JP3024446B2 - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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JP3024446B2
JP3024446B2 JP5189982A JP18998293A JP3024446B2 JP 3024446 B2 JP3024446 B2 JP 3024446B2 JP 5189982 A JP5189982 A JP 5189982A JP 18998293 A JP18998293 A JP 18998293A JP 3024446 B2 JP3024446 B2 JP 3024446B2
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magnetic
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electric resistance
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恒 牛込
光昭 大嶋
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Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報記録媒体に関するも
のであり、CDやMDにおいて磁気記録の録再が可能と
なるような磁気記録層を付与した情報記録媒体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、CDやMDの発展は長足の進歩を
遂げ、益々の高性能化が求められている。また、再生機
能だけのCDやMDに対して、磁気記録の録再機能を付
与した媒体の開発が求められてきている。これらの媒体
では、磁性層とその上のレ−ベル印刷のための下地層と
しての隠蔽層、更にその上に印刷層、および印刷保護層
を形成させることになる(図1参照)。ここで各層が充
分に低い電気抵抗値を持つことが必要であることは言う
までもない。即ち、例えば隠蔽層の電気抵抗値が高い
と、印刷層および印刷保護層の印刷時には隠蔽層の表面
は帯電し易いので、空気中の塵埃を付着しやすくなり印
刷適性は悪くなる。また、印刷保護層の電気抵抗値も低
くなければ同じく塵埃を付着しやすく、付着した塵埃は
これらの媒体の実用上の信頼性の低下を招来し問題とな
る。特に、この新しい情報記録媒体ではカセットケ−ス
は無く、磁気記録層が剥き出しの状態で使用されるため
に、日常生活での使用環境下の空気中の塵埃に対する対
策は重要である。
【0003】ところで、隠蔽層の電気抵抗値を低下させ
るには、従来のようなカ−ボンブラックを含有させる手
法は不適切であった。なぜなら、レ−ベル印刷がフルカ
ラ−の場合には、印刷の下地層としての隠蔽層は白色で
あることが必要であり、隠蔽層にカ−ボンブラックを含
有させることは隠蔽層の色を黒化(または灰色化)させ
てしまうからである。
【0004】また、隠蔽層に導電性酸化チタン(粒状)
を使用することは有効であるが高価な材料であり、その
添加量の割には電気抵抗値の低減はあまり大きくなかっ
た。この理由は、この導電性酸化チタンの形状が粒状な
ので、粒子間がかなり接近しないと導電性にならないた
めであると考えられる。
【0005】従って、まず磁性層と隠蔽層の2層膜を形
成する過程において、結果として隠蔽層の電気抵抗値を
最も効率良く低減させる手法の探求が求められていた。
しかし、隠蔽層そのものよりも磁性層自身の電気抵抗値
を効率良く低減する方が、コスト的なものを含めた総合
的な結果としてはより有効であることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本情報記録媒体におい
て、磁性層の電気抵抗値を最も効率良く低減させること
が本発明の解決すべき課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、光記録層または光磁気記録層を持つ円盤状
の記録媒体の反対面に磁気記録層を設ける情報記録媒体
において、この磁気記録層が非磁性支持体上に磁性層、
隠蔽層、印刷層、印刷保護層を順に塗布してなる磁気記
録層であり、前記磁性層中に針状のメタル磁性粉と針状
導電性酸化チタンとを共存させ、前記磁性粉は無配向状
態である構成としている。
【0008】
【作用】隠蔽層の電気抵抗値を低減することの必要性
は、言うまでもなく隠蔽層の上に印刷層、印刷保護層を
形成する際の印刷適性を向上させることにある。このた
めには、印刷層に導電性酸化チタン(白色)を含有させ
ればよいが、前述したように粒子が粒状であるために多
くの含有量が必要となり、単価が高い材料であることか
ら高コストを招来することになる。そこで本発明者は粒
状でない導電性酸化チタンの適用を検討した。即ち、針
状の導電性酸化チタンである。しかしながら、この針状
導電性酸化チタンを隠蔽層に適用した場合には、電気抵
抗値は期待ほどには低減しない。なぜなら、隠蔽層の塗
工において塗工方向にこの針状導電性酸化チタン粒子の
長軸方向が配向しやすくなり、結果として導電性の異方
性が生じるからである。この異方性は円盤状の記録媒体
には好ましくないことは言うまでもない。つまり、針状
導電性酸化チタンを隠蔽層に用いることは有益ではな
い。そこで、磁性層はできるだけ高い飽和磁束密度をも
たせるためにメタル磁性粉を使用し、そのメタル磁性粉
は針状粒子であるために無配向処理を施すことが通例で
あることを想起し、この無配向(ランダム配向)処理の
手法を利用することを考え出した。
【0009】即ち、磁性層中にメタル磁性粉とこの針状
導電性酸化チタンを共存させれば、塗工時に磁性粉を
配向処理する過程で、針状導電性酸化チタンも磁性粉の
挙動の影響を受けてランダムに配向することになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0011】針状導電性酸化チタンを磁性層に含有する
