JPH08336976A - 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法ならびに前記液体噴射記録ヘッドを搭載する液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法ならびに前記液体噴射記録ヘッドを搭載する液体噴射記録装置

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JPH08336976A
JPH08336976A JP17143995A JP17143995A JPH08336976A JP H08336976 A JPH08336976 A JP H08336976A JP 17143995 A JP17143995 A JP 17143995A JP 17143995 A JP17143995 A JP 17143995A JP H08336976 A JPH08336976 A JP H08336976A
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top plate
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liquid jet
liquid
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JP17143995A
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Hajime Yamamoto
肇 山本
Kunihiko Maeoka
邦彦 前岡
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液体噴射記録ヘッドを多数個取りによって製
造する工程を簡略化する。 【構成】 液体噴射記録ヘッド複数個分の電気熱変換体
を有する大面積の基板上に液流路等を形成する樹脂層を
積層した積層体2を製作し、これに、予めインク供給口
3aと、開口3bを穴加工した天板3を重ねて一体化し
たうえで、各液体噴射記録ヘッドに切り離す。天板3の
各開口3bは、各液体噴射記録ヘッドの電極2dを露出
させるためのものであり、積層体2と天板3を一体化し
たのちに天板3の一部分を切除する場合に比べて、工程
数が少なくて加工も簡単である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細な吐出口(オリフ
ィス)から記録液(インク)を液滴として吐出し記録紙
等に記録(印刷)を行なう液体噴射記録ヘッドおよびそ
の製造方法ならびに前記液体噴射記録ヘッドを搭載する
液体噴射記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微細な吐出口から記録液を液滴として吐
出し記録紙等に記録を行なう液体噴射記録装置の液体噴
射記録ヘッドは、吐出エネルギー発生素子を有する基板
(ヒーターボード)と、記録液を流動させる液流路(ノ
ズル)や共通液室を形成する樹脂層や金属層等を積層し
た積層構造を有する。
【0003】このような積層構造を有する液体噴射記録
ヘッドの製造方法の代表的なものは、一般的に、以下の
ように分類される。
【0004】(1) 図10に示すように、吐出エネル
ギー発生素子が所定数配設されたシリコン等からなる基
板1010に、ネガ型またはポジ型の感光性ドライフィ
ルムを貼り、これを露光、現像して、液流路1021や
共通液室の下半部を構成する凹所1022を備えた樹脂
層1020を形成する。樹脂層1020の上に紫外線硬
化型の接着剤1023を塗布し、その上に、インク供給
口1031と共通液室の上半部を構成する凹所1032
を備えたガラス製の天板1030を位置合わせし、天板
1030の上方から紫外線を照射して接着剤1023を
硬化させ、天板1030と樹脂層1020を接着する。
【0005】このようにして製作された積層ユニットを
所定の位置で切断して吐出口1024が開口するオリフ
ィス面1020aを形成する。なお、基板1010は、
樹脂層1020や天板1030の後方に露出面1010
aを有し、ここに、各吐出エネルギー発生素子に電気信
号を供給するための電極1011が配設される。
【0006】(2) 図11に示すように、吐出エネル
ギー発生素子が所定数配設された基板1110に、ネガ
型またはポジ型の感光性レジストを塗布し、これを露
光、現像して、後述する液流路1121と共通液室の下
半部1122を構成する凹所の形状を有するレジストパ
ターンPを設け、その上に紫外線硬化型の樹脂層112
0を塗布し、さらに前記と同様のガラス製の天板113
0を位置合わせして、共通液室の上半部1132の形状
