JPH0839572A - 合成樹脂成形用金型の製法 - Google Patents

合成樹脂成形用金型の製法

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JPH0839572A
JPH0839572A JP17806294A JP17806294A JPH0839572A JP H0839572 A JPH0839572 A JP H0839572A JP 17806294 A JP17806294 A JP 17806294A JP 17806294 A JP17806294 A JP 17806294A JP H0839572 A JPH0839572 A JP H0839572A
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JP
Japan
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mold
insulating layer
heat insulating
heat
resin
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JP17806294A
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Hiroshi Kataoka
紘 片岡
Isao Umei
勇雄 梅井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属からなる主金型の型キャビティを形成す
る型壁面を、耐熱性重合体からなる0.05〜1mm厚
の断熱層で被覆し、更に該断熱層表面に感光性樹脂を用
いてシボ状微細凹凸を形成する合成樹脂成形用金型の製
法。 【効果】 本発明で得られた型表面がシボ状の断熱層被
覆金型を用いることにより、ウエルドライン等の目立ち
が少ない良好な成形品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂の成形用金型の
製法に関する。更に詳しくはシボ状の微細凹凸表面を有
する成形品を得る射出成形、ブロー成形等の成形に使用
する金型の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】皮シボ状、ヘアーライン状等の微細凹凸
表面を有する成形品を得るには、金型表面が上記微細凹
凸状の金型キャビティへ熱可塑性樹脂を射出して成形さ
れている。型表面の形状付与における再現性を良くする
には、通常、樹脂温度を高くしたり、射出圧力を高くす
る等の成形条件を選ぶことによりある程度達成できる。
成形条件の中で最も大きな影響があるのは金型温度であ
り、金型温度を高くする程好ましい。しかし、金型温度
を高くすると、加熱可塑化された樹脂の冷却固化に必要
な冷却時間が長くなり成形能率が下がる。
【0003】金型温度を高くすることなく型表面の再現
性を良くし、また、金型温度を高くしても必要な冷却時
間が長くならない方法が要求されている。金型に加熱
用、冷却用の孔をそれぞれとりつけておき交互に熱媒、
冷媒を流して金型の加熱、冷却を繰返す方法も行われて
いるが、この方法は熱の消費量も多く、冷却時間が長く
なる。
【0004】射出成形は複雑な形状の成形品が一度の成
形で得られることに最大の長所があり、この長所を保持
しつつ、金型内の冷却時間が長くならず、且つ、金型表
面再現性を良くした成形品を成形することが要求されて
いる。ブロー成形に於いても同様である。我々は既に断
熱層被覆金型の断熱層表面をシボ状にした金型及びその
製法について、特開平6−143294号公報で提案し
た。この中で、断熱層として直鎖型高分子量ポリイミド
を用い、その表面をシボ状にするために、強アルカリ溶
液でエッチングすることを示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、金型
表面を断熱層で被覆した金型に於いて、 1)複雑な形状の金型キャビティを有する金型に適用で
きる、 2)冷却時間の増大が小さい、 3)数万回の繰返し成形に耐える、 4)金型表面再現性に優れた、シボ状表面等を有する成
形品が得られる、 を達成することができる金型を経済的に製作する方法を
提供することである。本発明は、断熱層被覆金型の表面
