JPH0841424A - アミン触媒硬化型塗料および塗装方法 - Google Patents

アミン触媒硬化型塗料および塗装方法

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JPH0841424A
JPH0841424A JP19495094A JP19495094A JPH0841424A JP H0841424 A JPH0841424 A JP H0841424A JP 19495094 A JP19495094 A JP 19495094A JP 19495094 A JP19495094 A JP 19495094A JP H0841424 A JPH0841424 A JP H0841424A
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JP
Japan
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polyol
catalyst
amine
polyisocyanate
coating
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Application number
JP19495094A
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English (en)
Inventor
Motoki Kanazawa
泉樹 金沢
Toshiyuki Kitamura
俊行 北村
Hiroyuki Takanashi
裕幸 高梨
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Nihon Parkerizing Co Ltd
Original Assignee
Nihon Parkerizing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリオールとポリイソシアネートとを主成分
とし、蒸気状もしくは霧状アミン触媒との接触により急
速に硬化塗膜を形成するアミン触媒硬化型塗料におい
て、該塗料が錫もしくはビスマス触媒、およびメルカプ
タン化合物もしくはポリフェノールをさらに含有し、か
つ該ポリオールとして酸価が0〜8.0KOHmg/kg のポリオ
ールを用いることを特徴とするアミン触媒硬化型塗料、
およびそれを用いる塗装方法。 【効果】 本発明のアミン触媒硬化型塗料を用いること
により、アミン触媒硬化型塗装における比較的低い温度
での急速硬化が常時確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗料主剤としてのポリオ
ール組成物と硬化剤としてのポリイソシアネート組成物
とを混合した後に、蒸気状もしくは霧状のアミン触媒と
の接触により急速に硬化(架橋)反応を起こし、硬化塗
膜を形成するアミン触媒硬化型塗料、およびそれを用い
る塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からアミン触媒との接触により急速
に硬化塗膜を形成する塗料(触媒硬化型塗料)による塗
装方法の例としては、塗料霧化用の圧縮気体、例えば圧
縮空気にアミン触媒蒸気(ガス)を同伴させ、ポリオー
ルとポリイソシアネートとを主成分とする塗料を通常の
噴霧塗装機を用いて塗装し、硬化させるVIC(Vapor Inje
ction Cure) 法;ポリオールとポリイソシアネートとを
主成分とする塗料を基体に塗布し、アミン触媒蒸気(ガ
ス)含有する気体を充満した硬化室内を通過させて硬化
させるVPC (Vapor Permeate Cure) 法、VIC 法おけるア
ミン蒸気の代りに霧化させたアミンを硬化触媒とするMI
C(Mist Injection Cure)法等が知られている。これらの
システムについては、特開昭59−170153号、特
開昭60−257874号、特開昭61−437号、特
開昭61−11971号、特開昭62−236816
号、特開昭62−266179号および特開昭62−2
66180号各公報に詳述されている。
【0003】これらのシステムではポリオールを主成分
とする主剤とポリイソシアネートを主成分とする硬化剤
からなる二液型ポリウタレン系塗料を主として用いる。
また、アミン触媒硬化型塗料を用いる塗装方法、特にVI
C 法、VPC 法およびMIC 法において、ポリイソシアネー
トとして芳香族ポリイソシアネートと比して反応性の低
い脂肪・脂環族ポリイソシアネートを用いる場合に、十
分な急速硬化性を確保するため、アミン触媒に加え、錫
触媒またはビスマス触媒(これらを総称してしばしば金
属触媒と称せられる)を用いることが知られている(特
開昭62−236816号公報)。
【0004】ポリオール主剤とポリイソシアネート硬化
剤を混合した時点から、成分および組合せによって遅速
はあっても硬化が実質上進行する。両者を混合してから
硬化の進行により塗料粘度が上昇し、塗装が実質上不可
能になるまでの時間をポットライフ(可使時間)と称す
るが、このポットライフの延長のためいくつかの工夫が
なされている。その中で、金属触媒を用いる場合に十分
なポットライフを保つべく、その活性をメルカプタン化
合物もしくはポリフェノールでブロックする方法(この
ブロックはアミン触媒との接触により解除される)(特
開昭62−236816号公報)が知られている。この
活性ブロック剤で活性をブロックした金属触媒を用いる
