し
て電極とこれに隣接されるシリサイド層との間のリーク
パスを解消するようにした半導体装置の製造方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、半
導体基板の表面上に電極を形成する工程と、この電極の
側面にサイドウォール絶縁膜を形成する工程と、前記半
導体基板に不純物拡散層を形成する工程と、全面に高融
点金属を成膜し、熱処理を行って前記拡散層上に自己整
合的に金属シリサイド層を形成する工程と、シリサイド
化されない前記高融点金属を除去する工程と、半導体基
板の全面に低粘度の膜材料を塗布する工程と、前記低粘
度の膜材料及びサイドウォール絶縁膜を異方性エッチン
グし、前記低粘度の膜材料を除去する工程を含んでい
る。
【0011】例えば、本発明をMOSトランジスタの製
造方法に適用する場合には、半導体基板の表面上にMO
Sトランジスタのゲート電極を形成する工程と、前記半
導体基板上にCVD法によりシリコン酸化膜を形成する
工程と、このシリコン酸化膜を異方性エッチングにより
エッチングバックして前記ゲート電極の側面にサイドウ
ォール酸化膜を形成する工程と、前記ゲート電極を利用
して半導体基板に不純物を注入してソース・ドレインの
不純物拡散層を形成する工程と、全面に高融点金属を成
膜し、かつ熱処理して前記不純物拡散層上に高融点シリ
サイド層を形成する工程と、シリサイド化されていない
前記高融点金属をエッチング除去する工程と、半導体基
板の全面に低粘度の膜材料を塗布する工程と、前記低粘
度の膜材料とサイドウォール酸化膜をエッチングレート
が等しい条件で異方性エッチングによりエッチングバッ
クし、前記低粘度の膜材料を除去する工程とを含んでい
る。
【0012】ここで、高融点金属としてはチタンが用い
られる。また、低粘度の膜材料としては、半導体基板の
表面の凹凸に沿って流動して凹部にのみ堆積される程度
に低粘度のSOG膜を用いることが可能である。
【0013】
【作用】低粘度の膜材料は、塗布したときに流動して相
対的に凹部となる不純物拡散層上にのみ塗布され、相対
的に凸部となるサイドウォール酸化膜の表面には塗布さ
れ難いので、この膜材料をエッチングバックしたときに
はサイドウォール酸化膜の表面のみがエッチングされ、
不純物拡散層上のシリサイド層がエッチングされること
はなく、サイドウォール酸化膜の表面の反応生成物を除
去し、かつその一方でシリサイド層の膜減りが防止され
る。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1及び図2は本発明の製造方法の第1実施例を
製造工程順に示す断面図である。先ず、図1(a)のよ
うに、例えば、P型シリコンからなる半導体基板101
上にMOSトランジスタのゲート電極102を形成す
る。このゲート電極102の形成では、ゲート酸化膜1
03を85Åの厚さに形成し、その上にポリシリコン膜
104を1500Åの厚さに堆積し、その上にWSi
(タングステンシリサイド)105を1500Å程度の
厚さに形成した後、これを選択エッチングして形成す
る。その後、このゲート電極102を利用した自己整合
法により半導体基板101にリン等を低ドーズでイオン
注入を行い、ソース、ドレインを構成するN型低濃度拡
散層106を形成する。
【0015】次いで、CVD酸化膜を1500Åの厚さ
に形成し、反応性イオンエッチングによってエッチバッ
クを行い、図1(b)のように、ゲート電極102の両
側にサイドウォール酸化膜107を形成する。そして、
これらを用いた自己整合法により砒素等を半導体基板1
01に対して高ドーズでイオン注入を行い、ソース、ド
レインを構成するN型高濃度拡散層108を形成する。
【0016】次に、全面にTiを600Åの厚さにスパ
ッタ形成し、第1の熱処理を690℃で30秒行う。こ
の熱処理により、ソース,ドレインの各拡散層106,
108における半導体基板101の表面においてTiシ
リサイド層が形成される。その後、未反応なTiをウェ
ットエッチングにより除去し、更に第2の熱処理を87
0℃で10秒行い、図1(c)のように、ソース、ドレ
インの各拡散層106,108の表面にTiシリサイド
層109を形成する。このとき、サイドウォール酸化膜
107の表面においても、Tiとシリコンとが反応され
た導電性の反応生成物110が形成されてしまうことは
従来の場合と同じである。
【0017】次に、図2(a)のように、半導体基板1
01の表面上にSOG膜111を低粘度、ここでは10
cpの状態で膜厚1100Åの厚さに塗布する。このS
OG膜111は粘度が小さいために凹部に堆積し易い性
質があり、同図のように、ゲート電極102上及びサイ
ドウォール酸化膜107上には殆ど膜が形成されない
が、Tiシリサイド層109が形成された拡散層10
6,108上には厚く堆積されることになる。
【0018】しかる上で、サイドウォール酸化膜107
とSOG膜111のエッチングレートが同等になるよう
な条件で反応性イオンエッチングを行い、このエッチン
グをSOG膜111が無くなるまで行う。このエッチン
グにより、図2(b)のように、SOG膜111が薄
く、或いは殆ど形成されていないサイドウォール酸化膜
107では、その表面を始めとしてその殆どがエッチン
グ除去されてしまうことになる。このため、サイドウォ
ール酸化膜107の表面上に形成されたTiとシリコン
の反応生成物110もサイドウォール酸化膜107と共
にエッチング除去される。しかし、Tiシリサイド層1
09が形成されている拡散層上においてはSOG膜11
1がエッチング除去されるのみであり、Tiシリサイド
層109がエッチングされることは殆どなく、その膜減
りが防止される。
【0019】ここで、前記実施例ではTiシリサイド層
をエッチングから保護するための膜としてSOG膜を利
用しているが、低粘度の状態で半導体基板上に塗布され
たときにサイドウォール酸化膜の表面には被着されずに
拡散層の上にのみ被着される材質で、かつ酸化膜とエッ
チングレートを同等にできる材質であれば、他の材質で
あってもよい。また、前記実施例では高融点金属として
Tiを用いているが、タングステン等他の高融点金属を
用いてシリサイド層を形成する場合でも本発明を同様に
適用することができる。但し、この場合にはゲート電極
上のシリサイド層は他の高融点金属で形成することが必
要とされる。
