JPH0841770A - 複合構造の不織布およびその製造方法 - Google Patents

複合構造の不織布およびその製造方法

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JPH0841770A
JPH0841770A JP6171495A JP17149594A JPH0841770A JP H0841770 A JPH0841770 A JP H0841770A JP 6171495 A JP6171495 A JP 6171495A JP 17149594 A JP17149594 A JP 17149594A JP H0841770 A JPH0841770 A JP H0841770A
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melting point
sheath composite
sheath
low
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JP6171495A
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Takashi Nogi
崇志 野木
Yukihiro Kihara
幸弘 木原
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 層間の剥離がなく、しかも熱接着加工を施し
貼り合わせて袋物を製造するに好適な不織布を提供す
る。 【構成】 低融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合
長繊維とで構成される。厚み方向に沿って、前記低融点
の芯鞘複合長繊維のみにて構成された部分6と、単位体
積当りの前記低融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複
合長繊維との繊維存在比率(重量比)(g/cm3
が、(低融点の芯鞘複合長繊維)/(高融点の芯鞘複合
長繊維)=10/90〜50/50であり、かつこれら
低融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維とが
互いに交絡した部分7と、前記高融点の芯鞘複合長繊維
のみにて構成された部分8とがこの順で存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長繊維からなる複合構
造の不織布およびその製造方法に関し、特に熱接着して
袋物を製造するに好適な、長繊維からなる複合構造の不
織布およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、熱可塑性重合体にて構成され
た長繊維からなる不織布に熱接着加工を施して貼り合わ
せを行い、それによって袋物を製造することが行われて
いる。すなわち熱可塑性重合体にて構成された長繊維か
らなる不織布は、袋物を製造するに際し、接着剤を使用
することなしに熱接着加工による貼り合わせが可能であ
り、しかも効率よく製造できるため、袋物の素材として
広範囲に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この熱
接着加工により袋物を製造するに際しては、繊維を構成
する重合体の融点以上の高温で加熱、圧着処理を施すた
め、製袋行程において長期間にわたり製造装置を運転す
ると、そのヒータに重合体が溶融、付着して、製品の品
質の低下や歩留りの低下を来すという問題がある。
【0004】この対策として、融点の異なる二種のフィ
ラメントで不織布を構成し、かつ表面側の融点を裏面側
の融点より低くなるような二層構造とすることによっ
て、製袋加工装置を長期間にわたって運転可能な不織布
を得ることができる。
【0005】ところで、このような二層構造をもつ不織
布を製造する場合は、融点の異なったフィラメントを二
層に堆積し熱圧接して互いに固定する。ところが、この
ようにして得られた不織布は、その不織布を構成するフ
ィラメントの融点が表面と裏面で異なっているため、高
融点側の熱圧接が十分になされず、剥離強力が低い。こ
れは、圧接温度が低いと高融点側の圧接が不十分となる
ので、圧接温度を高くする必要があるにもかかわらず、
この圧接温度を高くしていくと低融点側が圧接装置に融
着するといった製造上の問題が生じることから、あまり
高温にすることができないためである。
【0006】このため、低融点側と高融点側とで圧接装
置の温度を変更するという対策方法があるが、その場合
に高融点側を十分に圧接するためには、この高融点側の
圧接温度を、高融点成分単独からなる不織布を圧接する
条件よりも高温にする必要がある。しかし、通常の圧接
温度はフィラメントを構成する繊維の融点に近いため、
