JP2022160192A - 排水管の支持構造の施工方法、その施工方法で施工された支持構造およびその施工方法で使用される支持金物 - Google Patents

排水管の支持構造の施工方法、その施工方法で施工された支持構造およびその施工方法で使用される支持金物 Download PDF

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Takumu Miura
博史 八木
Hiroshi Yagi
英明 平川
Hideaki Hirakawa
博之 草深
Hiroyuki Kusafuka
隆志 野島
Takashi Nojima
重紀 鈴木
Shigenori Suzuki
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Abstract

【課題】雌ねじ穴の間隔や吊り部材の角度が異なっても簡易な構成で良好な作業性で排水立管の支持構造を施工する。【解決手段】2つの雌ねじ穴に吊り部材500をそれぞれ螺合して2本の吊り部材が互いに接近するように角度αまで曲げて、排水立管600の外周を覆う略半円形状の2つで一対のバンド本体と角度αに対応するように傾斜可能にバンド本体の両端に接続されるとともに吊り部材500が挿通される係合穴を備えた固定金具とを含む支持金物10を排水立管600の外周面を覆うように仮設置して、角度αまで曲げられた2本の吊り部材500を角度αに対応させた固定金具の係合穴に挿通して、支持金物10を所定位置へ移動して、バンド本体を排水立管600の外周面に圧接するとともに2本の吊り部材500を固定金具の係合穴に固定する。【選択図】図5

Description

本発明は、建築物に施工された際に床スラブの上方または下方に配置される排水管(排水立管、排水配管継手等)の所定位置に支持金物を装着して床スラブで支持する支持構造に関し、特に、床スラブの表面に設けられた取付穴の間隔が異なる場合および/または取付穴に設けられる吊り部材の角度が異なる場合であっても同じ仕様で共通して使用できるとともに簡易な構成で、施工後の支持構造のスペースがより小さく、良好な作業性で施工することのできる、排水管の支持構造の施工方法、その施工方法で施工された支持構造およびその施工方法で使用される支持金物に関する。
なお、本発明が適用される排水管は、排水配管継手自体および排水配管継手に接続された排水立管に限定されるものではなく、かつ、本発明が適用される排水管の床スラブに対する位置は、床スラブの下方に限定されるものでもない(上述したように床スラブの上方でも構わない)。また、立管と竪管とは同義で、排水配管継手と排水集合継手も同義である。
集合住宅やオフィスビルなどには、給水設備および排水設備が設けられる。このうちの排水設備は、建物の各階層を上下に貫く縦管と、各階層内に設置される横管と、これらを接続する排水配管継手とを備えた排水配管構造が代表的なものとして広く知られている。
そして、このような排水配管継手は、建築物に施工された際に、床スラブの貫通孔に配置される管本体と、床スラブの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管を接続する上立管接続部と、床スラブの下方に突出し下階に排水を流下させる排水立管を接続する下立管接続部と、床スラブの上方で排水横枝管を接続する横枝管接続部とを備える。
特開2015-004191号公報(特許文献1)は、このような排水配管継手(特許文献1では排水集合継手)の下流側に接続される立管(特許文献1では竪管)本体の接続構造を開示する。この特許文献1に開示された排水竪管の接続構造は、コンクリートスラブを貫通して設けられる排水集合継手と、この排水集合継手の下流側の竪管本体とを接続する排水竪管の接続構造であって、前記排水集合継手は下流側端部に挿口部が設けられ、前記竪管本体は、熱膨張性耐火材を含有する耐火パイプであり、上流側端部に拡径された受口部を備えるとともに、この受口部の内面に環状パッキンが設けられて、前記挿口部が水密状態に嵌挿され、前記受口部から該受口部の下部にかけての外周面には、不燃性を有する外装シート材が被覆され、この外装シート材の外周には金属製の固定部材が外嵌されて、熱膨張する竪管本体を外周側から押圧支持することを特徴として、好ましくは、前記固定部材として、前記受口部の下部外周面に支持金具が取り付けられ、この支持金具は、略環状の内面を備えて前記外装シート材の外周部に取り付けられる保持部材と、この保持部材をコンクリートスラブに吊持ち支持するアンカー部材とを備え、前記竪管本体がコンクリートスラブの下方に前記支持金具を介して固定されるとともに、前記受口部の下部が、前記支持金具により外周側から締め付けられていることを特徴とする。
この特許文献1には、外装シート材4の外周に配設された、金属製の固定部材5が開示されている。この固定部材5として、受口部31の下流側に支持金具6が取り付けられている。竪管本体3は、床スラブ10の下面に、この支持金具6を介して固定されている。支持金具6は、略環状の内面を備えて、竪管本体3を内挿保持する保持部材61と、この保持部材61を床スラブ10に支持する支持部材63とを備えている。支持部材63は、ブラケット64とアンカーボルト65とを備えている。保持部材61は、支持部材63に
より床スラブ10に吊り下げられて固定されている。すなわち、ブラケット64の下面側で、アンカーボルト65に螺合されたナットを締め付け、支持金具6を床スラブ10の下方に吊持ち支持した構成とされている。アンカーボルト65に対するブラケット64の高さ位置を調整することにより、保持部材61の取付位置を調整することができる。このように、この特許文献1に開示された固定金具は、アンカーボルト65に対するブラケット64の高さ位置を調整することにより保持部材61の取付位置を調整することができるに過ぎず、床スラブの表面に設けられた取付穴の間隔が異なる場合および取付穴に設けられる吊り部材の角度が異なる場合のいずれの場合であっても同じ仕様の固定部材を使用することは考慮されていない。
