JPH09141757A - 高透過、高拡散性の合成樹脂成形品及びその成形法 - Google Patents

高透過、高拡散性の合成樹脂成形品及びその成形法

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JPH09141757A
JPH09141757A JP7304774A JP30477495A JPH09141757A JP H09141757 A JPH09141757 A JP H09141757A JP 7304774 A JP7304774 A JP 7304774A JP 30477495 A JP30477495 A JP 30477495A JP H09141757 A JPH09141757 A JP H09141757A
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JP
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mold
synthetic resin
insulating layer
heat
temperature
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Withdrawn
Application number
JP7304774A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kataoka
紘 片岡
Nobuyuki Hosonuma
信行 細沼
Tokuji Ogawa
徳治 小川
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高透過、高拡散性の合成樹脂成形品及びその
成形法を提供する。 【解決手段】 ASTM−D1003で測定した全光線
透過率T(%)、拡散光線透過率D(%)、平行光線透
過率P(%)の関係が、T = D + P、P<
0.045Tである合成樹脂成形品、及び0.01〜3
mm厚で、表面が微細凹凸状である断熱層を被覆した金
型を用いた合成樹脂成形品の成形法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光拡散性に優れた
拡散板等の合成樹脂成形品及びその成形法に関するもの
で、更に詳しくは拡散光線透過率が大きく、平行光線透
過率が小さい合成樹脂成形品及びその成形法に関する。
【0002】
【従来の技術】光拡散性合成樹脂板としては、従来より
メタクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ポリ塩化
ビニル樹脂板等の透明性プラスチックシートに無機性或
いは有機性光拡散剤を配合したものが開発され使用され
ているが、ポリエステルフィルム等の薄いフィルムによ
る光拡散性フィルムも使用されるようになってきた。
【0003】これら光拡散性合成樹脂板は、照明用、グ
レージング用のほか、看板、後方から投影した文字、画
像等を写しだすリアープロジェクションスクリーン用と
して、更に近年、ワードプロセッサー等のOA機器に採
用されている液晶ディスプレー、或いは液晶カラーテレ
ビのバックライト光源の拡散板に多く使用されるように
なってきた。また、各種宣伝広告等のプリントフィルム
の明るさを確保し、光源を拡散せしめるための乳白色の
拡散シートとしても使用されている。
【0004】これらの光拡散性合成樹脂板の製造には、
透明な合成樹脂に炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バ
リウム、タルク、シリカ等の無機系光拡散剤を混合分散
せしめ、射出成形や押出成形で板状に成形するのが通常
の方法である。また、これら光拡散剤を透明な合成樹脂
板の表面に塗布する方法も用いられている。その他、有
機系光拡散剤として屈折率の異なる粉体も、フッ素樹脂
を始めメタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ペンゾクアナミ
ン、ポリエチレン、ナイロン、フェノール等の透明合成
樹脂に混合分散せしめて使用されるようになってきた。
【0005】しかしながら、これら光拡散性合成樹脂板
としての用途においては、光の高透過率と高拡散率が厳
しく要求される様になっており、特に近年急激に普及し
てきた液晶ディスプレーに不可欠のバックライト用の拡
散板のような用途では、上記従来製品での対応が極めて
困難になってきている状況にある。一方、本発明に関連
する成形法である、金型キャビティを形成する型壁面を
熱伝導率の小さい物質で被覆することにより金型表面再
現性を良くする方法は、米国特許第3544518号明
細書に射出成形について開示されている。更に、米国特
許第4919388号明細書には金属金型の金型キャビ
ティを構成する型壁面に、表面凹凸状の断熱層を被覆し
た金型が記載されている。しかしながら、この断熱層の
表面凹凸の形状、成形した成形品の表面状態、作用効果
等についての記載はほとんどなく、断熱層被覆金型で高
透過、高拡散性の合成樹脂を成形する報告はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の光拡散性合成樹
脂板製品で、光の透過率(全光線透過率)を高めようと
すると、混合されている光拡散剤の量を低減せざるを得
ない事から拡散率が低下する。拡散率を高めようとする
と光拡散剤の添加量を増量せざるを得ず、この結果とし
て全光線透過率が低下するということになる。すなわ
ち、全光線透過率と拡散率とは背反関係にあるのが実状
である。
【0007】このような実状を鑑み、本発明は、全光線
透過率を低減せしめずに、拡散率を高めた合成樹脂成形
品及びその成形法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は以下のとおりで
ある。 1.ASTM−D1003で測定した全光線透過率T
(%)、拡散光線透過率D(%)、平行光線透過率P
(%)の関係が、 T = D + P P < 0.045T である高透過、高拡散性の合成樹脂成形品。 2.合成樹脂の成形法に於いて、金属からなる主金型の
型キャビティを構成する型表面、あるいは金属からなる
ロール表面を、耐熱性重合体からなる断熱層で0.01
〜3mm厚に被覆し、該断熱層表面は微細凹凸状であ
り、合成樹脂の軟化温度から20℃を減じた温度以下に
