JPH0839419A - ワイヤーソーのワイヤーリール取付構造 - Google Patents

ワイヤーソーのワイヤーリール取付構造

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JPH0839419A
JPH0839419A JP9700895A JP9700895A JPH0839419A JP H0839419 A JPH0839419 A JP H0839419A JP 9700895 A JP9700895 A JP 9700895A JP 9700895 A JP9700895 A JP 9700895A JP H0839419 A JPH0839419 A JP H0839419A
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    • B23D57/00Sawing machines or sawing devices not covered by one of the preceding groups B23D45/00 - B23D55/00
    • B23D57/003Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts
    • B23D57/0053Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts of drives for saw wires; of wheel mountings; of wheels

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Abstract

(57)【要約】 【目的】ワイヤーの巻き付けによるワイヤーリールの変
形に影響を受けることなく、ターンテーブルからワイヤ
ーリールを容易に取り外すことができるので、作業効率
を向上できるワイヤーソーのワイヤーリール取付構造を
提供する。 【構成】ボルト32を段付き部32Eを有する段付き構
造に形成し、ターンテーブル20のフランジ30とワイ
ヤーリール36の前記ターンテーブル20側のフランジ
42との間にのみボルト32の締付力が加わるように締
め付け固定すると共に、それぞれの嵌合部30A、42
Aを、テーパ50合わせにした。これにより、ワイヤー
10をワイヤーリール36に巻き付けていくことにより
ワイヤーリール36の長手方向に伸び力が作用しても、
ボルト32には軸方向の引張力が働かない。更に、ワイ
ヤーリール36が変形しても嵌合部30A、42A同志
の食い付きが生じない。従って、ワイヤーリール36を
ターンテーブル20から簡単に取り外すことができるの
で、作業効率を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明はワイヤーソーのワイヤーリ
ール取付構造に係り、特に、ワイヤーリールをターンテ
ーブルにボルトで締め付け固定するワイヤーソーのワイ
ヤーリール取付構造に関する。また、本発明はワイヤソ
ーに係り、特に円柱状の半導体インゴット、セラミッ
ク、ガラス等の被加工物を走行するワイヤーで多数の薄
板状のウェーハに切断するワイヤソー。
【0002】
【従来の技術】従来、ワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造は、ワイヤーリールをターンテーブルにボルトを
ねじ込んで固定する構造になっており、例えば、図9
は、ワイヤーリール1とターンテーブル2のそれぞれの
フランジ3、4の合わせ面に形成された嵌合部3A、4
Aを嵌め合わせた状態でボルトで締め付け固定する。こ
の場合は、ワイヤーリール1をターンテーブル2に載せ
て、ワイヤーリール1の下フランジ4に形成された円柱
状の凹部4Aを、ターンテーブル2のフランジ3に形成
された円柱状の凸部3Aに嵌め合わせる。同時にターン
テーブル2に設けられて回り止めピン6を、下フランジ
4に設けられたピン穴7に挿入する。次に、ワイヤーリ
ール1の中心線に沿って形成されたボルト穴8にボルト
9を差し込んで、ボルトヘッド9Aをワイヤーリール1
の上フランジ5に支持させると共に、ターンテーブル2
の凸部3Aに形成されたねじ穴3B(雌ねじ)に、ボル
ト9のねじ部9B(雄ねじ)を螺合させる。これによ
り、ボルト9のねじ部9Bがターンテーブル2のねじ穴
3Bに侵入するに従って、上フランジ5とターンテーブ
ル2のフランジ3との間にボルト9の締付力が加わり、
ワイヤーリール1をターンテーブル2に締め付け固定す
ることができる。即ち、ワイヤーリール1の上フランジ
5をボルト9の締め付け面としていた。
【0003】半導体インゴット、セラミック、ガラス等
の被加工物を薄板状のウェーハに切断する切断装置の一
つにワイヤソーがある。このワイヤソーは、一対のワイ
ヤリール間を走行するワイヤに砥粒を含む加工液を供給
しながら被加工物を押し当てることにより、その砥粒の
ラッピング作用により前記被加工物を多数の薄板状のウ
ェーハに切断するものである。そして、近年ウェハは8
インチ、12インチと大口径化しているため、ワイヤソ
ーのワイヤも長くならざるを得なく、100Kgを越える
重い重量のワイヤリールが使用されている。
【0004】従来、このワイヤソーのワイヤリールは、
駆動モータからベルト伝動によりワイヤリールに回転力
を伝達して駆動していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワイヤーソーのワイヤーリール取付構造は、次の欠点が
ある。 (1)ワイヤーソーのワイヤーリール1は、ワイヤーリ
ール1にワイヤー10、10…が幾重にも巻回するの
で、ワイヤー10をワイヤーリール1に巻き付けていく
と、図10に示す矢印方向の力11がワイヤーリール1
の長手方向に作用する。この力により、ワイヤーリール
1の全長が伸びるので、ボルト9に軸方向の強い引張力
が働く。この結果、ワイヤーリール1をターンテーブル
2から取り外す際に、ボルト9が回らなくなるという欠
点がある。 (2)また、前記矢印方向の力11によりワイヤーリー
ル1の各フランジ面4、5が弓状に変形するので、ワイ
ヤーリール1の下フランジ面4の凹部4Aがターンテー
ブル2のフランジ面3の凸部3Aに食い付き、ボルト9
をワイヤーリール1から抜いてもワイヤーリール1がタ
ーンテーブル2から外れなくなるという欠点がある。
【0006】従って、前記(1)及び(2)の欠点によ
り、ワイヤーリール1をターンテーブル2から取り外す
作業が困難になると共に、作業に長時間を要する。 (3)また、ワイヤーリール1をターンテーブル2に載
せる際に、ワイヤーリール1の凹部4Aとターンテーブ
ル2の凸部3Aの嵌め合いと同時に,回り止め用ピン6
とピン穴7の位置出しをしなくてはならず、作業が面倒
であるという欠点がある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ワイヤーの巻き付けによるワイヤーリールの
変形に影響を受けることなく、ターンテーブルからワイ
ヤーリールを容易に取り外すことができるので、作業効
率を向上できるワイヤーソーのワイヤーリール取付構造
を提供することを目的とする。また、前記ワイヤソーで
被加工物をスライスする場合、そのスライス方法には、
ワイヤを一方向のみに走行させる一方向送りと、ワイヤ
を往復走行させる双方向送りがある。このうち、双方向
送りの場合、ワイヤリールは短時間(1秒〜6秒)で加
速と減速を繰り返さなければならないため、ワイヤリー
ルのイナーシャにより大きな加速トルクを必要とする。
【0008】しかしながら、従来のベルトドライブ方式
による駆動で重い重量のワイヤリールを駆動しようとす
れば、ワイヤリールの駆動にはイナーシャの大きなモー
タを必要とするため、必然的に寸法の大きいモータを使
