JPH101631A - 熱溶融性インク - Google Patents

熱溶融性インク

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JPH101631A
JPH101631A JP15360396A JP15360396A JPH101631A JP H101631 A JPH101631 A JP H101631A JP 15360396 A JP15360396 A JP 15360396A JP 15360396 A JP15360396 A JP 15360396A JP H101631 A JPH101631 A JP H101631A
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ink
wax
resin
melting point
weight
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JP15360396A
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Hidemasa Sawada
秀昌 澤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクとしての基本性能と良好な印字品質を
満足し、印字用紙上及びOHPシート上で良好な透明性
を示し、ホットメルトインクジェットに最適で鮮明な熱
溶融性インクを提供すること。 【解決手段】 熱溶融性インクは、常温において固体で
あり、略50℃以上の温度に融点を持つワックスと樹脂
と色材とを含むみ、上記ワックスの融点よりも樹脂の軟
化点が高い。熱溶融性インクは、図1に示すような手順
で製造することが出来る。FTP−1005(2)、ア
マイドAP−1(4)、バーサミド756(6)、を、
70℃〜250℃、好ましくは100℃〜200℃程度
の温度で加熱溶解し、Neopen Yellow 0
75(8)を混合する。これをディゾルバー(10)に
より200〜10000RPM、好ましくは500〜5
000RPMで攪拌混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に用いられる熱溶融性インクに関する。更に詳し
くは室温より高温の状態の下でインクを加熱溶融して記
録が行われる熱溶融性インクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録方式として
は、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させ
る、いわゆる電界制御方式;ピエゾ素子の振動圧力を利
用してインクを吐出させる、いわゆるドロップオンデマ
ンド方式(圧力パルス方式);高熱によって気泡を形
成、成長させることによって生じる圧力を利用してイン
クを吐出させる、いわゆるサーマルインクジェット方式
等の各種方式が提案されており、これらは極めて高精細
の画面を得ることができる。
【0003】これらのインクジェット記録方式には主溶
媒として水を用いる水性インクと、主溶媒として有機溶
媒を用いる油性インクとが一般に用いられている。水性
インクを用いた印刷画像は、全般に、耐水性に劣ってい
るのに対して、油性インクは、優れた耐水性を有する印
刷画像を提供することが可能である。
【0004】しかしながら、これらの水性及び油性イン
クは、室温では液体のため、記録紙に印刷するとニジミ
が発生しやすく、かつ、十分な印刷濃度が得られず、さ
らに、液体であるがゆえにインクからの析出物の発生が
起こりやすく、ノズル詰まりなどが発生してインクジェ
ット記録方式の信頼性を大きく低下させる原因となる欠
点を有していた。
【0005】これら従来の溶液型のインクの欠点を改良
することを目的として、常温では固体であり、加熱によ
り溶融する熱溶融性インクを使用した、いわゆるホット
メルト型インクジェット記録用油性インクが提案されて
いる。
【0006】具体的には、米国特許第3653932号
明細書においては、セバシン酸ジアルキルエステルを含
有するインク、米国特許第4390369号明細書及び
特開昭58-108271号公報においては、天然ワッ
クスを含有するインク、特開昭59-22973号公報
においては、ステアリン酸を含有するインク、特開昭6
1-83268号公報においては、炭素原子数20〜2
4の酸またはアルコールを含み、さらには、これらと融
点が相対的に高いケトンを含有するインク、特開昭62
-48774号公報においては、高い水酸基価を有する
熱硬化性樹脂と、150℃より融点を有する固体有機溶
媒と、少量の染料物質とを含むインク、特開昭62-1
12627号公報においては、色材と、室温で固体であ
り室温より高温に加熱すると液化する第1の溶媒と、該
第1の溶媒を溶解する室温で液体でかつ揮発性の高い第
2の溶媒とからなるインク、特開昭62-295973
号公報においては、極性基を有する合成ワックスと該ワ
ックスに可溶な染料を含有するインク、等が提案されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の熱溶融性インクは、樹脂及びワックスを混合するとき
