JPH0836280A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

記録装置及び記録方法

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JPH0836280A
JPH0836280A JP6170772A JP17077294A JPH0836280A JP H0836280 A JPH0836280 A JP H0836280A JP 6170772 A JP6170772 A JP 6170772A JP 17077294 A JP17077294 A JP 17077294A JP H0836280 A JPH0836280 A JP H0836280A
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JP6170772A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Tamura
佳弘 田村
Masahiro Okita
昌弘 沖田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電潜像を現像する際の液体トナーの濃度を
一定に保持することが可能な記録装置及び記録方法を提
供する。 【構成】 記録情報に基づいて形成された静電潜像を現
像し、記録媒体に記録する記録装置と記録方法。記録装
置1は、現像剤濃度を目標濃度に保持する補給現像剤の
補給量を記録情報濃度に基づいて制御する制御手段90を
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録情報に基づいて形
成された静電潜像を現像し、記録媒体に記録する記録装
置及び記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】記録装
置、例えば、電子写真プリンタは、感光ドラム上に形成
された静電潜像を液体トナーによって現像し、このトナ
ー像を加熱ベルト等の定着手段により紙等の記録媒体に
定着して記録するものである。このような記録装置にお
いては、感光ドラム上の静電潜像を液体トナーで現像す
るときの気温や湿度等の現像条件が一定の場合、液体ト
ナーの濃度が一定でないと、記録媒体上に記録される文
字や画像等に濃度むらが生じ、画像品質が低下するとい
う問題があった。
【0003】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、静電潜像を現像する際の液体トナーの濃度を一定に
保持することが可能な記録装置及び記録方法を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
を達成する装置として、記録情報に基づいて形成された
静電潜像を現像し、記録媒体に記録する記録装置であっ
て、現像剤濃度を目標濃度に保持する補給現像剤の補給
量を記録情報濃度に基づいて制御する手段を備えている
構成としたのである。
【0005】また、上記目的を達成するため、記録情報
に基づいて形成された静電潜像を現像し、記録媒体に記
録する記録装置であって、現像剤濃度を目標濃度に保持
する補給現像剤の補給量を記録情報濃度に基づいて制御
する手段と、前記補給量を前記現像剤濃度の測定結果に
基づいて補正する手段とを備えている構成としたのであ
る。
【0006】更に、上記目的を達成するため、色分解さ
れた記録情報に基づく静電潜像を、前記各記録情報に対
応する色相の現像剤で現像し、中間転写媒体に転写し、
記録媒体に記録する装置であって、各色相の現像剤濃度
を目標濃度に保持する各補給現像剤の補給量を各色相の
記録情報濃度に基づいて制御する手段と、前記各補給量
を特定色相の現像剤濃度に関する測定結果に基づいて補
正する手段とを備えている構成としたのである。
【0007】好ましくは、前記制御手段を、記録情報濃
度に基づいて現像剤の消費量を算出し、補給現像剤の補
給量を決定する手段とする。一方、本発明によれば上記
目的を達成する方法として、記録情報に基づいて形成さ
れた静電潜像を現像し、記録媒体に記録する方法であっ
て、現像剤濃度を目標濃度に保持する補給現像剤の補給
量を記録情報濃度に基づいて制御する構成としたのであ
る。
