JP2599872B2 - 萎み可能折り畳み血管形成バルーン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は一般的に、狭くなった血
管の内腔を拡げる装置に関する。より詳しくは、本発明
は血管内に生ずる狭窄を除去する血管形成（ａｎｇｉｏ
ｐｌａｓｔｙ）装置に関する。特に本発明は、これに限
るわけではないが、小断面形態に予想通りに萎むことの
できる膨張可能血管形成バルーンに関する。

【０００２】

【従来の技術とその問題点】動脈の狭窄を狭窄の圧縮に
より除去するための、非常に多くのバルーン付き血管形
成装置が存在している。バルーン付き血管形成装置は、
血小板が患者の動脈内に結集して生ずる狭窄を除去する
ために使用され得る他の方法及び装置に比較して多くの
利点をもたらす。これら利点の中で主要なものは、心臓
に供給する動脈内の狭窄を除去するのに血管形成外科技
術を使用することにより、開心バイパス手術がしばしば
回避され得ることである。よく知られているように、開
心バイパス手術は健康な組織をかなり冒し且つ比較的長
い術後回復期間を伴うものであるから、かかる手術は出
来るだけ回避することが好ましい。従って、比較的簡単
な血管形成手術処置が可能な場合には、このような処置
を用いることが好ましい。

【０００３】血管形成手術においては、最初に萎んだ形
態の膨張可能バルーンがカテーテルに取り付けられ、該
カテーテルは流体源に連結される。次いでバルーンは、
バルーンを適当なより大きな動脈例えば大腿動脈や頸動
脈を通して、処理されるべき狭窄に直近する位置まで挿
入することにより、冒された動脈内の所望の位置に位置
決めされる。バルーンが適切に位置決めされると、流体
がカテーテルを通してバルーンに注入され、動脈内でバ
ルーンを膨らませる。バルーンが膨らむにつれてそれは
動脈の内腔を拡張させ且つ狭窄を圧縮する。圧縮される
と、狭窄はばらばらになるか、又は動脈壁に対して平坦
に伸ばされる。次いで、バルーンは収縮され、その萎ん
だ形態において動脈から引き出されか、或いは動脈を通
る正常な血流を回復するために他の狭窄を横切って配置
される。

【０００４】効率よく内腔を拡げて狭窄を圧縮するため
には、バルーンに流体が注入されたときバルーンが比較
的大きい直径に確実に膨らみ得ることが望ましい。この
ことは、冒された動脈内でバルーンを均一に膨らませて
血管を均一に拡張させ、かくて狭窄を圧縮して弱体化さ
せるためにそうなのである。また、バルーンの挿入及び
引き出しに付随してバルーンは半径方向にコンパクトな
最小の横断面形状に確実に萎み得ることが望ましい。こ
のことは、動脈内でのバルーンの挿入及び引き出しを容
易にするためである。多くの現存の血管形成バルーンは
萎むことができるが、残念ながら膨らんだ後に半径方向
にコンパクトな最小の横断面に確実に萎むこと即ち収縮
することが出来ないのが実情である。むしろ、それらは
収縮すると平坦になることが多い。この平坦化は、バル
ーンを引き出したり或いは第２の狭窄を横切って配置す
る場合に平坦なバルーンと動脈壁との間の干渉を増大さ
せる。従って、平坦なバルーンは動脈から引き出すこと
が比較的困難である。

【０００５】現存の装置は、対称的に萎むことのできる
構造を様々な方法によって提供しようとしている。例え
ば、ハットラ等の米国特許第４，４０６，６５６号には
静脈カテーテルが開示されており、このカテーテルは、
萎めない中心管腔の周りに萎み込むようにされた多数の
萎み可能管腔を有している。ハットラ等の装置では、カ
テーテルが萎まされた場合にも中心管腔はその形状を維
持している。更に、ベイト等の米国特許第４，８９６，
６６９号には膨張カテーテルが開示されており、このカ
テーテルは、襞付き外側管状バルーン部分と、襞付き外
側管状バルーン部分内を長手方向に延びる内側カテーテ
ルとを有している。この組合せにより、ベイト等の装置
は、外側バルーンが萎まされたときに内側カテーテルの
周りの外側バルーンの非襞付き部分を案内するために、
外側バルーンの襞付部分によって小さな横断面に萎むこ
とのできるバルーンを提供しようとしている。

