JPH0834157A - 蓄光性熱変色性積層体 - Google Patents

蓄光性熱変色性積層体

Info

Publication number
JPH0834157A
JPH0834157A JP6191905A JP19190594A JPH0834157A JP H0834157 A JPH0834157 A JP H0834157A JP 6191905 A JP6191905 A JP 6191905A JP 19190594 A JP19190594 A JP 19190594A JP H0834157 A JPH0834157 A JP H0834157A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
thermochromic
parts
pigment
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6191905A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiyuki Yasuda
満行 安田
Yutaka Shibahashi
裕 柴橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pilot Ink Co Ltd filed Critical Pilot Ink Co Ltd
Priority to JP6191905A priority Critical patent/JPH0834157A/ja
Publication of JPH0834157A publication Critical patent/JPH0834157A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Printing Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓄光性顔料による残光効果と熱変色性材料に
よる変色効果の両効果を有効に発現させると共に蓄光性
顔料の残光輝度を効果的に調整する蓄光性熱変色性積層
体を提供する。 【構成】 蓄光性顔料層2の下層に、温度変化によって
色変化して反射率を変化させる熱変色層3を積層して、
蓄光性熱変色性積層体1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄光性熱変色性積層体
に関する。更に詳細には、蓄光性顔料の残光の輝度を温
度変化により調整可能に構成した蓄光性熱変色性積層体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より装飾効果を高める為に、蓄光性
顔料による模様と熱変色による模様を併設する試みが実
開平2−7694号公報等に開示されているが、蓄光性
材料の残光の発光輝度を熱変色材との組み合わせにより
調整させる具体的な実用性を満たす提案は未だ開示され
ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】蓄光性材料は、太陽、
電灯等の光線を吸収、蓄積し、暗所において光を徐々に
放出、発光する(これを残光とよんでいる)特性を有し
ているが、前記特性を温度変化による変色特性と組合わ
せて調整、発現させる積層構造体を提案し、この種の蓄
光性材料の実用性を更に高め、多様な分野に適用可能な
蓄光性熱変色性積層体を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を図面について説
明する(図1〜図2参照)。本発明は、蓄光性顔料の残
光の輝度を温度変化により調整可能に構成した積層体で
あって、蓄光性顔料層2の下層に熱変色層3を積層した
ことを特徴とする蓄光性熱変色性積層体1を要件とす
る。更には、熱変色層3は、電子供与性呈色性有機化合
物、電子受容性化合物及び前記両者の反応を可逆的に生
起させる有機化合物媒体の三成分を必須とする相溶体を
内包させたマイクロカプセル顔料をバインダー中に分散
状態に固着させた層であり、蓄光性顔料層2は、蓄光性
顔料をバインダー中に分散状態に固着させた層であるこ
と、熱変色層3は蓄光性顔料層2の発光最大波長におけ
る反射率が発色状態で0%〜80%、消色状態における
白色支持体上における該熱変色層3の反射率が40%〜
100%の範囲にあり、前記両者の反射率の差が少なく
とも20%以上であること等を要件とするものである。
【0005】本発明の基本的構成を説明する。前記熱変
色層3は支持体上に形成され、前記熱変色層3に蓄光性
顔料層2が積層された構成、支持体が熱変色顔料がブレ
ンドされて成形されており支持体自体が熱変色層3を構
