JPH083507A - コーティング剤 - Google Patents

コーティング剤

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JPH083507A
JPH083507A JP6163270A JP16327094A JPH083507A JP H083507 A JPH083507 A JP H083507A JP 6163270 A JP6163270 A JP 6163270A JP 16327094 A JP16327094 A JP 16327094A JP H083507 A JPH083507 A JP H083507A
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parts
modified product
coating
resin
modified
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JP6163270A
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English (en)
Inventor
Hiroharu Oohayashi
弘晴 大林
Hiroshi Oishi
博 大石
Hajime Akiyama
一 秋山
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂
基材を含む各種基材に対して、優れた密着性等の塗膜性
能を有するコーティング剤を提供する。 【構成】 結晶化度40%以下の低結晶性低分子量ポリ
オレフィンもしくはその変性体の塩素化物と、ポリウレ
タン系樹脂および/またはポリアクリル系樹脂とを特定
比率で含有してなる樹脂組成物からなるコーティング
剤。 【効果】 特に、有害な塩素系溶剤で洗浄することなく
水で洗浄しただけのポリオレフィン系樹脂基材に対し
て、60〜80℃程度の低温焼付けにおいても、優れた
密着性、耐溶剤性、耐水性、耐光性などの塗膜特性を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコーティング剤に関す
る。更に詳しくは、特にポリプロピレン等のポリオレフ
ィン系樹脂成形物に対する密着性に優れたコーティング
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系樹脂成型物に対
する密着性を有するコーティング剤としては、ウレタ
ン樹脂と塩素化炭化水素樹脂(例えば塩素化ポリプロピ
レン)からなるコーティング剤(例えば特開昭60−1
04137号公報)等が知られているが、十分な密着性
を得るためには、あらかじめ塗装されるオレフィン樹脂
基材を塩素系溶剤(例えば1,1,1−トリクロルエタ
ン)で洗浄する必要があった。また近年、塩素系溶剤は
その人体有害性、大気汚染、オゾン層の破壊等の問題か
ら、塩素系溶剤による洗浄から水洗浄に移り変わりつつ
ある。塩素系溶剤での洗浄を不要とする組成物として
は、プロピレンおよびエチレンと炭素数4以上のα−
オレフィンとの共重合体の酸変性塩素化物を必須成分と
するもの(例えば特開平5−112751号公報)等が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のコーティング剤は塗装後の焼付け温度が60〜80℃
程度の低温下では十分な密着性が得られず、のコ−テ
ィング剤は耐光性に劣る問題があった。本発明は、水洗
浄しただけの樹脂基材に対して、焼付け温度が低温下で
も優れた密着性を発揮し、耐溶剤性および耐水性および
耐光性等の性能面においても優れた効果を発揮するコー
ティング剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、低結晶性低分子量ポリ
オレフィンもしくはその変性体の塩素化物と、ウレタン
系樹脂および/またはアクリル系樹脂とを特定比率で配
合することにより、焼付け温度が低温でも密着性、耐溶
剤性、耐水性および耐光性が極めて優れることを見いだ
し、本発明に到達した。すなわち本発明は、結晶化度4
0%以下の低結晶性低分子量ポリオレフィ(a1)およ
び/またはその変性体(a2)の塩素化物(A)と、ウ
レタン系樹脂(B)および/またはアクリル系樹脂
(C)とからなり、(A):〔(B)および/または
(C)〕の重量比が(30〜90):(10〜70)で
ある樹脂組成物からなるコーティング剤である。
【0005】本発明において、結晶化度が40%以下の
低結晶性低分子量ポリオレフィン(a1)としては、例
えばエチレンおよびプロピレンの単独重合体もしくは共
重合体、エチレンおよび/またはプロピレンと炭素数4
〜6のα−オレフィンとの共重合体、エチレン−プロピ
レン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジ
シクロペンタジエン共重合体などが挙げられ、分子内に
アタクチックもしくはシンジオタクチックの構造を多く
有するものである。これらのうち好ましいのはエチレン
およびプロピレンの単独重合体もしくは共重合体、なら
びにエチレンおよび/またはプロピレンと炭素数4〜6
のα−オレフィンとの共重合体である。(a1)の結晶
化度が40%を超えると、樹脂基材に対するぬれ性が悪
くなり密着性が劣る。
【0006】(a1)の数平均分子量は、通常1000
〜20000、好ましくは1500〜15000であ
る。(a1)は、例えば塩化チタンを塩化マグネシウム
に担持したものとトリアルキルアルミニウムとからなる
触媒の存在下、水素雰囲気中でオレフィンを(共)重合
することにより得られる。また、同様の構成単位を有す
る高分子量ポリオレフィンを熱分解により減成する方法
で得られるものでもよい。
【0007】(a1)の変性体(a2)は下記(1)〜