を良好に、且つ、経済的にシボ状にする方法を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、金
属からなる主金型の型キャビティを形成する型壁面を、
耐熱性重合体からなる0.05〜1mm厚の断熱層で被
覆し、更に該断熱層表面に感光性樹脂を用いてシボ状微
細凹凸表面を形成する合成樹脂成形用金型の製法であ
る。
【0007】更に本発明は、感光性樹脂が感光性ポリイ
ミドからなる上記金型の製法である。金属から成る主金
型の表面を合成樹脂から成る薄い断熱層で被覆すること
により、成形品の型表面再現性を良くする方法について
は、多くの公知文献がある。しかし、従来これ等の金型
は簡易金型として成形回数が少ない成形には使用できる
ものの、数万回の成形に耐える本格金型には鋼鉄等の強
靱な材質で型キャビティを形成することがこれまでの常
識である。射出成形では2mm厚程度の薄肉の型キャビ
ティを高速で合成樹脂が射出されるため、鋼鉄等の強靱
な材質で型キャビティを形成することが数万回の成形を
行う本格金型ではこれまで必須と考えられている。
【0008】我々は、これについて更に深い研究を行
い、主金型の表面を薄い合成樹脂で被覆しても、一定の
条件を満たす合成樹脂から成る断熱層を使用すれば、数
万回の射出成形に耐えることを発見した。すなわち、射
出成形では、金型に射出された加熱可塑化樹脂は冷却さ
れた金型壁面に接触して接触面に直ちに固化層を形成
し、引続き射出される樹脂は固化層と固化層の間を進行
し、流動先端(flow front)に達すると、金
型壁面の方向へ向かい、金型壁面と接して固化層とな
る。すなわち、射出される樹脂は金型壁面を上から押し
つける様に流れ、金型壁面をひきずる様に流れない。従
って、金型表面を選択された合成樹脂から成る薄い断熱
層で被覆すれば、該断熱層は射出される樹脂で直接摩耗
することは無く、数万回の射出成形に耐え得ることを見
い出した。
【0009】本発明は、この耐久性に優れた断熱層被覆
金型の表面を、良好なしぼ状にする方法を示すものであ
る。以下に本発明について詳しく説明する。本発明法に
より製作される金型に使用される合成樹脂は一般の射出
成形やブロー成形等に使用できる熱可塑性樹脂であり、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポ
リスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ゴ
ム強化ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリアミド、
ポリエステル、ポリカーボネート、メタクリル樹脂、塩
化ビニール樹脂等である。合成樹脂には1〜60%の樹
脂強化物が含有することもできる。樹脂強化物とは各種
ゴム、ガラス繊維、カーボン繊維等の各種繊維、タル
ク、炭酸カルシウム、カオリン等の無機粉末等である。
特に良好に使用できるのはゴム強化合成樹脂であり、そ
の中で更に良好に使用できるのはゴム強化スチレン系樹
脂である。ゴム強化ポリスチレン、ABS樹脂、AAS
樹脂、MBS樹脂等は最も良好に使用できる。
【0010】本発明で作製される金型で成形される成形
品は、弱電機器、電子機器等のハウジング、各種日用
品、各種工業部品等の一般に使用される合成樹脂射出成
形品であり、多点ゲートで成形され、多くのウエルドラ
インが発生する成形品に良好に応用できる。本発明に述
べる金型からなる主金型とは、鉄又は鉄を主成分とする
鋼材、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合
金、亜鉛合金、ベリリウム−銅合金等の一般に合成樹脂
の成形に使用されている金属金型を包含する。特に鋼材
から成る金型が良好に使用できる。
【0011】本発明で断熱層に用いる耐熱性重合体と
は、ガラス転移温度が140℃以上、好ましくは160
℃以上、及び/又は融点が230℃以上、好ましくは2
50℃以上の耐熱性重合体である。耐熱性重合体の熱伝
導率は、一般に0.0001〜0.002cal/cm
・sec・℃であり、金属より大幅に小さい。また、該
耐熱性重合体の破断伸度は5%以上、好ましくは10%
以上、更に好ましくは15%以上の靭性のある重合体が
好ましい。破断伸度の測定法はASTMD638に準じ
て行い、測定時の引っ張り速度は5mm/分である。
【0012】本発明で断熱層として良好に使用できる重
合体は、主鎖に芳香環を有する耐熱性重合体であり、有
