JPH084195Y2 - 連続鋳造装置 - Google Patents

連続鋳造装置

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JPH084195Y2
JPH084195Y2 JP10873390U JP10873390U JPH084195Y2 JP H084195 Y2 JPH084195 Y2 JP H084195Y2 JP 10873390 U JP10873390 U JP 10873390U JP 10873390 U JP10873390 U JP 10873390U JP H084195 Y2 JPH084195 Y2 JP H084195Y2
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健一 林
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、矩形断面の鋳片(矩形鋳片)と円形断面の
鋳片(円形鋳片)とをともに鋳造する連続鋳造装置に関
する。
[従来の技術] かつての連続鋳造装置は、専ら矩形(長方形または正
方形)断面の鋳片を鋳造するものであったが、近年で
は、円形断面の鋳片が得られる装置もめずらしくない。
旧来の縦型の装置でも、円形鋳片のために各種の工夫が
施された装置が普及してきたほか、原理的に円形鋳片の
鋳造に適している水平式の連続鋳造装置も実用化された
からである。当然の結果として、矩形鋳片と円形鋳片と
をともに鋳造するという装置も多くなった。
鋳片の断面形状を矩形・円形の間で切り換える場合、
モールド(鋳型)を交換するのはもちろんだが、通常、
同時に引抜ロールをも交換しなければならない。矩形鋳
片に対してはフラットロール、すなわち単純な真円柱状
のロールを引抜ロールとして使用できるが、円形の鋳片
は、引抜ロールとの接触面積が多くないと潰れ代(引抜
ロールにより圧下されて潰れる深さ)が大きくなって断
面形状の精度が低下するので、そうしたフラットロール
では具合が悪いのである。なお引抜ロールとは、成形さ
れた鋳片をモールドから引き抜くため、鋳片を間にして
一対もしくは複数対が平行に配置されるもので、鋳片を
ピンチするため対のロールの一方もしくは両方を相手側
へ圧下する手段や、鋳片を送るためやはり一方もしくは
両方を回転駆動する手段などともに引抜装置内に配備さ
れる。
引抜ロールの交換は、迅速に行われるほど連続鋳造装
置の稼動率すなわち生産性が向上するので、容易に交換
できるよう、ロールには従来、種々の工夫が施されてい
る。“MPT-Metallurgical Plant and Technology(No.5
/83,pages 44-60)”のFig.12に紹介されている引抜ロ
ールのように、180°ずつ分割・結合できるロールスリ
ーブを、ロール軸に対し交換可能に取り付けるものもそ
の一例である。
また、矩形・円形のいずれの鋳片に対しても交換せず
に適用できる引抜ロールとして、第11図のようなロール
101が使用されることもある。ロール101は同一のものが
対になって使用され、両端付近のフラットな部分101aで
矩形鋳片Aをピンチする一方、中ほどの溝101bの部分で
図のように円形鋳片Bをピンチする。
[考案が解決しようとする課題] 前掲の文献(“MPT…”)に記載の引抜ロールは、ロ
ールの全体でなく一部分のみを交換対象にして交換作業
をらくにしたものであるが、鋳片の断面寸法が大きい場
合にはその作業もあまり容易ではない。つまり鋳片が大
きくなると、ロールスリーブだけでもかなりの大きさに
なって持ち運びにくくなる。また、大型化にともなって
所要圧下力が増すと、文献中の上記Fig.12のように片持
ち(一端開放型)構造では強度不足となって、引抜装置
のフレームがロールスリーブの両端を囲む構造になるの
で、その交換はさらに難しくなる。
第11図の引抜ロール101には、つぎの不都合がある。
すなわち、(イ)矩形鋳片を引き抜く場合、鋳片の両側
(ロール101のフラット部分101aにて圧下される部分)
に対し鋳片の中ほど(溝101bの位置にあってロール101
とは接触しない部分)が膨らんで断面形状の精度が良く
ないほか、(ロ)鋳片形状を変更すると各鋳片の背面レ
ベル(同図のhAおよびhB)が変わるので、他の部分
(フラットロールを多数並べてなる鋳片ガイド用ロール
など)との間で機器配置を変更(レベル調整)しなけれ
ばならない。
本考案の目的は、矩形・円形間で鋳片形状を変更する
場合に、(a)各鋳片とも形状の精度が高く保たれ、
