JPH083493A - 熱溶融性インク - Google Patents
熱溶融性インクInfo
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- JPH083493A JPH083493A JP13988494A JP13988494A JPH083493A JP H083493 A JPH083493 A JP H083493A JP 13988494 A JP13988494 A JP 13988494A JP 13988494 A JP13988494 A JP 13988494A JP H083493 A JPH083493 A JP H083493A
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Abstract
るインクとして、きわめて高性能で、且つ鮮明な熱溶融
性インクを提供する。 【構成】 実施例1のホットメルトインクは、常温固体
ワックスとしてのパラフィンワックス2と、樹脂として
のエチレン酢酸ビニル共重合体4と、色材としての油溶
性染料(C.I.SOLVENT BLACK 3)8とを含み、さらに
は、分子量100〜10000のものであって、望まし
くは、脂肪族エステル、芳香族エステル、リン酸エステ
ル、オキシ酸エステルより選ばれた少なくとも1種以
上、さらに望ましくは、フタル酸エステル、脂肪酸エス
テル、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、トリ
メリト酸系可塑剤より選ばれた少なくとも1種以上から
なり、最も望ましくは、常温液体であるフタル酸ジオク
チル6を、可塑剤として含有する。
Description
置に用いられる熱溶融性インクに関するものであり、さ
らに詳細には、室温より高温の状態の下でインクを加熱
溶融して記録が行われるホットメルト型インクジェット
記録装置に用いられる熱溶融性インクに関する。
は、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させ
る、いわゆる電界制御方式; ピエゾ素子の振動圧力を
利用してインクを吐出させる、いわゆるドロップオンデ
マンド方式(圧力パルス方式);高熱によって気泡を形
成、成長させることによって生じる圧力を利用してイン
クを吐出させる、いわゆるサーマルインクジェット方
式; 等の各種方式が提案されており、これらは極めて
高精細の画像を得ることができる。
溶媒として水を用いる水性インクと、主溶媒として有機
溶媒を用いる油性インクとが一般に用いられている。水
性インクを用いた印刷画像は、全般に、耐水性が劣って
いるのに対して、油性インクは、優れた耐水性を有する
印刷画像を提供することが可能である。
ンクは、室温では液体のため、記録紙に印刷すると、に
じみが発生しやすく、かつ、十分な印刷濃度が得られ
ず、さらに、液体であるがゆえにインクからの析出物の
発生が起こりやすく、インクジェット記録方式の信頼性
を大きく低下させる原因となっていた。
することを目的として、常温で固体のインクを使用し
た、いわゆるホットメルト型インクジェット記録用油性
インクが提案されている。具体的には、米国特許第36
53932号明細書においては、セバシン酸ジアルキル
エステルを含有するインク、米国特許第4390369
号明細書および特開昭58−108271号公報におい
ては、天然ワックスを含有するインク、特開昭59−2
2973号公報においては、ステアリン酸を含有するイ
ンク、特開昭61−83268号公報においては、炭素
原子数20〜24の酸またはアルコールを含み、さらに
は、これらと融点が相対的に高いケトンを含有するイン
ク、特開昭62−48774号公報においては、高い水
酸基価を有する熱硬化性樹脂と、150℃より高い融点
を有する固体有機溶媒と、少量の染料物質とを含むイン
ク、特開昭62−112627号公報においては、色材
と、室温で固体であり室温より高温に加熱すると液化す
る第1の溶媒と、該第1の溶媒を溶解する室温で液体で
かつ揮発性の高い第2の溶媒とからなるインク、特開昭
62−295973号公報においては、極性基を有する
合成ワックスと、該ワックスに可溶な染料を含有するイ
ンク、等が提案されている。
いては、耐割れ性および耐にじみ性を与えるために、4
重量%以下のアクリル樹脂を加えるインクが提案されて
いる。
融性インクは、インクの融解熱を十分に低減したり、透
明性を十分に向上させたり、可塑性をもたせることによ
って印刷物の折り曲げに対する耐剥離性を防止したり、
十分な光沢をもたせたり、染料を十分に溶解させたりす
るといった工夫はなされていなかった。
になされたものであり、インク全体としての粘度を上昇
