JPH0837872A - 紐刃式刈払機の紐刃ヘッド - Google Patents

紐刃式刈払機の紐刃ヘッド

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JPH0837872A
JPH0837872A JP6194652A JP19465294A JPH0837872A JP H0837872 A JPH0837872 A JP H0837872A JP 6194652 A JP6194652 A JP 6194652A JP 19465294 A JP19465294 A JP 19465294A JP H0837872 A JPH0837872 A JP H0837872A
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JP
Japan
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sleeve
string blade
string
head
blade
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Application number
JP6194652A
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English (en)
Inventor
Koichi Shinozuka
浩一 篠塚
Akira Ida
晃 井田
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Maruyama Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Maruyama Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01DHARVESTING; MOWING
    • A01D34/00Mowers; Mowing apparatus of harvesters
    • A01D34/01Mowers; Mowing apparatus of harvesters characterised by features relating to the type of cutting apparatus
    • A01D34/412Mowers; Mowing apparatus of harvesters characterised by features relating to the type of cutting apparatus having rotating cutters
    • A01D34/416Flexible line cutters
    • A01D34/4166Mounting or replacement of the lines

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Harvester Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 紐刃式刈払機10において、紐刃24の基端側
が、屈曲しないように、曲線状になるよう保持し、かつ
紐刃24と屈曲防止手段との相対摺動に因る両者の磨耗、
及び接触部位の集中を防止する。 【構成】 紐刃24の基端側は、径方向へ弾力性をもつス
リーブ60の挿通孔70へ挿通される。スリーブ60は、基端
部をヘッド本体38のテーパ状挿通孔72へ圧入されて、ヘ
ッド本体38に固定されるとともに、圧入部で紐刃24を挟
持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紐刃式刈払機の紐刃
ヘッドに係り、詳しくは紐刃の基端部の屈曲に因る切損
を防止できる紐刃式刈払機の紐刃ヘッドに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】実公平1−35631号公報の紐刃式刈
払機の紐刃ヘッドでは、ヘッド本体の周辺部に取付けら
れたテーパ状コイル体へ紐刃の基端部を挿通し、紐刃式
刈払機の運転中、コイル体が、紐刃の基端部が屈曲する
のを防止して、紐刃が湾曲して延びるようにして、紐刃
の基端部の屈曲に因る切損を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実公平1−35631
号公報の紐刃式刈払機の紐刃ヘッドの問題点は次のとお
りである。 (a)コイル体と紐刃とは相互に固定されておらず、ま