【0020】更に、前記実施例ではMOSトランジスタ
のゲート電極とソース・ドレイン不純物拡散層との間に
設けられるサイドウォール酸化膜におけるリークパスを
問題としているが、配線層とこれに隣接する不純物拡散
層との間にサイドウォール酸化膜として設けられる構造
体においても本発明を適用することは可能である。ま
た、前記実施例ではN型MOSトランジスタについての
例で説明しているが、P型MOSトランジスタにおいて
も本発明を同様に適用することが可能である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、半導体基
板の表面上に電極を形成し、かつこの電極にサイドウォ
ール絶縁膜を形成し、更にこの電極に隣接して不純物拡
散層を形成し、この不純物拡散層上に金属シリサイド層
を形成した後に、低粘度の膜材料を塗布し、かつこの低
粘度の膜材料及びサイドウォール絶縁膜を異方性エッチ
ングして低粘度の膜材料を除去する工程を含んでいるの
で、金属シリサイド層の形成時にサイドウォール絶縁膜
上に形成される導電性の反応生成物を完全に除去して電
極とこれに隣接するシリサイド層とのリークパスを防止
することができ、その一方で不純物拡散層上に形成され
る高融点シリサイド層の膜減りを防止してシート抵抗の
増加を防止することができる効果が得られる。
【0022】因みに、MOSトランジスタのゲート電極
のサイドウォール酸化膜に形成される導電性の反応生成
物を除去することで、ソース・ドレイン不純物拡散層と
ゲート電極とのリークパスを回避でき、かつソース・ド
レイン不純物拡散層上の高融点シリサイド層の膜減りを
防止してソース・ドレイン抵抗の増加を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を工程順に示す断面図のその
1である。
【図2】本発明の製造方法を工程順に示す断面図のその
2である。
【図3】従来の製造方法の一例を工程順に示す断面図で
ある。
【図4】従来の製造方法における問題点を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
101 半導体基板 102 ゲート電極 106 低濃度拡散層 107 サイドウォール酸化膜 108 高濃度拡散層 109 Tiシリサイド層 110 反応生成物 111 SOG膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の表面上に電極を形成する工
    程と、この電極の側面にサイドウォール絶縁膜を形成す
    る工程と、前記半導体基板に不純物拡散層を形成する工
    程と、全面に高融点金属を成膜し、熱処理を行って前記
    拡散層上に自己整合的に金属シリサイド層を形成する工
    程と、シリサイド化されない前記高融点金属を除去する
    工程と、半導体基板の全面に低粘度の膜材料を塗布する
    工程と、前記低粘度の膜材料及びサイドウォール絶縁膜
    を異方性エッチングし、前記低粘度の膜材料を除去する
    工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板の表面上にMOSトランジス
    タのゲート電極を形成する工程と、前記半導体基板上に
    CVD法によりシリコン酸化膜を形成する工程と、この
    シリコン酸化膜を異方性エッチングによりエッチングバ
    ックして前記ゲート電極の側面にサイドウォール酸化膜
    を形成する工程と、前記ゲート電極を利用して半導体基
    板に不純物を注入してソース・ドレインの不純物拡散層
    を形成する工程と、全面に高融点金属を成膜し、かつ熱
    処理して前記不純物拡散層上に高融点シリサイド層を形
    成する工程と、シリサイド化されていない前記高融点金
    属をエッチング除去する工程と、半導体基板の全面に低
    粘度の膜材料を塗布する工程と、前記低粘度の膜材料と
    サイドウォール酸化膜をエッチングレートが等しい条件
    で異方性エッチングによりエッチングバックし、前記低
    粘度の膜材料を除去する工程とを含むことを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 MOSトランジスタのソース・ドレイン
    の不純物拡散層を形成する工程が、半導体基板の表面上
    に形成されたゲート電極を利用して半導体基板に不純物
    を低濃度に注入してソース・ドレインの低濃度不純物拡
    散層を形成する工程と、前記ゲート電極とその側面に形
    成されたサイドウォール酸化膜を利用して半導体基板に
    不純物を高濃度に注入してソース・ドレインの高濃度不
    純物拡散層を形成する工程とを含む請求項2の半導体装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】 高融点金属はチタンである請求項2また
    は3の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 低粘度の膜材料は、半導体基板の表面の
    凹凸に沿って流動して凹部にのみ堆積される程度に低粘
    度のSOG膜である請求項4の半導体装置の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007059881A (ja) * 2005-07-26 2007-03-08 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2008006553A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Hitachi Ltd 半導体装置の製造方法
CN102496567A (zh) * 2011-12-20 2012-06-13 中国科学院微电子研究所 一种iii-v族半导体镍金属化制造方法
US8324040B2 (en) 2005-07-26 2012-12-04 Fujitsu Semiconductor Limited Semiconductor device and method for fabricating the same

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