JPH0841720A

JPH0841720A - グレーディング装置

Info

Publication number: JPH0841720A
Application number: JP6174331A
Authority: JP
Inventors: Ritsuko Kagami; 律子加賀美
Original assignee: Brother Industries Ltd
Current assignee: Brother Industries Ltd
Priority date: 1994-07-26
Filing date: 1994-07-26
Publication date: 1996-02-13

Abstract

(57)【要約】【目的】グレーディングを指定する点に対して、グレ
ーディング変位方向及びピッチを直接指定させることに
より、簡単にグレーディング結果を得ることができるグ
レーディング装置を提供することである。【構成】変位量を指定する方向に関する方向テーブル
と、この方向への変位量に関するピッチテーブルを持
ち、パターン上の点それぞれについて、ベクトルの形式
で変位方法を指定する。そして、グレーディングを実行
すると、方向テーブルとピッチテーブルの情報から、パ
ターン基準方向に関する変位量を計算し、グレーディン
グパターンにおける主要な各点の座標を計算する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、衣服等のパターンのグ
レーディングに用いられるグレーディング装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】衣服のサイズの多様化に応じるために、
一つのパターンを拡大、縮小して、別のサイズのパター
ンを作製することをグレーディングと言う。従来、この
グレーディングは、パターンの形状を決定するような主
要な点に対して、この点を別のサイズのパターン上の点
に変化させるときに必要な変位量を、直交するＸ、Ｙ二
つの方向に分けて指定するという方法がとられている。
このとき、基準とする方向は、それぞれのパターンに対
して指定することができるが、パターン毎に固定されて
しまう。例えば、図４（ａ）に示すようなパターンをグ
レーディングする場合を考えると、スカート丈を保つ必
要があるので、裾線ａｂに垂直な方向に丈差をとる必要
がある。点ｂで必要な丈の差は、このパターンの基準軸
と平行な方向に変位すればよい。しかし、点ａで必要な
丈の差は、前記パターン基準軸ではなく、脇線ｃａと平
行な方向についての値である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のグレーディング
装置においては、パターンに対するグレーディングの基
準軸がひとつであったため、前記の例のように、異なる
軸についてのグレーディングピッチが分かっている点に
ついては、その変位ベクトルをパターン基準軸とそれに
対して垂直な方向についてのベクトルに分解したものを
計算し、この大きさをピッチとして指定する必要があっ
た。

【０００４】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、グレーディングを指定する点に
対して、グレーディング変位方向とピッチとを直接指定
させることにより、簡単にグレーディング結果を得るこ
とができるグレーディング装置を提供することを目的と
している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のグレーディング装置は、パターン上のある
点に対して変位させる方向を指定するための変位方向指
定手段と、前記変位方向指定手段によって指定された方
向に変位させる変位量を指定するためのピッチ指定手段
と、前記変位方向指定手段によって指定された方向を各
点について記憶するための変位方向記憶手段と、前記ピ
ッチ指定手段によって指定された変位量を各点について
記憶するためのピッチ記憶手段と、前記変位方向記憶手
段に記憶されている方向と、前記ピッチ記憶手段に記憶
されている変位量とに基づいて、各点の変位位置を演算
するための座標演算手段とを備えている。

【０００６】また、前記座標演算手段による演算結果に
基づいて、新たに生成されたパターンを表示する表示手
段を備えるとよい。

【０００７】

【作用】前記の構成を有する本発明のグレーディング装
置によれば、パターン上のある点に対して変位させる方
向を変位方向指定手段によって指定し、また、その変位
方向指定手段によって指定された方向に変位させる変位
量をピッチ指定手段によって指定する。そして、前記変
位方向指定手段及びピッチ指定手段によって指定された
方向及びピッチをそれぞれ変位方向記憶手段及びピッチ
記憶手段に記憶する。そして、前記変位方向記憶手段に
記憶されている方向と、前記ピッチ記憶手段に記憶され
ているピッチとに基づいて、座標演算手段が各点の変位
位置を演算する。