た、コイル体は紐刃に比し遠心力で伸長し易いので、紐
刃とコイル体とは、相互に摺動して、磨耗し易い。 (b)コイル体は先端側へ細くなる円錐形状であり、こ
のため、紐刃は、コイル体から引き出されるコイル体先
端部において集中的にコイル体と接触し、これが紐刃の
磨耗及び切損を促進する原因になる。 (c)コイル体の先端部は、ヘッド本体から突出してお
り、石等との衝突に因り損傷し易い。 (d)コイル体は先端側へ細くなる円錐形状であり、こ
のため、紐刃は、コイル体の先端において集中的に屈曲
し易くなり、この屈曲が紐刃の切損原因になる恐れがあ
る。
【0004】なお、特公平5−2989号公報の紐刃式
刈払機では、テーパ状スリーブが、小径側をヘッド本体
側へ向けつつ、紐刃の基端部を挿通され、ヘッド本体の
通孔へ嵌合して、紐刃が基端部近傍で切損したとき、紐
刃の先端がヘッド本体内へ引き込まれて取出し不能にな
ることを防止している。しかし、このスリーブはほぼ全
体が通孔内へ嵌合するため、径方向へ撓むことはなく、
紐刃の基端部の屈曲を防止して、屈曲に因る紐刃の切損
を防止する機能はない。
【0005】実公昭55−54885号公報の紐刃式刈
払機では、すり割り付きテーパ状スリーブが、小径側を
紐刃ヘッドの放射方向外側へ向けつつ、紐刃の基端部を
挿通され、紐刃ヘッドの周壁の通孔へ紐刃ヘッドの放射
方向内側から挿抜自在に嵌入され、紐刃ヘッドへの紐刃
の着脱を容易にしている。しかし、このスリーブも、特
公平5−2989号公報のスリーブと同様に、通孔へほ
ぼ全体的に嵌合しているため、径方向へ撓むことはな
く、紐刃の基端部の屈曲を防止して、屈曲に因る紐刃の
切損を防止する機能はない。
【0006】請求項1の発明の目的は、上述の(a)及
び(b)の問題点を克服できる紐刃式刈払機の紐刃ヘッ
ドを提供することである。請求項2の発明の目的は、上
述の(c)の問題点を克服できる紐刃式刈払機の紐刃ヘ
ッドを提供することである。請求項3の発明の目的は、
上述の(d)の問題点を克服できる紐刃式刈払機の紐刃
ヘッドを提供することである。請求項4の発明の目的
は、スリーブにおける紐刃の挟持を強固にすることがで
きる紐刃式刈払機の紐刃ヘッドを提供することである。
請求項5の発明の目的は、紐刃の高温化に因るスリーブ
への溶着を効果的に防止できる紐刃式刈払機の紐刃ヘッ
ドを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明を、実施例に対
応する図面の符号を使用して説明する。請求項1の紐刃
式刈払機(10)の紐刃ヘッド(20,80)では、紐刃(24)は、
径方向へ弾力性をもつスリーブ(60,100)へ挿通されてい
る。スリーブ(60,100)は、基端側においてヘッド本体(3
8,82)のスリーブ用挿通孔(72,94)へ圧入され、その圧入
部でヘッド本体(38,82)に固定されつつ紐刃(24)を挟持
している。
【0008】請求項2の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド
(20,80)では、請求項1の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッ
ド(20,80)において、さらに、ヘッド本体(38,82)は、ヘ
ッド本体(38,82)の外周側へ開口しヘッド本体(38,82)の
回転方向へのスリーブ(60,100)の撓みを許容する凹部(5
8,74,93)を備え、スリーブ(60,100)の先端は凹部(58,7
4,93)内にほぼ収まっている。
【0009】請求項3の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド
(20,80)では、請求項1又は2の紐刃式刈払機(10)の紐
刃ヘッド(20,80)において、さらに、スリーブ(60,100)
の肉厚は先端側へ漸減している。
【0010】請求項4の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド
(20,80)では、請求項1〜3のいずれかの紐刃式刈払機
(10)の紐刃ヘッド(20,80)において、さらに、スリーブ
(60,100)は、軸方向へ延びるすり割り(68,106)をスリー
ブ用挿通孔(72,94)への圧入部に有している。
【0011】請求項5の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド
(80)では、請求項1〜4の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッ
ド(80)において、さらに、スリーブ(100)は、径方向へ
内外を連通する放熱孔(110)を有している。
【0012】
【作用】請求項1の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド(20,
80)では、紐刃(24)は、ヘッド本体(38,82)の回転に伴っ
て、回転方向へ撓む。スリーブ(60,100)は、ヘッド本体
(38,82)のスリーブ用挿通孔(72,94)への圧入部位におい
て遠心力も相俟ってヘッド本体(38,82)に固定されつ
つ、スリーブ用挿通孔(72,94)より先端側の範囲におい
て紐刃(24)の撓みに伴って撓む。しかし、スリーブ(60,
100)は径方向の弾力により撓みを抑制され、これによ
り、紐刃(24)は、スリーブ(60,100)への挿通部分におけ
る屈曲を阻まれて、湾曲状となる。紐刃(24)は、また、
スリーブ用挿通孔(72,94)へのスリーブ(60,100)の圧入
部位においてスリーブ(60,100)に挟持され、スリーブ(6
0,100)内では延び方向にわたってスリーブ(60,100)との
相対摺動を抑制される。
【0013】請求項2の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド
(20,80)では、スリーブ(60,100)は、ヘッド本体(38,82)
の凹部(58,74,93)内に収まり、凹部(58,74,93)内におい
て撓み、ヘッド本体(38,82)の周囲の石等の障害物との
衝突を防止される。
【0014】請求項3の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド
(20,80)では、スリーブ(60,100)は、基端方向への肉厚
の漸増のため、基端側程、剛性が増大する。これによ
り、スリーブ(60,100)は、先端側程、曲率を増大させる
ように、撓み、紐刃(24)の全体にわたる延び方向の湾曲
は緩やかとなる。
【0015】請求項4の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド
(20,80)では、スリーブ(60,100)のすり割り(68,106)
は、ヘッド本体(38,82)のスリーブ用挿通孔(72,94)への
スリーブ(60,100)の圧入に伴って、圧入部位におけるス
リーブ(60,100)の縮小量は十分に増大する。
【0016】請求項5の紐刃式刈払機(10)の紐刃ヘッド
(80)では、スリーブ(100)内における紐刃(24)の熱はス
リーブ(100)の放熱孔(110)を介して外部へ放出される。
【0017】
【実施例】以下、この発明を図面の実施例について説明
する。図7は紐刃式刈払機10の概略的な全体図である。
操作捍12の上端には、エンジンを装備する動力部14が取
付けられ、ハンドル16は、動力部14に近い操作捍12の個
所に固定され、上方へ張り出している。ギヤ装置18は操
作捍12の下端部に取付けられ、紐刃ヘッド20は、ギヤ装
置18から下方へ突出する出力軸22に固定され、出力軸22
と一体的に回転する。紐刃24は紐刃ヘッド20から所定長
さ引き出されている。
【0018】図6はギヤ装置18及び紐刃ヘッド20の結合
部の垂直断面図である。玉軸受32は、ギヤ装置18のギヤ
ケース34内へ嵌挿され、C形止め輪36により抜けを阻止
され、出力軸22を回転自在に軸支している。出力軸22の
下端部へは、ボス40、及び紐刃ヘッド20のヘッド本体38
が順次嵌装されている。ヘッド本体38は、下側及び上側
から相互に接合される下側部材44及び上側部材46を備
え、締付けボルト42は、下側部材44を貫通して出力軸22
の下端部へ螺合して、ボス40及びヘッド本体38を出力軸
22へ締付けている。この締付けによりボス40及びヘッド
本体38は出力軸22に回転方向へ一体的に結合する。ボス
40の下面の凸部は上側部材46の凹所に嵌合される。
【0019】図1は図2のV1−V1−V1矢視図、図
2は紐刃ヘッド20の平面図である。下側部材44は、上方
へ開口する円形凹所48を中央部に備え、上側部材46は、
円形凹所48へ上側から嵌挿されて、上面を下側部材44の
上面に揃えられる。下側部材44の係止突起52は、ボス50
の被係止凹部54に弾力的に嵌入して、解除自在に係止す
る。中心孔55,57は、それぞれボス50及び下側部材44の
下壁部の中心部に形成され、それぞれ出力軸22及び締付
けボルト42を挿通自在となっている。紐刃掛け部56は、
下側部材44の円形凹所48の底面から少しの高さだけ起立
し、紐刃24の中間部を外周側へ掛けられる。環状溝58
