JPH0836747A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0836747A
JPH0836747A JP6173034A JP17303494A JPH0836747A JP H0836747 A JPH0836747 A JP H0836747A JP 6173034 A JP6173034 A JP 6173034A JP 17303494 A JP17303494 A JP 17303494A JP H0836747 A JPH0836747 A JP H0836747A
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JP
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conductor
fibrous
magnetic
recording medium
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JP6173034A
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English (en)
Inventor
Masao Muramatsu
正男 村松
Koichi Ueno
浩一 上野
Hirobumi Tezuka
博文 手塚
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Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録層の磁気特性に影響を与えることの
ない、繊維状の導電体をランダムに含む磁気記録媒体を
得る。 【構成】 カードは混抄シート10に磁気記録層20、
印刷層30、50、保護層40、60が形成されてい
る。混抄シート10は基材13、14に塗布された接着
剤11に繊維状導電体12がランダムに分散されてい
る。繊維状導電体12は、繊維状の高分子材料の表面に
金属等をコーティングもしくは蒸着したものであり、マ
イクロ波、電界、磁界などによって繊維状導電体12の
分布を検出でき、繊維状導電体12を含む基材の飽和磁
束密度が1×10-2Mx/cm以下であるため、磁気記
録層20への悪影響がない。繊維状導電体12の密度が
小さいため、混抄シート10を製造する際に繊維状導電
体12の分散性も良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体に関し、
特に繊維状の導電体をランダムに分布させた磁気記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維状の導電体を媒体内部に媒体
固有の情報(真偽判定情報)として形成し、その固有の
情報をマイクロ波センサを用いて検出する検出方法が、
例えば、特開昭55−163443号公報に記載されて
いるように知られている。
【0003】この方法によれば、図8に示すように媒体
1には、ランダムに分布する金属等の繊維状の導電体2
が媒体固有の情報として埋設されている。繊維状の導電
体2は、媒体1の製造工程においてランダムに分布する
ようにされるから、媒体1毎にその分布が異なり、この
媒体1にマイクロ波を照射し、その反射波または透過波
をマイクロ波センサで走査し媒体1の導電体2を検出す
る。
【0004】このとき、検出された導電体2の反射波ま
たは透過波の分布は、媒体1毎に異なるため、この導電
体2の分布の状態を検出し、照合することで媒体の正当
性を確認することができる。
【0005】また、媒体1に埋設されている繊維状の導
電体2の分布は、媒体1毎に微妙に異なるように製造す
ることができるので媒体1を偽造することは困難であ
る。
【0006】ところが、このマイクロ波センサを用いる
検出方法は、マイクロ波の発信部および検出部が必要と
なり、発信したマイクロ波が外部に伝播した場合、他の
装置に影響を及ぼすこともある。また、媒体中に分布す
る導電体から得られる出力が余り大きくないため外部か
らのノイズの影響を受けやすく、媒体中の繊維状の導電
体の分布を正確に読み取ることができなくなる可能性も
あるので、マイクロ波の発信部および検出部をシールド
(遮蔽)しなければならなかった。
【0007】このため、装置の機構が複雑となり、ま
た、装置内の媒体の搬送系の機構に制約を与える等の問
題があった。
【0008】そこで、上述のようなマイクロ波センサを
用いる検出方法に代えて、出願人は特願平5−1366
80号において、導電体の分布の状態を媒体と電極の間
の静電容量に基づいて検出する方法を、特願平5−16
8650号において、導電体の分布の状態を電界として
検出する方法を、特願平6−71491号において、導
電体の分布の状態を磁界の変化として検出する方法をそ
れぞれ提案している。
【0009】また、従来から知られているマイクロ波セ
ンサを用いる方法に用いる記録媒体と出願人が提案した
マイクロ波センサを用いない方法に用いる記録媒体とし
ては、従来、JIS規格SUS314(ステンレス)を
繊維状に加工したものが導電体として使用することがで
きた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかして、SUS31
4のような金属材料を導電体に用いることでマイクロ波