【0008】また、上記目的を達成するため、記録情報
に基づいて形成された静電潜像を現像し、記録媒体に記
録する方法であって、現像剤濃度を目標濃度に保持する
補給現像剤の補給量を記録情報濃度と現像剤濃度の測定
結果とに基づいて補正する構成としたのである。更に、
上記目的を達成するため、色分解された記録情報に基づ
く静電潜像を、前記各記録情報に対応する色相の現像剤
で現像し、中間転写媒体に転写し、記録媒体に記録する
方法であって、各色相の現像剤濃度を目標濃度に保持す
る各補給現像剤の補給量を各色相の記録情報濃度と特定
色相の現像剤濃度に関する測定結果とに基づいて補正す
る構成としたのである。
【0009】
【作用】本発明の記録装置及び記録方法においては、制
御手段が記録情報濃度に基づいて補給現像剤の補給量を
制御し、補正手段が現像剤濃度の測定結果に基づいて補
給現像剤の補給量を補正する。ここで、本明細書におい
て、記録情報濃度とは、顕像化しようとしている情報の
濃度であり、より具体的には、記録情報に割り付けられ
たメモリ総量に対し、情報が書き込まれた比率をいう。
【0010】このとき、制御手段が、記録情報濃度に基
づいて現像剤の消費量を算出し、補給現像剤の補給量を
決定すると、現像剤の濃度が予め設定した目標濃度に保
持される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の記録装置及び記録方法の一実
施例を、カラー画像をプリントする電子写真プリンタを
例にして図1乃至図4に基づいて詳細に説明する。電子
写真プリンタ1は、図1に示すように、感光手段10、
現像手段20、中間転写手段30、クリーニング手段4
0、転写手段50、補助スクイズローラ60、記録媒体
(記録紙)Pの搬送手段70、矢印A方向から露光用の
光を照射する露光手段80、制御手段90及び補正手段
95を備えている。
【0012】尚、図1に示す電子写真プリンタ1は、正
面から見た図であり、以下の説明においては、図示した
側を正面側、図面の裏側に相当する側を背面側という。
また、図1に示した各矢印は、各部材の回転方向ならび
に記録媒体Pの搬送方向を示している。感光手段10
は、感光ドラム11、感光ドラム11の残留電荷を除去
する除電器12および感光ドラム11を一様に帯電させ
る帯電器13を有しており、感光ドラム11は残留電荷
の除去に先立ってクリーニング手段40によって表面を
清掃される。
【0013】感光ドラム11は、円筒形のドラムの表面
に有機光電材料(OPC:organic phot-oconductor) からな
る感光層が形成されている。感光層の素材としては、O
PCの他に例えば、セレン(Se)系やアモルファスシリ
コン(α-Si) 等も使用できる。除電器12は、LED
アレイや小形の白熱ランプで、感光ドラム11の表面に
光を照射して残留潜像を消去する。帯電器13は、コロ
ナ放電で発生させたイオンにより感光ドラム11を均一
に帯電させる。
【0014】現像手段20は、第一現像ユニット21〜
第四現像ユニット24と、感光ドラム11の接線方向と
なる図中矢印で示す左右方向に、現像ユニット21〜2
4を水平方向に一体に移動させる駆動手段25および各
現像ユニット21〜24に配置され、現像ユニット21
〜24のそれぞれに着脱自在に装着されるトナーカート
リッジ26を備えている。
【0015】現像手段20は、各現像ユニット21〜2
4にイエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の各液体トナ
ーを収容したトナーカートリッジ26がそれぞれ配置さ
れ、現像開始前の初期位置においては、感光ドラム11
の右方に配置されている。そして、現像ユニット21〜
24は、現像の際、駆動手段25によってこの順で感光
手段10側へと順次移動され、色分解されたプリント情
報に基づいて形成された各静電潜像を順次現像される。
液体トナーは、液体キャリア中にそれぞれイエロー、マ
ゼンタ、シアン等のトナー粒子を分散させたものを使用
する。
【0016】第一現像ユニット21は、上部に液体トナ
ーの液槽210が形成されると共に、下部に各色相の液
体トナーを収容したトナーカートリッジ26が収容さ
れ、液槽210にはそれぞれ現像ローラとスクイズロー
ラとが所定の間隔で平行に配置されている。液槽210
