JPH084311A

JPH084311A - 住宅建築作業用の仮設屋根

Info

Publication number: JPH084311A
Application number: JP6151685A
Authority: JP
Inventors: Hisaichi Hoshino; 寿市星野
Original assignee: SANEI SHOJI KK
Current assignee: SANEI SHOJI KK
Priority date: 1994-06-08
Filing date: 1994-06-08
Publication date: 1996-01-09

Abstract

(57)【要約】【目的】住宅建築作業現場において、雨天等の悪天候
の日でも工場から搬入された住宅用ユニットの設置作業
等を中断することなく安全に行うための仮設屋根を簡単
な操作で設置および撤去できるようにすること。【構成】住宅建築工事現場には、一対の支柱５、６が
設置され、これらの上端には梁材７が架け渡されてい
る。梁材７は、一対の帆布巻取り部から構成され、各帆
布巻取り部は、心棒と、これに巻き取られた帆布を有
し、帆布は、捩じりばね等により巻き取られた状態に保
持されている。雨等の日には、帆布を引き出して仮設屋
根を形成する。必要でなくなった時には、引き出して足
場等に止めてある帆布の端を外せば、帆布は心棒に巻き
取られた状態になる。簡単な操作により住宅用建築現場
の上を覆う仮設屋根を形成でき、それが不要になったと
きの収納作業も簡単にできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、住宅等の建築現場を風
雨等から保護するための仮設屋根に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】住宅建築工法としてはプレファブ工法が
一般的となっている。プレファブ工法においては、各部
材を予め工場で組み立て、組み立てた状態のままで建築
現場に搬入して設置する。このため、現場での作業の多
くを省略でき、また、各部分の品質管理も容易になる。

【０００３】このような工法においては、工場で組み立
てた壁面ユニット、屋根ユニット等を、現場に搬入して
設置する作業を、天候の良い日に行なう必要がある。風
雨等が激しい日に行うと、風雨等により現場の足場がぬ
かるみ、あるいは滑り易くなり、作業の安全を確保でき
ないからである。また、搬入したユニットが濡れてしま
い、品質が低下する等の弊害が発生するおそれもあるか
らである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】天候の悪い日でも作業
を安全に行うためには、現場に仮設の屋根を設置して風
雨をしのげばよい。しかしながら、従来においては、現
場全体を簡単な作業によって、短時間で覆うことのでき
る仮設屋根は提案されていない。

【０００５】本発明の課題は、この点に鑑みて、簡単な
操作により、しかも短時間に、作業現場全体を覆うこと
のできる仮設屋根を提案することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、建築現場に複数本の支柱を設
置し、これらの間に梁材を架け渡し、この梁材に対し
て、引出しおよび巻取り可能な状態で帆布を取り付けた
構成を採用している。支柱は、建築現場に設置される足
場に取付けてもよい。また、帆布は、一定の弾性トルク
によって巻取り状態に保持しておくことが好ましい。

【０００７】

【作用】風雨等の日には、帆布を引き出して広げれば、
仮設屋根が形成される。よって、雨天の日でも、住宅建
築用ユニットの搬入、設置作業を安全に行うことができ
る。仮設屋根が必要でなくなった場合には、帆布を梁材
に巻き取ればよい。このように、簡単な操作で、しかも
短時間で、仮設屋根の設置、およびその取外しを行うこ
とができる。

【０００８】

【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を説明
する。

【０００９】図１には、本発明を適用した仮設屋根が設
置された住宅建築現場を示してある。この図において、
１は地面であり、この上には、住宅基礎２が設置されて
いる。この住宅基礎２の上には、例えば、工場で組み立
てられた住宅壁面ユニット３が設置される。ユニット３
は現場に搬入された後に、クレーンによって吊り上げ
て、基礎２の上に設置される。

【００１０】ここで、建築現場において、住宅基礎２の
両側には、支柱５、６が垂直に設置されている。この支
柱５、６の上端には、梁材７が水平に架け渡されてい
る。

【００１１】図２、図３に示すように、この梁材７は、
一対の帆布巻取り部８、９から構成されている。各巻取
り部８、９は、それぞれ、帆布の巻取り心棒８１、９１
と、これらに巻き取られた帆布８２、９２と、これらを
収納している筒８３、９３とから構成されている。筒８
３、９３には、その長手方向に向けて帆布の引出し用開
口８４、９４が形成されており、ここから、それぞれ帆
布８２、９２を引き出すことが可能となっている。ここ
で、各心棒８１、９１は、内蔵されている捩じりばね等
の弾性部材（図示せず）によって、それらの軸線を中心
として、帆布を巻き取った状態に保持する方向への弾性
トルクが常に作用している。したがって、通常の状態で
は、各帆布は心棒８１、９１に巻き取られた状態に保持
されており、必要な場合に、これらの帆布８１、９１
を、弾性トルクに抗して引き出すことができる。

【００１２】雨天の日等において住宅用の各ユニットを
建築現場に搬入して設置する場合には、図２に示すよう
に各帆布８２、９２を引き出して、その端を足場等に止
める。この結果、建築現場の上が、一対の帆布８２、９
２によって覆われた状態となる。よって、風雨をしのぐ
ことができる。晴天の日等においては、図１に示すよう
に、帆布を巻き取った状態に保持しておけば、作業の邪
魔にならない。また、帆布を引き出した状態から巻き取
るためには、帆布の端を足場等から外せば、弾性トルク
によって、帆布は巻き取られる。よって、簡単な操作に
より、帆布の引出し、巻取り作業を行うことができる。

【００１３】なお、本例では、一対の帆布を左右に引き
出して仮設屋根を形成している。この代わりに、一枚の
帆布を引出して屋根を形成してもよいし、あるいは３枚
以上の帆布を中心から異なる方向に引き出して屋根を形
成してもよい。

【００１４】また、帆布が取付けられた梁材を支持する
ために、一対の支柱を地面に設置しているが、これらの
支柱を建築現場に設置されている足場に取付けてもよ
い。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の住宅建築
用の仮設屋根は、帆布を引出しおよび巻取り可能な状態
で梁材に取付けた構成を採用している。したがって、雨
天等の日には、帆布を引き出すという簡単な作業により
建築現場の上を覆う屋根を構成でき、また、それが不要
になったときも、帆布を梁材の側に巻き取ればよいの
で、屋根の取外し作業も簡単に行うことができる。この
ように、本発明によれば、悪天候の日でも、プレファブ
住宅の建築作業を中断する必要が無くなるという効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した住宅建築現場の状態を示す説
明図である。

【図２】図１の梁材から帆布を引き出した状態を示す説
明図である。

【図３】図１の梁材の断面構成を示す概略断面図であ
る。

【符号の説明】

１・・・地面２・・・住宅基礎３・・・住宅壁面ユニット５、６・・・支柱７・・・梁材８、９・・・帆布巻取り部８１、９１・・・心棒８２、９２・・・帆布８３、９３・・・筒８４、９４・・・開口

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】建築現場に設置されている複数本の支柱
と、これら支柱に架け渡した梁材と、この梁材に対し
て、引出しおよび巻取り可能な状態で取付けられた帆布
とを有することを特徴とする住宅建築作業用の仮設屋
根。
【請求項２】請求項１において、前記の支柱は、建築
現場に設置された足場に取付けられることを特徴とする
住宅建築作業用の仮設屋根。
【請求項３】請求項１または２において、前記の帆布
は、一定の弾性トルクによって巻取り状態に保持されて
いることを特徴とする住宅建築作業用の仮設屋根。