より高温にするとフィラメントの熱劣化を招くことにな
る。通常、高融点成分は不織布の強力を受け持っている
ので、高融点面を十分に圧接しようとして圧接温度を高
くすることは、不織布の強力低下を招く危険が常に伴
う。このため圧接温度を高くすることには限度があり、
表裏で融点の異なった従来の二層構造の不織布は、層間
の圧接が不十分でその剥離強力が低い。
【0007】つまり、従来のように二種の不織布を重ね
合わせて熱圧着するものでは、その剥離強力は、これら
二種の不織布を構成している熱可塑性重合体どうしの相
溶性に負うところが大きく、融点に近い温度で圧着して
も、完全に融着した状態で接着することはできない。
【0008】本発明は、このような片面に熱接着層を有
する従来の不織布の問題点を解消し、熱接着加工により
貼り合わせて袋物を製造するのに好適であり、しかも層
間の剥離強力が高い複合構造の不織布およびその製造方
法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記問題を解決するため
本発明の複合構造の不織布は、第1の重合体成分を鞘部
とするとともに、この第1の重合体成分よりも20℃以
上融点の高い第2の重合体成分を芯部とした低融点の芯
鞘複合長繊維と、前記第1の重合体成分よりも20℃以
上融点の高い第3の重合体成分を鞘部とするとともに、
この第3の重合体成分よりも20℃以上融点の高い第4
の重合体成分を芯部とした高融点の芯鞘複合長繊維とで
構成され、厚み方向に沿って、前記低融点の芯鞘複合長
繊維のみにて構成された部分と、単位体積当りの前記低
融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維との繊
維存在比率(重量比)(g/cm3 )が、(低融点の芯
鞘複合長繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=10/
90〜50/50であり、かつこれら低融点の芯鞘複合
長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維とが互いに交絡した部
分と、前記高融点の芯鞘複合長繊維のみにて構成された
部分とがこの順で存在することを特徴とする。
【0010】また本発明の複合構造の不織布の製造方法
は、第1の重合体成分を鞘部とするとともに、この第1
の重合体成分よりも20℃以上融点の高い第2の重合体
成分を芯部とした低融点の芯鞘複合長繊維と、前記第1
の重合体成分よりも20℃以上融点の高い第3の重合体
成分を鞘部とするとともに、この第3の重合体成分より
も20℃以上融点の高い第4の重合体成分を芯部とした
高融点の芯鞘複合長繊維とを用い、開繊された前記高融
点の芯鞘複合長繊維群をウェブフォーマー上のコンベヤ
ネット上に堆積させ、開繊された低融点の芯鞘複合長繊
維群の一部を、前記高融点の芯鞘複合長繊維群に向けて
噴出させることによって、単位体積当りの前記低融点の
芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維との繊維存在
比率(重量比)(g/cm3 )が、(低融点の芯鞘複合
長繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=10/90〜
50/50となるように、前記低融点の芯鞘複合長繊維
と高融点の芯鞘複合長繊維とを互いに交絡させた両繊維
の混在部を形成し、この混在部の上に、開繊された低融
点の芯鞘複合長繊維群を堆積させることを特徴とする。
【0011】次に、本発明を詳細に説明する。本発明の
不織布は、第1の重合体成分を鞘部とするとともに、こ
の第1の重合体成分よりも20℃以上融点の高い第2の
重合体成分を芯部とした低融点の芯鞘複合長繊維と、前
記第1の重合体成分よりも20℃以上融点の高い第3の
重合体成分を鞘部とするとともに、この第3の重合体成
分よりも20℃以上融点の高い第4の重合体成分を芯部
とした高融点の芯鞘複合長繊維とで構成されるものであ
る。そして、図1に示すように、低融点の芯鞘複合長繊
維のみからなる部分6と、高融点の芯鞘複合長繊維のみ
からなる部分8とが、これら低融点の芯鞘複合長繊維お
よび高融点の芯鞘複合長繊維が混在する部分7を介し
て、互いに積み重ねられた状態で構成されたものであ
る。
【0012】低融点の芯鞘複合長繊維を構成する第1お
よび第2の重合体成分は、いずれも繊維形成性を有し、
通常の溶融紡糸装置を使用して溶融紡糸をすることがで
きるものである。この第1および第2の重合体成分の組
み合わせとしては、例えば、ポリアミド系とポリエステ
ル系、ポリオレフィン系とポリエステル系、ポリオレフ
ィン系とポリアミド系などが挙げられる。このうち、ア
ミド系重合体としては、ナイロン6、ナイロン46、ナ
イロン66、ナイロン610などが挙げられる。エステ