は、現像ユニット21に配置したトナーカートリッジ2
6から液体トナーが供給される。
【0017】尚、他の現像ユニット22〜24は、第一
現像ユニット21と同様に構成されているので、第一現
像ユニット21についてのみ説明し、現像ユニット22
〜24の詳細な説明は省略する。トナーカートリッジ2
6は、電子写真プリンタ1の正面側へ引き出し自在にそ
れぞれの現像ユニットに配置される使捨てタイプのカー
トリッジである。トナーカートリッジ26は、図2に示
すように、正面に把手260aが設けられた槽体26
0、槽体260内を上下に区画する隔壁261および蓋
板262を有し、上部にコンクトナーを収容するコンク
トナー槽TCTが、下部に現像用の液体トナーを収容する
液体トナー槽TLTが形成されている。
【0018】槽体260は、底部に磁気回転子263を
回転自在に支持する支持部材260bが複数箇所に設け
られ、磁気回転子263は、ハウジングの対向する位置
に設置された駆動部27によって回転駆動される。駆動
部27は、印加される交流電流により回転磁界を発生
し、磁気回転子263を回転させて液体トナー槽TLT内
の液体トナーを撹拌する。
【0019】また、槽体260は、開閉板260cが背
面側に設けられている。開閉板260cは、突起Pr を
中心に回動され、コンクトナー槽TCTに収容したコンク
トナーを液体トナー槽TLTへ流入させる流入孔260d
を開閉する板で、通常は、図示しないばねによって閉位
置に付勢され、コンクトナーの流入孔260dから液体
トナー槽TLTへの流入が遮断されている。更に、槽体2
60の背面側下部には、液体トナーを上方の液槽210
に送り出す送出口260eが設けられている。送出口2
60eには、弁体260f及び押しばね260g(図3
参照)が配置され、送出口260eを閉塞している。送
出口260eは、トナーカートリッジ26を各現像ユニ
ットのハウジングに装着すると、ハウジング側に形成さ
れた受け口(図示せず)に嵌合し、弁体260fがばね
力に抗して開弁される。これにより、液体トナーは、送
出口260eから後述するポンプ29により液槽210
へと送り出される。
【0020】ここで、液体トナーは、電子写真プリンタ
1を使用する場合だけ、トナーカートリッジ26から現
像ユニット21に供給され、通常は、現像ユニット21
の液槽210内には液体トナーは入っていない。また、
磁気回転子263は、たとえば、電子写真プリンタ1に
電源を投入した立上げ時等に駆動部27により回転され
て液体トナーを撹拌し、沈降しているトナー粒子を液体
キャリア中に均一に分散させる。
【0021】中間転写手段30は、中間転写ドラム31
と、この中間転写ドラム31の回転方向に沿って配置さ
れた帯電器32とを備えている。中間転写ドラム31
は、感光ドラム11に圧接され、現像手段20の現像ユ
ニット21〜24で各色相のトナー像が現像される度
に、各トナー像が順次積層転写される。
【0022】帯電器32は、感光手段10の帯電器13
と同様の原理で中間転写ドラム31に帯電を施し、感光
ドラム11から転写される色相の異なる次のトナー像が
転写され易いように、前のトナー像の影響を打ち消すと
同時に、すでに中間転写ドラム31上に転写されたトナ
ー像が感光ドラム11上に戻ることを防ぐ。そして、中
間転写手段30においては、感光ドラム11に現像され
たトナー像が、帯電器32により帯電されながら中間転
写ドラム31に順次積層転写される。この転写に際し、
感光ドラム11には中間転写ドラム31に転写されなか
った僅かなトナー像や液体トナーが残るが、これらはク
リーニング手段40により清掃される。
【0023】クリーニング手段40は、中間転写ドラム
31へトナー像を転写した後に感光ドラム11に残った
トナー像や液体トナーの残滓を集めるもので、感光ドラ
ム11に当接したスポンジ製のクリーニングローラ4
1,41及びゴムブレード42を有している。転写手段
50は、熱ローラ51,52、テンションローラ53、
無端の定着ベルト54を有している。
【0024】熱ローラ51,52は、定着ベルト54を
加熱する、例えば、ハロゲンランプ等のヒータ(図示せ
ず)が内蔵されたローラで、図1に示すように、記録紙
Pの搬送方向上流側に熱ローラ51が、同じく下流側に
熱ローラ52が、それぞれ中間転写ドラム31に当接配