冷却された主金型あるいはロールの断熱層表面に加熱可
塑化した合成樹脂を押し付けることにより合成樹脂を成
形する、高透過、高拡散性の合成樹脂成形品の成形法。 3.合成樹脂の成形法に於いて、金属からなる主金型の
型キャビティを構成する型表面、あるいは金属からなる
ロール表面を、耐熱性重合体からなる断熱層で0.01
〜3mm厚に被覆し、更に該断熱層表面に断熱層厚みの
1/3以下の金属層を被覆し、該金属層表面は微細凹凸
状であり、合成樹脂の軟化温度から20℃を減じた温度
以下に冷却された主金型あるいはロールの最表面の金属
層表面に加熱可塑化した合成樹脂を押し付けることによ
り合成樹脂を成形する、高透過、高拡散性の合成樹脂成
形品の成形法。 4.成形法が射出成形法である上記2又は3の高透過、
高拡散性の合成樹脂成形品の成形法。 5.成形法がシート押出成形法である上記2又は3の高
透過、高拡散性の合成樹脂成形品の成形法。
【0009】次に本発明を詳細に説明する。本発明に用
いられる合成樹脂は透明な熱可塑性樹脂であり、メタク
リル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニール樹脂、
ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、ポリエステル樹脂等が良好に使用できる。これらの
合成樹脂には、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、シリコーン球状粒子等の無機物微粒子、異種の透
明合成樹脂の微粒子等の一般に使用されている各種の拡
散剤を適量配合することができる。
【0010】本発明において、透明性樹脂の材料として
特に好ましく採用されるのはメタクリル樹脂である。本
発明で用い得るメタクリル樹脂はメチルメタクリレート
(以後MMAと略称する。)を主成分とする重合体であ
り、MMAの重合体(以後PMMAと略称する。)、M
MAを含有する共重合体、PMMAあるいはMMA共重
合体に他ポリマーを配合したポリマーブレンド、その他
各種の配合物を添加したもの等である。MMA共重合体
にはMMAとアルキルアクリレートの共重合体が良好に
使用できる。アルキルアクリレートとしてメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート
等の1〜10重量%共重合体が良好に使用できる。MM
A−無水マレイン酸−スチレン3元系共重合体、MMA
−メチルメタアクリルアミド共重合体等の耐熱アクリル
樹脂も良好に使用できる。この他、MMAとスチレン、
スチレン誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリル酸、メタクリル酸の1種あるいは2種以上
の共重合体が使用できる。メタクリル樹脂は、他の透明
性樹脂材料と比較しても透明度が高く、屋外で使用して
も黄変しにくく耐候性に最も優れた樹脂であり、さらに
表面硬度、剛性という点でも優れている。
【0011】本発明の高透過、高拡散性の拡散板の厚さ
はその目的、樹脂の種類、成形法などによって任意のも
のが用い得る。一般には0.3mm以上のものが好まし
く、更に好ましくは0.5〜4mm程度である。本発明
の高透過、高拡散性の合成樹脂は、全光線透過率T
(%)、拡散光線透過率D(%)、平行光線透過率P
(%)の関係が、T=D+P、P<0.045Tの関係
にある。好ましくは P<0.04T、T>50%の関
係にある。従来、拡散光線透過率D(%)を大きくしよ
うとすると、全光線透過率T(%)が大きく低下し、高
透過、高拡散性の合成樹脂成形品を経済的に得ることは
困難であった。本発明の高透過、高拡散性の拡散板の光
学特性は、ASTMD1003の試験法に従い全光線透
過率、拡散光線透過率、平行光線透過率を測定する。
【0012】本発明に述べる主金型やロールを構成する
金属とは、鉄又は鉄を主成分とする鋼材、アルミニウム
又はアルミニウムを主成分とする合金、亜鉛合金、ベリ
リウム−銅合金等の一般に合成樹脂の成形で金型材やロ
ール材に使用されている金属を包含する。特に鋼材から
成る金型やロールが良好に使用できる。これらの金属か
らなる主金型の型キャビティを構成する型表面、あるい
はロール表面は硬質クロムやニッケル等でメッキされて
いることが好ましい。
【0013】本発明で断熱層に用いる耐熱性重合体と
は、成形される合成樹脂の成形温度より高い軟化温度を
有する重合体であり、好ましくは、ガラス転移温度が1
40℃以上、より好ましくは160℃以上、及び/又は
融点が200℃以上、より好ましくは250℃以上の耐
熱性重合体である。耐熱性重合体の熱伝導率は一般に
0.0001〜0.002cal/cm・sec・℃で
あり、金属より大幅に小さい。また、該耐熱性重合体の
破断伸度は3.5%以上が好ましく、更に好ましくは5
%以上の靭性のある重合体が好ましい。破断伸度の測定
法はASTMD638に準じて行い、測定時の引っ張り
速度は5mm/分である。
【0014】本発明で断熱層として良好に使用できる重
合体は、主鎖に芳香環を有する耐熱性重合体であり、例
えば、有機溶剤に溶解する各種非結晶性耐熱性重合体、
各種ポリイミド等が良好に使用できる。非結晶性耐熱性
重合体としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルイミド等が挙げられる。これらの非結
晶性耐熱性重合体にはカーボン繊維等の充填材を配合す
ることにより熱膨張係数を低下させて本発明の断熱層と
して使用することができる。ポリイミドは各種あるが、
直鎖型高分子量ポリイミド、ポリアミドイミド、一部架
橋型のポリイミドが良好に使用できる。一般に直鎖型高
分子量ポリイミドは破断伸度が大きく強靭であり、耐久
性に優れており特に良好に使用できる。
【0015】更に、本発明では選択された熱硬化性樹脂
も断熱層として使用できる。すなわち、ガラス転移温度
が140℃以上で、破断伸度が3.5%以上の熱硬化性
樹脂硬化物が良好に使用できる。例えば、エポキシ樹脂
硬化物、ポリシアヌレート、あるいはこれ等を含む配合
物等は良好に使用できる。更に、熱膨張係数を小さくし
た熱硬化性樹脂硬化物、すなわち各種充填材を適量配合
したエポキシ樹脂等が使用できる。エポキシ樹脂は一般
に熱膨張係数が大きく、金属金型との熱膨張係数の差は
大きい。しかし、熱膨張係数が小さいガラス、シリカ、
タルク、クレー、珪酸ジルコニウム、珪酸リチウム、炭