ル系重合体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ジオールとテレフタル酸/
イソフタル酸の共重合体などが挙げられる。オレフィン
系重合体としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、エチレン/プロピレン共
重合体などが挙げられる。そして、鞘部を構成する第1
の重合体成分と、芯部を構成する第2の重合体成分との
融点差が20℃以上となるように、各重合体成分を選択
する。これら第1および第2の重合体成分には、通常の
艷消材、熱安定剤、顔料、重合体の結晶化促進剤などの
添加剤を添加してもよい。
【0013】この低融点の芯鞘複合長繊維において、芯
部を構成する第2の重合体成分は、鞘部を構成する第1
の重合体成分よりも20℃以上融点が高いことが必要で
ある。この融点差が20℃未満であると、加熱ロールに
よりウェブの繊維間に少なくとも部分的に熱圧接を施し
たときに、高融点側の芯部の重合体成分が熱劣化して不
織布の強度が低下し、特に複合長繊維にする意味がなく
なるため、好ましくない。
【0014】高融点の芯鞘複合長繊維を構成する第3の
重合体成分と第4の重合体成分とは、いずれも繊維形成
性を有し、通常の溶融紡糸装置を使用して溶融紡糸をす
ることができるものである。この第3および第4の重合
体成分の組み合わせとしては、例えば、ポリアミド系と
ポリエステル系、ポリオレフィン系とポリエステル系、
ポリオレフィン系とポリアミド系などが挙げられる。こ
のうち、アミド系重合体としては、ナイロン6、ナイロ
ン46、ナイロン66、ナイロン610などが挙げられ
る。エステル系重合体としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ジオールとテレ
フタル酸/イソフタル酸の共重合体などが挙げられる。
オレフィン系重合体としては、ポリプロピレン、高密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン/プ
ロピレン共重合体などが挙げられる。そして、鞘部を構
成する第3の重合体成分と、芯部を構成する第4の重合
体成分との融点差が20℃以上となるように、各重合体
成分を選択する。これら第3および第4の重合体成分に
は、通常の艷消材、熱安定剤、顔料、重合体の結晶化促
進剤などの添加剤を添加してもよい。
【0015】この高融点の芯鞘複合長繊維において、芯
部を構成する第4の重合体成分は、鞘部を構成する第3
の重合体成分よりも20℃以上融点が高いことが必要で
ある。この融点差が20℃未満であると、加熱ロールに
よりウェブの繊維間に少なくとも部分的に熱圧接を施し
たときに、高融点側の芯部の重合体成分が熱劣化して不
織布の強度が低下し、特に複合長繊維にする意味がなく
なるため、好ましくない。
【0016】また、高融点の芯鞘複合長繊維において、
鞘部の第3の重合体成分は、低融点の芯鞘複合長繊維に
おける第1の重合体成分よりも20℃以上融点が高いこ
とが必要である。融点差が20℃未満であると、たとえ
ば不織布に熱接着加工を施して袋物を製造するに際し、
製袋加工機のヒータ側の繊維を構成する重合体と、反ヒ
ータ側すなわち接着面側の繊維を構成する重合体との融
点差が小さく、高温で加熱、圧着処理を施したとき重合
体がヒータに溶融、付着して、製品の品質や歩留りの低
下を来すという問題を生じるため、好ましくない。
【0017】したがって、低融点の芯鞘複合長繊維は前
記種々の重合体から構成されるが、そのための鞘部の第
1の重合体成分として特に好ましいものは、高密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン/プロピ
レン共重合体などのオレフィン系重合体である。また芯
部の第2の重合体成分として特に好ましいものは、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
などのエステル系重合体や、アミド系重合体などであ
る。また、高融点の芯鞘複合長繊維も、前記種々の重合
体から構成されるが、鞘部の第3の重合体成分として特
に好ましいものは、ポリプロピレンや、ジオールとテレ
フタル酸/イソフタル酸の共重合体である。また芯部の
第4の重合体成分として特に好ましいものは、前記第2
の重合体成分と同じく、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレートなどのエステル系重合体
や、アミド系重合体などである。
【0018】低融点および高融点の芯鞘複合長繊維の単
糸繊度は、特に限定されるものではないが、極端に小さ
いときは独特の風合が発現されるものの生産性が低下す
るため好ましくなく、一方、極端に大きいときは不織布
としたとき柔軟性が低下して風合が悪くなるため好まし