を有するマスキングを施したうえで天板1030の上か
ら紫外線を照射し、樹脂層1120を硬化させる。この
とき、樹脂層1120の一部分はマスキングによって紫
外線から遮られるため未硬化で残される。
【0007】このようにして製作された積層ユニットを
所定の位置で切断して吐出口1124が開口するオリフ
ィス面1120aを形成し、続いて、溶液によってレジ
ストパターンPと樹脂層1120の未硬化の部分を溶出
し、液流路1121と共通液室の下半部1122と上半
部1132を空洞化する。なお、基板1110は、樹脂
層1120や天板1130の後方に露出面1110aを
有し、ここに、各吐出エネルギー発生素子に電気信号を
供給するための電極1111が配設される。
【0008】上記の方法で液体噴射記録ヘッドを製造す
るに際して、実際には、半導体プロセスと同様に6イン
チウエハあるいは8インチウエハ等大面積の基板に液体
噴射記録ヘッド複数個分の樹脂層等を一体的に製作し、
ダイシングソー等によって個々の液体噴射記録ヘッドに
切り離すいわゆる多数個取りの製造工程を採用し、量産
性を向上させる。
【0009】液体噴射記録ヘッドの製造においては、特
に基板の吐出エネルギー発生素子と樹脂層の液流路の相
対位置を厳密に管理する必要があるため、基板上に樹脂
層を製作する工程でマスクや金型と基板の位置合わせに
極めて高い精度が要求され、このために液体噴射記録ヘ
ッドの製造工程が複雑化し、液体噴射記録ヘッドの製造
コストが上昇する傾向があるが、前述のような多数個取
りによって液体噴射記録ヘッドを製造すれば、樹脂層を
製作するためのマスクや金型と基板の位置合わせを各液
体噴射記録ヘッドごとに繰り返す必要がない。従って、
液体噴射記録ヘッドの製造コストを大きく低減できる。
【0010】図12はこのような多数個取りによって液
体噴射記録ヘッドを製造する工程を説明するもので、ま
ず、吐出エネルギー発生素子を有する基板とこれに積層
された樹脂層からなる積層体1300を製作する。積層
体1300の樹脂層は、液体噴射記録ヘッド2個分の液
流路1321と共通液室1322を互いに対向して配設
したいわゆる2個取りの液流路形成層1301を基板の
ほぼ全面に所定の間隔で縦横に配設したもので、各液流
路形成層1301は一対の共通液室1322を有し、両
者の間には所定数の液流路1321が互いに平行にのび
ている。
【0011】基板の吐出エネルギー発生素子は液流路形
成層1301の各液流路1321の下に一対ずつ配設さ
れ、各吐出エネルギー発生素子に電気信号を供給するた
めの電極1311は各共通液室1322の外側に位置
し、液流路形成層1301から露出している。
【0012】積層体1300と別体として製作される天
板1330は、各液流路形成層1301の両共通液室1
322にそれぞれ開口するインク供給口1331等を有
する。天板1330を積層体1300に重ねて位置合わ
せし、接着等の公知の方法で一体化したうえで、縦横の
切断線M0 ,N0 に沿って各液体噴射記録ヘッドごとに
切り離す。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、図13に示すように、積層体1300
上に天板1330を重ねてこれを一体化すると、積層体
1300の基板上に露出する電極1311が天板133
0によって覆われた状態となる。従って、積層体130
0と天板1330を一体化したものを縦横の切断線M
0 ,N0 に沿って各液体噴射記録ヘッドごとに切り離し
たうえで、電極1311を覆う天板1330の不要部分
1330aを除去する必要がある。
【0014】通常は、縦横の切断線M0 ,N0 に沿って
各液体噴射記録ヘッドに切り離す切断工程において天板
1330の不要部分1330aを切除するための切除用
の切れ目L0 を入れておき、各液体噴射記録ヘッドごと
に分離したうえで天板1300の不要部分1330aを
切れ目L0 に沿って剥がすことで、電極1311を露出
させる。
【0015】ところが、切れ目L0 を入れるために切断
工程数が増えるうえに、各液体噴射記録ヘッドに切り離
しただけでは天板1330の不要部分1330aが積層
体1300の樹脂層の後端に接着されたままの状態であ
るから天板1330の不要部分1330aを剥がす作業
が必要となり、このために工程数が増加し、また、多く
の人手も必要である。加えて、縦横の切断線M0 ,N0
に沿って各液体噴射記録ヘッドごとに切り離す工程で、
天板1330の不要部分1330aが剥がれて、切断作
業の邪魔になったり、切断工具等を破損させる等のトラ
ブルを発生する。
【0016】これを防ぐために、図14に示すように、
大面積の基板に樹脂層を積層した積層体をまず2個取り
の積層体1400に分割し、他方、樹脂層から露出する