場合を実施例1〜3、含有しない場合(即ち、無添加)
を比較例1〜3として記述する。
【0012】下記の材料を(表1)に示す配合で混合分
散し、磁性層用塗料として調製する。 メタル磁性粉(同和鉱業(株)製、品番;HF−D20I)・・・100重量部 針状導電性酸化チタン(石原産業(株)製、品番;FT−1000、長軸長1. 68μm、短軸長0.13μm)・・・・・・表1に記載 塩ビ系共重合体樹脂(日本ゼオン(株)製、品番;MR−110)13.0重量部 ポリウレタン樹脂(東洋紡(株)製、品番;UR−8530)・・3.0重量部 オレイン酸(市販の試薬品)・・・・・・・・・・・・・・・・・4.0重量部 硬化剤(日本ポリウレタン(株)製、品番;H−101)・・・・3.2重量部 混合有機溶剤(MEK/トルエン/シクロヘキサノン)
=3/3/1(重量比)は、最終塗料がNV(不揮発成
分の重量%)=32%になるように調整して添加する。
この磁性層用塗料はサンドミルで充分に分散調製した。
【0013】次に、下記の材料を(表1)に示す配合で
混合分散し隠蔽層用塗料として調製する。 酸化チタン(石原産業(株)製、品番;R−580)・・・・ 100重量部 塩ビ系共重合体樹脂(日本ゼオン(株)、品番;MR−110)・・・5重量部 ポリウレタン樹脂(東洋紡(株)、品番;UR−8530)・・・・ 5重量部 オレイン酸(市販の試薬品)・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0重量部 混合有機溶剤(MEK/トルエン/シクロヘキサノン)
=3/3/1(重量比)は、塗料がNV=57%になる
ように調整して添加する。
【0014】次に、まず磁性層用塗料を62μm厚のP
ETベ−ス上に汎用の塗工機を用いて塗布して磁性層
(2.6μm厚み)を形成し、その上に隠蔽層用塗料を
同時に塗布して隠蔽層(2.2μm厚み)を形成して2
層膜とする。この時、塗工機に装着しているランダマイ
ザ−により未乾燥の磁性層膜のランダム磁場配向処理を
行う。(表1)に記載するように、出力は印可磁場が0
〜200Gになる範囲で調整した。
【0015】この試料塗膜について、電気抵抗値の測定
を以下のようにして測定した。高電気抵抗測定機(YH
P(株)製、機種:4329A)を用いて、測定電圧=
100V、試料巾=1.5cm、端子間距離=5.0c
mとし、読み取りの実測値(単位;Ω)をAとし、電気
抵抗値=1.5×2×A/5=0.6×A(単位;Ω/
□)に換算した。この結果を(表1)に記載する。
【0016】
【表1】
【0017】(表1)の結果に示すように、ランダマイ
ザ−による印可磁場の強度が適当な範囲で電気抵抗値は
著しく低下することになる。実施例2と3の比較におい
て磁場強度が強い実施例3の方が電気抵抗値は高い値と
なっている。上下両層の塗料の相互混入による乱れの傾
向が僅かに見られ、そのために電気抵抗値が幾分上昇し
ていると解釈される。
【0018】次に、磁性層だけの単独膜を作製し同様な
測定法で電気抵抗値を測定した場合の結果を、実施例4
〜6および比較例4〜6として記載する。なお、磁性層
の組成は実施例1〜3および比較例1〜3と各々同様で
あり、印可磁場の範囲を60〜80Gの範囲に限定して
印可した。磁性層の単独膜のみの塗工であるからその後
の隠蔽層の塗工は行わない。この結果を(表2)に記載
する。
【0019】
【表2】
【0020】(表2)の結果に示すように、磁性層単独
の膜では当然ながら電気抵抗値は2層膜より低くなり、
ライダマイザ−による印可磁場強度も90G付近が最も
低電気抵抗値が実現できていることが判る。
【0021】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、磁性層
にメタル磁性粉(針状)と相対的に少量の針状導電性酸
化チタンを共存させると、塗膜形成時のランダム配向処
理によりメタル磁性粉がランダム配向をしその影響で針
状導電性酸化チタンもランダム配向することになる。こ
の結果として、ランダマイザ−による印可磁場が最適な
場合には針状導電性酸化チタンは磁性層中で均一に分布
し、局在的な偏りがなく最も効率良く配置することにな
り、電気抵抗値は極小の値をとることになる。この効果
は、磁性塗料の粘度、塗工条件、ランダム配向磁場強度
などの条件によって変化することは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す情報記録媒体の断面図
【符号の説明】
1 CD 2 CDのピット 3 接着剤 4 非磁性支持体 5 磁性層 6 針状導電性酸化チタン 7 隠蔽層 8 印刷層 9 印刷保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−217746(JP,A) 特開 昭59−28229(JP,A) 特開 平5−20672(JP,A) 実開 昭59−50086(JP,U) 実開 昭57−146208(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 13/04 G11B 5/708 G11B 13/00 G11B 23/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光記録層または光磁気記録層を持つ円盤状
    の記録媒体の反対面に磁気記録層を設ける情報記録媒体
    において、この磁気記録層が非磁性支持体上に磁性層、
    隠蔽層、印刷層、印刷保護層を順に塗布してなる磁気記
    録層であり、前記磁性層中に針状のメタル磁性粉と針状
    導電性酸化チタンとを共存させ、前記磁性粉は無配向状
    態であることを特徴とする情報記録媒体。
JP5189982A 1993-07-30 1993-07-30 情報記録媒体 Expired - Fee Related JP3024446B2 (ja)

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