くない。通常、2〜10デニール程度とするのがよい。
【0019】本発明の不織布は、低融点の芯鞘複合長繊
維のみからなる部分6と、高融点の芯鞘複合長繊維のみ
からなる部分8とが、これら低融点および高融点の芯鞘
複合長繊維が混在してなる部分7を介して、互いに積み
重ねられた状態で構成されたものである。かつ、高融点
の芯鞘複合長繊維のみからなる部分8と混在部分7との
間には、明瞭な境界が存在しないように構成されてい
る。
【0020】すなわち、本発明の不織布では、不織布の
片面すなわち低融点の芯鞘複合長繊維が露出している面
には、この低融点の芯鞘複合長繊維の構成成分である最
も低い融点を有する鞘部の第1の重合体成分が存在す
る。一方、不織布の他面すなわち高融点の芯鞘複合長繊
維が露出している面には、この高融点の芯鞘複合長繊維
の構成成分であって、低融点の芯鞘複合長繊維の鞘部の
構成成分であるところの第1の重合体成分よりも融点が
20℃以上高い鞘部の第3の重合体成分と、この第3の
重合体成分よりもさらに融点が20℃以上高い芯部の第
4の重合体成分とが存在するのである。
【0021】したがって、加熱ロールによりウェブの繊
維間に部分的に熱圧接を施したときに、主として鞘部の
第3の重合体成分により繊維間が十分に熱圧接され、し
かも融点の高い芯部の第4の重合体成分は熱劣化するこ
とがないため、不織布の強度が低下したり、あるいは不
織布が熱収縮し寸法安定性が低下してその風合が悪くな
ったりすることがない。また、この不織布に熱接着加工
を施して袋物を製造するに際し、低融点の芯鞘複合長繊
維の側に熱接着加工を施すと、最も融点が低い鞘部の第
1の重合体成分が存在することにより、低い加工温度で
も十分熱接着することができるため、重合体がヒータに
溶融、付着して製品の品質や歩留まりの低下を来すこと
がない。
【0022】さらに、低融点および高融点の芯鞘複合長
繊維の混在部分7においては、単位体積当たりの低融点
および高融点の芯鞘複合長繊維の繊維存在比率(重量
比)(g/cm3 )を、(低融点の芯鞘複合長繊維)/
(高融点の芯鞘複合長繊維)=10/90〜50/50
とすることにより、最も融点が低い第1の重合体成分
が、高融点の芯鞘複合長繊維からなる部分が露出した箇
所の不織布表面上へ滲み出ることを防止できる。各部分
6、8、7における各芯鞘複合長繊維の分布割合を図2
に示す。
【0023】不織布が低目付になるにしたがい、低融点
の第1の重合体成分は、高融点の芯鞘複合長繊維からな
る部分8が露出した箇所の不織布表面上へ滲み出しやす
くなる。このため、この繊維の混在比率は、製造する複
合構造の不織布の目付により、(低融点の芯鞘複合長繊
維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=10/90〜50
/50の範囲で任意に決定される。この混在比率が10
/90未満の場合は、低融点の芯鞘複合長繊維のみにて
構成される部分6と、高融点の芯鞘複合長繊維のみにて
構成される部分8とが互いに剥離しやすくなる。また、
この混在比率が50/50を超える場合は、低融点の第
1の重合体成分が、高融点の芯鞘複合長繊維のみからな
る部分8が露出した箇所の不織布表面上に滲み出してし
まう。
【0024】本発明の不織布の製造方法を、図3を参照
して説明する。この図3では、開繊装置1a、1b、1
cとして、コロナ放電電界中を牽引エアー流と共にフィ
ラメント群を通過させて帯電させる方法を利用した装置
が例示されている。すなわち、このコロナ放電発生ユニ
ットを使った開繊装置1で、前記高融点の芯鞘複合長繊
維からなる長繊維群Bを開繊させ、これをウェブフォー
マー2のコンベヤネット上に垂直方向から堆積させる。
【0025】次に、低融点および高融点の芯鞘複合長繊
維の混在部分において、単位体積当たりの低融点の芯鞘
複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維との繊維存在比率
(重量比)(g/cm3 )が、(低融点の芯鞘複合長繊
維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=10/90〜50
/50となるように、低融点の芯鞘複合長繊維群Aの一
部を開繊装置1bで開繊させ、これをウェブフォーマー
2の進行方向の下手側から、ネットコンベヤに対し斜め
向きに、高融点の芯鞘複合長繊維群Bの堆積部分に向け
てエアー流と共に噴出させる。これによって、芯鞘複合
長繊維群Aの繊維を芯鞘複合長繊維群Bの繊維に交絡さ
せる。
【0026】噴出させる角度は、芯鞘複合長繊維群Bの
移動方向に対し30゜〜85゜となるのが好ましい。3
0°未満の角度で芯鞘複合長繊維群Aの一部を芯鞘複合
長繊維群Bの堆積部分に向けて噴出させると、互いのエ
アー流が干渉し合って繊維の交絡がうまくいかないばか
