JPH0835553A - 運動変換装置 - Google Patents

運動変換装置

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Publication number
JPH0835553A
JPH0835553A JP17571394A JP17571394A JPH0835553A JP H0835553 A JPH0835553 A JP H0835553A JP 17571394 A JP17571394 A JP 17571394A JP 17571394 A JP17571394 A JP 17571394A JP H0835553 A JPH0835553 A JP H0835553A
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JP
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cam
turret
groove
ball roller
motion
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Application number
JP17571394A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Arai
哲夫 新井
Yasuhiro Uemura
康弘 植村
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MITSUHASHI SEISAKUSHO KK
Mitsuhashi Corp
Original Assignee
MITSUHASHI SEISAKUSHO KK
Mitsuhashi Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平面形状のなかに共役カムを作って共役カム
の作動が得られるものであって、加工が簡単でかつ加工
誤差、組み立て誤差によるバックラッシュやかじりの調
整をしなくともスムーズな動きが得られる。 【構成】 溝カムディスク30は、一方の表面40が平
面の円板形状で当該表面40に入力軸38の放射方向に
複数のカム溝42が形成されていて、この表面に対向し
てターレット32が位置される。ターレット32には、
ボールローラ34が溝カムディスク30側へ向けて突出
して出力軸44を取り巻く円周上に配設されている。そ
れぞれのボールローラ34が対応するカム溝42に挿入
された状態で、前記溝カムディスク30が回転運動をす
ると、ターレット32がボールローラ34を介して所定
のカム曲線運動をすると共に、カム溝42は、ボールロ
ーラ34を介してターレット32に所定の回転運動が付
与するものとターレット32を突っ張り止めるものとが
常に組になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば一定回転数の回
転運動入力を間欠運動出力に変換するために用いるのに
好適な、所定の回転運動の入力を他の所定の回転運動の
出力に変換する運動変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業においては、自動組み立て機
械、溶接機械、梱包機械、その他のあらゆる自動機械の
駆動ベースに間欠運動出力機の要請が高い。間欠運動の
出力機には、空気圧、油圧のシリンダーが考えられる
が、このシリンダーでは位置決めや、安定かつ高精度の
作動を行うには、構成が複雑化しやすく、制御が困難な
ものである。また、インデックス等の回転間欠送り用の
回転機器として直流ステップモーターが知られている
が、モーター以外に回転制御機器が必要になるため、そ
の構成や制御は複雑で高価なものである。これに対し
て、一定回転数の回転運動を安定かつ高精度に取り出せ
る原動機として、商用周波数の電源で回転する誘導モー
ターが一般に広く使用されており、特に、この誘導モー
ターは、堅牢で制御も特別のものを必要とせず安価なも
のであるため、この誘導モーターから前記の間欠運動を
出力する運動変換装置の要請が高い。
【0003】ここで、前記の要請に応える運動変換装置
として、パラレルインデックスカム、ローラギアカム、
およびバレルカムが提案・開発されている。すなわち、
パラレルインデックスカムは、図13に示されるよう
に、ウォーム減速装置等により減速された入力軸2に2
枚のカムディスク3が平行に組み合わせて取り付けられ
ており、このカムディスク3は厚みのあるものであっ
て、その周面は、曲線部分4と円弧部分5に分けられ
た、2枚のものが表裏に各々取り付けられている。ま
た、出力軸6に、円板形状のハブ7を3枚持っており、
このハブ7の間にローラ8が円周上に等配にしかも中央
のハブ7の両側に交互に取り付けられている。これら、