電極1411を覆う不要部分を持たない天板1430を
製作してこれを積層体1400に一体化する方法や、図
15に示すように、大面積の積層体を、まず2個取りの
積層体を複数個配列した短冊状の積層体1500に分割
し、各電極1511を覆う不要部分を持たない天板15
30を製作してこれを積層体1500に一体化する方法
や、あるいは、図16に示すように、大面積の基板に樹
脂層を積層した積層体1600を分割することなく、こ
れに、図15の天板1530と同様の短冊状の天板16
30を複数個それぞれ個別に積層体1600と一体化す
る方法等が考案されているが、いずれも積層体と天板を
位置合わせする工程を複数回繰り返す必要があり、加え
て、分割のための切断工程数も多くしかも切断作業を連
続して行なうことができない。その結果、液体噴射記録
ヘッドの製造工程が返って複雑化する結果となり、好ま
しくない。
【0017】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであり、大面積の基板と天板を用
いた多数個取りによって液体噴射記録ヘッドを製造する
工程を簡略化するとともに、製品の歩留まりを大幅に向
上させることのできる液体噴射記録ヘッドおよびその製
造方法ならびに前記液体噴射記録ヘッドを搭載する液体
噴射記録装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の液体噴射記録ヘッドは、吐出エネルギー発
生手段を備えた基板とその上に積層された液流路形成層
と前記吐出エネルギー発生手段に接続された電気接続手
段を有する積層体と、該積層体に一体的に結合された天
板を有し、該天板が前記電気接続手段を露出させる開口
部を備えており、該開口部が、前記天板を前記積層体に
一体的に結合する前に形成されたものであることを特徴
とする。
【0019】天板の開口部が、両側にリブを有する開口
であるとよい。
【0020】リブの幅が天板の厚さの1/2以上である
とよい。
【0021】天板の開口部が、前記天板の表面に向かっ
て拡大するテーパ状の開口であるとよい。
【0022】本発明の液体噴射記録ヘッドの製造方法
は、液体噴射記録ヘッド複数個分の吐出エネルギー発生
手段を備えた基板とその上に積層された液流路形成層と
前記吐出エネルギー発生手段に接続された電気接続手段
を有する積層体を製作し、該積層体に天板を一体的に結
合したうえで各液体噴射記録ヘッドに切り離す工程を有
し、前記積層体に前記天板を一体的に結合する前に、該
天板に予め前記電気接続手段を露出させる開口部を設け
ておくことを特徴とする。
【0023】開口部が、各液体噴射記録ヘッドごとに設
けられた開口であるとよい。
【0024】開口部が、互いに隣接する2個以上の液体
噴射記録ヘッドに共通する開口であるとよい。
【0025】
【作用】大面積の基板に液流路形成層を積層し、これに
天板を一体的に結合したうえで各液体噴射記録ヘッドに
切り離す多数個取りの製造方法は、天板の位置合わせを
各液体噴射記録ヘッドごとに繰り返えす必要がないため
に液体噴射記録ヘッドの生産性を大きく向上させる。天
板は液流路形成層の液流路にインク等を供給するインク
供給口等を有し、これらは、天板を積層体と一体的に結
合する前に公知の穴加工によって形成される。インク供
給口等を穴加工する工程で、インク供給口等とともに電
気接続手段を露出させる開口部を穴加工しておけば、天
板を積層体に一体化したのちに天板の一部分を切除して
電気接続手段を露出させる場合に比べて工程数が少なく
て作業も簡単であり、作業中に天板等が剥がれる等のト
ラブルも低減できる。
【0026】その結果、液体噴射記録ヘッドの製造工程
が大幅に簡略化され、製品の歩留まりも向上する。
【0027】天板に開口部を穴加工するときに各液体噴
射記録ヘッドごとの開口部の両側にリブを残しておけ
ば、天板自体の強度が向上するとともに積層体との接着
力も強化され、より一層歩留まりを改善できる。
【0028】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0029】図1は一実施例による液体噴射記録ヘッド
1 を示すもので、(a)は基板10と樹脂層20を積
層した積層体1のみを示す斜視図、(b)は積層体1の
樹脂層20に天板30を重ねて一体化した状態を示す斜
視図である。
【0030】液体噴射記録ヘッドE1 は以下の方法で製
造される。
【0031】吐出エネルギー発生手段である電気熱変換
体が所定数配設されたシリコン等からなる基板10に、
ネガ型またはポジ型の感光性ドライフィルムを貼り、こ
れを露光、現像して、液流路21や共通液室下半部形成
凹所22を備えた液流路形成層である樹脂層20を形成