(4)から選ばれる少なくとも1種の変性体である。 (1)(a1)に(無水)不飽和カルボン酸を付加させ
てなる変性体。 (2)上記変性体(1)に、さらに活性水素化合物を反
応させてなる変性体。 (3)(a1)にアミノ基および/または水酸基を有す
る不飽和化合物を付加させてなる変性体。 (4)上記変性体(1)〜(3)のいずれかに、さらに
イソシアネート基を有するポリウレタンを反応させてな
る変性体。
【0008】変性体(1)に用いる(無水)不飽和カル
ボン酸としては、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無
水)シトラコン酸、(無水)イタコン酸などのα,β−
不飽和ポリカルボン酸、(メタ)アクリル酸などが挙げ
られる。また、これらと共に必要により(メタ)アクリ
ル酸アルキル(アルキル基の炭素数1〜20)エステ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルアルキル(アルキ
ル基の炭素数2〜4)エステル、(メタ)アクリロニト
リル、(メタ)アクリル酸アミドなどのアクリル系モノ
マーを併用することが出来る。これらのうち好ましいも
のはα,β−不飽和ポリカルボン酸であり、特に好まし
いものは(無水)マレイン酸である。
【0009】変性体(1)は上記の(無水)不飽和カル
ボン酸と(a1)とを有機過酸化物の存在下で反応させ
ることによって得ることができる。
【0010】有機過酸化物としては一般的にラジカル重
合において開始剤として用いられているものが使用で
き、特にその種類は制限されないが、一分間の半減期が
100℃以上のものが好ましい。具体的には、1,1−
ビスイソブチルパーオキソ−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサンのようなケトンパーオキシド、ジクミルパ
ーオキシデのようなジアルキルパーオキシド、ベンゾイ
ルパーオキシドのようなジアシルパーオキシド、2,5
−ジメチル−ジベンゾイルパーオキヘキサンのようなパ
ーオキシエステル、2,5−ジメチルヘキサン−2,5
−ハイドロパーオキシドのようなハイドロパーオキシド
などが挙げられる。
【0011】製造法としては溶液法または溶融法のいず
れの公知の方法も用いることができる。溶液法では、
(a1)および前記(無水)不飽和カルボン酸を有機溶
媒に溶解し、有機過酸化物の存在下に加熱することによ
り得ることができる。有機溶媒としては、炭素数6〜1
2の炭化水素、炭素数6〜12のハロゲン化炭化水素な
どを用いることができる。また、反応温度は使用する
(a1)が溶解する温度であり、一般には110〜16
0℃が好ましい。
【0012】溶融法では、(a1)と前記(無水)不飽
和カルボン酸とを有機過酸化物と混合し、溶融混合して
反応させることによって得ることができる。この反応は
押し出し機、ブラベンダー、ニーダー、バンバリーミキ
サー、プラストミルなどの溶融混練装置を用いて行うこ
とができ、混練温度は使用される(a1)の融点以上な
いし300℃以下の温度が好ましい。
【0013】変性体(1)に含まれる不飽和カルボン酸
単位の重量割合は、通常0.1〜15重量%、好ましく
は0.3〜11重量%である。不飽和カルボン酸単位の
重量割合が15重量%を越えると耐水性が悪くなる。
【0014】変性体(2)に用いる活性水素化合物とし
ては炭素数1〜24の1価アルコール(例えばメチルア
ルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブ
チルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアル
コール等);グリコールモノアルキルエーテル〔(例え
ばエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレング
リコールモノブチルエーテル等)、プロピレングリコー
ルモノアルキルエーテル(例えばプロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル等)等〕;炭素数2〜30の多価アルコール
〔例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、(水添)ひまし
油、炭素数6〜50のオレフィングリコール等〕;ヒド
ロキシルアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノプロ
パノール等);これらに炭素数2〜4のアルキレンオキ
シド〔エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレ
ンオキシドなどの一種または二種以上(ランダムおよび
/またはブロック)〕付加物;ポリエステルポリオール
〔ポリカルボン酸(例えばアジピン酸、セバチン酸、ア
ゼライン酸、二量化リノレイン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸等)と低分子ポリオ−ル(エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6ヘキサンジオー
ル、3−メチルペンタンジオール等)との縮合化物〕;
ポリカプロラクトンポリオール;ポリカ−ボネ−トポリ
オ−ル;(水添)ポリブタジエンポリオール;(水添)
ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。これらのう
ち好ましいのは炭素数3〜22の1価アルコール、グリ
コールモノアルキルエーテル、ヒドロキシルアミン、
(水添)ポリブタジエンポリオールおよび(水添)ポリ
イソプレンポリオールである。
【0015】変性体(2)の製造方法としては、前記変
性体(1)の項で記述した溶液法または溶融法を同様に
