JPH0833720A - 血管内投薬用バルーンカテーテル - Google Patents

血管内投薬用バルーンカテーテル

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JPH0833720A
JPH0833720A JP6171004A JP17100494A JPH0833720A JP H0833720 A JPH0833720 A JP H0833720A JP 6171004 A JP6171004 A JP 6171004A JP 17100494 A JP17100494 A JP 17100494A JP H0833720 A JPH0833720 A JP H0833720A
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JP
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balloon catheter
sleeve
balloon
outer sleeve
blood vessel
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JP6171004A
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Nobumasa Tsutsui
宣政 筒井
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BUAAYU KK
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BUAAYU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血管の病変部に対し拡張処置を施すと同時に
投薬可能で、特にバルーン部をきわめてコンパクトに収
縮させ得る血管内投薬用バルーンカテーテルを提供する
こと。 【構成】 血管内投薬用バルーンカテーテル1のバルー
ン部1aは、内側スリーブ3と、内側スリーブ3を内部
に収納した外側スリーブ5とを備えている。内側スリー
ブ3及び外側スリーブの内部を減圧すると、バルーン部
1aはきわめてコンパクトに折り畳まれる。また、外側
スリーブ5は、軸方向に一軸延伸されたフィルムからな
り、しかも延伸方向に延びる溝により部分的に薄くして
あるので、内側スリーブ3の膨張による圧力で外側スリ
ーブ5には簡単に裂け目が入る。これにより、第1のチ
ューブ7を介して内部5bに供給された薬液は外部に放
出され、血管の病変部に対し拡張処置を施すと同時に投
薬できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管の狭窄障害部分等
に対して拡張処置を施すことができ、同時に薬剤の投与
も可能な血管内投薬用バルーンカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、PTCA(経皮的冠動脈形成術)
に用いられるバルーンカテーテルが種々知られている。
この種のバルーンカテーテルとして、特公平4−647
09号公報には、膨張・収縮自在な内側スリーブの外側
に外側スリーブを配置してなるバルーン部を設けた血管
内薬物供給膨張カテーテルが記載されている。この血管
内薬物供給膨張カテーテルでは、外側スリーブに連通す
るチューブを介して内側スリーブと外側スリーブとの間
隙に薬液を注入し、内側スリーブを膨張させることによ
って、外側スリーブに形成された微小細孔から薬液を放
出し、血管の狭窄障害部分に対して拡張処置を施すと同
時に薬剤を投与することができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、バルーンカ
テーテルは細い血管内に挿入され、曲折する血管に沿っ
て病変部へと前進させられるが、その前進の妨げとなら
ないように、バルーン部を収縮させて径の細い状態にす
る必要がある。
【0004】しかしながら、上記従来技術によれば、外
側スリーブの外部と内部とが上記微小細孔を介して連通
しているため、外側スリーブ内を十分に減圧することが
できなくなり、このことはバルーン部を収縮させるため
には不都合であった。そこで本発明は、血管の病変部に