する。樹脂層20の上に紫外線硬化型の接着剤23を塗
布し、その上に、インク供給口31と共通液室上半部形
成凹所32を備えたガラス製の天板30を位置合わせ
し、天板30の上方から紫外線を照射して接着剤23を
硬化させ、天板30と樹脂層20を接着する。
【0032】このようにして製作された積層ユニットを
所定の位置で切断し、吐出口24が開口するオリフィス
面20aを形成する。なお、基板10は、樹脂層20や
天板30の後方に露出面10aを有し、ここに、各電気
熱変換体に電気信号を供給するための電気接続手段であ
る電極11が配設される。
【0033】天板30は、積層体1と一体化する前に、
予めインク供給口31と、共通液室上半部形成凹所32
と、基板10の電極11を露出させるための開口部であ
る開口33を設けたもので、開口33の両側にはリブ3
4が形成される。各リブ34は、これによって天板30
の面積が増大するため、天板30のそりやうねり等を低
減するのに役立つ。また、樹脂層20は、天板30を重
ねたときにリブ34の直下に位置する突出部20bを有
し、これにリブ34を接着することで天板30と樹脂層
20の接着力を強化する。これによって、積層体1を切
断する工程等において天板30が剥れる等のトラブルを
防ぎ、製品の歩留まりを大きく向上できる。
【0034】天板を樹脂層と一体化する前に予め基板の
電極を露出させるための開口を設けておくことによっ
て、従来例のように基板に一体化したのちの天板の不要
部分を切除して剥がす工程が不必要となる。その結果、
液体噴射記録ヘッドの製造工程が大幅に簡略化され、液
体噴射記録ヘッドの低価格化に役立つ。
【0035】実際に上記の方法で液体噴射記録ヘッドE
1 を製造するには、半導体プロセスと同様に6インチウ
エハあるいは8インチウエハ等大面積の基板に液体噴射
記録ヘッド複数個分の樹脂層等を一体的に製作し、ダイ
シングソー等によって個々の液体噴射記録ヘッドに切り
離すいわゆる多数個取りの製造方法を採用する。
【0036】すなわち、図2に示すように、大面積の基
板に所定数の液体噴射記録ヘッドに必要な電気熱変換体
を形成し、これに図1の樹脂層20と同様の樹脂層を積
層して積層体2を製作する。積層体2の樹脂層は液体噴
射記録ヘッド2個分の液流路2aとこれを挟んで配設さ
れた一対の共通液室下半部形成凹所2bを有するいわゆ
る2個取りの液流路形成層2cを基板のほぼ全面に所定
の間隔で縦横に配列したもので、液流路2aは両共通液
室下半部形成凹所2bの間に互いに平行にのびている。
【0037】図示しない基板の電気熱変換体は各液流路
形成層2cの各液流路2aの下に一対ずつ配設され、各
電気熱変換体に電気信号を供給するための電極2dは各
液流路形成層2cの外側に位置し、積層体2の表面に露
出している。
【0038】積層体2と別体として製作される天板3
は、各液流路形成層2cの両共通液室下半部形成凹所2
bにそれぞれ開口するインク供給口3aと、図示しない
共通液室上半部形成凹所と、積層体2の電極2dを露出
させるための開口3bを有する。
【0039】天板3を積層体2に重ねて位置合わせし、
接着等の公知の方法で一体化したうえで、縦横の切断線
1 ,N1 に沿って切断し、各液体噴射記録ヘッドに切
り離す。このとき、縦の切断線M1 は、天板3の各開口
3bを縦断する。
【0040】切断線M1 ,N1 は、積層体2と天板3を
一体化したものを各液体噴射記録ヘッドに切り離すのに
必要な数だけあればよい。すなわち、従来例のように電
極2dを露出させるための切れ目を必要とせず、このよ
うな切れ目を形成するための切断工程や天板の不要部分
を剥がす工程等が不必要である。その結果、液体噴射記
録ヘッドの製造工程を大幅に簡略化できる。
【0041】なお、このように切断された状態で、図3
に示すように、積層体2、液流路2a、共通液室下半部
形成凹所2b、電極2d、天板3、インク供給口3a、
開口3bが、それぞれ図1の積層体1、液流路21、共
通液室下半部形成凹所22、電極11、天板30、イン
ク供給口31、開口33に相当することは言うまでもな
い。
【0042】天板30の開口33の両側に残されるリブ
34は、前述のように天板30のそりやうねりを低減す
るとともに天板30と樹脂層20の接着力を強化するの
に役立ち、加えて、液体噴射記録ヘッドを外部部品に組
み付けるときの基準面としてリブ34の端面を利用でき
るという長所を有する。このような長所を充分に活用す
るためには、リブ34の幅Wを天板30の厚さの1/2
以上とするのが望ましい。例えば、1.0mmの天板で
あれば、リブ34の幅Wを0.5mm以上にするとよ
い。
【0043】また、液体噴射記録ヘッドを外部の電子部
品に接続する際には、図4に示すように、ワイヤーボン
ダ等の実装ツールTと前記リブ34と同様の各リブ54