用しなければならず、駆動部が大型化するという問題が
ある。また、加減速トルクが大きいとベルトの破損等が
考えられるため、加減速時間を短縮できない等の問題も
ある。
【0009】本発明は、このような事情を鑑みてなされ
たもので、イナーシャの低い駆動モータを使用できるの
で、ワイヤソー装置本体をコンパクト化すると共に、加
減速時間を短縮できるので、スループットを向上するこ
とができるワイヤソーの駆動構造を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
する為に、一方のワイヤーリールと他方のワイヤーリー
ルの間を走行するワイヤーに被加工物を押し当てると共
に、前記ワイヤーに砥粒を含む加工液を供給して前記被
加工物を多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤーソ
ーであって、前記ワイヤーを巻き戻し又は巻き取りを行
う前記ワイヤーリールの中心線に形成されたボルト穴に
ボルトを差し込み、回転動力側のターンテーブルに前記
ボルトをねじ込んで、前記ワイヤーリールを前記ターン
テーブルに固定するワイヤーソーのワイヤーリール取付
構造に於いて、前記ボルトは段付き構造に形成され、前
記ワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフランジ
を、前記ボルトの段付き部とターンテーブルのフランジ
とで締め付けてタービンロータ側に固定することを特徴
とする。
【0011】また、前記目的を達成する為に、一方のワ
イヤーリールと他方のワイヤーリールの間を走行するワ
イヤーに被加工物を押し当てると共に、前記ワイヤーに
砥粒を含む加工液を供給して前記被加工物を多数の薄板
状のウェーハに切断するワイヤーソーであって、前記ワ
イヤーを巻き戻し又は巻き取りを行う前記ワイヤーリー
ルの嵌合部を回転動力側のターンテーブルの嵌合部に嵌
め合わせた状態で、ワイヤーリールの中心線に形成され
たボルト穴にボルトを差し込み、ターンテーブルに前記
ボルトをねじ込んで、前記ワイヤーリールを前記ターン
テーブルに固定するワイヤーソーのワイヤーリール取付
構造に於いて、前記ボルトは段付き構造に形成され、前
記ワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフランジ
を、前記ボルトの段付き部とターンテーブルのフランジ
とで締め付けてタービンロータ側に固定すると共に、前
記それぞれの嵌合部にテーパを形成してテーパ合わせす
るようにしたことを特徴とする。
【0012】また、前記目的を達成する為に、一方のワ
イヤーリールと他方のワイヤーリールの間を走行するワ
イヤーに被加工物を押し当てると共に、前記ワイヤーに
砥粒を含む加工液を供給して前記被加工物を多数の薄板
状のウェーハに切断するワイヤーソーであって、前記ワ
イヤーを巻き戻し又は巻き取りを行う前記ワイヤーリー
ルを回転動力側のターンテーブルにボルトで固定するワ
イヤーソーのワイヤーリール取付構造に於いて、前記ワ
イヤーリールの前記ターンテーブル側のフランジと前記
ターンテーブルのフランジとをボルトで締め付け固定す
ると共に、前記フランジ同志を固定するボルト位置を、
前記ワイヤーリールの中心線からずらした位置に複数設
けることを特徴とする。
【0013】また、前記目的を達成する為に、ワイヤを
一方のワイヤリールから繰り出して複数個の溝付ローラ
に巻き掛けワイヤ列を形成して他方のワイヤリールに巻
き取ると共に、前記ワイヤ列に砥粒を含む加工液を供給
して被加工物を押し当て、該被加工物を多数の薄板状の
ウェーハに切断するワイヤソーにおいて、前記ワイヤリ
ールを駆動する駆動モータの回転軸に、該回転軸と同軸
上に前記ワイヤリールを連結したことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の請求項1によれば、ターンテーブルの
フランジとワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフ
ランジとの間にのみボルトの締付力が加わるように締め
付け固定することができる。これにより、従来のよう
に、ワイヤーリールの上フランジとターンテーブルのフ
ランジとの間に締付力が加わらないので、ワイヤーをワ
イヤーリールに巻き付けていくことによりワイヤーリー
ルの長手方向に伸び力が作用しても、ボルトには軸方向
の引張力が働かない。従って、ワイヤーリールをターン
テーブルから取り外す時に、ボルトを簡単に回して弛め
ることができる。
【0015】また、本発明の請求項2によれば、ターン
テーブルのフランジとワイヤーリールの前記ターンテー
ブル側のフランジとの間にのみボルトの締付力が加わる
ように締め付け固定すると共に、それぞれの嵌合部を、
テーパ合わせにした。これにより、請求項1の場合と同
様に、ワイヤーの巻き付けによりワイヤーリールに長手
方向の伸び力が作用しても、ボルトには軸方向の引張力
が働かない。更に、嵌合部をテーパ合わせにしたので、
フランジが変形しても嵌合部同志の食い付きが生じな
い。これにより、ワイヤーリールをターンテーブルから
簡単に取り外すことができる。
【0016】また、本発明の請求項3によれば、ワイヤ
ーリールとターンテーブルのフランジ同志を締め付け固
定するボルト位置を、前記ワイヤーリールと前記ターン
テーブルの中心線からずらした位置に複数設定するよう
にした。これにより、ワイヤーの巻き付けによりワイヤ
ーリールが変形しても、その変形によるボルトの伸びが
ないので、ボルトには軸方向の引張力が働かない。従っ
て、ワイヤーリールをターンテーブルから簡単に取り外
すことができる。また、ボルトを回り止めピンの代わり
に使用することができる。
【0017】請求項4記載の発明によれば、ワイヤリー
ルは駆動モータに直結され、駆動モータからダイレクト
に駆動される。これにより、加減速時間の短縮が行わ
れ、スループットが向上する。また、駆動モータにイナ
ーシャの低いモータ、即ち寸法の小さいモータを使用す
ることができるので、駆動部をコンパクト化することが
できる。更に、従来必要であったベルト伝動機構のため
のスペースを省くことができるので、駆動部をコンパク
ト化することができる。
【0018】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係るワイヤー
ソーのワイヤーリール取付構造の好ましい実施例につい
て詳説する。本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリー
ル取付構造の実施例を説明する前に、先ず、ワイヤーソ
ー110の全体構成を図1に従って説明する。一方のワ
イヤーリール112に巻回されたワイヤー114は、ワ
イヤー案内装置116、複数の固定ガイドローラ11
8、118、ダンサローラ120を経由して3本の溝付
きローラ122、122、122に順次巻き掛けられて
ワイヤー列124を形成した後、複数の固定ガイドロー
ラ118、118、ダンサローラ120、ワイヤー案内
装置116を経て他方のワイヤーリール126に巻き取
られる。
【0019】前記ダンサローラ120には所定重量の錘
144が吊設され、走行するワイヤー114に常に所要
の張力が付与される。前記ワイヤー走行路の途中にはワ
イヤー洗浄装置146が設けられ、このワイヤー洗浄装
置146によってワイヤー114に付着した加工液14
0が除去される。
【0020】前記ワイヤーリール112、126は、そ
れぞれ正逆回転可能な駆動モータ128、130に連結
されると共に、3本のうちの1本の溝付きローラ122
は正逆回転可能な駆動モータ132に連結される。これ
により、ワイヤー114は一方のワイヤーリール112
と他方のワイヤーリール126の間を往復走行する。前
記ワイヤー列124には、砥液貯留タンク138に貯留