りか、芯鞘複合長繊維群Bの繊維の開繊状態を悪化させ
てしまうため好ましくない。芯鞘複合長繊維群Bの繊維
をネットコンベヤ上に堆積させるためにネットコンベヤ
の下方から吸引を行っている部分に向けて芯鞘複合長繊
維群Aを噴出させると、同一部分で双方の芯鞘複合長繊
維群A、Bを吸引することになるため、互いのエアー流
の干渉も少なく、芯鞘複合長繊維群Bの繊維の開繊状態
を乱さずに芯鞘複合長繊維群Aの繊維を交絡させること
ができる。
【0027】この段階でコンベヤネット上には、高融点
の芯鞘複合長繊維群Bのみからなる部分の上部に、低融
点の芯鞘複合長繊維群Aと高融点の芯鞘複合長繊維群B
とが交絡した部分が形成されている。この上に残りの低
融点の芯鞘複合長繊維群Aを芯鞘複合長繊維群Bと同様
にネットコンベヤに対し垂直方向から堆積させること
で、これらが互いに積み重ねられた状態に構成された不
織ウェブを形成することができる。
【0028】このようにして形成された積み重ね状態の
不織ウェブ3は、低融点の芯鞘複合長繊維群Aのみから
なる部分と高融点の芯鞘複合長繊維群Bのみからなる部
分との間に、これら芯鞘複合長繊維群Aと芯鞘複合長繊
維群Bとが互いに交絡した部分をもつ。このため、芯鞘
複合長繊維群Aのみからなる部分と芯鞘複合長繊維群B
のみからなる部分との間には明確な境界面が存在しな
い。このため、芯鞘複合長繊維群Aと芯鞘複合長繊維群
Bとが互いに交絡した部分が、その直後の熱圧接装置4
による熱圧着の際に、芯鞘複合長繊維群Aのみからなる
部分と芯鞘複合長繊維群Bのみからなる部分との間の橋
渡しとして働くため、剥離しにくい複合構造の不織布5
とすることができる。
【0029】この圧接方法を実施する際には、特に限定
はしないが、一対のフラットロールを有した熱圧着着装
置や、エンボスロールとフラットロールとを有した熱圧
着装置などの、通常の熱圧接装置4を好適に用いること
ができる。この時に、それぞれのロールの温度は、それ
ぞれのロールが接する側の重合体の融点未満の温度であ
ることが好ましい。
【0030】
【作用】本発明の不織布に熱接着加工を施して袋物を製
造するに際し、低融点の第1の重合体成分を含む低融点
の芯鞘複合長繊維の層を内側にして、外側から熱接着加
工を施すと、この低融点の第1の重合体成分によって、
加工温度が低くても十分に熱接着することがでる。また
外側は高融点の芯鞘複合長繊維の層であるから、重合体
がヒータに溶融、付着して製品の品質や歩留まりに低下
を来すようなことがない。また、低融点の芯鞘複合長繊
維のみからなる部分と高融点の芯鞘複合長繊維のみから
なる部分との間に、これら低融点および高融点の芯鞘複
合長繊維の混在部分が介在され、しかも高融点の芯鞘複
合長繊維のみからなる部分と混在部分との間に明瞭な境
界を存在させることなく積み重ねが行われているため、
これら低融点の芯鞘複合長繊維のみからなる部分と高融
点の芯鞘複合長繊維のみからなる部分との間での剥離が
防止され、加工工程中などに剥離を生じたりすることが
ない。さらに、低融点側と高融点側との双方に芯鞘構造
の複合長繊維を用い、いずれも芯部よりも鞘部の融点が
低くなるように構成したため、芯部の熱劣化を防止した
うえで鞘部どうしを確実に熱圧接することができる。こ
のため、得られた不織布の強力が高くて破断が起こりに
くく、また不織布の柔軟性が確保されることになる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。ま
ず、実施例で引用した数値の測定方法をまとめて示す。
【0032】すなわち、ポリエチレンテレフタレートの
固有粘度は、フェノールと四塩化エタンなどの重量混合
溶媒を用い、濃度0.5グラム/100ミリリットル、
温度20℃で測定した。
【0033】ナイロン6の固有粘度は、JIS−K−68
10に準じ、98%硫酸を溶媒として、濃度0.1グラム
/100ミリリットル、温度20℃で測定した。重合体
の融点は、パーキンエルマ社製DSC−2型示差走査熱
量計を使用し、試料量を約5mg、走査速度を20℃/
分として測定して得られる融解吸熱ピークの最大値を示
す温度によった。
【0034】引張強力は、JIS−L−1096に準じ、試
料長 5cm×20cmとして、定速伸長型引張試験機(オリエ
ンテック製テンシロンRTM−500)で測定した。剥
離強力は、JIS−L−1089に準じ、試料長 3cm×20cm
として、定速伸長型引張試験機(オリエンテック製テン
シロンRTM−500)で測定した。 実施例1 228個の第1の芯鞘型複合紡糸孔からなる第1の紡糸
孔群と、228個の第2の芯鞘型複合紡糸孔からなる第
2の紡糸孔群とを有する溶融紡糸装置を使用した。一方
の複合紡糸孔から、固有粘度0.70、融点260℃の
ポリエチレンテレフタレート重合体を芯成分とするとと
もに、イソフタル酸を8モル%共重合した固有粘度0.