酸カルシウム、アルミナ、マイカ等の粉体や粒子、ガラ
ス繊維、ウイスカー、炭素繊維等の繊維等の適量をエポ
キシ樹脂に配合し、金属金型との熱膨張係数の差を小さ
くした充填材配合エポキシ樹脂は本発明の断熱層として
良好に使用できる。これらの充填材配合エポキシ樹脂
に、更にポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、
ナイロン、ゴム等の強靭性を与える各種配合物を加え、
熱膨張係数を下げ、且つ、強靭性を与えた配合エポキシ
樹脂は良好に使用できる。
【0016】本発明では、主金型あるいはロールと接す
る断熱層は主金型やロールを構成する金属との熱膨張係
数の差が小さいことが好ましい。すなわち、本発明で
は、断熱層と接する主金型及び/又は金属層の熱膨張係
数と断熱層の熱膨張係数の差が4×10-5/℃未満であ
ることが好ましく、更に好ましくは3×10-5/℃未満
である。一般に金属は重合体より熱膨張係数が小さく、
従って、熱膨張係数が小さい耐熱性重合体を選択するこ
とが好ましい。ここに述べる熱膨張係数は線膨張係数で
ある。断熱層の熱膨張係数は断熱層の面方向の線膨張係
数であり、JISK7197−1991に示される方法
で測定し、50℃と250℃の温度間の平均値、あるい
は断熱層のガラス転移温度が250℃以下の場合には、
50℃と該ガラス転移温度間の平均値で示す。
【0017】本発明では2層以上の断熱層からなる金型
やロールも良好に使用できる。この場合には少なくとも
断熱層に接する主金型やロール及び/又は金属層の熱膨
張係数と断熱層の熱膨張係数の差が小さいことが好まし
く、4×10-5/℃未満であることが好ましい。主金型
やロールに断熱層及び金属を被覆する時、並びに、本発
明の成形法で成形を行う時には、主金型やロールと断熱
層の界面、及び/又は金属層と断熱層の界面に最も激し
い応力が発生する。この界面を形成する両層に熱膨張係
数が近い物を選択して使用することにより、発生する応
力を低減できる。
【0018】主金型やロールと断熱層の間、あるいは断
熱層と金属層の間の剥離の原因は熱膨張係数の差だけで
はない。しかし、熱膨張係数の差が極めて大きな要因で
ある。主金型やロールと断熱層の間、及び/又は断熱層
と金属層の間の密着力が大きく、断熱層の引っ張り弾性
率が小さく、破断伸度が大きい、いわゆるゴム状の軟質
材質の断熱層であれば、熱膨張係数の差が若干大きくて
も剥離は生じない。しかし、断熱層に適した材質、すな
わち、耐熱性が高く、硬度が大きく、研磨により鏡面に
なりやすい等を満たす断熱材は、一般に弾性率が大きい
主鎖に芳香環を有する耐熱性硬質合成樹脂であり、この
耐熱性硬質合成樹脂層を主金型やロール及び/又は金属
層に密着させ、剥離を起こさせない様にするには、熱膨
張係数の差が小さいことが好ましい。
【0019】本発明に良好に使用できる主金型やロール
の金属、及び最表面に被覆する金属層の金属、断熱層の
耐熱性重合体、及び一般の合成樹脂の熱膨張係数を表1
に示す。
【0020】
【表1】
【0021】主金型、ロール、金属層の熱膨張係数が大
きくなれば、相対的に熱膨張係数の大きい断熱層が使用
できる様になる。金型やロール材質として鋼鉄が最も多
く使用されているが、最近アルミニウム合金や亜鉛合金
も使用される様になってきた。本発明では熱膨張係数が
近ければ近い程好ましく、主金型やロールに鋼鉄を使用
した場合には熱膨張係数が極めて小さい低熱膨張型ポリ
イミド等は良好に使用できる。
【0022】表2に本発明に良好に使用できる耐熱性重
合体の構造とガラス転移温度(Tg)を示す。
【0023】
【表2】
【0024】射出成形は複雑な形状の成形品を一度の成
形で得られるところに経済的価値がある。この複雑な金
型表面を耐熱性重合体で被覆し、且つ強固に密着させる
には、耐熱性重合体溶液、及び/又は耐熱性重合体前駆
体溶液を塗布し、次いで加熱して耐熱性重合体の断熱層
を形成させることが最も好ましい。従って、本発明の耐
熱性重合体、あるいは耐熱性重合体の前駆体は溶剤に溶
解できることが好ましい。ポリイミドの前駆体であるポ
リアミド酸の溶液を型表面やロール表面に塗布し、次い
で加熱キュアを行い型表面やロール表面上にポリイミド
を形成する方法は良好に使用できる。下記化1にポリア
ミド酸からポリイミドを形成する反応式を示す。
【0025】
【化1】
【0026】ポリイミドの前駆体のポリアミド酸溶液を
型表面やロール表面に塗布し、次いで加熱キュアを行い
ポリイミドを形成した場合、加熱キュア温度、及び/又
は加熱キュア雰囲気によりポリイミドのガラス転移温度
や熱膨張係数が異なる。一般に加熱キュア温度が高い程
ガラス転移温度が高くなり、また熱膨張係数が小さくな
る。ポリアミド酸は一般に250℃以上にすればほとん
どイミド化が100%進行しポリイミドが形成される
が、ポリイミドになってからの分子の動きが熱膨張係数
に影響を与えると考えられている。
【0027】ポリイミドは蒸着重合法で主金型表面を被
覆することもできる。本発明においては断熱層と主金型
やロール、及び/又は断熱層と金属層との密着力は大き
いことが必要であり、室温で0.5kg/10mm巾以
上、好ましくは0.8kg/10mm巾以上、更に好ま
しくは1kg/10mm巾以上である。これは密着した
金属層、あるいは金属層と断熱層を10mm巾に切り、
接着面と直角方向に20mm/分の速度で引張った時の
剥離力である。この剥離力は測定場所、測定回数により
かなりバラツキが見られるが、最小値が大きいことが重
要であり、安定して大きい剥離力であることが好まし
い。本発明に述べる密着力は金型やロールの主要部の密
着力の最小値である。密着力を向上させるため、主金型
やロールの表面を微細な凹凸状にしたり、各種メッキを
したり、プライマー処理をすることは適宜実施できる。
【0028】射出成形は複雑な形状の型物が一度の成形
でできることが最大の長所であり、そのため金型キャビ
ティは一般に複雑な形状をしている。しかし、この複雑
な形状の金型キャビティ表面に鏡面状に被覆物質を塗布
することは極めて困難でり、そのため塗布された被覆層
を後から表面研磨して鏡面状に仕上げることは最も良好
な方法である。
【0029】ロール表面は射出成形金型表面に比較して
形状が簡単であるため、ポリイミド等の耐熱性重合体の
フィルムやシートをロール表面に貼り付けることも必要
に応じて使用できる。断熱層の全厚みは0.01mm〜
3mmの範囲で適度に選択される。好ましくは、射出成