された砥粒(通常、GC♯600〜♯1000程度のも
のが使用される)を含む加工液140が砥液供給ノズル
142から供給される。
【0021】前記ワイヤー列124の下方には、被加工
物である半導体インゴット154がワークブロック15
6とスライスベース158を介してワーク送りテーブル
148に支持される。このワーク送りテーブル148は
モータ150で回動するネジ桿152により上下方向に
移動自在に設けられる。前記半導体インゴット154
は、前記ワーク送りテーブル148を上方に移動させる
ことにより高速走行するワイヤー列124に押し当てら
れ、その高速走行するワイヤー列124に供給される加
工液140によるラッピング作用により多数の薄板状の
ウェーハに切断される。
【0022】次に、本発明に係るワイヤーソーのワイヤ
ーソー取付構造の第1実施例に付いて説明する。図2
は、本発明のワイヤーソーのワイヤーリール取付構造の
第1実施例を説明する断面図である。図示しないワイヤ
ーソー本体のフレーム壁には、ターンテーブル20を回
転させるモータ22及び回転軸24等の回転動力部を内
蔵するケーシング26がボルト28、28…止めされ
る。また、ターンテーブル20のフランジ30上面の中
央部には、円柱状の凸部30Aが形成されると共に、後
記するボルト32のねじ部32A(雄ねじ)に螺合する
ねじ穴30B(雌ねじ)が形成され、更に、前記フラン
ジ面30の外周側には、回り止めピン34が突出してい
る。一方、ワイヤーリール36は、円筒状の胴部38の
両端に円板状の上フランジ40(図2の上側のフラン
ジ)と下フランジ42(図2の下側のフランジ)が夫々
固着され、下フランジ42の中央部には、ターンテーブ
ル20の凸部30Aに嵌合する凹部42Aが形成されて
いると共に、外周側には回り止めピン34に対応するピ
ン穴43が形成されている。また、ワイヤーリール36
の中心線には、ボルト32が貫通するボルト穴44が形
成され、このボルト穴44の径は、上フランジ40と胴
部38がボルト32の軸部32Bが貫通する径に形成さ
れると共に、下フランジ42が軸部32Bより径の小さ
なねじ部32Aが貫通する径に形成される。また、ボル
ト32は、ボルトの軸部32Bよりネジ部32Aが細く
なった段付き部32Eを有する段付き構造に形成され、
ボルト32のねじ部32Aの長さは、ターンテーブル2
0に形成されたねじ穴30Bよりやや短めに形成され
る。また、ボルト32のヘッド部32Cは軸部32Bと
同じ径に形成されると共に、その端面にドライバー部材
(図示せず)を差し込む六角穴32Dが穿設されてい
る。
【0023】そして、ワイヤーリール36をターンテー
ブル20に固定するには、先ず、ターンテーブル20の
フランジ30面上にワイヤーリール36を載せて、ワイ
ヤーリール36の下フランジ42面に形成された凹部4
2Aを、ターンテーブル20のフランジ30面に形成さ
れた凸部30Aに嵌合させる。同時に下フランジ42の
ピン穴43をターンテーブル20から突起した回り止め
ピン34に挿入する。次に、ボルト32をボルト穴44
に差し込んで、ねじ部32Aをターンテーブルフランジ
20のねじ穴30Bに螺合させる。これにより、ボルト
32を回転してねじ部32Aをねじ穴30Bに侵入させ
ていくと、ボルト32の段付き部32Eが下フランジ4
2の上面42Bに当接し、下フランジ42とターンテー
ブル20のフランジ30との間にボルト32の締付力が
働くので、ワイヤーリール36はターンテーブル20に
締め付け固定される。即ち、ワイヤーリール36の下フ
ランジ42とターンテーブル20のフランジ30との間
にのみボルト32の締付力が加わるように締め付け固定
することができる。
【0024】従って、本発明のワイヤーソーのワイヤー
リール取付構造によれば、ワイヤーリール36の上フラ
ンジ40とターンテーブル20のフランジ30との間に
ボルト32の締付力が加わる従来のワイヤーソーのワイ
ヤーリール取付構造とは異なり、ワイヤー10の巻き付
けによりワイヤーリール36の長手方向に伸び力が作用
しても、ボルト32には引張力が働かない。この結果、
ワイヤーリール36をターンテーブル20から取り外す
時に、ボルト32を簡単に回して弛めることができる。
従って、ワイヤーリール36の取り外し作業を容易且つ
迅速に行うことができるので、作業能率を向上させるこ
とができる。
【0025】次に、図3に従って、本発明のワイヤーソ
ーのワイヤーリール取付構造の第2実施例を説明する。
第1実施例は、段付き部32Eを下フランジ42の上面
42Bに当接させる必要があるので、ボルト32を差し
込む上フランジ40と胴部38は、ボルト32の軸部3
2Bが挿入できる径のボルト穴44が必要であり、一
方、下フランジ42はボルト32のネジ部32Aが挿入
でき、且つ、軸部32Bが通過できない径のボルト穴4
4が必要である。これにより、第1実施例では、ワイヤ
ーリール36が上下対称でないため、上フランジ40と
下フランジ42を逆にして(上フランジ40をターンテ
ーブル20のフランジ30と合わせる)使用することが
できない。従って、新しいワイヤーを巻き付ける際に、
ワイヤーの巻き方向を限定しなくてはならないという不
具合がある。即ち、ワイヤーソーの構造上、図4(a)
に示すように、作業者46側の手前にワイヤー10がく
るように巻き付ける必要があり、図4(b)のようにワ
イヤー10が作業者46の裏側にくるように巻き付ける
と問題がある。
【0026】そこで、本発明のワイヤーソーのワイヤー
リール取付構造の第2実施例では、図3に示すように、
ワイヤーリール36の構造を上下対称にし、ワイヤーリ
ール36胴部32Bのボルト穴44内にワッシャ48を
移動自在に設けた。具体的には、ボルト穴44の径、及
び凹部40A、42A及びピン穴43を上下のフランジ
40、42で同じに形成すると共に、ワイヤーリール3
6の胴部38のボルト穴44の径を各フランジ40、4
2に形成されるボルト穴の径より大きくした。また、胴
部38のボルト穴44内に、ボルト32のねじ部32A
が挿入可能で、且つ軸部32Bが通らない孔を有するワ
ッシャ48を移動自在に設けた。そして、ワッシャ48
を介して段付き部32Eをワイヤーリールのフランジに
当接させるようにした。その他の構造は、第1実施例と
同じである。
【0027】これにより、第2実施例によれば、ターン
テーブル20に載せるワイヤーリール36の上下方向を
逆にすることができるので、ワイヤー10の巻き方向を
限定する必要がない。即ち、図4(b)の巻き方になる
場合には、ワイヤーリール36の上下方向を逆にしてタ
ーンテーブル20に載せてボルト32で固定すれば、図
4(a)の巻き方向に変えることができる。
【0028】次に、図5に従って、本発明のワイヤーソ
ーのワイヤーリール取付構造の第3実施例を説明する。
第3実施例は、ワイヤーリール36の下フランジ42に
形成された凹部42Aの形状を、奥に行くに従って穴径
が細くなるようにテーパ50を付けると共に、ターンテ
ーブル20のフランジ30に形成された凸部30Aを、
先端部に行くに従って細くなるようにテーパ50を付け
た。その他の構造は第1実施例と同様である。これによ
り、第1実施例と同様に、ターンテーブル20のフラン
ジ30とワイヤーリール36の下フランジ42との間に
のみボルト32の締付力が加わるように締め付け固定す
ることができるという効果を奏する上に、嵌め合い部
(凸部30Aと凹部42A)をテーパ50にしたので、
ワイヤーリール36が図10に示したように変形して
も、凹部42Aが凸部30Aに食い付くことがない。従
って、第1実施例よりも更に、ワイヤーリール36の取
り外し作業を容易且つ迅速に行うことができる。
【0029】また、第3実施例は、第2実施例にも適用
することができることは言うまでもない。次に、図6に
従って、本発明のワイヤーソーのワイヤーリール取付構
造の第4実施例を説明する。第4実施例は、嵌め合い部
