JP2014079828A - 傾斜割出テーブル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置自体を大型化することなく傾斜した支持台を保持する装置を提供すること。
【解決手段】(A)加工対象の材料を支持する支持台と、(B)第1ローラギヤカム機構であって、前記支持台を揺動させるために当該支持台に連結された第1揺動ターレットであって、円周方向に第1カムフォロアを有する第1揺動ターレットと、前記第1カムフォロアと噛み合い第1駆動軸が回転することで位相が軸方向に変位するカム面を有する第1ローラギヤカムと、を有する第1ローラギヤカム機構と、(C)前記支持台を挟んで前記第1ローラギヤカム機構の対向側に設けられた第2ローラギヤカム機構であって、前記支持台を揺動させるために当該支持台に連結された第2揺動ターレットであって、円周方向に第2カムフォロアを有する第2揺動ターレットと、前記第2カムフォロアと噛み合い第2駆動軸が回転することで位相が軸方向に変位するカム面を有する第2ローラギヤカムと、を有する第2ローラギヤカム機構と、を備える傾斜割出テーブル装置である。
【選択図】図4

Description

本発明は、傾斜した支持台を保持する傾斜割出テーブル装置に関する。
ある種の工作機械では、揺動可能な回転テーブル上にワークを取り付け加工が行われる。このような揺動機構に一般的に用いられているギヤ駆動方式を採用すると、回転時のバックラッシが多いことから、クランプした状態で加工を行わなければ、精度の高い加工ができないという問題があった。また、クランプしないままの連続回転での加工では、ギヤのバックラッシの影響で正確な位置決めを行うことができなかった。そのため、ギヤ駆動方式では、局面の連続加工といった複合的な加工には対応できなかった。
一方、ローラギヤカム機構を採用する場合には、カムとカムフォロアによる転がり伝達のため、バックラッシがなく、曲面の連続加工や、クランプをしない状態での加工が可能である。
特許文献1には、ローラギヤカム機構を有する傾斜回動テーブル装置が示されている。
特開2004−160642号公報
特許文献1では、クランプ装置を設けることなく高精度に曲面等の連続加工に対応できる傾斜回転テーブルが示されているが、傾斜軸の保持の面でクランプ力が不十分である場合があった。傾斜軸は、回転テーブル全体をゆりかごのように揺動させるが、傾きが大きい状態を維持する場合には、傾斜軸を傾けるローラギヤカム機構の出力(ターレット)に非常に大きなアンバランストルクが作用する。
ローラギヤカム機構は、入力軸と出力軸がねじれの関係にあり、減速比も大きい。そのため、出力軸に作用したトルクによって入力軸が回転させられない所謂「セルフロック」が働く。ローラギヤカム機構は、転がり接触により回転伝達されている関係上、効率が非常に高いものであるが、大きな負荷トルクが出力軸に作用する場合には、逆にそれが災いし、セルフロックが機能せず、入力軸が逆回転する現象を引き起こすことがある。このため、大型部品の加工を行う場合には、割出テーブルだけでなくワークの重力も加算され、傾斜軸を駆動しているローラギヤカム機構に作用するアンバランストルクは非常に大きなものとなり、入力軸の逆回転現象を生じさせるおそれがある。
このようなアンバランストルクを考慮して、大型のローラギヤカム機構を採用した場合には装置が必要以上に大型化される。工作機械において、加工テーブルを配置できるスペースは限られていることから、より大きなワークを加工するためにも、加工テーブル自体はより小さな方が望ましい。また、傾斜軸にクランプ装置を設け、アンバランス荷重を保持するようにした場合、曲面加工に対応できないという問題がある。よって、装置自体を大型化することなく傾斜した支持台を保持する装置が望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、装置自体を大型化することなく傾斜した支持台を保持する装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
(A)加工対象の材料を支持する支持台と、
(B)第1ローラギヤカム機構であって、
前記支持台を揺動させるために当該支持台に連結された第1揺動ターレットであって、円周方向に第1カムフォロアを有する第1揺動ターレットと、