成したもの、透明支持体の背面に蓄光性顔料層2が形成
され、前記蓄光性顔料層2の下層に熱変色層3が積層さ
れ、前記透明支持体側を外面となした構成等を例示でき
る。前記構成において、熱変色層3の下層には更に非熱
変色層を適宜に設けることもできる。又、積層体1の表
面又は裏面にクリヤーコート層或いはラミネート層等を
適宜に積層させることができるし、熱変色層3と蓄光性
顔料層2との間に透明なクリヤーコート層或いはラミネ
ート層を介在させることができる。蓄光性顔料層2は、
蓄光性顔料を含む印刷インキ、塗料によるコーティング
によって形成できるが、透明乃至半透明樹脂等に蓄光性
顔料をブレンドして形成されたフィルムや比較的肉薄の
成型体として形成されたものであってもよい。蓄光性顔
料は、従来より公知のCaS/Bi系、CaSrS/B
i系、ZnS/Cu系、ZnCdS/Cu系、SrAl
2 4 /稀土類金属系等のものが適用でき、バインダー
を含む媒体中に分散されて塗料、インキ等の形態となし
て適用される。
【0006】熱変色層3は、従来より公知の熱変色性材
料、例えば、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性
化合物、及び前記両者の呈色反応を可逆的に生起させる
有機化合物媒体の三成分を必須とする熱変色性材料又は
前記成分の樹脂固溶体の微粒子の形態の熱変色性を示す
熱変色性材料(例えば、特公昭51−35414号公
報、特公昭51−44706号公報、特公平1−293
98号公報等)を挙げることができる。前記は所定の温
度(変色点)を境として、その温度で変色し、変化前後
の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在し
えない。即ち、もう一方の状態は、その状態が発現する
のに要する熱又は冷熱が適用されている間は維持される
が、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば、常温域で呈す
る状態に戻る(所謂、温度変化による温度−色濃度につ
いて小さいヒステリシス幅を示して変色するタイプであ
る。又、本出願人が先に提案した特公平4−17154
号公報に開示されている、大きなヒステリシス特性を示
して変色する色彩記憶性感温性材料(即ち、温度変化に
よる着色濃度をプロットした曲線の形状が、温度を変色
温度域より低温側から温度を上昇させていく場合と逆に
変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大き
く異なる経路を辿って変色するタイプ:低温側変色点と
高温側変色点の間の常温域において、前記低温側変色点
以下又は高温側変色点以上の温度で変化させた様相を記
憶保持できる)で彩色された熱変色層が挙げられる。前
記に於ける熱変色性材料は、通常、微小カプセルに内包
され、バインダーを含む媒体中に分散されて、インキ、
塗料などの色材として適用され、支持体表面に熱変色層
が形成されるが非微小カプセル形態であってもよい。更
には、前記微小カプセルを熱可塑性或いは熱硬化性樹脂
等にブレンドして成形し、一体的に表面に熱変色層が形
成されたものであってもよい。
【0007】前記熱変色層3及び蓄光性顔料層2を形成
するための媒体の例を以下に例示する。蒸発乾燥型(樹
脂/溶剤型)として、ロジン、シェラック、カゼイン、
ロジン−マレイン酸樹脂、アルキッド樹脂、セルロース
誘導体、石油樹脂、低分子ポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリアクリル酸エステル系共重合体、変性ゴム、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルピロリドン−酢酸ビニル共重合体等の樹脂を石油系溶
剤、芳香族溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、アルコール系
溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤及び水に溶解させ
た溶液等が挙げられる。冷却固化型(ホットメルト型)
として、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス等が挙げられる。浸透乾燥型
(樹脂/石油系溶剤型)として、ロジン、ロジン系誘導
体等の樹脂をマシン油、スピンドル油、灯油などに溶解
した溶液等が挙げられる。エマルジョン型として、ポリ
酢酸ビニル系、スチレン−ブタジエン系、アクリル系等
が挙げられる。酸化重合型として、重合アマニ油、桐
油、脱水ヒマシ油等の乾性油及び大豆油変性アルキッド