(b)引抜ロールの交換に手間がかからず、しかも
(c)鋳片の背面レベルが変わらない(引抜ロールと他
の装置との間でレベル調整の必要がない)連続鋳造装置
を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本考案の請求項1の連続鋳造装置は、引抜ロールとし
て、矩形鋳片をピンチするための円柱状の部分と円形
鋳片をピンチするための溝つきの部分とが、同一の軸心
に沿って異なる位置に形成され、かつ、その溝が、円
柱状部分の外周の仮想延長面に外から接する位置に円形
鋳片をピンチするよう形成されたロール、を配備すると
ともに、その引抜ロールを、軸心方向に位置変更可能に
したものである。
また請求項2の連続鋳造装置は、上記・の特徴を
もつロールを引抜ロールとして配備するとともに、モー
ルドを含む鋳片パスライン(いわゆるストランド線)
を、ロールの軸心方向に平行移動して変更できるように
したものである。
[作用] 本考案の連続鋳造装置には、請求項1および2のいず
れのものにも、上記・の特徴をもつ引抜ロールが備
わっている。この引抜ロールは、前述のように引抜装置
内に配備されて鋳片をピンチし引き抜く機能をなすが、
上記のとおり、円柱状の部分(フラットロール部分)
と溝つきの部分とを同一軸心上に備えるので、矩形・円
形のいずれの鋳片にもその機能を発揮し得る。すなわ
ち、矩形鋳片に対しては円柱状部分を使用し、円形鋳片
に対しては溝つきの部分を使用して鋳片をピンチ・引抜
きすれば、各鋳片は広い面積で引抜ロールと接触するの
で潰れ代が小さく、断面形状の精度が高く保たれる。
またこの引抜ロールは、溝つきの部分において上記
に記したとおりに円形鋳片をピンチする。これは、ピン
チした円形鋳片の側面から引抜ロールの軸心までの最短
距離が、円柱状部分にてピンチされる矩形鋳片について
のそれと等しいこと、つまり、鋳片形状を変わっても、
この引抜ロールにてピンチ・引抜きされる鋳片の背面レ
ベルが変わらないことを意味する。したがって、鋳片が
ガイド用ロールなど他の機器の配置レベルに合わせてこ
の引抜ロールを配置しておけば、鋳片の断面形状(矩形
・円形)を変更するにあたってこの機器配置の変更(レ
ベル調整)は不要である。
鋳造する鋳片の断面形状を変更する場合、請求項1の
連続鋳造装置では引抜ロールを軸心方向に位置変更すれ
ばよく、同ロールを交換する必要はない。上述した引抜
ロールについては、軸心方向に位置を変えることによ
り、たとえば鋳片形状が矩形の場合にはそのパスライン
上に円柱状部分を合わせ、円形の場合には溝つきの部分
を合わせることができるからである。なお、引抜ロール
を軸心方向に位置変更するためには、定置した引抜装置
に対して同ロールを移動したり、定まった鋳片パスライ
ンに対して引抜装置全体を移動したりすればよいが、い
ずれも、何らかの直線動作式アクチュエータ等を組み込
んだ機構により容易に実現され、また位置変更に要する
時間や労力は、ロールを交換するのに比べて極めてわず
かである。
請求項2の連続鋳造装置では、鋳片形状を変更する
際、モールドを含む鋳片パスラインを同ロールの軸心方
向へ平行にスライドさせればよく、やはり引抜ロールを
交換する必要はない。すなわち、矩形鋳片の鋳造時に
は、上述の引抜ロールのうち円柱状部分を通る位置にパ
スラインを合わせ、円形鋳片の鋳造時には、溝つきの部
分を通るようパスラインを移すのである。鋳片パスライ
ンをこのように変更するには、モールドや鋳片切断機な
どをシフト可能に設けるとともに、それら複数のパスラ
インにまたがるだけの寸法を鋳片ガイド用ロールなどに
与えておく。
[実施例] 第1図〜第3図に本考案の第一実施例を示す。
この連続鋳造装置1は水平式のもので、第1図に示す
ように、タンディッシュ2に連結されたモールド3から
鋳片(矩形鋳片Aまたは円形鋳片B)が水平に引き抜か
れる。同装置1は複数のストランドをもつが、図では、
うち一つ(左側)のストランドにおいて矩形鋳片Aが鋳
造され、他の一つ(右側)のストランドで円形鋳片Bが
鋳造されている。同図における符号10は、鋳片AやBを
引き抜いて下流側へ送る引抜装置、符号4はその引抜き
や送りを円滑化するためのガイドロールである。なお、
引抜装置10やガイドロール4のさらに下流側には鋳片の
切断装置や搬出装置などが配置されているが、図示は省
略している。
第2図は、この鋳造装置1のうち引抜装置10を示す図
面である。ストランドごとに独立に構成された引抜装置
10のそれぞれは、上下に対をなす引抜ロール11・12を二