センサを用いる方法と用いない方法に使用可能な記録媒
体を提供することが可能であるが、金属材料の比重が大
きいため媒体内部に均一に分布させるのが困難であった
り、また、金属材料を導電体として分布させた基材に磁
気記録層を磁性材料の直接塗布により設ける場合には、
磁性材料が基材に塗布された後、塗布された磁性材料の
配向処理が行われ、その後、乾燥させて磁気記録層を形
成することにより、磁性材料の配向処理の際に導電体の
種類によっては導電体自体が磁化されることがあった。
【0011】そして、導電体自体が磁化されて磁気記録
層の磁気特性に影響を及ぼすため、導電体の分布状態が
磁気記録層の情報の再生時にノイズとして現れ、磁気デ
ータに影響を及ぼすという問題があった。
【0012】また、SUS314のような金属などの単
体を用いた導電体は比重が大きいため、樹脂または紙な
どにランダムに分散・含有させ真偽判定情報として個々
の媒体を識別するのに適切な分布を得ることが困難とな
り、さらに、繊維状に加工された導電体同士が擬集しや
すいため分布が不十分となり、適切な分布を得にくいと
いう欠点もあった。
【0013】本発明は、上述のような問題点を解消し、
導電体が磁気記録層の磁気特性に悪影響を与えることが
なく、かつ導電体が適切な分布状態をもち、導電体の分
布によって媒体の正当性を確認するためのマイクロ波セ
ンサを用いる読み取り方法および本出願人により提案さ
れているマイクロ波センサを用いない読み取り方法の何
れの読み取り方法にも用いることが可能な磁気記録媒体
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ランダ
ムに分布された導電体を含む基材に磁気記録層を設け、
前記磁気記録層に磁気記録を行うとともに前記導電体の
分布によって正当性を認証する磁気記録媒体であって、
前記ランダムに分布された導電体を含む基材の飽和磁束
密度が1×10-2Mx/cm以下であることを特徴とし
たものである。
【0015】
【作用】即ち、本発明の磁気記録媒体によれば、繊維状
の高分子材料の表面に金属材料によって導電層を形成し
て導電体とし、その導電体を含む基材が一定値以下の飽
和磁束密度を持つものを選択したので、磁気記録層形成
時の配向処理により導電体が磁化しても磁気記録層への
情報の記録再生時に導電体の分布がノイズとなって現れ
ることがない。
【0016】また、繊維状の導電体は、非金属材料の表
面に金属をコーティングもしくは蒸着したものであるか
ら、密度が1.0〜4.0g/cm3 と水に近く、導電
体の分布の検出に支障がなく、かつ、樹脂や紙などに適
切に分散させることが容易となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳細に説
明する。図1には本発明による磁気記録媒体をカード状
としたものとして説明する。
【0018】なお、本実施例においては、導電体が繊維
状のものについて説明するが、導電体の形状は繊維状に
限られるものではなく鱗片状、球状などの種々の形状の
ものを用いることができる。
【0019】図1において、カードは、混抄シート10
を有する。混抄シート10の片面には磁気記録層20、
印刷層30、保護層40が設けられ、他面には印刷層5
0、保護層60が設けられている。なお、混抄シート1
0の両面に磁気記録層20を設けてもよいし、印刷層3
0、50上の保護層40、60を省略してもよい。
【0020】混抄シート10は、繊維状導電体12を樹
脂、紙、合成紙などの基材と混抄したものである。繊維
状導電体12を樹脂、紙、合成紙などの基材にランダム
に付着させて混抄シート10を製造する方法としては、
たとえば特開平2−301490号、特開平2−301
491号、特開平2−301492号に記載された方法
が知られており、本実施例においてもこのような方法を
用いればよい。
【0021】すなわち、例えば、特開平2−30149
0号に記載されているように、2枚の基材の一方の基材
に接着剤を塗布した後、その接着剤の上に繊維状導電体
12を振り掛けるか、または繊維状導電体12を含有す
る接着剤を一方の基材に塗布した後、その上から他方の
基材を重ねて接着することにより、混抄シート10を得
ること。
【0022】特開平2−301491号に記載されてい
るように、所定の直径の導電性ファイバーの束を、常温
固体で非導電性材料からなる成型用樹脂と相溶性を有す
る樹脂によって含浸してなるファイバー/プラスチック
複合体を所定の長さに切断した柱状部材を成型用樹脂に
混合し、これをシート状に成形することにより混抄シー
ト10を得ること。
【0023】および、特開平2−301492号に記載
されているように、所定の直径の導電性ファイバーの束
を、常温固体で接着剤系中の溶媒に膨潤もしくは溶解す
る樹脂によって含浸してなるファイバー/プラスチック
複合体を所定の長さに切断した柱状部材を接着剤に混合
し、この接着剤を非導電性材料からなる基体に塗布する
ことにより混抄シート10を得ることができる。
【0024】図1に示す混抄シート10は上記の特開平
2−301490号に記載された方法によって製造され
たものであり、一方の基材14に接着剤11を塗布した
後、その接着剤11の上に繊維状導電体12を振り掛け
るか、または繊維状導電体12を含有する接着剤11を
一方の基材14に塗布した後、その上から他方の基材1
3を重ねて接着することにより混抄シート10を得る。