利点としては、極めて長い時間塗料が使用できることと
同時にアミンとの接触で急速硬化反応を起こさせるとい
う相反する性能を両立できる事である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリオ
ールの中には活性ブロック剤で活性をブロックした金属
触媒とアミン触媒との接触に際しても、ポリイソシアネ
ートで急速に硬化されないものがあるので、アミン触媒
硬化型塗料の特徴を十分に発揮できない場合があり、改
善が要望されていた。本発明はVIC 法、VPC 法またはMI
C 法での塗装に際し、比較的低い温度で一定して急速硬
化性を示すアミン触媒硬化型塗料、およびその塗装方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題はポリオールと
ポリイソシアネートとを主成分とし、蒸気状もしくは霧
状アミン触媒との接触により急速に硬化塗膜を形成する
アミン触媒硬化型塗料において、該塗料が錫もしくはビ
スマス触媒、およびメルカプタン化合物もしくはポリフ
ェノールをさらに含有し、かつ該ポリオールとして酸価
が0〜8.0 KOHmg/gのポリオールを用いることを特徴と
するアミン触媒硬化型塗料、およびその塗装方法によっ
て解決された。
【0007】本発明で用いられるポリオールとしては、
例えばウレタン樹脂塗料に一般に使用されるポリオール
が挙げられ、アクリルポリオール、ポリエステルポリオ
ール、ポリエーテルポリオール、エポキシ変性ポリオー
ル等が使用できる。アクリルポリオールはアクリル共重
合体に水酸基を導入したポリマーで、例えば溶液重合に
より(1) 水酸基含有メタクリル酸もしくはアクリル酸エ
ステル、例えば2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート等と、(2) アクリル酸エステルもしくはメタクリ
ル酸エステル、例えばメチルアクリレート、エチルアク
リレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリル
メタクリレート等と、必要に応じ(3) 不飽和カルボン酸
もしくはその無水物、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、無水マイレン酸等、もし
くは(4) その他のエチレン系モノマー、例えばスチレ
ン、ジビニルトルエン、酢酸ビニル等とをラジカル共重
合させて得られる水酸基含有ポリマーが好適なものとし
てあげられる。また市販のアクリルポリオール組成物を
用いることができる。
【0008】ポリエステルポリオールは縮合系ポリエス
テルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール及
びポリカーボネートジオールに大別されるがそのいずれ
であってもよい。縮合系ポリエステルポリオールとして
はアジピン酸とエチレングリコールとの脱水縮合反応に
よって得られるポリオール等が、ラクトン系ポリエステ
ルポリオールとしてはε−カプロラクトンの開環重合に
よって得られるポリオールが挙げられる。ポリエーテル
ポリオールとしてはポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコールが好適に用いられる。エポキシ変性ポ
リオールとしては例えばビスフェノール系のエポキシ樹
脂をアルカノールアミンで変性したポリオール等が挙げ
られる。本発明で用いられるポリオールとしてはアクリ
ルポリオールがもっとも好ましい。
【0009】本発明で使用されるポリオールの分子量は
特に制限されず、一般に使われている分子量のものを必
要に応じて選ぶことができる。例えばアクリルポリオー
ルの場合、一般に数平均分子量として5000〜30000 のも
のを用いることができる。本発明においては使用するポ
リオールはその酸価が0〜8.0 KOH mg/gの範囲、好まし
くは0〜5.0 KOH mg/gの範囲に入ることを要する。酸価
が8.0 KOH mg/gを越えると比較的低い温度での急速硬化
性が損われる。
【0010】本発明で用いられるポリイソシアネートと
しては分子あたり約2〜4個のイソシアネート基を有す
る、脂肪族または脂環族系のものが好ましい。好適な例
として、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMD
I)、シクロヘキサンジイソシアネート(CHDI)、
ビス−(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6
XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
(H12MDI)、トリメチルヘキサンジイソシアネー
ト、二量体酸ジイソシアネート(DDI)、ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネートおよびそのジメチル誘導
体、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リシ
ンジイソシアネートおよびそのメチルエステル、イソホ
ロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシ
アネートなどおよびその混合物を挙げることができる。
これらのポリイソシアネート中もっとも好ましいポリイ
ソシアネートはHMDIである。
【0011】本発明におけるポリイソシアネートとして
は上記のごとき脂肪族または脂環族系ポリイソシアネー