ローラ8は、前記カムディスク3の外周面に当接した状
態で各軸2、6が回転するようになっている。2枚のカ
ムディスク3は共役カムとして使用され、出力軸6は前
記曲線部分4で1分割だけ回転した後、円弧部分5で位
置決めされる。
【0004】また、ローラギアカムは、図14に示され
るように、テーパー状のリブ9を螺旋状に有する鼓形カ
ム10(これのカム軸は符号10aで示す)と円板形状
のハブ11の外周に放射状に取り付けられたカムフォロ
アー12とがリブ9を挟んで組み合わされてケーシング
13に組み込まれている。ケーシング13は、カム軸1
0aとハブ軸11aとを回転自在に指示する。カム10
のリブ9は直線部分と曲線部分とに分けられており、カ
ム10が回転することにより、ハブ11はカムフォロア
ー12が直線部分にあるときは静止のままで位置決めさ
れ曲線部分にあるときは1分割だけ回転する。したがっ
て、カム10が連続回転するとハブ11は停止および回
転を繰り返す機構になっている。
【0005】また、バレルカムは、図15に示すよう
に、ほぼ矩形断面の突状部14aを有する外形円筒形の
バレルカム14がローラスパーダー15の円周上に等間
隔に取り付けられたローラ16との組み合わせで構成さ
れており、常時2個のローラ16でバレルカム14の突
状部14aを挟んでいる。また、この突状部14aは、
円周方向に直線部分と曲線部分に分けられ、カム14の
回転によりローラスパイダー15は直線部分で停止し、
曲線部分で1分割回転する。バレルカム14の連続運転
で、ローラスパイダー15の停止・回転が繰り返され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
運動変換装置は、次のような問題点を有している。 (1)パラレルインデックスカムにおいては、カムディ
スク3の側面にローラ8が当たるため、カムディスク3
に軸方向の厚みが必要である。また、カムディスク3が
2枚とハブ7が3枚必要であるため、多層構造になって
しまい、軸方向に大きくなりやすい。また、別々の2枚
のカムディスク3を組み合わせて共役カム化するため、
加工誤差、組み立て誤差によるバックラッシュやかじり
を調整しなければスムーズな動きが得られない。
【0007】(2)ローラギアカムにおいては、鼓形カ
ム10が立体カムであって、リブ9のテーパー状の外側
面の形状がカムフォロアー12の動きに応じたものにな
るため、カム10の加工には、互いに直交するθ−τの
2軸(θ軸はカム10の回転角θの軸、τ軸はハブ11
の回転角τの軸)による加工が必要である。このθ−τ
の2軸は直角座標に置き換えることができないので、こ
のカム10の加工には専用機を必要として一般的なフラ
イス盤では加工できない。したがって、加工コストが高
くなり、また、設計変更に迅速に対応できない。
【0008】(3)バレルカムにおいては、バレルカム
14が円筒状の立体カムであり、バレルカム14の回転
軸θとローラスパイダー15のx、y軸の3軸加工にな
るため、加工が困難であり、加工コストが高く、また、
設計変更に迅速に対応できない。
【0009】本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、平面形状のなかに共役カムを作って
共役カムの作動が得られるものであって、加工が簡単で
かつ加工誤差、組み立て誤差によるバックラッシュやか
じりの調整をしなくともスムーズな動きが得られる運動
変換装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、所定の回転運動の入力を他の所
定の回転運動の出力に変換する運動変換装置において、
全体が第1の軸を中心として回転可能なものであって第
1の軸方向の片側の表面が第1の軸に垂直な平面とされ
かつ当該表面に第1の軸の放射方向に複数並ぶカム溝が
形成された溝カム部材と、前記溝カム部材の前記片側表
面に対向して位置されかつ当該表面に垂直な第2の軸を
中心に回転動するターレットと、前記複数並ぶカム溝に
対応する個数のものが溝カム部材側へ向けて突出してタ
ーレットに保持されかつ前記第2の軸を取り巻いて配設
された複数の被動体と、それぞれの被動体がそれに対応
するカム溝に挿入された状態で溝カム部材を前記第1の
軸を中心に回転動可能にする回転動支持部とを有すると
共に、前記カム溝は、溝カム部材が前記第1の軸への入
力により所定の回転運動をしたときに被動体を介してタ
ーレットに所定のカム曲線運動をさせるためのものであ
り、かつ、ターレットに所定の回転運動を付与するカム
溝とターレットを突っ張り止めるカム溝とが常に組にな
っているように形成されていることを特徴とする運動変
換装置の構成を有する。
【0011】
【作用】請求項1の発明においては、溝カム部材が回転
すると、カム溝に挿入された被動体は、溝カム部材に形
成されたカム溝に応じて、所定のカム曲線運動を行い、
