JPH08337365A - リニアモータエレベーターの制御装置 - Google Patents

リニアモータエレベーターの制御装置

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JPH08337365A
JPH08337365A JP7147159A JP14715995A JPH08337365A JP H08337365 A JPH08337365 A JP H08337365A JP 7147159 A JP7147159 A JP 7147159A JP 14715995 A JP14715995 A JP 14715995A JP H08337365 A JPH08337365 A JP H08337365A
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primary winding
linear motor
inverter
counterweight
control device
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JP7147159A
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Inventor
Kimimoto Mizuno
公元 水野
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リニアモータエレベーターの非対称巻線によ
る推力リプルを抵減して乗心地を改善する。 【構成】 2組の一次巻線11C,11Dを用い、それ
ぞれインバータ62,63で駆動する。このとき、イン
バータ62の出力周波数fとインバータ63の出力周波
数fとの間に位相差を設定し、これを1/(2f)にす
る。これで、リニアモータ特有の非対称巻線による推力
リプルは相殺される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リニアモータを使用
したエレベーターを制御する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のロープ式エレベーターでは、かご
及びつり合おもりを巻上機で駆動するようにしている。
そのため昇降路の直上部に巻上機を設置する機械室を設
けなければならず、日照権が問題となることがある。そ
こで、近年、機械室が不要なリニアモータエレベーター
が採用されるようになってきた。図6〜図8は例えば平
成5年度電気学会全国大会講演論文集S10−3−1
「リニアドライブへのACドライブ応用(1)リニアモー
タエレベータ」(水野、石井)に記載された両側式平板
リニア誘導モータを応用したエレベーターを示す図で、
図6は全体斜視図、図7はインバータの主回路図、図8
はインバータの制御ブロック線図である。
【0003】図6において、1は昇降路内に立設された
ガイドレール2に案内されるエレベーターのかご、3は
つり合おもりで、かご1とつり合おもり3は昇降路頂部
に設けられた返し車4に巻き掛けられた主索5の両端に
それぞれ結合されている。6は昇降路内に立設されつり
合おもり3の一側に配置されたブレーキガイドレール、
7は同じくつり合おもり3の他側に配置されたリニアモ
ータガイドレールで、2本のL字状部材の間にアルミニ
ウム等の平板状の導体からなるリニアモータの二次導体
8を挟持して横断面T字状に形成されている。
【0004】9はつり合おもり3に設けられ両ガイドレ
ール67面を転動するローラガイド、10は作動すると
ブレーキガイドレール6を挟持するブレーキ、11はリ
ニアモータの一次巻線で、図7に示すようにコイル11
A,11Bが二次導体8をその両側面から挟むように設
けられている。12はかご1用の下部緩衝器、13はつ
り合おもり3用の下部緩衝器である。
【0005】図7において、15はつり合おもり3に設
けられつり合おもり3の位置及び速度を検出するための
パルス信号を出力するエンコーダ、16は一次巻線11
への給電及びエンコーダ15からの信号伝送用の移動ケ
ーブル、17は建物側に設けられリニアモータ駆動用の
インバータを含む制御装置、18は交流電源R,S,T
の交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ、19はコ
ンバータ18の直流側に接続された平滑コンデンサ、2
0はリニアモータから回生されるエネルギー消費用のチ
ョッパ回路で、トランジスタ、抵抗及びフライホイール
ダイオードで構成されている。
【0006】21は平滑コンデンサ19に接続され直流
電圧を可変電圧・可変周波数の交流電圧に変換して一次
巻線11に印加するインバータで、トランジスタ、IG
BT等のスイッチング素子からなっている。22はリニ
アモータ電流を検出する電流検出器、23はインバータ
21、電流検出器22、エンコーダ15及びチョッパ回
路20に接続されたインバータ制御回路である。