樹脂、椰子油変性アルキッド樹脂、アマニ油変性アルキ
ッド樹脂等の油変性アルキッド樹脂等が挙げられる。熱
硬化型として、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、アクリ
ル樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、マレ
イン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリヤ樹脂、アクリル−ウ
レタン樹脂等が挙げられる。光硬化型として、光重合性
アクリル酸系樹脂、光硬化性エポキシ樹脂等が挙げられ
る。水溶性合成樹脂塗料として、水溶性アルキッド樹
脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性フェ
ノール樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性エポキシ樹
脂、水溶性ポリブタジエン樹脂等が挙げられる。
【0008】本発明は前記構成において、熱変色層3
は、蓄光性顔料層の発光最大波長における反射率が、発
色状態で0%〜80%、消色状態で白色支持体上におけ
る反射率が40%〜100%の範囲にあり、前記両者の
光反射率の差が少なくとも20%以上であるとき残光の
輝度の調整に効果的に寄与する。
【0009】この点を説明すれば、熱変色層の発色状態
における色は、黒色が大凡反射率0%にあり、黒色から
無色に熱変色層が変化し、下地の白色を反射させる(反
射率大凡100%)系が最も顕著なコントラストを与え
る。即ち、黒色状態では光の吸収度が最大であり、蓄光
性顔料の残光の輝度の発現に寄与せず、下地が白色状態
にあるとき、前記残光の輝度の発現に最大の効果をもた
らす。前記発、消色時の反射率の要件を満たす、変色特
性をもつ熱変色層が有効であるが、前記に加えて前記両
者の反射率の差が20%以上(好ましくは、30%以
上)の要件を満たす変色特性を示す熱変色層を備えた系
が効果的であり、20%未満の系では前記コントラスト
が小さすぎて効果的な視覚効果を与えない。
【0010】
【作用】本発明積層体は、蓄光性顔料層の下層に熱変色
層が設けられており、前記蓄光性顔料層は表層として直
接的に光を効果的に吸収し、背面の熱変色層は温度変化
により発、消色して反射率を変化させ、前記蓄光性顔料
層における蓄光性顔料の残光の輝度を調整する。明所に
あっては、蓄光性顔料層の色を看者に視覚させず、熱変
色層の色を視覚させ、暗所にあっては、熱変色層の発、
消色状態における反射率の変化に伴う蓄光性顔料層の蓄
光性顔料の残光の輝度の強弱を調整した発光を看者に視
覚させる。ここで、蓄光性顔料の発光特性と熱変色層の
可視光線の反射吸収効果の相乗作用により、暗所におけ
る残光の輝度の変化を視覚させるものである。具体的に
は、蓄光性顔料は、200〜450nmの光を吸収し励
起状態になり、前記吸収した光エネルギーを吸収した光
の波長より長波長の光(可視光)として徐々に放出する
ものである。例えば、硫化亜鉛顔料(ZnS/Cu系)
は、200〜450nmの光を吸収し、530nmの黄
緑色の光を発する。前記黄緑色の光は明所では殆ど看者
には視覚されないが、太陽光、電灯等の下で十分光を吸
収させた後、暗所においては、該黄緑色の光は看者に1
時間程度視覚される。前記蓄光性顔料(ZnS/Cu
系)を透明樹脂中に分散固着形成した蓄光性顔料層の下
層が白色の場合には、暗所での残光は下層の白色で反射
された光と直接光とで強められ輝度が強く視覚される。
一方、下層が黒色の場合には、暗所での残光は下層の黒
色で吸収され殆ど視覚されなくなる。従って、下層を温
度変化により可逆的に白色状態或いは黒色状態(具体的
例として、白色支持体上に黒色−無色に可逆的に変化す
る熱変色層を配設)に変化させることにより、暗所にて
看者に発光状態と消光状態の可逆的状態変化を視覚させ
ることが出来る。前記状態変化は、蓄光性顔料の発光最
大波長における熱変色層の反射率に依存し、発色状態と
消色状態の反射率が異なる多様な組合わせが可能であ
り、黒色−白色間の可逆的変化に限らず、前記の中間的
な反射率を与える多彩な色変化の組み合わせが有効であ
り、これによって残光の輝度を微妙に調整できる。
【0011】
【実施例】次に具体的に実施例を示す。実施例中の部は
重量部である。尚、本発明における反射率の測定は、熱
変色層を設けた素材を試料として、熱変色層の未設の同
一素材を比較対照試料とし、分光光度計((株)日立製
作所製、自記分光光度計U−3210型を使用)にて特
定波長の反射率を測定した。