また、排水配管継手に関するものではないが、特開2017-190845号公報(特許文献2)は、空調機器や配管・架台等の支持材を支持するために天井側から垂下された全ネジ又は半ネジの吊り部材と、支持材を振れ止めするために天井側から傾斜して吊り部材に取り付けられる全ネジ又は半ネジの振止部材とを連結するための振れ止め用金具を開示する。この特許文献2に開示された振れ止め金具は、支持材を支持するために天井側から垂下された全ネジ又は半ネジの吊り部材と、支持材を振れ止めするために吊り部材と吊り部材の間に取り付けられる全ネジ又は半ネジの振止部材とを連結するための振れ止め用金具であって、吊り部材に固定される固定部材と、振止部材を保持する保持部材と、を備え、固定部材に対して保持部材を振止部材の傾斜角度に応じて回動自在に可動できることを特徴とする。
特開2015-004191号公報 特開2017-190845号公報
しかしながら、特許文献2に開示された振れ止め金具を特許文献1に開示された固定部材に適用したところで、取付穴に設けられる吊り部材の角度が異なる場合に同じ仕様の固定部材を使用することに対応できると仮にしても、床スラブの表面に設けられた取付穴の間隔が異なる場合に対応できるかは定かではない。また、この特許文献2に開示された振れ止め金具は、部品点数が多く構造が複雑で(簡易な構成ではなく)、良好な作業性で施工することができるものではない。また、施工後の支持構造のスペースがより小さくする点についても考慮されていない。
本発明は、上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、建築物に施工された際に床スラブの上方または下方に配置される排水管の所定位置に支持金物を装着して床スラブで支持する支持構造に関して、床スラブの表面に設けられた取付穴の間隔が異なる場合および/または取付穴に設けられる吊り部材の角度が異なる場合であっても同じ仕様で共通して使用できるとともに簡易な構成で、施工後の支持構造のスペースがより小さく、良好な作業性で施工することのできる、排水管の支持構造の施工方法、その施工方法で施工された支持構造およびその施工方法で使用される支持金物を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る排水管の支持構造の施工方法、その施工方法で施工された支持構造およびその施工方法で使用される支持金物は、以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明のある局面に係る排水管の支持構造の施工方法は、建築物に施工され
た際に床スラブの上方または下方に配置される排水管の所定位置に支持金物を装着して前記床スラブで支持する支持構造を施工する方法であって、前記床スラブの表面には、前記排水管の直径の延長線上において前記排水管の縦軸を対称軸とした位置に対応する2ヶ所に設けられた2つの雌ねじ穴が設けられ、前記2つの雌ねじ穴に、少なくとも両端に雄ねじを備えた2本の吊り部材をそれぞれ螺合する吊り部材設置ステップと、前記2本の吊り部材が互いに接近するように、前記吊り部材を予め定められた角度まで曲げる吊り部材曲げステップと、前記排水管の外周を覆う略半円形状の2つで一対のバンド本体と、前記角度に対応するように傾斜可能に前記バンド本体の両端に接続されるとともに前記吊り部材が挿通される係合穴を備えた固定金具とを含む前記支持金物を、前記所定位置よりも前記床スラブから離隔した位置で、前記2つのバンド本体により前記排水管の外周面を覆うように、前記支持金物を仮設置する仮設置ステップと、前記角度まで曲げられた2本の吊り部材を、前記角度に対応させた前記固定金具の係合穴に挿通する挿通ステップと、前記2本の吊り部材が前記固定金具の係合穴に挿通された前記支持金物を前記所定位置へ移動する移動ステップと、前記バンド本体を前記排水管の外周面に圧接するとともに、前記2本の吊り部材を前記固定金具の係合穴に固定する設置ステップと、を含む。
好ましくは、前記2つの雌ねじ穴の間隔が異なる床スラブに、前記支持金物を共通で用いる上述した施工方法であって、前記仮設置ステップは、前記角度に対応するように傾斜可能に、かつ、前記係合穴の間隔が調整可能に、前記固定金具が前記バンド本体に接続される支持金物を仮設置するステップを含み、前記挿通ステップは、前記角度まで曲げられた2本の吊り部材を、前記角度に対応させるとともに前記2本の吊り部材の間隔に対応させた前記固定金具の係合穴に挿通するステップを含むように構成することができる。
さらに好ましくは、前記仮設置ステップは、前記略半円形状のバンド本体の両端に平面形状の締結片部を備えるとともに前記一対のバンド本体の締結片部により前記固定金具における係合穴以外の平面形状の挟持部を、前記締結片部に設けられたバンド本体締結穴および前記挟持部に設けられた固定金具締結穴に挿通されたねじ部材により挟持することにより、前記挟持部が前記2つで一対の前記締結片部に挟持されて前記固定金具が前記バンド本体に接続される支持金物を仮設置するステップを含み、前記挿通ステップは、前記角度まで曲げられた2本の吊り部材を、前記ねじ部材を緩めて前記角度に対応させて、または、前記バンド本体締結穴および前記固定金具締結穴の少なくともいずれかは長穴形状であって前記長穴形状の締結穴におけるねじ部材の位置を変更することにより前記2本の吊り部材の間隔に対応させて、前記固定金具の係合穴に挿通するステップを含むように構成することができる。
さらに好ましくは、前記設置ステップは、前記ねじ部材を螺合することにより、前記バンド本体を前記排水管の外周面に圧接するとともに、前記2本の吊り部材を前記固定金具の係合穴に固定するステップを含むように構成することができる。
さらに好ましくは、前記バンド本体の両端に締結片部を備えるとともに2つで一対のバンド本体は4つの締結片部を備え、前記4つの締結片部のうちの1つの締結片部に設けられたバンド本体締結穴は、前記締結片部の下辺または上辺のいずれかを前記バンド本体締結穴の直径以上の長さで切り欠いた切り欠き部と連結された略U字形状を備え、前記仮設置ステップは、前記締結片部に設けられたバンド本体締結穴および前記挟持部に設けられた固定金具締結穴にねじ部材を挿通してねじ部材を螺合して2つで一対のバンド本体を仮組みするステップと、前記切り欠き部を備えたバンド本体締結穴に挿通されたねじ部材を緩めて前記切り欠き部を通してバンド本体をねじ部材から離隔させることにより、一方の前記締結片部はねじ部材により仮組みされ、かつ、前記切り欠き部を備える他方の前記締結片部はバンド本体が片持ちの状態で仮組みされた状態となった前記支持金物を、前記排水管の縦軸に略垂直な平面上を進行するように前記排水管に近づけて、1つの前記バンド本体により前記排水管の外周面の略半周を覆うステップと、前記切り欠き部を通してバン
