JP3043101B2 - 不織布およびその製造方法 - Google Patents
不織布およびその製造方法Info
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- JP3043101B2 JP3043101B2 JP12055391A JP12055391A JP3043101B2 JP 3043101 B2 JP3043101 B2 JP 3043101B2 JP 12055391 A JP12055391 A JP 12055391A JP 12055391 A JP12055391 A JP 12055391A JP 3043101 B2 JP3043101 B2 JP 3043101B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長繊維からなる不織
布、特に熱接着して袋物を製造するに好適な長繊維から
なる不織布およびその製造方法に関するものである。
布、特に熱接着して袋物を製造するに好適な長繊維から
なる不織布およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、熱可塑性重合体の長繊維から
なる不織布に熱接着加工を施し貼り合わせて袋物を製造
することが行なわれている。特に、熱可塑性重合体の長
繊維からなる不織布は、袋物を製造するに際し、接着剤
を使用することなく熱接着加工が可能であり、しかも効
率よく製造することができるため、袋物の素材として広
範囲に使用されている。
なる不織布に熱接着加工を施し貼り合わせて袋物を製造
することが行なわれている。特に、熱可塑性重合体の長
繊維からなる不織布は、袋物を製造するに際し、接着剤
を使用することなく熱接着加工が可能であり、しかも効
率よく製造することができるため、袋物の素材として広
範囲に使用されている。
【0003】しかしながら、この熱接着加工により袋物
を製造するに際しては、繊維を構成する重合体の融点以
上の高温で加熱・圧着処理を施すため、製袋工程におい
て長期間製袋装置を運転するとヒータに重合体が溶融・
付着して製品品質や歩留りの低下を来すという問題があ
った。
を製造するに際しては、繊維を構成する重合体の融点以
上の高温で加熱・圧着処理を施すため、製袋工程におい
て長期間製袋装置を運転するとヒータに重合体が溶融・
付着して製品品質や歩留りの低下を来すという問題があ
った。
【0004】このため、通常、不織布の繊維を構成する
重合体の融点より低い融点を有する重合体を不織布の片
面にコーティングし、この重合体により不織布を熱接着
することが行なわれている。この低融点の重合体を用い
て不織布を熱接着する方法としては、予め準備した前記
重合体を熱接着加工工程で初めて不織布に重ね熱接着す
る方法、あるいは接着層として予め不織布の片面に不織
布状あるいはフイルム状の前記重合体をコーティングし
ておき熱接着加工工程で熱接着する方法などがあるが、
一般には後者の方法が採用されている。
重合体の融点より低い融点を有する重合体を不織布の片
面にコーティングし、この重合体により不織布を熱接着
することが行なわれている。この低融点の重合体を用い
て不織布を熱接着する方法としては、予め準備した前記
重合体を熱接着加工工程で初めて不織布に重ね熱接着す
る方法、あるいは接着層として予め不織布の片面に不織
布状あるいはフイルム状の前記重合体をコーティングし
ておき熱接着加工工程で熱接着する方法などがあるが、
一般には後者の方法が採用されている。
【0005】しかしながら、不織布状あるいはフイルム
状の前記低融点の重合体からなる接着層を用いて不織布
を熱接着する方法では、通常、接着層を不織布に貼り合
わせる工程が必要となって不織布製造工程が複雑にな
り、しかも加工工程中などに貼り合わせた部分で層間剥
離を起こし易いという問題が生じる。また、接着層とし
てフイルム状の前記重合体を用いる場合には、不織布が
有する通気性が損なわれるという問題も生じる。また、
製袋加工用の熱接着性不織布として片面のみを熱接着性
繊維を用いた2層構造の不織布が知られている(特開平
2−242958号)。しかしこのような2層構造の不織布で
あっても2層間の剥離を充分に防止することができな
い。
状の前記低融点の重合体からなる接着層を用いて不織布
を熱接着する方法では、通常、接着層を不織布に貼り合
わせる工程が必要となって不織布製造工程が複雑にな
り、しかも加工工程中などに貼り合わせた部分で層間剥
離を起こし易いという問題が生じる。また、接着層とし
てフイルム状の前記重合体を用いる場合には、不織布が
有する通気性が損なわれるという問題も生じる。また、
製袋加工用の熱接着性不織布として片面のみを熱接着性
繊維を用いた2層構造の不織布が知られている(特開平
2−242958号)。しかしこのような2層構造の不織布で
あっても2層間の剥離を充分に防止することができな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の片面に
接着層を有する不織布の前記問題を解消し、層間の剥離
がなく、熱接着加工を施し貼り合わせて袋物を製造する
に好適な不織布およびその製造方法を提供しようとする
ものである。
接着層を有する不織布の前記問題を解消し、層間の剥離
がなく、熱接着加工を施し貼り合わせて袋物を製造する
に好適な不織布およびその製造方法を提供しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記問題を解