トを主体とし、これにポットライフを実用上許容し得る
範囲に保持し得る限度で、芳香族系ポリイソシアネート
を加えたものを用いることも可能である。かかる芳香族
系ポリイソシアネートとしては4,4’−トルエンジイ
ソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)、ポリメチルポリフェニルイソシアネ
ート(重合MDIまたはPAPI)、m−およびp−フ
ェニレンジイソシアネート、ビトリレンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス−
(4−イソシアネートフェニル)チオホスフェート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメ
タントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート
およびそのメチルおよび水素化誘導体、ポリメチルポリ
フェニルイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−
ジイソシアネートなどおよびその混合物を挙げることが
できる。
【0012】ポリイソシアネートのイソシアネート基と
ポリオールのヒドロキシル基との当量比(NCO:O
H)は約1:20から約2:1の範囲にすることができ
るが、1:1が好ましい。NCOの割合が上記最小値よ
り小さい場合には硬化不良の不都合があり、上記最大値
より大きい場合には発泡、ポットライフの短縮等の不都
合がある。本発明におけるアミン触媒硬化型塗料はポリ
オール含有液(ポリオール主剤)とポリイソシアネート
含有液(ポリイソシアネート硬化剤)とからなる二液型
塗料を使用にあたって混合した塗料であることが好まし
い。
【0013】アミン触媒硬化型塗料は、本発明において
は、さらに金属触媒としての錫もしくはビスマス触媒、
およびその活性ブロック剤としてのメルカプタン化合物
もしくはポリフェノールを含有する。これらは錯体を形
成していると考えられている(特開昭62−23681
6号公報、特に図1)。錫触媒としては、例えばオクタ
ン酸第一錫、ジブチル錫ジカルボキシレート(例えばジ
ブチル錫ジオクトエート)、錫メルカプチド(例えばジ
ブチル錫ジラウリルメルカプチド)、酢酸第一錫、酸化
第二錫、くえん酸第一錫、第一錫オキシレート(stanno
us oxylate)、塩化第一錫、塩化第二錫、テトラフェニ
ル錫、テトラブチル錫、トリ−n−ブチル錫アセテー
ト、ジ−n−ブチル錫ジラウレート、ジメチル錫ジクロ
リドなど、およびその混合物を挙げることができる。ビ
スマス触媒としては、例えばビスマストリカルボキシレ
ート(例えばアセテート、オレエートなど)、硝酸ビス
マス、ハロゲン化ビスマス(例えば臭化ビスマス、塩化
ビスマス、ヨウ化ビスマスなど)、硫化ビスマス、塩基
性ビスマスジカルボキシレート(例えばビスマスリビス
−ネオデカノエート(bismuthly bis-neodecanoate)、
次サリチル酸ビスマス、次没食子酸ビスマスなど)な
ど、およびその混合物を挙げることができる。金属触媒
としては錫触媒がより好ましく、もっとも好ましい錫触
媒はジ−n−ブチル錫ジラウレートである。
【0014】メルカプタン化合物としては、例えばトリ
メチロールプロパントリ−(3−メルカプトプロピオネ
ート)、ペンタエリトリトール−テトラ−(3−メルカ
プトプロピオネート)、エチレングリコールジ−(3−
メルカプトプロピオネート)、プロピレングリコールジ
−(3−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコ
ールジ−メルカプトアセテート、プロピレングリコール
ジ−メルカプトアセテート、トリメチロールプロパント
リチオグリコレート、メルカプトジエチルエーテル、エ
タンジチオール、チオ乳酸、メルカプトプロピオン酸お
よびそのエステル、チオフェノール、チオ酢酸、2−メ
ルカプトエタノール、1,4−ブタンジオチール、2,
3−ジメルカプトプロパノール、トルエン−3,4ジチ
オール、α−α’−ジメルカプト−パラ−キシレン、チ
オサリチル酸、メルカプト酢酸、ドデカンジチオール、
ドジデカンジチオール、ジ−チオフェノール、ジ−パラ
−クロロチオフェノール、ジメルカプトベンゾチアゾー
ル、3,4−ジメルカプトトルエン、アリルメルカプタ
ン、ベンジルメルカプタン、1,6−ヘキサンジチオー
ル、1−オクタンチオール、パラ−チオクレゾール、
2,3,5,6,−テトラフルオロチオフェノール、シ
クロヘキシルメルカプタン、メチルチオグリコレート、
種々のメルカプトピリジン、ジチオエリトリトール、6
−エトキシ−2−メルカプトベンゾチアゾール、d−リ
モネンジメルカプタンなど、およびその混合物を挙げる
ことができる。ポリフェノールとしてはカテコール、ピ
ロガロール、3−メトキシカテコールなどを挙げること
ができる。活性ブロック剤としてはメルカプタン化合物
がより好ましく、もっとも好ましいメルカプタン化合物
はエチレングリコールジ−(3−メルカプトプロピオネ
ート)である。金属触媒と活性ブロック剤とは通常予め
混合して塗料に添加するが、必ずしもそれに限定される
訳ではなく、別々に塗料に添加してもよい。
【0015】金属触媒および活性ブロック剤の使用量に
ついて述べる。錫またはビスマス触媒の割合はポリオー
ルとポリイソシアネートとの反応に対して有効な触媒的
分量によって調整する。一般に錫もしくはビスマス触媒
の使用量はポリオール+ポリイソシアネートに対し約0.