対し拡張処置を施すと同時に投薬可能で、特にバルーン
部をきわめてコンパクトに収縮させ得る血管内投薬用バ
ルーンカテーテルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、請求項1記載の通り、内部に供給される
流体の圧力により膨張・収縮自在な内側スリーブと、該
内側スリーブを内部に収納し、該内側スリーブの膨張に
伴って、内側スリーブとの間隙に供給される薬液を外部
へ放出可能な外側スリーブとを備えた血管内投薬用バル
ーンカテーテルにおいて、前記外側スリーブを内部の圧
力上昇によって破裂する強度とし、該破裂によって前記
薬液を放出可能としたことを特徴とする。
【0006】ここでいう破裂とは、外側スリーブの一部
が、内部からの圧力によって裂けたり割れたりすること
を意味し、一般的には、内部の圧力上昇によって外側ス
リーブに引張荷重が作用して裂け目が生じるものである
が、更に、収縮時には密閉される割れ目を予め形成して
おき、外側スリーブがある程度膨張した時に割れ目が開
き、破裂したのと同様の状態となるものをも含む。な
お、少なくとも、破裂部分において破片などが分離した
りするものではない。
【0007】また、請求項2記載の血管内投薬用バルー
ンカテーテルは、前記外側スリーブが、軸方向に沿って
裂けやすいフィルムからなることを特徴とする。ここ
で、軸方向とは、血管内におけるバルーンカテーテルの
進行方向であり、外側スリーブには、上記軸方向へ延び
る裂け目が入りやすくされている。
【0008】更に、請求項3記載の血管内投薬用バルー
ンカテーテルは、前記外側スリーブが、前記軸方向に一
軸延伸、又は前記軸方向につき他方向よりも強く延伸し
た二軸延伸によって形成されたフィルムからなることを
特徴とする。
【0009】更にまた、請求項4記載の血管内投薬用バ
ルーンカテーテルは、前記外側スリーブが、前記軸方向
に延びる薄膜部が形成されたフィルムからなることを特
徴とする。ここでいう薄膜部とは、フィルムの平均的な
厚さに比べて特に薄く形成されている部分であり、より
具体的には、例えばフィルムに対して軸方向へ延びる溝
や切込みを形成すれば良い。
【0010】
【作用】本発明の血管内投薬用バルーンカテーテルによ
れば、内側スリーブ及び外側スリーブの内部を減圧する
と、内側スリーブ及び外側スリーブが収縮する。特に、
外側スリーブの内部と外部とが連通していないので、外
側スリーブの内部に対して十分な減圧を施すことがで
き、その結果、バルーン部をきわめてコンパクトに収縮
させることができる。
【0011】そして、この状態でバルーンカテーテルが
血管内に挿通され、血管の病変部へと前進させられる。
カテーテル先端のバルーン部が病変部に至ると、内側ス
リーブと外側スリーブとの間隙には薬液が注入され、ま
た、内側スリーブの内部は加圧される。ここで、外側ス
リーブは低い圧力(例えば、1〜3atm程度)をかけ
るだけで外周面が簡単に破裂する強度にされているた
め、薬液の注入あるいは内側スリーブの膨張によって外
側スリーブ内の圧力が上昇すると、外側スリーブが破裂
し、外側スリーブ内の薬液が血管内に放出される。
【0012】このように、本発明の血管内投薬用バルー
ンカテーテルは、バルーン部が病変部に到達するまでは
バルーン部をきわめてコンパクトに収縮させておくこと
ができ、バルーン部が病変部に到達したときには、病変
部に対して必要な薬剤を投与することができる。
【0013】また、請求項2記載の血管内投薬用バルー
ンカテーテルによれば、外側スリーブが特に軸方向に沿
って裂けやすいため、バルーンカテーテルを血管内から
抜く際に、外側スリーブの裂け目が延びた方向とカテー
テルの後退方向とが一致し、これ以外の裂け方をした場
合に比べて血管内での引っかかりが少なく、血管内壁を
傷つけたりしにくいので望ましい。
【0014】更に、請求項3記載の血管内投薬用バルー
ンカテーテルによれば、外側スリーブを構成するフィル
ムは一軸延伸又は二軸延伸によって形成され、フィルム
内において分子が延伸方向(二軸延伸においてはより強
く延伸した方向、以下単に延伸方向という)に配向して
いる。そのため、このフィルムは、延伸方向への引張荷
重に対する強度は高く、その一方、延伸方向に直交する
方向への引張荷重に対する強度は低い。このようなフィ
