JPH0845455A - 電界放射型電子銃の動作状態判断方法 - Google Patents

電界放射型電子銃の動作状態判断方法

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JPH0845455A
JPH0845455A JP17521894A JP17521894A JPH0845455A JP H0845455 A JPH0845455 A JP H0845455A JP 17521894 A JP17521894 A JP 17521894A JP 17521894 A JP17521894 A JP 17521894A JP H0845455 A JPH0845455 A JP H0845455A
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JP
Japan
Prior art keywords
emitter
electron gun
emission
feg
field emission
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP17521894A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Kazumori
啓悦 数森
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 FEGの動作の異常状態を自動的に判断する
ことができる電界放射型電子銃の動作状態判断方法を実
現する。 【構成】 オペレータは制御回路11に自動診断の指示
を行う。制御回路11はこの指示に基づいてフラッシン
グ電源7を制御し、弱いフラッシング動作を実行する。
弱いフラッシング動作の後、エミッタ1からエミッショ
ンを行わせ、所定時間エミッシヨン電流の検出を行う。
このエミッション電流の変化と、予め記憶されている正
常時と異常時のエミッション電流の変化曲線とを比較
し、電子銃の状態の判断を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査電子顕微鏡などに
用いられる電界放射型電子銃の動作状態を簡単に判断す
ることができる電界放射型電子銃の動作状態判断方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】走査電子顕微鏡などでは超高分解能の像
を得るために、多く電界放射型電子銃(FEGという)
が使用されている。このFEGにはエミッターを加熱す
るサーマルタイプと加熱しないコールドタイプの2種あ
るが、一般的にはコールドタイプのFEGが多く用いら
れている。この両タイプのFEG共に、エミッターと引
き出し電極との間に引き出し電圧を印加し、エミッター
先端部に形成された高電界によりエミッターから電子を
引き出すようにしている。エミッターから引き出された
電子は加速電極により加速され、集束レンズと対物レン
ズとによって試料上に細く集束される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このFEGは取扱に関
して専門的な判断を要求されるが、特に使用者にとって
はFEGの動作状態が正常であるかどうかを判断するこ
とは極めて困難である。現状では、FEGの動作状態は
専門的な知識を有するオペレータが装置を稼働し、各種
データを取得した後、そのデータから動作状態の判断を
行い、異常動作状態が発見されればそれを取り除く作業
を実施する。このような異常動作の判断は、専門的な知
識を有するオペレータが存在して始めて行うことができ
るもので、そのようなオペレータがいない一般的な装置
の運転状況においては、装置使用者が的確な判断が行え
ないために、時として、FEGが破損した後に異常状態
を知ることになる。またこのようなFEGの運転状況で
あると、オペレータが現状を把握できないので、常に不
安な状態で装置を運転せざるを得ない。
【0004】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、FEGの動作の異常状態を自動的
に判断することができる電界放射型電子銃の動作状態判
断方法を実現するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく電界放射
型電子銃の動作状態判断方法は、支持体に取り付けられ
た電子放射エミッターと、エミッターとの間に引出電圧
が印加される引出電極と、引出電極から引き出された電
子を加速するための加速電極とを備えた電界放射型電子
銃において、エミッターの支持体に電流を流して加熱
し、エミッターのフラッシングを行い、その後エミッタ
ーから電子を放射させ、その電子放射の時間変化を検出
し、電子放射の時間変化に基づいて電界放射型電子銃の
動作状態を判断するようにしたことを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明に基づく電界放射型電子銃の動作状態判