機溶剤に溶解する各種非結晶性耐熱重合体、各種ポリイ
ミド等が良好に使用できる。非結晶性耐熱重合体として
は、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリル
スルホン、ポリアリレート、ポリフェニレンエーテル等
である。
【0013】ポリイミドは各種あるが、直鎖型高分子量
ポリイミドや、一部架橋型のポリイミドが良好に使用で
きる。一般に直鎖型高分子量ポリイミドは破断伸度が大
きく強靭であり、耐久性に優れており特に良好に使用で
きる。表1に示す直鎖型高分子量ポリイミド等は良好に
使用できる。
【0014】
【表1】
【0015】更に本発明では、断熱層と主金型の熱膨張
係数が近い程好ましい。好ましくは断熱層の熱膨張係数
は主金型の熱膨張係数の4倍以下、0.5倍以上であ
り、更に好ましくは3倍以下、0.6倍以上であり、最
も好ましくは1.5倍以下、0.8倍以上である。合成
樹脂の射出成形では成形中に繰り返し加熱/冷却が行わ
れ、熱膨張係数が大きく異なると応力が発生する。ま
た、主金型を断熱層で被覆する時にも加熱/冷却が行わ
れて応力が発生する。この応力がある値以上になると断
熱層の剥離に至る。表2に低熱膨張ポリイミドの熱膨張
係数の例を示す。各種低熱膨張ポリイミドは良好に使用
できる。
【0016】
【表2】
【0017】射出成形は複雑な形状の成形品を一度の成
形で得られるところに経済的価値がある。この複雑な金
型表面を耐熱性重合体で被覆し、且つ強固に密着させる
には、耐熱性重合体溶液および/又は耐熱性重合体前駆
体溶液を塗布し、次いで加熱して耐熱性重合体を形成さ
せることが最も好ましい。従って、本発明の耐熱性重合
体あるいは耐熱性重合体前駆体は溶剤に溶解できること
が好ましい。
【0018】可とう性が付与されたエポキシ樹脂、シリ
コーン系樹脂、メラミン系樹脂等も同様に良好に使用で
きる。特に可とう性が付与された変性エポキシ樹脂は良
好に使用できる。本発明の断熱層と主金型との密着力は
大きいことが好ましく、室温で0.5kg/10mm巾
以上が好ましく、更に好ましくは0.8kg/10mm
巾以上、特に好ましくは1kg/10mm巾以上であ
る。これは密着した断熱層を10mm巾に切り、接着面
と直角方向に20mm/分の速度で引張った時の剥離力
である。この剥離力は測定場所、測定回数によりかなり
バラツキが見られるが、最小値が大きいことが重要であ
り、安定して大きい剥離力であることが好ましい。本発
明に述べる密着力は金型の主要部の密着力の最小値であ
る。
【0019】断熱層の厚みは0.05mmから1mmの
範囲で適度に選択される。特に好ましくは0.1から
0.5mmである。主金型表面を耐熱性樹脂からなる断
熱層で被覆し、その断熱層表面に射出された加熱樹脂が
接触すると、型表面は樹脂の熱を受けて昇温する。断熱
層の熱伝導率が小さいほど、また、断熱層が厚いほど、
型表面温度は高くなる。本発明では、射出された合成樹
脂が冷却された型表面に接触してから、少なくとも0.
1秒の間、型表面温度が成形される樹脂の軟化温度以上
の状態であることが好ましい。型表面に断熱層が無い場
合には、0.01秒後には型表面温度は殆ど主金型温度
と同一温度となるが、適度な厚みの断熱層で被覆するこ
とで、少なくとも0.1秒の間型表面を軟化温度以上の
状態にすることがでる。
【0020】射出成形時の型表面温度の変化は、合成樹
脂、主金型、断熱層の温度、比熱、熱伝導率、密度、結
晶化潜熱等から計算できる。例えば、ADINA及びA
DINAT(マサチューセッツ工科大学で開発されたソ
フトウェア)等を用い、非線形有限要素法による非定常
熱伝導解析により計算できる。
【0021】ここに述べる樹脂の軟化温度とは合成樹脂
が容易に変形し得る温度であり、非結晶性樹脂ではビカ
ット軟化温度(ASTM D1525)、硬質結晶性樹
脂では熱変形温度(ASTM D648 荷重18.6
kg/cm2 )、軟質結晶性樹脂では熱変形温度(AS
TM D648 荷重4.6kg/cm2 )でそれぞれ
示す温度とする。硬質結晶性樹脂とは、ポリオキシメチ
レン、ナイロン6、ナイロン66等であり、軟質結晶性
樹脂とは、各種ポリエチレン、ポリプロピレン等であ
る。本発明に述べる感光性樹脂とは、紫外線等により樹
脂に架橋が起こり不溶となる樹脂である。本発明の感光
性樹脂は金型の表面の断熱層として使用されるため、前
記の断熱層と同様に、強靭で耐熱性がある樹脂が好まし