樹脂の軟化点をワックスの融点と関連づけて考え、ワッ
クスの融点よりも樹脂の軟化点が高いインク組成を製作
し、ワックスの結晶化を妨げることにより透明性を向上
させた物はなかった。
【0008】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、インクとしての基本性能と良好
な印字品質を満足し、印字用紙上及びOHPシート上で
良好な透明性を示し、ホットメルトインクジェットに最
適で鮮明な熱溶融性インクを提供することが目的であ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1記載の熱溶融性インクは、常温において固体
であり、略50℃以上の温度に融点を持つワックスと、
樹脂と、色材とを含み、このワックスの融点よりも樹脂
の軟化点が高いことを特徴としている。ここでいう樹脂
の軟化点とは環球法により測定されるもののことをさ
す。しかし結晶性の樹脂においてはDSC法により測定
される物でも良い。またワックスの融点とはDSC法に
より測定される物のことをさす。
【0010】請求項1記載の熱溶融性インクにおいて
は、ワックス類はインクの主材となり、熱特性及び粘度
等インクの特性を決定するものである。樹脂は印刷用紙
への接着性の付与、あるいはインクの粘度制御といった
働きをする。色材はインク組成に色を付与するものであ
る。このワックスの融点よりも樹脂の軟化点が高いこと
により、ワックスの結晶化が樹脂の微細結晶により妨げ
られ、透明度の高いインクを提供することができる。そ
してインク自体の透明度が増したことにより、OHP用
紙に対する印字品質が向上する。これを用いて実際に印
字を行ったとき、印刷用紙は当然のことながらOHP用
紙にも良好で鮮明な画像を形成することが出来、ホット
メルトインクジェットインクに使用できる高性能で透明
な熱溶融性インクを提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0012】本発明を実施した熱溶融性インクは、融点
50〜150℃のワックス類を20〜80重量%、及び
重量平均分子量が500以上の樹脂5〜60重量%、着
色剤として染料0.1〜10重量%、好ましくは0.5
〜8重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%を成分と
して含有することにより成る。
【0013】本実施形態のインクに用いられるワックス
としては常温で固定であり、加熱することにより溶融す
るものであればよいが、室温は季節や使用地域や使用状
況に応じて変動するため、ほぼ50℃よりも低温では固
体のものが好ましい。また、融点については、インクジ
ェットプリンタに搭載されるインク加熱機構で容易に加
熱できしかもプリンタの構造体に影響が及ばない温度以
下の温度が好ましい。通常市販されているものではその
入手性から150℃までのものが実用的である。従っ
て、ワックスの融点として50℃〜150℃のものが好
ましく、しかも熱に対して安定なものが好ましい。
【0014】このワックスとしては、例えば、石油ワッ
クス、望ましくはパラフィンワックスまたはマイクロク
リスタリンワックスや、植物系ワックス、望ましくはキ
ャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワッ
クス、またはホホバ固体ロウや、動物系ワックス、望ま
しくはミツロウ、ラノリンまたは鯨ロウや、鉱物系ワッ
クス、望ましくはモンタンワックスや、合成炭化水素、
望ましくはフィッシャートロプシュワックスまたはポリ
エチレンワックスや、水素化ワックス、望ましくは硬化
ヒマシ油または硬化ヒマシ油誘導体や、変性ワックス、
望ましくはモンタンワックス誘導体、パラフィンワック
ス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体または
ポリエチレンワックス誘導体や、高級脂肪酸、望ましく
はベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン
酸、またはラウリン酸や、高級アルコール、望ましくは
ステアリルアルコール、またはベヘニルアルコールや、
ヒドロキシステアリン酸、望ましくは12−ヒドロキシ
ステアリン酸または12−ヒドロキシステアリン酸誘導
体や、ケトン、望ましくはステアロンまたはラウロン
や、アミン、望ましくはドデシルアミン、テトラデシル
アミンまたはオクタデシルアミンや、エステル、望まし
くはステアリン酸メチル、ステアリン酸オクタデシル、
グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレング
リコール脂肪酸エステル、またはポリオキシエチレン脂
肪酸エステルや、重合ワックス、望ましくはα−オレフ
ィン無水マレイン酸共重合体ワックス等の従来公知のワ
ックスのいずれかを特に限定することなく用いることが
できる。
【0015】これらのワックスは単独でもしくは2種以
上を混合して用いることができ、上記インク中に20〜
80重量%の範囲で含有されることが望ましい。すなわ
ちワックスの含有量が20%未満であると、他の添加剤
の特性が全面に出てくるためインクの融点が高くなった
り定まらなくなったりして、インクジェットの吐出温度