なお、基材を紙のみで構成する場合には、セルロース繊
維に繊維状導電体12を混抄し、混抄シート10を製造
することができ、これらの方法は、例えば特公昭49−
21242号に記載された方法を用いることができる。
【0025】混抄シート10を形成する基材13、14
は、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポ
リフェニレンエーテルまたはポリアミド等の樹脂が好ま
しい。なお、混抄シート10を形成する基材13、14
としては、上記のような樹脂以外に、紙または合成紙等
も繊維状導電体12を分散させ易いので使用可能であ
る。
【0026】繊維状導電体12としては、分布の密度が
照射したマイクロ波の反射波の検出に十分であるか、ま
たは印加した磁界および電界(静電容量)の検出に十分
な変化を生じさせるための好ましい体積抵抗率(ρ)を
持ち、室温20℃で1×10-8〜100×10-8Ωmの
範囲の材料で、磁気記録層の配向時に着磁しないか、も
しくは、着磁しても飽和磁束密度が低い金属材料が望ま
しい。このような金属材料として、たとえばCu、Z
n、Ge、Se、Ag、In、Au、Pt、Rh、S
n、Ni、AlおよびPb等の金属材料の単体またはこ
れらの合金またはこれらの単体および合金の酸化物を繊
維状の高分子材料の表面にコーティングもしくは蒸着し
たものを用いることができる。
【0027】また、磁気記録層の配向時に着磁するNi
等の金属材料であっても、高分子材料の表面にNi等の
金属をコーティングもしくは蒸着したもので繊維状導電
体12を形成し、混抄シート10中に飽和磁束密度が1
×10-2Mx/cm以下となるように分布させること
で、本発明の磁気記録媒体に用いる繊維状導電体12と
することができる。
【0028】このような繊維状の高分子材料として、例
えば、アクリル系繊維を用いることができ、カーボン
(炭素)繊維として、例えば、アクリル系炭素繊維、セ
ルロース系炭素繊維、ポリエステル系繊維およびアクリ
ル系黒鉛繊維等を用いることができる。
【0029】また、繊維状に加工が繊維状に容易である
ガラスも用いることが可能である。
【0030】なお、混抄シート10の1m2 当たりの繊
維状導電体12の重量が0.1〜0.75gの範囲が検
出される波形の形状が媒体を識別するのに十分な変化を
もち、かつ、磁気記録層の配向時に着磁してもその影響
が及ぼさないので望ましいが、混抄シート10の1m2
当たりの繊維状導電体12の重量が0.1〜1.0gの
範囲のものも用いることができる。また、混抄シート1
0の1m2 当たりの繊維状導電体12の体積は0.01
〜1.0cm3 程度のものが望ましい。さらに、繊維状
導電体12は繊維の直径が1〜40μm程度のものが望
ましい。
【0031】繊維状導電体12として、炭素繊維にNi
をコーティングしたものとして、例えば、東邦レーヨン
製Niコート炭素繊維(商品名:Besfight)を
用いることができ、また、ガラス繊維にAlをコーティ
ングしたものとして、例えば、日本板硝子製導電性ガラ
ス繊維(商品名:マイクロガラス アルミコートファイ
バー)を用いることができる。
【0032】従来用いられていたステンレス(SUS3
14)を繊維状に加工したものと、炭素繊維にNiをコ
ーティングしたもの、および、ガラス繊維にAlをコー
ティングした繊維状導電体12をほぼ等量分布させた混
抄シート10の物理特性を以下に示す。
【0033】 ステンレス繊維 Niコート Alコート 炭素繊維 ガラス繊維 単繊維径(μm) 8.0 7.5 15.0 密 度(g/cm3 ) 7.3 2.7 2.6 組成成分 SUS314 C、Ni Al、ガラス 比抵抗(Ω・cm) 1 ×10-6 1×10-5 2.5×10-6 飽和磁束密度(Mx/cm) 6.35×10-2 4.89×10-3 6.43 ×10-4
【0034】上述の物理特性の比較から分かるように、
炭素繊維にNiをコーティングしたもの(東邦レーヨン
(株)製Niコート炭素繊維(商品名:Besfigh
t))、および、ガラス繊維にAlをコーティングした
もの(日本板硝子(株)製導電性ガラス繊維(商品名:
マイクロガラス アルミコートファイバー))はステン
レス繊維(SUS314を繊維状に加工したもの。)に
比して、同等の比抵抗(導電性)を持ち、また、繊維状
導電体12を分布させた混抄シート10の飽和磁束密度
も小さいため磁気記録層への影響が少なく、さらに、密
度が小さいため水などの溶媒に分散し易く混抄シート1
0の製造も容易である。
【0035】このようにステンレスなどの金属の単体を
繊維状にしたものを用いた場合に比して、炭素繊維にN
iをコーティングしたもの、および、ガラス繊維にAl
をコーティングしたもののように、非金属性の材料を繊
維状にし、その繊維の表面に金属の単体もしくは合金を
コーティングもしくは蒸着したものを混抄シート10に
分布させる繊維状導電体12として使用すれば、金属と
同等の導電性を持ちつつ、比重を1に近づけることがで
き、混抄シート10を製造する場合には、この繊維状導
電体12を水等の溶媒に分散させ、紙等の繊維とともに
抄くことで適切な分布をもち、また、適切な繊維分散量
(例えば、分散量0.25g/m2)を持った混抄シートを
容易に得ることができる。
【0036】また、得られた混抄シート10は、炭素繊
維の表面にコーティングしたNiコート層の厚みが0.