対(第1図参照)備え、各対が鋳片AまたはBをピンチ
するとともに、そのロール11・12を回転駆動して鋳片A
・Bを引き抜く。第2図において、符号13はロール11を
定位置で支持する固定アーム、符号14は、揺動してロー
ル12を上下させ、ロール11との間で鋳片A・Bをピンチ
(圧下)しまたリリース(解除)する揺動アームであ
る。アーム14の揺動はそれに連結された油圧シリンダ
(図示せず)によって行う。また、同図における符号15
は、ロール11・12を回転駆動する減速機つきモータで、
それぞれアーム13・14の側面に取り付けられている。
さて、この引抜装置10は、下記(イ)・(ロ)の二点
に特徴がある。
(イ) 引抜ロール11・12のプロフィール: 引抜ロー
ル11に、第3図に示す形状を与え、引抜ロール12もこれ
と同じにした。すなわち、図示のロール11について述べ
ると、矩形鋳片Aをピンチするための円柱状部分11a
と、円形鋳片Bをピンチするための溝11b(およびその
両側に畝11c)を有する部分とを、軸心方向に位置をず
らして形成するとともに、その溝11bは、円柱状部分1
1aの外周の仮想延長面11a′に外から接する位置にて円
形鋳片Bをピンチするよう形成している。図のように鋳
片Bを底部に当ててピンチする溝11bについては、この
は、その谷(底部)の径を円柱状部分11aの外径に等
しくしたことに外ならない。によると、円柱状部分11
aにて矩形鋳片Aをピンチするときも、溝11bにて円形鋳
片Bをピンチするときも、それら鋳片A・Bの背面が同
じレベルhにくることになる。
(ロ) 引抜ロール11・12の位置を軸心方向に変えられ
ること: 引抜装置10のほぼ全体を、引抜ロール11・12
の軸心方向、つまりストランドと直角な方向に位置変更
可能にした。このためには第2図のように、アーム13・
14などを取り付けているフレーム16を基礎台盤17上にス
ライド自在に設置し、その駆動源として両者間に油圧シ
リンダ18を配備した。シリンダ18を伸縮させると、フレ
ーム16ごとに引抜ロール11・12がその軸心方向に移動す
る。
以上により、この連続鋳造装置1においては、各スト
ランドでの鋳片形状(矩形・円形)の切り換えが容易に
行える。すなわち、 上記(ロ)のとおり、シリンダ18を伸縮させるだけ
で引抜ロール11・12を移動でき、それにともない、鋳片
AまたはBのパスラインであるストランド線に、上記
(イ)のに記した溝11b・12bを合わせ(第2図の状
態)たり、逆に円柱状部分11a・12aを合わせたりするこ
とができる。したがって、円形鋳片Bの鋳造終了後に矩
形鋳片Aを鋳造する(もしくはその逆を行う)にあた
り、従来必要であったロール交換は不要で、準備作業が
迅速かつ容易に行える。
上記(イ)のに基づいて、鋳片形状を変更する場
合にも引抜ロール11・12(とくに下側のロール11)とガ
イドロール4(第1図)との間のレベル調整をやり直す
必要がない。鋳片の形状が矩形か円形かに拘わらず、ロ
ール11上のその背面はつねにレベルh(第2図または第
3図)にあるので、このレベルhを一旦ガイドロール4
の上面のレベルに合わせておけば、鋳片形状を変更して
もロール11・12およびガイドロール4の配置はそのまま
でよい。(なお、この説明からわかるように、水平式の
この装置1では、上側の引抜ロール12について必ずしも
前記に従うに及ばない。) 続いて第4図に、本考案の第二実施例に関する引抜装
置20を示す。
この引抜装置20の構造はつぎのとおりである。まず、
前記のロール11と同様に円柱状部分21aと溝21bとを有
し、前記(イ)(および)に従う引抜ロール21が、
同様の引抜ロール22と対になり、前者が下、後者が上に
なって互いに平行に配備されている。図中の符号23・24
は、各ロール21・22を軸部21c・22cにてそれぞれ回転自
在に支持する軸受箱(符号24aは軸受)、符号23b・24b
は軸受箱23・24の各組を支持する軸受台板、また符号25
は減速機つきモータで各ロール21・22の駆動源である。
高さを不変にして配置された下側の引抜ロール21との間
で鋳片のピンチおよびリリースができるように、上側の
引抜ロール22は上下動可能である。すなわち、上側の軸
受台板24bが取り付けられたフレーム28には、地上に設
置した下側のフレーム27との間に上下動用の押圧シリン
ダ29が介装されている。
そして、軸受台板23b・24bはそれぞれフレーム27・28
に対してストランドと直角方向にスライド可能に取り付
けている。さらにフレーム27・28に油圧シリンダ23c・2