形においては0.05mmから1mmである。0.05
mm未満の薄い断熱層では、成形品の外観改良効果が少
ない。3mmを越える断熱層厚みでは金型内冷却時間が
長くなり、経済的観点から好ましくない。
【0030】本発明で使用される金型の断熱層の表面に
被覆される金属層に用いられる金属は、一般に金属メッ
キや金属溶射等に用いられる金属であり、クロム、ニッ
ケル、銅、亜鉛、鉄、アルミニウム、チタン、錫−コバ
ルト合金、鉄−ニッケル合金等の1種又は2種以上であ
る。金属層は断熱層の表面に被覆され、その厚みは該断
熱層の厚みの1/3以下であり、好ましくは1/5以下
で、且つ、0.005mm〜1mm、更に好ましくは
0.01〜0.5mmの範囲から適度に選択される。そ
の表面は艶消し状の凹凸状である。本発明に述べる金属
層の厚みは金型の凹部の厚みである。金属層が厚すぎる
と成形時の型表面再現性が悪くなる。また、金属層が薄
すぎると、金属層をつける目的の一つである型表面の傷
つき防止等が達成できなくなる。
【0031】本発明の金属層は種々の方法で被覆できる
が、メッキにより良好に被覆される。ここに述べるメッ
キは化学メッキ(無電解メッキ)と電解メッキである。
一般には次の工程のいくつかを経てメッキされる。すな
わち、まず断熱層に接して化学メッキが行われる。前処
理→化学腐食(酸やアルカリによる化学エッチング:表
面を適度な凹凸にする)→中和→感受性化処理(合成樹
脂表面に還元力のある金属塩を吸着させて活性化を効果
あらしめる)→活性化処理(触媒作用を有するパラジウ
ム等の貴金属を樹脂表面に付与)→化学メッキ(化学ニ
ッケルメッキ、化学銅メッキ等)→電解メッキ(電解ニ
ッケルメッキ、電解銅メッキ、電解クロムメッキ等)。
【0032】断熱層とメッキ層の密着力を増大させるた
め、断熱層の最表面を形成する断熱材に炭酸カルシウ
ム、酸化珪素、酸化チタン、炭酸バリウム、硫酸バリウ
ム等の無機物、各種重合体等の有機物の微粉末を配合
し、化学腐食で該粉末を溶出して表面を適度な凹凸にす
ることは極めて良好に使用できる。次に、本発明に良好
に使用できる化学ニッケルメッキについて詳しく述べ
る。
【0033】化学メッキは、金属イオンを還元剤により
金属に還元析出させるものである。一般的に化学メッキ
は次の条件を満たすことが必要である。(1)メッキ液
を調整したままの状態で還元剤が自己分解をせずに安定
であること。(2)還元反応後の生成物が沈殿を生じな
いこと。(3)析出速度がpH、液温度により制御でき
ること等があげられる。化学ニッケルメッキでは還元剤
に次亜燐酸ソーダ、水素化ホウ酸等が使用され、特に次
亜燐酸ソーダが良好に使用される。上記の条件を満たす
ためには、化学メッキ液中に主成分(金属塩、還元剤)
以外に補助成分(pH調整剤、緩衝剤、促進剤、安定
剤、等)が加えられる。
【0034】本発明において断熱層に密着する好ましい
化学ニッケルメッキ層は燐を1重量%以上、5重量%未
満含有し、更に好ましくは2重量%以上、5重量%未満
含有する。この化学ニッケルメッキ層の厚みは一般にプ
ライマーと称される程度の薄層で十分であり、好ましく
は0.1〜5μm、更に好ましくは0.2〜2μm程度
である。還元剤として次亜燐酸ソーダが各種補助成分と
共に使用されると、結果的に形成されるニッケルメッキ
には燐が含有される。本発明に用いられる断熱層被覆金
型では、化学ニッケルメッキ層を断熱層にしっかりと密
着させることが必要であり、そのために化学ニッケルメ
ッキの初期はメッキ液の温度を下げ、pHを調節するこ
とによりメッキ速度を遅くし、小粒径のメッキ粒子を生
成させ、断熱層表面の微細凹凸の内部にまでメッキを入
り込ませることが好ましい。一定厚みのメッキ層が形成
された後は、メッキ速度を上げて効率良くメッキを行
う。この結果、断熱層に接するニッケルメッキ層は燐を
1重量%以上、5重量%未満を含有するニッケルメッキ
層になり、その上のメッキ層は電解ニッケルメッキ層、
電解クロムメッキ層、燐を5〜14重量%含有する化学
ニッケルメッキ層等になる。断熱層表面に直接燐含量が
多い化学ニッケルメッキ、特に燐を8重量%以上含有す
る化学ニッケルメッキを行うと、一般にニッケルの生成
粒子が大きくなり、メッキ層の密着力が低くなる。
【0035】本発明において断熱層として最も適してい
るポリイミド層表面への金属メッキについて詳しく説明
する。ポリイミド表面への金属メッキはポリイミド表面
を適度な凹凸状にすることからはじめる。この方法とし
て米国特許第4775449号や同第4842946号
明細書等に示されている様に、ポリイミド表面をアルカ
リで処理することにより表面を微細凹凸にすることが一
般的である。即ち、ポリイミドはアルカリに弱く、微細
凹凸状になりやすい。しかし、断熱層表面の金属層は合
成樹脂成形中に厳しい冷熱サイクルにさらされるため、
ポリイミド表面を単にアルカリで処理した程度のことで
は厳しい冷熱サイクルに耐えるだけの十分な密着強度を
得ることが難しい。我々は種々検討の結果、ポリイミド
表面層に炭酸カルシウム、酸化チタン等の微粉末を配合
したポリイミドを被覆し、その表面を強酸溶液でエッチ
ングして表層部にある炭酸カルシウム、酸化チタン等の
微粉末とポリイミドの一部を溶出させてポリイミド層表
面を適度な凹凸状にし、次いで、中和、感受性化処理、
活性化処理を経て、化学ニッケルメッキを行う方法が本
発明に良好に使用できることを発見した。本発明に良好
に使用できる具体例を更に詳しく次に示す。平均粒径が
0.005〜1μm程度、好ましくは0.05〜0.5
μmの微細な炭酸カルシウムや酸化チタン等の微粉末
を、ポリイミドに対して1〜30重量%、好ましくは5
〜25重量%配合し、十分にポリイミドと混練して配合
したポリイミド層をポリイミド最表面層とする。該最表
面層の厚みは1〜30μmが好ましい。これらの微粉末
は凝集しやすく、ポリイミド前駆体溶液と良く混練して
十分に分散させ、それを金型表面に塗布し、加熱してポ
リイミド化する。次いで、該ポリイミド表面をクロム
酸、硫酸、燐酸等が含まれる強酸溶液でエッチング処理
し、表層にある微粉末とポリイミドの一部を溶出してポ
リイミド表面に適度な微細な凹凸を形成し、次いで中
和、感受性化処理、活性化処理を経て、次亜燐酸ソーダ
等を還元剤として化学ニッケルメッキを行う。化学ニッ
ケルメッキは低温度、弱アルカリ性の状態で低速度で行
い、生成するニッケル粒子を小さくし、ポリイミド層表