ド本体をねじ部材へ接近させることにより、前記切り欠き部を備えた締結片部に設けられたバンド本体締結穴にねじ部材を挿通して前記切り欠き部を備えたバンド本体締結穴に挿通されたねじ部材を締めて、2つのバンド本体が支持金物とともに両持ちの状態で仮組みされて、2つの前記バンド本体により前記排水管の外周面の略全周を覆うステップと、を含むように構成することができる。
さらに好ましくは、前記設置ステップの後に、前記吊り部材曲げステップにより前記排水管の縦軸に略垂直な方向の長さが縮められた前記支持金物の位置を含めて、外装材を設置する外装ステップをさらに含むように構成することができる。
さらに好ましくは、前記固定金具の係合穴に挿通された吊り部材の端部に雌ねじを備えた雌ねじ部材を螺合して、前記固定金具の係合穴への前記吊り部材の固定を補強するステップをさらに含むように構成することができる。
また、本発明の別の局面に係る排水管の支持構造は、上述したいずれかの施工方法で施工された、床スラブの上方または下方に配置される排水管の所定位置に支持金物を装着して前記床スラブで支持する。
また、本発明のさらに別の局面に係る支持金物は、上述したいずれかの排水管の支持構造の施工方法で使用され、前記排水管の外周を覆う略半円形状の2つで一対のバンド本体と、前記角度に対応するように傾斜可能に前記バンド本体の両端に接続されるとともに前記吊り部材が挿通される係合穴を備えた固定金具とを含む。
好ましくは、前記バンド本体は、前記略半円形状の内周面に、弾性材を備えるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記バンド本体は前記略半円形状の両端に平面形状の締結片部を備え、前記締結片部にバンド本体締結穴が設けられ、前記固定金具は前記係合穴以外に平面形状の挟持部を備え、前記挟持部に固定金具締結穴が設けられ、前記バンド本体締結穴および前記固定金具締結穴に挿通されたねじ部材により、前記挟持部が前記2つで一対の前記締結片部に挟持されて前記固定金具が前記バンド本体に接続され、前記ねじ部材は、ボルトとナットとの組合せであって、前記2つで一対のバンド本体の一方のバンド本体において、前記締結片部の前記略半円形状側の平面上の前記バンド本体締結穴に対応する位置に、前記ナットが前記締結片部と一体化されているように構成することができる。
本発明によると、建築物に施工された際に床スラブの上方または下方に配置される排水管の所定位置に支持金物を装着して床スラブで支持する支持構造に関して、床スラブの表面に設けられた取付穴の間隔が異なる場合および/または取付穴に設けられる吊り部材の角度が異なる場合であっても同じ仕様で共通して使用できるとともに簡易な構成で、施工後の支持構造のスペースがより小さく、良好な作業性で施工することのできる、排水管の支持構造の施工方法、その施工方法で施工された支持構造およびその施工方法で使用される支持金物を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る支持金物についての(A)全体斜視図(防振ゴムを含む)、(B)図1(A)における仮想平面1Bにおける断面図、(C)全体斜視図(防振ゴムを含まない)である。 図1(C)に示した支持金物の三面図である。 (A)図2に示した支持金物を構成するバンド本体と固定金具とを分解した二面図であって、(B)固定金具の拡大二面図であって、(C)図3(A)における領域3Cの拡大図である。 固定金具に設けられた長穴とねじ部材(ボルト)との位置関係を示す図であって、支持金物の全長Lが(A)最短時、(B)最長時を示す図である。 本発明の実施の形態に係る排水立管の支持構造の施工方法の手順を示す図である。 (A)図5(B)における支持金物の拡大図であって、(B)図5(C)における支持金物の拡大図である。
以下、本発明の実施の形態に係る、排水管の支持構造の施工方法、その施工方法で施工された支持構造およびその施工方法で使用される支持金物について、支持金物10についての防振ゴム400を含む全体斜視図を示す図1(A)、図1(A)における仮想平面1Bにおける断面図を示す図1(B)、支持金物10についての防振ゴム400を含まない全体斜視図を示す図1(C)、図1(C)に示した支持金物10の三面図を示す図2、図2に示した支持金物10を構成するバンド本体100と固定金具200とを分解した二面図を示す図2(A)、固定金具200の拡大二面図を示す図3(B)、図3(A)に示すバンド本体100における領域3Cの拡大図を示す図3(C)、固定金具200に設けられた長穴222とねじ部材300(ボルト310)との位置関係を示す図4(支持金物10の全長Lが最短時の図4(A)および最長時の図4(B))、排水管の支持構造の施工方法の手順を示す図5および図6を参照して詳しく説明する。なお、以下の説明においては、まず、支持金物10について説明した後に、施工方法および支持構造について説明する。また、以下においては、排水管は、排水立管を一例として説明する。排水管として排水立管を選択した場合の施工状態を図5(C)の実線で、排水管として排水配管継手を選択した場合の施工状態を図5(C)の点線で、それぞれ示す。図5(C)の点線で示すように、排水配管継手の上立管接続部(後述する図5(A)に示す上立管接続部24)を支持金物10で支持している。また、排水配管継手を床スラブSの下方で支持する場合には排水管接続部(後述する図5(A)に示す排水管接続部26)を支持金物10で支持することになる。さらに、排水立管を床スラブSの上方で支持する場合には排水立管(後述する図5(A)に示す排水立管650)を支持金物10で支持することになる。
[支持金物]
図1~図6を参照して、本実施の形態に係る支持金物10について説明する。