い。最も好ましい感光性樹脂は、感光性ポリイミドであ
る。代表的な感光性ポリイミドを下記化1に示す。
【0022】
【化1】
【0023】この感光性ポリイミドはポリイミドの前駆
体であり、紫外線で架橋を起こして不溶となり、次いで
行う加熱キュアでイミド環を形成して高耐熱性樹脂とな
る。代表的感光性ポリイミドとして、エステル型感光性
ポリイミドとイオン型感光性ポリイミドがある。本発明
では断熱層被覆金型の断熱層の表面に感光性樹脂を塗布
し、次いで適度なシボ状に紫外線を照射して、紫外線照
射した部分を架橋して不溶とし、次いで溶剤により未架
橋部分を溶解して取り除き、次いで加熱キュアしてシボ
状高耐熱性樹脂とする。
【0024】本発明に述べるシボ状とは、大小の皮シ
ボ、ヘアーライン状シボ等で、一般に合成樹脂の射出成
形用金型に使用されている各種シボである。本発明を図
面を用いて説明する。図1は、本発明の金型の製法の各
工程を示す。図2〜5は、主金型温度を50℃、ゴム強
化ポリスチレンの温度が240℃で射出成形された時の
金型壁面付近の温度分布の変化の計算値を示す。
【0025】図1に於いて、金属からなる金型1(1−
1)の金型キャビティを構成する型壁面を耐熱性重合体
からなる断熱層2で被覆する(1−2)。該断熱層2の
表面に、下記化2に示す感光性ポリイミド3を塗布する
(1−3)。塗布された感光性ポリイミド3の表面にシ
ボ状マスキングフィルム4を張り付ける(1−4)。表
面から紫外線を露光する(1−5)。紫外線で露光され
た部分の感光性ポリイミド5は下記化3に示す様に架橋
が起こり、溶剤に不溶になる。露光されなかった感光性
ポリイミドの部分を溶剤で溶解して取り去る(1−
6)。最後に、加熱キュアを行い、イミド環を形成して
下記化4に示すポリイミド6にし、本発明が目的とする
シボ状表面を有する断熱層被覆金型を得る(1−7)。
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】表面凹凸の大きさは塗布する感光性ポリイ
ミドの厚みにより調節できる。シボの形状はマスキング
フィルムにより調節できる。感光性ポリイミドから形成
されるポリイミド6は断熱層1に密着している必要があ
る。断熱層1と感光性ポリイミドから形成されるポリイ
ミド6の密着性を上げるために、断熱層1に直鎖型高分
子量ポリイミド前駆体溶液から形成されたポリイミドを
使用し、更に該ポリイミドもイミド環が半分程度形成さ
れた半硬化ポリイミドを使用し、図1−6から図1−7
に移る時の加熱キュアで一緒に100%イミド化するこ
とが特に好ましい。
【0030】本発明の断熱層被覆金型を用いて成形する
と、断熱層により型表面が射出樹脂により加熱されなが
ら成形されるため、成形品は型表面のシボ形状の再現性
が良く、従って、ウエルドライン等の目立ちも少なくな
り、塗装仕上げ等の後加工が省略できることになる。次
に図2〜図5を用いて成形時に型表面が昇温することを
示す。
【0031】図2、図3、図4及び図5は主金型温度を
50℃、ゴム強化ポリスチレンの温度が240℃で射出
成形されたときの金型壁面付近の温度分布の変化の計算
値を示してる。図中の各曲線の数値は加熱された合成樹
脂が冷却された金型壁に接触してからの時間(秒)を示
してる。加熱された合成樹脂は型壁面に接触して、急速
に冷却され、型表面は加熱された合成樹脂から熱を受け
て昇温する。図に示すように、金型表面を断熱層(ポリ
イミド)で被覆すると(図3及び図4)、合成樹脂と接
触する断熱層表面の温度上昇は大きくなり、温度低下速
度も小さくなる。
【0032】断熱層で被覆されると合成樹脂が金型壁に
接触してからの時間が短いほど、型表面温度は高くな
り、断熱層被覆により金型温度を大巾に上昇させたのと
同等の効果が得られる。図中の秒数は合成樹脂が型表面
に接触してから経過した秒数を示し、接触表面に高射出
圧力がかかる時の型表面温度をこの曲線から読み取るこ
とができる。
【0033】図5は断熱層のポリイミド表面の温度が、
該表面に樹脂が接触してからの時間によってどう変化す
るかを示す。樹脂が型表面に接触してから0.4秒後に
型表面を合成樹脂の軟化温度以上に保つにはポリイミド
を0.1mmを越える厚みに被覆する必要がある。この
ことは金型温度と合成樹脂の軟化温度等により異なる
が、一般には金型温度は50℃付近で成形され、また、
実用される合成樹脂の軟化温度は100℃付近以上であ
る。本発明を主に射出成形で説明したが、ブロー成形等