(凸部30Aと凹部42A)をテーパ50にした以外
に、ターンテーブル20のフランジ30の外周側近傍の
対向する位置にボルト穴52、52を形成すると共に、
ワイヤーリール36の下フランジ42の前記ボルト穴5
2、52に対応する位置にねじ穴54、54を形成し
た。即ち、第1〜第3実施例で示したように、ワイヤー
リール36とターンテーブル20の中心線に沿ってボル
ト穴44及びねじ穴30Bを形成するのではなく、中心
線から離れた位置にボルト穴50とねじ穴52を形成し
て、ワイヤーリール36の下フランジ42とターンテー
ブル20のフランジ30との間にボルト56、56の締
付力が加わるようにした。これにより、ワイヤーリール
36が図10にように変形しても、その変形によるボル
ト56の伸びがないため、ボルト56には軸方向の引張
力が働かない。従って、ターンテーブル20からワイヤ
ーリール36を取り外す時に、ボルト56を容易に回転
させて弛めることができる。また、ボルト56が回り止
めピン34の役目を行うので、回り止めピン34を省略
することができる。これにより、回り止めピン34とピ
ン穴43の位置出しをする必要がなくなる。従って、ワ
イヤーリール36をターンテーブル20に着脱する時間
を大幅に短縮することができる。また、ボルト56の長
さが短くなるので、ワイヤーソーにボルト56の抜き差
しに必要なスペースを殆ど取る必要がなくなるので、ワ
イヤーソー本体をコンパクト化することができる。
【0030】尚、図7は、ワイヤーリール36をターン
テーブル20に載せる際の位置出しを容易にするため
に、ターンテーブル20に沿って、Vガイド60を立設
させたものであり、第1から第4実施例の全てに適用す
ることができる。また、ワイヤーリール側のフランジに
凹部を設け、ターンテーブル側のフランジに凸部を設け
たが、逆にしてもよい。
【0031】また、本実施例では、ターンテーブル20
を直接モータ22の回転軸24に連結して駆動するよう
にしているが、以下この点に付いて詳説する。図8に
は、ワイヤーリール112の駆動部の断面図が示されて
いる。前記ワイヤーリール112を駆動する駆動モータ
128は、回転軸162等を収納したケーシング160
が図示しないワイヤーソー110の本体フレームにボル
ト止めで固定されている。前記ケーシング160内の中
央には回転軸62が軸受164、164、164を介し
て回動自在に支持されており、その回転軸162の周面
には永久磁石166、166が固着されている。一方、
前記ケーシング160の内周壁には、前記永久磁石16
6、166に対向するように電機子コイル168、16
8が固着されており、この電機子コイル168、168
に電流を流すことにより、前記回転軸162が回転す
る。
【0032】前記回転軸162の上端部には、円盤状の
ターンテーブル170が連結される。このターンテーブ
ル170は前記回転軸162と同軸上に連結され、その
連結部を2本の連結ボルト172、172でボルト止め
されて固定される。前記ターンテーブル170の上面に
は、ワイヤーリール112が連結される。このワイヤー
リール112のフランジ113の下面中央部には、円錐
台形の凹部113Aが形成されており、連結時にこの凹
部113Aを前記ターンテーブル170の上面中央部に
形成された円錐台形の凸部170Aに嵌め込むことによ
り、前記ワイヤーリール112と前記ターンテーブル1
70は同軸上に連結される。また、連結された前記フラ
ンジ113と前記ターンテーブル170は、周端部をボ
ルト174、174でボルト止めされて固定され、ター
ンテーブル170の回転を共回りすることなくワイヤー
リール112に伝達する。
【0033】前記の如くターンテーブル170の回転駆
動部をビルトインタイプにすることによって、ワイヤー
リール112は、駆動モータ128に直結されて、ダイ
レクトに駆動される。これにより、加減速時間の短縮が
行われ、スループットが向上する。また、駆動モータに
イナーシャの低いモータ、即ち寸法の小さなモータを使
用することができるので、駆動部をコンパクト化するこ
とができる。
【0034】更に、従来必要であったベルト伝動機構の
ためのスペースを省くことができるので、駆動部をコン
パクト化することができる。また、これにより、運転中
のベルト破損等の心配もなくなる。なお、ワイヤー列1
24を形成する溝付ローラ122の駆動方式について
も、前記ワイヤーリール112と同様にして駆動モータ
を直接溝付ローラ122に連結して駆動する方式を採用
することにより、ワイヤソー110と同様の効果を得る
ことができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
のワイヤーソーのワイヤーリール取付構造によれば、タ
ーンテーブルのフランジとワイヤーリールの前記ターン
テーブル側のフランジとの間にのみボルトの締付力が加
わるように締め付け固定するようにした。これにより、
ワイヤーをワイヤーリールに巻き付けていくことにより
ワイヤーリールに長手方向の伸び力が作用しても、ボル
トには軸方向の引張力が働かないので、ワイヤーリール
をターンテーブルから取り外す時に、ボルトを簡単に回
して弛めることができる。
【0036】また、本発明の請求項2のワイヤーソーの
ワイヤーリール取付構造によれば、ターンテーブルのフ
ランジとワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフラ
ンジとの間にのみボルトの締付力が加わるように締め付
け固定するようにすると共に、ワイヤーリールとターン
テーブルの嵌め合わせ部をテーパ合わせにした。これい
より、ワイヤーをワイヤーリールに巻き付けていくこと
によりワイヤーリールに長手方向の伸び力が作用して
も、ボルトには軸方向の引張力が働かないので、ワイヤ
ーリールをターンテーブルから取り外す時に、ボルトを
簡単に回して弛めることができると共に、ワイヤーリー
ルのフランジが変形しても前記嵌め合わせ部を簡単に取
り外すことができる。
【0037】また、本発明の請求項3のワイヤーソーの
ワイヤーリール取付構造によれば、ワイヤーリールとタ
ーンテーブルのフランジ同志を締め付け固定するボルト
位置を、前記ワイヤーリールと前記ターンテーブルの中
心線からずらした位置に複数設定するようにした。これ
により、ワイヤーの巻き付けによりワイヤーリールが変
形しても、その変形によるボルトの伸びがないので、ボ
ルトには軸方向の引張力が働かない。従って、ワイヤー
リールをターンテーブルから簡単に取り外すことができ
る。また、ボルトを回り止めピンの代わりに使用するこ
とができる。
【0038】このように、本発明のワイヤーソーのワイ
ヤーリール取付構造を採用すると、ターンテーブルに対
するワイヤーリールの着脱を容易且つ迅速に行うことが
できるので、作業能率を向上させることができる。ま
た、ボルトに異常な引張力が加わらないので、ボルトの
寿命を伸ばすことができる。また、ボルト位置を、ワイ
ヤーリールと前記ターンテーブルの中心線からずらした
位置に複数設定する場合には、ボルトを短くできるの
で、ボルトの抜き差しのためのスペースが殆ど必要な
く、ワイヤーソー本体をコンパクト化できる。
【0039】また、請求項4記載の発明によれば、ワイ
ヤリール及び溝付ローラは駆動モータに直結され、各々
の駆動モータからダイレクトに駆動される。これによ
り、加減速時間の短縮が行われ、スループットが向上す
る。また、駆動モータにイナーシャの低いモータ、即ち
寸法の小さいモータを使用することができるので、駆動
部をコンパクト化することができる。更に、従来必要で
あったベルト伝動機構のためのスペースを省くことがで
きるので、駆動部をコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤーソーの全体構成図