【０００６】ハットラ等の装置は、血管形成処置に使用
することが意図されておらず、またベイト等の如き装置
は、刻み目を付けられ、互いに結合されて襞を付けられ
た即ち予め折り畳まれたバルーンの部分を有しており、
この部分はバルーンの他の部分に比較して弱くされてい
る。刻み目又は襞を付けられた装置は、残念ながら、バ
ルーンが血管形成処置において通常用いられる比較的高
い膨張圧力（４気圧以上）で膨らまされると、漏洩や引
裂きを生じやすい。また、かかる装置は、コンパクトな
小さい横断面形状へと半径方向に萎むことのできるバル
ーンを常に提供するものではない。むしろ、バルーンは
収縮されると平坦になることが多い。本発明は、バルー
ンの弱い部分がなくてもコンパクトな最小の横断面に確
実に萎まされる血管形成バルーンを提供することが可能
であることを認識している。

【０００７】

【本発明の目的および目的を達成するための手段】従っ
て、本発明の目的は、コンパクトな最小の横断面形状に
確実に萎むことのできる萎み可能血管形成バルーンを提
供することである。本発明の他の目的は、半径方向に対
称な比較的大きい横断面形状へ確実に膨らむことのでき
る萎み可能血管形成バルーンを提供することである。バ
ルーンが膨らまされるときに、その全ての部分が漏洩や
引裂きに対して実質的に高い抵抗を有する萎み可能血管
形成バルーンを提供することも本発明の目的である。本
発明の更なる目的は、使用するのに比較的容易で、製造
に当たり費用効果の良い萎み可能血管形成バルーンを提
供することである。

【０００８】概説すると、本発明の血管形成バルーン
は、見分けられる三つの形態間で変化可能な中空本体を
有している。これら形態は、本体の内部が流体で加圧さ
れて本体を動脈狭窄に対して膨張させる膨らんだ形態
と、本体の内部が空にされてバルーンの側壁を折り畳ん
でバルーンを収縮させる萎んだ形態と、膨らんだ形態と
萎んだ形態との中間の無応力（応力が加えられていな
い）形態とである。本発明によれば、本体には、該本体
上にその軸線と平行に長手方向に配向された所定数の領
域が形成されている。本体の両端部の各々はテーパ付き
端部分に取り付けられており、この端部分はバルーンが
収縮されると本体の前記領域をコンパクトな最小の横断
面形状に萎ませるように形成及び配向されている。

【０００９】より詳しくは、本発明の膨張可能血管形成
バルーンは、第１及び第２端部を備えた中空管状本体部
分を有している。複数の折り畳み領域が、本体部分に長
手方向、即ち軸線方向に形成されており、各折り畳み領
域は本体部分の軸線方向の第１端部から第２端部へと延
びている。補強領域が一連の折り畳み領域間に配置され
ている。折り畳み領域と同様に、補強領域は本体部分の
第１端部から第２端部へ軸線方向に延びている。重要な
ことは、本体部分が無応力形態即ちバルーンが膨らんだ
り或いは萎んだりしていないときには、前記軸線方向に
垂直な平面内において、折り畳み領域の各々の外面が補
強領域の各々の外面の曲率半径よりも大きい曲率半径を
有していることである。好適実施例においては、バルー
ンがその無応力形態にあるとき各折り畳み領域は実質的
に平坦であり、各補強領域は曲がっている。従って、補
強領域は折り畳み領域よりも堅い。