【0012】実施例1 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオ
ラン3部、ビスフェノールA5部、ステアリルアルコー
ル30部、ラウリン酸ステアリル20部からなる可逆熱
変色性材料をエポキシ樹脂皮膜で内包した可逆熱変色性
マイクロカプセル顔料(消色温度40℃、着色温度36
℃)30部、エチレン−酢酸ビニル系共重合エマルジョ
ン50部、消泡剤0.5部を分散し、白色紙上にスクリ
ーン印刷し、着色時の530nmにおける反射率が10
%、消色時の530nmにおける反射率が90%である
熱変色層を設けた。次に、蓄光顔料(蓄光顔料GSS、
根本特殊化学(株)製、発光最大波長530nm)50
部、アクリル樹脂12部、消泡剤等の補助剤3部、酢酸
ブチル20部、芳香族系中沸点溶剤15部を均一に分散
したインキを、前記熱変色層上にスクリーン印刷を行
い、蓄光性熱変色性印刷物を得た。前記印刷物は、明所
において、36℃以下では黒色を呈しており、40℃以
上になると白色を呈する。又、前記印刷物を蛍光灯の5
00Luxの照度下で40分間照射した後、暗所にて前
記印刷物を見ると室温では残光が見えない状態で、40
℃以上に加温すると、加温した部分は黄緑色の残光が見
え、再び室温に戻すと、黄緑色の残光が見えなくなっ
た。
【0013】実施例2 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオ
ラン3部、ビスフェノールA5部、ステアリン酸ネオペ
ンチル50部からなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹脂
皮膜で内包した可逆熱変色性色彩記憶性マイクロカプセ
ル顔料(消色温度30℃、着色温度15℃)30部、ア
クリル酸エステル樹脂エマルジョン70部、架橋剤1部
を分散し、ロータリースクリーン印刷により、白色ナイ
ロン生地にスクリーン印刷し、着色時の530nmにお
ける反射率が6%、消色時の530nmにおける反射率
が90%である熱変色層を設けた。次に、蓄光顔料(蓄
光顔料GSS、根本特殊化学(株)製、発光最大波長5
30nm)50部、アクリル酸エステル樹脂40部、シ
リコーン系消泡剤0.5部、酢酸ブチル20部、芳香族
系中沸点溶剤15部を均一に分散したインキを、同様に
ロータリースクリーン印刷を行い、蓄光性熱変色性布帛
を得た。前記布帛は、明所において、15℃以下では黒
色を呈しており、30℃以上になると黒色は消え、白色
に変化し、室温でこの状態を維持した。次に、再び15
℃以下にすると、白色から黒色へ変化し、室温でこの状
態を維持した。また、前記布帛を蛍光灯の500Lux
の照度下で10分間照射した後、暗所にて前記布帛を見
ると、15℃以下では残光が視覚されないが、30℃以
上になると、黄緑色の残光が見え、室温でこの状態を維
持した。次に、再び15℃以下にすると黄緑色の残光は
消え、室温でこの状態を維持した。
【0014】実施例3 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオ
ラン3部、ビスフェノールA5部、ミリスチルアルコー
ル25部、ミリスチン酸デシル25部からなる可逆熱変
色性材料をエポキシ樹脂皮膜で内包した可逆熱変色性マ
イクロカプセル顔料(約10℃以下で黒色、約15℃以
上で無色)15部、3−(2−エトキシ−4−ジエチル
アミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)−4−アザフタリド1部、ビスフェ
ノールA4部、セチルアルコール25部、カプリン酸ス
テアリル25部からなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹
脂皮膜で内包した可逆熱変色性顔料(約30℃以下で青
色、約30℃以上で無色)15部、ウレタン樹脂エマル
ジョン70部を分散し、白色ポリエステル生地にスクリ
ーン印刷し、10℃以下(黒色を呈する)での520n
mにおける反射率が5%、15℃以上、30℃以下(青
色を呈する)での520nmにおける反射率が35%、
30℃以上(白色を呈する)での520nmにおける反
射率が85%である熱変色層を設けた。次に、蓄光性顔
料(N夜光、根本特殊化学(株)製、発光最大波長52
0nm)30部、アクリル酸エステル樹脂エマルジョン
70部、架橋剤1部、消泡剤0.5部を分散したインキ
を同様にスクリーン印刷を行ない、蓄光性熱変色性布帛
を得た。前記布帛は、明所において10℃以下では黒色
を呈しており、15℃以上30℃以下では青色に変化
し、30℃以上では白色を呈する。また、前記布帛を蛍
光灯の500Luxの照度下で30分間照射した後、暗