させずに融解熱を下げることや、透明性を向上させるこ
と、可塑性を付与させること、Haze度(くもりの程
度を表わし、くもり価とも言われる)を低減させるこ
と、光沢を付与させることなどが可能であり、さらに
は、色材としての染料を溶解しやすく、特にブラック、
シアン染料について十分な溶解性を持たせることが可能
であって、この種のホットメルト型インクジェット記録
に使用するインクとして最適な熱溶融性インクを提供す
ることを目的としている。
に本発明の熱溶融性インクは、常温で固体であり、50
℃〜150℃の融点を有するワックスと、樹脂と、色材
と、可塑剤とを含むことを特徴としている。特に、可塑
剤は、分子量100〜10000のものからなり、望ま
しくは、脂肪族エステル、芳香族エステル、リン酸エス
テル、オキシ酸エステルより選ばれ、これらを少なくと
も1種以上含み、さらに望ましくはフタル酸エステル、
脂肪酸エステル、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可
塑剤、トリメリト酸系可塑剤より選ばれ、これらを少な
くとも1種以上含むことを特徴としている。また、樹脂
として、望ましくは重量平均分子量が500以上のもの
を含み、さらに、色材が染料からなることを特徴として
いる。
おいて、ワックスはインクの主材となり、熱特性および
粘度等、インクの特性を決定する。また、樹脂は印刷用
紙への接着性の付与や、インクの粘度制御、さらには、
ワックスの結晶性の妨げ、といった働きのほかに、イン
クに透明性を付与するといった働きもする。色材はイン
ク組成に色を付与するものである。そして、これらの組
成にさらに可塑剤を添加することによって、インク全体
としての粘度を上昇させずに融解熱を下げ、透明性の向
上、可塑性の付与、Haze度の低減、光沢の付与とい
った効果が得られるとともに、各種染料、特にブラッ
ク、シアン染料に対して優秀な溶解性を示すようにな
り、ホットメルト型インクジェット記録に使用するイン
クとして、高性能で鮮明な熱溶融性インクを提供でき
る。
実施例について説明する。
℃〜150℃の融点を有するワックスを30〜90重量
%と、重量平均分子量が500以上の樹脂を5〜70重
量%と、可塑剤を1〜20重量%、望ましくは1〜10
重量%と、色材としての染料を0.1〜10重量%、望
ましくは0.5〜8重量%、さらに望ましくは0.7〜
5重量%とを、インク成分として含有する。
0℃〜150℃のワックス、いわゆる常温固体ワックス
は、融点以上の加熱溶融状態において、少なくともイン
クジッェトプリンタのインク吐出温度において熱的に安
定なものを用いる。
クス、望ましくはパラフィンワックスまたはマイクロク
リスタリンワックスや; 植物系ワックス、望ましくは
キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワ
ックス、またはホホバ固体ロウや; 動物系ワックス、
望ましくはミツロウ、ラノリンまたは鯨ロウや; 鉱物
系ワックス、望ましくはモンタンワックスや; 合成炭
化水素、望ましくはフィッシャートロプシュワックスま
たはポリエチレンワックスや; 水素化ワックス、望ま
しくは硬化ヒマシ油または硬化ヒマシ油誘導体や; 変
性ワックス、望ましくはモンタンワックス誘導体、パラ
フィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス
誘導体またはポリエチレンワックス誘導体や; 高級脂
肪酸、望ましくはベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン
酸、ミリスチン酸、またはラウリン酸や; 高級アルコ
ール、望ましくはステアリルアルコール、またはベヘニ
ルアルコールや; ヒドロキシステアリン酸、望ましく
は12−ヒドロキシステアリン酸または12−ヒドロキ
システアリン酸誘導体や; ケトン、望ましくはステア
ロンまたはラウロンや; 脂肪酸アミド、望ましくはラ
ウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミ
ド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、12−ヒド
ロキシステアリン酸アミド、特殊脂肪酸アミドまたはN
−置換脂肪酸アミドや; アミン、望ましくはドデシル
アミン、テトラデシルアミンまたはオクタデシルアミン
や; エステル、望ましくはステアリン酸メチル、ステ
アリン酸オクタデシル、グリセリン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸
エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、または
ポリオキシエチレン脂肪酸エステルや; 重合ワック
ス、望ましくはα−オレフィン無水マレイン酸共重合体
ワックス; 等の従来公知のワックスのいずれかを特に
限定することなく用いることができる。これらのワック
スは、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用い
てもよく、インク全体に対して30〜90重量%の範囲
で含有されることが望ましい。
て用いられる樹脂は、印刷用紙への接着性の付与や、イ
ンクの粘度制御、さらにはワックスの結晶性の妨げ、と
いった働きのほかに、インクに透明性を付与するといっ
た働きもする。
検出器としたゲル浸透クロマトグラフィー、もしくは熱
伝導度計を検出器とした昇温ガスクロマトグラフィーに
より分子量分別を行い、その結果から得られる重量平均
分子量MW が、望ましくは500〜500000であっ
て、さらに望ましくは600〜400000であって、
最も望ましくは700〜300000である。
ましい。該油溶性樹脂としては、例えば、オレフィン系
樹脂、望ましくはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂またはポリイソブチレン樹脂や; ビニル系樹脂、望
ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂,塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合樹脂または酢酸ビニル樹脂またはエ
チレン−塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂や; アクリル系
樹脂、望ましくはメタクリル酸エステル樹脂,ポリアク
リル酸エステル樹脂,エチレン−エチルアクリレ−ト共
重合樹脂またはエチレン−メタクリル酸共重合樹脂や;
フェノ−ル樹脂や; ポリウレタン樹脂や; ポリア
ミド樹脂や; ポリエステル樹脂や;ケトン樹脂や;
アルキド樹脂や; ロジン系樹脂や; 水素添加ロジン
樹脂や; 石油樹脂や; 水素添加石油樹脂や; マレ
イン酸樹脂や; ブチラ−ル樹脂や; テルペン樹脂
や; 水素添加テルペン樹脂や; クロマン−インデン
樹脂; 等が挙げられる。また、これらの樹脂(高分子
材料)は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して
用いてもよく、インク全体に対して5〜70重量%の範
囲で含有されることが望ましい。
可塑剤は、インク全体の粘度を上昇させずに融解熱を下
げ、透明性の向上、可塑性の付与、Haze度の低減、
光沢の付与といった働きをするとともに、さらには、染
料を溶解しやすくするという効果もある。
のであって、望ましくは、脂肪族エステル、芳香族エス
テル、リン酸エステル、オキシ酸エステルより選ばれ、
これらを少なくとも1種以上含むものであり、さらに望
ましくは、フタル酸エステル、脂肪酸エステル、ポリエ
ステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、トリメリト酸系可
塑剤より選ばれ、これらを少なくとも1種以上含むもの
である。該可塑剤として最も望ましくは、常温液体のも
のであり、図1に示す構造を有するフタル酸エステル
(図中、R1はアルキルまたはアリル基を示し、R2はア
ルキルまたはアリール基を示す)であり、具体的には、 ブチルベンジルフタレート(大八工業(株)製) フタル酸ジオクチル (関東化学(株)製) サンソナイザーDINP (新日本理化(株)製) 等があげられる。
ることなく用いることができ、単独で用いてもよいし、
2種以上を混合して用いてもよく、インク全体として
1〜20重量%、望ましくは1〜10重量%の範囲で含
有される。
は、従来から油性インク組成物に用いられている染料お
よび顔料であればどれでも使用可能である。
わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使
用することができる。具体的には、例えば、カーボンブ
ラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロム
イエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化
クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルト
ラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、
アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔
料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、ス
レン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオイ
ンジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等
の従来公知の顔料を特に限定することなく用いることが
できる。
金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、
インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、
シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染
料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、キサンテン
染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、
等の油溶性染料が好ましい。
もよいし、適宜組み合わせて使用することも可能である
が、インク全体に対して0.1〜10重量%、望ましく
は0.5〜8重量%、さらに望ましくは0.7〜5重量
%の範囲で含有される。
メルトインク)を具体化するための実験例について以下
に説明する。
しての常温固体ワックスは、パラフィンワックス(パラ
フィンワックス標準品155 、日本精蝋社製)であり、同
じく樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(エバフレック
ス210 、三井ポリケミカル社製)であり、可塑剤はフタ
ル酸ジオクチル(関東化学(株)製)であり、色材とし
ての油溶性染料はカラーインデックス(C.I.)SOLVENT
BLACK 3(Oil Black HBB、オリエント社製)である。
すとおりである。
ることができる。
ン酢酸ビニル共重合体(4)、フタル酸ジオクチル
(6)を、70℃〜250℃、好ましくは100℃〜2
00℃程度の温度で加熱溶解し、これに C.I.SOLVENT B
LACK 3(8)を混合する。次に、ディゾルバー(10)
により200〜10000RPM 、好ましくは500〜5
000RPM で攪拌混合する。この攪拌混合された組成物
(12)を東洋濾紙社製の加熱濾過装置により2μmの
メッシュフィルター(14)を使用して濾過を行い、最
終的な熱溶融性インク(16)を得る。
0℃に熱したスライドグラス上に2〜3滴のせて溶融さ
せ、その上にカバ−グラスをおいて軽く押え、これをニ
コン社製顕微鏡“XF−UNR”にて透過光による観察
を行った結果、ほとんど粒子は確認できなかった。従っ
て、染料である C.I.SOLVENT BLACK 3は、そのほとんど
がインク組成中にほぼ完全に溶解していることが確認さ
れた。
融性インクは、ホットメルト型インクジェットプリンタ
のインクとして好適に使用可能である。
載して、インク吐出温度(100℃〜150℃、好適に
は125℃〜135℃)に加熱すると、インクはすばや
く溶融した。そして、インク吐出を行った結果、記録紙
上で良好な定着性を示した。さらに、このインクをOH
P(オーバーヘッドプロジェクタ)用フィルムにも印刷
したが、優秀な透明性を示し、このフィルムを折曲げて
もインクは剥がれず、しっかりと定着していることが確
認された。
しての常温固体ワックスは、マイクロクリスタリンワッ
クス(Hi−Mic2065、日本精蝋社製)であり、同じ
く樹脂は水素添加石油樹脂(アルコンP-90、荒川化学工
業社製)であり、可塑剤はブチルベンジルフタレート
(大八工業(株)製)であり、色材としての油溶性染料
はカラーインデックス(C.I.)SOLVENT BLUE 70( NEOP
EN BLUE 808 、BASF社製)である。
すとおりである。
ることができる。
素添加石油樹脂、ブチルベンジルフタレートを、70℃
〜250℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度
で加熱溶解し、これにC.I.SOLVENT BLUE 70 を混合す
る。次に、ディゾルバーにより200〜10000RPM
、好ましくは500〜5000RPM で攪拌混合する。
この攪拌混合された組成物を東洋濾紙社製の加熱濾過装
置により2μmのメッシュフィルターを使用して濾過を
行い、最終的な熱溶融性インクを得る。
したスライドグラス上に2〜3滴のせて溶融させ、その
上にカバ−グラスをおいて軽く押え、これをニコン社製