決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。すなわち
本発明は、 1)重合体成分aからなる長繊維Aと、この長繊維Aの
重合体成分aの融点より20℃以上高い融点を有する重合
体成分bからなる長繊維Bから構成される長繊維不織布
であって、層1〜4からなり、各層1〜4が下記条件を
満足し、かつ各層における単位体積当たりの繊維存在率
(重量比)(g/cm3 )が各層間において連続して変化
していることを特徴とする不織布。
決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。すなわち
本発明は、 1)重合体成分aからなる長繊維Aと、この長繊維Aの
重合体成分aの融点より20℃以上高い融点を有する重合
体成分bからなる長繊維Bから構成される長繊維不織布
であって、層1〜4からなり、各層1〜4が下記条件を
満足し、かつ各層における単位体積当たりの繊維存在率
(重量比)(g/cm3 )が各層間において連続して変化
していることを特徴とする不織布。
【0008】層1 長繊維Aのみから構成される。 層2 長繊維Bに対する長繊維Aの単位体積当たりの繊
維存在率(重量比) (g/cm3 )がA≧B>0である。 層3 長繊維Aに対する長繊維Bの単位体積当たりの繊
維存在率(重量比) (g/cm3 )がB>A>0である。 層4 長繊維Bのみから構成される。
維存在率(重量比) (g/cm3 )がA≧B>0である。 層3 長繊維Aに対する長繊維Bの単位体積当たりの繊
維存在率(重量比) (g/cm3 )がB>A>0である。 層4 長繊維Bのみから構成される。
【0009】2)重合体成分aからなる長繊維Aと、こ
の長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融点
を有する重合体成分bからなる長繊維Bを溶融紡糸装置
から溶融紡出し、両紡出長繊維A,Bを各々前記溶融紡
糸装置の下流に配設されたエアーサッカにより引き取
り、前記エアーサッカの下流にウエブ進行方向に分離し
て配設された開繊装置により開繊するとともに前記開繊
装置下部に配設された噴出孔から前記長繊維AおよびB
を堆積面上において長繊維AおよびBを一部重ねながら
噴出・堆積させて積層ウエブとし、この際、長繊維Aの
みからなる層1、長繊維AおよびBを一部重ねることに
より長繊維AおよびBが混在してなる層2,3、さらに
長繊維Bのみからなる層4で4層構造のウエブを形成
し、次いで加熱ロールにより前記4層ウエブを少なくと
も部分的に熱圧接することを特徴とする不織布の製造方
法。
の長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融点
を有する重合体成分bからなる長繊維Bを溶融紡糸装置
から溶融紡出し、両紡出長繊維A,Bを各々前記溶融紡
糸装置の下流に配設されたエアーサッカにより引き取
り、前記エアーサッカの下流にウエブ進行方向に分離し
て配設された開繊装置により開繊するとともに前記開繊
装置下部に配設された噴出孔から前記長繊維AおよびB
を堆積面上において長繊維AおよびBを一部重ねながら
噴出・堆積させて積層ウエブとし、この際、長繊維Aの
みからなる層1、長繊維AおよびBを一部重ねることに
より長繊維AおよびBが混在してなる層2,3、さらに
長繊維Bのみからなる層4で4層構造のウエブを形成
し、次いで加熱ロールにより前記4層ウエブを少なくと
も部分的に熱圧接することを特徴とする不織布の製造方
法。
【0010】3)重合体成分aからなる長繊維Aと、こ
の長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融点
を有する重合体成分bからなる長繊維Bをウエブ進行方
向に分離して配設された溶融紡糸装置から溶融紡出し、
両紡出長繊維A,Bを各々前記溶融紡糸装置の下流に配
設された引取りロールにより引き取り、連続して引取り
ロールと引取りロールの下流に配設された延伸ロールと
の間で延伸し、前記延伸ロールの下流にウエブ進行方向
に分離して配設された開繊装置により開繊するとともに
前記開繊装置下部に配設された噴出孔から前記長繊維A
およびBを堆積面上において長繊維AおよびBを一部重
ねながら噴出・堆積させて積層ウエブとし、この際、長
繊維Aのみからなる層1、長繊維AおよびBを一部重ね
ることにより長繊維AおよびBが混在してなる層2,
3、さらに長繊維Bのみからなる層4で4層構造のウエ
ブを形成し、次いで加熱ロールにより前記4層ウエブを
少なくとも部分的に熱圧接することを特徴とする不織布
の製造方法。を要旨とするものである。
の長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融点
を有する重合体成分bからなる長繊維Bをウエブ進行方
向に分離して配設された溶融紡糸装置から溶融紡出し、
両紡出長繊維A,Bを各々前記溶融紡糸装置の下流に配
設された引取りロールにより引き取り、連続して引取り
ロールと引取りロールの下流に配設された延伸ロールと
の間で延伸し、前記延伸ロールの下流にウエブ進行方向
に分離して配設された開繊装置により開繊するとともに
前記開繊装置下部に配設された噴出孔から前記長繊維A
およびBを堆積面上において長繊維AおよびBを一部重
ねながら噴出・堆積させて積層ウエブとし、この際、長