【図2】本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造の第1実施例を説明する断面図
【図3】本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造の第2実施例を説明する断面図
【図4】ワイヤーリールの巻き取り方向を説明する説明
図で、図4(a)は正しい巻き取り方向を示し、図4
(b)は誤った巻き取り方向を示す
【図5】本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造の第3実施例を説明する断面図
【図6】本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造の第4実施例を説明する断面図
【図7】ワイヤーリールをターンテーブルに取り付ける
際の、位置合わせ用Vブロックを示した上面図
【図8】ワイヤーリールの駆動部の断面図
【図9】従来のワイヤーソーのワイヤーリール取付構造
を説明する断面図
【図10】ワイヤーリールにワイヤーを巻き付ける際に
発生するワイヤーリールの変形を示した説明図
【符号の説明】
10、114…ワイヤー 20…ターンテーブル 30…ターンテーブルのフランジ 30A…ターンテーブルの凸部 30B…ターンテーブルのねじ穴 32、52…ボルト 32A、54…ボルトのねじ部 32B…ボルトの軸部 32E…ボルトの段付き部 36、112…ワイヤーリール 38…ワイヤーリールの胴部 40…上フランジ 42…下フランジ 44、52…ボルト穴 48…ワッシャ 50…テーパ 110…ワイヤーソー 122…溝付ローラ 124…ワイヤ列 128、130、132…駆動モータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ワイヤーソーのワイヤーリール取付
構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明はワイヤーソーのワイヤーリ
ール取付構造に係り、特に、ワイヤーリールをターンテ
ーブルにボルトで締め付け固定するワイヤーソーのワイ
ヤーリール取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造は、ワイヤーリールをターンテーブルにボルトを
ねじ込んで固定する構造になっており、例えば、図8
は、ワイヤーリール1とターンテーブル2のそれぞれの
フランジ3、4の合わせ面に形成された嵌合部3A、4
Aを嵌め合わせた状態でボルトで締め付け固定する。こ
の場合は、ワイヤーリール1をターンテーブル2に載せ
て、ワイヤーリール1の下フランジ4に形成された円柱
状の凹部4Aを、ターンテーブル2のフランジ3に形成
された円柱状の凸部3Aに嵌め合わせる。同時にターン
テーブル2に設けられて回り止めピン6を、下フランジ
4に設けられたピン穴7に挿入する。次に、ワイヤーリ
ール1の中心線に沿って形成されたボルト穴8にボルト
9を差し込んで、ボルトヘッド9Aをワイヤーリール1
の上フランジ5に支持させると共に、ターンテーブル2
の凸部3Aに形成されたねじ穴3B(雌ねじ)に、ボル
ト9のねじ部9B(雄ねじ)を螺合させる。これによ
り、ボルト9のねじ部9Bがターンテーブル2のねじ穴
3Bに侵入するに従って、上フランジ5とターンテーブ
ル2のフランジ3との間にボルト9の締付力が加わり、
ワイヤーリール1をターンテーブル2に締め付け固定す
ることができる。即ち、ワイヤーリール1の上フランジ
5をボルト9の締め付け面としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワイヤーソーのワイヤーリール取付構造は、次の欠点が
ある。 (1)ワイヤーソーのワイヤーリール1は、ワイヤーリ
ール1にワイヤー10、10…が幾重にも巻回するの
で、ワイヤー10をワイヤーリール1に巻き付けていく
と、図9に示す矢印方向の力11がワイヤーリール1の
長手方向に作用する。この力により、ワイヤーリール1
の全長が伸びるので、ボルト9に軸方向の強い引張力が
働く。この結果、ワイヤーリール1をターンテーブル2
から取り外す際に、ボルト9が回らなくなるという欠点
がある。 (2)また、前記矢印方向の力11によりワイヤーリー
ル1の各フランジ面4、5が弓状に変形するので、ワイ
ヤーリール1の下フランジ面4の凹部4Aがターンテー
ブル2のフランジ面3の凸部3Aに食い付き、ボルト9
をワイヤーリール1から抜いてもワイヤーリール1がタ
ーンテーブル2から外れなくなるという欠点がある。
【0004】従って、前記(1)及び(2)の欠点によ
り、ワイヤーリール1をターンテーブル2から取り外す
作業が困難になると共に、作業に長時間を要する。 (3)また、ワイヤーリール1をターンテーブル2に載
せる際に、ワイヤーリール1の凹部4Aとターンテーブ
ル2の凸部3Aの嵌め合いと同時に,回り止め用ピン6
とピン穴7の位置出しをしなくてはならず、作業が面倒
であるという欠点がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ワイヤーの巻き付けによるワイヤーリールの
変形に影響を受けることなく、ターンテーブルからワイ
ヤーリールを容易に取り外すことができるので、作業効
率を向上できるワイヤーソーのワイヤーリール取付構造
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
する為に、一方のワイヤーリールと他方のワイヤーリー
ルの間を走行するワイヤーに被加工物を押し当てると共
に、前記ワイヤーに砥粒を含む加工液を供給して前記被
加工物を多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤーソ
ーであって、前記ワイヤーを巻き戻し又は巻き取りを行
う前記ワイヤーリールの中心線に形成されたボルト穴に
ボルトを差し込み、回転動力側のターンテーブルに前記
ボルトをねじ込んで、前記ワイヤーリールを前記ターン
テーブルに固定するワイヤーソーのワイヤーリール取付
構造に於いて、前記ボルトは段付き構造に形成され、前
記ワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフランジ
を、前記ボルトの段付き部とターンテーブルのフランジ
とで締め付けてタービンロータ側に固定することを特徴
とする。
【0007】また、前記目的を達成する為に、一方のワ
イヤーリールと他方のワイヤーリールの間を走行するワ
イヤーに被加工物を押し当てると共に、前記ワイヤーに
砥粒を含む加工液を供給して前記被加工物を多数の薄板
状のウェーハに切断するワイヤーソーであって、前記ワ
イヤーを巻き戻し又は巻き取りを行う前記ワイヤーリー
ルの嵌合部を回転動力側のターンテーブルの嵌合部に嵌
め合わせた状態で、ワイヤーリールの中心線に形成され
たボルト穴にボルトを差し込み、ターンテーブルに前記
ボルトをねじ込んで、前記ワイヤーリールを前記ターン
テーブルに固定するワイヤーソーのワイヤーリール取付
構造に於いて、前記ボルトは段付き構造に形成され、前
記ワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフランジ
を、前記ボルトの段付き部とターンテーブルのフランジ
とで締め付けてタービンロータ側に固定すると共に、前
記それぞれの嵌合部にテーパを形成してテーパ合わせす
るようにしたことを特徴とする。
【0008】また、前記目的を達成する為に、一方のワ
イヤーリールと他方のワイヤーリールの間を走行するワ
イヤーに被加工物を押し当てると共に、前記ワイヤーに
砥粒を含む加工液を供給して前記被加工物を多数の薄板
状のウェーハに切断するワイヤーソーであって、前記ワ
イヤーを巻き戻し又は巻き取りを行う前記ワイヤーリー
ルを回転動力側のターンテーブルにボルトで固定するワ