置されている。熱ローラ51,52は、多色トナー像の
記録紙Pへの加熱定着の際に、図示しない押圧機構によ
りテンションローラ53と一体に駆動され、定着ベルト
54を中間転写ドラム31に圧接させて、中間転写ドラ
ム31に積層転写された多色トナー像を加熱・加圧して
記録紙P上に定着させる。
【0025】テンションローラ53は、中間転写ドラム
31に対する角度を調節自在に平行に配置され、定着ベ
ルト54に張力を付与すると共に、中間転写ドラム31
に対する角度を調節することで搬送される記録紙Pの幅
方向の位置を修正し、蛇行を防ぐ。定着ベルト54は、
熱ローラ51,52およびテンションローラ53に巻き
掛けられるニッケルまたはステンレスからなる薄肉の金
属ベルトまたはシリコーン等でできた樹脂ベルトであ
る。
【0026】尚、前記押圧機構は、感光ドラム11から
中間転写ドラム31にトナー像を転写するときには、熱
ローラ51,52を定着ベルト54と共に中間転写ドラ
ム31から離間させておく。そして、中間転写ドラム3
1の4種類のトナー像のうち最初のトナー像が転写され
た部分が到達するまでに、押圧機構により熱ローラ5
1,52が定着ベルト54と共に中間転写ドラム31に
所定の圧接力で押し付けられる。これにより、定着ベル
ト54は、中間転写ドラム31に積層転写された多色ト
ナー像を加圧・加熱して搬送手段70によって搬送され
てくる記録紙P上に転写,定着する。
【0027】補助スクイズローラ60は、現像手段20
と中間転写手段30との間に配置され、感光ドラム11
と同方向に回転して、トナー像が現像された感光ドラム
11からこの間隔を越える過剰の液体トナー、特に液体
キャリアを除去する。搬送手段70は、上下2段に配置
されたドロアD1,D2の一方から記録紙Pを引き出して
中間転写ドラム31へ搬送する複数のローラ70aを備
えている。
【0028】露光手段80は、色分解されたプリント情
報に基づく静電潜像を感光ドラム11の表面に形成する
レーザ光学系で、レーザ光源、液晶シャッタ等を有し、
カラー原稿の各色相に対応したプリント情報に基づいて
レーザ光を矢印A方向から感光ドラム11上に照射し、
表面に各プリント情報に対応した静電潜像を形成する。
【0029】制御手段90は、図3に示すように露光手
段80と接続され、色分解されたプリント(記録)情報
濃度が入力される制御装置(ECU)91と電磁ソレノ
イド92とを備えており、電磁ソレノイド92は補正手
段95と共用される。制御装置91は、プリントデータ
制御回路98から入力されるプリント情報に基づいて、
液体トナーの消費量を算出する。そして、制御装置91
は、この消費量に基づいてコンクトナー槽TCTから液体
トナー槽TLTに補給すべきコンクトナーの補給量を決定
し、電磁ソレノイド92を所定時間作動させて液体トナ
ーの濃度を目標濃度に保持する。
【0030】このとき、プリントデータ制御回路98か
ら制御手段90には、例えば、1頁中の全体面積の中の
どの部分を顕像化させるか等のプリント(記録)情報が
入力される。補正手段95は、図3に示すように、液体
トナーの濃度を測定する濃度測定器96と制御装置(E
CU)97とを有している。濃度測定器96は、現像ユ
ニット21のトナーカートリッジ26からポンプ29を
介して液槽210へと送り出される液体トナーの搬送経
路に配置されている。
【0031】濃度測定器96は、液体トナーの濃度が測
定できれば特に限定はなく、例えば、光学的手段を用い
た場合には、タングステンランプ96aと硫化カドミウ
ム(CdS)セル96b、LED光源とシリコンフォト
ダイオード等の組み合わせが使用できる。一方、制御装
置97は、濃度測定器96及び電磁ソレノイド92と接
続され、濃度測定器96が測定した液体トナーの濃度が
入力され、この濃度に基づいて電磁ソレノイド92を所
定時間作動させることで、液体トナーの濃度を目標濃度
に保持する。
【0032】本発明の電子写真プリンタ1は、以上のよ
うに構成され、以下のようにしてカラー像を作成する。
まず、クリーニング手段40で清掃された感光ドラム1
1の表面から除電器12で残留電荷を除去し、帯電器1
3で一様に帯電させる。つぎに、露光手段80から図中
矢印Aで示すようにレーザ光を照射し、色分解されたプ
リント情報に基づく静電潜像を感光ドラム11の表面に