この支持金物10は、建築物に施工された際に床スラブSの上方または下方(ここでは下方)に配置される排水立管600(一例として排水配管継手に接続された排水立管)の所定位置に装着されて床スラブSで排水立管600を支持する支持構造を施工する方法に使用される。なお、床スラブSの表面(ここでは天井面)には、排水立管600の直径の延長線上において排水立管600の縦軸を対称軸とした位置に対応する2ヶ所に設けられた2つの雌ねじ穴SSが設けられ、この雌ねじ穴SSに、少なくとも両端に雄ねじを備えた(両端以外の中央部に雄ねじを備えなくても構わない)2本の吊り部材500がそれぞれ螺合される。ここでは、吊り部材500は、全ねじボルト(寸切りボルト)であるとするが、上述したように、ボルト全長に亘って雄ねじが切られている必要はなく少なくとも両端に雄ねじを備えているボルトであれば構わない。さらにこの2本の吊り部材500は施工時において互いに接近するように、吊り部材500が予め定められた角度(後述する角度α(deg))になるまで曲げられる。
この支持金物10は、排水立管600の外周を覆う略半円形状の2つで一対のバンド本体100と、施工時において吊り部材500が曲げられる角度に対応するように傾斜可能にバンド本体100の両端に接続されるとともに吊り部材500が挿通される係合穴210を備えた固定金具200とを含む。なお、支持金物10を構成するこれらのバンド本体100は、一般構造用圧延鋼板(たとえば、SS400)または熱間圧延鋼板(SPHC)が好適に採用される。ここで、これらの部材(バンド本体100、固定金具200)の厚みが薄いために、補強リブを設けることも好ましく、ここでは、バンド本体100に補
強リブ112を設けている。
ここで、好ましくは、吊り部材500は、その少なくとも両端に雄ねじを備えているボルトであるために、固定金具200の係合穴210に挿通された吊り部材500の端部(ここでは下端部)に雌ねじを備えた雌ねじ部材(図5(C)に示すナットN)を螺合して、固定金具200の係合穴210への吊り部材500の固定を補強することも好ましい。
さらに、好ましくは、図1(A)および図1(B)に示すように、このバンド本体100は、略半円形状の内周面に、弾性材(ここではEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)製の防振ゴム400)を備えることも、制振性向上のためにも好ましい。
さらに、好ましくは、このバンド本体100は略半円形状の両端に平面形状の締結片部120を備え、締結片部120にバンド本体締結穴が設けられている。なお、後述するように、バンド本体締結穴には、バンド本体締結丸穴122および略U字形状のバンド本体締結切り欠き穴124がある。また、固定金具200は係合穴210以外に平面形状の挟持部220を備え、挟持部220に固定金具締結穴222が設けられている。後述するように、固定金具締結穴222は、この支持金物10の全長方向(図2に示す全長Lの方向)に長い長穴形状(長径LL)である。
このように、固定金具締結穴222は、この支持金物10の全長Lの方向に長い長穴形状であるために、2つの雌ねじ穴SSの間隔が異なる床スラブSに支持金物10を共通で用いる(同じ仕様の支持金物10を共通して使用する)ことができる。
ここで、バンド本体締結穴(バンド本体締結丸穴122、バンド本体締結切り欠き穴124)および固定金具締結穴222の少なくともいずれかは長穴形状であれば良く、長穴形状の締結穴におけるねじ部材300(ここではボルト310)の位置を変更することにより、2つの雌ねじ穴SSの間隔が異なる床スラブSに支持金物10を共通で用いる(同じ仕様の支持金物10を共通して使用する)ことができる。
そして、バンド本体締結穴(バンド本体締結丸穴122およびバンド本体締結切り欠き穴124のいずれか)には、バンド本体締結穴および固定金具締結穴222に挿通されたねじ部材300(雄ねじ部材であるボルト310および雌ねじ部材であるナット320の組合せ)により、挟持部220が2つで一対の締結片部120に挟持されて固定金具200がバンド本体100に接続されている。
このように、バンド本体締結丸穴122およびバンド本体締結切り欠き穴124のいずれかには、バンド本体締結穴および固定金具締結穴222に挿通されたねじ部材300により、挟持部220が2つで一対の締結片部120に挟持されて固定金具200がバンド本体100に接続されているために、このねじ部材300を緩めることにより、施工時において吊り部材500が曲げられる様々な角度に対応させることができる。
特に、2つの雌ねじ穴SSの間隔が狭い場合に対応して支持金物10の排水立管600の縦軸に略垂直な方向の長さ(図2に示す全長L)が縮められること(さらに、吊り部材500を曲げる角度α(deg)を大きくして(αの上限は存在する)吊り部材500がスラブSから遠ざかるほど(ここでは下方に進むほど)吊り部材500の間隔が狭まること)により、(吊り部材500を含めて)支持金物10(の位置)を覆うように設けられる外装材の設置スペースをより小さくすることができる。
ここで、2つ(図面における紙面手前側のバンド本体100Fおよび紙面奥側のバンド本体100B)で一対のバンド本体100の一方のバンド本体100(ここではバンド本体100B)において、締結片部120の略半円形状側の平面上のバンド本体締結丸穴122に対応する位置に、ナット320が締結片部120と(たとえば溶接により)一体化されている。このようにナット320が締結片部120と一体化されているために、ねじ部材300のナット320は回転せずにボルト310のみを工具で回転させるだけでねじ部材300を螺合させる(ナット320を工具で固定することなくボルト310のみを回転させて締結片部120と一体化されたナット320に螺合させる)こと、および、螺合を緩める(ナット320を工具で固定することなくボルト310のみを回転させて締結片部120と一体化されたナット320の螺合を緩める)ことができる点で作業性が好ましい。
そして、このようにボルト310を回転させるのみにより、バンド本体100を排水立管600の外周面に圧接することができるとともに、2本の吊り部材500を固定金具200の係合穴210に固定することができる。この点でも作業性が好ましい。