71、融点235℃の共重合ポリエチレンテレフタレー
ト重合体を鞘成分とする、繊度3デニール、芯鞘重量比
1:1の芯鞘複合長繊維群を紡出した。また、もう一方
の複合紡糸孔から、上記ポリエチレンテレフタレート重
合体を芯成分とするとともに、公称メルトインデックス
20、融点131℃の高密度ポリエチレン重合体を鞘成
分とする、繊度3デニール、芯鞘重量比1:1の芯鞘複
合長繊維群を紡出した。
【0035】紡出した芯鞘複合長繊維群を、各紡糸孔群
に対応してその下方に配設した複数のエアージェットに
より、エアー流と共に牽引した。次に、図3に示すよう
に、低融点の芯鞘複合長繊維群Aと高融点の芯鞘複合長
繊維群Bとをそれぞれの開繊装置で開繊させてから、ま
ず高融点の芯鞘複合長繊維群Bをウェブフォーマー2の
ネットコンベヤ上に堆積させた。そして、得られる不織
布5における混在部分7での単位体積当りの低融点の芯
鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維との繊維存在比
率(重量比)(g/cm3 )が、(低融点の芯鞘複合長
繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=15/85とな
るように、低融点の芯鞘複合長繊維群Aの一部を高融点
の芯鞘複合長繊維群Bの堆積部分に向けて、この高融点
の芯鞘複合長繊維群Bの噴出方向に対し角度60度でエ
アー流と共に噴出させ、互いの繊維を交絡させた。その
後、残りの低融点の芯鞘複合長繊維群Aを、繊維交絡の
ある不織ウェブ上に再度堆積してウェブ3とした。
【0036】このウェブ3を、フラットロールとエンボ
スロールとを有した熱圧接装置4を用いて熱圧接した。
このとき、フラットロールの温度を210℃にするとと
もに、エンボスロールの温度を90℃にした。これによ
り、目付30g/m2 の複合構造の不織布5を得た、得
られた不織布5の特性についての測定結果を表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例2 実施例1と同じ二種の芯鞘複合長繊維群を用い、混在部
分7での単位体積当りの低融点の芯鞘複合長繊維と高融
点の芯鞘複合長繊維との繊維存在比率繊維存在比率(重
量比)(g/cm3 )が、(低融点の芯鞘複合長繊維)
/(高融点の芯鞘複合長繊維)=30/70になるよう
にした。それ以外は実施例1と同様として、目付50g
/m2 の複合構造の不織布を得た。得られた不織布の特
性についての測定結果を表1に示す。 実施例3 実施例1と同じ二種の芯鞘複合長繊維群を用い、混在部
分7での単位体積当りの低融点の芯鞘複合長繊維と高融
点の芯鞘複合長繊維との繊維存在比率(重量比)(g/
cm3 )が、(低融点の芯鞘複合長繊維)/(高融点の
芯鞘複合長繊維)=50/50になるようにした。それ
以外は実施例1と同様として、目付70g/m2 の複合
構造の不織布を得た。得られた不織布の特性についての
測定結果を表1に示す。 実施例4 実施例1における低融点の芯鞘複合長繊維群Aの芯成分
を、公称メルトインデックス30、融点161℃のポリ
プロピレンに変えた。また混在部分7での単位体積当り
の低融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維と
の繊維存在比率(重量比)(g/cm3 )が、(低融点
の芯鞘複合長繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=3
0/70になるようにした。それ以外は実施例1と同様
として、目付50g/m2 の複合構造の不織布を得た。
得られた不織布の特性についての測定結果を表1に示
す。 実施例5 実施例1における高融点の芯鞘複合長繊維群Bの鞘成分
を、固有粘度指数3.1、融点220℃のナイロン6に
変えた。また混在部分7での単位体積当りの低融点の芯
鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維との繊維存在比
率(重量比)(g/cm3 )が、(低融点の芯鞘複合長
繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=30/70にな
るようにした。さらにフラットロールの温度を205℃
にした。それ以外は実施例1と同様として、目付50g
/m2 の複合構造の不織布を得た。得られた不織布の特
性についての測定結果を表1に示す。 実施例6 実施例1における高融点の芯鞘複合長繊維群Bの鞘成分
を、公称メルトインデックス30、融点161℃のポリ
プロピレンに変えた。また混在部分7での単位体積当り
の低融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維と
の繊維存在比率(重量比)(g/cm3 )が、(低融点
の芯鞘複合長繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=3
0/70になるようにした。さらにフラットロールの温
度を135℃にした。それ以外は実施例1と同様とし
て、目付50g/m2 の複合構造の不織布を得た。得ら
れた不織布の特性についての測定結果を表1に示す。 実施例7 実施例1における低融点の芯鞘複合長繊維群Aの芯成分
と、高融点の芯鞘複合長繊維群Bの芯成分とを、イソフ
タル酸を8モル%共重合した、固有粘度0.71、融点
235℃の共重合ポリエチレンテレフタレート重合体に
変えた。また高融点の芯鞘複合長繊維群Bの鞘成分を、
公称メルトインデックス30、融点161℃のポリプロ
ピレンに変えた。また混在部分7での単位体積当りの低