用い、変性体(1)と活性水素化合物とを反応させる方
法が挙げられる。ただし、この場合は有機過酸化物を使
用しない。また、あらかじめ活性水素化合物と(無水)
不飽和カルボン酸とを反応させておいて、有機過酸化物
を用いて溶液法または溶融法で変性体(2)を得ること
もできる。
【0016】変性体(3)に用いる不飽和化合物のうち
水酸基含有不飽和化合物としては、エチレン性の不飽和
結合を有する炭素数2〜3の炭化水素基1個と水酸基1
個以上を1分子中にそれぞれ有する化合物が挙げられ
る。
【0017】該化合物の具体例としては、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アク
リレート、ヒトロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコール(メタ)アクリレート、カプロラク
トン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミドおよびこれ
らの二種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ま
しいのはグリセロール(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレートおよびN−(4−ヒドロ
キシフェニル)マレイミドである。
【0018】また、変性体(3)に用いる不飽和化合物
のうちアミノ基含有不飽和化合物としては、下記一般式
(1)に示されるようなアミノ基または置換アミノ基の
少なくとも一種を含有するビニル系の単量体が挙げられ
る。 (式中 R1は水素、メチル基またはエチル基を表し、
2は水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜
18のアルカノイル基、フェニル基、アルキルフェニル
基または炭素数6〜12のシクロアルキル基を表す。)
【0019】具体的には、アクリル酸アミノエチル、ア
クリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチル
アミノエチル、メタクリル酸アミノプロピル、メタクリ
ル酸フェニルアミノエチル、メタクリル酸シクロヘキシ
ルアミノエチルなどのアクリル酸またはメタクリル酸の
アミノアルキルエステル系誘導体類;アリルアミン、メ
タアリルアミン、N−メチルアリルアミンなどのアリル
アミン誘導体類;アミノスチレンなどのアミノスチレン
類;アクリルアミド、メタアクリルアミドなどのアクリ
ルアミド系誘導体類;およびこれらの二種以上の混合物
が挙げられる。これらのうち好ましいものはアミノスチ
レン類およびアリルアミン誘導体類である。
【0020】変性体(3)の製造は前述の変性体(1)
の場合と同様にして行うことが出来る。また、あらかじ
め水酸基とアミノ基の両方を有する化合物と(無水)不
飽和カルボン酸とを反応させておいて、これを有機過酸
化物を用いて溶液法または溶融法で(a1)と反応させ
て変性体(3)を得ることもできる。
【0021】変性体(4)に用いるイソシアネート基を
有するポリウレタン(ウレタンプレポリマー)として
は、活性水素化合物とポリイソシアネートとからのイソ
シアネート基が過剰となる反応物である。この活性水素
化合物としては、例えば、特開平3−9951号公報記
載の高分子ポリオール、低分子ポリオールおよびポリア
ミンが挙げられる。
【0022】高分子ポリオールとして好ましいものはポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、(水
添)ポリイソプレンポリオールおよび(水添)ポリブタ
ジエンポリオールである。高分子ポリオールの水酸基当
量は通常200〜3,000好ましくは250〜2,0
00である。低分子ポリオールとして好ましいものは、
1,4−ブタンジオール、ジメチロールプロピオン酸、
3−メチルペンタンジオールおよび2−エチル−1,3
−ヘキサンジオールである。ポリアミンとして好ましい
ものはヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、
ジエタノールアミン、2−メチル2−アミノプロパノー
ル、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンおよび4,
4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンである。
【0023】これら活性水素化合物は通常高分子ポリオ
ール単独、または高分子ポリオールと低分子ポリオール
および/またはポリアミンとを併用して使用される。高
分子ポリオールと、低分子ポリオールおよび/またはポ
リアミンとの重量比は通常1:(0〜5)、好ましくは
1:(0〜3)である。活性水素化合物(全体)の平均
活性水素(OH、NH2、NH等)当量は通常70〜
2,000、好ましくは100〜1,300である。活
性水素化合物の平均官能基数は通常2〜3、好ましくは
2〜2.5である。
【0024】ポリイソシアネートとしては特開平3−9
951号公報記載のものが挙げられる。該ポリイソシア
ネートとして好ましいものはトルエンジイソシアネート
(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イ
ソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート(水添MDI)およびテト
ラメチルキシリレンジイソシアネ−ト(TMXDI)で
ある。
【0025】ウレタンプレポリマーを製造するにあた
り、ポリイソシアネートと活性水素化合物の割合は種々
変えることが出来るが、イソシアネート基(NCO基)
と活性水素基(OH、NH2、NHなど)との当量比
は、通常(5〜1.03):1、好ましくは(3〜1.