繊維Aのみからなる層1、長繊維AおよびBを一部重ね
ることにより長繊維AおよびBが混在してなる層2,
3、さらに長繊維Bのみからなる層4で4層構造のウエ
ブを形成し、次いで加熱ロールにより前記4層ウエブを
少なくとも部分的に熱圧接することを特徴とする不織布
の製造方法。を要旨とするものである。
【0011】次に、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明の不織布に関して説明する。本発明の不織布は、重
合体成分aからなる長繊維Aと、この長繊維Aの重合体
成分a1の融点より20℃以上高い融点を有する重合体成
分bからなる長繊維Bから構成されるものである。
発明の不織布に関して説明する。本発明の不織布は、重
合体成分aからなる長繊維Aと、この長繊維Aの重合体
成分a1の融点より20℃以上高い融点を有する重合体成
分bからなる長繊維Bから構成されるものである。
【0012】長繊維Aを構成する重合体成分aとは、繊
維形成性を有し、通常の溶融紡糸装置を使用して溶融紡
糸をすることができるものであり、例えば、ポリアミド
系、ポリエステル系、ポリオレフィン系などが挙げら
れ、ポリアミド系重合体としては、ナイロン6,ナイロ
ン46などのポリアミドが、ポリエステル系重合体として
は、ジオールとテレフタル酸/イソフタル酸の共重合体
が、ポリオレフィン系重合体としては、ポリプロピレ
ン,高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレンある
いはエチレン/プロピレン共重合体などのポリオレフィ
ンが挙げられる。この重合体成分aには通常の艶消剤、
熱安定剤、顔料あるいは重合体の結晶化促進剤などの添
加剤を添加してもよい。
維形成性を有し、通常の溶融紡糸装置を使用して溶融紡
糸をすることができるものであり、例えば、ポリアミド
系、ポリエステル系、ポリオレフィン系などが挙げら
れ、ポリアミド系重合体としては、ナイロン6,ナイロ
ン46などのポリアミドが、ポリエステル系重合体として
は、ジオールとテレフタル酸/イソフタル酸の共重合体
が、ポリオレフィン系重合体としては、ポリプロピレ
ン,高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレンある
いはエチレン/プロピレン共重合体などのポリオレフィ
ンが挙げられる。この重合体成分aには通常の艶消剤、
熱安定剤、顔料あるいは重合体の結晶化促進剤などの添
加剤を添加してもよい。
【0013】長繊維Bを構成する重合体成分bとは、繊
維形成性を有し、通常の溶融紡糸装置を使用して溶融紡
糸をすることができるものであり、例えば、ポリアミド
系、ポリエステル系、ポリオレフィン系などが挙げら
れ、ポリアミド系重合体としては、ナイロン6,ナイロ
ン46,ナイロン66あるいはナイロン610 などのポリアミ
ドが、ポリエステル系重合体としては、ポリエチレンテ
レフタレート,ポリブチレンテレフタレートあるいはジ
オールとテレフタル酸/イソフタル酸の共重合体などの
ポリエステルが、ポリオレフィン系重合体としては、ポ
リプロピレンが挙げられる。この重合体成分bには通常
の艶消剤、熱安定剤、顔料あるいは重合体の結晶化促進
剤などの添加剤を添加してもよい。
維形成性を有し、通常の溶融紡糸装置を使用して溶融紡
糸をすることができるものであり、例えば、ポリアミド
系、ポリエステル系、ポリオレフィン系などが挙げら
れ、ポリアミド系重合体としては、ナイロン6,ナイロ
ン46,ナイロン66あるいはナイロン610 などのポリアミ
ドが、ポリエステル系重合体としては、ポリエチレンテ
レフタレート,ポリブチレンテレフタレートあるいはジ
オールとテレフタル酸/イソフタル酸の共重合体などの
ポリエステルが、ポリオレフィン系重合体としては、ポ
リプロピレンが挙げられる。この重合体成分bには通常
の艶消剤、熱安定剤、顔料あるいは重合体の結晶化促進
剤などの添加剤を添加してもよい。
【0014】また、長繊維Bにおいて、重合体成分bは
前記長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融
点を有することが必要である。本発明でいう重合体の融
点とは、パーキンエルマ社製示差熱量計DSC−2型を
使用し、同装置のマニユアルに従い、試料量を約5m
g、走査速度を20℃/分として測定して得られるDSC
曲線から求めたものである。重合体成分bと重合体成分
aの融点差が20℃未満であると、不織布に熱接着加工を
施して袋物を製造するに際し、製袋加工機のヒータ側と
反ヒータ側すなわち接着面側の繊維を構成する重合体の
融点差が小さく、高温で加熱・圧着処理を施したとき重
合体がヒータに溶融・付着して製品品質や歩留りの低下
を来すという問題を生じるため好ましくない。
前記長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融
点を有することが必要である。本発明でいう重合体の融
点とは、パーキンエルマ社製示差熱量計DSC−2型を
使用し、同装置のマニユアルに従い、試料量を約5m
g、走査速度を20℃/分として測定して得られるDSC
曲線から求めたものである。重合体成分bと重合体成分
aの融点差が20℃未満であると、不織布に熱接着加工を
施して袋物を製造するに際し、製袋加工機のヒータ側と
反ヒータ側すなわち接着面側の繊維を構成する重合体の
融点差が小さく、高温で加熱・圧着処理を施したとき重