ここで、バンド本体100の両端には締結片部110を備え、かつ、1個の支持金物10は2つで一対のバンド本体100を備えるために、支持金物10は4つの締結片部120を備えることになる。そして、これら4つの締結片部120のうちの1つの締結片部(ここでは図面における紙面手前側かつ右側の締結片部120RF)に設けられたバンド本体締結切り欠き穴124は、締結片部120RFの下辺または上辺のいずれか(ここでは下辺120RF1)をバンド本体締結穴の直径以上の長さ(ここでは直径と同じ長さWであるが下辺側でそれより大きく面(R)取りしてある)で切り欠いた切り欠き部120RF2と連結された略U字形状を備える。
このため、締結片部120に設けられたバンド本体締結丸穴122(または締結片部120RFに設けられたバンド本体締結切り欠き穴124)および挟持部220に設けられた固定金具締結穴222にねじ部材300(ここではボルト310)を挿通してねじ部材300を螺合して(ボルト310をナット320に螺合させて)2つで一対のバンド本体100を仮組みして、さらに、切り欠き部120RF2を備えたバンド本体締結切り欠き穴124に挿通されたねじ部材300(ここではナット320は締結片部120に一体化されているのでボルト310)を緩めて切り欠き部120RF2を通してバンド本体100(ここではバンド本体100F)をねじ部材300から離隔させることができる。これにより、一方の締結片部120はねじ部材300により仮組みされ、かつ、切り欠き部120RF2を備える他方の締結片部120RFはバンド本体100(ここではバンド本体100F)が片持ちの状態で仮組みされた状態として仮組みすることができる。そして、支持金物10を、排水立管600の縦軸に略垂直な平面上を進行するように排水立管600に(スライドさせるようにして)近づけて、1つのバンド本体100(ここではバンド本体100B)により排水立管600の外周面の略半周を覆うことができる。そして、その後、切り欠き部120RF2を通してバンド本体100(ここではバンド本体100F)をねじ部材300へ接近させることにより、切り欠き部120RF2を備えた締結片部120RFに設けられたバンド本体締結切り欠き穴124にねじ部材300を挿通して切り欠き部120RF2を備えたバンド本体締結切り欠き穴124に挿通されたねじ部材300を締めて、2つのバンド本体100(バンド本体100Fおよびバンド本体100B)が支持金物10とともに両持ちの状態で仮組みされて、2つのバンド本体100(バンド本体100Fおよびバンド本体100B)により排水立管600の外周面の略全周を覆うことができる。
このため、仮組みされた状態の支持金物10(または本組みされて納品された支持金物10のねじ部材300を緩めて仮組み状態へ移行させた状態の支持金物10)を、排水立管600の縦軸に略垂直な平面上を進行するように排水立管600に(スライドさせるようにして)近づけて施工することができる点で作業性が好ましい。
特に、仮組みまたは本組みされて納品された支持金物10の状態(バンド本体100に固定金具200がねじ部材300(ボルト310、ナット320)で取り付けられている状態)で施工できる点で好ましい。すなわち、上述したような構成を備える支持金物10
は、仮組みまたは本組みされて納品された支持金物10からねじ部材300(ボルト310、ナット320)を一度取り外してから施工する必要ない点で作業性が好ましい。
さらに詳しく、本実施の形態に係る支持金物10について説明する。
固定金具200の係合穴210の内周面には、吊り部材500固定用の突起212を(一例ではあるが)4個ずつ備える。ここでは、これらの突起212は、外周面から押出し加工して形成されているために、図示するように外周面からも目視することができる。
また、図1(A)に示すように、支持金物10は、図面における紙面手前側の支持金物10Fと紙面奥側の支持金物10Bとに区分することもできる。本実施の形態においては、紙面手前側のバンド本体100Fに紙面右側の固定金具200を組み合わせて支持金物10Fとして、紙面手前側のバンド本体100Bに紙面左側の固定金具200を組み合わせて支持金物10Bとしているが、固定金具200は左右とも同じであるために、バンド本体100Fに紙面左側の固定金具200を組み合わせて支持金物10Fとしても、バンド本体100Bに紙面右側の固定金具200を組み合わせて支持金物10Bとしても構わない。
バンド本体100Fとバンド本体100Bとの差異は、バンド本体100Fの両端に設けられた締結片部の一方の締結片部120RFのバンド本体締結穴がバンド本体締結丸穴122ではなくバンド本体締結切り欠き穴124である点である。
次に、主として図4を参照して、この支持金物の全長Lの調整範囲について説明する。図4(A)に支持金物10の全長Lが最短時であるL(1)(<L(2))の状態を、図4(B)に支持金物10の全長Lが最長時であるL(2)(>L(1))の状態を、それぞれ示す。なお、図4には、図面における紙面左側のみを示すとともに、固定金具200とバンド本体100とは水平状態(図6(B)に示す角度α=0)であるとする。
図4(A)に示す最短状態においては、固定金具200に設けられた長穴222とねじ部材300(ボルト310)との位置関係は、長穴222(長径LL)の長手方向の中央にボルト310が位置しており、図4(B)に示す最長状態においては、固定金具200に設けられた長穴222とねじ部材300(ボルト310)との位置関係は、長穴222(長径LL)の長手方向の端部(バンド本体100側の端部)にボルト310が位置している。これにより、支持金物10の全長Lが最短L(1)~最長L(2)で調整することができる。ここで、排水立管600の呼び径が異なると、この支持金物10の全長Lについても異なり、そして、現実の寸法に本発明が限定されるものではないために、ここでは現実の寸法は記載しない。
なお、固定金具200に設けられた長穴222とねじ部材300(ボルト310)との位置関係を、長穴222(長径LL)の長手方向の反対側の端部(バンド本体100側の反対側の端部)にボルト310が位置している場合(図4(B)に示す点線で示す場合)には、支持金物10の全長Lは最短L(1)よりもさらに短くできるが、床スラブSに設けられた2つの雌ねじ穴SSの間隔が規格化されているために、支持金物10の全長Lを最短L(1)よりもさらに短くすることに現実的な意味がないために、L(1)を最短として説明している。しかしながら、図4(B)に点線で示すように、支持金物10の全長Lは最短L(1)よりもさらに短くすることを、本発明から排除するものではない。