05):1である。変性体(4)に用いられるウレタン
プレポリマーのNCO含有量は通常0.2〜15重量
%、好ましくは0.5〜10重量%である。
【0026】(A)を構成する(a1)および/または
(a2)の塩素化は、公知の方法で実施できる。例え
ば、四塩化炭素などの塩素系溶剤に該(a1)および/
または(a2)を加熱溶解し、50〜120℃の温度で
塩素ガスを吹き込んで反応させることにより塩素化物
(A)を得ることができる。このときに塩素化反応を促
進させるため紫外線を照射してもよく、加圧下で行って
もよい。(A)中の結合塩素含有量は通常5〜50重量
%、好ましくは5〜40重量%である。結合塩素含有量
が50重量%を超えるとコーティング剤をポリオレフィ
ン系基材に塗布したときの、基材に対する密着性が悪く
なり、5重量%未満では溶剤(例えばトルエン)に対す
る溶解性が悪くなる。
【0027】また、該塩素化は(a1)を変性体にする
前に行ってもよく、変性体にした後であってもよい。
【0028】本発明においてウレタン系樹脂(B)は、
活性水素化合物とポリイソシアネートとからの実質的に
イソシアネート基を有しない反応物である。この活性水
素化合物およびポリイソシアネートとしては、前記変性
体(4)の項で述べたものと同様のものが挙げられる。
【0029】(B)を製造するにあたり、ポリイソシア
ネートと活性水素化合物の割合は種々変えることが出来
るが、イソシアネート基(NCO)と活性水素基(O
H、NH2、NHなど)との当量比は通常1:(1〜
1.5)、好ましくは1:(1〜1.3)である。
【0030】(B)を製造するにあたり、活性水素化合
物とポリイソシアネートは一度に反応させて製造しても
よく、段階的に反応させる方法〔ポリオールの一部(た
とえば高分子ポリオ−ル)とポリイソシアネ−トを反応
させたのちポリオールの残部(たとえば低分子ポリオ−
ル)を反応させて製造する方法、ポリオールとポリイソ
シアネ−トの一部を反応させてOH基末端プレポリマ−
を形成したのちポリイソシアネ−トの残部を反応させて
製造する方法、これらを組み合わせた方法など〕により
製造してもよい。反応温度は、ポリオールとポリイソシ
アネートの反応の場合は通常40〜140℃、好ましく
は60〜120℃で行われる。また、ポリアミンとポリ
イソシアネ−トの反応の場合は通常80℃以下、好まし
くは室温〜60℃で行われる。
【0031】ウレタン化反応は無溶剤または溶剤〔芳香
族系(トルエン、キシレンなど)、エステル系(酢酸エ
チル、酢酸ブチルなど)、ケトン系(メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなど)、アルコール系(イ
ソプロピルアルコールなど)、グリコールエーテル系
(プロピレングリコールモノメチルエーテルなど)〕の
中で行ってもよく、該溶剤は反応途中または反応後に加
えてもよい。
【0032】(B)の数平均分子量は通常2000以
上、好ましくは3000〜200000である。固形分
濃度は通常15〜70重量%、好ましくは20〜60重
量%である。溶液粘度(25℃)は濃度によって異なる
が、通常20〜300000cps、好ましくは50〜
200000cpsである。
【0033】本発明においてアクリル系樹脂(C)はア
クリル系モノマーを主な構成単位とする重合体である。
アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキ
ル(アルキル基の炭素数は通常1〜20、好ましくは1
〜10)エステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアル
キル(アルキル基の炭素数は通常2〜4)エステルおよ
びそのラクトン付加物、アミノアルキル(メタ)アクリ
レ−ト、(メタ)アクリル酸アミドなどが挙げられる。
(C)は、これらのアクリル系モノマーの(共)重合体
でもよいが、必要により、これらのアクリル系モノマー
に他のビニル系モノマー(スチレン、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、ブタジエン、イソブチレン、イソプレン、
1・4−ペンタジエン、酢酸ビニル、ビニルメチルエー
テルなど)を共重合させたものでもよい。
【0034】重合開始剤としてはアゾ化合物〔アゾビス
イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、アゾビスシアノ吉草酸な
ど〕、無機過酸化物〔過酸化水素、過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなど〕、有機過
酸化物〔過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、クメンヒドロパーオキサイド、ジ(2−エトキシ
エチル)パーオキシジカーボネートなど〕およびレドッ
クス触媒〔アルカリ金属の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸
塩、亜硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸、エリソ
ルビン酸などの還元剤とアルカリ金属の過硫酸塩、過硫
酸アンモニウム、過酸化物などの酸化剤の組合せよりな
るもの〕およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
重合開始剤の添加量はモノマーの合計重量に対し、通常
0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%
である。