順次形成する。このレーザ光の照射による静電潜像は、
イエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の色相に対応して
合計4回形成される。
【0033】ついで、図中感光ドラム11の右方に配置
されていた現像手段20が駆動手段25によって感光ド
ラム11側へ水平に移動され、第一現像ユニット21で
イエローのトナー像が、第二現像ユニット22でマゼン
タのトナー像が、以下同様にして、シアンおよび黒のト
ナー像が順次現像される。このようにして、各現像ユニ
ットで現像されたトナー像は中間転写ドラム31へと順
次転写され、中間転写ドラム31には4色のトナー像を
積層した多色トナー像が形成される。
【0034】そして、第四現像ユニット24で現像され
たトナー像の中間転写ドラム31への転写と並行して、
あるいは、転写終了後に、前記押圧機構により定着ベル
ト54が中間転写ドラム31に圧接され、中間転写ドラ
ム31上に積層形成された多色トナー像が加熱・加圧さ
れて記録紙P上へ一括して転写・定着され、カラー像を
記録する工程が終了する。
【0035】記録紙Pへの多色トナー像の記録が終了す
ると、前記押圧機構により定着ベルト54の中間転写ド
ラム31への圧接が解除されると共に、現像手段20が
駆動手段25によって感光ドラム11右方の初期位置へ
移動される。このとき、現像ユニット21〜24におい
ては、静電潜像の現像に伴って液体トナー中のトナー粒
子が減りトナー濃度が減少してゆくが、制御手段90及
び補正手段95により、以下の制御フローに基づいてト
ナーカートリッジ26の開閉板260cを電磁ソレノイ
ド92で回動操作することにより、液体トナーが予め設
定した目標濃度に保持される。
【0036】このとき、目標濃度は、静電潜像の現像に
最適な濃度となるように、液体トナーの現像特性及び現
像条件に基づいて決定する。先ず、図4に示すように、
制御手段90において、プリントしたページ数n,第n
ページまでのプリントに要した積算ドット数Ds 、補給
係数K及び補給回数i(=1〜n)に関する初期値を設
定する(ステップS100 )。このとき、プリントしたペ
ージ数,積算ドット数,補給係数及び補給回数は、それ
ぞれn=0,Ds=0,K=1,i=0に設定する。
【0037】ここで、積算ドット数Ds は、露光手段8
0から照射される色分解されたプリント情報に基づくレ
ーザ光のドット数をいい、デジタル情報の場合にはレー
ザ光の対応するドット数、アナログ情報の場合にはレー
ザ光の1ドットに換算した換算ドット数をいう。積算ド
ット数Ds は、プリント情報に基づくレーザ光のドット
数と、そのドット数に基づくトナー粒子の消費量から予
め設定される。また、補給係数Kは、補正手段95の濃
度測定器96が測定した液体トナーの濃度Cbに対する
目標濃度Caの比Ca/Cbをいう。
【0038】次に、制御手段90は、プリントした総ペ
ージ数Nをカウントする(ステップS102 )。このと
き、総ページ数Nは前回カウントnに1加えた値とする
ので、前記した初期条件の設定により今回の総ページ数
NのカウントはN=1となる。次いで、制御手段90
は、第1ページから第Nページまでの積算ドット数Ds
をカウントする(ステップS104)。
【0039】しかる後、制御手段90は、積算ドッ数D
sが予め定めた補給ドット数Drよりも小さいか否かを判
別する(ステップS 106)。この判別は、制御装置91
が行う。ここで、補給回数i(=1〜n)は、コンクト
ナーの補給回数をいい、予め設定した所定値nを後述す
る補正回数Iとする。また、積算ドット数Ds のサンプ
リング間隔は補給ドット数Dr のサンプリング間隔に比
べて細かく設定され、補給ドット数Dr は、トナー粒子
の消費量に基づいて予め設定する値であるが、この値の
変化幅を小さくすると細かな濃度補正が可能となる。
【0040】この結果が、肯定(Yes)の場合は、液
体トナーの濃度がコンクトナーを補給すべき濃度まで低
下していない場合なので、制御手段90はステップS10
2 からのステップを繰り返す。一方、判別結果が否定
(No)の場合は、液体トナーの濃度がコンクトナーを
補給すべき濃度まで低下している場合であるから、制御
手段90は電磁ソレノイド92を所定時間作動させ、コ