0001〜約1.0 重量%の範囲であればよい。金属触媒の量
が約0.0001重量%より少ないと比較的低い温度での急速
硬化性が損われ、約1.0 重量%より多いとアミン触媒硬
化型塗料の混合による調製からの可使時間(ポットライ
フ)が短くなる。活性ブロック剤/金属触媒比はモル比
で一般に約2:1〜約500 :1が適当であり、活性ブロ
ック剤の割合が高すぎると比較的低い温度での急速硬化
性が損われ、低すぎるとポットライフが短くなる。
【0016】本発明のアミン触媒硬化型塗料は、必要に
応じ、有機溶剤、可塑剤、顔料、その他の添加剤を含有
することができる。有機溶剤は塗料の目標固形分濃度、
粘度、塗装適性の調整のため必要とされる場合が多い。
有機溶剤は、塗装後の急速硬化性に資するため、揮発性
有機溶剤であることが好ましく、代表的な揮発性有機溶
剤としては、例えばメチルエチルケトン、アセトン、酢
酸ブチル、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケト
ン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト(PMA)、トルエン、キシレンなどを挙げることが
できる。有機溶剤の使用量はポリオール+ポリイソシア
ネートに対し一般に0〜1000重量%が適当である。
【0017】塗料の有効な非揮発性固形分を高めるため
に可塑剤、例えばジブチルフタレート、ジ(2−エチル
ヘキシル)フタレートなどを配合することができる。可
塑剤の使用量はポリオール+ポリイソシアネートに対
し、一般に約5〜10重量%以下が適当である。顔料はウ
レタン樹脂塗料に一般に使用されるものを目的に応じて
用いることができ、添加量はポリオール+ポリイソシア
ネートに対し、一般に約0〜200 重量%が適当である。
その他ウレタン樹脂塗料に一般に用いられる添加剤、例
えば表面活性剤、流動剤、平滑剤、顔料分散剤などを適
宜使用することができ、その添加量(総量として)は、
ポリオール+ポリイソシアネートに対し、一般に0〜10
重量%が適当である。
【0018】本発明のアミン触媒硬化型塗料の塗装時の
固形分濃度は急速硬化性の観点からはできるだけ高いこ
とが望ましいが、高すぎると例えばスプレー塗装に支障
を生じる。これらを勘案して塗料の固形分濃度を調整す
ればよい。例えばアクリルポリオールを使用する場合の
固形分濃度は10〜60重量%、特に20〜40重量%であるこ
とが好ましい。本発明のアミン触媒硬化型塗料の塗装時
の粘度は固形分濃度と同様な観点から調整すればよい。
例えばアクリルポリオールを使用する場合の粘度はJI
S−K5400の3.4 に準拠した場合(塗料用フォードカッ
プ#4、20℃)の流下時間として8〜50秒、特に10〜25
秒であることが好ましい。
【0019】上記のようにして調製した本発明のアミン
触媒硬化型塗料の基体への塗装はVIC 法、MIC 法、VPC
法のいずれによって行ってもよい。本発明のアミン触媒
硬化型塗料の塗装がなされる基体としては、一般に、
鉄、鋼、アルミニウム、銅、亜鉛めっき鋼、亜鉛などの
金属の他、木材、プラスチックなどが挙げられる。
【0020】VIC 法の場合には、通常の噴霧塗装機によ
る塗装に際し、塗料霧化用の圧縮気体、例えば圧縮空気
に、塗料との接触に先立ち、アミン蒸気を同伴させる。
通常の噴霧塗装機としては例えばワンヘッドエアースプ
レーガンが挙げられる。本発明のアミン触媒硬化型塗料
に対して使用するアミン触媒としては、VIC 法、VPC 法
またはMIC 法で通常用いられるアミン触媒を用いること
ができる。かかるアミン触媒としては第三アミンが好ま
しく、例えばトリエチルアミン、ジメチルエチルアミ
ン、テトラメチルエチルジアミン、トリメチルアミン、
トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジメチル
シクロヘキシルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジ
エチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリ
ジン、4−フェニルプロピルピリジン、2,4,6−コ
リジン、キノリン、トリプロピルアミン、イソキノリ