【0035】また、必要により重合に際して連鎖移動剤
(n−ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタ
ン、t−ドデシルメルカプタン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシランなど)を用いて分子量を調節する
ことができる。
【0036】重合反応温度は通常50〜150℃、好ま
しくは70〜130℃である。反応時間は通常1〜10
時間であり、好ましくは2〜7時間である。
【0037】(C)の数平均分子量は通常3000〜1
00000、好ましくは5000〜50000である。
【0038】(C)の固形分濃度は、通常15〜70重
量%、好ましくは20〜60重量%である。粘度(25
℃)は濃度によって異なるが、通常20〜100000
cps、好ましくは50〜70000である。
【0039】本発明において(A)、(B)および
(C)の各成分の配合比は、(A):〔(B)および/
または(C)〕の重量比が通常(30〜90):(10
〜70)、好ましくは(40〜85):(15〜60)
である。(A)の比率が30未満では密着性付与効果が
少なく密着性が悪くなり、90を超えると塗膜強度が低
下して密着性が悪くなり、耐光性も低下する。
【0040】本発明のコーティング剤の固形分濃度は通
常5〜60重量%、好ましくは15〜50重量%であ
る。また、粘度(25℃)は濃度によって異なるが、通
常5〜50000cps、好ましくは10〜30000
cpsである。
【0041】本発明において、前記変性体(1)〜
(4)以外に、1分子中に1個の(メタ)アクリロイル
基を有するポリウレタン、ポリアクリレート、ポリスチ
レン等を用いて変性体(1)と同様の方法で(a1)を
変性したものも使用できる。
【0042】本発明のコーティング剤には、その効果を
損なわない範囲内で公知の高結晶性ポリオレフィンの塩
素化物またはその変性体が含まれていてもよい。また、
必要によりポリエステル系、エポキシ系などの他の樹脂
が含まれていてもよい。
【0043】また、本発明のコーティング剤には必要に
より、公知の補助配合剤を含有させることができる。補
助配合剤としては、例えば染料、顔料、無機充填剤、有
機改質剤、安定剤、可塑剤、界面活性剤、消泡剤、架橋
剤およびその他の添加剤が挙げられる。染料としては直
接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、金属錯塩
染料などが挙げられる。顔料としては、カ−ボンブラッ
ク、酸化チタン、酸化クロム、酸化亜鉛、酸化鉄、マイ
カ、紺青などの無機顔料およびカップリングアゾ系、縮
合アゾ系アンスラキノン系、ペリレン系、キナクリドン
系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、フタロシアニン
系などの有機顔料などが挙げられる。
【0044】無機充填剤としては、炭酸カルシウム、シ
リカ、タルク、ガラス繊維、チタン酸カリウムウイスカ
ーなどが挙げられる。
【0045】有機改質剤としてはフッ素樹脂系粉末、ア
クリル樹脂系粉末、シリコーン樹脂系粉末、ポリアミド
樹脂系粉末、ウレタン樹脂系粉末などが挙げられる。
【0046】安定剤としてはヒンダードフェノール系、
ヒドラジン系、燐系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリア
ゾール系、オキザリックアシッドアニリド系、ヒンダー
ドアミン系などの化合物が挙げられる。これら安定剤は
耐候性の向上や耐熱劣化防止のための添加剤である。
【0047】可塑剤としてはジブチルフタレート、ジオ
クチルフタレートなど;界面活性剤(レベリング剤な
ど)としてはシロキサンオキシアルキレンブロック共重
合体などのシリコーン系活性剤;消泡剤としてはジメチ
ルシロキサン系などのシリコーン系のものが挙げられ
る。
【0048】架橋剤としてはアミノ樹脂(メトキシ化メ
ラミン、ブトキシ化メラミンなど);エポキシ化合物
(ビスフェノールA型グリシジルエーテル、水添ビスフ
ェノールA型グリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パングリシジルエーテルなど);オキサゾリン化合物
(ポリスチレンオキサゾリン、ポリアクリルスチレンオ
キサゾリンなど);有機金属系架橋剤(アルミニウムト
リスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセ
チルアセトネートなど);ブロックイソシアネート化合
物(たとえばトリメチロ−ルプロパン1モルとヘキサメ
チレンジイソシアネート3モルから合成されるアダクト
体、ヘキサメチレンジイソシアネートの水変性物、およ
びヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物などを、
メチルエチルケトオキシムなどでマスキングしたブロッ
クイソシアネート)などが挙げられる。
【0049】その他の添加剤としては難燃剤、揺変剤、
帯電防止剤、殺菌剤等が挙げられる。これらの補助配合
剤の添加時期についてはとくに制限はなく、本発明のコ
−ティング剤の製造前、製造途中または製造後のいずれ
であってもよい。
【0050】本発明のコーティング剤は各種基材を対象
として、例えばプライマー、塗料などの塗装剤、接着剤
および印刷インキバインダーとして幅広く用いることが
できる。
【0051】適用できる基材としては種々の無機物
(鉄、ブリキ、トタン、アルミニウム、亜鉛鋼板、ガラ
ス、瓦スレート、セラミックなど)および有機物[木