所にて布帛を見ると、室温(15℃以上30℃以下)で
は淡黄緑色の残光が見え、10℃以下に冷却すると冷却
した部分の残光が消え、再び室温にもどすと淡黄緑色の
残光が見える。また、30℃以上に加温すると、加温し
た部分の残光輝度が大きくなり、淡黄緑色から輝度が強
い黄緑色へ変化し、再び室温にもどすと、輝度は弱くな
り淡黄緑色となった。
【0015】実施例4 1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン3部、
ビスフェノールA5部、ステアリン酸n−ブチル50部
からなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹脂皮膜で内包し
た可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(約30℃以下で
ピンク色、約30℃以上で無色)10部、蛍光イエロー
顔料2部、50%アクリル樹脂/キシレン溶液50部、
キシレン30部及びメチルイソブチルケトン30部を攪
拌、混合し、白色塩化ビニルシートにスプレーガンにて
スプレー塗装し、着色時の530nmにおける反射率が
8%、消色時の530nmにおける反射率が90%であ
る熱変色層を設けた。次に、蓄光顔料(蓄光顔料GS
S、根本特殊化学(株)製、発光最大波長530nm)
30部、50%アクリル樹脂/キシレン溶液50部、キ
シレン30部及びメチルイソブチルケトン30部を攪
拌、混合し、前記熱変色層上に、スプレーガンにてスプ
レー塗装し、蓄光性顔料層を設け、蓄光性熱変色性シー
トを得た。前記シートは、明所において、20℃以下で
は赤色を呈しており、20℃以上では蛍光黄色を呈す
る。また、前記シートを蛍光灯の500Luxの照度下
で5分間照射した後、暗所にて前記シートを見ると、室
温では、淡黄緑色の残光が微かに見え、20℃以上に加
温すると、加温した部分の残光輝度が大きくなり、淡黄
緑色から輝度が強い黄緑色へ変化し、再び室温にもどす
と、輝度は弱くなり淡黄緑色の残光が微かに見える程度
となった。
【0016】実施例5 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオ
ラン3部、ビスフェノールA5部、ステアリン酸ネオペ
ンチル50部からなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹脂
皮膜で内包した可逆熱変色性色彩記憶性マイクロカプセ
ル顔料(消色温度30℃、着色温度15℃)30部、ア
クリル酸エステル樹脂エマルジョン70部、架橋剤1部
を分散し、スクリーン印刷により、白色地にオレンジ
色、黄色および青色の水玉模様の生地の上に印刷し、着
色時の520nmにおける反射率が6%、消色時の52
0nmにおける反射率が90%である熱変色層を前記水
玉模様の生地の上に設けた。次に、蓄光顔料(N夜光、
根本特殊化学(株)製、発光最大波長520nm)50
部、アクリル酸エステル樹脂40部、シリコーン系消泡
剤0.5部酢酸ブチル20部、芳香族系中沸点溶剤15
部を均一に分散したインキを、同様に前記熱変色上にス
クリーン印刷を行い、蓄光性熱変色性布帛を得た。前記
布帛は、明所において、15℃以下では黒色を呈してお
り、30℃以上になると黒色は消え、白色地にオレンジ
色、黄色および青色の水玉模様が現れ、室温でこの状態
を維持した。次に、再び15℃以下にすると、白色地に
オレンジ色、黄色および青色の水玉模様が消え黒色へ変
化し、室温でこの状態を維持した。又、前記布帛を蛍光
灯の500Luxの照度下で1分間照射した後、暗所に
て前記布帛を見ると、15℃以下では残光が見えなく、
30℃以上になると、黄緑色の残光が輝度の異なる水玉
模様として見え、室温でこの状態を維持した。次に、再
び15℃以下にすると黄緑色の残光は消え、室温でこの
状態を維持した。
【0017】実施例6 2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオ
ラン3部、ビスフェノールA5部、セチルアルコール2
5部、カプリン酸ステアリル25部からなる可逆熱変色
性材料をエポキシ樹脂皮膜で内包した可逆熱変色性マイ
クロカプセル顔料(約30℃以下で黒色、約30℃以上
で無色)10部、50%アクリル樹脂/キシレン溶液5
0部、キシレン30部及びメチルイソブチルケトン30
部を攪拌、混合し、白色塩化ビニルシートにスプレーガ
ンにてスプレー塗装し、着色時の600nmにおける反
射率が8%、消色時の600nmにおける反射率が90
%である熱変色層を設けた。次に、蓄光性顔料(ZnC
dS/Cu系、発色最大波長600nm)30部、50