前記第1カムフォロアと噛み合い第1駆動軸が回転することで位相が軸方向に変位するカム面を有する第1ローラギヤカムと、
を有する第1ローラギヤカム機構と、
(C)前記支持台を挟んで前記第1ローラギヤカム機構の対向側に設けられた第2ローラギヤカム機構であって、
前記支持台を揺動させるために当該支持台に連結された第2揺動ターレットであって、円周方向に第2カムフォロアを有する第2揺動ターレットと、
前記第2カムフォロアと噛み合い第2駆動軸が回転することで位相が軸方向に変位するカム面を有する第2ローラギヤカムと、
を有する第2ローラギヤカム機構と、
を備える傾斜割出テーブル装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
第1実施形態における傾斜割出テーブル装置1の一実施形態を示す斜視図である。 第1実施形態における傾斜割出テーブル装置1の平面図である。 第1実施形態における傾斜割出テーブル装置1の正面図である。 X−X断面図である。 Y−Y断面図である。 Z−Z断面図である。 傾斜割出テーブル装置の使用例を示す斜視図である。 第2実施形態における傾斜割出テーブル装置1の正面図である。 第3実施形態における傾斜割出テーブル装置1の平面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(A)加工対象の材料を支持する支持台と、
(B)第1ローラギヤカム機構であって、
前記支持台を揺動させるために当該支持台に連結された第1揺動ターレットであって、円周方向に第1カムフォロアを有する第1揺動ターレットと、
前記第1カムフォロアと噛み合い第1駆動軸が回転することで位相が軸方向に変位するカム面を有する第1ローラギヤカムと、
を有する第1ローラギヤカム機構と、
(C)前記支持台を挟んで前記第1ローラギヤカム機構の対向側に設けられた第2ローラギヤカム機構であって、
前記支持台を揺動させるために当該支持台に連結された第2揺動ターレットであって、円周方向に第2カムフォロアを有する第2揺動ターレットと、
前記第2カムフォロアと噛み合い第2駆動軸が回転することで位相が軸方向に変位するカム面を有する第2ローラギヤカムと、
を有する第2ローラギヤカム機構と、
を備える傾斜割出テーブル装置である。
このような傾斜割出テーブル装置によれば、支持台の揺動をこれを挟み込む第1ローラギヤカム機構と第2ローラギヤカム機構とで行う。そして、第1ローラギヤカム機構と第2ローラギヤカム機構は、それぞれカムフォロアに噛み合うローラギヤカムを有する。よって、2組のローラギヤカム機構により支持台を保持するトルクが高くなるので、クランプ装置を設けることなく支持台が傾いた状態で保持することができる。すなわち、装置自体を大型化することなく傾斜した支持台を保持する装置を提供することができる。
かかる傾斜割出テーブル装置であって、前記第1ローラギヤカム及び前記第2ローラギヤカムは、グロボイダルカムであることが望ましい。
このようにすることで、停止中だけでなく割出中もバックラッシが発生しないので、精度の高い傾斜割出を行うことができる。
また、前記第1揺動ターレットの中心軸と前記第2揺動ターレットの中心軸が一致することが望ましい。
このようにすることで、傾斜割出テーブルをこれらの中心軸周りに揺動させることができる。
また、前記支持台は、前記材料を前記支持台面の法線を軸として回転可能な回転テーブルと、前記回転テーブルを回転させる第3ローラギヤカム機構と、を備えることが望ましい。
このようにすることで、支持台における回転テーブルを回転させながら、材料の加工を行うことができる。
また、前記第1ローラギヤカム機構のサイズと前記第2ローラギヤカム機構のサイズが同じであることとしてもよい。
このようにすることで、第1ローラギヤカム機構と第2ローラギヤカム機構とを同期させて支持台を揺動させることができる。
また、前記第1駆動軸には第1モータが連結され、前記第2駆動軸には第2モータが連結されることが望ましい。
このようにすることで、それぞれの駆動軸にモータを有するため、モータが有する出力トルクによりカムが逆回転するのを防ぐことができる。すなわち、より高いトルクで支持台の傾きを保持することができる。また、一方のモータを主として制御し、他方のモータを従として制御することで、タンデム制御を行うこともできる。
===第1実施形態===