材、紙、布(天然繊維、化学繊維および合成繊維などの
織布および不織布など)、ゴム(天然ゴム、クロロプレ
ンゴム、イソプレンゴム、ネオプレンゴムなど)、プラ
スチック(ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオ
レフィン;ポリスチレン、ABS、塩化ビニル、ポリカ
ーボネート、ポリアセタール、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリウレタン、変成PPO、ポリメチルメタクリレ
ート、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂な
ど)]などが挙げられ、特にポリオレフィン系基材用に
好適である。
【0052】本発明のコーティング剤を塗装プライマ−
等の塗装剤として使用するときの塗布量は種々変えるこ
とができるが、通常1〜100μである。塗布方法とし
てはスプレー塗装、刷毛塗り、コテ塗り、ロール塗り、
流し塗り、浸漬法など公知の方法を用いることができ
る。また、乾燥は室温ないし加温(通常40〜150
℃、好ましくは60〜80℃、10秒〜60分間)下で
行うことができる。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれにより限定されるものではない。実施
例中の「部」は重量部、「%」は重量%である。
【0054】[低結晶性ポリオレフィンまたはその変性
体の塩素化物(A)の製造] 製造例1 結晶化度10%以下、数平均分子量4000の低結晶性
ポリプロピレン[商品名;ウベタックUT−2115,
宇部レキセン(株)製]200部および四塩化炭素80
0部を還流管つきの装置に仕込み、65〜70℃に加熱
して均一に溶解後、1時間あたり35部の塩素ガスを反
応液中に4時間導入した。塩素化後、反応液中の残存塩
素および四塩化炭素を最初常圧で、次いで60℃、5〜
30mmHgの減圧下である程度留去した後、トルエン
650部を仕込み、さらに減圧下で残存する四塩化炭素
およびトルエンの一部を留去して固形分30%、粘度9
5cps(25℃)、結合塩素量(固形分換算、以下同
様)23%の淡黄色液体の塩素化物溶液(A−1)を得
た。
【0055】製造例2 結晶化度10%以下、数平均分子量4000の低結晶性
ポリプロピレン[商品名;ウベタックUT−2115,
宇部レキセン(株)製]200部を四塩化炭素800部
に溶解させて、実施例1と同様の方法で塩素化を行い、
その後溶媒置換によりトルエン溶液とし、固形分30
%、粘度87cps(25℃)、結合塩素量35%の淡
黄色液体の塩素化物溶液(A−2)を得た。
【0056】製造例3 結晶化度10%以下、数平均分子量8000の低結晶性
プロピレン/エチレン共重体[商品名;ウベタックUT
−2385、宇部レキセン(株)製]200部を四塩化
炭素800部に溶解させて、実施例1と同様の方法で塩
素化を行い、その後溶媒置換によりトルエン溶液とし、
結合塩素量25%、固形分30%、粘度170cps
(25℃)、微黄色液状の塩素化物溶液(A−3)を得
た。
【0057】製造例4 結晶化度10%以下、数平均分子量4000の低結晶性
ポリプロピレン[商品名;ウベタックUT−2115、
宇部レキセン(株)製]300部および無水マレイン酸
5部を還流管付きの装置に仕込み、窒素をを少量導入し
ながら180℃に昇温し、均一に溶解した後、キシレン
15部にジクミルパーオキサイド3部を溶解した溶液を
30分間で添加し、さらに1時間反応を続けたあと18
0℃、3mmHgの減圧下1時間かけてキシレンおよび
未反応の無水マレイン酸を留去した。得られた酸変性ポ
リプロピレンの無水マレイン酸付加量は0.8%であっ
た。次にこの酸変性ポリプロピレン200部を四塩化炭
素800部に溶解させて、実施例1と同様の方法で塩素
化を行い、その後溶媒置換によりトルエン溶液とし、固
形分30%、粘度150cps(25℃)、結合塩素量
24%の黄色液体の塩素化物溶液(A−4)を得た。
【0058】製造例5 四つ口フラスコに実施例4で得られた塩素化物溶液(A
−4)300部およびジエタノールアミン0.6部を仕
込み、60℃で3時間反応させて水酸基価7.0mgK
OH/g、結合塩素量23.8%、固形分30%、粘度
160cps(25℃)の黄褐色液状の塩素化物溶液
(A−5)を得た。
【0059】製造例6 結晶化度10%以下、数平均分子量4000の低結晶性
ポリプロピレン[商品名;ウベタックUT−2115、
宇部レキセン(株)製]100部と2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート10部およびジクミルパーオキサイド
0.5部とをあらかじめヘンシェルミキサーで混合した
後、バンバリーミキサーを用い140℃で10分間混練
して変性体を得た。その変性体200部を四塩化炭素8
00部に溶解させて実施例1と同様の方法で塩素化を行
い、その後溶媒置換によりトルエン溶液とし、結合塩素
量24%、固形分30%、粘度145cps(25
℃)、黄色液状の塩素化物溶液(A−6)を得た。
【0060】製造例7 四つ口フラスコに水酸基価74mgKOH/gのポリブ
タジエンポリオール[商品名;NISSO−PB、日曹
化成(株)製]500部、イソホロンジイソシアネート
88部およびトルエン588部を仕込み、110℃で8
時間反応させてNCO含量が0.48%、粘度2500
cps(25℃)のウレタンプレポリマーを得た。別の
四つ口フラスコに製造例5で得られた塩素化物溶液(A
−5)1500部、前記ウレタンプレポリマー100
部、トルエン67部およびジブチル錫ジラウレート0.