ルムによって、フィルムの延伸方向とカテーテルの軸方
向とを一致させて外側スリーブを構成すると、外側スリ
ーブは軸方向に沿って裂けやすくなる。
【0015】更にまた、請求項4記載の血管内投薬用バ
ルーンカテーテルによれば、外側スリーブを構成するフ
ィルムには軸方向に延びる薄膜部が形成され、薄膜部に
おける強度が特に低くなっている。そのため、外側スリ
ーブは薄膜部において軸方向に沿って裂けやすくなる。
ここで、請求項3記載のような延伸フィルムに薄膜部を
設ければ、より一層軸方向へ裂けやすい構造となって望
ましいが、薄膜部を設けるだけでも軸方向へ裂けやすい
構造にすることは十分に可能である。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。実施例としての血管内投薬用バルーンカテーテル
1(以下、バルーンカテーテル1という)は、図1に示
す通り、バルーン部1aとシャフト部1bとから構成さ
れ、バルーン部1aは、内側スリーブ3と、内側スリー
ブ3を内部に収納した外側スリーブ5とを備え、シャフ
ト部1bは、外側スリーブ5に連続する第1のチューブ
7と、第1のチューブ7の内部に通され、内側スリーブ
3に連続する第2のチューブ9と、第2のチューブ9の
内部に通され、更に内側スリーブ3の内部を貫通する第
3のチューブ11とを備えている。なお、図において、
第1,第2,第3のチューブ7,9,11については、
長尺なものであるため、同じ形状が連続する部分につい
て省略して表してある。
【0017】これらの構成の内、内側スリーブ3は、柔
軟なフィルムからなる筒状体で、先端部3aが第3のチ
ューブ11の周囲に接着して閉塞され、第2のチューブ
9を介して内部3bに液体の膨張剤が供給され、その膨
張剤の圧力によって膨張あるいは収縮する。
【0018】外側スリーブ5は、軸方向に一軸延伸され
た柔軟なフィルムからなる筒状体で、先端部5aが、内
側スリーブ3の先端部3aに重ねて接着して閉塞され、
第1のチューブ7を介して内部5bに薬液が供給され
る。この外側スリーブ5の外周面には、図2に表れるよ
うに、外周を4等分する位置においてそれぞれ軸方向に
延びる溝15が形成されている。一軸延伸されたフィル
ムはそもそも延伸方向に沿って裂けやすく、特に、外側
スリーブ5には、その延伸方向と同方向に延びる溝15
を設けて部分的に薄くしてあるので、外側スリーブ5の
内部5bに低い圧力(例えば、1〜3atm程度)をか
けるだけで、溝15において外周面が簡単に裂け、軸方
向に延びる裂け目が入る。
【0019】第1のチューブ7は、軸方向に長尺で柔軟
な筒状体で、後端部7aに接続されたコネクタ17の有
する投薬用ポート19から供給された薬液を、第2のチ
ューブ9との間隙7bを介して外側スリーブ5と内側ス
リーブ3との隙間5bに供給する。
【0020】第2のチューブ9も、軸方向に長尺で柔軟
な筒状体で、上記コネクタ17の有する拡張用ポート2
1から供給された膨張剤を、第3のチューブ11との間
隙9aを介して内側スリーブ3と第3のチューブ11と
の隙間3bに供給する。第3のチューブ11も、軸方向
に長尺で柔軟な筒状体で、その内部11aにはガイドワ
イヤ23が通され、コネクタ17の有するガイドワイヤ
用ポート25へと通り抜けている。このガイドワイヤ2
3は、バルーン部1aを病変部へと誘導するためのもの
である。また、第3のチューブ11の外周には、血管内
におけるバルーン部1aの位置を確認するため、X線不
透過物質(例えば、金やプラチナ)からなるマーカー2
7が環状に配置されている。
【0021】なお、図1及び図2では、バルーン部1a
が膨張した状態を表してあるが、図1における内側スリ
ーブ3の内部3bと外側スリーブ5の内部5bとを減圧
することによって、図3(a)に示すとおり、中空にな
っていた部分が密着して羽状になり、更に、この羽状に
なったバルーン部1aが、予め癖がつけられた折り目か
ら折り畳まれ、図3(b)に示すように、第3のチュー
ブ11を芯にしてその周囲に巻き付き、バルーン部1a
は収縮した状態になる。
【0022】また、バルーンカテーテル1の各部を構成
する材料は、従来のバルーンカテーテルにおいて用いら
れてきたいずれの材料から形成されていてもよい。例え
ば、内側スリーブ3及び外側スリーブ5は、ウレタンエ