合体がヒータに溶融・付着して製品品質や歩留りの低下
を来すという問題を生じるため好ましくない。
【0015】従って、長繊維Aは前記種々の重合体から
構成されるが、重合体成分aとして特に好ましいもの
は、高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレンある
いはエチレン/プロピレン共重合体などのポリオレフィ
ン系重合体である。また、長繊維Bも前記種々の重合体
から構成されるが、重合体成分bとして特に好ましいも
のは、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレ
フタレートなどのポリエステル系重合体あるいはポリア
ミド系重合体である。
構成されるが、重合体成分aとして特に好ましいもの
は、高密度ポリエチレン,線状低密度ポリエチレンある
いはエチレン/プロピレン共重合体などのポリオレフィ
ン系重合体である。また、長繊維Bも前記種々の重合体
から構成されるが、重合体成分bとして特に好ましいも
のは、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレ
フタレートなどのポリエステル系重合体あるいはポリア
ミド系重合体である。
【0016】前記長繊維AおよびBの横断面形状は通
常、円形断面形状とするが、偏平型、多角形型など種々
の異形断面形状あるいは中空断面形状としてもよい。前
記長繊維AおよびBの単糸繊度も特に限定されるもので
はないが、極端に小さいときは独特の風合が発現される
ものの生産性が低下するため好ましくなく、一方、極端
に大きいときは不織布としたとき柔軟性が低下して風合
が悪くなるため好ましくない。通常、2〜10デニール程
度とするのがよい。
常、円形断面形状とするが、偏平型、多角形型など種々
の異形断面形状あるいは中空断面形状としてもよい。前
記長繊維AおよびBの単糸繊度も特に限定されるもので
はないが、極端に小さいときは独特の風合が発現される
ものの生産性が低下するため好ましくなく、一方、極端
に大きいときは不織布としたとき柔軟性が低下して風合
が悪くなるため好ましくない。通常、2〜10デニール程
度とするのがよい。
【0017】本発明の不織布は、前記長繊維AおよびB
から構成され、長繊維Aのみからなる層1と長繊維Bの
みからなる層4が長繊維Aおよび長繊維Bが混在してな
る層2,3を介して積層され、かつ層1と層2,3の間
および層4と層2,3の間に明瞭な境界が存在せず、か
つ少なくとも前記層4の繊維間が少なくとも部分的に熱
圧接されているものである。
から構成され、長繊維Aのみからなる層1と長繊維Bの
みからなる層4が長繊維Aおよび長繊維Bが混在してな
る層2,3を介して積層され、かつ層1と層2,3の間
および層4と層2,3の間に明瞭な境界が存在せず、か
つ少なくとも前記層4の繊維間が少なくとも部分的に熱
圧接されているものである。
【0018】本発明の不織布は、片面が長繊維Aのみか
らなる層1で、他面が長繊維Bのみからなる層4で構成
される。すなわち、本発明の不織布では、不織布の片面
すなわち層1が露出している面には、長繊維Aの構成成
分である低い融点を有する重合体成分aが存在し、一
方、不織布の他面すなわち層4が露出している面には、
長繊維Bの構成成分であり、長繊維Aの構成成分である
ところの前記重合体成分aの融点より20℃以上高い融点
を有する重合体成分bが存在するのである。従って、こ
の不織布に熱接着加工を施して袋物を製造するに際し、
層1の側に熱接着加工を施すと、主として低い融点を有
する重合体成分aにより低い加工温度でも十分熱接着す
ることができるため、重合体がヒータに溶融・付着して
製品品質や歩留りの低下を来すことがない。
らなる層1で、他面が長繊維Bのみからなる層4で構成
される。すなわち、本発明の不織布では、不織布の片面
すなわち層1が露出している面には、長繊維Aの構成成
分である低い融点を有する重合体成分aが存在し、一
方、不織布の他面すなわち層4が露出している面には、
長繊維Bの構成成分であり、長繊維Aの構成成分である
ところの前記重合体成分aの融点より20℃以上高い融点
を有する重合体成分bが存在するのである。従って、こ
の不織布に熱接着加工を施して袋物を製造するに際し、
層1の側に熱接着加工を施すと、主として低い融点を有
する重合体成分aにより低い加工温度でも十分熱接着す
ることができるため、重合体がヒータに溶融・付着して
製品品質や歩留りの低下を来すことがない。
【0019】また、本発明の不織布は、長繊維Aのみか
らなる層1と長繊維Bのみからなる層4が長繊維Aおよ
び長繊維Bが混在してなる層2,3を介し、かつ層1と
層2,3の間および層4と層2,3の間に明瞭な境界を
存在させることなく積層されている。すなわち、本発明
の不織布は、層1と層2,3の間および層4と層2,3
の間が明瞭に区別されることなく連続して構成されてい
る。従って、この不織布に熱接着加工を施して袋物を製
造するに際し、加工工程中などに層間で剥離を生じたり
することがない。
らなる層1と長繊維Bのみからなる層4が長繊維Aおよ
び長繊維Bが混在してなる層2,3を介し、かつ層1と
層2,3の間および層4と層2,3の間に明瞭な境界を
存在させることなく積層されている。すなわち、本発明
の不織布は、層1と層2,3の間および層4と層2,3
の間が明瞭に区別されることなく連続して構成されてい
る。従って、この不織布に熱接着加工を施して袋物を製