4cを設置し、各伸縮端を台板23b・24bに連結しているの
で、これらシリンダ23c・24cを所定量だけ伸縮させるこ
とにより、軸受箱23・24とともにロール21・22の軸心方
向位置を変更することができる。なお、これにともな
い、ロール21・22の軸21c・22cとモータ25の出力軸との
間には、それぞれ二つのユニバーサルジョイント25aと
スプライン継手25bとを介装している。
以上のようにこの第二実施例は、さきの第一実施例に
比べ、前記(イ)の点では差がないが、(ロ)の点につ
いてその実現手段が相違する例だといえる。すなわち、
第一実施例では引抜装置10のほぼ全体が移動するが、本
例では、引抜装置20のうち引抜ロール21・22や各軸受箱
23・24などのみを軸心方向、つまりストランドと直角な
方向に移動するのである。この例においても、各ストラ
ンドでの鋳片形状(矩形・円形)の切り換えが容易に行
えることは言うまでもない。
前記(ロ)の実現手段のみが相違する第三の実施例と
しては、第5図のとおり引抜ロール31を構成することも
考えられる。すなわち、円柱状部分31aと溝31bとをもち
前記(イ)に従うプロフィールを有するロール31の本体
を、軸31cに対し、軸心方向にのみスライド可能に外嵌
するのである。上記本体をスライドさせるためには、そ
の本体と軸31cとの間に、軸31c上の固着リング31dが仕
切りとなる圧力室を形成したうえ、リング31dの両側に
設けた給油孔31eのいずれかより圧力油を供給す。つま
り、引抜ロール31自体が油圧シリンダのようになってい
て、その本体が軸心方向に移動するので、前記シリンダ
18(第2図)やシリンダ23c・24c(第4図)のようなア
クチュエータを特に必要とはしない。
続いて第6図および第7図に、本考案の第四実施例を
示す。タンディッシュ42やモールド43・ガイドロール44
・引抜装置50などからなる第6図の水平式連続鋳造装置
41は、引抜ロール51(やはり前記(イ)と同様のプロフ
ィールをもつロール)を軸心方向に移動せず、代わり
に、鋳片のパスライン全体をその方向に平行移動し得る
ように構成したものである。
鋳片パスラインを変更するためには、モールド43を横
方向にスライドさせる必要がある。モールド43がタンデ
ィッシュ42に取り付けられて支持されている場合には、
タンディッシュ42のみを、たとえば図のように台車42a
に載せたうえレール42bに沿って移動可能にしておけば
よいが、この例ではモールド43が地上設置式であるた
め、そのスライドのために第7図の構造を採用した。す
なわち、モールド43はブラケットを介して台板43c上に
設置するが、その台板43cを、地上のレール43eに対して
スライド自在に取り付けるとともに、やはり地上の油圧
シリンダ43dの伸縮端と連結している。また、モールド4
3に接続された冷却水配管43aには、伸縮継手43bを介装
してある。
第6図の連結鋳造装置41においては、矩形鋳片はパス
ラインSA、つまり引抜ロール51の円柱状部分51aにてピ
ンチされるラインに沿って鋳造され、円形鋳片はパスラ
インSB、つまり溝51bにてピンチされるラインに沿って
鋳造することができる。そのためには、モールド43を矩
形用もしくは円形用に交換して鋳片形状を切り換える
際、台車42aの停止位置を変え、またシリンダ43dを伸縮
させて、タンディッシュ42およびモールド43の位置をず
らせばよい。引抜ロール51の交換や、それとガイドロー
ル44との間のレベル調整などはやはり必要ないので、こ
うした準備作業は極めて短時間で容易に行える。
なお、鋳片パスラインが、引抜ロール51の円柱状部分
51aと溝51bの部分との間隔分だけ変更されるので、ガイ
ドロール44や、図示しない他の搬送手段には、その分の
長さ(幅)をもたせている。また、図示の範囲のさらに
下流にはトーチ(ガスカット)式の鋳片切断装置が配備
されているが、パスラインの変更に対応きるよう、トー
チの移動範囲を可変に設定できるものにした。
最後に、本考案にて使用できる他の形式の引抜ロール
を、第8図〜第10図に紹介する。
第8図の引抜ロール61は、矩形鋳片Aをピンチする円
柱状部分61aととに、V字形の溝61bを備えるものであ
る。溝61bの谷(底部)の径は円柱状部分61aの径とは一
致しないが、溝61bは、円柱状部分61aの外周の仮想延長
面61a′に外から接する位置に円形鋳片Bをピンチす
る。この溝61bのように鋳片Bを底部に当てずにピンチ
する(ただし側面の二箇所に当てるので鋳片の潰れ代は
大きくない)溝においては、鋳片Bの背面のレベルhが