【0007】リニア誘導モータの制御も、リニアモータ
特有の巻線の非対称、端効果等の影響を無視した場合
は、基本的に回転式誘導モータと同様であり、その制御
ブロック線図を図8に示す。この図は例えば、「ACサ
ーボシステムの理論と設計の実際」(杉本、小山、玉井
著、総合電子出版社P.122図5.23に示されている回転
式誘導モータのベクトル制御方式インバータの制御ブロ
ック線図である。
【0008】次に、図8の動作の概要を説明する。電流
検出器22Aは、PWM(パルス幅変調)インバータ3
1でPWM変調されて一次巻線11に供給される三相交
流電力のU相の電流iuを検出して、三相交流/γ−δ座
標変換器32へ入力する。また、電流検出器22Bは、
同様に一次巻線コイル11A,11Bに供給されるV相
の電流ivを検出して、三相交流/γ−δ座標変換器32
へ入力する。
【0009】三相交流/γ−δ座標変換器32は式1か
らγ−δ座標直交2軸のγ軸−磁束分電流iγs及びδ
軸−推力分電流iδsを算出する。
【0010】
【数1】
【0011】ここで、θは後述のエンコーダ15から出
力されるパルス列を基に求められる一次巻線11に供給
される電源の位相角である。一方、速度・位置信号処理
器33は、エンコーダ15から出力されるパルス列によ
り、つり合おもり3の速度及び位置を算出する。そし
て、すべリ角周波数電源角周波数演算器34はγ軸−磁
束分電流iγs、δ軸−推力分電流iδs及び速度・位
置信号処理器33の出力に基づいて、式2から電源のす
べり角周波数ωs及び角周波数ωを求める。
【0012】 ωs=M・Rr・iδs/Lr・Φγr ω=ωre+ωs ・・・2 ここに、M : 一次及び二次間の相互インピーダン
ス Rr : 二次側の抵抗 Lr : 二次側の自己インダクタンス Φγr: 二次側のγ軸−鎖交磁束 ωre: エンコーダ15の電気角角速度(つり合おも
り3の速度)
【0013】積分器35は電源の角周波数ωを積分して
電源の位相角θを求め、更に位相角変換器36は電源の
位相角θに対するsinθ及びcosθを算出する。また、磁
束演算器37はγ軸−磁束分電流iγsに基づいて、式
3から二次側のγ軸−鎖交磁束Φγrを算出する。 Φγr=M/(Lr/Rr)S+1・iγs ・・・3 ここに、Sは微分演算子で、d/dtの省略形である。
【0014】位置制御器38はかご1の行先階の位置指
令値θ*rmと、速度・位置信号処理器33から出力され
たつり合おもり3の現在位置とを加算器39で照合した
偏差から、つり合おもり3の移動方向及び速度指令値を
求める。そして、速度制御器40はつり合おもり3の速
度指令値と、速度・位置信号処理器33から出力された
つり合おもり3の現在速度とを加算器41で照合した偏
差からδ軸−推力分電流指令値i*δsを求める。
【0015】δ軸−推力分電流指令値i*δsは、かご
1に設置された荷重検出器42の出力である荷重検出信
号が加算器44で加算され、更に加算器44で推力分電
流iδsとの偏差が算出されて、電流制御器45へ入力
される。電流制御器45はδ軸−推力分電流指令値i*
δsの偏差信号に基づいて、δ軸−必要電圧Vδs'を
求める。
【0016】磁束制御器46は二次側のγ軸の磁束偏
差、すなわち二次側のγ軸−鎖交磁束指令値Φ*γr
と、二次側のγ軸−鎖交磁束Φγrとを加算器47で照
合した偏差から、γ軸−磁束分電流i*γsを求める。
電流制御器48はγ軸−磁束分電流指令値i*γsと、
γ軸−磁束分電流指令値iγsとを加算器49で照合し
た偏差に基づいて、γ軸−必要電圧Vγs'を求める。
【0017】γ−δ直交2軸のそれぞれの必要電圧Vγ
s',Vδs'は、非干渉化制御器50により、必要電圧
Vγs',Vδs'の間の制御偏差を小さくするように、
式4に基づいてフィードフォワード補償され、それぞれ
の必要電圧の制御偏差が加算器51,52で求められ
て、γ−δ/三相交流座標変換器53に入力される。 Vγs=Vγs'−ωσLsiδs Vδs=Vδs'−ω{σLsiγs+(M/Ls)Φγr} ・・・4 ここに、σ=1−{M2/(Ls・Lr)} Ls: 一次側の漏れインダクタンス
【0018】γ−δ/三相交流座標変換器53は式5に
基づいて、γ−δ各軸の必要電圧Vγs,Vδsから三
相電機子電圧Vu〜Vwを算出する。
【0019】
【数2】
【0020】そして、三相電機子電圧Vu〜Vwは、P
WMインバータ31によりPWM変調されて一次巻線1
1に供給される。このように制御されることにより、つ
り合おもり3は一次巻線11と二次導体8との間に発生
する磁気反発力により推力を得て、リニアモータガイド
レール7に沿って直線運転し、これに伴ってかご1は昇
降する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のリ
ニアモータエレベーターの制御装置では、回転式誘導モ
ータと同様に扱っているため、次のような問題点があ
る。 1 リニアモータの一次巻線11は回転式モータとは異