【００１０】更に、第１中空端部分が、本体部分に同軸
に配向されて本体部分の第１端部から長手方向（即ち軸
線方向）に延びている。同様に、第２中空端部が、本体
部分に同軸に配向されて本体部分の第２端部から長手方
向に延びている。端部分の各々はテーパが付けられてお
り、本体部分に取り付けられる広いベース端部と本体部
分から隔てられている狭い開放ベース端部とを有してい
る。重要なことは、テーパ付き端部分の各々が、案内領
域により隔てられた長手方向に延びる複数の連結領域を
有していることである。バルーンが無応力形態にあると
きには、長手方向（即ち軸線方向）に垂直な平面内にお
いて、テーパ付き部分の連結領域の各々の外面は、案内
領域の各々の外面が有する曲率半径よりも大きい曲率半
径を有する。従って、テーパ付き部分の連結領域は案内
領域よりも堅くない。

【００１１】バルーンが萎まされるときにバルーンの本
体をコンパクトな小さい横断面形状に導くために、テー
パ付き部分は所定方向に本体部分と一体に形成されてい
る。より詳しくは、各テーパ付き部分の連結領域の各々
は本体部分の補強領域から長手方向に延びている。他
方、案内領域の各々は本体部分のそれぞれの折り畳み領
域から長手方向に延びている。従って、バルーンが収縮
されるとき、テーパ付き部分の比較的堅い案内領域は本
体部分の比較的堅くない折り畳み領域を、折り畳まれて
半径方向にコンパクトな横断面形状を特徴とする萎んだ
形態へと導く。これと対照的に、バルーンがその膨らん
だ形態にあるときには、バルーンの本体部分とテーパ付
き部分とは実質的に円形の横断面形状を有している。本
発明自体並びに本発明の新規な特徴は、その構成及び作
用両方に関して、以下の説明と関連付けられる添付図面
から最もよく理解されよう。尚、図面中では類似の部分
には類似の参照記号が使用されている。

【００１２】

【実施例】先ず図１を参照すると、血管形成バルーンは
全体的に１０で示されている。図示のように、バルーン
１０は、動脈血小板狭窄１６を除去する目的で患者１４
の動脈１２内へ挿入することができる。この目的のた
め、図１はバルーン１０が中空カテーテル１８に流体連
通して結合されていることを示しており、またカテーテ
ル１８は流体をバルーン１０へ注入してバルーン１０を
狭窄１６に対して膨らませるための流体源２０に連結さ
れている。必要に応じて、カテーテル１８付きバルーン
１０は挿入カテーテル２１を介して患者１４内へ挿入さ
れる。バルーン１０は、ポリエチレンテレフタレートま
たはポリエーテルイミドのような適当な血管形成バルー
ン材料で作られている。

【００１３】さて、図２、図３を参照すると、バルーン
１０はその無応力形態即ちバルーン１０内の流体圧力が
バルーン１０の外面を取り囲む環境の流体圧力と実質的
に等しいときにバルーン１０が有する状態において示さ
れている。図２、図３に示すように、バルーン１０は中
空本体部分２２と、中空本体部分２２に流体連通して結
合された２つの中空端部分２４，２６とを有している。
図２に示すように、各端部分２４，２６は内方にテーパ
している。より詳しくは、端部分２４は広いベース端部
２８から狭い開口ベース端部３０へと次第に細くなって
いる。同様に、端部分２６は広いベース端部３２から狭
い開口端部３４へと次第に細くなっている。開口端部３
０、３４は中空円筒管部分３６，３８に流体連通して連
結され、該中空円筒管部分はカテーテル１８、中空案内
ワイヤ、または他の適当な血管形成手術コンポーネント
に取り付けることができる。代替的に、管部分３８は、
該管部分３８の管腔を閉止するためにその中に置かれる
栓４０を有することができる。重要なことは、バルーン
１０の材料が無毒であり、化学的に不活性であり、しか
も血管形成手術用途に適した強靱な材料であることであ
る。特に、バルーン１０の材料は、８．４４kg／mm
² （１２，０００ｐｓｉ）以上の張力に耐え得る高抗張
力材料でなければならない。本体部分２２、テーパ付き
部分２４，２６、管部分３６，３８は単一片の材料から
一体的に形成されていることが好ましい。