イヤーソーのワイヤーリール取付構造に於いて、前記ワ
イヤーリールの前記ターンテーブル側のフランジと前記
ターンテーブルのフランジとをボルトで締め付け固定す
ると共に、前記フランジ同志を固定するボルト位置を、
前記ワイヤーリールの中心線からずらした位置に複数設
けることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の請求項1によれば、ターンテーブルの
フランジとワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフ
ランジとの間にのみボルトの締付力が加わるように締め
付け固定することができる。これにより、従来のよう
に、ワイヤーリールの上フランジとターンテーブルのフ
ランジとの間に締付力が加わらないので、ワイヤーをワ
イヤーリールに巻き付けていくことによりワイヤーリー
ルの長手方向に伸び力が作用しても、ボルトには軸方向
の引張力が働かない。従って、ワイヤーリールをターン
テーブルから取り外す時に、ボルトを簡単に回して弛め
ることができる。
【0010】また、本発明の請求項2によれば、ターン
テーブルのフランジとワイヤーリールの前記ターンテー
ブル側のフランジとの間にのみボルトの締付力が加わる
ように締め付け固定すると共に、それぞれの嵌合部を、
テーパ合わせにした。これにより、請求項1の場合と同
様に、ワイヤーの巻き付けによりワイヤーリールに長手
方向の伸び力が作用しても、ボルトには軸方向の引張力
が働かない。更に、嵌合部をテーパ合わせにしたので、
フランジが変形しても嵌合部同志の食い付きが生じな
い。これにより、ワイヤーリールをターンテーブルから
簡単に取り外すことができる。
【0011】また、本発明の請求項3によれば、ワイヤ
ーリールとターンテーブルのフランジ同志を締め付け固
定するボルト位置を、前記ワイヤーリールと前記ターン
テーブルの中心線からずらした位置に複数設定するよう
にした。これにより、ワイヤーの巻き付けによりワイヤ
ーリールが変形しても、その変形によるボルトの伸びが
ないので、ボルトには軸方向の引張力が働かない。従っ
て、ワイヤーリールをターンテーブルから簡単に取り外
すことができる。また、ボルトを回り止めピンの代わり
に使用することができる。
【0012】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係るワイヤー
ソーのワイヤーリール取付構造の好ましい実施例につい
て詳説する。本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリー
ル取付構造の実施例を説明する前に、先ず、ワイヤーソ
ー110の全体構成を図1に従って説明する。一方のワ
イヤーリール112に巻回されたワイヤー114は、ワ
イヤー案内装置116、複数の固定ガイドローラ11
8、118、ダンサローラ120を経由して3本の溝付
きローラ122、122、122に順次巻き掛けられて
ワイヤー列124を形成した後、複数の固定ガイドロー
ラ118、118、ダンサローラ120、ワイヤー案内
装置116を経て他方のワイヤーリール126に巻き取
られる。
【0013】前記ダンサローラ120には所定重量の錘
144が吊設され、走行するワイヤー114に常に所要
の張力が付与される。前記ワイヤー走行路の途中にはワ
イヤー洗浄装置146が設けられ、このワイヤー洗浄装
置146によってワイヤー114に付着した加工液14
0が除去される。
【0014】前記ワイヤーリール112、126は、そ
れぞれ正逆回転可能な駆動モータ128、130に連結
されると共に、3本のうちの1本の溝付きローラ122
は正逆回転可能な駆動モータ132に連結される。これ
により、ワイヤー114は一方のワイヤーリール112
と他方のワイヤーリール126の間を往復走行する。前
記ワイヤー列124には、砥液貯留タンク138に貯留
された砥粒(通常、GC♯600〜♯1000程度のも
のが使用される)を含む加工液140が砥液供給ノズル
142から供給される。
【0015】前記ワイヤー列124の下方には、被加工
物である半導体インゴット154がワークブロック15
6とスライスベース158を介してワーク送りテーブル
148に支持される。このワーク送りテーブル148は
モータ150で回動するネジ桿152により上下方向に
移動自在に設けられる。前記半導体インゴット154
は、前記ワーク送りテーブル148を上方に移動させる
ことにより高速走行するワイヤー列124に押し当てら
れ、その高速走行するワイヤー列124に供給される加
工液140によるラッピング作用により多数の薄板状の
ウェーハに切断される。
【0016】次に、本発明に係るワイヤーソーのワイヤ
ーソー取付構造の第1実施例に付いて説明する。図2
は、本発明のワイヤーソーのワイヤーリール取付構造の
第1実施例を説明する断面図である。図示しないワイヤ
ーソー本体のフレーム壁には、ターンテーブル20を回
転させるモータ22及び回転軸24等の回転動力部を内
蔵するケーシング26がボルト28、28…止めされ
る。また、ターンテーブル20のフランジ30上面の中
央部には、円柱状の凸部30Aが形成されると共に、後
記するボルト32のねじ部32A(雄ねじ)に螺合する
ねじ穴30B(雌ねじ)が形成され、更に、前記フラン
ジ面30の外周側には、回り止めピン34が突出してい
る。一方、ワイヤーリール36は、円筒状の胴部38の
両端に円板状の上フランジ40(図2の上側のフラン
ジ)と下フランジ42(図2の下側のフランジ)が夫々
固着され、下フランジ42の中央部には、ターンテーブ
ル20の凸部30Aに嵌合する凹部42Aが形成されて
いると共に、外周側には回り止めピン34に対応するピ
ン穴43が形成されている。また、ワイヤーリール36
の中心線には、ボルト32が貫通するボルト穴44が形
成され、このボルト穴44の径は、上フランジ40と胴
部38がボルト32の軸部32Bが貫通する径に形成さ
れると共に、下フランジ42が軸部32Bより径の小さ
なねじ部32Aが貫通する径に形成される。また、ボル
ト32は、ボルトの軸部32Bよりネジ部32Aが細く
なった段付き部32Eを有する段付き構造に形成され、
ボルト32のねじ部32Aの長さは、ターンテーブル2
0に形成されたねじ穴30Bよりやや短めに形成され
る。また、ボルト32のヘッド部32Cは軸部32Bと
同じ径に形成されると共に、その端面にドライバー部材
(図示せず)を差し込む六角穴32Dが穿設されてい
る。
【0017】そして、ワイヤーリール36をターンテー
ブル20に固定するには、先ず、ターンテーブル20の
フランジ30面上にワイヤーリール36を載せて、ワイ
ヤーリール36の下フランジ42面に形成された凹部4
2Aを、ターンテーブル20のフランジ30面に形成さ
れた凸部30Aに嵌合させる。同時に下フランジ42の
ピン穴43をターンテーブル20から突起した回り止め
ピン34に挿入する。次に、ボルト32をボルト穴44
に差し込んで、ねじ部32Aをターンテーブルフランジ
20のねじ穴30Bに螺合させる。これにより、ボルト
32を回転してねじ部32Aをねじ穴30Bに侵入させ
ていくと、ボルト32の段付き部32Eが下フランジ4
2の上面42Bに当接し、下フランジ42とターンテー
ブル20のフランジ30との間にボルト32の締付力が
働くので、ワイヤーリール36はターンテーブル20に
締め付け固定される。即ち、ワイヤーリール36の下フ
ランジ42とターンテーブル20のフランジ30との間
にのみボルト32の締付力が加わるように締め付け固定
することができる。
【0018】従って、本発明のワイヤーソーのワイヤー
リール取付構造によれば、ワイヤーリール36の上フラ
ンジ40とターンテーブル20のフランジ30との間に
ボルト32の締付力が加わる従来のワイヤーソーのワイ
ヤーリール取付構造とは異なり、ワイヤー10の巻き付