面の微細な凹凸の内部にまで均一にニッケルが入り込ん
だニッケルメッキとすることにより、密着力を著しく向
上させる方法が本発明に極めて好ましい方法である。
【0036】一般に化学ニッケルメッキは酸性状態で、
温度を上げて、メッキ効率を良くして行われている。次
亜燐酸ソーダを還元剤として使用し、弱アルカリ状態で
低温、低速度で化学ニッケルメッキを行うと、ニッケル
メッキ中の燐含有量は1重量%以上5重量%未満にな
る。本発明の断熱層に接する化学ニッケルメッキ層の好
ましい組成は、1重量%以上5重量%未満の燐を含有す
ることである。
【0037】本発明に述べる化学ニッケルメッキを低温
度、低速度で行うとは、一般に行われている化学ニッケ
ルメッキより低温度、低速度で行うことを示すが、好ま
しくは50℃以下5℃以上、更に好ましくは40℃以下
10℃以上の温度であり、また好ましくは1時間当たり
10μm以下0.1μm以上の速度である。断熱層に強
固に密着する薄層化学ニッケルメッキの上には各種のメ
ッキ層をつけることができる。該薄層化学ニッケルメッ
キの上に更につけるメッキの好ましい具体例を次に示
す。 (1)化学ニッケルメッキ(燐を5〜18重量%含有) (2)電解クロムメッキ (3)電解ニッケルメッキ(硫黄含有量が0.0005
重量%程度)、及び/又は電解ニッケルメッキ(硫黄含
有量が0.005重量%程度) (4)化学銅メッキ (5)電解銅メッキ これ等のメッキから選択された少なくとも1層が被覆さ
れることが好ましい。
【0038】本発明に良好に使用できるこれらの金属メ
ッキは断熱層の凹凸表面に密着している。従って、メッ
キ層と断熱層の界面はメッキ層と断熱層が相互に入り込
んだ形状をしている。この場合の本発明に述べる金属層
の厚みは金属が50容量%以上を占める部分の厚みを用
い、断熱層厚みは断熱材が50容量%を越える部分の厚
みを用いることとする。
【0039】本発明の金属層は溶射法でも被覆される。
溶射法は一回の操作で厚肉に塗布できる長所があり、金
属層を厚肉につけたい場合には良好な方法である。溶射
法として、ガス法、アーク法、プラズマ法、レーザー法
等の溶射方法が適度に選択して使用できる。ロール表面
は射出成形金型表面に比較して形状が簡単であり、ロー
ル表面の断熱層表面に金属フィルムやシートを貼り付け
て金属層を形成する方法も必要に応じて使用できる。
【0040】本発明の断熱層表面及び金属層表面の微細
凹凸状化は種々の方法で行うことができる。好ましい微
細凹凸状は凹凸の山と谷の頂部の丸みが少なく、成形品
の表面に対して平行な面の面積割合の極力少ない凹凸で
ある。これらの凹凸は型表面の選択されたサンドブラス
ト法により得られる。即ち、丸みのない角ばったカーボ
ランダム等の微粒子を吹き付けることにより得られる。
【0041】本発明では主金型温度、あるいはロール温
度を合成樹脂の軟化温度から20℃を減じた温度以下に
冷却して成形される。好ましくは合成樹脂の軟化温度か
ら30℃を減じた温度以下、15℃以上で成形される。
主金型温度は成形サイクルタイムに大きな影響を与え、
極力低温で成形することが好ましく、本発明は主金型温
度を低温にしても型表面再現性を良くする成形法に係わ
る。
【0042】本発明に述べる樹脂の軟化温度とは合成樹
脂が容易に変形し得る温度であり、非結晶性樹脂ではビ
カット軟化温度(ASTM D1525)、硬質結晶性
樹脂では熱変形温度(ASTM D648 荷重18.
6kg/cm2 )、軟質結晶性樹脂では熱変形温度(A
STM D648 荷重4.6kg/cm2 )でそれぞ
れ示す温度とする。硬質結晶性樹脂とは、ポリオキシメ
チレン、ナイロン6、ナイロン66等であり、軟質結晶
性樹脂とは、各種ポリエチレン、ポリプロピレン等であ
る。
【0043】型表面再現性を良くする手段として、成形
条件で改良することが考えられる。各種成形条件の中で
最も大きな影響のあるのは金型温度であり、金型温度を
高くする程好ましい。しかし、金型温度を高くすると、
可塑化された樹脂の冷却固化に必要な冷却時間が長くな
り成形能率が下がる。このため、金型温度を高くするこ
となく型表面の再現性を良くし、また金型温度を高くし
ても必要な冷却時間が長くならない方法が要求されてい
る。金型に加熱用、冷却用の孔をそれぞれとりつけてお
き、熱媒、冷媒を交互に流して金型の加熱、冷却を繰り
返す方法も行われているが、この方法は熱の消費量も多
く、冷却時間が長くなる。
【0044】本発明は成形品の表面の微細な凹凸を、成
形品表面に対して平行な面部分が極めて少ない微細な凹
凸状にすることにより、成形品表面に対して垂直に照射
される光線を拡散して、平行光線透過率を少なくし、拡
散光線透過率を多くした成形品である。成形品表面が微
細な凹凸状の場合、該凹凸の各面が成形品表面に平行に
ある割合を極力少なくすることにより、成形品表面に垂
直に入射する光線を十分に拡散することができる。これ
まで射出成形法等で拡散板を成形すると、型表面は拡散
板に適した凹凸状であっても、型表面の凹凸が成形品に
十分に再現されず、凹凸の頂部が丸くなり、この結果凹
凸の丸くなった頂部を透過する光線が平行光となりやす
かった。すなわち、成形品表面の微細凹凸の凸部や凹部
の頂部の丸みを低減し、表面凹凸の凹部や凸部の頂部に
形成される成形品表面に対して平行な面部分を低減し、
照射光線を十分に拡散して平行光線透過率を低減させ、
高透過、高拡散性の合成樹脂成形品とする。この高透
過、高拡散性の合成樹脂成形品を成形するため、金型や
ロール表面を断熱層で被覆し、且つ、微細凹凸の凸部や
凹部の頂部を丸みの少ない、成形品の表面に対して平行
な面の面積割合の極力少ない型表面とし、該型表面やロ
ール表面を断熱層の効果で再現性良く転写する。
【0045】本発明を図面を用いて説明する。図1、図
2及び図3には、鋼鉄からなる主金型の温度を50℃、
ゴム強化ポリスチレン(図ではHIPSで示す)の温度
が240℃で射出成形したときの金型壁面付近の温度分
布の変化の計算値を示している。図中の各曲線の数値は
加熱された合成樹脂が冷却された金型壁に接触してから
の時間(秒)を示している。加熱された合成樹脂は型壁
面に接触して、急速に冷却される(図1)。主金型表面
を断熱層で被覆すると、型表面は加熱された合成樹脂か
ら熱を受けて昇温する。図2及び図3に示すように、金
型表面を0.1mm(図2)と0.5mm(図3)の断
熱層(ポリイミド)で被覆すると、合成樹脂(ゴム強化
ポリスチレン)と接触する断熱層表面の温度上昇は大き