【００１４】バルーン１０の詳細は図４の（Ａ）、
（Ｂ）、（Ｃ）を互いに参照して見れば最もよく分る。
特に、図４の（Ａ）はバルーン１０をその無応力形態に
おいて示し、図４の（Ｂ）はバルーン１０をその膨らん
だ形態において示し、図４の（Ｃ）はバルーン１０をそ
の萎んだ形態において示している。図４の（Ａ）には、
バルーン１０がその無応力形態にある場合に本体部分２
２が３つのほぼ平坦な折り畳み領域４２ａ，ｂ，ｃと、
３つの半径方向に曲がった補強領域４４ａ，ｂ，ｃとを
有していることが見られる。図２、図３、図４の（Ａ）
を互いに参照して分るように、折り畳み領域４２ａ−ｃ
及び補強領域４４ａ−ｃの各々は本体部分２２の長さに
亘って長手方向に延びている。また、図示されているよ
うに、本体部分２２には折り畳み領域４２ａ−ｃが、補
強領域４４ａ−ｃと交互に形成されている。言い換えれ
ば、補強領域４４は一連の折り畳み領域４２間において
本体部分２２に形成されている。

【００１５】図５を参照すると最もよく見られるよう
に、バルーン１０がその無応力形態にある場合に補強領
域４４ａ−ｃの各々は第１曲率半径Ｒ１を有している。
他方、図４の（Ａ）に最もよく見られるように、折り畳
み領域４２ａ−ｃの各々はＲ１よりも大きい第２曲率半
径Ｒ２を有している。好適実施例では、各折り畳み領域
４２ａ−ｃは平坦であり、従ってＲ２は非常に大きい、
即ちＲ２は無限大に近い。かくて、各折り畳み領域４２
ａ−ｃの曲率半径Ｒ２は、バルーン１０が図２、図３、
図４の（Ａ）に示されたその無応力形態にある場合、各
補強領域４４ａ−ｃの曲率半径Ｒ１よりも大きい。従っ
て、折り畳み領域４２ａ−ｃは補強領域４４ａ−ｃより
も比較的堅くない。

【００１６】図２と図４の（Ａ）に戻り、各々の端部分
２４，２６は３つの連結領域と、３つの案内領域とを有
することが示されている。開示を明快にするため、端部
分２４のみの構成につき説明する。しかし、端部分２６
の構成が本質的な全ての点において端部分２４の構成と
同じであることを理解すべきである。図２、図３、図４
の（Ａ）を互いに参照して見られるように、端部分２４
は案内領域４８ａ−ｃにより半径方向に隔てられた３つ
の連結領域４６ａ−ｃを有している。連結領域４６ａ−
ｃ及び案内領域４８ａ−ｃの各々は、端部分２４の長さ
に亘って延びており、そして各案内領域４８は一連の連
結領域４６間において端部分２４に形成されている。

【００１７】図４の（Ａ）に最もよく見られるように、
案内領域４８ａ−ｃの各々は、バルーン１０が無応力形
態にある場合、曲率半径Ｒ３を有している。他方、図４
の（Ａ）に最もよく見られるように、連結領域４６ａ−
ｃの各々は曲率半径Ｒ４を有して形成されている。好適
実施例においては、連結領域４６ａ−ｃの各々は、バル
ーン１０が無応力形態にある場合、ほぼ平坦であり、従
ってＲ４は無限大に近い。かくて、Ｒ４はＲ３よりも大
きく、従って案内領域４８ａ−ｃは連結領域４６ａ−ｃ
よりも堅い。重要なことは、図２、図３、図４の（Ａ）
を互いに参照し見られるように、端部分２４の案内領域
４８ａ−ｃの各々は本体部分２２の折り畳み領域４２か
ら長手方向に延びていることである。また、端部分２４
の各連結領域４６ａ−ｃは本体部分２２の補強領域４４
から長手方向に延びている。より詳しくは、端部分２４
の案内領域４８ａは本体部分２２の折り畳み領域４２ａ
から長手方向に延び、案内領域４８ｂは折り畳み領域４
２ｂから長手方向に延び、そして案内領域４８ｃは折り
畳み領域４２ｃから長手方向に延びている。同様に、端
部分２４の連結領域４６ａは本体部分２２の補強領域４
４ａから長手方向に延び、連結領域４６ｂは補強領域４
４ｂから長手方向に延び、そして連結領域４６ｃは補強
領域４４ｃから長手方向に延びている。図４の（Ａ）に
見られるように、端部分２４の各案内領域４８は隣接す
る本体部分２２の補強領域４４から半径方向に約６０度
ずらされている。更に、端部分２６の案内領域は本体部
分２２の折り畳み領域から長手方向に延び、一方、端部
分２６の連結領域は本体部分２２の補強領域から長手方
向に延びていることが理解されるべきである。