けによりワイヤーリール36の長手方向に伸び力が作用
しても、ボルト32には引張力が働かない。この結果、
ワイヤーリール36をターンテーブル20から取り外す
時に、ボルト32を簡単に回して弛めることができる。
従って、ワイヤーリール36の取り外し作業を容易且つ
迅速に行うことができるので、作業能率を向上させるこ
とができる。
【0019】次に、図3に従って、本発明のワイヤーソ
ーのワイヤーリール取付構造の第2実施例を説明する。
第1実施例は、段付き部32Eを下フランジ42の上面
42Bに当接させる必要があるので、ボルト32を差し
込む上フランジ40と胴部38は、ボルト32の軸部3
2Bが挿入できる径のボルト穴44が必要であり、一
方、下フランジ42はボルト32のネジ部32Aが挿入
でき、且つ、軸部32Bが通過できない径のボルト穴4
4が必要である。これにより、第1実施例では、ワイヤ
ーリール36が上下対称でないため、上フランジ40と
下フランジ42を逆にして(上フランジ40をターンテ
ーブル20のフランジ30と合わせる)使用することが
できない。従って、新しいワイヤーを巻き付ける際に、
ワイヤーの巻き方向を限定しなくてはならないという不
具合がある。即ち、ワイヤーソーの構造上、図4(a)
に示すように、作業者46側の手前にワイヤー10がく
るように巻き付ける必要があり、図4(b)のようにワ
イヤー10が作業者46の裏側にくるように巻き付ける
と問題がある。
【0020】そこで、本発明のワイヤーソーのワイヤー
リール取付構造の第2実施例では、図3に示すように、
ワイヤーリール36の構造を上下対称にし、ワイヤーリ
ール36胴部32Bのボルト穴44内にワッシャ48を
移動自在に設けた。具体的には、ボルト穴44の径、及
び凹部40A、42A及びピン穴43を上下のフランジ
40、42で同じに形成すると共に、ワイヤーリール3
6の胴部38のボルト穴44の径を各フランジ40、4
2に形成されるボルト穴の径より大きくした。また、胴
部38のボルト穴44内に、ボルト32のねじ部32A
が挿入可能で、且つ軸部32Bが通らない孔を有するワ
ッシャ48を移動自在に設けた。そして、ワッシャ48
を介して段付き部32Eをワイヤーリールのフランジに
当接させるようにした。その他の構造は、第1実施例と
同じである。
【0021】これにより、第2実施例によれば、ターン
テーブル20に載せるワイヤーリール36の上下方向を
逆にすることができるので、ワイヤー10の巻き方向を
限定する必要がない。即ち、図4(b)の巻き方になる
場合には、ワイヤーリール36の上下方向を逆にしてタ
ーンテーブル20に載せてボルト32で固定すれば、図
4(a)の巻き方向に変えることができる。
【0022】次に、図5に従って、本発明のワイヤーソ
ーのワイヤーリール取付構造の第3実施例を説明する。
第3実施例は、ワイヤーリール36の下フランジ42に
形成された凹部42Aの形状を、奥に行くに従って穴径
が細くなるようにテーパ50を付けると共に、ターンテ
ーブル20のフランジ30に形成された凸部30Aを、
先端部に行くに従って細くなるようにテーパ50を付け
た。その他の構造は第1実施例と同様である。これによ
り、第1実施例と同様に、ターンテーブル20のフラン
ジ30とワイヤーリール36の下フランジ42との間に
のみボルト32の締付力が加わるように締め付け固定す
ることができるという効果を奏する上に、嵌め合い部
(凸部30Aと凹部42A)をテーパ50にしたので、
ワイヤーリール36が図10に示したように変形して
も、凹部42Aが凸部30Aに食い付くことがない。従
って、第1実施例よりも更に、ワイヤーリール36の取
り外し作業を容易且つ迅速に行うことができる。
【0023】また、第3実施例は、第2実施例にも適用
することができることは言うまでもない。次に、図6に
従って、本発明のワイヤーソーのワイヤーリール取付構
造の第4実施例を説明する。第4実施例は、嵌め合い部
(凸部30Aと凹部42A)をテーパ50にした以外
に、ターンテーブル20のフランジ30の外周側近傍の
対向する位置にボルト穴52、52を形成すると共に、
ワイヤーリール36の下フランジ42の前記ボルト穴5
2、52に対応する位置にねじ穴54、54を形成し
た。即ち、第1〜第3実施例で示したように、ワイヤー
リール36とターンテーブル20の中心線に沿ってボル
ト穴44及びねじ穴30Bを形成するのではなく、中心
線から離れた位置にボルト穴50とねじ穴52を形成し
て、ワイヤーリール36の下フランジ42とターンテー
ブル20のフランジ30との間にボルト56、56の締
付力が加わるようにした。これにより、ワイヤーリール
36が図10にように変形しても、その変形によるボル
ト56の伸びがないため、ボルト56には軸方向の引張
力が働かない。従って、ターンテーブル20からワイヤ
ーリール36を取り外す時に、ボルト56を容易に回転
させて弛めることができる。また、ボルト56が回り止
めピン34の役目を行うので、回り止めピン34を省略
することができる。これにより、回り止めピン34とピ
ン穴43の位置出しをする必要がなくなる。従って、ワ
イヤーリール36をターンテーブル20に着脱する時間
を大幅に短縮することができる。また、ボルト56の長
さが短くなるので、ワイヤーソーにボルト56の抜き差
しに必要なスペースを殆ど取る必要がなくなるので、ワ
イヤーソー本体をコンパクト化することができる。
【0024】尚、図7は、ワイヤーリール36をターン
テーブル20に載せる際の位置出しを容易にするため
に、ターンテーブル20に沿って、Vガイド60を立設
させたものであり、第1から第4実施例の全てに適用す
ることができる。また、ワイヤーリール側のフランジに
凹部を設け、ターンテーブル側のフランジに凸部を設け
たが、逆にしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
のワイヤーソーのワイヤーリール取付構造によれば、タ
ーンテーブルのフランジとワイヤーリールの前記ターン
テーブル側のフランジとの間にのみボルトの締付力が加
わるように締め付け固定するようにした。これにより、
ワイヤーをワイヤーリールに巻き付けていくことにより
ワイヤーリールに長手方向の伸び力が作用しても、ボル
トには軸方向の引張力が働かないので、ワイヤーリール
をターンテーブルから取り外す時に、ボルトを簡単に回
して弛めることができる。
【0026】また、本発明の請求項2のワイヤーソーの
ワイヤーリール取付構造によれば、ターンテーブルのフ
ランジとワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフラ
ンジとの間にのみボルトの締付力が加わるように締め付
け固定するようにすると共に、ワイヤーリールとターン
テーブルの嵌め合わせ部をテーパ合わせにした。これに
より、ワイヤーをワイヤーリールに巻き付けていく際に
ワイヤーリールに長手方向の伸び力が作用しても、ボル
トには軸方向の引張力が働かないので、ワイヤーリール
をターンテーブルから取り外す時に、ボルトを簡単に回
して弛めることができると共に、ワイヤーリールのフラ
ンジが変形しても前記嵌め合わせ部を簡単に取り外すこ
とができる。
【0027】また、本発明の請求項3のワイヤーソーの
ワイヤーリール取付構造によれば、ワイヤーリールとタ
ーンテーブルのフランジ同志を締め付け固定するボルト
位置を、前記ワイヤーリールと前記ターンテーブルの中
心線からずらした位置に複数設定するようにした。これ
により、ワイヤーの巻き付けによりワイヤーリールが変
形しても、その変形によるボルトの伸びがないので、ボ
ルトには軸方向の引張力が働かない。従って、ワイヤー
リールをターンテーブルから簡単に取り外すことができ
る。また、ボルトを回り止めピンの代わりに使用するこ
とができる。
【0028】このように、本発明のワイヤーソーのワイ