なり、巻線端があるために、三相巻線間の相互インピー
ダンスが異なる。このため、相インピーダンスに不平衡
が生じ、推力リップルが発生して乗心地を悪くする。 2 リニアモータがつり合おもり3に設置されているた
め、リニアモータの巻線異常又はインバータの異常の場
合に適当な救出手段がない。
【0022】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、推力リップルを低減して乗心地を改善
し、かつ異常時の救出運転もできるようにしたリニアモ
ータエレベーターの制御装置を提供することを目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明の第1発明に係
るリニアモータエレベーターの制御装置は、2組のリニ
アモータの一次巻線を用い、その駆動周波数に所定の位
相差を設定する位相差演算手段を備えたものである。
【0024】また、第2発明に係るリニアモータエレベ
ーターの制御装置は、第1発明のものにおいて、駆動周
波数の位相差を一次巻線の駆動周波数の2倍の逆数とし
たものである。
【0025】また、第3発明に係るリニアモータエレベ
ーターの制御装置は、第1及び第2発明のものにおい
て、交流を直流に変換するコンバータに共通に接続され
直流を可変電圧・可変周波数の交流に変換してこれを2
組の一次巻線にそれぞれ供給する2組のインバータと、
これらのインバータと一次巻線の間に挿入され選択的に
開放される切放し接点とを設けたものである。
【0026】また、第4発明に係るリニアモータエレベ
ーターの制御装置は、第1〜第3発明のものにおいて、
2組のインバータの内1組のインバータに接続されたド
ア駆動用モータと、上記1組のインバータと一次巻線の
間及び他組のインバータとドア駆動用モータの間に挿入
されかご走行時の着床時に切り換えられる切換え接点と
を設けたものである。
【0027】
【作用】この発明の第1発明においては、2組の一次巻
線の駆動周波数に所定の位相差を設定し、第2発明にお
いてはこの位相差を一次巻線の駆動周波数の2倍の逆数
としたため、リニアモータ特有の非対称巻線による推力
リップルは相殺される。
【0028】また、第3発明においては、コンバータに
共通に接続された2組のインバータを介して2組の一次
巻線に交流を供給し、インバータと一次巻線の間に切放
し接点を設けたため、1組のインバータ、一次巻線等が
故障の際は、他組のインバータ、一次巻線等により低速
運転される。
【0029】また、第4発明においては、2組のインバ
ータの内1組のインバータをドア駆動用に共用し、走行
時の着床時で切り換えるようにしたため、走行時は一次
巻線に、着床時はドア駆動用モータにそれぞれ電力が供
給される。
【0030】
【実施例】 実施例1.図1〜図3はこの発明の第1及び第2の発明
の一実施例を示す図で、図1はインバータの主回路図、
図2はインバータの制御ブロック線図、図3は基本原理
説明用波形図であり、従来装置と同様の部分は同一符号
で示す(以下の実施例も同じ)。
【0031】まず、この実施例の基本原理を図3により
説明する。この実施例は、例えば福井大学工学部研究報
告第40巻第2号、1992年9月「片側式リニア誘導
モータの拘束試験に基づく非対称定数算定法と推力制御
の一考察」(杉本、巴、松村)P.303第11行〜第15
行及び図13にも記載されているように、相非対称巻線
を持つリニアモータに発生する推力リップルを、必要推
力を1/2ずつ分担した同一のリニアモータの一次巻線
11C,11Dにより、互いの推力リップルを打ち消し
合うように制御するものである。
【0032】図3(a)に示す三相対称電圧を Vu1=Vo・sin(2πft) Vv1=Vo・sin(2πft+(2/3)π) Vw1=Vo・sin(2πft−(2/3)π) とする。ここで、Voは電圧の最大値、fは周波数、t
は時間である。上記三相対称電圧Vu1〜Vw1を、三相非
対称巻線を持つ1組の一次巻線11Cに入力すると、図
3(b)に示すように、2倍周波数の推力リップルが発生
する。
【0033】このときの一次巻線11Cの推力リップル
分は、 ΔF1=ΔFo・sin(2π・2ft+α) と表される。この式の周期をθとすると、θ=1/(2
f)となる。そこで、図3(c)に示すように、一次巻線1
1Cへ入力した三相電圧をθ/2だけ位相差のある電
圧、 Vu2=Vo・sin(2πft+θ/2) Vv2=Vo・sin(2πft+(2/3)π+θ/2) Vw2=Vo・sin(2πft−(2/3)π+θ/2) を一次巻線(11D)へ入力すると、図3(d)に示すようにな
る。
【0034】すなわち、一次巻線11Dの推力リップル
分ΔF2は、 ΔF2=ΔFo・sin(2π・2ft+(θ/2)+α) となる。ここで、θ/2=1/(4f)=180°のた
め、 ΔF2=−ΔFo・sin(2π・2ft+α) となる。ここで、一次巻線11Cと一次巻線11Dは剛
体であるつり合おもり3で連結されているため、リニア