【００１８】上述のバルーン１０は３つの補強領域と３
つの折り畳み領域とを備えている本体部分２２を有して
いるが、更なる補強領域とそれに対応する折り畳み領域
とがバルーン１０に形成されてもよい。例えば、図６に
示すように、本発明によるバルーン５２の本体部分５０
は４つの長手方向に延びる補強領域５６（図６に於ける
領域５６ａ，ｂ）により隔てられた４つの長手方向に延
びる折り畳み領域５４（図６における領域５４ａ，ｂ）
を有している。その際、図示のように、端部分５８はま
た４つの案内領域６２（領域６２ａ，ｂが図示）と、４
つの連結領域６４（領域６４ａ，ｂが図示）とを有して
いる。端部分５８の各案内領域６２は本体部分５０の対
応する折り畳み領域から長手方向に延び、一方、端部分
５８の各連結領域６４は本体部分５０の対応する補強領
域５６から長手方向に延びている。端部分６０は４つの
連結領域６６（領域６６ａ，ｂが図示）と、４つの案内
領域６８（領域６８ａ，ｂが図示）とを有していること
が理解されるべきである。所望ならば、より多くの補強
領域及び折り畳み領域を上述した原理に従ってバルーン
１０に形成することも出来る。

【００１９】

【操作】バルーン１０の操作については、先ず図１を参
照する。最初にバルーン１０の内部が空にされ、バルー
ン１０を図１と図４の（Ｃ）とに示される萎んだ形態に
収縮させる。図示のように、端部分２４，２６（部分２
６は図４の（Ｃ）には図示されていない）の比較的堅い
曲がった案内領域４８ａ−ｃは、本体部分２２の比較的
堅くない折り畳み領域４２ａ−ｃを、図４の（Ｃ）に示
される折り畳まれて最小面積の半径方向にコンパクトな
横断面形態へと導く。バルーン１０がその萎んだ形態に
されると、バルーン１０（およびカテーテル１８）は、
バルーン１０が狭窄１６に隣接して位置決めされるまで
挿入カテーテル２１を介して導かれることができる。次
に、カテーテル２１が患者１４から除去され、流体源２
０からの流体は、血管形成処置に従ってカテーテル１８
を通してバルーン１０内に注入されることができる。バ
ルーン１０は、図４の（Ｂ）に示されるその完全に膨ら
んだ形態にまで膨らまされる。図示のように、本体部分
２２及び端部分２４は共に、バルーン１０が完全に膨ら
まされると半径方向に対称な実質的に円形にされた横断
面を有している。

【００２０】図４の（Ｂ）に示す完全に膨らんだ形態に
あるときに、バルーン１０は除去さるべき狭窄１６に押
付けられて狭窄を圧縮或いは破壊する。次に、流体がバ
ルーン１０から引き抜かれてバルーン１０を図４の
（Ａ）に示される無応力形態にする。なおその上、バル
ーン１０から流体が更に引き抜かれて、即ちバルーン１
０が空にされてバルーン１０を図４の（Ｃ）に示される
その萎んだ形態にする。バルーン１０が空にされるにつ
れてバルーン１０の外側の流体圧力はバルーン１０内の
流体圧力を超える。その結果、本体部分の実質的に平坦
な折り畳み領域４２ａ−ｃは、バルーン１０の軸線に向
かって内側へ萎もうとし、一方、比較的堅い曲がった補
強領域４４ａ−ｃはそれらの全般的形状を維持しようと
する。バルーン１０が空にされるにつれて端部分２４の
比較的堅い曲がった案内領域４８ａ−ｃは、本体部分２
２の折り畳み領域４２ａ−ｃを、折り畳まれて半径方向
にコンパクトな横断面形態へと導く。続いて、バルーン
１０は患者の動脈から挿入カテーテルを介して除去され
る。以上に図示及び詳細に開示した特定の萎み可能折り
畳み血管形成バルーンは完全にその目的を達成し、且つ
上述せる利点を提供し得るものであるが、それは本発明
の現在の好適実施例を例示するものに過ぎず、ここに示
した構成又は設計の詳細に限定しようとするものでない
ことが理解されるべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】バルーンがその萎んだ形態において意図する情
況において示されている、本発明の新規な萎み可能血管
形成バルーンの斜視図。