融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維との繊
維存在比率(重量比)(g/cm 3 )が、(低融点の芯
鞘複合長繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=30/
70になるようにした。さらにフラットロールの温度を
135℃にした。それ以外は実施例1と同様として、目
付50g/m2 の複合構造の不織布を得た。得られた不
織布の特性についての測定結果を表1に示す。 比較例1 実施例1と同じ二種の芯鞘複合長繊維群を用い、高融点
の芯鞘複合長繊維群Bをウェブフォーマー2のネットコ
ンベヤ上に堆積させた。しかし、低融点の芯鞘型複合長
繊維群Aの一部を高融点の芯鞘複合長繊維群Bに交絡さ
せずに、低融点の芯鞘型複合長繊維群Aを高融点の芯鞘
複合長繊維群Bからなる不織ウェブ上に単に堆積しただ
けの積層ウェブを得た。その後、実施例1と同様に圧接
を行い、目付50g/m2 の積層不織布を得た、得られ
た積層不織布の特性についての測定結果を表1に示す。 比較例2 実施例1と同じ二種の芯鞘複合長繊維群を用い、混在部
分7での単位体積当りの低融点の芯鞘複合長繊維と高融
点の芯鞘複合長繊維との繊維存在比率(重量比)(g/
cm3 )が、(低融点の芯鞘複合長繊維)/(高融点の
芯鞘複合長繊維)=80/20になるようにした。それ
以外は実施例1と同様として、目付50g/m2 の複合
構造の不織布を得た。得られた不織布の特性についての
測定結果を表1に示す。 比較例3 混在部分7での単位体積当りの低融点の芯鞘複合長繊維
と高融点の芯鞘複合長繊維との繊維存在比率(重量比)
(g/cm3 )が、(低融点の芯鞘複合長繊維)/(高
融点の芯鞘複合長繊維)=65/35になるようにし
た。それ以外は実施例1と同様として、目付50g/m
2 の複合構造の不織布を得た。得られた不織布の特性に
ついての測定結果を表1に示す。 比較例4 実施例1における高融点の芯鞘複合長繊維群Bの鞘成分
を、固有粘度0.70、融点260℃のポリエチレンテ
レフタレート重合体に変えた。また同長繊維群Bの芯成
分を、イソフタル酸を8モル%共重合した、固有粘度
0.71、融点235℃の共重合ポリエチレンテレフタ
レート重合体に変えた。また混在部分7での単位体積当
りの低融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維
との繊維存在比率(重量比)(g/cm3 )が、(低融
点の芯鞘複合長繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=
30/70になるようにした。さらにフラットロールの
温度を235℃にした。それ以外は実施例1と同様とし
て、目付50g/m2 の複合構造の不織布を得た。得ら
れた不織布の特性についての測定結果を表1に示す。
【0039】表1から明らかなように、実施例1〜7に
おいては、低融点の芯鞘型の複合長繊維群Aと高融点の
芯鞘型の複合長繊維群Bとが単に熱圧接されているだけ
でなく、両者が互いに交絡した部分を有するため、剥離
強力の高い良好な不織布が得られた。また、高融点側の
複合長繊維群Bからなる部分の表面へ複合長繊維群Aに
おける低融点の構成成分が滲み出すようなことはなかっ
た。
【0040】比較例1では、複合長繊維群Aと複合長繊
維群Bとを単に熱圧接しただけであり、これらを互いに
交絡させることをしなかったため、両者の剥離強力が低
く、満足の行くものではなかった。
【0041】比較例2では、混在部分において、高融点
の複合長繊維に比べ低融点の複合長繊維の存在比率が著
しく高かったため、高融点の長繊維群Bの繊維の表面に
低融点の複合長繊維群Aの鞘成分の重合体がコーティン
グした状態となってしまった。このため剥離が発生せ
ず、また複合長繊維群Aの鞘成分が複合長繊維群Bの表
面に滲み出していた。その結果、低融点の複合長繊維群
Aと高融点の複合長繊維群Bとに融点差を設けた積み重
ね構造の不織布としての機能を失っていた。
【0042】比較例3では、低融点の複合長繊維の存在
比率は比較例2のもの程には高くなかったが、それでも
実施例1〜7のものよりは高かったため、やはり低融点
の複合長繊維群Aの鞘成分の滲み出しが見られた。ま
た、同様に両繊維群A、Bの剥離は生じなかった。
【0043】比較例4では、複合長繊維群Bの鞘成分の
融点が高く、またこの鞘成分の融点よりもフラットロー
ルの温度の方が低かったため、この複合長繊維群Bの鞘
成分と他方の複合長繊維群Aの鞘成分との接着が悪く、
剥離強力が低かった。さらに複合長繊維群Bの鞘成分よ
りも芯成分の方が融点が低く、かつそれにもかかわらず
鞘成分の融点が高いことから圧接温度を高くする必要が
あり、結果的に芯成分が熱劣化を起こし、得られた不織
布の強力は低いものであった。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明の複合構造の不織布
およびその製造方法によれば、低融点の芯鞘複合長繊維
のみにて構成される部分と高融点の芯鞘複合長繊維のみ
にて構成される部分との間に、これら低融点の芯鞘複合
長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維とが互いに交絡した部
分を有する不織布を得ることができ、この不織布は、前
記両芯鞘複合長繊維の交絡した部分を有するため、従来
の積層不織布に比べ非常に剥離強力が高く、ゆえに今ま
で剥離しやすいことが欠点となり利用できなかった分野
への積極的な利用が可能である。たとえば熱接着加工を
施して袋物を製造するに際し、低融点の第1の重合体成