以下、添付図面を参照して第1実施形態について説明する。図1〜図6に第1実施形態における傾斜割出テーブル装置1の一実施形態を示している。図1は、第1実施形態における傾斜割出テーブル装置1の一実施形態を示す斜視図である。図2は、第1実施形態における傾斜割出テーブル装置1の平面図である。図3は、第1実施形態における傾斜割出テーブル装置1の正面図である。図4は、X−X断面図である。図5は、Y−Y断面図である。図6は、Z−Z断面図である。実施形態の説明において、複数の図を参照するが、図には視認方向を示すXYZ軸が示されていることがある。
第1実施形態の傾斜割出テーブル装置1は、例えば、立体マシニングセンタ等にて加工される被加工物を保持して回動する回動テーブルとしての回転テーブル12、及び、回転テーブル12を回動自在に支持する旋回割出部14を備えた回転テーブル装置10(回転テーブルを支持する支持台に相当する)と、旋回割出部14を揺動すべく回動自在に支持する基台18とを備えている。
回転テーブル装置10は、前述したように、被加工物を保持する回転テーブル12と、回転テーブル12を回動可能に支持する旋回割出部14とを備えている。回転テーブル12の上面すなわちテーブル面12bには、図2に示すように、被加工物を保持するためのチャックを構成するブロックをスライドさせるためのスライド溝12aが、中心から放射状に設けられている。この回転テーブル12と旋回割出部14との軸受構造としては後述するクロスローラ軸受31が用いられる。
一般的にクロスローラ軸受31は、円筒体状もしくはコロ状に形成されて、その転動軸心が方向性を有する複数の転動体26を主体とし、これら複数の転動体が回転軸体とこの回転軸体を支持するための支持体との間の環状の隙間にその周方向に沿って等しい間隔を隔てて配列され、例えば内側の回転軸体に取り付けられる内輪が備える内側軌道部と外側の支持体に取り付けられる外輪が備える外側軌道部との間で転動されるようになっている。
回転軸体が外側で支持体が内側に位置する場合には、内輪は支持体に、外輪は回転軸体に取り付けられる。特にクロスローラ軸受では、転動体はその転動軸心が回転軸体の回転軸心に向かうように傾斜して配置されるとともに、かつまた隣り合う転動体同士でそれらの転動軸心の傾斜方向が逆向きに配置されるようになっている。また回転軸体と支持体との間には、これらの間で転動する転動体を保持するために保持器が設けられていて、以上のようなクロスローラ軸受31の基本構造はよく知られている。
回転テーブル12の下面側には、回動軸としての軸部をなす旋回割出用ターレット9が垂下され、旋回割出用ターレット9の外周面の下部には、周方向に沿って等間隔に配置された複数の旋回割出用カムフォロア8が設けられている。
回転テーブル12に駆動力を入力する駆動軸44は、一対の軸受部材46により、旋回割出部14に対して回転自在に支持されている。この駆動軸44にはカムとしての旋回割出用ローラギヤカム48が設けられている。この旋回割出用ローラギヤカム48は、駆動軸44が回動して位相が軸方向に変位するカム面48aを有し、このカム面48aと旋回割出用ターレット9の旋回割出用カムフォロア8とが噛み合っている。ここでは、ローラギヤカム機構として、停止中だけでなく、割出中もバックラッシが発生しないグロボイダルカムを用いている。旋回割出部14内の穴部40には、旋回割出用ローラギヤカム48及び旋回割出用カムフォロア8を潤滑するための油が設けられている。
第1実施形態において、旋回割出用モータ19は、出力軸の軸心が駆動軸44の軸心と一致するように配置されている。旋回割出用モータ19は、カップリング80を介して、駆動軸44に接続している。したがって、旋回割出用モータ19 の動力は、ギヤを介することなく、駆動軸44に伝達される。なお、旋回割出用モータ19は、旋回割出部14から露出しないように配置されている。
このように、構成することにより、回転テーブル装置10を小型化することが可能となる。また、ギヤが不要となるから、部品点数の削減をも図ることができる。さらに、回転テーブル装置10がより軽量化されるから、回転テーブル装置10を駆動するための駆動源の低出力化も実現されうる。また、ギヤ特有の問題である、バックラッシによる精度低下や、ギヤ自体のねじれ剛性に起因する精度低下が生じないから、位置決め精度が向上する。