くなり、温度低下速度も小さくなる。すなわち、断熱層
被覆金型を使用すると、成形する加熱樹脂自身の熱で型
表面を合成樹脂の軟化温度以上に一定時間の間昇温でき
る。この結果、型表面の微細凹凸形状の成形品への型表
面再現性は良好になる。
【0046】図1、図2及び図3に示す様な射出成形時
等の型表面温度の変化は、合成樹脂、主金型、断熱層の
温度、比熱、熱伝導率、密度、結晶化潜熱等から計算で
きる。例えば、ABAQUS(米国のHKS社のソフト
ウェア)や、ADINA及びADINAT(マサチュー
セッツ工科大学で開発されたソフトウェア)等を用い、
非線形有限要素法による非定常熱伝導解析により計算で
きる。本発明の型表面温度変化はABAQUSを用いて
計算した値を用いる。次に、その計算法について更に詳
しく述べる。
【0047】金型壁面に接する部分の樹脂温度の計算方
法は、有限要素法による熱伝導解析により行うことがで
きる。樹脂製品の肉厚に対してニッケル層およびポリイ
ミド層の厚みはかなり小さいので現象を一次元熱伝導問
題と考える。定常状態においては支配方程式は、次式で
示される。 k(dT/dx2 )=0 ここで、kは物質の熱伝導率、Tは温度、xは位置であ
る。
【0048】また、熱流束はフーリエの法則から次式で
示される。 q=−k(dT/dx) ここで、qは熱流束である。これらの式から有限要素法
を用い、連立方程式をマトリクス表示すると次式のよう
になる。 [K]{T}={F} ここで、[K]は熱伝導マトリクス、{T}は全体の節
点温度ベクトル、{F}は熱流束ベクトルである。熱伝
導マトリクス[K]と熱流束ベクトル{F}が既知であ
れば連立方程式を解くことができ、節点温度が求まる。
【0049】実際の計算では、合成樹脂と金属層間の境
界熱伝達、及び主金型内の熱伝導は影響が極めて小さい
として無視して計算している。図4は、鋼鉄製の主金型
の型表面に断熱層として各種厚みのポリイミド(図では
PIで示す)を被覆した金型に、加熱された合成樹脂
(ゴム強化ポリスチレン)が接触した時の型表面温度の
経時変化(計算値)を示す。型表面に被覆されるポリイ
ミド層が厚くなるに従い、型表面温度の低下は著しくお
そくなり、成形品の型表面再現性もそれだけ良好にな
る。
【0050】図5は、鋼鉄製の主金型の型表面に0.2
mm厚のポリイミドを被覆した金型に、各種の樹脂温度
と金型温度で、合成樹脂(ゴム強化ポリスチレン)が接
触した時の型表面温度の経時変化(計算値)を示す。合
成樹脂温度より金型温度の方が型表面温度への影響が大
きく、断熱層被覆金型においても金型温度を上げる程成
形品の型表面再現性は良好になる。
【0051】図6は、鋼鉄製の主金型の型表面に0.2
mm厚のポリイミドを被覆した金型に、各種の成形品厚
みと金型温度で、合成樹脂(ゴム強化ポリスチレン)が
接触した時の型表面温度の経時変化(計算値)を示す。
図7はポリイミド層の厚みを0.30mm、ニッケル層
の厚みを0.02mmにした断熱層被覆金型を使用し、
通常の成形法で成形した場合の型表面温度の経時変化で
あり、図中で実線はポリイミド層とニッケル層を被覆し
た場合、破線はポリイミド層のみを被覆した場合であ
る。ポリイミドのみを被覆した場合には、樹脂表面温度
は時間経過とともに低下するのに対して、ポリイミド層
とニッケル層を被覆した場合には、一旦温度が大きく低
下した後に再び上昇してから次第に低下する。これは表
層のニッケルの熱容量が大きいために樹脂の熱がニッケ
ル層に吸収されて低下するためである。従って、ニッケ
ル層の厚みが大きくなる程、一旦低下する温度幅は大き
くなり、再び上昇する温度も低くなり、断熱層被覆の効
果が低くなる。ニッケル層の厚みをある程度厚くしても
型表面再現性を得たい場合に本発明が極めて有効であ
る。
【0052】図8は、ポリイミド層の上に被覆するニッ
ケル層の厚みを種々変化させた場合の型表面温度の経時
変化(計算値)を示す。我々は合成樹脂の成形で型表面
再現性を良くするには、型表面温度が合成樹脂の軟化温
度以上にある間の(型表面温度−合成樹脂軟化温度)値
の積分値(秒・℃)が一定以上の値である必要があるこ
とを発見した。図8において、ニッケルの厚みが0.0
5mmで、合成樹脂の軟化温度が105℃(図中でAで
示す)の場合、斜線で示す面積Bが本発明で示す積分値
(秒・℃)になる。ニッケル層の厚みが0.1mmにな
ると、一旦低下した表面温度が再び上昇する温度は低く
なり、射出成形時の型表面再現性が悪くなる。ニッケル
層の厚みが0.002mmの場合には樹脂表面温度は一
旦低下しても急速に回復し、その温度も高いために、射
出成形時の型表面再現性は極めて良好である。本発明で
は、加熱合成樹脂が型表面に接触後、型表面温度が合成
樹脂の軟化温度以上にある間の(型表面温度−合成樹脂
の軟化温度)値の積分値が5秒・℃以上になる様な成形
条件で成形することが好ましい。
【0053】この積分値は金型の構成によって異なる
が、この他に合成樹脂の種類、成形条件等の要因により
異なる。この積分値はこれらの要因が次の方向へ向かう
時に大きくなる。 ・合成樹脂の軟化温度が低くなる ・断熱層が厚くなる ・金属層が薄くなる ・合成樹脂温度が高くなる ・金型温度が高くなる ・成形品厚みが厚くなる これらの方向に向ければ積分値は大きくなるが、成形さ
れる合成樹脂及び成形後の成形品性能、成形サイクルタ
イム等の観点から選択できる幅は限定されており、その
限定された範囲で積分値の大きい範囲を選択する必要が
ある。
【0054】本発明では成形直前に型キャビティに加熱
ガス体等の流体を注入し、型表面の金属層を加熱しつつ
成形することも必要に応じて使用でき、この場合図8に
示す型表面温度曲線を実質的に上に押し上げることがで
きる。例えばニッケル層の厚みが0.1mmであって
も、その型表面温度曲線をニッケル層の厚みが0.05
mmの温度曲線と同等のレベルまで押し上げることがで
き、その結果型表面温度が合成樹脂の軟化温度以上にあ
る間の(型表面温度−合成樹脂の軟化温度)値の積分値
を大きくできる。
【0055】図9は、鋼鉄製の主金型の型表面に0.1
mm、0.2mm、0.3mmの各厚みのポリイミド層
を被覆し、その表面に0.01mmのニッケル層を被覆
し、主金型温度を50℃、合成樹脂温度を240℃で成
形した時の型表面温度の経時変化(計算値)を示す。ポ
リイミド層の厚みが厚い程型表面温度は高温に保持され
る時間が長くなる。
【0056】図10は、鋼鉄製の主金型の型表面に0.