の干渉を防ぐことが必要であり、このために、各リブ5
4の内側の側面、すなわち開口33と同様の開口53の
両側面等を外方へ向かって傾斜させ、開口53が上向き
に拡大するテーパー状になるように構成するとよい。天
板50、各リブ54のみならず、樹脂層20と同様の樹
脂層40の側面も同様に外側へ向かって上向きに傾斜さ
せるのが望ましい。
【0044】図5はさらに別の一変形例によって多数個
取りの液体噴射記録ヘッドを製造する方法を示すもの
で、図2の積層体2と同様に、液体噴射記録ヘッド2個
分の液流路4a等を有する2個取りの液流路形成層4c
を基板のほぼ全面に所定の間隔で縦横に配列した積層体
4の上に、インク供給口5aと積層体4の各電極4dを
露出させるための長尺の開口5bを備えた天板5を重ね
て一体化するものである。
【0045】天板5の開口5bは、縦方向に配列された
液流路形成層4cの外側に連続してのびており、積層体
4と天板5を一体化したうえでこれを縦横の切断線M
2 ,N2 に沿って各液体噴射記録ヘッドに切り離すと、
図6に示すように、図1の液体噴射記録ヘッドE1 と同
様の基板60、液流路71等を有する樹脂層70および
インク供給口81等を備えた天板80を有するが、図1
のリブ34に相当するものを省略した液体噴射記録ヘッ
ドE2 が得られる。
【0046】天板の強度が充分で樹脂層との間にも接着
力が不足する心配のない場合は、このように、互いに隣
接する液流路形成層に共通の長尺の開口を天板に設ける
ことでリブを省略すれば、天板の加工工程が簡略化さ
れ、液体噴射記録ヘッドの製造コストをより一層低減で
きる。
【0047】図7に示すように後端部のみならず両側部
にも電極11が配設されている液体噴射記録ヘッドの場
合は、天板90に後端部と両側部のそれぞれの電極11
を露出させるための開口91,92を設けておかなけれ
ばならない。
【0048】また、図8に示すように、天板93の中央
にリブ94を設け、これによって後端部の開口95を2
分割したものでもよい。
【0049】なお、基板に樹脂層を積層して積層体を得
る工程は、感光性ドライフィルムを基板に貼り、これを
露光現像して液流路形成層を形成する方法の替わりに、
従来例のように、基板に感光性レジストを塗布してこれ
をパターニングし、得られたレジストパターンの上に紫
外線硬化型の樹脂層を塗布する方法を採用してもよい。
この場合は、樹脂層に天板を重ねたものに紫外線を照射
して樹脂層を硬化させることで天板と樹脂層を一体化
し、各液体噴射記録ヘッドに切り離したうえでレジスト
パターンを溶出する。
【0050】次に本実施例の具体例を説明する。
【0051】第1具体例 基板に厚さ0.625mmのシリコンウエハーを用いて
その上に、電気熱変換体である電気熱変換素子(材質H
fB2 からなるヒーター)と該電気熱変換素子に対応す
る配線および電極(材質Al)を構成する積層膜をスパ
ッタリング装置で成膜したのち、感光性レジスト塗布・
露光・現像・レジスト剥離といった半導体製造と同様の
プロセスによってパターニングし、所定の間隔を置いて
所定数の電気熱変換素子や電極を基板の同一面上に配設
した。また、耐久性の向上などを目的として、各電極、
各電気熱変換素子を含めた基板面に、電気絶縁膜SiO
2、保護膜Ta、などを設けた。
【0052】続いて、前記基板上に、ネガ型感光性ドラ
イフィルムをラミネートし、各電気熱変換素子に相対す
る液流路および共通液室のパターンマスクを用いて、露
光・現像工程を経て、樹脂層を形成した。
【0053】次に、厚さ1.0mmのテンパックスガラ
スの板材に、ゴム系接着剤でダミーガラス基板を貼り付
けた後、テンパックスガラス側から、#1200番の砥
粒を分散させた冷却水とともに、30kHz発振の超音
波治具を接触させ、テンパックスガラスの板材にインク
供給口となる貫通穴と、前記基板の電極を露出させるた
めの開口を形成した。その後、インク供給口に相当する
貫通穴部分を含む範囲に超音波治具を接触させ、共通液
室の一部となる深さ0.4mmの掘り込み凹部(共通液
室上半部形成凹所)を形成し、加熱した塩素系有機溶剤
で接着剤を溶解させ、ダミーガラス基板を剥離して、最
終的には、純水で洗浄・乾燥を行なった。
【0054】このように加工されたテンパックスガラス
製の天板の掘り込み凹部面にも、樹脂層と同材質の感光
性ドライフィルムをラミネートし、露光現像工程を経
て、接着剤層を形成した。この接着剤層は、樹脂層と天
板との密着性を向上させ、液流路の3方向の側面を同一
材質とすることでインクに対するぬれ性を同じに保ち、
インク吐出をより安定化させるために設ける。
【0055】続いて、この天板の接着剤層形成面に、ロ
ールコータを用いて、接着剤としてのUV硬化性樹脂を