は、下側部材44の周部に沿って形成され、下側部材44の
放射方向外側へ開口している。
【0020】図3は上側部材46の平面図である。上側部
材46は、長辺方向両側に切欠き64を備える。図1及び図
2において、スリーブ60は、基端部の鍔部62が円形凹所
48の周面に当たるまで、下側部材44の放射方向内側から
外側へ下側部材44のテーパ状挿通孔72へ挿通され、上側
部材46はスリーブ60の鍔部62を切欠き64へ嵌入させてい
る。
【0021】図4はスリーブ60の斜視図である。スリー
ブ60は、基端側の鍔部62と、鍔部62の端面へ連なり先端
方向へ外径を漸減して肉厚を漸減するテーパ部66とを有
し、ナイロン等の樹脂材料から成る。挿通孔70は、スリ
ーブ60を軸方向へ貫通し、紐刃24を挿通される。すり割
り68は、挿通孔70へ達する深さで、軸方向へ鍔部62の基
端側の面からテーパ部66の中間部までの範囲にわたって
延びている。
【0022】図5は下側部材44の平面図である。紐刃24
は、ほぼ中央部において紐刃掛け部56に掛けられ、紐刃
掛け部56の両側においてスリーブ60の挿通孔70に挿通さ
れ、下側部材44から引き出されている。下側部材44は周
方向の正反対の位置にテーパ状挿通孔72を有し、各スリ
ーブ60は、鍔部62が円形凹所48の周面に当接するまで、
テーパ部66をテーパ状挿通孔72へ嵌入されている。テー
パ状挿通孔72は、スリーブ60のテーパ部66のテーパ角に
ほぼ等しいテーパ角を有するとともに、最大外径をテー
パ部66の最大外径より適当に小さくされており、テーパ
状挿通孔72へのスリーブ60のテーパ部66の嵌入は圧入と
なり、スリーブ60は、すり割り68を縮閉して、径方向へ
十分に圧縮、縮小し、テーパ状挿通孔72へ圧入状態にな
り、この圧入部位において紐刃24を強固に挟持すること
になる。なお、すり割り68が存在しなくても、スリーブ
60の径方向の弾性により、テーパ状挿通孔72へテーパ部
66を嵌入するのに伴い、テーパ部66は、径方向へ圧縮さ
れて、圧入状態になり、この圧入部位で紐刃24を所定の
力で挟持できる。テーパ状挿通孔72へのテーパ部66の圧
入後も、テーパ部66の先端は、下側部材44から外方へ突
出することなく、環状溝58内に収まっている。扇状空間
74は、テーパ状挿通孔72の先端側に位置し、放射方向外
側へ向かって下側部材44の周方向の長さを漸増しつつ、
環状溝58の底部へ開口し、紐刃ヘッド20の回転方向への
テーパ部66の撓みを所定範囲まで許容する。
【0023】紐刃ヘッド20の作用について説明する。紐
刃24は、紐刃ヘッド20の回転に伴って、回転方向の反対
側へ撓む。スリーブ60は、テーパ状挿通孔72へのテーパ
部66の圧入部において基端側をヘッド本体38に固定され
つつ、紐刃24の撓みに伴って環状溝58及び扇状空間74内
においてテーパ部66を撓ませる。スリーブ60は径方向の
弾力により撓みを抑制され、これにより、紐刃24は、ス
リーブ60内ではスリーブ60により屈曲を回避されて、湾
曲状態になる。スリーブ60のテーパ部66は、基端方向へ
の肉厚の漸増のため、基端側程、剛性が増大する。これ
により、スリーブ60のテーパ部66の曲率は先端側の方へ
漸増し、紐刃24は、全体として最大曲率を減少されつ
つ、大きな屈曲を回避された緩やかな湾曲線状に延びる
ことになる。テーパ状挿通孔72の個所におけるスリーブ
60による紐刃24の挟持は、挿通孔70における紐刃24とス
リーブ60との局所的な相対摺動を抑制し、相対摺動に因
る紐刃24及びスリーブ60の相互の磨耗を抑制する。
【0024】スリーブ60は、環状溝58及び扇状空間74内
で撓み、先端をヘッド本体38から突出させないので、ヘ
ッド本体38の周部に存在する石等の障害物との衝突を回
避されて、衝突に因る損傷を防止される。
【0025】図8は別の紐刃ヘッド80の平面図である。
ヘッド本体82は、例えば鋼板をプレス成形されて成り、
下側及び上側から相互に当てられて、スポット溶接によ
り接合される下側円状板88及び上側環状板90を有してい
る。下側円状板88は中心孔87を有し、図6の締付けボル
ト42は、中心孔87より大径の押えワッシャを嵌装され
て、軸部を中心孔87へ挿通し、出力軸22へ螺合して、ヘ
ッド本体82を出力軸22へ回転方向へ一体的に結合する。
【0026】図9は図8のヘッド本体82のV9−V9矢
視図、図10は図8のヘッド本体82のV10−V10矢
視図、図11は図8のヘッド本体82のV11−V11矢
視図、図12は図8のヘッド本体82のV12−V12矢
視図である。上側環状板90は、外周側において上方へ湾