ヤーリール取付構造を採用すると、ターンテーブルに対
するワイヤーリールの着脱を容易且つ迅速に行うことが
できるので、作業能率を向上させることができる。ま
た、ボルトに異常な引張力が加わらないので、ボルトの
寿命を伸ばすことができる。また、ボルト位置を、ワイ
ヤーリールと前記ターンテーブルの中心線からずらした
位置に複数設定する場合には、ボルトを短くできるの
で、ボルトの抜き差しのためのスペースが殆ど必要な
く、ワイヤーソー本体をコンパクト化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイヤーソーの全体構成図
【図2】本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造の第1実施例を説明する断面図
【図3】本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造の第2実施例を説明する断面図
【図4】ワイヤーリールの巻き取り方向を説明する説明
図で、図4(a)は正しい巻き取り方向を示し、図4
(b)は誤った巻き取り方向を示す
【図5】本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造の第3実施例を説明する断面図
【図6】本発明に係るワイヤーソーのワイヤーリール取
付構造の第4実施例を説明する断面図
【図7】ワイヤーリールをターンテーブルに取り付ける
際の、位置合わせ用Vブロックを示した上面図
【図8】従来のワイヤーソーのワイヤーリール取付構造
を説明する断面図
【図9】ワイヤーリールにワイヤーを巻き付ける際に発
生するワイヤーリールの変形を示した説明図
【符号の説明】 10、114…ワイヤー 20…ターンテーブル 30…ターンテーブルのフランジ 30A…ターンテーブルの凸部 30B…ターンテーブルのねじ穴 32、52…ボルト 32A、54…ボルトのねじ部 32B…ボルトの軸部 32E…ボルトの段付き部 36、112…ワイヤーリール 38…ワイヤーリールに胴部 40…上フランジ 42…下フランジ 44、52…ボルト穴 48…ワッシャ 50…テーパ 110…ワイヤーソー 122…溝付ローラ 124…ワイヤ列 128、130、132…駆動モータ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】削除

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のワイヤーリールと他方のワイヤー
    リールの間を走行するワイヤーに被加工物を押し当てる
    と共に、前記ワイヤーに砥粒を含む加工液を供給して前
    記被加工物を多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤ
    ーソーであって、前記ワイヤーを巻き戻し又は巻き取り
    を行う前記ワイヤーリールの中心線に形成されたボルト
    穴にボルトを差し込み、回転動力側のターンテーブルに
    前記ボルトをねじ込んで、前記ワイヤーリールを前記タ
    ーンテーブルに固定するワイヤーソーのワイヤーリール
    取付構造に於いて、 前記ボルトは段付き構造に形成され、前記ワイヤーリー
    ルの前記ターンテーブル側のフランジを、前記ボルトの
    段付き部とターンテーブルのフランジとで締め付けてタ
    ービンロータ側に固定することを特徴とするワイヤーソ
    ーのワイヤーリール取付構造。
  2. 【請求項2】 一方のワイヤーリールと他方のワイヤー
    リールの間を走行するワイヤーに被加工物を押し当てる
    と共に、前記ワイヤーに砥粒を含む加工液を供給して前
    記被加工物を多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤ
    ーソーであって、前記ワイヤーを巻き戻し又は巻き取り
    を行う前記ワイヤーリールの嵌合部を回転動力側のター
    ンテーブルの嵌合部に嵌め合わせた状態で、ワイヤーリ
    ールの中心線に形成されたボルト穴にボルトを差し込
    み、ターンテーブルに前記ボルトをねじ込んで、前記ワ
    イヤーリールを前記ターンテーブルに固定するワイヤー
    ソーのワイヤーリール取付構造に於いて、 前記ボルトは段付き構造に形成され、前記ワイヤーリー
    ルの前記ターンテーブル側のフランジを、前記ボルトの
    段付き部とターンテーブルのフランジとで締め付けてタ
    ービンロータ側に固定すると共に、前記それぞれの嵌合
    部にテーパを形成してテーパ合わせするようにしたこと
    を特徴とするワイヤーソーのワイヤーリール取付構造。
  3. 【請求項3】 一方のワイヤーリールと他方のワイヤー
    リールの間を走行するワイヤーに被加工物を押し当てる
    と共に、前記ワイヤーに砥粒を含む加工液を供給して前
    記被加工物を多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤ
    ーソーであって、前記ワイヤーを巻き戻し又は巻き取り
    を行う前記ワイヤーリールを回転動力側のターンテーブ
    ルにボルトで固定するワイヤーソーのワイヤーリール取
    付構造に於いて、 前記ワイヤーリールの前記ターンテーブル側のフランジ
    と前記ターンテーブルのフランジとをボルトで締め付け
    固定すると共に、前記フランジ同志を固定するボルト位
    置を、前記ワイヤーリールの中心線からずらした位置に
    複数設けることを特徴とするワイヤーソーのワイヤーリ
    ール取付構造。
  4. 【請求項4】 ワイヤを一方のワイヤリールから繰り出
    して複数個の溝付ローラに巻き掛けワイヤ列を形成して
    他方のワイヤリールに巻き取ると共に、前記ワイヤ列に
    砥粒を含む加工液を供給して被加工物を押し当て、該被
    加工物を多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤソー
    において、 前記ワイヤリールを駆動する駆動モータの回転軸に、該
    回転軸と同軸上に前記ワイヤリールを連結したことを特
    徴とするワイヤソー。
  5. 【請求項5】 ワイヤを一方のワイヤリールから繰り出
    して複数個の溝付ローラに巻き掛けワイヤ列を形成して
    他方のワイヤリールに巻き取ると共に、前記ワイヤ列に
    砥粒を含む加工液を供給して被加工物を押し当て、該被
    加工物を多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤソー
    において、 前記溝付ローラを駆動する駆動モータの回転軸に、該回
    転軸と同軸上に前記溝付ローラを連結したことを特徴と
    するワイヤソー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102039447A (zh) * 2009-10-13 2011-05-04 小松Ntc株式会社 线材线轴支撑装置以及线状锯的线材送出卷绕装置
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CN106426584A (zh) * 2016-09-23 2017-02-22 江苏美科硅能源有限公司 一种硅片线截断机排线机构
CN110509139A (zh) * 2019-08-13 2019-11-29 江苏众鑫磁电有限公司 多晶硅打磨处理装置
CN110509139B (zh) * 2019-08-13 2024-06-04 江苏众鑫磁电有限公司 多晶硅打磨处理装置

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