3μmの厚さに塗布し、樹脂層と基板の積層体に対し
て、接着剤をはさむように向かい合わせ、所定の位置合
わせをしたのち、全体を加熱・加圧し、天板および樹脂
層ごしに紫外線を照射し、接着剤を硬化させ接合した。
その後、完全硬化を期して、熱キュアも行なった。ここ
では、図2に示すように液体噴射記録ヘッド2個分の液
流路形成層に対して1対ずつ天板の開口が設けられてお
り、天板はその加工時にそりやねじれが発生するのを防
ぐリブを有し、従って、天板と接着剤層等を接合させる
工程で接合不良も発生しなかった。
【0056】続いて、積層体の基板裏面に、ウエハーダ
イシング用の紫外線硬化型の粘着テープを貼り付けた。
次に、半導体ウエハーのダイシングで一般的なブレード
ダイシングマシンのカッティングテーブル上にセット
し、フェイス面を形成する位置で、積層体に対し、#2
500のダイヤモンド砥粒のレジンブレードと、切削液
兼冷却水としての純水を用いて、粘着テープへの半分切
り込み、すなわち積層体のフルカット切断を行ない、各
液体噴射記録ヘッドに切り離した。
【0057】このようにして製作された液体噴射記録ヘ
ッドにオリフィス面の撥水処理(撥インク処理)や、ワ
イヤーボンディング等による電気的な接続、およびイン
ク供給系の接続を行なって、液体噴射記録装置に搭載
し、吐出性能試験、印字耐久試験を行なったが、液体噴
射記録ヘッドとしての性能に問題がなかったことはもち
ろんである。
【0058】第2具体例 まず、第1具体例と同様に、基板上に、所定数の電気熱
変換素子(材質TaN)と各電気熱変換素子に対応する
配線および電極(材質Al)を設けたのち、ポジ型感光
性レジストを、所定の厚さ(ここでは35μm)にスピ
ンコートし、各電気熱変換素子に相対する液流路および
共通液室のパターンマスクを用いて、露光、現像工程を
経て、レジストパターンを形成した。
【0059】レジストパターンが形成された基板の周辺
に厚さ0.15mm、一辺が3mmの正方形の樹脂シー
ト片を置き、基板およびレジストパターンを覆うよう
に、感光性エポキシ樹脂を適量滴下塗布した。
【0060】このようにして樹脂層を積層した基板を、
10-3Torr真空下に30分放置して、樹脂層中の泡
を除去した後、同じ真空下で、この基板上に、予めイン
ク供給口となる貫通穴と図5に示すような長尺の開口が
設けられた天板をのせ、基板に対する位置合わせを行な
った。
【0061】この状態で、天板の上方より、感光性エポ
キシ樹脂を硬化させるのに最適な波長スペクトルをもつ
光源を用いて、硬化に十分な光量を与え、硬化させた。
本具体例で用いたカチオン重合タイプのエポキシ樹脂で
は、g線(438nm)ピークをもつ2kW光源で、照
射量10J/cm2 であった。
【0062】ここで、インク供給口の下に共通液室を形
成するためには、上記感光性エポキシ樹脂の未硬化領域
をつくる必要があり、そのために露光時には、天板上部
にマスクを配設する。
【0063】未硬化の感光性エポキシ樹脂に対して溶解
性を有するエクソン化学(株)製ソルベッソ100を用
いて現像し、共通液室の上半部を空洞化し、130℃、
1時間の熱キュアを行なった。
【0064】こうして共通液室の一部分を空洞化したも
のを第1具体例と同様の方法で切断し、各液体噴射記録
ヘッドに切り離したうえで、ジメチルスルホキシド(略
称DMSO)を使用)を用いてレジストパターンを溶出
した。
【0065】本具体例では、電極を露出させるための開
口が長尺であってリブが省略されているため、天板のう
ねりが第1具体例に比べ相対的に増加した。実際、0.
8mm厚のテンパックスガラスで、平面度は50μm程
度であった。しかしながら、本具体例では、液状の感光
性樹脂を用いて樹脂層を形成するものであるため、基板
と樹脂層の間の接着力が不足するおそれはない。このよ
うにして製作された液体噴射記録ヘッドを液体噴射記録
装置に搭載して印字を試みたところ、結果は良好であっ
た。
【0066】本発明の記録ヘッド(液体噴射記録ヘッ
ド)を適用した図9に示す液体噴射記装置について説明
する。
【0067】図9において、101a〜101dはそれ
ぞれ、ライン型の記録ヘッド(以下、「ヘッド」とい
う。)であり、これらはホルダ102により矢印X方向
に所定の間隔を持って互いに平行に固定支持されてい
る。各ヘッド101a〜101dの下面には矢印Y方向
に沿って、1列に16吐出口/mmの間隔で3456個
の吐出口が下向きに設けられており、これにより216
mm幅の記録が可能となっている。
【0068】これらのヘッド101a〜101dは熱エ
ネルギーを用いて記録液を吐出する方式のものであり、
ヘッドドライバー120によって吐出制御されている。
【0069】なお、前記ヘッド101a〜101dおよ