曲にそった外周縁91を有し、さらに周方向へ90°間隔
で円弧状隆起部92を有している。外周縁91は、円弧状隆
起部92の先端側の範囲では円弧状隆起部92の方へ引き込
まれるとともに、直角の起立となり、この起立部位の間
に扇状空間93を形成する。扇状空間93は放射方向外側へ
幅を漸増している。テーパ状挿通孔94は下側円状板88の
上面と円弧状隆起部92との間に形成される。
【0027】図13はヘッド本体82の部分の斜視図であ
る。下側円状板88は、中心孔87を穿設されるとともに、
外周縁91は下側に向けて全周に亘り折り曲げられてい
る。上側環状板90は直交方向にスリーブ圧入幅に相当す
る幅で上方への円弧状隆起部92を形成されるとともに、
外周縁91、内周縁の起立部96は上方に折り曲げられる。
外周縁91は円弧状隆起部92に向かうよう扇状をなす。ま
た、円弧状隆起部92と概ね45°をなす方向において起
立部96は少許幅で切り欠かれるとともに、紐刃24の直径
部分だけ内側において起立し、張り出し縁98をなす。前
記下側円状板88と上側環状板90は、外径を等しくされ、
スポット溶接されて一体化され、ヘッド本体82をなす。
円弧状隆起部92と下側円状板88とでなすテーパ状挿入孔
94にはスリーブ100が嵌挿可能とされる。上側環状板90
の内周側において直角に起立する起立部96を有し、起立
部96は、上側環状板90の内周側へ嵌合しつつ、周方向へ
等角度間隔で部分的に切除されている。張り出し縁98
は、上側環状板90の内周から放射方向内側へ張り出し、
起立部96の切除部へ嵌入する。紐刃24は、起立部96の内
周に沿わせて延ばされ、張り出し縁98では、起立部96と
張り出し縁98との間に掛けられて、係止されている。
【0028】図14は図8のスリーブ100の斜視図、図
15は図14のスリーブ100の縦断面図である。スリー
ブ100は、弓形の鍔部102と、鍔部102へ連なり先端方向
へ外径を漸減するテーパ部104とを有し、ナイロン等の
樹脂から成る。すり割り106は、弓形の鍔部102の対称線
の上側部分に一致する周方向位置に形成され、鍔部102
からテーパ部104の所定部位までスリーブ100の軸方向へ
延びている。挿通孔108はスリーブ100を軸方向へ貫通し
て延びている。
【0029】図8及び図13において、スリーブ100
は、鍔部102の平面状の下面を下側円状板88の上面に当
てつつ、鍔部102が円弧状隆起部92の端へ当接するま
で、ヘッド本体82の放射方向内側から外側へテーパ状挿
通孔94へ挿通される。テーパ状挿通孔94の基端側の端の
径、すなわちテーパ状挿通孔94の最大径はスリーブ100
のテーパ部104の最大径より適当に小さくされている。
テーパ部104のすり割り106は、テーパ状挿通孔94内に位
置し、テーパ状挿通孔94のテーパ部104の嵌入に伴って
縮閉し、これにより、テーパ部104は、テーパ状挿通孔9
4において十分に圧縮され、テーパ状挿通孔94へ圧入状
態になって、紐刃24を挟持する。また、スリーブ100
は、先端を下側円状板88の外周より放射方向外側へ越え
ることなく、扇状空間93内に収まっている。
【0030】図8の紐刃ヘッド80の作用について述べ
る。紐刃24は、紐刃ヘッド80の回転に伴って、回転方向
の反対側へ撓む。スリーブ100は、テーパ状挿通孔94へ
のすり割り106の圧入部において基端側をヘッド本体82
に固定されつつ、紐刃24の撓みに伴って環状溝58及び扇
状空間74内において撓むことになる。スリーブ100は径
方向の弾力により撓みを抑制され、これにより、紐刃24
は、スリーブ100内ではスリーブ100により屈曲を回避さ
れて、湾曲状態になる。スリーブ100のすり割り106は、
基端方向への肉厚の漸増のため、基端側程、剛性が増大
する。これにより、スリーブ100のすり割り106の曲率は
先端側へ向かって漸減し、紐刃24は、最大曲率を減少す
るとともに、全体として緩やかな湾曲線で延びることに
なる。テーパ状挿通孔94の個所におけるスリーブ100に
よる紐刃24の挟持は、挿通孔70における紐刃24とスリー
ブ100との相対摺動を抑制し、相対摺動に因る紐刃24及
びスリーブ100の相互の磨耗を抑制する。紐刃24は、張
り出し縁98に掛架されることで、スリーブ100をテーパ
状挿入孔94ヘ向け付勢し、脱落防止する。
【0031】スリーブ100は、扇状空間93内で撓み、先
端をヘッド本体82から突出させないので、ヘッド本体82
の周部に存在する石等の障害物との衝突を回避されて、
衝突に因る損傷を防止される。
【0032】図16は図15のスリーブ100の変形例の