ンクトナー槽TCTから下部の液体トナー槽TLTにコンク
トナーを量K・Qだけ補給する(ステップS108)。
【0041】ここで、Qは、コンクトナーを補給する際
の基準補給量である。初回の補給の際は、液体トナーの
濃度が測定されておらず補給係数Kが未定なので、ステ
ップS100 で設定した初期値K=1を用いた量Qが補給
される。また、コンクトナーが補給されたプリント結果
は、この次のページに発現する。次に、制御手段90
は、積算ドット数Dsを再度Ds=0にリセットする(ス
テップS110)。ステップS110においては、この積算ド
ット数Ds のリセットと併せて補給回数iを1回増加さ
せ、i=i+1とする。
【0042】次いで、制御手段90では、補給回数iが
予め定めた補正回数Iか否かを判別する(ステップS11
2)。この判別も、制御装置91が行う。判別結果がN
oの場合は、予め定めた補正回数Iとなっていない場合
であるから、制御手段90はステップS102 からのステ
ップを繰り返す。従って、ステップS102からステップ
S110までは、ステップS106における積算ドット数Ds
と補給ドット数Drとの判別が複数回繰り返される。
【0043】一方、判別結果がYesの場合は、予め定
めた補正回数Iとなり、補給係数Kを補正する必要があ
る場合であるから、補正手段95が作動し、濃度測定器
96によって液体トナーの濃度Cbを測定する(ステッ
プS114)。濃度Cbの測定後、補正手段95は、液体ト
ナーの濃度Cbに基づいて補給係数K(=Ca/Cb)を
算出する(ステップS116)。
【0044】しかる後、補正手段95は、補給回数判別
のために、補給回数iをi=0にリセットする(ステッ
プS 118)。この後、ステップS102に戻って、各ステ
ップが繰り返され、ステップS108において液体トナー
の測定結果、即ち、液体トナーの濃度Cb に基づいて算
出した補給係数K(=Ca/Cb)がフィードバックされ
る。
【0045】このとき、液体トナー濃度は、例えば、補
正回数I(=n)に関してI=5とし、縦軸をトナー濃
度、横軸を経過時間とすると、モデル的に示した図5の
ように変化する。即ち、図5において、液体トナーが目
標濃度Ca の状態から、プリントが開始したとすると、
液体トナーはプリントの進行に従って濃度が低下し、各
補給回数i=1,2,3,4,5となった時点でコンクトナ
ーが補給され、鋸歯状に変化してゆく。この間、補給係
数Kは初期値のK=1に設定されているため、コンクト
ナーを補給する回数i(=1〜5)が異なってもコンク
トナーは同じ量Qずつ補給される。
【0046】ここで、トナー濃度の減少率は、プリント
する情報濃度によって異なる。このため、各補給回数i
=1,2,3,4,5となる位置も横軸上に不等間隔に出現
する。また、図5において、各補給回数i=1,2,3,
4,5となった時点とコンクトナーの補給による濃度増
加との間には僅かながらタイムラグがあるが、この点に
関しては無視している。
【0047】そして、ステップS112 において補給回数
iが補正回数I(=5)になり、コンクトナーが量Q補
給されると、引き続くステップS114で液体トナーの濃
度Cbが測定される。次いで、ステップS116 で補給係
数K(=Ca/Cb)が算出された後、ステップS118に
おいて補給回数iがi=1にリセットされる。
【0048】その後、新たにステップS102 が開始さ
れ、コンクトナーが新たに算出された補給係数Kに基づ
き、各補給回数i=1,2,……の位置で量K・Qずつ補
給される。このとき、図5に示したように、補給係数を
K=1としたときの補給回数i=1〜5の場合には、コ
ンクトナーが量Q補給されてトナー濃度が目標濃度Ca
を越えている。このため、引き続く補給回数i=1〜5
の場合には、補給係数がK<1となって、コンクトナー
の補給量K・Qは前回の補給量Qよりも少なくなる(K
・Q<Q)。
【0049】以後、同様にしてコンクトナーが補給さ
れ、液体トナーの濃度が、図5に示すように、目標濃度
Caに近づくように目標濃度Caを挟んで緩やかなカーブ
を描きながら制御手段90と補正手段95とによって制
御,補正される。ここで、トナー濃度の制御,補正に関
する制御フローは、図7に示すようにステップS110か
ら後のステップを変更してもよい。
【0050】即ち、図7に示す制御フローにおいては、