びホルダ102を含めてヘッドユニットが構成され、該
ヘッドユニットはヘッド移動手段124により、上下方
向に移動されるようになっている。
【0070】また、前記ヘッド101a〜101dに対
応してその下部に隣接して配置されたキャップ103a
〜103dはそれぞれ内部にスポンジ等のインク吸収部
材を有する。
【0071】前記キャップ103a〜103dは不図示
のホルダにより固定支持されており、該ホルダおよびキ
ャップ103a〜103dを含んでキャップユニットが
構成され、該キャップユニットはキャップ移動手段12
5により矢印X方向に移動されるようになっている。
【0072】各ヘッド101a〜101dにはそれぞ
れ、インクタンク104a〜104dからインク供給チ
ューブ105a〜105dを通じてシアン、マゼンタ、
イエロー、ブラックの各色のインクが供給され、カラー
記録を可能としている。
【0073】また、このインク供給はヘッド吐出口の毛
細管現象を利用しており、各インクタンク104a〜1
04dの液面は吐出口位置より一定距離だけ低く設定さ
れている。
【0074】ベルト106は被記録材である記録紙12
7を搬送するためのものであって帯電可能なシームレス
ベルトからなる。
【0075】ベルト106は駆動ローラ107、アイド
ルローラ109,109aおよびテンションローラ11
0により所定の経路に引きまわされており、前記駆動ロ
ーラ107に接続され、モータードライバー121によ
り駆動されるベルト駆動モーター108により、走行さ
れる。
【0076】また、ベルト106はヘッド101a〜1
01dの吐出口の直下において矢印X方向に走行し、こ
こでは固定支持部材126により、下側のブレを抑制さ
れている。
【0077】ベルト106の図示下方には、ベルト10
6の表面に付着している紙粉等を除去するクリーニング
ユニット117が配設されている。
【0078】前記ベルト106を帯電させる帯電器11
2は、帯電器ドライバー122により、ON、OFFさ
れ、この帯電による静電的吸着力により、記録紙127
をベルト106に吸着する。
【0079】帯電器112の前後には前記アイドルロー
ラ109,109aと共同して搬送記録紙127をベル
ト106に押し付けるためのピンチローラ111,11
1aが配置されている。
【0080】給紙カセット113内の記録紙127は給
紙ローラ116の回転により1枚ずつ送り出され、モー
タードライバー123により駆動される搬送ローラ11
4およびピンチローラ115により矢印X方向に山形ガ
イド113へと搬送される。該山形ガイド113は記録
紙127のたわみを許容する山形のスペースを有する。
【0081】記録の終了した記録紙127は排紙トレイ
118に排出される。
【0082】前記ヘッドドライバー120、ヘッド移動
手段124、キャップ移動手段125、モータードライ
バー121,123および帯電器ドライバー122はす
べて制御回路119により制御される。
【0083】本発明は、特に液体噴射記録方式の中で熱
エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を行な
う、いわゆるインクジェット記録方式の記録ヘッド、記
録装置において、優れた効果をもたらすものである。
【0084】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方
式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれ
にも適用可能である。
【0085】この記録方式を簡単に説明すると、記録液
(インク)が保持されているシートや液流路に対応して
配置されている吐出エネルギー発生素子である電気熱変
換体に駆動回路より吐出信号を供給する、つまり、記録
情報に対応して記録液(インク)に核沸騰現象を越え、
膜沸騰現象を生じるような急速な温度上昇を与えるため
の少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、
熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜
沸騰を生じさせる。このように記録液(インク)から電
気熱変換体に付与する駆動信号に一対一に対応した気泡
を形成できるため、特にオンデマンド型の記録法には有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出口を介して
記録液(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を
形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適