【図２】バルーンが無応力形態にある、図１に示した本
発明のバルーンの斜視図。

【図３】図２の線３−３に沿って見たバルーンの断面
図。

【図４】（Ａ）は図２の線４−４に沿って見たバルーン
の断面図。（Ｂ）は図２の線４−４に沿って見た、完全
に膨らんだ形態のバルーンの断面図。（Ｃ）は図２の線
４−４に沿って見た、萎んだ形態のバルーンの断面図。

【図５】図２の線５−５に沿って見たバルーンの端面
図。

【図６】本発明の血管形成バルーンの他の実施例の斜視
図。

【符号の説明】

１０ 血管形成バルーン １６ 血小板狭窄 １８ カテーテル ２２ 中空本体部分 ２４，２６ 端部分 ４２ａ，ｂ，ｃ 折り畳み領域 ４４ａ，ｂ，ｃ 補強領域 ４６ａ，ｂ，ｃ 連結領域 ４８ａ，ｂ，ｃ 案内領域

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−224766（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−114565（ＪＰ，Ａ)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 膨らんだ形態に膨張させ且つ萎んだ形態
   に収縮させるための、無応力形態に形成されている血管
   形成バルーンであって、該バルーンはその無応力形態に
   おいて、軸線方向の 第１端部と第２端部とを有する本体部分にし
   て、該本体部分は前記無応力形態において前記第１端部
   から前記第２端部へ前記軸線方向に延びる複数の折り畳
   み領域と、一連の前記折り畳み領域間に位置する複数の
   補強領域とを有し、前記軸線方向に垂直な平面内におい
   て、前記折り畳み領域の各々の外面は第１曲率半径を有
   し、また、前記補強領域の各々の外面は前記第１曲率半
   径よりも小さい第２曲率半径を有している、前記本体部
   分と、 第１テーパ付き端部分及び第２テーパ付き端部分にし
   て、該端部分の各々は前記本体部分のそれぞれの前記端
   部に一体に取り付けられていると共に複数の外方へ曲が
   った案内領域を有しており、該外方へ曲がった案内領域
   の各々は前記バルーンを前記萎んだ形態に導くべく前記
   本体部分の前記折り畳み領域の一つから前記軸線方向に
   延びている、前記第１テーパ付き端部分及び第２テーパ
   付き端部分とを有している血管形成バルーン。
2. 【請求項２】 萎み可能血管形成バルーンであって、 膨らんだ形態に膨張させ且つ萎んだ形態に収縮させるた
   めの、無応力形態に形成されている中空本体部分にし
   て、該本体部分は前記無応力形態において第１端部及び
   第２端部と、前記端部間で長手方向に延びる複数の折り
   畳み領域及び補強領域とを有し、該補強領域の各々は一
   連の前記折り畳み領域間に位置する、前記中空本体部分
   と、第 １端部分及び第２端部分にして、前記本体部分の前記
   補強領域の一つから前記端部分に沿って各々が長手方向
   に延びる複数の連結領域、及び前記本体部分の前記折り
   畳み領域の一つから前記端部分に沿って各々が長手方向
   に延びる複数の外方へ曲がった案内領域を備えている、
   前記第１端部分及び第２端部分とを有する萎み可能血管
   形成バルーン。