この被動体の運動によりターレットは、当該溝カム部材
と同方向、逆方向への回転、減速回転、回転・停止等を
含むカム曲線運動を自由な設定で行うことができる。な
お、溝カム部材は、例えば図1〜図3に示す円板のみな
らず、カム溝の形成された部分を避けて軸方向に貫通す
る孔が空いていても、あるいは、裏面側が平面でなくて
も、本発明の溝カム部材に含まれるものである。
【0012】また、前記カム溝は、溝カム部材が第1の
軸への入力により所定の回転運動したときに被動体を介
してターレットに所定の回転運動を付与するものとター
レットを突っ張り止めるものとが常に組になっているの
で、共役カムの運動を行う。したがって、ターレットは
バックラッシュなく正確に動作し、ターレット側から負
荷が変動してもがたつきなどが生じることがない。
【0013】さらに、ひとつの溝カム部材の片面に複数
のカム溝を加工するため、このカム溝加工は通常のフラ
イス盤でθ−x軸(θ軸:溝カム部材の回転軸、x:半
径方向の移動軸)の2軸により簡単に加工することがで
きる。また、共役カムになる複数のカム溝を溝カム部材
の片面という同一面に加工できるので、カム溝は加工機
から取り外すことなく、順次加工でき、加工機の精度で
共役カムのカム溝間の相互の関係を追い込める。したが
って、パラレルカムインデックス製作の際に必要な、2
枚のカムディスクを別々に加工して組み合わせて共役化
するという作業が不要になるため、加工誤差・組み立て
誤差によるバックラッシュやかじりの調整をなくすこと
ができる。
【0014】また、従来のパラレルカムインデックスお
いてカムディスクが入力軸方向に2層構造でハブが出力
軸方向に3層構造であるため厚さが厚くなるものであ
る。また、カムディスクの周面とハブ周縁のローラ同士
が当接するため、入力軸と出力軸との間をある程度以上
は短くすることができない。これに比較して、本発明
は、ターレットが溝カム部材のカム溝形成面に対向して
位置し、被動体を溝カム部材側に突出して保持するもの
のため、溝カム部材をターレットに対向してセットする
だけで済む共に、溝カム部材およびターレットはそれぞ
れ一層で済むものである。また、溝カム部材はターレッ
トにオーバーラップさせることができる。したがって、
コンパクト化を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は、本発明の実施例に係る運動変換装
置の軸方向に沿う断面図、図2は、全体外観斜視図、図
3は、駆動部の斜視図、図4〜図12は、運動変換装置
の作動説明図である。図1〜図3に示すように、実施例
の運動変換装置は、溝カムディスク(溝カム部材に相
当)30と、ターレット32と、ボールローラ(被動体
に相当)34と、ケーシング36・ローラベアリング4
8・ターレット軸受け46(回転動支持部に相当)とか
ら主になる。なお、以下における上、下は、図1、図2
中に矢印で示す。
【0016】(ケーシング36)前記ケーシング36
は、前記運動変換装置の外側の構造体であって、図1〜
図2において、上面部36a、下面部36b、および側
面部36cがそれぞれに対向して見て四角形形状で、か
つ、それらの上面部36a、下面部36b、および側面
部36cは、それぞれ板材からなり、上面部36aおよ
び下面部36bが広いのものである。前記ケーシング3
6は、それら各部36a、36b、36cが組合わさっ
て例えばボルトで締着されて概略箱型に構成される。ま
た、下面部36bにはそこから入力軸(第1の軸に相
当)38が突出して軸支され、上面部36aにはそこか
ら出力軸(第2の軸に相当)44が突出して軸支されて
いる。なお、上面部36a、下面部36bは便宜上から
上、下と称しているだけであり、本発明では、それら上
面部36a下面部36bが側方その他の方向に向くよう
に配置されても良いことはもちろんである。また、ケー
シング36の各面部36a〜36cは四角形形状に限定
されないことはもちろんである。
【0017】(溝カムディスク30)溝カムディスク3
0は、主に図3に示すように全体が入力軸38を中心と
して回転可能な円板形状のものであって入力軸38方向
の片側(図1〜図3の上方向)の表面40が入力軸38
に垂直な平面とされかつ当該表面40に入力軸38の放
射方向に複数並ぶカム溝42が形成されている。このカ
ム溝42の詳細は後述する。また、溝カムディスク30
は、その中央部に孔30aが穿設されこの孔30aに入
力軸38が嵌入している。また、溝カムディスク30
は、入力軸38の下部に放射状に突出したフランジ38
aにボルトで締着する等して入力軸38に固定される。
この入力軸38は、その上端部38bと下端部38cが
ローラベアリング48、48により回動自在にケーシン
グ36の上面部36aと下面部36bに支持されてい
る。また、この入力軸38の上端部38bはケーシング
36の上面部36aより突出せずにローラベアリング4