2部を仕込み65℃で5時間反応を行い、固形分30
%、粘度450cps(25℃)の黄褐色液状の塩素化
物溶液(A−7)を得た。
【0061】[比較の高結晶性ポリオレフィンの変性体
の塩素化物の製造] 製造例8 結晶化度70%のポリプロピレン(平均分子量1250
00)を熱分解して得られた平均分子量4000のポリ
プロピレン300部および無水マレイン酸15部を用い
た以外は実施例4と同様の方法で酸変性および塩素化を
行い、その後溶媒置換によりトルエン溶液とし、無水マ
レイン酸付加量3.0%、結合塩素量22%、固形分3
0%、粘度90cps(25℃)の黄色液体の塩素化物
溶液を得た。
【0062】製造例9 結晶化度70%のポリオレフィン系重合体(平均分子量
165000)を熱分解して得られる平均分子量800
0、エチレン含有量5モル%のプロピレン−エチレンブ
ロック共重合体300部および無水マレイン酸15部を
用いた以外は実施例4と同様の方法で酸変性および塩素
化を行い、その後溶媒置換によりトルエン溶液とし、無
水マレイン酸付加量3.4%、結合塩素量24.5%、
固形分30%、粘度85cps(25℃)の黄色液状の
塩素化物溶液を得た。
【0063】[ウレタン系樹脂(C)の製造] 製造例10 四つ口フラスコに水酸基価74.0mgKOH/gポリ
ブタジエンポリオール1000部、1,4−ブタンジオ
ール129部、トリメチロールプロパン9.6部、IP
DI466部およびトルエン2407部を仕込み、11
0℃で4時間反応を行った後、ジブチル錫ジラウレート
1部を仕込み、さらに110℃で6時間反応を行い固形
分40%、溶液粘度(25℃)12000cpsのウレ
タン系樹脂溶液(C−1)を得た。
【0064】製造例11 製造例8と同様にして水酸基価111.2mgKOH/
gのポリカプロラクトンジオール504.5部、ジメチ
ロールプロピオン酸26.8部、IPDI144.3
部、トルエン675.4部およびシクロヘキサノン33
8部から固形分40%、溶液粘度(25℃)8000c
psのウレタン系樹脂溶液(C−2)を得た。
【0065】[アクリル系樹脂(D)の製造例] 製造例12 攪拌機、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを有
する四つ口フラスコにトルエン1000部を仕込み窒素
を10ml/分の量を吹き込みながら90〜100℃に
保ったフラスコ中にメチルメタクリレート382部、メ
タクリル酸20部、n−ブチルアクリレート598部、
アゾビスイソブチロニトリル10部およびトルエン20
0部の混合液を3時間かけて滴下し、重合反応を行った
滴下終了1時間後に、アゾビスイソブチロニトリル1部
およびトルエン22部の混合液をさらに3時間かけて滴
下して熟成を行い反応を完了し固形分45%、溶液粘度
(25℃)2500cpsのアクリル系樹脂溶液(D−
1)を得た。
【0066】実施例1 製造例1で得られた(A−1)100部、製造例10で
得られた(C−1)75部およびトルエン25部を配合
して、黄色液状の固形分30%、粘度1150cps
(25℃)を有する本発明のコーティング剤を得た。
【0067】実施例2 製造例1で得られた(A−1)100部、製造例11で
得られた(C−2)75部およびトルエン25部を配合
して、黄色液状の固形分30%、粘度850cps(2
5℃)を有する本発明のコーティング剤を得た。
【0068】実施例3 製造例1で得られた(A−1)100部、製造例12で
得られた(D−1)67およびトルエン33部を配合し
て、黄色液状の固形分30%、粘度250cps(25
℃)を有する本発明のコーティング剤を得た。
【0069】実施例4 製造例2で得られた(A−2)100部、製造例10で
得られた(C−1)75部およびトルエン25部を配合
して、黄色液状の固形分30%、粘度970cps(2
5℃)を有する本発明のコーティング剤を得た。
【0070】実施例5 製造例3で得られた(A−3)100部、製造例10で
得られた(C−1)75部およびトルエン25部を配合
して、黄色液状の固形分30%、粘度1250cps
(25℃)を有する本発明のコーティング剤を得た。
【0071】実施例6 製造例4で得られた(A−4)100部、製造例11で
得られた(C−2)67部およびトルエン33部を配合
して、黄色液状の固形分30%、粘度1300cps
(25℃)を有する本発明のコーティング剤を得た。