ここで、旋回割出用モータ19の動力が駆動軸44に伝達されると、駆動軸44は、旋回割出部14に対して回転する。駆動軸44が回転すると旋回割出用ローラギヤカム48も回転しこれと噛み合っている旋回割出用カムフォロア8が前記カム面48aに順次係合されて、回転駆動力が回転テーブル12に伝達され、回転テーブル12が旋回割出用ターレット9の回転軸を中心として回転する。
旋回割出部14は平面視長方形状をなし、その1対の対辺側の面から回動軸としての軸体をなす円筒状の傾斜割出用ターレット20がそれぞれ突設されている。この2本の傾斜割出用ターレット20は、それらの軸心の一方が他方の延長上に配置されるとともに、回転テーブル12の回動軸の軸心と直行する方向に沿って設けられている。これら傾斜割出用ターレット20が基台18に支持され、回転テーブル装置10が、傾斜割出用ターレット20を軸として揺動する。
基台18は、回転テーブル装置10の下方に位置するベース部18bと、ベース部18b上に立設された2本の傾斜割出部18aとを備え、2本の傾斜割出部18aは、回転テーブル装置10を挟むように傾斜割出用ターレット20側に配置されている。この傾斜割出部18a間に配置された回転テーブル装置10は、傾斜割出用ターレット20がそれぞれ傾斜割出部18aに回動自在に支持されて揺動し、テーブル面12bが傾斜する。また、2本の傾斜割出部18a間のベース部18bには、回転テーブル装置10が揺動した際に旋回割出部14の下部がベース部18bと接触しないように、上面に凹部18cが形成されている。
回転テーブル装置10を揺動させるための駆動力を入力する入力軸体としての傾斜割出用ローラギヤカム45は、一対の軸受部材49により、基台18に対して回転自在に支持されている。この傾斜割出用ローラギヤカム45にはカムとしての傾斜割出用ローラギヤカム50が設けられている。この傾斜割出用ローラギヤカム50は、傾斜割出用ローラギヤカム45が回動して位相が軸方向に変位するカム面50aを有し、このカム面50aと傾斜割出用ターレット20の傾斜割出用カムフォロア24とが噛み合っている。ここでは、ローラギヤカム機構として、停止中だけでなく、割出中もバックラッシが発生しないグロボイダルカムを用いている。
基台18の傾斜割出部18aの穴部51には、傾斜割出用ローラギヤカム50及び傾斜割出用カムフォロア24を潤滑するための油が設けられている。この油は、シール部材47等により基台18外への漏出を防止されている。
第1実施形態において、傾斜割出用モータ16は、出力軸の軸心が入力軸145の軸心と一致するように配置されている。傾斜割出用モータ16は、カップリング81を介して、傾斜割出用ローラギヤカム45に接続している。したがって、傾斜割出用モータ16の動力は、ギヤを介することなく、傾斜割出用ローラギヤカム45に伝達される。なお、傾斜割出用モータ16は、基台18から露出しないように配置されている。
傾斜割出用モータ16の動力が傾斜割出用ローラギヤカム45に伝達されると、傾斜割出用ローラギヤカム45は、基台18に対して回転する。傾斜割出用ローラギヤカム45が回転すると傾斜割出用ローラギヤカム50も回転しこれと噛み合っている傾斜割出用カムフォロア24が前記カム面50aに順次係合されて、回転駆動力が回転テーブル装置10に伝達され、回転テーブル装置10が傾斜割出用ターレット20の軸を中心として回転する。
これら傾斜割出用ターレット20、傾斜割出用ローラギヤカム、及び、傾斜割出用カムフォロア24を含むローラギヤカム機構は、旋回割出部14を挟むようにして2組設けられる。すなわち、図4及び図5の左右に示される左右の傾斜割出用ターレット20のうちの一方が第1揺動ターレットに相当し、他方が第2揺動ターレットに相当する。また、左右に示される傾斜割出用ローラギヤカム50のうち一方が第1ローラギヤカムに相当し、他方が第2ローラギヤカムに相当する。また、左右に示される傾斜割出用カムフォロア24のうち一方が第1カムフォロアに相当し、他方が第2カムフォロアに相当する。これら2組のローラギヤカム機構のサイズはほぼ同じサイズであり、各部材は図4及び図5に示されるように左右対称に設けられる。
本実施形態では、上記のように2組のローラギヤカム機構を設け旋回割出部14を支持するので、クランプ装置を設けることなく、ローラギヤカム機構とモータの保持トルクだけでその傾斜を保持することができる。
上記の2組のローラギヤカム機構におけるそれぞれのモータの制御方法は、ともに同じ回転を行わせる指令を与える制御を行うこともできるが、一方を主とし、他方を従として制御する所謂タンデム制御をおこなうこともできる。この場合には、従側のローラギヤカム機構を主側と比較してより小型のサイズのものとしてもよい。