においてインクがシャープに溶けなくなる。但し、他の
添加剤を適当に選出して、それらの融点とワックスの融
点がほぼ等しくなるように揃えて使用した場合はその限
りでない。また含有量が80重量%を越えるとインクと
して充分な溶融粘度が出ず、印刷用紙につきがたくな
る。
【0016】本実施形態に用いられる樹脂は印刷用紙へ
の接着性の付与、あるいはインクの粘度制御、としての
働きをする。
【0017】また、前記樹脂の分子量については、示差
屈折計を検出器としたゲル浸透クロマトグラフィ−、も
しくは熱伝導度計を検出器とした昇温ガスクロマトグラ
フィ−により分子量分別を行い、その結果から得られる
重量平均分子量MWが、望ましくは500以上5000
00以下であって、さらに望ましくは600以上400
000以下であって、最も望ましくは700以上300
000以下である。また、樹脂の軟化点は上記したワッ
クスの融点よりも高いものを用いる。ここで、軟化点と
しては、環球法により測定される物のことをさす。しか
し結晶性の樹脂においてはDSC法により測定される物
でも良い。またワックスの融点とはDSC法により測定
される物のことをさす。
【0018】前記樹脂としては、油溶性樹脂が望まし
い。該油溶性樹脂としては、例えば、オレフィン系樹
脂、望ましくはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂
またはポリイソブチレン樹脂や、ビニル系樹脂、望まし
くはエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂,塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂または酢酸ビニル樹脂またはエチレ
ン−塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂や、アクリル系樹脂、
望ましくはメタクリル酸エステル樹脂,ポリアクリル酸
エステル樹脂,エチレン−エチルアクリレ−ト共重合樹
脂またはエチレン−メタクリル酸共重合樹脂や、フェノ
−ル樹脂や、ポリウレタン樹脂や、ポリアミド樹脂や、
ポリエステル樹脂や、ケトン樹脂や、アルキド樹脂や、
ロジン系樹脂や、水素添加ロジン樹脂や、石油樹脂や、
水素添加石油樹脂や、マレイン酸樹脂や、ブチラ−ル樹
脂や、テルペン樹脂や、水素添加テルペン樹脂や、クロ
マン−インデン樹脂等が挙げられる。また、これらの高
分子材料は、単独で用いてもよいし、2種以上混合して
用いてもよく、上記インク中に5〜60重量%の範囲で
含有されることが望ましい。すなわち含有量が5重量%
に満たないと、インクとして充分な溶融粘度が出なかっ
たり、透明性が得られなかったりする。また含有量が6
0重量%を越えると溶融粘度が高くなり、インクジェッ
ト記録に用いられるプリンターヘッドの作動温度では良
好なインクの吐出が難しくなってしまう。
【0019】本実施形態で使用する色材としては、従来
から油性インク組成物に用いられている染料及び顔料で
あればどれでも使用可能である。顔料においては、有機
無機を問わず印刷の技術分野で一般に用いられるものを
用いることができる。具体的には、例えばカーボンブラ
ック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイ
エロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化ク
ロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラ
マリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ア
ゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔
料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、ス
レン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオイ
ンジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等
の従来公知の顔料を特に限定することなく用いることが
できる。これらの顔料は、組み合わせて使用することも
可能である。
【0020】本発明で使用する染料としては、従来から
油性インク組成物に用いられている染料であればどれで
も使用可能であるが、アゾ染料、ジスアゾ染料、金属錯
塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジ
ゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、シアニ
ン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベ
ンゾキノン染料、ナフトキノン染料、キサンテン染料、
フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油
溶性染料が好ましく、これらの染料は、組み合わせて使
用することも可能である。これらは上記インク中に0.