8、48の上方は蓋部材50で覆われ、また、下端部3
8cは該ケーシング36の下面部36bから下方に向け
て突出している。
【0018】(カム溝)前記カム溝42は、溝カムディ
スク30が入力軸38への入力により所定の回転運動し
たときにボールローラ34を介してターレットに所定の
カム曲線運動をさせるためのものであり、ターレット3
2に所定の回転運動を付与するものとターレット32を
突っ張り止めるものとが常に組になっているように形成
されている。つまり、カム溝42は、原動節の溝カムデ
ィスク30の動きにより、従動節のターレット32を所
定のカム曲線運動させる山谷形状の複数の溝であって、
あるカム溝42と他のカム溝42とが共役カムの作用を
する。またカム溝42は、ターレット32の平面方向視
で断面が半円形状に形成されている。なお、本発明のカ
ム溝42は、前記の断面半円形形状に限定されないこと
はもちろんであり、断面三角形形状、断面U字形状など
適宜の断面形状にし得る。
【0019】(ターレット32)ターレット32は、前
記溝カムディスク30の前記片側表面40に対向して位
置されかつ当該表面40に垂直な出力軸(第2の軸に相
当)44を中心に回転動する。また、出力軸44は、ケ
ーシング36に嵌入した(内嵌めされた)ターレット軸
受け46で前記入力軸38に平行な状態で回動自在に支
持されている。このターレット軸受け46は、上下方向
に延びる円筒形状であり、その外周部には、上下方向中
央部に水平方向にフランジ46aが広がり、当該フラン
ジ46aがケーシング36上面部36a上に接してボル
ト等により当該上面部36aに締着されて固定される。
また、ターレット軸受け46の内周部には、出力軸44
に沿って適宜間隔を持って配置された一対のローラベア
リング46bが嵌入されており、このローラベアリング
46bが出力軸44に外嵌めされていることより、出力
軸44がターレット軸受け46に回動自在に支持され
る。
【0020】(ボールローラ34)ボールローラ34
は、球形の例えば鋼からなるものである。ボールローラ
34は、前記複数のカム溝42に対応する個数(実施例
では4個)のものがターレット32に溝カムディスク3
0側へ向けて突出して保持されかつ前記出力軸44を取
り巻く円周(図4の符号CR)上に複数配設されてい
る。実施例では、ターレット32は厚みのある円板形状
であり、溝カムディスク30に向く面における前記出力
軸44を取り囲む円周(CR)上に半球形の穴32aが
穿設されている。また、その穴32a内にボールローラ
34のほぼ半分を嵌入させ他の半分を溝カムディスク3
0方向に突出させている。なお、穴32aの内周面には
適宜の滑動部材(メタルあるいはグリース等)32bが
配設されているので、この滑動部材32bによりボール
ローラ34は、当該穴32a内で自由に回転できるよう
になっている また、本発明の被動体は、このようなボールローラに限
定されず、円筒形状ローラ、ピンを初めとする突状体
等、カム溝内に位置して移動可能な部材であれば種々の
ものを用いることができる。
【0021】ケーシング36は、その上面部36aおよ
び下面部36bによりローラベアリング48、48を介
して入力軸38を回転自在に支持すると共に、上面部3
6aでターレット軸受けを介して出力軸44を回転自在
に支持しており、ケーシング36は全体的に剛体のため
各軸38、44の位置関係を一定のものにしている。こ
の場合、溝カムディスク30およびターレット32の位
置関係は、それぞれのボールローラ34がそれに対応す
るカム溝42に挿入された状態で溝カムディスク30を
前入力軸38を中心に回転動可能になるものになってい
る。
【0022】実施例の運動変換装置は、その諸元とし
て、ボールローラ34の数(ローラ数)Nrが4、割り
出し数が4、Gm(Nr/割り出し数)が1、割り出し
角が90°、割り付け角が180°、従動半径が16m
m、芯間(入力軸38と出力軸44との各芯間の距離)
が32mm、カム曲線が変形正弦曲線となっているもの
である。図4は、上記の諸元のデータの動きを従動節の
ボールローラ34に与えるためのT=0〜T=Tおける
カム軌跡を示すものである。図4に示すように、従動節
のボールローラ34が1〜4の4個あるため、カム軌跡
もカム軸放射線方向に4つ並ぶように構成される。な
お、割り出し角が90°であるため、溝カムディスク3
0が1回転(1ターン)すると、従動節のボールローラ
34は{341 342 343 344}→{344 341
342 343}とそれぞれ転移するものである。したが
って、ボールローラ34の中心軌跡は、カムの4回転
(4ターン)で元の位置に戻る一筆書き的な形になって
いる。この軌跡に応じて実施例のカム溝42が形成され
ている。
【0023】前記の溝カムディスク30の回転によりタ
ーレット32の回転は、図4〜図12に示すように作動