の他の成形法でも同様である。
【0034】
【実施例】次の主金型、ポリイミド、感光性ポリイミド
を用いる。 主金型:鋼材(S55C)でつくられ、100mm×1
00mmの正方形、厚さ2mmの平板状型キャビティを
有し、型表面は鏡面状である。該表面に0.02mm厚
の鏡面状クロムメッキを有する。 ポリイミド前駆体:直鎖型ポリイミド前駆体、ポリイミ
ドワニス「トレニース♯3000」(東レ(株)製 商
品名)。硬化後のポリイミドのTgは300℃、破断伸
度60%。 感光性ポリイミド:感光性ポリイミド「パイメル」(旭
化成工業(株)製 商標)。硬化後のポリイミドのTg
は300℃、破断伸度は30%である。
【0035】主金型にポリイミド前駆体溶液を塗布し、
160℃に加熱し、次いでこの操作を7回繰り返して
0.14mm厚の断熱層を形成する。この断熱層は16
0℃で加熱しているため半分イミド化したポリイミドで
ある。次に、図1に示す工程を用いて、皮シボ状表面を
有する断熱層被覆金型を製作する。最後に、図1−7に
示す加熱キュアを300℃で行い、断熱層と感光性ポリ
イミドが一体になった皮シボ状表面を有する断熱層被覆
金型を製作する。該断熱層被覆金型を用いてゴム強化ポ
リスチレンで射出成形すると、ウエルドラインの目立ち
が極めて少ない射出成形品が得られた。
【0036】
【発明の効果】本発明法で、型表面がシボ状の断熱層被
覆金型を製作し、該金型で射出成形することにより、ウ
エルドラインの目立ちが極めて少ない成形品が得られ
る。この成形品は塗装等の後加工を省略することを可能
にし、大いに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシボ金型を製作する工程を示す説明図
である。
【図2】主金型温度を50℃、ゴム強化ポリスチレンの
温度が240℃で射出成形された時の、断熱層で被覆さ
れていない金型壁面付近の温度分布の変化の計算値を示
すグラフ図である。
【図3】主金型温度を50℃、ゴム強化ポリスチレンの
温度が240℃で射出成形された時の、0.1mmの断
熱層で被覆された金型壁面付近の温度分布の変化の計算
値を示すグラフ図である。
【図4】主金型温度を50℃、ゴム強化ポリスチレンの
温度が240℃で射出成形された時の、0.5mmの断
熱層で被覆された金型壁面付近の温度分布の変化の計算
値を示すグラフ図である。
【図5】主金型温度を50℃、ゴム強化ポリスチレンの
温度が240℃で射出成形された時の、断熱層のポリイ
ミド表面の温度と、樹脂がポリイミド表面に接触してか
らの時間との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 金属からなる金型 2 断熱層 3 感光性ポリイミド 4 シボ状マスキングフィルム 5 露光された感光性ポリイミド 6 ポリイミド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属からなる主金型の型キャビティを形
    成する型壁面を、耐熱性重合体からなる0.05〜1m
    m厚の断熱層で被覆し、更に該断熱層表面に感光性樹脂
    を用いてシボ状微細凹凸を形成する合成樹脂成形用金型
    の製法。
  2. 【請求項2】 感光性樹脂が感光性ポリイミドからなる
    請求項1記載の合成樹脂成形用金型の製法。
JP17806294A 1994-07-29 1994-07-29 合成樹脂成形用金型の製法 Withdrawn JPH0839572A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7923173B1 (en) * 2000-10-19 2011-04-12 Illinois Tool Works Inc. Photo definable polyimide film used as an embossing surface

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7923173B1 (en) * 2000-10-19 2011-04-12 Illinois Tool Works Inc. Photo definable polyimide film used as an embossing surface

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