1〜10重量%、プリンターの発色性も考慮すると好ま
しくは0.5〜8重量%、また、プリンターの動作時の
熱変化でインクから凝集あるいは析出しない保証とし
て、更に好ましくは0.7〜5重量%である。
【0021】
【実施例】
〈実施例1〉実施例1におけるビヒクルとしての常温固
体ワックスは、N−オレイルステアリン酸アマイド(ニ
ッカアマイドOS、日本化成社製、融点74℃)、ステ
アリン酸アマイドワックス(アマイドAP−1、日本化
成社製、融点100℃)、樹脂としてはポリアミド樹脂
(バーサミド756、ヘンケル白水社製、軟化点102
〜112℃)、染料は油溶性染料C.I.Soluve
nt Yellow162(Neopen Yello
w 075、BASF社製)である。
【0022】 インク処方 ニッカアマイドOS 53重量% アマイドAP−1 20重量% バーサミド756 25重量% Neopen Yellow 075 2重量% 上記熱溶融性インクは、図1に示すような手順で製造す
ることが出来る。
【0023】ニッカアマイドOS(2)、アマイドAP
−1(4)、バーサミド756(6)、を、70℃〜2
50℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度で加
熱溶解し、Neopen Yellow 075(8)
を混合する。これをディゾルバー(10)により200
〜10000RPM、好ましくは500〜5000RP
Mで攪拌混合する。調製された該インク組成物(12)
を東洋濾紙社製加熱濾過装置ににより2μmのメッシュ
フィルター(14)を使用して濾過を行い、最終的な熱
溶融性インク(16)を得る。
【0024】調製された該組成物(16)を110℃に
熱したホットプレート上で溶融させ、OHP用紙(PP
−2500、住友3M社製)上に線巻ロッド(巻線径
0.9mm)によりコートしたところ、色彩が鮮明で透
明なインク膜が得られた。HAZE度計(スガ試験器
(株)製)により測定すると16.6%であった。
【0025】上記のインクをインクジェットプリンター
に搭載し、印刷を行うとプリンターヘッドの目づまりが
なく、記録紙上で鮮明な印字が得られた。更にOHP用
紙にも良好に印字でき、その印字物は光を良好に透過し
た。
【0026】〈実施例2〉実施例2におけるビヒクルと
しての常温固体ワックスは、フィッシャートロプシュワ
ックス(FTP−1005、日本精蝋社製、融点98
℃)、ステアリン酸アマイドワックス(アマイドAP−
1、日本化成社製、融点100℃)、樹脂としては水添
石油樹脂(アルコンP−115、荒川化学工業社製、軟
化点115℃)、染料は油溶性染料C.I.Soliv
ent Blue 70(Neopen Blue 8
08、BASF社製)である。
【0027】 インク処方 FTP−1005 60重量% アマイドAP−1 18重量% アルコンP−115 20重量% Neopen Blue 808 2重量% 上記熱溶融性インクは、実施例1と同様な手順で製造す
ることが出来る。
【0028】前記FTP−1005、アマイドAP−
1、アルコンP−115、を、70℃〜250℃、好ま
しくは100℃〜200℃程度の温度で加熱溶解し、N
eopen Blue 808を混合する。これをディ
ゾルバー により200〜10000RPM、好ましく
は500〜5000RPMで攪拌混合する。調整された
該インク組成物を東洋濾紙社製加熱濾過装置ににより2
μmのメッシュフィルターを使用して濾過を行い、最終
的な熱溶融性インクを得る。
【0029】調製された該組成物を110℃に熱したホ
ットプレート上で溶融させ、OHP用紙(PP−250
0、住友3M社製)上に線巻ロッド(巻線径0.9m
m)によりコートしたところ、色彩が鮮明で透明なイン
ク膜が得られた。HAZE度計(スガ試験器(株)製)
により測定すると20.2%であった。
【0030】上記のインクをインクジェットプリンター
に搭載し、印刷を行うとプリンターヘッドの目づまりが
なく、記録紙上で鮮明な印字が得られた。
【0031】〈比較例1〉比較例1におけるビヒクルと
しての常温固体ワックスは、マイクロクリスタリンワッ
クス(Hi−Mic2095、日本精蝋社製、融点10
1℃)ステアリン酸アマイドワックス(アマイドAP−
1、日本化成社製、融点100℃)、樹脂としては水添
石油樹脂(アルコンP−90、荒川化学工業社製、軟化
点90℃)、染料は油溶性染料C.I.Soluven
t Yellow 162(Neopen Yello
w 075、BASF社製)である。
【0032】比較例1におけるインク組成は以下のよう
なものである。
【0033】 インク処方 Hi−Mic2095 50重量% アマイドAP−1 20重量% アルコンP−90 28重量% Neopen Yellow 075 2重量% 上記比較例1のホットメルトインクは以下のような方法