ン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンな
ど、およびその混合物を挙げることができる。これらの
うちもっとも好ましいアミン触媒はジメチルエタノール
アミンである。
【0021】アミン触媒蒸気の濃度は圧縮気体に対して
0.1 〜1.0 容量%、特に0.3 〜0.7容量%であることが
急速硬化のために好ましい。圧縮気体としては空気、窒
素などが用いられる。アミン蒸気同伴圧縮気体の吐出圧
は特に限定されないが、通常0.5 〜10kg/cm2が適当であ
る。噴霧塗装時のアミン蒸気含有圧縮気体の温度は設定
しようとするアミン触媒蒸気濃度が得られる限り、常温
でよい。常温ではかかるアミン濃度が得られない場合に
は得られる温度(通常得られる最低温度付近)まで圧縮
気体を加温すればよい。例えばジメチルエタノールアミ
ンの場合の好適な噴霧塗装時温度は40〜50℃である。
【0022】MIC 法の場合には、通常の噴霧塗装機によ
る塗装に際し、塗料霧化用の圧縮気体を、塗料との接触
に先立ち、アミン液と合流させる。アミン触媒ミストの
量は単位時間あたりの塗料吐出量に対し、0.1 〜10重量
%、特に0.5 〜1.0 重量%であることが急速硬化のため
に好ましい。噴霧塗装時の温度は設定しようとするアミ
ン触媒の塗料に対する量が得られる温度であればよく、
通常常温でよいが、必要に応じ、上記条件が満足される
温度まで加温する。MIC 法における使用噴霧塗装機、使
用アミン触媒、使用圧縮気体、アミンミスト同伴圧縮気
体の吐出圧はVIC 法におけると同様でよい。
【0023】VPC 法の場合には、本発明のアミン触媒硬
化型塗料を基体に塗装した後、アミン蒸気混入気体を充
満させた硬化室内を通過させて硬化させる。VPC 法にお
ける基体への塗装はVIC 法やMIC 法におけると同様な噴
霧塗装機による塗装の他、刷毛塗装、ローラー塗装、エ
アレス塗装、ディッピング塗装等の周知の手法で行うこ
とができる。アミン触媒はVIC 法、MIC 法におけると同
様のものを用いることができ、その硬化室内における濃
度は100 〜5,000ppm、特に500 〜1,500ppmであること
が、急速硬化のために好ましい。アミン蒸気を混入させ
る気体としては空気、窒素等が用いられる。硬化室内に
おける塗装基体とアミン蒸気との接触時間は0.1 〜10
分、特に2〜3分であることが急速硬化のために好まし
い。硬化室内温度は通常常温でよいが、アミンを蒸気状
に保つのに必要である場合には、その限度程度で加温す
ることができる。
【0024】VIC 法、MIC 法、VPC 法のいずれによる塗
装の場合も、塗膜厚は塗装目的、塗料組成、基体の種類
等によって種々変化させることができ、特に制限されな
いが、一般的には乾燥塗膜として5〜100μm、特に
10〜50μmが適当である。VIC 法およびMIC 法よる
塗装の場合には通常塗装及びセッティング後に、VPC法
による塗装の場合には、通常塗装、セッティングおよび
硬化室通過後に、通常、乾燥を行う。セッティングは塗
装成分、塗装組成、季節等によって異なり、特に制限さ
れないが、一般に通常常温、必要に応じ微温風(例えば
20〜30℃あたりまで)下に1〜15分程度被塗装物
を放置することにより行う。もっとも条件によってはさ
らにセッティングタイムを延長しても差支えない。乾燥
は特に制限されないが、一般に、10〜120℃で2〜
180分、特に20〜80℃で10〜120分行うのが
好ましい。
【0025】
【実施例】次に実施例比較例および試験例を挙げて、本
発明をより具体的に説明する。 実施例1 ポリオール主剤としてアクリルポリオール組成物(大日
本インキ化学工業製商品名アクリデックA-801 、樹脂固
形分50重量%、樹脂固形分酸価3.0KOHmmg/g、樹脂固形
分OH価100KOHmg/g)とポリイソシアネート硬化剤として
HMDI系ポリイソシアネート組成物(三井東圧化学社製
商品名オレスターNP-1000 : 樹脂固形分75重量%、樹脂
固形分のNCO 重量%=22.7重量%)とを塗装時固形分重
量30%、NCO/OH当量比=1.0 になるように混合し(希釈
シンナー:メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸ブ
チル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート=1/1/1/1(v/v))、更に金属触媒ユーバンキャタリ
スト5054J (三井東圧化学製、エチレングリコール ジ
−(3−メルカプトプロピオネート)でブロックしたジ
−n−ブチル錫ジラウレート)を上記組成塗料に対し1
重量%(ジ−n−ブチル錫ジラウレートとしてポリオー
ル+ポリイソシアネートに対して0.1 重量%)添加して
試験塗料とした。この塗料をワンヘッドスプレーガンお
よびジメチルエタノールアミン蒸気濃度0.5 容量%のス
プレー霧化用圧縮空気を用い、該アミン含有霧化用圧縮
空気の温度45℃、吐出圧3.5kg/cm2 で、乾燥塗膜厚が
30μm になるようにSPCC鋼板に塗装し供試板とした。
【0026】実施例2 ポリオール主剤としてアクリルポリオール組成物(三井
東圧化学製 商品名オレスターQ-186 、樹脂固形分50重
量%、樹脂固形分酸価4.8KOHmg/g、樹脂固形分OH価60KO
H mg/g)を用いた以外は実施例1と同じ条件で供試板を
作成した。 比較例1 ポリオール主剤としてアクリルポリオール組成物(大日
本インキ化学工業製商品名アクリデックA-811 、樹脂固
形分50重量%、樹脂固形分酸価8.4KOHmmg/g、樹脂固形
分OH価36KOHmg/g )を用いた以外は実施例1と同じ条件
で供試板を作成した。 実施例3 ポリオール主剤としてポリエステルポリオール組成物
(大日本インキ化学工業製 商品名バーノックD-293-7
0、樹脂固形分70重量%、樹脂固形分酸価4.3KOHmg/g、
樹脂固形分OH価286KOHmg/g)を用いた以外は実施例1と
同じ条件で供試板を作成した。
【0027】実施例4 ポリオール主剤としてウレタン変性ポリエステルポリオ
ール組成物(大日本インキ化学工業製 商品名バーノッ
クDF-30-55、樹脂固形分55重量%、樹脂固形分酸価0.0K
OHmg/g、樹脂固形分OH価30KOHmg/g )を用いた以外は実
施例1と同じ条件で供試板を作成した。 比較例2 ポリオール主剤としてポリエステルポリオール組成物
(大日本化学工業製 商品名バーノック11-408、樹脂固
形分70重量%、樹脂固形分酸価12.8KOHmg/g 、樹脂固形
分OH価25.7KOHmg/g )を用いた以外は実施例1と同じ条
件で供試板を作成した。 比較例3 金属触媒ユーバンキャタリスト5054J を使用しない以外
は実施例1と同じ条件で供試板を作成した。
【0028】試験例1 実施例、比較例で得られた供試板を以下の試験に供し
た。 (1) 試験項目と試験方法 指触乾燥時間 塗装終了後、塗板を25℃、相対湿度65%の室内に放置
し、塗面に軽く指で触れ、塗膜に指紋が付かなくなるま
での時間。 鉛筆硬度 塗装終了後、塗板を25℃、相対湿度65%の室内に放置
し、JIS-K-5400-6.14 に従って測定した。 (2) 結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなごとく、本発明のアミン
触媒硬化型塗料を用いた実施例1〜4はアミン触媒硬化
型塗装の特徴である常温急速硬化性が良好であった。一
方被覆用組成物中のポリオールの酸価が8.0KOHmg/gを越
える比較例1及び比較例2では常温急速硬化性は見られ
なかった。またポリオールの酸価が8.0KOHmg/g以下の系
でも金属触媒を併用しない比較例3では常温急速硬化性
は見られなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明のアミン触媒硬化型塗料を用いる
ことにより、アミン触媒硬化型塗装における比較的低い
温度での急速硬化が常時確保される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオールとポリイソシアネートとを主
    成分とし、蒸気状もしくは霧状アミン触媒との接触によ
    り急速に硬化塗膜を形成するアミン触媒硬化型塗料にお
    いて、該塗料が錫もしくはビスマス触媒、およびメルカ
    プタン化合物もしくはポリフェノールをさらに含有し、
    かつ該ポリオールとして酸価が0〜8.0 KOH mg/gのポリ
    オールを用いることを特徴とするアミン触媒硬化型塗
    料。