断方法は、フラッシングを行い、その後エミッション電
流の変化を検出して電子銃の状態が正常か異常かを判断
する。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例であるFEGを用
いた電子ビーム装置の要部を示している。図中1はタン
グステン製の電子放射エミッタ、2は引出電極、3は陽
極であり、エミッター1はタングステン製のU字状の支
持体4によって支持されている。エミッター1と接地電
位の陰極3との間には、加速電源5から加速電圧が印加
され、エミッター1と引出電極2との間には、引出電源
6より引出電圧が印加される。支持体4はフラッシング
電源7に接続されており、支持体4にはこの電源7から
適宜フラッシング用の電流が流されるように構成されて
いる。
【0008】陰極3の下方にはコンデンサレンズ8、ノ
イズキャンセラー絞り9が設けられている。引出電極2
に入射した電子は、検出回路10によって検出され、そ
の検出信号はコンピュータのごとき制御回路11に供給
される。制御回路11には第1のメモリー12と第2の
メモリー13とが接続されているが、第1のメモリー1
2には基準エミッシヨン電流変化曲線が記憶されてい
る。また、第2のメモリー13には、検出回路10から
供給された信号が記憶される。更に、制御回路11はフ
ラッシング電源7、引出電源6、加速電源5などの制御
を行う。このような構成の動作を次に説明する。
【0009】まず通常の動作時には、制御回路11は加
速電源5と引出電源6を制御し、所定の加速電圧をエミ
ッター1と陽極3との間に印加し、また、所定の引出電
圧をエミッター1と引出電極2との間に印加する。この
結果、エミッター1の先端部には高電界が形成され、こ
の高電界によってエミッター1の鋭くされた先端部から
電子が引き出される。引き出された電子は、陽極3によ
って加速され、コンデンサレンズ8やその下部に設けら
れた対物レンズなどのレンズによって細く集束され、試
料に照射される。
【0010】良く知られているように、FEGを継続し
て使用するとエミッター1の先端部に一様に吸着してい
るガス分子を放出された電子でイオン化されたガス分子
が衝撃してエミッター表面が不均一となり、良好なエミ
ッションが得られなくなる。その際には、制御回路11
はフラッシング電源7を制御して、電源7からエミッタ
ー1の支持体4にフラッシング電流を流す。この結果支
持体4は通電加熱されることから、支持体4に取り付け
られているエミッター1も高温に加熱され、エミッター
1の表面は、清浄で滑らかになる。このようなフラッシ
ング動作の際には加速電圧と引出電圧の供給は停止され
ており、フラッシング動作が終了した後、加速電圧と引
出電圧とが印加され、所定の電子放射動作が実行され
る。
【0011】さて、FEGの動作状態の判断は極めて専
門的であることは前に述べた。本発明においては、この
FEGの動作状態の診断を自動的に行うことができるも
ので、診断を行う際には、オペレータは制御回路11に
自動診断の指示を行う。制御回路11はこの指示に基づ
いてフラッシング電源7を制御し、弱いフラッシング動
作を実行する。この弱いフラッシング動作におけるフラ
ッシング電流は、例えば、2.4A程度とされる。
【0012】上記した弱いフラッシング動作の後、エミ
ッター1からエミッションを行わせ、所定時間エミッシ
ヨン電流の検出を行う。エミッション電流の検出は、引
出電極2に入射する電子を検出回路10によって検出す
ることによって行う。この結果、図2に示すような電流
変化曲線が得られる。この図2において縦軸が電流量、
横軸が時間である。この図2に示す電流変化は第2のメ
モリー13に供給されて記憶される。一方、第1のメモ
リー12には、図3に示すような電流変化曲線が記憶さ
れている。図3は図2と同様に縦軸が電流量、横軸が時
間であり、実線の曲線がFEGの動作状態が正常な場合
に得られる変化曲線を、点線の曲線がFEGの動作状態
が異常な場合に得られる変化曲線を示している。
【0013】制御回路11は第2のメモリー13に記憶
された電流変化曲線と、第1のメモリー12に記憶され
た電流変化曲線とを比較し、FEGの動作状態が正常か
異常かを判断する。例えば、第2のメモリー13に記憶
された変化曲線が第1のメモリー12に記憶されている
正常時の変化曲線(実線)と一致するか、あるいは、所
定の許容範囲内の相違であれば、FEGの状態は正常と
判断する。一方、第2のメモリー13に記憶された変化
曲線が第1のメモリー12に記憶されている異常時の変
化曲線(点線)と一致するか、あるいは、異常時の変化
曲線に近い場合には、FEGの状態は異常と判断する。
【0014】もし、実際に得られるエミッション電流の
変化曲線が図3で点線で示した異常状態の電流変化に類
似している場合、FEGの動作状態は異常と判断し、次
に制御回路11はエミッション電源7を制御して強いフ
ラッシング動作を実行する。この時のフラッシング電流
は、例えば、2.6A程度とされる。この結果、エミッ