溝61bの谷の径とは一致しないので注意する必要があ
る。
第6図の引抜ロール71は、サイズ(断面径)の異なる
二種類の円形鋳片に対応できるものである。すなわち、
円柱状部分71aの隣に、断面半径の異なる二つの溝71b・
71cが形成されている。ただし、これらの三箇所でそれ
ぞれピンチされる鋳片の背面が、いずれも同じレベルh
となるようにしてある。大きさの異なる溝をさらに多く
形成してもよいことはもちろんである。
第10図の引抜ロール81も、サイズの異なる円形鋳片を
引き抜くことができるロールである。ロール81の本体部
分が、溝81bの中央で分割される二片81d・81eの組合せ
によってなり、両者(もしくは一方)を軸方向にスライ
ドさせることにより溝81bの大きさが変えられる。円形
鋳片の表面の曲率に常に正確に一致させることは不可能
だが、このロール81は、限られた範囲内では、各種直径
の鋳片をそれぞれ広い接触面積でピンチし、かつその背
面レベルhをほぼ一定(矩形鋳片のそれと同じ)にする
−ことができる。言うまでもないが、円柱状部分81aで
は、限られた範囲(この部分の軸長を鋳片の幅が超えな
い範囲)内で各種サイズの矩形鋳片を引き抜ける(これ
は本図以外の引抜ロールにおいても同じ)ので、このロ
ール81は、多種類の鋳片に適用できるといえる。
なお、本考案は、縦型もしくは湾曲型の連続鋳造装置
においても実施できる。引抜ロールのうち円柱状の部分
によって矩形鋳片を引き抜き、溝の部分にて円形鋳片を
引き抜くことができるのは、水平式の連続鋳造装置に限
るものではないからである。
[考案の効果] 本考案の連続鋳造装置によると、鋳片形状を変更する
場合に、引抜ロールの交換に手間がかからず、しかも引
抜ロールと他の装置との間でレベル調整の必要がない。
したがって本装置は、稼働率すなわち生産性が高く、と
くに多品種少量生産を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本考案の第一実施例を示す図面であ
る。すなわち、第1図は連続鋳造装置の全体的な平面
図、第2図はそのうちの引抜装置を示すもので第1図の
II-II矢視図、また第3図は引抜ロールの側面図であ
る。 第4図は、第二実施例に関する引抜装置の模式図。また
第5図は、第三実施例に関する引抜ロールの側方視断面
図である。 第6図および第7図は本考案の第四実施例を示し、第6
図は連続鋳造装置の平面図、第7図は第6図のVII-VII
矢視図である。 第8図〜第10図はそれぞれ、考案に関わる引抜ロールを
例示する側面図である。 一方、第11図は、従来の連続鋳造装置における引抜ロー
ルを示す側面図である。 1・41……連続鋳造装置、3・43……モールド、11・12
・21・22・31・51・61・71・81……引抜ロール、A……
矩形鋳片、B……円形鋳片。
フロントページの続き (72)考案者 井上 英二 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)考案者 居戸 忠勝 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)考案者 末岡 和明 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鉄所内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳片の引抜ロールとして、矩形断面の鋳
    片をピンチするための円柱状の部分と円形断面の鋳片を
    ピンチするための溝つきの部分とが、同一の軸心に沿っ
    て異なる位置に形成され、かつ、該溝が、円柱状部分
    の外周の仮想延長面に外から接する位置に円形断面鋳片
    をピンチするよう形成されたロールを有し、 その引抜ロールが、軸心方向に位置変更可能に配備され
    ている ことを特徴とする連続鋳造装置。
  2. 【請求項2】鋳片の引抜ロールとして、矩形断面の鋳
    片をピンチするための円柱状の部分と円形断面の鋳片を
    ピンチするための溝つきの部分とが、同一の軸心に沿っ
    て異なる位置に形成され、かつ、該溝が、円柱状部分
    の外周の仮想延長面に外から接する位置に円形断面鋳片
    をピンチするよう形成されたロールを有し、 モールドを含む鋳片パスラインが、ロールの軸心方向に
    平行移動にて変更され得る ことを特徴とする連続鋳造装置。
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