[施工方法]
次に、主として図5および図6を参照して、本実施の形態に係る施工方法(上述した支持金物10が使用されて施工される排水立管の支持構造の施工方法)について説明する。この施工方法は、上述した支持金物10を使用して、建築物に施工された際に床スラブSの上方または下方(ここでは下方)に配置される排水立管600の所定位置に装着されて床スラブSで排水立管600を支持する支持構造を施工する方法である。なお、床スラブSの表面(ここでは天井面)には、排水立管600の直径の延長線上において排水立管6
00の縦軸を対称軸とした位置に対応する2ヶ所に設けられた2つの雌ねじ穴SSが設けられている点は、上述した通りである。また、図5に示すように、床スラブSには、排水配管継手20を設置するための貫通孔SHが開口されている(貫通孔SHと排水配管継手20との間隙を埋めるモルタルは図示していない)。また、排水配管継手20には、床スラブSの上方で排水立管650に接続されるとともに図示しない排水横枝管に接続され、床スラブSの下方で排水立管600に接続されている。より詳しくは、排水配管継手20は、図5(A)に示すように、建築物に施工された際に、床スラブSの貫通孔SHに配置される管本体22と、その床スラブSの上方に突出し上階からの排水を流入させる排水立管650を接続する上立管接続部24と、その床スラブSの下方に突出し下階に排水を流出させる排水立管600を接続する排水管接続部26と、その床スラブSの上方で排水横枝管(図示しない)を接続する横枝管接続部28とを備える。なお、本発明に係る支持構造の施工方法は、このような排水配管継手に接続された排水立管を支持する支持構造の施工方法に限定されるものではなく、排水配管継手自体、排水配管継手に接続されていない排水立管を支持する支持構造の施工方法であっても構わない。
ここで、以下において説明する排水立管の支持構造の施工方法により施工された支持構造(一例ではあるが図5(C)に実線で示す支持構造)が、本実施の形態に係る排水立管の支持構造であることを明記しておく。
・吊り部材設置ステップ
2つの雌ねじ穴SSに、少なくとも両端に雄ねじを備えた2本の吊り部材500(一例ではあるが上述した全ねじボルト(寸切りボルト))をそれぞれ螺合する。
・吊り部材曲げステップ
図5(A)に示すように、2本の吊り部材が互いに接近するように、吊り部材を予め定められた角度(ここでは角度α(deg))まで曲げる。このとき、排水立管600の外径、支持金物10の全長L、2つの雌ねじ穴SSの間隔等を考慮して角度α(deg)が決定されるが、約3(deg)程度であることが多い。
・仮設置ステップ
図5(B)に示すように、上述した支持金物10を、所定位置よりも床スラブSから離隔した位置(ここでは図5(B)に示すように(ただし、黒塗り矢示については後述する)床スラブSから下方へ離隔した位置)で、2つのバンド本体100により排水立管600の外周面を覆うように、支持金物10を仮設置する。
この仮設置ステップにおいて、角度α(deg)に対応するように傾斜可能に、かつ、係合穴210の間隔が調整可能に、固定金具200がバンド本体100に接続される支持金物10を仮設置して施工するために、2つの雌ねじ穴SSの間隔が異なる(ただし、間隔範囲の制限はある)床スラブSに支持金物10を共通で用いる(同じ仕様の支持金物10を共通して使用する)ことができる点で好ましく、また、任意(ただし、角度範囲の制限はある)の角度α(deg)に対応できる点で好ましい。
さらに詳しくは、この仮設置ステップにおいて、バンド本体100の締結片部120(4箇所のうちの1箇所は締結片部120RF)に設けられたバンド本体締結穴(バンド本体締結丸穴122、バンド本体締結切り欠き穴124)および固定金具200の挟持部220に設けられた(長穴形状(長径LL)の)固定金具締結穴222に挿通されたねじ部材300により挟持することにより、挟持部220が2つで一対の締結片部120に挟持されて固定金具200がバンド本体100に接続されるように施工される。このため、支持金物10は、角度α(deg)に対応するように傾斜可能に、かつ、係合穴210の間隔が調整可能に施工される。
さらに詳しくは、この仮設置ステップは、以下に示す3ステップ(第1仮設置ステップ、第2仮設置ステップ、第3仮設置ステップ)に分けられて施工される。
・第1仮設置ステップ:バンド本体100の締結片部120(4箇所のうちの1箇所は締結片部120RF)に設けられたバンド本体締結穴(バンド本体締結丸穴122、バンド本体締結切り欠き穴124)および固定金具200の挟持部220に設けられた(長穴形状(長径LL)の)固定金具締結穴222に挿通されたねじ部材300を挿通してねじ部材300を螺合して(ねじ部材300のナット320は回転しないためにボルト310のみを工具で回転させてねじ部材300を螺合して)2つで一対のバンド本体100を仮組みする。
・第2仮設置ステップ:切り欠き部120RF2を備えたバンド本体締結穴(ここではバンド本体締結切り欠き穴124)に挿通されたねじ部材300を緩めて(ねじ部材300のナット320は回転しないためにボルト310のみを工具で回転させてねじ部材300の螺合を緩めて)切り欠き部120RF2を通してバンド本体100をねじ部材300から離隔させる。これにより、一方の締結片部120はねじ部材300により仮組みされ、かつ、切り欠き部120RF2を備える他方の締結片部120RFはバンド本体100が片持ちの状態で仮組みされた状態となる。このような片持ち状態の支持金物10を、排水立管600の縦軸に略垂直な平面上を進行するように排水立管600に(スライドさせるようにして)近づけて、1つのバンド本体100により排水立管600の外周面の略半周を覆う。このときの状態を、図5(B)に示す(ただし、黒塗り矢示はこの第2仮設置ステップにおいて関係がない)。