モータエレベーターの合計推力は、一次巻線11C及び
一次巻線11Dによる推力の加算値となる。
【0035】そのときの推力リップルの合計値は、 ΔF1+ΔF2=ΔFo・sin(2π・2ft+α)−ΔFo・sin
(2π・2ft+α)=0 となる。このときの状態を図3(e)に示す。実施例1は
上記原理によって動作し、リニアモータの相非対称の三
相不平衡の補償制御をするものである。
【0036】図1において、11C,11Dはリニアモ
ータの一次巻線で、それぞれコイル11Ca,11Cb
及びコイル11Da,11Dbを有している。そして、
一次巻線11C及び一次巻線11Dはそれぞれ必要推力
の1/2を分担するようにしている。61は制御装置、
62,63はそれぞれ一次巻線11C,11Dに電力を
供給するインバータ、64は一次巻線11Cの電流を検
出する電流検出器、65は一次巻線11Dの電流を検出
する電流検出器、66はインバータ62.63、電流検
出器64,65、エンコーダ15及びチョッパ回路20
に接続されたインバータ制御回路である。
【0037】図2において、インバータ制御回路66は
基本的には図8のインバータ制御回路23が2台分設け
られたものと同じである。破線で囲った回路71,72
は図8で破線で囲った回路71と同様の機能を有する。
ただし、回路72には回路71の加算器39、位置制御
器38、加算器41、速度制御器40及び加算器43は
設けられておらず、加算器43の出力iqが回路72の加
算器44Aに入力されている。
【0038】73は一次巻線11Dに対し、一次巻線1
1Cに入力した三相電圧からθ/2の位相差を持つ電圧
を発生させる位相差演算手段、74は積分器35の出力
である電源の位相角θ1の1/2を算出する位相角算出
器、75は位相角算出器74の出力と回路72の積分器
35Aの出力である電源の位相角θ2を加算する加算器
である。
【0039】すなわち、位相角算出器74の出力である
θ1/2と積分器35Aの出力であるθ2とは加算器75
で加算され、その出力θ2+(θ1/2)が回路72の位相
角変換器36Aへ入力される。このように制御すること
により、既述の原理に従って一次巻線11Dには一次巻
線11Cと位相差θ/2の三相電圧が印加され、一次巻
線11C及び一次巻線11Dに発生する相非対称による
推力リップルは180°ずれ推力リップルは相殺される
ことになる。
【0040】実施例2.図4はこの発明の第3発明の一
実施例を示すインバータの主回路図である。なお、図2
及び図3は実施例2にも共用する。この実施例は図1の
インバータ62の直流側に電磁接触器接点81を挿入
し、インバータ63の直流側に電磁接触器接点82を挿
入したものである。接点81,82は通常時閉成してお
り、適時に開放されるものである。
【0041】一次巻線11C及び一次巻線11Dは、そ
れぞれ通常必要推力の1/2を分担している。このよう
なリニアモータエレベーターでは、一般に加減速時等で
は短時間であれば200%以上の加減速推力の発生が可
能である。したがって、例えば片側の1組の一次巻線1
1Cのコイル11Ca,11Cbが断線したり、インバ
ータ62,63等が破損したりした場合は、接点81が
開放される。これで、他側の1組の一次巻線11Dによ
って低速でつり合おもり3を駆動することができ、かご
1の救出運転が可能となる。
【0042】このように、従来のリニアモータエレベー
ターでは、一次巻線11A,11B、ブレーキ10等が
つり合おもり3に設置されているため、これらの故障
時、かご1の救出運転が困難であるが、実施例2ではこ
の支障がなくなり、リニアモータエレベーターの救出運
転が容易となる。
【0043】実施例3.図5はこの発明第4の発明の一
実施例を示すインバータの主回路図である。なお、図2
及び図3は実施例3にも共用する。この実施例は、図1
のインバータ63の直流側に、給電ケーブル16Aを介
してかご1上に設置されたドア駆動用モータ65を接続
し、インバータ63と一次巻線11Dの間に電磁接触器
接点86を挿入し、インバータ63とドア駆動用モータ
65の間に電磁接触器接点87を挿入したものである。
【0044】接点86はつり合おもり3の走行中閉成
し、接点87は開放している。したがって、インバータ
62,63はそれぞれ一次巻線11C,11Dに電力を
供給する。かご1が停止予定階に到着すると、接点86
は開放し、接点87は閉成する。これで、インバータ6
3はドア駆動用モータ65に電力を供給し、ドアが駆動
される。一次巻線11C及び一次巻線11Dは、それぞ
れ通常必要推力の1/2を分担しているため、ドア駆動
用としては十分な容量を持っている。また、インバータ
制御回路66のほとんどの機能がマイクロコンピュータ
のソフトウェアで構成されるため、昇降駆動からドア駆
動への切換えは容易である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したとおりこの発明の第1発明