25μm程度であるため、金属の使用量がSUS314
の単体を繊維状にしたものに比べて少なく、Ni自体が
磁化されても、混抄シート10の飽和磁束密度は小さい
ため磁気記録層の磁気特性に与える影響が少ない。
【0037】本発明に用いる、混抄シート10の一方の
面には、磁気記録層20を備え、この磁気記録層20
は、通常の磁性材料を結着樹脂で固めたもので、結着樹
脂としてはたとえばポリエステル系樹脂、アルキッド系
樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂またはこれら
の混合樹脂を用いることができる。なお、この他の熱可
塑性樹脂および熱硬化性樹脂に属する樹脂材料を用いる
ことも可能である。
【0038】磁気記録層20に用いる磁性材料として
は、たとえば粒径が10μm以下、好ましくは0.01
〜5μmのBa−フェライト、Sr−フェライト、Co
被着γ−Fe2 3 、γ−Fe2 3 、針状鉄粉および
CrO2 を用いることができる。
【0039】磁性材料と結着樹脂との混合比率は、基材
との密着性や塗膜強度および磁気ヘッドによる検出電圧
等の設計値を考慮して適宜設定すればよい。通常、磁性
材料:結着樹脂の比率は重量比で1:1〜10:1の範
囲が利用可能であり、2:1〜8:1の範囲が好まし
い。
【0040】磁気記録層20は、混抄シート10上に形
成される際に周知の配向処理が行われる。図2に磁気記
録層20の形成工程が示され、配向処理が施されてい
る。図2に示すように、送り出しロール101から送り
出された混抄シート10などの基材100は、シリンダ
ー102、圧胴104間を通過する際に上述のような磁
性材料および樹脂を用いて磁気塗料106が製造され、
その磁気塗料106が例えば、塗布速度4〜30m/分
で塗布され、例えば、2000〜3000エルステッド
の電磁石、3000〜10000ガウスの永久磁石をも
つ磁場配向装置108を通過する時に配向処理が行わ
れ、乾燥炉110で塗布膜が乾燥される。この時の乾燥
温度は、例えば、120〜140℃、乾燥風量は、例え
ば、20〜40m/分である。
【0041】磁気記録層20の乾燥膜厚は、磁気ヘッド
による検出電圧の設計値にもより適切な厚みに変動する
が、通常5〜20μm程度である。
【0042】印刷層30には、任意の文字、図形および
模様等が形成される。
【0043】保護層40は、印刷層30の表面保護のた
めに設けられるもので、例えば、アクリル系樹脂、エポ
キシ系樹脂およびポリエステル系樹脂などの紫外線硬化
型樹脂や電子線硬化型樹脂を用いることができる。紫外
線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂を保護層40に用いた
場合には、溶剤分を含まないので印刷層30等の下地を
溶剤分により侵すことがなく、また、形成も容易であ
り、さらに、耐熱性、耐光性、耐薬品性および耐磨耗性
も向上させることができる。
【0044】本実施例のカードによれば繊維状導電体1
2として、非磁性、または混抄シート10とした場合に
一定値以下の飽和磁束密度を有する金属等の材料を繊維
状の高分子材料の表面にコーティングもしくは蒸着した
ものを用いている。したがって、繊維状導電体12は十
分な導電性を有するから、照射したマイクロ波の反射波
の検出に十分であり、また、印加した静電容量および電
界の検出に十分な変化を生じさせることができ、繊維状
導電体12は金属等の材料を繊維状の高分子材料等の表
面にコーティングもしくは蒸着して形成されているか
ら、混抄シート10の1m2 当たりの金属等の含有量が
少ないため混抄シート10の飽和磁束密度が小さく、磁
気記録層20の形成および配向処理時に繊維状導電体1
2が殆ど磁化されず、磁気記録層20の記録・再生時に
繊維状導電体12の分布状態に対応したノイズが発生す
るという問題がない。また、繊維状導電体12の密度は
水の2〜3倍程度のため、基材への分散性が良く、混抄
シート10の製造が容易である。
【0045】図3には、上質紙に磁気記録層を持ち繊維
状導電体が分布していないシートの磁気特性を示す。図
4には、上質紙に磁気記録層を持ち、ステンレス繊維を
繊維状導電体として分布させた混抄シートの磁気特性を
示す。図5には、上質紙に磁気記録層を持ち、炭素繊維
にNiをコーティングしたものを繊維状導電体として分
布させた混抄シートの磁気特性を示す。図6には、図4
に用いた磁気記録層を持たないステンレス繊維を分布さ
せた混抄シートの磁気特性を示す(測定感度は20
倍。)。図7には、図5に用いた磁気記録層を持たない
炭素繊維にNiをコーティングしたものを分布させた混
抄シートの磁気特性を示す(測定感度は20倍。)。図
8には、従来の混抄シートをカード化したものを示す。
【0046】これらの図からわかるように、金属材料を
非金属材料の表面にコーティングしたものを繊維状導電
体として分布させた混抄シートが一定値以下の飽和磁束