・第3仮設置ステップ:切り欠き部120RF2を通してバンド本体100をねじ部材300へ接近させる(図5(B)および図6(A)に示す黒塗り矢示の方向へバンド本体100Fをねじ部材300に接近させる)ことにより、切り欠き部120RF2を備えた締結片部120RFに設けられたバンド本体締結穴(ここではバンド本体締結切り欠き穴124)にねじ部材300を挿通する。そして、切り欠き部120RF2を備えたバンド本体締結切り欠き穴124に挿通されたねじ部材300を締めて(上述した通りボルト310のみを工具で回転させてねじ部材300を螺合して)、2つのバンド本体100が支持金物10とともに両持ちの状態で仮組みされて、2つのバンド本体により排水立管の外周面の略全周を覆う。このときの状態を、図5(C)の白抜き矢示の起点側の支持金物10として示す(ただし、白抜き矢示自体はこの第3仮設置ステップにおいて関係がない)。
・挿通ステップ
吊り部材曲げステップにて角度α(deg)まで曲げられた2本の吊り部材500を、角度α(deg)に対応させた固定金具200の係合穴210に挿通する。
この挿通ステップにおいて、角度α(deg)まで曲げられた2本の吊り部材500を、角度α(deg)に対応させるとともに2本の吊り部材500の間隔に対応させた固定金具200の係合穴210に挿通するために、2つの雌ねじ穴SSの間隔が異なる床スラブSに支持金物10を共通で用いる(同じ仕様の支持金物10を共通して使用する)ことができる点で好ましく、また、任意の角度α(deg)に対応できる点で好ましい。
さらに詳しくは、この挿通ステップにおいて、角度α(deg)まで曲げられた2本の吊り部材500を、ねじ部材300を緩めて(上述した通りボルト310のみを工具で回転させてねじ部材300の螺合を緩めて)、図6(B)に示すように固定金具200の係合穴210の傾きを角度α(deg)に対応させて、および/または、バンド本体締結穴(バンド本体締結丸穴122、バンド本体締結切り欠き穴124)および固定金具締結穴222の少なくともいずれかは長穴形状(ここでは固定金具締結穴222が長径LLの長穴形状)であって長穴形状の締結穴におけるねじ部材300の位置を図4に示すように変更することにより、2本の吊り部材500の間隔に対応させて、固定金具200の係合穴210に挿通する。
・移動ステップと、
2本の吊り部材が固定金具の係合穴に挿通された支持金物10を、図5(C)の白抜き矢示で示すように、排水立管600の所定位置へ(ここでは上方へ)移動する。
・設置ステップ
バンド本体100を排水立管600の外周面に圧接するとともに、2本の吊り部材500を固定金具200の係合穴210に固定する。
さらに詳しくは、この設置ステップにおいて、ねじ部材300を螺合(上述した通りボルト310のみを工具で回転させてねじ部材300を螺合)することにより、バンド本体100を排水立管600の外周面に圧接するとともに、2本の吊り部材500を固定金具200の係合穴210に固定する。
好ましくは、この設置ステップにおいて、図5(C)に示すように、固定金具200の係合穴210に挿通された吊り部材500の端部(ここでは下端部)に雌ねじを備えた雌ねじ部材(ナットN)を螺合して、固定金具200の係合穴210への吊り部材500の固定を補強する。
・外装ステップ
設置ステップの後に、吊り部材曲げステップにより排水立管600の縦軸に略垂直な方向の長さ(図2に示す支持金物10の全長L)が縮められた支持金物10(の位置)を含めて、外装材を設置する。ここで、2つの雌ねじ穴SSの間隔が狭い場合に対応して支持金物10の排水立管600の縦軸に略垂直な方向の長さ(図2に示す全長L)が縮められたり、吊り部材500を曲げる角度α(deg)を大きくして(αの上限は存在する)吊り部材500がスラブSから遠ざかるほど(ここでは下方に進むほど)吊り部材500の間隔が狭まったりすることにより、(吊り部材500を含めて)支持金物10(の位置)を覆うように設けられる外装材の設置スペースをより小さくすることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る排水管(ここでは排水立管)の支持構造の施工方法、その施工方法で施工された支持構造およびその施工方法で使用される支持金物によると、建築物に施工された際に床スラブの上方または下方に配置される排水管(ここでは排水立管)の所定位置に支持金物を装着して床スラブで支持する支持構造に関して、床スラブの表面に設けられた取付穴の間隔が異なる場合および/または取付穴に設けられる吊り部材の角度が異なる場合であっても同じ仕様で共通して使用できるとともに簡易な構成で、施工後の支持構造のスペースがより小さく、良好な作業性で施工することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、建築物に施工された際に床スラブの上方または下方に配置される排水管の所定位置に支持金物を装着して床スラブで支持する支持構造に好ましく、床スラブの表面に設けられた取付穴の間隔が異なる場合および/または取付穴に設けられる吊り部材の角度が異なる場合であっても同じ仕様で共通して使用できるとともに簡易な構成で、施工後の支持構造のスペースがより小さく、良好な作業性で施工することのできる点で特に好ましい。
10 支持金物
100 バンド本体
200 固定金具
300 ねじ部材
400 防振ゴム
500 吊り部材
600 排水立管

Claims (11)

  1. 建築物に施工された際に床スラブの上方または下方に配置される排水管の所定位置に支持金物を装着して前記床スラブで支持する支持構造を施工する方法であって、前記床スラブの表面には、前記排水管の直径の延長線上において前記排水管の縦軸を対称軸とした位置に対応する2ヶ所に設けられた2つの雌ねじ穴が設けられ、
    前記2つの雌ねじ穴に、少なくとも両端に雄ねじを備えた2本の吊り部材をそれぞれ螺合する吊り部材設置ステップと、
    前記2本の吊り部材が互いに接近するように、前記吊り部材を予め定められた角度まで曲げる吊り部材曲げステップと、
    前記排水管の外周を覆う略半円形状の2つで一対のバンド本体と、前記角度に対応するように傾斜可能に前記バンド本体の両端に接続されるとともに前記吊り部材が挿通される係合穴を備えた固定金具とを含む前記支持金物を、前記所定位置よりも前記床スラブから離隔した位置で、前記2つのバンド本体により前記排水管の外周面を覆うように、前記支持金物を仮設置する仮設置ステップと、