5mmのポリイミド層を被覆し、その表面に0.02m
mのニッケル層を被覆し、合成樹脂温度を240℃、主
金型温度を40℃、50℃、70℃の各温度で成形した
時の型表面温度の経時変化(計算値)を示す。図11
は、鋼鉄製の主金型の型表面に0.2mmのポリイミド
層を被覆し、その表面に0.02mmのニッケル層を被
覆し、合成樹脂温度を240℃、主金型温度を30℃、
40℃、50℃、70℃の各温度で成形した時の型表面
温度の経時変化(計算値)を示す。
【0057】図10及び図11に示す様に、主金型温度
が高い程型表面温度の低下は緩やかになり、主金型温度
が高くなる程成形サイクルタイムが長くなり成形効率が
悪くなる。本発明では、主金型温度は合成樹脂の軟化温
度から20℃を減じた温度以下、好ましくは合成樹脂の
軟化温度から30℃を減じた温度以下、15℃以上の範
囲から選択して設定される。
【0058】図12は一般の金属金型で、微細凹凸表面
を射出成形する場合の合成樹脂の型キャビティ充填状態
を示す。図12に於いて、金属からなる主金型1の微細
凹凸表面に加熱可塑化された合成樹脂2が接触すると、
型表面に接する合成樹脂は急速に冷却され、一般の射出
成形では合成樹脂は型表面の凹部の頂部に十分に入り込
めなく、未充填部分3が生ずる。この結果、得られる合
成樹脂成形品は表面の凹凸の凸部が丸くなった成形品と
なり、これを拡散板として使用すると平行光線透過率が
それだけ大きくなり、良好な高透過、高拡散性の拡散板
にならない。
【0059】図13と図14は本発明の成形品を成形す
る金型の表面層付近の断面を示す。図13において、金
属からなる主金型1の型キャビティを構成する型表面を
耐熱性重合体からなる断熱層4で0.01〜3mm厚に
被覆し、該断熱層4の表面は微細な凹凸状であり、該凹
凸の角の頂部はシャープな角部6を有する、高透過、高
拡散性の合成樹脂成形品をつくる微細凹凸状である。型
表面を断熱層で被覆することにより型表面再現性を良く
し、型表面の凹部の頂部が十分に再現された成形品が得
られる。金型の型表面再現性が問題になるのは一般に金
型表面の凹部の角部6であり、従って本発明に於ける断
熱層の厚みは凹部の断熱層の厚み5であらわす。
【0060】図14に於いて、金属からなる主金型1の
型キャビティを構成する型表面を、耐熱性重合体からな
る断熱層4で0.01〜3mm厚に被覆し、更に該断熱
層表面に断熱層厚みの1/3以下の金属層7を被覆し、
該金属層7表面は高透過、高拡散性の合成樹脂成形品を
つくる微細凹凸状である。この金型でも、型表面再現性
に問題があるのは主に金属層表面の凹部の角部であり、
従って本発明では金属層の厚みは凹部の厚み9を用い
る。金属層の厚み9は断熱層の厚み8の1/3以下、好
ましくは1/5以下にする。
【0061】図15は押出成形された合成樹脂シートを
断熱層被覆ロールで表面微細凹凸状にし、高透過、高拡
散性の合成樹脂シートを成形する状態を示す。図15に
於いて、押出された合成樹脂シート10は断熱層11を
被覆したロール12で成形される。ロールの表面の断熱
層11はロール表面に対して平行な面部が少ない適度な
微細凹凸状に加工されている。ロール本体は成形される
合成樹脂の軟化温度より20℃低い温度に設定されてい
る。該断熱層被覆ロールに加熱された合成樹脂シート1
0を十分に押し付けるため補助ロール13が設けられて
いる。ロール表面の再現性を良くするためにロールに接
触する直前に加熱器14でシート表面を十分に加熱す
る。2本の断熱層被覆ロールで表面と裏面がそれぞれ微
細凹凸状に加工された本発明の高透過、高拡散性の合成
樹脂シート15を得る。ロール表面は断熱層で被覆し、
更にその表面を金属層で被覆し、該金属層表面を微細凹
凸状にした断熱層被覆ロールも、同様に良好に使用でき
る。
【0062】
【発明の実施の形態】次の主金型、断熱層、金属層、合
成樹脂を使用する。 ・主金型:鋼鉄(S55C)製の射出成形用の金型であ
る。該金型の熱膨張係数は1.1×10-5/℃である。
型キャビティサイズは2mm(厚み)×100mm×1
00mmの平板である。型表面は鏡面状である。この主
金型の型キャビティを形成する型面は金型入れ子で形成
され、該入れ子を複数用意する。該入れ子の型キャビテ
ィを形成する表面には硬質クロムメッキを行う。 ・断熱層:主金型の入れ子表面をプライマー処理する。
プライマーとしてはCO含量が多いポリイミド前駆体溶
液を薄層に塗布し、加熱してポリイミド薄層を形成して
プライマーとする。その上に、ポリイミドワニス(トレ
ニース#3000東レ(株)製 商品名)を塗布し、1
60℃で加熱し、次いでこの塗布、加熱を繰り返して所
定の厚みにし、最後に平均粒径が0.1μmの炭酸カル
シウム微粉末を固形分比で11重量%配合して十分に混
練して配合したポリイミドワニスの薄層を断熱層の最表
面だけに被覆し、最後に290℃に加熱して合計で0.
