JPH0838641A - スプリンクラー配管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天井面に対するスプリンクラーヘッドの取付
位置の寸法出しと固定が簡単に行えるようにしたスプリ
ンクラー配管を提供すること。 【構成】 本発明は、 一端に可とう管1bを他端にスプ
リンクラーヘッド4をそれぞれ接続し、外面に周方向の
溝2を設けたスプリンクラーヘッド取付管1と、このスプ
リンクラーヘッド取付管1に略直交する固定材23と、一
方は前記スプリンクラーヘッド取付管1を弾性的に締め
付けて挟み、溝2に係合するＵ字部8となし、他方は固定
材23の上面又は下面から囲んでその下面又は上面に弾性
的にクランプする爪部7を設けた全体を鋼線から形成し
た固定金具5とを備えているスプリンクラー配管であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、建築物の天井裏などに
備えられる消火用のスプリンクラー配管に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来のスプリンクラーヘッド取付管の固
定構造としては実公昭59−935 号公報や特開平5-60283
号公報などにおいてその一例が示されている。この公報
に記載の固定構造は、天井裏に配管されている給水主管
から分岐して立下り配管したスプリンクラーヘッド取付
管の先端にスプリンクラーヘッドを取付けたものに関す
る。このものは、天井面に対しスプリンクラーヘッド取
付管の先端を所定位置に取付けようとするもので、天井
板を固定する天井下地材の上に溝形鋼を架橋し、さらに
この溝形鋼上に固定材を固定し、この固定材に前記スプ
リンクラーヘッド取付管をねじ締付け式の固定金具によ
り固定するというものであった。また、実開昭59-12455
2号公報には鋼線からなるクランプ金具を用いて固定材
にスプリンクラーヘッド取付管を固定することが開示さ
れている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術では
スプリンクラーヘッド取付管（以下、単に取付管とい
う）の先端を天井面に対し所定の位置に設定した状態
で、固定金具のねじを締付けて固定材にスプリンクラー
ヘッド取付管を固定するため、あるいは鋼線をクランプ
するため、取付管の先端と天井面との間隔を丁度適した
寸法にする寸法出しの手間が掛り煩わしいという問題が
あった。実際、この寸法出しは天井板の厚さによって
も、またスプリンクラーヘッドの形状寸法（タイプ）に
よっても変ってくるので、現場での作業は一層煩雑にな
っていた。

【０００４】本発明は、上記の問題を解決するもので、
天井面に対するスプリンクラーヘッドの取付位置の寸法
出しと固定作業が簡単に行えるようにしたスプリンクラ
ー配管を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、一端に可とう
管を他端にスプリンクラーヘッドをそれぞれ接続し、外
面に周方向の凹部を設けたスプリンクラーヘッド取付管
と、このスプリンクラーヘッド取付管に略直交する横架
部材と、一方は前記スプリンクラーヘッド取付管を弾性
的に締め付けて挟み、前記凹部に係合する略Ｕ字状とな
し、他方は前記横架部材を上面又は下面から囲んでその
下面又は上面に弾性的に係止する爪部を設け、全体を鋼
線から形成した固定金具とを備えているスプリンクラー
配管である。

【０００６】また、上記固定金具とは別に一方は前記ス
プリンクラーヘッド取付管を弾性的に締め付けて挟む略
Ｕ字状となし、他方は前記横架部材を下面又は上面から
囲んでその上面又は下面に弾性的に係止する爪部を設
け、全体を鋼線から形成した第２の固定金具とを備えた
スプリンクラー配管とすることが望ましい。そして、上
記凹部は天井面に対するスプリンクラーヘッドの高さが
所定位置になるように予め所定位置に形成されたもので
ある。