本実施形態では、上記のようにローラギヤカム機構を設ける構成とした。これに対し、仮に、ウォーム減速機構を採用した場合には、以下のような問題が生ずる。
まず、ウォーム減速機構には、機構上において避けようのないバックラッシを有している点が挙げられる。これにより、回転テーブルの精密な位置決めを必要とする場合には、その回転方向を一方向に定めて位置決めを行い、さらに位置決め後には回転テーブルのクランプ機構が別途必要となる。また、回転途中で回転方向が逆転した場合には、バックラッシの分の回転誤差が発生するという問題がある。
次に、工作機械においてカムの切削加工のように回転テーブルを回転させながら切削を行う際に、その回転テーブルに断続的な負荷が加わるとウォームホイールのバックラッシに起因して機械振動が発生し、この機械振動により仕上げ面が悪化するという問題がある。
また、ウォーム減速機構のバックラッシを管理するためには、ウォームに複リードのものを用いたり、さらには別途調整機構が必要になるばかりか、制御盤にバックラッシ補正回路等を工夫して組み込まなければならないという問題がある。
また、部品点数が多く、回転テーブル装置が大型化してその設置スペースを広く必要とするばかりか、部品の累積誤差の管理も厳しくする必要があり、また制御盤の制御も複雑になること等から製造コストが高くなるという問題がある。
さらに上記のような問題に加え、すべり伝達により、回転時に発熱を伴うため、熱膨張等による精度悪化が問題となる。また、すべり伝達による摩耗が生じるため、経時変化が伴い、長期的な精度維持ができないという問題がある。また、接触面積を大きくとれないので、応力集中が生じやすく、負荷容量が小さいという問題がある。
これに対し、前述のように本実施形態のような傾斜割出テーブル1によれば、2組のローラギヤカム機構により旋回割出部14の軸が支持されるので、このような問題を生ずることなく、旋回割出部14の傾きを保持することができる。
図7は、傾斜割出テーブル装置1の使用例を示す斜視図である。図7には、立形マシニングセンタ3に上記実施形態の傾斜割出テーブル装置1が設けられている図が示されている。
立形マシニングセンタ3には、傾斜割出テーブル装置1の他に、スピンドル部2が設けられている。スピンドル部2の先端には切削工具が取り付けることができる。本実施形態の立形マシニングセンタ3によれば、傾斜割出装置18aにより、X軸周りに旋回割出部14を回転させることができる。さらに、旋回割出部14の上面の法線を軸として回転テーブル12を回転させることができる。そして、回転テーブル12上のワークWを切削加工することができる。
特に、本実施形態における傾斜割出テーブル装置1によれば、これらの軸の回転に関してバックラッシを生じないため、精度の高い切削加工を行うことができる。また、上記構成のような2組の傾斜割出装置18aにより、旋回割出部14の傾斜状態を保持することができるので、保持力が高く、クランプ等の装置を用いることなく良好な保持状態を維持することができる。また、クランプ等の装置を用いることなく良好な保持状態を維持することができることから、X軸回りの回転を行いつつ切削加工を精度高く行うことができる。
===第2実施形態===
図8は、第2実施形態における傾斜割出テーブル装置1の正面図である。図8において、第1実施形態と同様の構成を有するものについては同じ符号が付してある。
第2実施形態において第1実施形態と異なるのは、旋回割出部114の重心がより低い位置になるようにその形状が異ならされている点である。よって、他の構成、例えば、第1ローラギヤカム及び第2ローラギヤカムを用いる構成は第1実施形態と同様である。
このように、第2実施形態における旋回割出部114は、その重心が低くなるように設計されている。これは、高さ方向(Z軸方向)について、コンパクトな傾斜割出装置118aを提供するためである。そのため、旋回割出部114の重心が低くなり、これを傾けるとそのモーメントにより、図8に示す位置に戻ろうとする力がより強いものとなる。
このような状況下であっても、前述のように2つのローラギヤカム機構と2つのモータの保持トルクにより、より強い保持力を有するので、クランプ等の装置を用いなくても旋回割出部114を傾いた状態で保持することができる。