密度であれば、に磁気塗料を塗布し配向処理を行い磁気
記録層を設けた場合であっても、磁気記録層の記録・再
生に悪影響を及ぼすことがないことが分かる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば導
電体は、繊維状の高分子材料の表面に導電体によって導
電層を形成したもの(繊維状導電体)であるから、マイ
クロ波や静電容量、電界による検出を問題なく行うこと
ができ、導電体を分布させた混抄シートの飽和磁束密度
が小さいので、磁気記録層の配向処理の際に混抄シート
内に分布させた導電体がほとんど磁化されず、磁気記録
層の再生時に導電体の分布に対応したノイズが発生する
などの悪影響がない。
【0048】また、繊維状導電体は高分子材料の表面に
金属材料をコーティングもしくは蒸着した繊維を用いて
いるので、金属材料を繊維状にしたものに比べて密度が
水に近いため、基材への分散が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をカードに適用した一実施例の断面図で
ある。
【図2】磁気記録層の形成および配向処理の例を示す図
である。
【図3】上質紙に磁気記録層を備え、繊維状導電体を含
まないものの磁気特性を示す図である。
【図4】上質紙に磁気記録層を備え、ステンレス繊維を
繊維状導電体として分布させたものの磁気特性を示す図
である。
【図5】上質紙に磁気記録層を備え、炭素繊維の表面に
Niをコーティングしたものを繊維状導電体として分布
させたものの磁気特性を示す図である。
【図6】上質紙にステンレス繊維を繊維状導電体として
分布させたものの磁気特性を示す図である。
【図7】上質紙に炭素繊維の表面にNiをコーティング
したものを繊維状導電体として分布させたものの磁気特
性を示す図である。
【図8】従来の混抄シートをカード化したものを示す模
式図である。
【符号の説明】
10 混抄シート 11 接着剤 12 繊維状導電体 13、14 基材 20 磁気記録層 30、50 印刷層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/704

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランダムに分布された導電体を含む基材
    に磁気記録層を設け、前記磁気記録層に磁気記録を行う
    とともに前記導電体の分布によって正当性を認証する磁
    気記録媒体であって、前記ランダムに分布された導電体
    を含む基材の飽和磁束密度が1×10-2Mx/cm以下
    であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記導電体が基材1m2 当たり0.01〜1.0c
    3 の体積を含有されていることを特徴とする磁気記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記導電体が基材1m2 当たり0.75〜0.1g
    含有されていることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記導電体の密度が1.0〜4.0g/cm3 であ
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記導電体の形状が繊維状であり、前記繊維の直径
    が1〜40μmであることを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記導電体は非金属繊維の表面に金属の単体、その
    合金またはその酸化物をコーティングもしくは蒸着した
    ものであることを特徴とする磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の磁気記録媒体におい
    て、前記非金属繊維が高分子材料、カーボン、ガラスで
    あることを特徴とする磁気記録媒体。
JP6173034A 1994-07-26 1994-07-26 磁気記録媒体 Pending JPH0836747A (ja)

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JP6173034A JPH0836747A (ja) 1994-07-26 1994-07-26 磁気記録媒体

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JP6173034A JPH0836747A (ja) 1994-07-26 1994-07-26 磁気記録媒体

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JPH0836747A true JPH0836747A (ja) 1996-02-06

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