ラストマー、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエ
チレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、その他のポリオレフ
ィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリサルホン樹脂等にて
構成される。第1,第2のチューブ7,9については、
血管の曲折した部位にて屈折してチューブを閉塞してし
まわないものが適当であり、例えば、シリコン樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、ナイロン樹脂等
が好ましい。第3のチューブ11については、狭くて曲
折した血管内をできるだけ自在に移動でき、柔軟でガイ
ドワイヤ23との滑りが良好なものが好ましく、例え
ば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエチレン樹脂等を用いることができる。
【0023】次に、上記の通り構成されたバルーンカテ
ーテル1の使用方法について説明する。まず、図1に示
した投薬用ポート19及び拡張用ポート21を介して内
側スリーブ3の内部3bと外側スリーブ5の内部5bと
を減圧し、予めバルーン部1aを収縮させておく。この
時は、外側スリーブ5の内部空間は外部に対して密閉さ
れた状態にあって、内側スリーブ3も外側スリーブ5も
十分に減圧することができるので、バルーン部1aはき
わめてコンパクトに折り畳まれる。
【0024】次に、図4に示す通り、大腿部動脈31に
シース33を挿入し、ガイドカテーテル35をシース3
3より挿入し、治療すべき病変部39のある冠状動脈の
入口37に進め、その位置に留置する。そして、ガイド
ワイヤ23を挿入したバルーンカテーテル1をガイドカ
テーテル35より挿入し、図5(a)に示す通り、冠状
動脈の入口37よりガイドワイヤ23を先行させて病変
部39を通過させる。そして、バルーンカテーテル1を
ガイドワイヤ23に沿って前進させ、図5(b)に示す
通り、病変部39にバルーン部1aをセットする。本実
施例のバルーンカテーテル1は、上述の通り、特にバル
ーン部1aがきわめてコンパクトに折り畳まれているた
め、血管が狭くてしかも曲折している部分においても、
バルーン部1aをガイドワイヤ23に沿って前進させや
すく、また、病変部39における狭窄度が強い場合にも
きわめて有利である。
【0025】次に、図1において示した投薬用ポート1
9から薬剤を注入し、第1のチューブ7を介して外側ス
リーブ5の内部5bへ薬剤を供給する。そして、拡張用
ポート21からある程度強い圧力(例えば8気圧)をか
けて膨張剤を注入し、第2のチューブ9を介して内側ス
リーブ3の内部3bへ膨張剤を供給し、内側スリーブ3
を膨張させる。なお、膨張剤として、例えば、造影剤ウ
ログラフィンの水溶液等を用いると、内側スリーブ3の
膨張を視認することができる。
【0026】こうしてバルーン部1aが膨張することに
より、病変部39の拡張が行われる。この時、バルーン
部1aの外周面(即ち、外側スリーブ5)には、内部の
圧力上昇に伴って裂け目41が生じて、ここから血管内
に薬剤が放出され、病変部39に対して薬剤が投与され
る。なお、薬剤としては、例えば、アスピリン、パーサ
ンチン等の組織の増殖及びコレステロールの固化を抑制
する組織抑制剤、あるいは再狭窄を防止するための各種
薬剤等が使用できる。
【0027】そして、病変部39の拡張,及び薬剤の投
与などの処置が完了したら、バルーン部1aを収縮させ
て、バルーンカテーテル1を血管内から抜き去る。この
際、バルーン部1aの外周面に生じた裂け目41は、バ
ルーンカテーテル1の後退方向である軸方向に延びてい
るので、血管内での引っかかりが少なく、血管内壁を傷
つけたりしにくい 以上説明した通り、本実施例のバルーンカテーテル1に
よれば、バルーン部1aをきわめてコンパクトに収縮さ
せておくことができるので、血管が狭くてしかも曲折し
ている部分においてもバルーン部1aを前進させやす
く、また、病変部39における狭窄度が強い場合にもき
わめて有利である。
【0028】また、病変部39の拡張を図ると同時に、
病変部39に対して薬剤を直接投与できるので、薬剤の
量が少なくても効果的な治療を施すことができ、特に副