  2. 【請求項2】 ポリオールとポリイソシアネートとを主
    成分とし、蒸気状もしくは霧状アミン触媒との接触によ
    り急速に硬化塗膜を形成するアミン触媒硬化型塗料にお
    いて、該塗料がポリオール、ポリイソシアネート、錫も
    しくはビスマス触媒、メルカプタン化合物もしくはポリ
    フェノール、必要な場合の有機溶剤、必要な場合の可塑
    剤、必要な場合の顔料、および必要な場合のウレタン樹
    脂塗料に一般に用いられるその他の添加剤よりなり、そ
    こにおいてポリイソシアネートのイソシアネート基とポ
    リオールのヒドロキシル基との当量比(NCO:OH)
    が1:20から2:1であり、錫もしくはビスマス触媒の
    量がポリオール+ポリイソシアネートに対し0.001 〜1.
    0 重量%であり、メルカプタン化合物もしくはポリフェ
    ノール対錫もしくはビスマス触媒の比がモル比で2:1
    〜500 :1であり、有機溶剤の量がポリオール+ポリイ
    ソシアネートに対し0〜1000重量%であり、可塑剤の量
    がポリオール+ポリイソシアネートに対し0〜10重量%
    であり、顔料の量がポリオール+ポリイソシアネートに
    対して0〜200 重量%であり、およびウレタン樹脂塗料
    に一般に用いられるその他の添加剤の量がポリオール+
    ポリイソシアネートに対して0〜10重量%であり、かつ
    該ポリオールとして酸価が0〜8.0KOHmg/gのポリオール
    を用いることを特徴とするアミン触媒硬化型塗料。
  3. 【請求項3】 ポリオールとポリイソシアネートとを主
    成分とするアミン触媒硬化型塗料をアミン触媒蒸気また
    はミストを含有する圧縮気体を用いて基体に噴霧塗装し
    て塗装および硬化を行わせる塗装方法において、錫もし
    くはビスマス触媒、およびメルカプタン化合物もしくは
    ポリフェノールを該塗料中に含有せしめ、かつ該ポリオ
    ールとして酸価が0〜8.0KOHmg/gのポリオールを用いる
    ことを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 ポリオールとポリイソシアネートとを主
    成分とするアミン触媒硬化型塗料を基体に塗装し、つい
    で塗装された基体をアミン蒸気を含有する気体を充満さ
    せた硬化室内を通過させて硬化させる塗装方法におい
    て、錫もしくはビスマス触媒、およびメルカプタン化合
    物もしくはポリフェノールを該塗料中に含有せしめ、か
    つ該ポリオールとして酸価が0〜8.0KOHmg/gのポリオー
    ルを用いることを特徴とする方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6545117B1 (en) 1997-08-07 2003-04-08 Akzo Noble N.V. Sprayable coating compositions comprising an oxazolidine functional compound, an isocyanate functional compound, and a compound selected from a mercapto and a sulfonic acid functional compound
US7485729B2 (en) 2004-08-12 2009-02-03 King Industries, Inc. Organometallic compositions and coating compositions
US8912113B2 (en) 2011-03-06 2014-12-16 King Industries, Inc. Compositions of a metal amidine complex and second compound, coating compositions comprising same
JP2016060818A (ja) * 2014-09-18 2016-04-25 菊水化学工業株式会社 塗料組成物

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