%アクリル樹脂/キシレン溶液50部、キシレン30部
及びメチルイソブチルケトン30部を攪拌、混合し、前
記熱変色層上に、スプレーガンにてスプレー塗装し、蓄
光性顔料層を設け、蓄光性熱変色性シートを得た。前記
シートは、明所において、30℃以下では黒色を呈して
おり、30℃以上では白色を呈する。また、前記シート
を蛍光灯の500Luxの照度下で40分間照射した
後、暗所にて前記シートを見ると、室温では、残光が見
えない状態で、30℃以上に加温すると、加温した部分
は、橙色の残光が見え、再び室温にもどすと、橙色の残
光が見えなくなった。
【0018】比較例 蓄光顔料(蓄光顔料GSS、根本特殊化学(株)製、発
光最大波長530nm)50部、アクリル樹脂12部、
消泡剤等の補助剤3部、酢酸ブチル20部、芳香族系中
沸点溶剤15部を均一に分散したインキを、白色紙上に
スクリーン印刷し、蓄光性顔料層を設けた。次に、2−
アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン
3部、ビスフェノールA5部、ステアリルアルコール3
0部、ラウリン酸ステアリル20部からなる熱変色性材
料をエポキシ樹脂皮膜で被覆した可逆熱変色性マイクロ
カプセル顔料(消色温度40℃、着色温度36℃)30
部、アクリル酸エステル樹脂エマルジョン70部、架橋
剤1部を分散し、ロータリースチレン−酢酸ビニル系共
重合樹脂エマルジョン50部、消泡剤0.5部を分散
し、前記蓄光性顔料層上にスクリ−ン印刷した。前記印
刷物は、明所において、36℃以下では黒色を呈してお
り、40℃以上では白色を呈する。又、印刷物を蛍光灯
の500Luxの照度下で40分間照射した後、暗所に
て前記印刷物を見ると、室温では残光が見えない状態
で、40℃以上に加温しても黄緑色の残光は殆ど確認で
きなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明積層体は、蓄光性顔料層の特性と
熱変色層の特性を共に発現させて視覚させることは勿
論、温度変化による熱変色層の変色に伴って前記蓄光性
顔料層の蓄光性顔料の残光の輝度が調整される。すなわ
ち、暗所にあっては、蓄光性顔料の発する色を視覚さ
せ、明所にあっては、熱変色層の温度変化による色を視
覚させるが、前記暗所での蓄光性顔料の発する残光は熱
変色層の色変化による反射率の変化に依存して変化し、
従来にない複合効果を奏する。従来の蓄光性顔料の夜間
等の暗所での視覚効果を強調する分野は勿論、装飾、玩
具、家庭用品、インテリヤ、スポーツ、屋外用品等、多
様な分野への応用展開が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明蓄光性熱変色性積層体の一実施例の要部
拡大縦断面説明図である。
【図2】図1の積層体の温度変化による状態変化を示す
要部拡大縦断面説明図である。
【符号の説明】
1 蓄光性熱変色性積層体 2 蓄光性顔料層 3 熱変色層 4 支持体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄光性顔料の残光の輝度を温度変化によ
    り調整可能に構成した積層体であって、蓄光性顔料層の
    下層に熱変色層を積層したことを特徴とする蓄光性熱変
    色性積層体。
  2. 【請求項2】 前記熱変色層は、電子供与性呈色性有機
    化合物、電子受容性化合物及び前記両者の呈色反応を可
    逆的に生起させる有機化合物媒体の三成分を必須とする
    相溶体を内包させたマイクロカプセル顔料をバインダー
    中に分散状態に固着させた層であり、蓄光性顔料層は、
    蓄光性顔料をバインダー中に分散状態に固着させた層で
    ある請求項1記載の蓄光性熱変色性積層体。
  3. 【請求項3】 前記熱変色層は、蓄光性顔料層の発光最
    大波長における熱変色層の反射率が、発色状態で0%〜
    80%、消色状態で白色支持体上における反射率が40
    %〜100%の範囲にあり、前記両者の反射率の差が少
    なくとも20%以上である請求項1記載の蓄光性熱変色
    性積層体。
JP6191905A 1994-07-22 1994-07-22 蓄光性熱変色性積層体 Pending JPH0834157A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6191905A JPH0834157A (ja) 1994-07-22 1994-07-22 蓄光性熱変色性積層体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6191905A JPH0834157A (ja) 1994-07-22 1994-07-22 蓄光性熱変色性積層体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0834157A true JPH0834157A (ja) 1996-02-06