作用があるような薬剤や高価な薬剤の場合に有利であ
る。更に、本実施例においては、投薬のためにバルーン
部1aに生じた裂け目41が軸方向に延びているので、
バルーンカテーテル1を抜き去る際に、血管の内壁を傷
つけにくい。
【0029】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
の種々なる態様を採用することができる。例えば、実施
例では、折り畳み・展開によって膨張・収縮自在なバル
ーン部1aを示したが、内側スリーブの内部に供給され
る流体の圧力、例えば液体の導入及び排出によって膨張
・収縮可能な形態のものであれば良く、例えば、ゴムの
ような伸縮自在な素材により膨張・収縮自在に形成され
たもの、更に、伸縮自在でかつ折り畳み・展開も行われ
るものであっても良い。なお、実施例では、バルーン部
1aに予め折り癖をつけ、収縮させるだけでバルーン部
1aが折り畳まれるように構成してあったが、人為的な
操作によって折り畳むものでもよい。また、バルーン部
1aの畳み方については、実施例のもの以外に、例え
ば、図6(a)に示すような同一方向に巻き込んだも
の、図6(b)に示すように羽を3つにして螺旋状に折
り畳んだもの、図6(c)に示すように羽を4つにして
螺旋状に折り畳んだもの、あるいは、図7(a)に示す
ようにねじって螺旋状にしたもの、図7(b)に示すよ
うに内部のチューブを一方の側面に寄せてねじって螺旋
状にしたもの等、いずれの方法によって折り畳んで径を
細くさせたものでもよい。
【0030】また、実施例では、第1,第2,第3のチ
ューブ7,9,11が、同軸的に配置されていたが、平
行に形成された内腔を有するチューブであってもよい。
更に、PTCAに用いられる方法は、ガイドワイヤを病
変部へと先進させておき、そのガイドワイヤに沿ってバ
ルーンカテーテルを移動させる、いわゆるオーバー・ザ
・ワイヤ(over−the−wire)・システム
と、ガイドワイヤ自体にバルーンが装着された特殊なカ
テーテルを用いて、ガイドワイヤの進行と同時にバルー
ンカテーテルを移動させる、いわゆるオン・ザ・ワイヤ
(on−the−wire)・システムとに大別でき、
実施例では、オーバー・ザ・ワイヤ・システムを採用し
ていたが、オン・ザ・ワイヤ・システムを採用する場合
には、第3のチューブ11は設けなくてもよい。
【0031】更にまた、内側スリーブ3に供給する流体
として、実施例では造影剤を含有させた液体を用いた
が、バルーンカテーテル各部及び生体に対して反応を起
こさないものであれば、他の液体、あるいは、ヘリウム
ガス等の気体であってもよい。また、実施例では、外側
スリーブ5について、一軸延伸したフィルムを用いる、
溝15を設けるという二つの構成により、きわめて軸方
向に裂けやすくしてあったが、いずれか一方の構成で
も、軸方向に裂けやすくできる。また、一軸延伸したフ
ィルムに代えて、一方向につき他方向よりも強い引張力
をかけて二軸延伸したフィルムを用いても、同様の効果
がある。また、溝15についても、軸方向に延びる薄膜
部分があればよく、例えば、実施例のように外周面に溝
を設けず、内周面に溝を設けても同様である。なお、溝
の数についても、実施例のものに限らない。
【0032】更に、スチレンブタジエンラバー,ポリウ
レタン等、高い弾性を有する材料にて外側スリーブを構
成した場合には、バルーン部の膨張時に開くべき割れ目
を予め形成しておき、収縮時には上記弾性により割れ目
が密着し、膨張時には割れ目が開く構成にしても、本発
明の特徴的な構成と同等であり、同様の効果がある。
【0033】また、上記の様な割れ目を設ける場合、あ
るいは、実施例の様な溝を設ける場合、割れ目や溝が折
り畳まれたバルーン部の内側に覆い隠されていると、収
縮時において外力等によって割れ目や溝が裂ける恐れが
なく望ましい。更にまた、実施例では、外側スリーブ5
と第1のチューブ7が、一体に連続して成形されている
が、それぞれを別体として成形し、接着、溶着、あるい
は圧着等の適当な方法によって接合しても良い。内側ス
リーブ3と第2のチューブ9についても同様である。
【0034】加えて、実施例では、血管の狭窄部の拡張
と投薬を同時に行う例を示したが、本発明のバルーンカ
テーテルは、単に血管内への投薬を行うためのみに使用
することも可能であり、用途としては血管狭窄部の治療