造するに際し、加工工程中などに層間で剥離を生じたり
することがない。
【0020】本発明の不織布において、長繊維Aおよび
Bの横断面形状は前述したように、通常、円形断面形
状、偏平型、多角形型などの異形断面形状あるいは中空
断面形状とすることができるが、特に長繊維Bの横断面
形状を偏平型とすると、長繊維Bのみからなる層4が露
出する不織布表面が偏平繊維で覆われることになる。従
って、この不織布に熱接着加工を施して袋物を製造した
とき、最も低い融点を有する重合体成分が部分的に溶融
しても層4が露出する不織布表面に滲み出すのを防止す
ることができる。
Bの横断面形状は前述したように、通常、円形断面形
状、偏平型、多角形型などの異形断面形状あるいは中空
断面形状とすることができるが、特に長繊維Bの横断面
形状を偏平型とすると、長繊維Bのみからなる層4が露
出する不織布表面が偏平繊維で覆われることになる。従
って、この不織布に熱接着加工を施して袋物を製造した
とき、最も低い融点を有する重合体成分が部分的に溶融
しても層4が露出する不織布表面に滲み出すのを防止す
ることができる。
【0021】次に、本発明の不織布の製造方法に関して
説明する。本発明の製造方法では、まず前記長繊維Aお
よびBをウエブ進行方向に分離して配設された溶融紡糸
装置から溶融紡出し、両紡出長繊維A,Bを各々前記溶
融紡糸装置の下流に配設されたエアーサッカにより引き
取った後、あるいは引取りロールにより引き取り、連続
して引取りロールと引取りロールの下流に配設された延
伸ロールとの間で延伸した後、前記エアーサッカの下部
あるいは延伸ロールの下流にウエブ進行方向に分離して
配設された開繊装置により開繊し、かつ前記開繊装置下
部に配設された噴出孔から前記長繊維AおよびBを堆積
面上において長繊維AおよびBを一部重ねながら噴出・
堆積させて積層ウエブとする。
説明する。本発明の製造方法では、まず前記長繊維Aお
よびBをウエブ進行方向に分離して配設された溶融紡糸
装置から溶融紡出し、両紡出長繊維A,Bを各々前記溶
融紡糸装置の下流に配設されたエアーサッカにより引き
取った後、あるいは引取りロールにより引き取り、連続
して引取りロールと引取りロールの下流に配設された延
伸ロールとの間で延伸した後、前記エアーサッカの下部
あるいは延伸ロールの下流にウエブ進行方向に分離して
配設された開繊装置により開繊し、かつ前記開繊装置下
部に配設された噴出孔から前記長繊維AおよびBを堆積
面上において長繊維AおよびBを一部重ねながら噴出・
堆積させて積層ウエブとする。
【0022】溶融紡糸に際しては、独立した2系統の紡
糸頭をウエブ進行方向に分離して配設し、両紡糸頭から
各々長繊維AおよびBを紡出する方法、あるいは1系統
の紡糸頭において紡糸パック内に2系統の紡糸孔群を設
け、両紡糸孔群から各々長繊維AおよびBを紡出する方
法を採用することができる。なお、紡糸口金としては、
通常の複数の紡糸孔を設けた円形の口金以外に矩形の口
金を用いることもできる。
糸頭をウエブ進行方向に分離して配設し、両紡糸頭から
各々長繊維AおよびBを紡出する方法、あるいは1系統
の紡糸頭において紡糸パック内に2系統の紡糸孔群を設
け、両紡糸孔群から各々長繊維AおよびBを紡出する方
法を採用することができる。なお、紡糸口金としては、
通常の複数の紡糸孔を設けた円形の口金以外に矩形の口
金を用いることもできる。
【0023】次いで、溶融紡出された両紡出長繊維Aお
よびBを各々前記溶融紡糸装置の下流に配設されたエア
ーサッカにより引き取るか、あるいは必要に応じて引取
りロールにより引き取り、連続して引取りロールと引取
りロールの下流に配設された延伸ロールとの間で延伸す
る。不織布が高強力を必要とする場合には、前記両ロー
ルを用いて延伸を行なえばよい。エアーサッカとして
は、独立した円形断面のもの以外に、不織布の幅方向に
細長い開口を持つスリット状のものを用いることもでき
る。例えば、独立した複数の円形断面のエアーサッカを
採用する場合には、各エアーサッカをウエブ進行方向に
分離して2列に配設し、各エアーサッカ下部に各長繊維
の噴出孔を有する開繊装置を取り付けておけばよい。な
お、独立した複数の円形断面のエアーサッカを採用する
場合、必ずしも各エアーサッカをウエブ進行方向に分離
して配設する必要はなく、各エアーサッカ下部に長繊維
の誘導管を配設し、この誘導管を介してウエブ進行方向
に分離して2列に配設された噴出孔を有する開繊装置に
各長繊維を供給してもよい。また、前記スリット状のエ
アーサッカを採用する場合には、エアーサッカをウエブ
進行方向に分離して複数個配設し、各エアーサッカ下部
に各長繊維の噴出孔を有する開繊装置を取り付けておけ
ばよい。
よびBを各々前記溶融紡糸装置の下流に配設されたエア
ーサッカにより引き取るか、あるいは必要に応じて引取
りロールにより引き取り、連続して引取りロールと引取
りロールの下流に配設された延伸ロールとの間で延伸す
る。不織布が高強力を必要とする場合には、前記両ロー
ルを用いて延伸を行なえばよい。エアーサッカとして
は、独立した円形断面のもの以外に、不織布の幅方向に
細長い開口を持つスリット状のものを用いることもでき
る。例えば、独立した複数の円形断面のエアーサッカを
採用する場合には、各エアーサッカをウエブ進行方向に
分離して2列に配設し、各エアーサッカ下部に各長繊維
の噴出孔を有する開繊装置を取り付けておけばよい。な
お、独立した複数の円形断面のエアーサッカを採用する
場合、必ずしも各エアーサッカをウエブ進行方向に分離