【０００８】また、前記座標演算手段による演算結果に
基づいて、新たに生成されたパターンは表示手段によっ
て表示される。この場合、新たに生成したパターンがど
のような大きさや形に変化したかを容易に目視確認する
ことができる。

【０００９】

【実施例】以下に、本発明を具体化した実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。

【００１０】図１は、グレーディング装置を、アパレル
ＣＡＤシステムとしてワークステーション上で具体化し
た実施例の構成を示すブロック図である。

【００１１】ワークステーションは、同本体１に対し
て、入力手段としてのマウス６、キーボード７、ディジ
タイザ８、記憶手段としてのハードディスク９、表示手
段としてのディスプレイ１０及びプロッタ１１が接続さ
れている。また、ワークステーション本体１は、主に、
ＣＰＵ２、ＲＯＭ３、ＲＡＭ４、インターフェース５か
ら成る。これは、グレーディング処理をはじめとするア
パレルＣＡＤシステム全体の制御を行う。

【００１２】前記ＲＯＭ３には、アパレルＣＡＤシステ
ムの制御を行うプログラム、例えば、グレーディングを
行なうためのプログラムが格納されている。ＲＡＭ４に
は、ピッチテーブル４１、方向テーブル４２、入力バッ
ファ４３及びワークエリア４４等の記憶エリアが設けら
れている。インターフェース５は、各種周辺装置とのや
りとりを行うためのものである。

【００１３】また、前記マウス６及びキーボード７は、
グレーディング作業をＣＰＵ２に対して指示する等の操
作を行うためのものである。ディジタイザ８は、型紙の
形状を入力するためのものである。ハードディスク９
は、パーツ形状やグレーディングピッチなどのデータを
記憶している。ディスプレイ１０は、型紙の形状をデー
タに基づいて表示するものであり、プロッタ１１は型紙
の形状を印刷するものである。

【００１４】パターンの形状は、このパターンの形状を
決定するような主要な点（構成点と言う）の座標によっ
て示されている。ピッチテーブル４１は、指定点の構成
点番号、及び、各サイズについての変位方向への変位量
の並びで示される。このピッチテーブル４２は、本発明
のピッチ記憶手段として機能する。

【００１５】各構成点の変位方向は、これに平行もしく
は垂直であるパターン内部の線分を選択することによっ
て指定する。方向テーブル４２は、指定点の構成点番号
と、線分の両端の構成点の番号と平行/直交フラグによ
って示されている。この方向テーブル４２は、本発明の
変位方向記憶手段として機能する。

【００１６】本実施例は、以上のように構成されてい
る。

【００１７】先ず、図２のフローチャートに基づいてピ
ッチ指定操作の手順を説明する。ディスプレイ１０にピ
ッチを指定するパターンが表示されているとき、指定す
る構成点をマウス６で選択し（Ｓ１０１、Ｓはステップ
を示す。以下同様）、これに対して以下の４ステップの
手順で変位方向を指定する。変位方向の指定モードを選
択する（Ｓ１０２）。次に、変位方向が平行か、直交か
を調べる（Ｓ１０３）。もし、平行線であれば、同一パ
ターン内の線分をマウス６で選択する（Ｓ１０４）。一
方、直交線であれば、同一パターン内の線分をマウス６
で選択する（Ｓ１０５）。指定モードと選択された線分
とによって変位方向が表示される。この場合、その変位
方向がこれでよいか否かを確認する（Ｓ１０６）。も
し、変位方向としてよければ（Ｓ１０６、ＯＫ）、キー
ボード７からピッチを入力する（Ｓ１０７）。一方、変
位方向が相違していれば（Ｓ１０６、ＮＯ）、Ｓ１０２
に戻って、再度、変位方向指定をやり直す。この操作を
繰り返してパターン内の構成点に対するピッチ指定を行
う。全て終了したら（Ｓ１０８、ＯＫ）、ピッチテーブ
ル４１及び方向テーブル４２に値をセットする（Ｓ１０
９）。