    前記角度まで曲げられた2本の吊り部材を、前記角度に対応させた前記固定金具の係合穴に挿通する挿通ステップと、
    前記2本の吊り部材が前記固定金具の係合穴に挿通された前記支持金物を前記所定位置へ移動する移動ステップと、
    前記バンド本体を前記排水管の外周面に圧接するとともに、前記2本の吊り部材を前記固定金具の係合穴に固定する設置ステップと、を含む施工方法。
  2. 前記2つの雌ねじ穴の間隔が異なる床スラブに、前記支持金物を共通で用いる請求項1に記載の施工方法であって、
    前記仮設置ステップは、前記角度に対応するように傾斜可能に、かつ、前記係合穴の間隔が調整可能に、前記固定金具が前記バンド本体に接続される支持金物を仮設置するステップを含み、
    前記挿通ステップは、前記角度まで曲げられた2本の吊り部材を、前記角度に対応させるとともに前記2本の吊り部材の間隔に対応させた前記固定金具の係合穴に挿通するステップを含む、施工方法。
  3. 前記仮設置ステップは、前記略半円形状のバンド本体の両端に平面形状の締結片部を備えるとともに前記一対のバンド本体の締結片部により前記固定金具における係合穴以外の平面形状の挟持部を、前記締結片部に設けられたバンド本体締結穴および前記挟持部に設けられた固定金具締結穴に挿通されたねじ部材により挟持することにより、前記挟持部が前記2つで一対の前記締結片部に挟持されて前記固定金具が前記バンド本体に接続される支持金物を仮設置するステップを含み、
    前記挿通ステップは、前記角度まで曲げられた2本の吊り部材を、前記ねじ部材を緩めて前記角度に対応させて、または、前記バンド本体締結穴および前記固定金具締結穴の少なくともいずれかは長穴形状であって前記長穴形状の締結穴におけるねじ部材の位置を変更することにより前記2本の吊り部材の間隔に対応させて、前記固定金具の係合穴に挿通するステップを含む、請求項1または請求項2に記載の施工方法。
  4. 前記設置ステップは、前記ねじ部材を螺合することにより、前記バンド本体を前記排水管の外周面に圧接するとともに、前記2本の吊り部材を前記固定金具の係合穴に固定するステップを含む、請求項3に記載の施工方法。
  5. 前記バンド本体の両端に締結片部を備えるとともに2つで一対のバンド本体は4つの締結片部を備え、
    前記4つの締結片部のうちの1つの締結片部に設けられたバンド本体締結穴は、前記締
    結片部の下辺または上辺のいずれかを前記バンド本体締結穴の直径以上の長さで切り欠いた切り欠き部と連結された略U字形状を備え、
    前記仮設置ステップは、
    前記締結片部に設けられたバンド本体締結穴および前記挟持部に設けられた固定金具締結穴にねじ部材を挿通してねじ部材を螺合して2つで一対のバンド本体を仮組みするステップと、
    前記切り欠き部を備えたバンド本体締結穴に挿通されたねじ部材を緩めて前記切り欠き部を通してバンド本体をねじ部材から離隔させることにより、一方の前記締結片部はねじ部材により仮組みされ、かつ、前記切り欠き部を備える他方の前記締結片部はバンド本体が片持ちの状態で仮組みされた状態となった前記支持金物を、前記排水管の縦軸に略垂直な平面上を進行するように前記排水管に近づけて、1つの前記バンド本体により前記排水管の外周面の略半周を覆うステップと、
    前記切り欠き部を通してバンド本体をねじ部材へ接近させることにより、前記切り欠き部を備えた締結片部に設けられたバンド本体締結穴にねじ部材を挿通して前記切り欠き部を備えたバンド本体締結穴に挿通されたねじ部材を締めて、2つのバンド本体が支持金物とともに両持ちの状態で仮組みされて、2つの前記バンド本体により前記排水管の外周面の略全周を覆うステップと、を含む、請求項3または請求項4に記載の施工方法。
  6. 前記設置ステップの後に、前記吊り部材曲げステップにより前記排水管の縦軸に略垂直な方向の長さが縮められた前記支持金物の位置を含めて、外装材を設置する外装ステップをさらに含む、請求項1~請求項5のいずれかに記載の施工方法。
  7. 前記固定金具の係合穴に挿通された吊り部材の端部に雌ねじを備えた雌ねじ部材を螺合して、前記固定金具の係合穴への前記吊り部材の固定を補強するステップをさらに含む、請求項1~請求項6のいずれかに記載の施工方法。
  8. 請求項1~請求項7のいずれかに記載の施工方法で施工された、床スラブの上方または下方に配置される排水管の所定位置に支持金物を装着して前記床スラブで支持する支持構造。
  9. 請求項1~請求項7のいずれかに記載の施工方法で使用される、前記排水管の外周を覆う略半円形状の2つで一対のバンド本体と、前記角度に対応するように傾斜可能に前記バンド本体の両端に接続されるとともに前記吊り部材が挿通される係合穴を備えた固定金具とを含む支持金物。
  10. 前記バンド本体は、前記略半円形状の内周面に、弾性材を備える、請求項9に記載の支持金物。
  11. 前記バンド本体は前記略半円形状の両端に平面形状の締結片部を備え、前記締結片部にバンド本体締結穴が設けられ、
    前記固定金具は前記係合穴以外に平面形状の挟持部を備え、前記挟持部に固定金具締結穴が設けられ、
    前記バンド本体締結穴および前記固定金具締結穴に挿通されたねじ部材により、前記挟持部が前記2つで一対の前記締結片部に挟持されて前記固定金具が前記バンド本体に接続され、
    前記ねじ部材は、ボルトとナットとの組合せであって、
    前記2つで一対のバンド本体の一方のバンド本体において、前記締結片部の前記略半円形状側の平面上の前記バンド本体締結穴に対応する位置に、前記ナットが前記締結片部と一体化されている、請求項9または請求項10に記載の支持金物。
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CN116623764A (zh) * 2023-04-12 2023-08-22 浙江舜江建设集团有限公司 一种排水管安装固定结构及其施工方法
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