する。図4〜図12において、各符号は、 T :無次元時間、 F :法線力、 Ft :運動方向成分、 ψ :圧力角(法線力と運動方向成分と間の角
度)、 φ :T=0におけるカムの勾配角、 φ+θ :カムの勾配角、 θ :カムの回転角、 θh :カムの割り付け角、 τ :ターレットの回転角、 τh :割り出し角である なお、各符号において添え字の1〜4は、ボールローラ
34の各々を区分するため設けた沿え字(341、3
2、343、344)に対応することを示している。ま
た、勾配角φ、φ+θは図4に溝カムディスク30の中
心Ocから左右方向にのびる原線BLに対する傾き角度
である。
【0024】実施例では、図4に正対して、溝カムディ
スク30の回転方向30tは、反時計方向であり、従動
節のターレット32の回転方向32tは、時計方向とす
る。なお、角度は、原線BLに対して反時計方向を
「正」とし時計方向を「負」とする。また、勾配角φが
「正」(φ>0)の場合に、上り工程(カム面がローラ
を押し付けて回転力を付与する)になり、勾配角φが
「負」(φ<0)の場合に、下り工程(カム面にローラ
が押し付けられて回転を突っ張り止めている)になる。
図5〜図12では、法線力F、運動方向成分Ftの指示
は、上り工程にあるものを実線で示し、下り工程にある
ものを破線で示している。
【0025】図4に示すように、T=0における溝カム
ディスク30が回転角θだけ反時計方向に回転するとタ
ーレット32のボールローラ34は回転角τだけ時計方
向に変位し、位置A01にあったボールローラ34が位置
T1に移動する。さらに詳細に説明すれば、次のように
なる。
【0026】まず、図5に示す場合は、無次元時間T=
0であって、溝カムディスク30の回転角θ=0°、タ
ーレット32の回転角τ=0°である。ターレット32
は、ターレット32と溝カムディスク30との中心を結
ぶ線から30°時計方向に傾いた状態であって、そこか
ら回転角τの変位をする。各ボールローラ341〜344
は、ボールローラ341の勾配角φ1が23.8°、ボー
ルローラ342の勾配角φ2が−30°、ボールローラ3
3の勾配角φ3が−9.9°、ボールローラ344の勾
配角φ4が19.1°であるため、ボールローラ341
344は上り工程であり、ボールローラ342、343
下り工程である。
【0027】次いで、図6に示す場合は、無次元時間T
=0.2であって、溝カムディスク30の回転角θ=3
6°、ターレット32の回転角τ=6.2°である。各
ボールローラ341〜344は、ボールローラ341の勾
配角φ1が44.7°、ボールローラ342の勾配角φ2
が−44.7°、ボールローラ343の勾配角φ3が−1
4.9°、ボールローラ344の勾配角φ4が22°であ
るため、ボールローラ341、344は上り工程であり、
ボールローラ342、343は下り工程である。
【0028】次いで、図7に示す場合は、無次元時間T
=0.4であって、溝カムディスク30の回転角θ=7
2°、ターレット32の回転角τ=29.5°である。
各ボールローラ341〜344は、ボールローラ341
勾配角φ1が55.6°、ボールローラ342の勾配角φ
2が−65.1°、ボールローラ343の勾配角φ3が−
28.2°、ボールローラ344の勾配角φ4が14.5
°であるため、ボールローラ341、344は上り工程で
あり、ボールローラ342、343は下り工程である。
【0029】次いで、図8に示す場合は、無次元時間T
=0.5であって、溝カムディスク30の回転角θ=9
0°、ターレット32の回転角τ=45°である。各ボ
ールローラ341〜344は、ボールローラ341の勾配
角φ1が50.2°、ボールローラ342の勾配角φ2
−69.3°、ボールローラ343の勾配角φ3が−3
6.1°、ボールローラ344の勾配角φ4が7.3°で
あるため、ボールローラ341、344は上り工程であ
り、ボールローラ342、343は下り工程である。
【0030】次いで、図9に示す場合は、無次元時間T
=0.6であって、溝カムディスク30の回転角θ=1
08°、ターレット32の回転角τ=60.5°であ
る。各ボールローラ341〜344は、ボールローラ34
1の勾配角φ1が42.1°、ボールローラ342の勾配
角φ2が5°、ボールローラ343の勾配角φ3が−4
2.6°、ボールローラ344の勾配角φ4が−0.2°
であるため、ボールローラ341、342は上り工程であ
り、ボールローラ343、344は下り工程である。
【0031】次いで、図10に示す場合は、無次元時間
T=0.8であって、溝カムディスク30の回転角θ=
144°、ターレット32の回転角τ=83.8°であ
る。各ボールローラ341〜344は、ボールローラ34
1の勾配角φ1が26.8°、ボールローラ342の勾配
角φ2が39.5°、ボールローラ343の勾配角φ3
−42.4°、ボールローラ344の勾配角φ4が−9.