では、2組の一次巻線の駆動周波数に所定の位相差を設
定し、第2発明では、この位相差を一次巻線の駆動周波
数の2倍の逆数としたので、リニアモータ特有の非対称
巻線による推力リップルは相殺され、かごの乗心地を改
善することができる効果がある。
【0046】また、第3発明では、コンバータに共通に
接続された2組のインバータを介して2組の一次巻線に
交流を供給し、インバータと一次巻線の間に切放し接点
を設けたので、1組のインバータ、一次巻線等が故障の
際は、他組のインバータ、一次巻線等により低速運転さ
れ、かごを救出運転することができ、信頼性を向上する
ことができる効果がある。
【0047】また、第4発明では、2組のインバータの
内1組のインバータをドア駆動用に共用し、走行時と着
床時で切り換えるようにしたので、走行時は一次巻線
に、着床時はドア駆動用モータにそれぞれ電力が供給さ
れ、推力リップル低減用の価格上昇分を最低に抑えるこ
とができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1を示すインバータの主回
路図。
【図2】 図1のインバータの制御ブロック線図。
【図3】 この発明の実施例1を示す基本原理説明用波
形図。
【図4】 この発明の実施例2を示すインバータの主回
路図。
【図5】 この発明の実施例3を示すインバータの主回
路図。
【図6】 従来のリニアモータエレベーターを示す全体
斜視図。
【図7】 図6のリニアモータ駆動用のインバータの主
回路図。
【図8】 図7のインバータの制御ブロック図
【符号の説明】
1 かご、3 つり合おもり、5 主索、8 二次導
体、11C,11D 一次巻線、18 コンバータ、6
1 制御装置、62,63 インバータ、66インバー
タ制御回路、73 位相差演算手段、 81,82 切
放し接点(電磁接触器接点)、85 ドア駆動用モー
タ、86,87 切換え接点(電磁接触器接点)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主索により互いに結合されたかご及びつ
    り合おもりと、このつり合おもりに搭載された2組の同
    一容量のリニアモータの一次巻線と、昇降路に配置され
    上記一次巻線と係合する二次導体とを有し、上記一次巻
    線を交流電力で制御して上記つり合おもりを駆動する装
    置において、上記2組の一次巻線の駆動周波数に所定の
    位相差を設定する位相差演算手段を備えたことを特徴と
    するリニアモータエレベーターの制御装置。
  2. 【請求項2】 駆動周波数の位相差を、一次巻線の駆動
    周波数の2倍の逆数としたことを特徴とする請求項1記
    載のリニアモータエレベーターの制御装置。
  3. 【請求項3】 交流を直流に変換するコンバータと、こ
    のコンバータに共通に接続され上記直流を可変電圧・可
    変周波数の交流に変換してこれを2組の一次巻線にそれ
    ぞれ供給する2組のインバータと、これらのインバータ
    と一次巻線の間に挿入され選択的に開放される切放し接
    点とを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載のリニアモータエレベーターの制御装置。
  4. 【請求項4】 2組のインバータの内1組のインバータ
    に接続されたドア駆動用モータと、上記1組のインバー
    タと一次巻線の間及び他組のインバータと上記ドア駆動
    用モータの間に挿入されかご走行時と着床時に切り換え
    られる切換え接点とを設けたことを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載のリニアモータエレベータ
    ーの制御装置。
JP7147159A 1995-06-14 1995-06-14 リニアモータエレベーターの制御装置 Pending JPH08337365A (ja)

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JP7147159A JPH08337365A (ja) 1995-06-14 1995-06-14 リニアモータエレベーターの制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018140850A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 三菱電機株式会社 荷役機械、天井クレーン及びエレベータ

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JP2018140850A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 三菱電機株式会社 荷役機械、天井クレーン及びエレベータ

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