して配設する必要はなく、各エアーサッカ下部に長繊維
の誘導管を配設し、この誘導管を介してウエブ進行方向
に分離して2列に配設された噴出孔を有する開繊装置に
各長繊維を供給してもよい。また、前記スリット状のエ
アーサッカを採用する場合には、エアーサッカをウエブ
進行方向に分離して複数個配設し、各エアーサッカ下部
に各長繊維の噴出孔を有する開繊装置を取り付けておけ
ばよい。
【0024】エアーサッカにより引き取りあるいはロー
ルによる延伸に引き続き、エアーサッカの下流あるいは
延伸ロールの下流にウエブ進行方向に分離して配設され
た開繊装置により両紡出長繊維AおよびBを開繊する。
開繊装置としては、空気流を利用するものや摩擦あるい
は高電圧を利用し帯電させるものなどを採用することが
できる。
ルによる延伸に引き続き、エアーサッカの下流あるいは
延伸ロールの下流にウエブ進行方向に分離して配設され
た開繊装置により両紡出長繊維AおよびBを開繊する。
開繊装置としては、空気流を利用するものや摩擦あるい
は高電圧を利用し帯電させるものなどを採用することが
できる。
【0025】本発明の製造方法では、前記開繊に引き続
き、開繊装置下部に配設された噴出孔から前記長繊維A
およびBを堆積面上において長繊維AおよびBを一部重
ねながら噴出・堆積させて積層ウエブとする。本発明の
製造方法において、最終的に開繊された各長繊維Aおよ
びBが噴出する噴出孔は少なくともウエブ進行方向に分
離して配置されている必要があるが、A,B各々の長繊
維が噴出される噴出孔の数、配置については制限はな
い。複数の噴出孔が近接して配置され、全体としてA,
B各々の噴出部を形成しているようになっていてもよ
い。
き、開繊装置下部に配設された噴出孔から前記長繊維A
およびBを堆積面上において長繊維AおよびBを一部重
ねながら噴出・堆積させて積層ウエブとする。本発明の
製造方法において、最終的に開繊された各長繊維Aおよ
びBが噴出する噴出孔は少なくともウエブ進行方向に分
離して配置されている必要があるが、A,B各々の長繊
維が噴出される噴出孔の数、配置については制限はな
い。複数の噴出孔が近接して配置され、全体としてA,
B各々の噴出部を形成しているようになっていてもよ
い。
【0026】次に図1〜図4に基づき具体的に説明す
る。まず、図1に示すように、不織布の進行方向に分離
して配置された長繊維噴出孔11,12の距離を適当に調節
し、あるいは図2に示すように長繊維噴出孔11,12の角
度を調節して、不織布進行方向に対して前方の噴出孔11
から噴出した長繊維と後方の噴出孔12から噴出した長繊
維の一部が重なるように堆積すればよい。重ねる領域13
の大きさについては特に制限はないが、各々単独に堆積
した場合の長繊維群の広がりの1/3〜1/2程度が一
般的である。不織布進行方向に分離された各々の噴出孔
11,12より噴出する長繊維群の低融点成分比率に制限は
ない。14は堆積後のウエブである。
る。まず、図1に示すように、不織布の進行方向に分離
して配置された長繊維噴出孔11,12の距離を適当に調節
し、あるいは図2に示すように長繊維噴出孔11,12の角
度を調節して、不織布進行方向に対して前方の噴出孔11
から噴出した長繊維と後方の噴出孔12から噴出した長繊
維の一部が重なるように堆積すればよい。重ねる領域13
の大きさについては特に制限はないが、各々単独に堆積
した場合の長繊維群の広がりの1/3〜1/2程度が一
般的である。不織布進行方向に分離された各々の噴出孔
11,12より噴出する長繊維群の低融点成分比率に制限は
ない。14は堆積後のウエブである。
【0027】図3は本発明の方法によって製造される不
織布の長繊維Aと長繊維Bの単位面積当たりの存在率を
グラフで示したもので、層1は長繊維Aのみが存在し、
層4は長繊維Bのみが存在し、また層2は層1側に向っ
て長繊維Bの存在率が減少して層1との境界部において
長繊維Bの存在率が零となり、さらに層3では層4側に
向って長繊維Aの存在率が減少して層4との境界部にお
いて長繊維Aの存在率が零となる。
織布の長繊維Aと長繊維Bの単位面積当たりの存在率を
グラフで示したもので、層1は長繊維Aのみが存在し、
層4は長繊維Bのみが存在し、また層2は層1側に向っ
て長繊維Bの存在率が減少して層1との境界部において
長繊維Bの存在率が零となり、さらに層3では層4側に
向って長繊維Aの存在率が減少して層4との境界部にお
いて長繊維Aの存在率が零となる。
【0028】図4は不織布の断面図を示し、層1と4と
の間に層2,3が存在する。
の間に層2,3が存在する。
【0029】
【作用】本発明は低融点成分構成比率の異った2種の長
繊維群をその一部が重なるように堆積することで重なり
部分で2種の長繊維間に絡みが生じ、層1と層2の間で
の剥離が防止されるものである。
繊維群をその一部が重なるように堆積することで重なり
部分で2種の長繊維間に絡みが生じ、層1と層2の間で
の剥離が防止されるものである。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。ま
ず、実施例で引用した数値の測定方法をまとめて示す。
ず、実施例で引用した数値の測定方法をまとめて示す。
【0031】ポリエチレンテレフタレートの固有粘度測
定はフエノールと四塩化エタン等重量混合溶媒を用い、
濃度 0.5g/ 100ml、温度20℃で測定した。不織布の
接着強力は不織布の進行方向に 150mm、幅方向に30mmの