で調整することができる。
【0034】Hi−Mic2095、アマイドAP−
1、アルコンP−90、を、70℃〜250℃、好まし
くは100℃〜200℃程度の温度で加熱溶解し、Ne
open Yellow 075を混合する。これをデ
ィゾルバーにより200〜10000RPM、好ましく
は500〜5000RPMで攪拌混合する。調製された
該インク組成物を東洋濾紙社製加熱濾過装置ににより2
μmのメッシュフィルターを使用して濾過を行い、最終
的な熱溶融性インクを得る。
【0035】調製された該組成物を110℃に熱したホ
ットプレート上で溶融させ、OHP用紙(PP−250
0、住友3M社製)上に線巻ロッド(巻線径0.9m
m)によりコートしたところ、実施例1のインクと比べ
て明らかに透明度が落ちた。HAZE度計(スガ試験器
(株)製)により測定すると50.1%もの値があっ
た。
【0036】さらに該組成物を120℃に熱したスライ
ドグラス上に2〜3滴のせて溶融させ、その上にカバ−
グラスをおいて軽く押え、これをニコン社製顕微鏡(X
F−UNR)にて透過光による観察を行った結果、ワッ
クスの結晶が多数観察された。
【0037】〈比較例2〉比較例2におけるビヒクルと
しての常温固体ワックスは、パラフィンワックス(パラ
フィンワックス標準品155、日本精蝋社製、融点69
℃)、メチレンビスステアリン酸アマイド(ビスアマイ
ド、日本化成社製、融点143℃)、樹脂としてはポリ
アミド樹脂(バーサミド756、ヘンケル白水社製、軟
化点102〜112℃)、染料は油溶性染料C.I.S
olivent Blue 70(Neopen Bl
ue 808、BASF社製)である。
【0038】 インク処方 パラフィンワックス標準品155 49重量% ビスアマイド 25重量% バーサミド756 24重量% Neopen Blue 808 2重量% 上記熱溶融性インクは、実施例1と同様な手順で製造す
ることが出来る。前記パラフィンワックス標準品15
5、ビスアマイド、バーサミド756を、70℃〜25
0℃、好ましくは100℃〜200℃程度の温度で加熱
溶解し、Neopen Blue 808を混合する。
これをディゾルバー により200〜10000RP
M、好ましくは500〜5000RPMで攪拌混合す
る。調整された該インク組成物を東洋濾紙社製加熱濾過
装置ににより2μmのメッシュフィルターを使用して濾
過を行い、最終的な熱溶融性インクを得る。
【0039】調製された該組成物を110℃に熱したホ
ットプレート上で溶融させ、OHP用紙(PP−250
0、住友3M社製)上に線巻ロッド(巻線径0.9m
m)によりコートしたところ、実施例1のインクと比べ
て明らかに透明度が落ちた。HAZE度計(スガ試験器
(株)製)により測定すると42.6%もの値があっ
た。
【0040】さらに該組成物を120℃に熱したスライ
ドグラス上に2〜3滴のせて溶融させ、その上にカバ−
グラスをおいて軽く押え、これをニコン社製顕微鏡(X
F−UNR)にて透過光による観察を行った結果、ワッ
クスの結晶が多数観察された。
【0041】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、請
求項1の熱溶融性インクは、常温において固体であり、
略50℃以上の温度に融点を持つワックスと、樹脂と、
色材とを含み、このワックスの融点よりも樹脂の軟化点
が高いことを特徴としている。これによりワックスの結
晶化が樹脂の微細結晶に妨げられ、透明度の高いインク
を提供することを可能にする。そしてインク自体の透明
度が増したことにより、OHP用紙に対する印字品質が
向上する。これを用いて実際に印字を行ったとき、印刷
用紙は当然のことながらOHP用紙にも良好で鮮明な画
像を形成することが出来るとともに、OHPの投影面に
もOHPに付着したインクの色が忠実に再現が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるインク製造方法を示す
図である。
【符号の説明】
2 ニッカアマイドOS 4 アマイドAP−1 6 バーサミド756 8 Neopen Yellow 075

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温において固体であり、略50℃以上
    の温度に融点を持つワックスと、樹脂と、色材とを含む
    ことを特徴とする熱溶融性インクにおいて、上記ワック
    スの融点よりも樹脂の軟化点が高いことを特徴とする熱
    溶融性インク。
JP15360396A 1996-06-14 1996-06-14 熱溶融性インク Pending JPH101631A (ja)

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