縦断面図である。複数個の透孔110が、周方向及び縦方
向へ分布して、すり割り106に形成され、すり割り106の
内外を連通している。紐刃式刈払機10では、動力部14の
エンジンはフルスロットルで運転されるため、ギヤ装置
18内のベベルギヤは多量の熱を発生し、この熱が出力軸
22を介してヘッド本体82へ伝導し、ヘッド本体82内の紐
刃24は高温となる。紐刃24は、一般に熱に弱く、高熱に
因りスリーブ100へ溶着し易いが、紐刃24の熱は透孔110
を介してスリーブ100の外部へ放出され、紐刃24の高温
化及びそれに因るスリーブ100への溶着が防止される。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明では、紐刃は、基端部に
おいてスリーブに挿通され、屈曲を防止されるととも
に、スリーブにおいて湾曲して撓むことになり、基端部
が屈曲して切損することを防止されるとともに、紐刃
は、スリーブに挟持されて、スリーブとの相対摺動を抑
制されているので、相対摺動に因る紐刃及びスリーブの
磨耗、損傷を防止できる。
【0034】請求項1の発明では、紐刃は、スリーブの
所定個所に集中して接触することなく、スリーブの長さ
全体にわたってほぼ一様に接触するので、集中的な接触
に因る磨耗、切損を防止される。
【0035】請求項2の発明では、スリーブは、ヘッド
本体から外方へ突出することなく、ヘッド本体の凹部内
に引き込まれているので、ヘッド本体の周囲の石等の障
害物との衝突を回避されて、損傷を防止される。
【0036】請求項3の発明では、スリーブは、基端側
の方へ肉厚を漸増されて、剛性を上昇させられているの
で、スリーブは、先端側へ向かって曲率を漸増するよう
に撓み、紐刃の全体を滑らかな湾曲線状にして、紐刃の
寿命を向上できる。
【0037】請求項4の発明では、ヘッド本体のスリー
ブ用挿通孔へのスリーブの圧入部にすり割りが形成され
ているので、スリーブは圧入部位において一層大きく圧
縮され、スリーブによる紐刃の挟持力を増大できる。
【0038】請求項5の発明では、紐刃の熱はスリーブ
の放熱孔を介して逃がされるので、紐刃の高温化を回避
して、紐刃とスリーブとの溶着を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のV1−V1−V1矢視図である。
【図2】紐刃ヘッドの平面図である。
【図3】上側部材の平面図である。
【図4】スリーブの斜視図である。
【図5】下側部材の平面図である。
【図6】ギヤ装置及び紐刃ヘッドの結合部の垂直断面図
である。
【図7】紐刃式刈払機の概略的な全体図である。
【図8】別の紐刃ヘッドの平面図である。
【図9】図8のヘッド本体のV9−V9矢視図である。
【図10】図8のヘッド本体のV10−V10矢視図で
ある。
【図11】図8のヘッド本体のV11−V11矢視図で
ある。
【図12】図8のヘッド本体のV12−V12矢視図で
ある。
【図13】ヘッド本体の部分の斜視図である。
【図14】図8のスリーブの斜視図である。
【図15】図14のスリーブの縦断面図である。
【図16】図15のスリーブの変形例の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 紐刃式刈払機 20,80 紐刃ヘッド 24 紐刃 38,82 ヘッド本体 58 環状溝(凹部) 60,100 スリーブ 68,106 すり割り 72,94 テーパ状通孔(スリーブ用通孔) 74,93 扇状空間(凹部) 110 透孔(放熱孔)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】図13はヘッド本体82の部分の斜視図で
ある。下側円状板88は、中心孔87を穿設されるとと
もに、外周縁13は下側に向けて全周に亘り折り曲げら
れている。上側環状板90は直交方向にスリーブ圧入幅
に相当する幅で上方への円弧状隆起部92を形成される
とともに、外周縁91、内周縁の起立部96は上方に折
り曲げられる。外周縁91は円弧状隆起部92に向かう
よう扇状をなす。また、円弧状隆起部92と概ね45°
をなす方向において起立部96は少許幅で切り欠かれる
とともに、紐刃24の直径部分だけ内側において起立
し、張り出し縁98をなす。前記下側円状板88と上側
環状板90は、外径を等しくされ、スポット溶接されて
一体化され、ヘッド本体82をなす。円弧状隆起部92
と下側円状板88とでなすテーパ状挿入孔94にはスリ
ーブ100が嵌挿可能とされる。紐刃24は、起立部9
6の内周に沿わせて延ばされ、張り出し縁98では、起
立部96と張り出し縁98との間に掛けられて、係止さ