顕微鏡“XF−UNR”にて透過光による観察を行った
結果、ほとんど粒子は確認できなかった。従って、染料
であるC.I.SOLVENT BLUE 70 はそのほとんどがインク組
成中にほぼ完全に溶解していることが確認された。
融性インクは、ホットメルト型インクジェットプリンタ
のインクとして好適に使用可能である。
載して、インク吐出温度(100℃〜150℃、好適に
は125℃〜135℃)に加熱すると、インクはすばや
く溶融した。そして、インク吐出を行った結果、記録紙
上で良好な定着性を示した。さらに、このインクをOH
P用フィルムにも印刷したが、優秀な透明性を示し、こ
のフィルムを折曲げてもインクは剥がれず、しっかりと
定着していることが確認された。
は以下に示すとおりである。
で調製することができる。
バフレックス210を、70℃〜250℃、好ましくは1
00℃〜200℃程度の温度で加熱溶解し、これにOil
BlackHBB を混合する。次に、前述のディゾルバーによ
り200〜10000RPM 、好ましくは500〜500
0RPM で攪拌混合する。この攪拌混合された組成物を前
述の東洋濾紙社製の加熱濾過装置により2μmのメッシ
ュフィルターを使用して濾過を行い、最終的な熱溶融性
インクを得る。
したスライドグラス上に2〜3滴のせて溶融させ、その
上にカバ−グラスをおいて軽く押え、これを前述のニコ
ン社製顕微鏡“XF−UNR”にて透過光による観察を
行った結果、濾過後、析出してきたと思われる10μm
以上の粗大粒子が確認できた。従って、比較例1の組成
においては、染料であるOil Black HBB がインク組成中
に充分に溶解していない、すなわち、溶解性が不十分で
あることが確認された。
インクジェットプリンタに搭載して、インク吐出温度ま
で加熱溶融してみたところ、実施例1,2のインクに比
べて、溶融のために明らかに時間がかかった。
ェットプリンタによる印刷後、記録紙上での定着性は十
分とは言えず、簡単に剥がれてしまった。
も印刷したが、このフィルムを折曲げると、記録紙上の
インクが簡単に剥がれてしまい、しっかりと定着してい
ないことが確認された。
発明の熱溶融性インクは、インクの主材となり、熱特性
および粘度等、インクの特性を決定するワックスと、印
刷用紙への接着性の付与や、インクの粘度制御、ワック
スの結晶性の妨げ、インクに透明性を付与する等の働き
をする樹脂と、色材とを含み、さらには、これらの組成
に加えて、望ましくは、脂肪族エステル、芳香族エステ
ル、リン酸エステル、オキシ酸エステルより選ばれ、こ
れらを少なくとも1種以上含み、さらに望ましくはフタ
ル酸エステル、脂肪酸エステル、ポリエステル系可塑
剤、エポキシ系可塑剤、トリメリト酸系可塑剤より選ば
れ、これらを少なくとも1種以上含む可塑剤を付与した
ので、インク全体の粘度を上昇させずに融解熱を下げ、
あるいは透明性の向上、可塑性の付与、Haze度の低
減、光沢の付与といった優れた効果が得られるととも
に、各種染料、特にブラック、シアン染料に対して優秀
な溶解性を示すようになる等、ホットメルト型インクジ
ェット記録に使用できるインクとして、きわめて高性能
で、且つ鮮明な熱溶融性インクを提供できる。
を示す図である。
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 室温より高温の状態の下でインクを加熱
溶融して記録が行われるホットメルト型インクジェット
記録装置に用いられる熱溶融性インクにおいて、常温で
固体であり、50℃〜150℃の融点を有するワックス
と、樹脂と、色材と、可塑剤とを含むことを特徴とする
熱溶融性インク。 - 【請求項2】 前記可塑剤は、分子量100〜1000
0のものからなることを特徴とする請求項1記載の熱溶
融性インク。 - 【請求項3】 前記可塑剤は、脂肪族エステル、芳香族
エステル、リン酸エステル、オキシ酸エステルより選ば
れ、これらを少なくとも1種以上含むことを特徴とする
請求項1または2記載の熱溶融性インク。 - 【請求項4】 前記可塑剤は、フタル酸エステル、脂肪
酸エステル、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑
剤、トリメリト酸系可塑剤より選ばれ、これらを少なく
とも1種以上含むことを特徴とする請求項1または2記
載の熱溶融性インク。 - 【請求項5】 前記樹脂は、重量平均分子量が500以
上のものからなることを特徴とする請求項1乃至4のい
ずれかに記載の熱溶融性インク。 - 【請求項6】 前記色材が染料からなることを特徴とす
る請求項1乃至5のいずれかに記載の熱溶融性インク。
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