目標濃度Caに関する上限濃度CUと下限濃度CL とでト
ナー濃度Cbの許容範囲(CL<Cb<CU)を予め定める
と共に、積算ドット数を所定の値Ds に設定する。ま
た、補給ドット数Dr を、トナー粒子の消費量に基づい
て予め設定した所定値とする。従って、図7に示す制御
フローの場合には、補給ドット数Dr となる毎にコンク
トナーが補給され、コンクトナーの補給係数Kが見直さ
れる。そして、トナー濃度Cbが、CL<Cb<CUの関係
を満足しない場合には補給係数Kが補正され、その結
果、液体トナーの濃度Cb が許容範囲内に維持される。
【0051】このため、図7に示す制御フローにおいて
は、ステップS110 に引き続いて、補正手段95によっ
て液体トナー濃度Cbが測定される(ステップS120)。
次に、補正手段95は、トナー濃度Cbが上記許容範囲
(CL<Cb<CU)内であるか否かの判別を行う(ステ
ップS122)。この判別は、制御装置97が行う。
【0052】判別結果がYesの場合は、トナー濃度C
b が上記許容範囲内で補給係数Kを補正する必要がない
場合であるから、ステップS102 へ戻って制御手段90
はステップS102 からのステップを繰り返す。一方、判
別結果がNoの場合は、トナー濃度Cb が上記許容範囲
を逸脱し、補給係数Kを補正する必要がある場合であ
る。このため、補正手段95は、ステップS120で測定
した液体トナーの濃度Cbに基づいて補給係数K(=Ca
/Cb)を算出する(ステップS124)。
【0053】しかる後、再度ステップS102 に戻り、制
御手段90がステップS102 からのステップを繰り返
す。このとき、算出された補給係数Kは、ステップS10
8 におけるコンクトナーの補給にフィードバックされ、
図6に示すように、各補給回数i(=1〜n)となる度
に、補正された補給係数Kに基づく量K・Qのコンクト
ナーが補給され、液体トナーの濃度が目標濃度Caを基
準とした許容範囲(CL<Cb<CU)内に維持される。
【0054】従って、図7に示す制御フローにおいて
は、制御パラメータの数が少なくなるという利点があ
る。以上のような液体トナー濃度の制御及び補正の結
果、電子写真プリンタ1においては、気温や湿度等の環
境条件の変化に伴って現像条件が変化しても、液体トナ
ーの濃度が静電潜像の現像に最適な目標濃度Ca に保持
され、記録媒体上に記録される文字や画像等に濃度むら
のない、画像品質に優れた記録が得られる。
【0055】このとき、補正手段95による液体トナー
の濃度補正は、4色の液体トナーのうちいずれかの液体
トナーの濃度を基準として用い、他の液体トナーの濃度
をこれに基づいて補正する。これは、電子写真プリンタ
1における気温や湿度等の環境条件は、いずれの色相の
液体トナーについても同一と考えられるからであり、上
記制御フローはこの前提に基づいて各色相の液体トナー
を目標濃度Ca に保持するものである。また、この補正
によりトナー濃度制御測定に関して検出感度の低い色相
の液体トナーについては、他の検出感度の高い色相の液
体トナーの測定結果を使用できる利点がある。
【0056】尚、本発明の記録装置及び記録方法におい
ては、電子写真プリンタを例として説明したが、プリン
ト情報をカラー原稿からの反射光とすれば、カラー複写
機として使用することができることは言うまでもなく、
さらにカラー像の作成のみならず単一色の像の作成も可
能である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
記録装置及び記録方法によれば、静電潜像を現像する際
の液体トナーの濃度を現像に最適な目標濃度に保持する
ことができるので、記録媒体上に記録される文字や画像
等に濃度むらのない、画像品質に優れた記録が得られ
る。
【0058】このとき、制御手段が、記録情報濃度に基
づいて現像剤の消費量を算出し、補給現像剤の補給量を
決定すると、現像剤の濃度が予め設定した目標濃度に保
持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置及び記録方法に関する一実施
例を説明するもので、電子写真プリンタの正面図であ
る。
【図2】図1の電子写真プリンタに使用しているトナー
カートリッジの断面図である。
【図3】図2のトナーカートリッジにおける液体トナー