用に限られるものではなく、その場合も少量の薬剤を直
接病変部に投与できるという利点がある。
【0035】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、バルーン部
をきわめてコンパクトに収縮させることができるので、
血管が狭くてしかも曲折している部分においてもバルー
ン部を前進させやすく、また、病変部における狭窄度が
強い場合にもきわめて有利である。また、病変部に対し
て必要な薬剤を直接投与することができるので、投与す
る薬剤の量を減らしても効果的な治療ができ、副作用が
抑えられ、高価な薬剤を無駄に投与することもない。
【0036】また、請求項2記載の血管内投薬用バルー
ンカテーテルによれば、バルーンカテーテルを血管内か
ら抜く際に、血管内壁を傷つけたりしにくいので望まし
い。更に、請求項3記載の血管内投薬用バルーンカテー
テルによれば、きわめて簡単に、外側スリーブを軸方向
に沿って裂けやすい構造にできる。
【0037】更にまた、請求項4記載の血管内投薬用バ
ルーンカテーテルによっても、きわめて簡単に、外側ス
リーブを軸方向に沿って裂けやすい構造にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例としての血管内投薬用バルーンカテー
テルの構成図である。
【図2】 図1にA−A線で示した切断面における切断
部拡大端面図である。
【図3】 バルーン部の収縮時における図2と同じ端面
を示す概略端面図である。
【図4】 バルーンカテーテルの使用方法を示す模式図
である。
【図5】 バルーンカテーテルによる病変部の治療状態
を示す模式図である。
【図6】 種々のスリーブの折り畳み方を示す概略説明
図である。
【図7】 さらに他のスリーブの折り畳み方を示す概略
説明図である。
【符号の説明】
1・・・血管内投薬用バルーンカテーテル、1a・・・
バルーン部、1b・・・シャフト部、3・・・内側スリ
ーブ、5・・・外側スリーブ、7・・・第1のチュー
ブ、9・・・第2のチューブ、11・・・第3のチュー
ブ、15・・・溝、17・・・コネクタ、19・・・投
薬用ポート、21・・・拡張用ポート、23・・・ガイ
ドワイヤ、25・・・ガイドワイヤ用ポート、27・・
・マーカー、41・・・裂け目。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に供給される流体の圧力により膨張
    ・収縮自在な内側スリーブと、該内側スリーブを内部に
    収納し、該内側スリーブの膨張に伴って、内側スリーブ
    との間隙に供給される薬液を外部へ放出可能な外側スリ
    ーブとを備えた血管内投薬用バルーンカテーテルにおい
    て、 前記外側スリーブを内部の圧力上昇によって破裂する強
    度とし、該破裂によって前記薬液を放出可能としたこと
    を特徴とする血管内投薬用バルーンカテーテル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の血管内投薬用バルーンカ
    テーテルにおいて、 前記外側スリーブが、軸方向に沿って裂けやすいフィル
    ムからなることを特徴とする血管内投薬用バルーンカテ
    ーテル。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の血管内投薬用バルーンカ
    テーテルにおいて、 前記外側スリーブが、前記軸方向に一軸延伸、又は前記
    軸方向につき他方向よりも強く延伸した二軸延伸によっ
    て形成されたフィルムからなることを特徴とする血管内
    投薬用バルーンカテーテル。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3記載の血管内投薬
    用バルーンカテーテルにおいて、 前記外側スリーブが、前記軸方向に延びる薄膜部が形成
    されたフィルムからなることを特徴とする血管内投薬用
    バルーンカテーテル。
JP6171004A 1994-07-22 1994-07-22 血管内投薬用バルーンカテーテル Pending JPH0833720A (ja)

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