===第3実施形態===
図9は、第3実施形態における傾斜割出テーブル装置1の平面図である。図9において、第1実施形態と同様の構成を有するものについては同じ符号が付してある。
第3実施形態において第1実施形態と異なるのは、旋回割出部214において、2つのワークを載置可能なように回転テーブル12が2組設けられている点である。よって、他の構成、例えば、第1ローラギヤカム及び第2ローラギヤカムを用いる構成は第1実施形態と同様である。
このように、第3実施形態における旋回割出部214においては、その重量が重くなるため回転モーメントも大きくなる。このような状況下であっても、前述のように2つのローラギヤカム機構と2つのモータの保持トルクにより、より強い保持力を有するので、クランプ等の装置を用いなくても旋回割出部214を傾いた状態で保持することができる。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
1 傾斜回転テーブル装置、2 スピンドル部、3 立形マシニングセンタ、
8 旋回割出用カムフォロア、9 旋回割出用ターレット、
10 回転テーブル装置、
12 回転テーブル、12a スライド溝、12b テーブル面、
14 旋回割出部(支持台)、16 傾斜割出用モータ、
18 基台、18a 傾斜割出部、18b ベース部、18c 凹部、
19 旋回割出用モータ、
20 傾斜割出用ターレット(軸体)、
24 傾斜割出用カムフォロア、
26 転動体、
31 クロスローラ軸受、
40 穴部、44 駆動軸、
45 傾斜割出用ローラギヤカム(入力軸)、
46 軸受部材、47 シール部材、
48 旋回割出用ローラギヤカム、48a カム面、
50 傾斜割出用ローラギヤカム、50a カム面
51 穴部、
80 カップリング、
W ワーク

Claims (6)

  1. (A)加工対象の材料を支持する支持台と、
    (B)第1ローラギヤカム機構であって、
    前記支持台を揺動させるために当該支持台に連結された第1揺動ターレットであって、円周方向に第1カムフォロアを有する第1揺動ターレットと、
    前記第1カムフォロアと噛み合い第1駆動軸が回転することで位相が軸方向に変位するカム面を有する第1ローラギヤカムと、
    を有する第1ローラギヤカム機構と、
    (C)前記支持台を挟んで前記第1ローラギヤカム機構の対向側に設けられた第2ローラギヤカム機構であって、
    前記支持台を揺動させるために当該支持台に連結された第2揺動ターレットであって、円周方向に第2カムフォロアを有する第2揺動ターレットと、
    前記第2カムフォロアと噛み合い第2駆動軸が回転することで位相が軸方向に変位するカム面を有する第2ローラギヤカムと、
    を有する第2ローラギヤカム機構と、
    を備える傾斜割出テーブル装置。
  2. 請求項1に記載の傾斜割出テーブル装置であって、
    前記第1ローラギヤカム及び前記第2ローラギヤカムは、グロボイダルカムであることを特徴とする傾斜割出テーブル装置。
  3. 請求項1又は2に記載の傾斜割出テーブル装置であって、
    前記第1揺動ターレットの中心軸と前記第2揺動ターレットの中心軸が一致することを特徴とする傾斜割出テーブル装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の傾斜割出テーブル装置であって、
    前記支持台は、前記材料を前記支持台面の法線を軸として回転可能な回転テーブルと、
    前記回転テーブルを回転させる第3ローラギヤカム機構と、
    を備えることを特徴とする傾斜割出テーブル装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の傾斜割出テーブル装置であって、
    前記第1ローラギヤカム機構のサイズと前記第2ローラギヤカム機構のサイズが同じであることを特徴とする傾斜割出テーブル措置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の傾斜割出テーブル装置であって、
    前記第1駆動軸には第1モータが連結され、前記第2駆動軸には第2モータが連結されることを特徴とする傾斜割出テーブル装置。
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