のへのコンクトナーの補給に関する制御手段と補正手段
の作動を説明するブロック図である。
【図4】制御手段と補正手段の制御フローを示すフロー
チャートである。
【図5】図4に示した制御フローに基づく液体トナーの
濃度変化図である。
【図6】他の制御フローに基づく液体トナーの濃度変化
図である。
【図7】液体トナーの濃度を図6に示すように変化させ
る制御手段と補正手段の他の制御フローを示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 電子写真プリンタ(記録装置) 10 感光手段 11 感光ドラム 12 除電器 13 帯電器 20 現像手段 21〜24 現像ユニット 25 駆動手段 26 トナーカートリッジ 210 液槽 30 中間転写手段 31 中間転写ドラム(中間転写媒体) 32 帯電器 40 クリーニング手段 41 クリーニングローラ 42 ゴムブレード 50 転写手段 51,52 熱ローラ 53 テンションローラ 54 定着ベルト 60 補助スクイズローラ 70 搬送手段 70a ローラ 80 露光手段 90 制御手段 91 制御装置(ECU) 92 電磁ソレノイド 95 補正手段 96 濃度測定器 97 制御装置(ECU) Ca 目標濃度(液体トナーの) Cb 測定濃度(液体トナーの) CU 上限濃度 CL 下限濃度 K 補給係数 P 記録媒体(記録紙) Q 基準補給量(コンクトナーの)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録情報に基づいて形成された静電潜像
    を現像し、記録媒体に記録する記録装置であって、現像
    剤濃度を目標濃度に保持する補給現像剤の補給量を記録
    情報濃度に基づいて制御する手段を備えていることを特
    徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 記録情報に基づいて形成された静電潜像
    を現像し、記録媒体に記録する記録装置であって、現像
    剤濃度を目標濃度に保持する補給現像剤の補給量を記録
    情報濃度に基づいて制御する手段と、前記補給量を前記
    現像剤濃度の測定結果に基づいて補正する手段とを備え
    ていることを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 色分解された記録情報に基づく静電潜像
    を、前記各記録情報に対応する色相の現像剤で現像し、
    中間転写媒体に転写し、記録媒体に記録する装置であっ
    て、各色相の現像剤濃度を目標濃度に保持する各補給現
    像剤の補給量を各色相の記録情報濃度に基づいて制御す
    る手段と、前記各補給量を特定色相の現像剤濃度に関す
    る測定結果に基づいて補正する手段とを備えていること
    を特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、記録情報濃度に基づい
    て現像剤の消費量を算出し、補給現像剤の補給量を決定
    する手段である、請求項1乃至3の記録装置。
  5. 【請求項5】 記録情報に基づいて形成された静電潜像
    を現像し、記録媒体に記録する方法であって、現像剤濃
    度を目標濃度に保持する補給現像剤の補給量を記録情報
    濃度に基づいて制御することを特徴とする記録方法。
  6. 【請求項6】 記録情報に基づいて形成された静電潜像
    を現像し、記録媒体に記録する方法であって、現像剤濃
    度を目標濃度に保持する補給現像剤の補給量を記録情報
    濃度と現像剤濃度の測定結果とに基づいて補正すること
    を特徴とする記録方法。
  7. 【請求項7】 色分解された記録情報に基づく静電潜像
    を、前記各記録情報に対応する色相の現像剤で現像し、
    中間転写媒体に転写し、記録媒体に記録する方法であっ
    て、各色相の現像剤濃度を目標濃度に保持する各補給現
    像剤の補給量を各色相の記録情報濃度と特定色相の現像
    剤濃度に関する測定結果とに基づいて補正することを特
    徴とする記録方法。
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