【００１８】なお、前記Ｓ１０２〜１０６の処理工程
は、本発明の変位方向指定手段として機能する。また、
前記Ｓ１０７の処理工程は、本発明のピッチ指定手段と
して機能する。

【００１９】次に、図３のフローチャートに基づいて、
グレーディングパターン生成処理を説明する。一つのパ
ターンのある構成点について、先ず、方向テーブルを検
索し、変位方向を読み込む（Ｓ１１１）。変位方向を示
す線分の傾きを求め、直交フラグがセットされていれば
９０度加える。この角度をＡとする（Ｓ１１２）。次
に、ピッチテーブルを検索し、この構成点に対して指定
されているピッチを読む（Ｓ１１３）。ピッチをＡだけ
回転したピッチを計算する（Ｓ１１４）。そして、回転
したピッチだけこの構成点を変位した座標を計算する
（Ｓ１１５）。この処理をパターン内の各構成点につい
て順次実行してゆく。全ての構成点について終了した
ら、計算により求めた座標に基づいて、ディスプレイ１
０に生成されたパターンを表示する。この結果、図４
（ａ）に示される基のパターンは、同図（ｂ）に点線に
よって示される縮小パターン、もしくは一点鎖線によっ
て示される拡大パターンによって表示される。なお、こ
の処理は、本発明の座標演算手段として機能する。

【００２０】以上に示した例では、変位ベクトルが一つ
だけで構成点の変位方法を指定することが可能であっ
た。しかし、丈方向と身幅方向というように複数のベク
トルによって変位を指定したい場合も考えられる。例え
ば、図５の点Ｈの位置は、後ろ身頃パターンの丈の変位
量と身幅の変位量、袖パターンの丈の変位量と袖幅変位
量の以上４種類の変化が重なる位置に当たる。

【００２１】この場合には、図２のＳ１０２〜１０７を
繰り返すことによって、一つの構成点について複数のベ
クトルによって変位方法を指定することができるように
すればよい。グレーディングパターンを生成する場合に
も、同じ構成点に対して指定されている変位ベクトルの
和で変位位置を計算すればよい。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のグレーディング装置によれば、グレーディングを
指定する点について、個々に、グレーディング変位方向
及びピッチを直接指定させることにより、簡単に、必要
なグレーディング結果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例であるアパレルＣＡＤシステム
のブロック図である。

【図２】グレーディングに伴うピッチ指定操作を示すフ
ローチャートである。

【図３】グレーディングに伴う座標演算処理を示すフロ
ーチャートである。

【図４】グレーディングピッチ指定値とそのイメージを
説明する図である。

【図５】グレーディングピッチ指定値とそのイメージを
説明する図である。

【符号の説明】

２ＣＰＵ４ＲＡＭ９ハードディスク１０ディスプレイ３１システムプログラム

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】パターン上のある点に対して変位させる
方向を指定するための変位方向指定手段と、前記変位方向指定手段によって指定された方向に変位さ
せる変位量を指定するためのピッチ指定手段と、前記変位方向指定手段によって指定された方向を各点に
ついて記憶するための変位方向記憶手段と、前記ピッチ指定手段によって指定された変位量を各点に
ついて記憶するためのピッチ記憶手段と、前記変位方向記憶手段に記憶されている方向と、前記ピ
ッチ記憶手段に記憶されている変位量とに基づいて、各
点の変位位置を演算するための座標演算手段とを備えた
ことを特徴とするグレーディング装置。
【請求項２】前記座標演算手段による演算結果に基づ
いて、新たに生成されたパターンを表示する表示手段を
備えたことを特徴とする請求項１に記載のグレーディン
グ装置。