9°であるため、ボールローラ341、342は上り工程
であり、ボールローラ343、344は下り工程である。
【0032】次いで、図11に示す場合は、無次元時間
T=1.0であって、溝カムディスク30の回転角θ=
180°、ターレット32の回転角τ=90°である。
各ボールローラ341〜344は、ボールローラ341
勾配角φ1が19.1°、ボールローラ342の勾配角φ
2が23.8°、ボールローラ343の勾配角φ3が−3
0°、ボールローラ344の勾配角φ4が−9.9°であ
るため、ボールローラ341、342は上り工程であり、
ボールローラ343、344は下り工程である。
【0033】なお、図12に示す場合は、無次元時間T
=1.0以後であって、溝カムディスク30の回転角θ
=270°、ターレット32の回転角τ=90°であ
る。各ボールローラ341〜344は、ボールローラ34
1の勾配角φ1が19.1°、ボールローラ342の勾配
角φ2が23.8°、ボールローラ343の勾配角φ3
−30°、ボールローラ344の勾配角φ4が−9.9°
の状態で、前記T=2.0になるまで勾配角のφ1〜φ4
が一定の角度になる停留域であり、勾配角のφ1〜φ4
プラスとマイナスがセットになっているため、各ボール
ローラ341〜344は突っ張り止められている。この図
12の状態のように溝カムディスク30の回転角θが1
80°<θ°<360°の範囲では従動節のボールロー
ラ341〜344とターレット32とは停留している。
【0034】以上のように本実施例によれば、溝カムデ
ィスク30が回転すると、カム溝42に挿入されたボー
ルローラ34を介してターレット32が回転する。この
ターレット32は、溝カムディスク30に形成されカム
溝42に応じて、溝カムディスク30の1回転でそれと
逆方向へ1/4回転してその後停留し、さらに溝カムデ
ィスク30の4回転でターレット30が1回転する。な
お、カム溝は実施例のものに限定されず、ターレットの
回転方向、回転・停留を自由に設定できるように形成で
きる。また、前記カム溝42は、溝カムディスク30が
入力により所定の回転運動したときにボールローラ34
を介してターレット32に所定の回転運動を付与するも
のとターレット32を突っ張り止めるものとが常に組に
なっているので、共役カムの運動を行う。したがって、
出力軸44からターレット32に外力が加わったとして
も、それを共役カムの作用によりターレット32の回転
角に影響しないように止めるものである。
【0035】さらに、溝カムディスク30は、その片面
に複数のカム溝42を加工するもののため、このカム溝
42の加工を通常のフライス盤でθ−xの2軸により簡
単に加工することができる。よって、加工コストが低い
ものである。
【0036】また、共役カムになる複数のカム溝42を
同一面に加工できるので、加工機から取り外すことな
く、順次加工でき、加工機の精度で共役カムのカム溝間
の相互の関係を追い込める。したがって、パラレルカム
インデックスのように、2枚のカムディスクを別々に加
工して組み合わせて共役化する必要がないため、加工誤
差・組み立て誤差によるバックラッシュやかじりの調整
をなくすことができる。また、カムディスクのカム溝形
成面とターレットの被動体装着面を対向させてセットす
るもののため、パラレルカムインデックスが入力軸の軸
方向の厚さが2層構造であり厚くなるのに比較して、溝
カム部材をターレットに対向してセットするだけで済み
コンパクト化を図ることができる。
【0037】なお、本発明の溝カム部材は、例えば図1
〜図12に示す溝ディスク30のみならず、中央部に軸
方向に貫通する孔が空いていても、本発明の溝カム部材
に含まれるものである。また、本発明のカム溝の形状は
前記実施例のものに限定されないことはもちろんであ
り、所望するカム曲線運動を実現する形状に適宜に形成
することができるものである。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、カム
溝は、溝カム部材が前記第1の軸への入力により所定の
回転運動をしたときに被動体を介してターレットに所定
のカム曲線運動をさせるためのものであり、かつ、ター
レットに所定の回転運動を付与するカム溝とターレット
を突っ張り止めるカム溝とが常に組になっているように
形成されているため、被動体およびターレットは、溝カ
ム部材に形成されたカム溝に応じて、所定のカム曲線運
動を行いかつ共役カムの作動が得られるものである。し
たがって、ターレットはバックラッシュなく正確に動作
し、ターレット側から負荷が変動してもがたつきなどが