3mm厚のポリイミド層を形成する。 ・金属層:断熱層表面をクロム酸を含む強酸溶液でエッ
チング処理を行い微細凹凸状にし、次いで、中和→感受
性化処理→活性化処理の順に処理した後、化学ニッケル
メッキを行う。化学ニッケルメッキは、まず、次亜燐酸
ソーダを還元剤とし、35℃の低温、弱アルカリ状態、
低速度で化学ニッケルメッキを行い、燐含量が3〜4重
量%の1μm厚の化学ニッケルメッキ層を形成し、次い
で酸性状態、高温・高速度で化学ニッケルメッキを行
い、燐含量が5〜7重量%の化学ニッケルメッキを形成
し、合計で0.05mm厚のニッケルメッキを行う。 ・合成樹脂:メタクリル樹脂(デルペット50N 旭化
成工業(株)製 商品名)
【0063】
【実施例1】主金型表面に断熱層を被覆し、該断熱層を
サンドブラスト法で微細凹凸状にする。該断熱層被覆金
型を50℃に設定し、240℃の合成樹脂を射出成形し
て本発明の高透過、高拡散性の合成樹脂成形品を得る。
この成形品の全光線透過率Tは88%、平行光線透過率
Pは3.6%である。
【0064】
【実施例2】主金型表面に断熱層を被覆し、更にその表
面に金属層を被覆し、該金属層をサンドブラスト法で微
細凹凸状にする。該断熱層被覆金型を50℃に設定し、
240℃の合成樹脂を射出成形して本発明の高透過、高
拡散性の合成樹脂成形品を得る。この成形品の全光線透
過率Tは88%、平行光線透過率Pは3.8%である。
【0065】
【比較例1】主金型表面をサンドブラスト法で微細凹凸
状にする。該主金型を50℃に設定し、240℃の合成
樹脂を射出成形する。この成形品の全光線透過率Tは8
8%、平行光線透過率Pは4.8%である。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼鉄製の主金型に、加熱された合成樹脂が接触
した時の型表面付近の温度分布の変化(計算値)を示す
グラフ図である。
【図2】鋼鉄製の主金型の型表面に0.1mmのポリイ
ミドを被覆した金型に、加熱された合成樹脂が接触した
時の型表面付近の温度分布の変化(計算値)を示すグラ
フ図である。
【図3】鋼鉄製の主金型の型表面に0.5mmのポリイ
ミドを被覆した金型に、加熱された合成樹脂が接触した
時の型表面付近の温度分布の変化(計算値)を示すグラ
フ図である。
【図4】鋼鉄製の主金型の型表面に各種厚みのポリイミ
ドを被覆した金型に、加熱された合成樹脂が接触した時
の型表面温度の経時変化(計算値)を示すグラフ図であ
る。
【図5】鋼鉄製の主金型の型表面に0.2mm厚のポリ
イミドを被覆した金型に、各種の樹脂温度と金型温度
で、合成樹脂が接触した時の型表面温度の経時変化(計
算値)を示すグラフ図である。
【図6】鋼鉄製の主金型の型表面に0.2mm厚のポリ
イミドを被覆した金型に、各種の成形品厚みと金型温度
で、合成樹脂が接触した時の型表面温度の経時変化(計
算値)を示すグラフ図である。
【図7】鋼鉄製の主金型の型表面に0.3mm厚のポリ
イミドを被覆した金型に、更に0.02mm厚のニッケ
ル層を被覆した場合と、ニッケル層を被覆しない場合の
型表面温度の経時変化(計算値)を比較して示すグラフ
図である。
【図8】鋼鉄製の主金型の型表面に0.3mmのポリイ
ミドを被覆し、更にその表面に0.005mm、0.0
02mm、0.05mm、0.1mmの各厚みのニッケ
ルを被覆した金型に、加熱された合成樹脂が接触した時
の型表面(樹脂表面と金型表面の界面)の温度変化(計
算値)を示すグラフ図である。
【図9】鋼鉄製の主金型の型表面に0.1mm、0.2
mm、0.3mmの各厚みのポリイミド層を被覆し、そ
の表面の0.01mmのニッケル層を被覆し、主金型温
度を50℃、合成樹脂温度を240℃で成形した時の型
表面温度の経時変化(計算値)を示すグラフ図である。
【図10】鋼鉄製の主金型の型表面に0.5mmのポリ
イミド層を被覆し、その表面に0.02mmのニッケル
層を被覆し、合成樹脂温度を240℃、主金型温度を4
0℃、50℃、70℃の各温度で成形した時の型表面温
度の経時変化(計算値)を示すグラフ図である。
【図11】鋼鉄製の主金型の型表面に0.2mmのポリ
イミド層を被覆し、その表面に0.02mmのニッケル
層を被覆し、合成樹脂温度を240℃、主金型温度を3
0℃、40℃、50℃、70℃の各温度で成形した時の
型表面温度の経時変化(計算値)を示すグラフ図であ
る。
【図12】一般の金属金型で、微細凹凸表面を射出成形
する場合の合成樹脂の型キャビティ充填状態を示す説明
図である。
【図13】本発明の成形品を成形する金型の表面層付近
を示す部分断面図である。
【図14】本発明の成形品を成形する金型の表面層付近
を示す部分断面図である。
【図15】押出成形された合成樹脂シートを断熱層被覆
ロールで表面微細凹凸状にし、高透過、高拡散性の合成
樹脂シートを成形する本発明のロール成形法を示す断面
説明図である。
【符号の説明】
1 主金型 2 合成樹脂 3 未充填部分 4 断熱層 5 断熱層の厚み 6 シャープな角部 7 金属層 8 断熱層の厚み 9 金属層の厚み 10 合成樹脂シート 11 断熱層 12 ロール 13 補助ロール 14 加熱器 15 高透過、高拡散性の合成樹脂シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 101:12 B29L 7:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ASTM−D1003で測定した全光線
    透過率T(%)、拡散光線透過率D(%)、平行光線透
    過率P(%)の関係が、 T = D + P P < 0.045T である高透過、高拡散性の合成樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 合成樹脂の成形法に於いて、金属からな
    る主金型の型キャビティを構成する型表面、あるいは金
    属からなるロール表面を、耐熱性重合体からなる断熱層
    で0.01〜3mm厚に被覆し、該断熱層表面は微細凹
    凸状であり、合成樹脂の軟化温度から20℃を減じた温
    度以下に冷却された主金型あるいはロールの断熱層表面
    に加熱可塑化した合成樹脂を押し付けることにより合成
    樹脂を成形する、高透過、高拡散性の合成樹脂成形品の
    成形法。
  3. 【請求項3】 合成樹脂の成形法に於いて、金属からな
    る主金型の型キャビティを構成する型表面、あるいは金
    属からなるロール表面を、耐熱性重合体からなる断熱層
    で0.01〜3mm厚に被覆し、更に該断熱層表面に断
    熱層厚みの1/3以下の金属層を被覆し、該金属層表面
    は微細凹凸状であり、合成樹脂の軟化温度から20℃を
    減じた温度以下に冷却された主金型あるいはロールの最
    表面の金属層表面に加熱可塑化した合成樹脂を押し付け
    ることにより合成樹脂を成形する、高透過、高拡散性の
    合成樹脂成形品の成形法。
  4. 【請求項4】 成形法が射出成形法である請求項2又は
    3の高透過、高拡散性の合成樹脂成形品の成形法。
  5. 【請求項5】 成形法がシート押出成形法である請求項
    2又は3の高透過、高拡散性の合成樹脂成形品の成形
    法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008149499A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Nippon Platec Co Ltd 射出成形用金型
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