分からなる鞘部を含む芯鞘構造の低融点側の複合長繊維
に熱接着加工を施すと、加工温度が低くても十分に熱接
着することができ、このため、重合体がヒータに溶融、
付着して製品の品質や歩留まりに低下を来すようなこと
を確実に防止できる。また低融点側および高融点側の双
方に芯鞘構造の複合長繊維を用いることで、不織布を形
成するために両者間で熱圧接を施したときには、両者に
おける低融点側の鞘部は熱圧接に寄与するものの、その
ときに高融点側の芯部では熱劣化は少なく、このため、
得られた不織布の強力が高くて破断が起こりにくく、ま
た不織布の柔軟性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく複合構造の不織布の一例を模
式的に示した断面図である。
【図2】同不織布の断面における繊維の分布状況を模式
的に示した断面図である。
【図3】本発明にもとづく複合構造の不織布の製造方法
の一例を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1a 開繊装置 1b 開繊装置 1c 開繊装置 2 ウェブフォーマー 6 低融点の芯鞘複合長繊維のみにて構成される部分 7 低融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊
維とが互いに交絡した部分 8 高融点の芯鞘複合長繊維のみにて構成される部分 A 低融点の芯鞘複合長繊維群 B 高融点の芯鞘複合長繊維群

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の重合体成分を鞘部とするととも
    に、この第1の重合体成分よりも20℃以上融点の高い
    第2の重合体成分を芯部とした低融点の芯鞘複合長繊維
    と、前記第1の重合体成分よりも20℃以上融点の高い
    第3の重合体成分を鞘部とするとともに、この第3の重
    合体成分よりも20℃以上融点の高い第4の重合体成分
    を芯部とした高融点の芯鞘複合長繊維とで構成され、厚
    み方向に沿って、前記低融点の芯鞘複合長繊維のみにて
    構成された部分と、単位体積当りの前記低融点の芯鞘複
    合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維との繊維存在比率
    (重量比)(g/cm3 )が、(低融点の芯鞘複合長繊
    維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=10/90〜50
    /50であり、かつこれら低融点の芯鞘複合長繊維と高
    融点の芯鞘複合長繊維とが互いに交絡した部分と、前記
    高融点の芯鞘複合長繊維のみにて構成された部分とがこ
    の順で存在することを特徴とする複合構造の不織布。
  2. 【請求項2】 第1の重合体成分を鞘部とするととも
    に、この第1の重合体成分よりも20℃以上融点の高い
    第2の重合体成分を芯部とした低融点の芯鞘複合長繊維
    と、前記第1の重合体成分よりも20℃以上融点の高い
    第3の重合体成分を鞘部とするとともに、この第3の重
    合体成分よりも20℃以上融点の高い第4の重合体成分
    を芯部とした高融点の芯鞘複合長繊維とを用い、開繊さ
    れた前記高融点の芯鞘複合長繊維群をウェブフォーマー
    上のコンベヤネット上に堆積させ、開繊された低融点の
    芯鞘複合長繊維群の一部を、前記高融点の芯鞘複合長繊
    維群に向けて噴出させることによって、単位体積当りの
    前記低融点の芯鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維
    との繊維存在比率(重量比)(g/cm3 )が、(低融
    点の芯鞘複合長繊維)/(高融点の芯鞘複合長繊維)=
    10/90〜50/50となるように、前記低融点の芯
    鞘複合長繊維と高融点の芯鞘複合長繊維とを互いに交絡
    させた両繊維の混在部を形成し、この混在部の上に、開
    繊された低融点の芯鞘複合長繊維群を堆積させることを
    特徴とする複合構造の不織布の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0822284A2 (de) * 1996-07-29 1998-02-04 Firma Carl Freudenberg Spinnvliesstoff und Vorrichtung zu dessen Herstellung
EP0822283A2 (de) * 1996-07-29 1998-02-04 Firma Carl Freudenberg Spinnvliesstoff und Vorrichtung zu dessen Herstellung

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EP0822283A3 (de) * 1996-07-29 1998-04-15 Firma Carl Freudenberg Spinnvliesstoff und Vorrichtung zu dessen Herstellung
EP0822284A3 (de) * 1996-07-29 1998-04-15 Firma Carl Freudenberg Spinnvliesstoff und Vorrichtung zu dessen Herstellung

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