れている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】図8の紐刃ヘッド80の作用について述べ
る。紐刃24は、紐刃ヘッド80の回転に伴って、回転
方向の反対側へ撓む。スリーブ100は、テーパ状挿通
孔94へのすり割り106の圧入部において基端側をヘ
ッド本体82に固定されつつ、紐刃24の撓みに伴って
環状溝58及び扇状空間93内において撓むことにな
る。スリーブ100は径方向の弾力により撓みを抑制さ
れ、これにより、紐刃24は、スリーブ100内ではス
リーブ100により屈曲を回避されて、湾曲状態にな
る。スリーブ100のすり割り106は、基端方向への
肉厚の漸増のため、基端側程、剛性が増大する。これに
より、スリーブ100のすり割り106の曲率は先端側
へ向かって漸減し、紐刃24は、最大曲率を減少すると
ともに、全体として緩やかな湾曲線で延びることにな
る。テーパ状挿通孔94の個所におけるスリーブ100
による紐刃24の挟持は、挿通孔108における紐刃2
4とスリーブ100との相対摺動を抑制し、相対摺動に
因る紐刃24及びスリーブ100の相互の磨耗を抑制す
る。紐刃24は、張り出し縁98に掛架されることで、
スリーブ100をテーパ状挿入孔94へ向け付勢し、脱
落防止する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紐刃(24)が、径方向へ弾力性をもつスリ
    ーブ(60,100)へ挿通され、前記スリーブ(60,100)が、基
    端側においてヘッド本体(38,82)のスリーブ用挿通孔(7
    2,94)へ圧入され、その圧入部で前記ヘッド本体(38,82)
    に固定されつつ前記紐刃(24)を挟持していることを特徴
    とする紐刃式刈払機の紐刃ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ヘッド本体(38,82)は、前記ヘッド
    本体(38,82)の外周側へ開口し前記ヘッド本体(38,82)の
    回転方向への前記スリーブ(60,100)の撓みを許容する凹
    部(58,74,93)を備え、前記スリーブ(60,100)の先端は前
    記凹部(58,74,93)内にほぼ収まっていることを特徴とす
    る請求項1記載の紐刃式刈払機の紐刃ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記スリーブ(60,100)の肉厚は先端側へ
    漸減していることを特徴とする請求項1又は2記載の紐
    刃式刈払機の紐刃ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記スリーブ(60,100)は、軸方向へ延び
    るすり割り(68,106)を前記スリーブ用挿通孔(72,94)へ
    の圧入部に有していることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の紐刃式刈払機の紐刃ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記スリーブ(100)は、径方向へ内外を
    連通する放熱孔(110)を有していることを特徴とする請
    求項1〜4記載の紐刃式刈払機の紐刃ヘッド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20210307246A1 (en) * 2020-04-03 2021-10-07 Nanjing Chervon Industry Co., Ltd. String trimmer
IT202100003443A1 (it) * 2021-02-16 2022-08-16 Zanon S R L Dispositivo perfezionato per l'ancoraggio dei fili di taglio su testata interfilare e testata interfilare con un simile dispositivo
EP4108060A1 (en) * 2021-02-16 2022-12-28 Zanon S.R.L. Device for anchoring trimming lines to an inter-row head and inter-row head with such device

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