【０００７】

【作用】本発明は、先ず天井面に対するスプリンクラー
ヘッドの高さが所定位置になるように形成された凹部に
鋼線のＵ字状部分を係合するだけで取付管の寸法出しが
自然に行える。この時取付管を弾性力で強く挟み付ける
と共に、爪部側を横架部材に架けて囲み、爪部を横架部
材の一面にクランプ掛けするだけで固定できる。このよ
うに寸法出しと取付けが簡単に出来る。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１から図３は本発明の一実施例を示し、図１
は天井裏での取付管と横架部材の取付状況を示す斜視
図、図２は取付管固定部分の側面図、図３はその背面図
である。図４は固定金具の上面図、図５は固定金具の側
面図である。図１において、天井裏の給水主管より分岐
した配水管に取付けられたステンレス製の蛇腹管や軟質
銅管などの可撓管１ｂが継手１ａを介して取付管１の上
端に接続されている。他方取付管１の下端部分にはめね
じが設けてあり、埋込型のスプリンクラーヘッド４がね
じ込まれている。そして、天井20を固定して吊すための
天井下地材21の上に溝形鋼22が架橋され、更にこの溝形
鋼22の上には固定材23が架橋され、取付金具24によって
固定されている。この固定材23に取付管１が固定金具５
を用いて固定される。なお固定材23としては図示のよう
な角形パイプの他に溝形鋼などが使用される。本明細書
でいう横架部材とは、これらの固定材23や溝形鋼22、天
井下地材21等を含むものであるが、一般には固定材23が
相当するので以下では固定材23を横架部材として説明す
る。

【０００９】取付管１は鋼管を塑性加工したもの、鋳造
製の管や継手、あるいはそれらの組合せなどの適宜の材
料及び形状を用いることができる。上端には可撓管１ｂ
との接続部があり、ねじ接続やメカニカル継手による接
続部が設けられる。下端には通常めねじが形成され、ス
プリンクラーヘッド４がねじ込まれ取付けられる。そし
て取付管１の下端から所定位置の外面に凹部、即ち溝２
を形成している。この溝は鋳造の場合一体的に、また鋼
管の場合加工機等で形成することができる。また、これ
は外面の一部あるいは不連続的に設けても良い。

【００１０】５は鋼線製の固定金具で、取付管１の溝２
の外面の略半周を弾性的に締め付けて挟んで囲むＵ字状
部分８と、軸直角方向に延びて固定材23の上面に掛かり
側面を囲んで下面まで達するアーム部１０と、先端にあ
って弾性的にクランプする爪部分７を有している。Ｕ字
部分８は溝２の外径よりも小さめにして弾性力に抗して
押し込んで強い力で挟持するようにするようになってい
る。また爪部７も弾性力をもって強く固定材を締め付け
るように構成している。

【００１１】次に、取付管１を固定材23に固定する施工
について説明する。先ず、予めスプリンクラーヘッド４
が取り付けられた取付管１の溝２に対し固定金具５のＵ
字部分８を押し込んで装着し、次にＵ字状に延びたアー
ム１０を固定材23の上面に掛けて、下面に対し爪部７を
押し込んでクランプする。こうして取付は行なわれる。
しかし、固定が不十分である場合は、図２、図３に示す
ように固定金具５と同様の別の固定金具を上記固定金具
５と対向する位置に取り付けて補強すると良い。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、従来煩わしかったスプ
リンクラーヘッド取付位置の寸法出しと取付作業が、誰
が行っても能率的にかつ簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例を示すスプリンクラーヘッ
ド取付管回りの斜視図である。

【図２】 図１の固定部分の側面図である。

【図３】 同じく図２の側面図である。

【図４】 固定金具の上面図である。

【図５】 固定金具の側面図である。

【符号の説明】

１…取付管 ２…溝 ３…取付管の先端部 ４…スプリンクラーヘッド ５…固定金具 ７…爪部 ８…Ｕ字部 10…アーム部 23…固定材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 和明 三重県桑名市大福２番地日立金属株式会社 桑名工場内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端に可とう管を他端にスプリンクラー
   ヘッドをそれぞれ接続し、外面に周方向の凹部を設けた
   スプリンクラーヘッド取付管と、 前記スプリンクラーヘッド取付管に略直交する横架部材
   と、 一方は前記スプリンクラーヘッド取付管を弾性的に締め
   付けて挟み、前記凹部に係合する略Ｕ字状となし、他方
   は前記横架部材を上面又は下面から囲んでその下面又は
   上面に弾性的にクランプする爪部を設け、全体を鋼線か
   ら形成した固定金具と、を備えていることを特徴とする
   スプリンクラー配管。
2. 【請求項２】 一方は前記スプリンクラーヘッド取付管
   を弾性的に締め付けて挟む略Ｕ字状となし、他方は前記
   横架部材を下面又は上面から囲んでその上面又は下面に
   弾性的に係止する爪部を設け、全体を鋼線から形成した
   第２の固定金具とを備えていることを特徴とする請求項
   １記載のスプリンクラー配管。
3. 【請求項３】 天井面に対するスプリンクラーヘッドの
   高さが所定位置になるように前記凹部を予め所定位置に
   形成したことを特徴とする請求項１記載のスプリンクラ
   ー配管。