Family

ID=16282405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6191905A Pending JPH0834157A (ja) 1994-07-22 1994-07-22 蓄光性熱変色性積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0834157A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003001921A (ja) * 2001-06-25 2003-01-08 Toppan Forms Co Ltd 示温インクを用いた偽造防止用シートの製法
JP2015000567A (ja) * 2013-06-18 2015-01-05 大日本印刷株式会社 情報記録媒体および情報記録媒体の読取方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003001921A (ja) * 2001-06-25 2003-01-08 Toppan Forms Co Ltd 示温インクを用いた偽造防止用シートの製法
JP2015000567A (ja) * 2013-06-18 2015-01-05 大日本印刷株式会社 情報記録媒体および情報記録媒体の読取方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2145496C (en) Thermochromic opaque/transparent composition, laminate member employing the same, and three-dimensional member employing said laminate member and capable of concealing and revealing the interior
JP3396787B2 (ja) 感温変色性色彩記憶性マイクロカプセル顔料
US6485824B2 (en) Reversibly thermochromic light-shielding/light-transmitting laminate member
JPH0834157A (ja) 蓄光性熱変色性積層体
JP2015024582A (ja) 可逆熱変色積層体への粘着層の配設方法および可逆熱変色性貼着体
JP3172810B2 (ja) 熱変色性積層体およびこの積層体を製造する為に使用する組成物とシート
JP2001030404A (ja) 金属光沢調熱変色性積層体
JPH0740660A (ja) 可逆変色性感温記録組成物
JP3172808B2 (ja) 熱変色性積層体およびこの積層体を製造する為に使用する組成物とシート
JPH0872496A (ja) 金属光沢調熱変色性水スライド転写紙及びそれを用いて転写加飾された容器
JPH06271787A (ja) 金属光沢調熱変色性スポーツ用品
JPH08230325A (ja) 金属光沢調熱変色性積層体
JP3172809B2 (ja) 熱変色性積層体およびこの積層体を製造する為に使用する組成物とシート
JPH10146204A (ja) 感温変色性履物
JPH06134915A (ja) 熱変色性積層体
JP3134518U (ja) 蓄光性可逆熱変色性玩具
JP3921146B2 (ja) 着色被膜積層体
JP3245799B2 (ja) 金色の金属光沢色から熱変色する熱変色性塗装膜およびこの塗装膜を製造する為に使用する塗装組成物
JP3200690B2 (ja) メタリック色の金属光沢色から可逆的に熱変色する成形用組成物と、この組成物を用いた成形体
JP2004203907A (ja) 金属光沢調熱変色性液状組成物
JP3245797B2 (ja) メタリック色の金属光沢色から熱変色する熱変色性塗装膜およびこの塗装膜を製造する為に使用する塗装組成物
JP2012188796A (ja) 凹凸状変色性布帛の製造方法
JP2000132127A (ja) 色彩変化表示体
JP3200692B2 (ja) 金色から可逆的に熱変色する成形用組成物とこの組成物を用いた成形体
JPH09309174A (ja) 熱変色性積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040420