【0072】実施例7 製造例5で得られた(A−5)100部、製造例11で
得られた(C−2)75部およびトルエン25部を配合
して、黄色液状の固形分30%、粘度1250cps
(25℃)を有する本発明のコーティング剤を得た。
【0073】実施例8 製造例6で得られた(A−6)100部、製造例11で
得られた(D−1)67部およびトルエン33部を配合
して、黄色液状の固形分30%、粘度280cps(2
5℃)を有する本発明のコーティング剤を得た。
【0074】比較例1 製造例8で得られた塩素化物溶液100部、製造例10
で得られた(C−1)75部およびトルエン25部を配
合して、黄色液状の固形分30%、粘度1100cps
を有する比較のコーティング剤を得た。
【0075】比較例2 製造例9で得られた塩素化物溶液100部、製造例11
で得られた(C−2)75部およびトルエン25部を配
合して、黄色液状の固形分30%、粘度850cpsを
有する比較のコーティング剤を得た。
【0076】比較例3 製造例1で得られた(A−1)を、そのまま比較のコー
ティング剤として用いた。
【0077】性能試験例 水で軽く洗浄したポリプロピレン板上に、実施例1〜7
および比較例1〜3のコーティング剤を、それぞれ乾燥
膜厚が15μとなるようにスプレー塗布し、循風乾燥機
中70℃で20分乾燥した後、上塗り塗料としてポリエ
ステル型2液性ウレタン塗料[商品名:サンプレンTC
M−312,三洋化成工業(株)製]を乾燥膜厚が25
μとなるようにスプレー塗布を行い、80℃で30分乾
燥して塗装板を得た。この塗装板を室温で1日静置した
後、密着性、耐水性、耐溶剤性および耐光性の試験を行
った。その結果を表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】試験方法 密着性:塗装板の塗膜面についてJIS K5400に
準拠してゴバン目セロハンテ−プ剥離試験を行った。 耐水性:塗装板を40℃の温水に240時間浸漬後、水
を拭き取り1時間後にゴバン目セロハンテ−プ試験を行
った。 耐溶剤性:塗装板をガソリン/エタノール=9/1(重
量比)に25℃、30分浸漬して塗膜の浮き状態を観察
した。 耐光性:塗装板をフェードメーター(ブラックパネル温
度83±3℃)にて400時間照射後に塗装板の塗膜面
についてJIS K5400に準拠してゴバン目セロハ
ンテ−プ試験を行った。
【0080】
【発明の効果】本発明のコーティング剤は、ポリオレフ
ィン系樹脂成型品を塗装する際のプライマーとして用い
た場合、ポリオレフィン系樹脂成型品を有害な塩素系溶
剤で洗浄することなく水洗浄するだけで、また、塗装後
の焼付け温度が60〜80℃程度の低温下でも、密着
性、耐水性、耐溶剤性、耐光性等において極めて優れた
性能を発揮し、成形品の熱変形等の問題を生じることも
ない。上記効果を奏することから本発明のコーティング
剤は、特にポリオレフィン系樹脂基材用の塗装プライマ
ー、外装塗料、印刷インキバインダー、接着剤などの工
業用途に極めて有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化度40%以下の低結晶性低分子量
    ポリオレフィン(a1)および/またはその変性体(a
    2)の塩素化物(A)と、ウレタン系樹脂(B)および
    /またはアクリル系樹脂(C)とからなり、(A):
    〔(B)および/または(C)〕の重量比が(30〜9
    0):(10〜70)である樹脂組成物からなるコーテ
    ィング剤。
  2. 【請求項2】 上記(a2)が下記(1)〜(4)から
    選ばれる少なくとも1種の変性体である請求項1記載の
    コーティング剤。 (1)(a1)に(無水)不飽和カルボン酸を付加させ
    てなる変性体。 (2)上記変性体(1)に、さらに活性水素化合物を反
    応させてなる変性体。 (3)(a1)にアミノ基および/または水酸基を有す
    る不飽和化合物を付加させてなる変性体。 (4)上記(1)〜(3)の変性体に、さらにイソシア
    ネート基を有するポリウレタンを反応させてなる変性
    体。
  3. 【請求項3】 (A)中の結合塩素含有量が5〜50重
    量%である請求項1または2記載のコーティング剤。
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