生じることがない。また、ひとつの溝カム部材の片面に
複数のカム溝を加工するため、このカム溝加工は通常の
フライス盤でθ−x軸(θ軸:溝カム部材の回転軸、
x:半径方向の移動軸)の2軸により簡単に加工するこ
とができる。また、共役カムになる複数のカム溝を溝カ
ム部材の片面という同一面に加工できるので、カム溝は
加工機から取り外すことなく、順次加工でき、加工機の
精度で共役カムのカム溝間の相互の関係を追い込める。
したがって、パラレルカムインデックス製作の際に必要
な、2枚のカムディスクを別々に加工して組み合わせて
共役化するという作業が不要になるため、加工誤差・組
み立て誤差によるバックラッシュやかじりの調整をなく
すことができる。したがって、加工誤差・組み立て誤差
によるバックラッシュやかじりの調整をしなくともスム
ーズな動きが得られる。ターレットが溝カム部材のカム
溝形成面に対向して位置し、被動体を溝カム部材側に突
出して保持するもののため、溝カム部材をターレットに
対向してセットするだけで済むと共に、溝カム部材およ
びターレットはそれぞれ一層で済むものである。また、
溝カム部材はターレットにオーバーラップさせることが
できる。したがって、装置全体の構成のコンパクト化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る運動変換装置の軸方向に
沿う断面図である。
【図2】図1の運動変換装置の全体外観斜視図である。
【図3】図1の運動変換装置の駆動部の斜視図である。
【図4】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図5】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図6】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図7】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図8】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図9】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図10】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図11】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図12】図1の運動変換装置の作動説明図である。
【図13】従来の運動変換装置の説明図である。
【図14】従来の運動変換装置の作動説明図である。
【図15】従来の運動変換装置の作動説明図である。
【符号の説明】
30 溝カムディスク(溝カム部材) 32 ターレット 34、341〜344 ボールローラ(被動体) 36 ケーシング 38 入力軸(第1の軸) 40 溝カムディスクの片側の表面 42 カム軸 44 出力軸(第2の軸) 46 ターレット軸受け 48 ローラベアリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回転運動の入力を他の所定の回転
    運動の出力に変換する運動変換装置において、 全体が第1の軸を中心として回転可能なものであって第
    1の軸方向の片側の表面が第1の軸に垂直な平面とされ
    かつ当該表面に第1の軸の放射方向に複数並ぶカム溝が
    形成された溝カム部材と、 前記溝カム部材の前記片側表面に対向して位置されかつ
    当該表面に垂直な第2の軸を中心に回転動するターレッ
    トと、 前記複数並ぶカム溝に対応する個数のものが溝カム部材
    側へ向けて突出してターレットに保持されかつ前記第2
    の軸を取り巻いて配設された複数の被動体と、 それぞれの被動体がそれに対応するカム溝に挿入された
    状態で溝カム部材を前記第1の軸を中心に回転動可能に
    する回転動支持部とを有すると共に、 前記カム溝は、溝カム部材が前記第1の軸への入力によ
    り所定の回転運動をしたときに被動体を介してターレッ
    トに所定のカム曲線運動をさせるためのものであり、か
    つ、ターレットに所定の回転運動を付与するカム溝とタ
    ーレットを突っ張り止めるカム溝とが常に組になってい
    るように形成されていることを特徴とする運動変換装
    置。
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