ター1の表面は吸着しているガス分子が取り除かれるだ
けでなく、若干溶融して滑らかになる。
【0015】その後再び制御回路11はフラッシング電
源7を制御し、弱いフラッシング動作を実行する。この
弱いフラッシング動作の後、エミッター1からエミッシ
ョンを行わせ、所定時間エミッション電流の検出を行っ
て前記したFEGの動作状態の診断を行う。この診断に
よって電流変化曲線が正常な変化を示していれば、FE
Gの動作は正常に戻ったことになり、走査電子顕微鏡で
あれば正規の像観察動作が実行される。
【0016】逆に、上記2回目の診断により依然として
FEGの動作状態が異常と判断された場合には、更に強
いフラッシング電流が流されエミッター1は高い温度に
加熱される。その後弱いフラッシングを実行し、上記動
作状態の診断が行われる。何回かフラッシング電流を増
加させながら強いフラッシングを行い、その都度、弱い
フラッシングを行ってエミッション電流を検出し、その
結果としてなおもFEGの動作が異常と判断された場合
には、FEGの動作が停止され、その結果がディスプレ
イ上に表示されてオペレータにFEGの異常を知らせ
る。
【0017】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこの実施例に限定されない。例えば、エミッション電
流を検出するために引出電極を用いたが、試料に入射す
る電流を検出したり、ノイズキャンセラー絞り、対物絞
りや別個に設けた特別の検出器によってエミッション電
流の変化を検出することは可能である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づく電
界放射型電子銃の動作状態判断方法は、フラッシングを
行い、その後エミッション電流の変化を検出して電子銃
の状態が正常か異常かを判断するようにしたので、熟練
した技術者の介在なしで、電界放射型電子銃の動作の異
常状態を自動的に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための構成の一例を示
す図である。
【図2】正常時と異常時のエミッシヨン電流の変化曲線
を示す図である。
【図3】弱いフラッシングを行った後のエミッション電
流の変化曲線を示す図である。
【符号の説明】
1 エミッター 2 引出電極 3 陽極 4 支持体 5 加速電源 6 引出電源 7 フラッシング電源 8 コンデンサレンズ 9 ノイズキャンセラー絞り 10 検出回路 11 制御回路 12,13 メモリー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に取り付けられた電子放射エミッ
    ターと、エミッターとの間に引出電圧が印加される引出
    電極と、引出電極から引き出された電子を加速するため
    の加速電極とを備えた電界放射型電子銃において、エミ
    ッターの支持体に電流を流して加熱し、エミッターのフ
    ラッシングを行い、その後エミッターから電子を放射さ
    せ、その電子放射の時間変化を検出し、電子放射の時間
    変化に基づいて電界放射型電子銃の動作状態を判断する
    ようにした電界放射型電子銃の動作状態判断方法。
JP17521894A 1994-07-27 1994-07-27 電界放射型電子銃の動作状態判断方法 Withdrawn JPH0845455A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000068970A1 (fr) * 1999-05-11 2000-11-16 Hitachi, Ltd. Appareil a faisceau electronique, et inspection d'un canon a electrons
JP2006114260A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Japan Atom Energy Res Inst エミッターの成形方法及びシステム
US7777404B1 (en) 2005-09-21 2010-08-17 Hitachi High-Technologies Corporation Field emission type electron gun comprising single fibrous carbon electron emitter and operating method for the same
WO2015053300A1 (ja) * 2013-10-10 2015-04-16 株式会社日立ハイテクノロジーズ 電子顕微鏡

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JPWO2015053300A1 (ja) * 2013-10-10 2017-03-09 株式会社日立ハイテクノロジーズ 電子顕微鏡

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