試料を2枚切り出し、接着面同志が接触するように重
ね、端部より50mmの部分を試料片の幅方向に平行に熱接
着したものを試料とした。熱接着はヒーター幅5mmのイ
ンパルスヒーター(富士電機(株)製インパルスシーラ
ーFI−300形)を使用し、最大加熱温度が 135℃に
なるように調節した。このようにして接着した試料を、
接着した方と反対側の端部を引張り試験機の上下固定金
具につかみ間隔50mm、かつ接着部が上下固定金具のほぼ
中央になるようにそれぞれ取り付け、 200mm/minの速
度で定速伸長させ接着面の剥離、場合によっては試料の
切断までの最大強力を接着強力とした。
定はフエノールと四塩化エタン等重量混合溶媒を用い、
濃度 0.5g/ 100ml、温度20℃で測定した。不織布の
接着強力は不織布の進行方向に 150mm、幅方向に30mmの
試料を2枚切り出し、接着面同志が接触するように重
ね、端部より50mmの部分を試料片の幅方向に平行に熱接
着したものを試料とした。熱接着はヒーター幅5mmのイ
ンパルスヒーター(富士電機(株)製インパルスシーラ
ーFI−300形)を使用し、最大加熱温度が 135℃に
なるように調節した。このようにして接着した試料を、
接着した方と反対側の端部を引張り試験機の上下固定金
具につかみ間隔50mm、かつ接着部が上下固定金具のほぼ
中央になるようにそれぞれ取り付け、 200mm/minの速
度で定速伸長させ接着面の剥離、場合によっては試料の
切断までの最大強力を接着強力とした。
【0032】実施例1 64個の紡糸孔からなる2つの紡糸孔群を有する紡糸口金
を使用し、一方の紡糸孔群から固有粘度0.70のポリエチ
レンテレフタレートからなる繊度3デニールの円形断面
の長繊維Bを、また他方の紡糸孔群から公称メルトイン
デクス20の高密度ポリエチレンからなる繊度3デニール
の円形断面の長繊維Aを紡出した。紡出した長繊維群は
各々独立した複数のジェットより引き取られ、不織布進
行方向に対して前方に長繊維B群が、後方に長繊維A群
が噴出するように不織布進行方向に分離して配置した複
数の噴出孔より噴出させ、かつ単独の噴出孔より噴出さ
せた場合の長繊維群のウエブ進行方向の広がりの約1/
3が重なるように堆積し、通常の不織ウエブ搬送装置に
より搬送し、1対のフラットロールと彫刻ロールからな
る熱圧接装置により圧接し、目付けが50g/m2 の不織
布を得た。得られた不織布の接着強力を測定し、表層と
裏層間の剥離状況を確認した。その結果を表1に示し
た。
を使用し、一方の紡糸孔群から固有粘度0.70のポリエチ
レンテレフタレートからなる繊度3デニールの円形断面
の長繊維Bを、また他方の紡糸孔群から公称メルトイン
デクス20の高密度ポリエチレンからなる繊度3デニール
の円形断面の長繊維Aを紡出した。紡出した長繊維群は
各々独立した複数のジェットより引き取られ、不織布進
行方向に対して前方に長繊維B群が、後方に長繊維A群
が噴出するように不織布進行方向に分離して配置した複
数の噴出孔より噴出させ、かつ単独の噴出孔より噴出さ
せた場合の長繊維群のウエブ進行方向の広がりの約1/
3が重なるように堆積し、通常の不織ウエブ搬送装置に
より搬送し、1対のフラットロールと彫刻ロールからな
る熱圧接装置により圧接し、目付けが50g/m2 の不織
布を得た。得られた不織布の接着強力を測定し、表層と
裏層間の剥離状況を確認した。その結果を表1に示し
た。
【0033】実施例2 128個の偏平な紡糸孔を有する紡糸口金を使用して長繊
維Bを紡出し、128個の円形断面紡糸孔を有する紡糸口
金を使用して長繊維Aを紡出した以外は実施例1と同様
の装置、方法で同じく目付け50g/m2 の不織布を得
た。実施例1と同様接着強力他の結果を表1に示した。
維Bを紡出し、128個の円形断面紡糸孔を有する紡糸口
金を使用して長繊維Aを紡出した以外は実施例1と同様
の装置、方法で同じく目付け50g/m2 の不織布を得
た。実施例1と同様接着強力他の結果を表1に示した。
【0034】比較例1 2種類の長繊維群の両噴出孔が堆積部分で全く重ならな
いように配置されている以外は実施例1と全く同様の紡
糸、堆積装置を使用し、同様に目付けが50g/m2 の不
織布を得た。実施例1と同様接着強力他の結果を表1に
示した。
いように配置されている以外は実施例1と全く同様の紡
糸、堆積装置を使用し、同様に目付けが50g/m2 の不
織布を得た。実施例1と同様接着強力他の結果を表1に
示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明で得られた不織布は表面と裏面で
低融点成分の融点が異っているため、低融点側の面を接
着面として使用することで製袋加工をはじめとする自己
融着を伴う加工に適した不織布が得られるばかりでな
く、従来同様の目的で製造されている不織布のように表
面と裏面の明確な境界が存在しないため、2層間の剥離
のない優れたものとなる。
低融点成分の融点が異っているため、低融点側の面を接
着面として使用することで製袋加工をはじめとする自己
融着を伴う加工に適した不織布が得られるばかりでな
く、従来同様の目的で製造されている不織布のように表
面と裏面の明確な境界が存在しないため、2層間の剥離
のない優れたものとなる。
【図1】本発明の方法の一例を模式的に示した説明図で
ある。
ある。
【図2】本発明の方法の別の例を模式的に示した説明図
である。
である。
【図3】繊維存在率を示すグラフである。
【図4】不織布の断面図である。
1 層 2 層 3 層 4 層 11 長繊維噴出孔 12 長繊維噴出孔 13 領域 14 ウエブ
Claims (3)
- 【請求項1】 重合体成分aからなる長繊維Aと、この
長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融点を
有する重合体成分bからなる長繊維Bとで構成される長
繊維不織布であって、層1〜4からなり、各層1〜4が
下記条件を満足し、かつ各層における単位体積当たりの
繊維存在率(重量比)(g/cm3 )が各層間において連
続して変化していることを特徴とする不織布。 層1 長繊維Aのみから構成される。 層2 長繊維Bに対する長繊維Aの単位体積当たりの繊
維存在率(重量比)(g/cm3 )がA≧B>0である。 層3 長繊維Aに対する長繊維Bの単位体積当たりの繊
維存在率(重量比)(g/cm3 )がB>A>0である。 層4 長繊維Bのみから構成される。 - 【請求項2】 重合体成分aからなる長繊維Aと、この
長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融点を
有する重合体成分bからなる長繊維Bを溶融紡糸装置か
ら溶融紡出し、両紡出長繊維A,Bを各々前記溶融紡糸
装置の下流に配設されたエアーサッカにより引き取り、
前記エアーサッカの下流にウエブ進行方向に分離して配
設された開繊装置により開繊するとともに前記開繊装置
下部に配設された噴出孔から前記長繊維AおよびBを堆
積面上において長繊維AおよびBを一部重ねながら噴出
・堆積させて積層ウエブとし、この際、長繊維Aのみか
らなる層1、長繊維AおよびBを一部重ねることにより
長繊維AおよびBが混在してなる層2,3、さらに長繊
維Bのみからなる層4で4層構造のウエブを形成し、次
いで加熱ロールにより前記4層ウエブを少なくとも部分
的に熱圧接することを特徴とする不織布の製造方法。 - 【請求項3】 重合体成分aからなる長繊維Aと、この
長繊維Aの重合体成分aの融点より20℃以上高い融点を
有する重合体成分bからなる長繊維Bをウエブ進行方向
に分離して配設された溶融紡糸装置から溶融紡出し、両
紡出長繊維A,Bを各々前記溶融紡糸装置の下流に配設
された引取りロールにより引き取り、連続して引取りロ
ールと引取りロールの下流に配設された延伸ロールとの
間で延伸し、前記延伸ロールの下流にウエブ進行方向に
分離して配設された開繊装置により開繊するとともに前
記開繊装置下部に配設された噴出孔から前記長繊維Aお
よびBを堆積面上において長繊維AおよびBを一部重ね
ながら噴出・堆積させて積層ウエブとし、この際、長繊
維Aのみからなる層1、長繊維AおよびBを一部重ねる
ことにより長繊維AおよびBが混在してなる層2,3、
さらに長繊維Bのみからなる層4で4層構造のウエブを
形成し、次いで加熱ロールにより前記4層ウエブを少な
くとも部分的に熱圧接することを特徴とする不織布の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12055391A JP3043101B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 不織布およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12055391A JP3043101B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 不織布およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04352865A JPH04352865A (ja) | 1992-12-07 |
JP3043101B2 true JP3043101B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=14789159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12055391A Expired - Fee Related JP3043101B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 不織布およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3043101B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6207599B1 (en) | 1998-08-27 | 2001-03-27 | Akzo Nobel Nv | Nonwoven backing and carpet comprising same |
KR101348060B1 (ko) * | 2009-02-27 | 2014-01-03 | 엑손모빌 케미칼 패턴츠 인코포레이티드 | 다층 부직 동일-공정계 라미네이트 및 이의 제조 방법 |
-
1991
- 1991-05-27 JP JP12055391A patent/JP3043101B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04352865A (ja) | 1992-12-07 |
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