切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優
れた記録液(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。なお、上記熱
作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313
124号明細書に記載されている条件を採用すると、さ
らに優れた記録を行なうことができる。
【0086】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
【0087】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
を有するものにおいても本発明は有効である。
【0088】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である被記録媒体の
最大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッド
がある。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開
示されているような記録ヘッドを複数組み合わせること
によってフルライン構成にしたものや、一体的に形成さ
れた一個のフルライン記録ヘッドであってもよい。
【0089】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0090】また、記録ヘッドに対する回復手段や予備
的な補助手段を付加することは、記録装置を一層安定に
することができるので好ましいものである。これらを具
体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キャッピング
手段、クリーニング手段、加圧または吸引手段、電気熱
変換体或はこれとは別の加熱素子、あるいはこれらの組
み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行な
う予備吐出モード手段を付加することも安定した記録を
行なうために有効である。
【0091】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでもよいが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0092】本発明において、上述した各インクにたい
して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0093】さらに加えて、本発明のインクジェット記
録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器
の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と
組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するフ
ァクシミリ装置の形態を採るものであってもよい。
【0094】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化もしくは液体とな
るもの、或いは、インクジェットにおいて一般的に行な
われている温度調整の温度範囲である30℃以上70℃
以下の温度範囲で軟化もしくは液体となるものでもよ
い。すなわち、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への態変化の
エネルギーとして使用せしめることで防止するか、また
は、インクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化してインク
液状として吐出するものや記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによ
って初めて液化する性質のインク使用も本発明には適用
可能である。このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0095】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0096】大面積の基板と天板を用いた多数個取りに
よって液体噴射記録ヘッドを製造する工程を簡略化する
とともに、製品の歩留まりを大幅に向上できる。これに
よって、液体噴射記録ヘッドおよびこれを搭載する液体
噴射記録装置の低価格化と高性能化に大きく貢献でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例による液体噴射記録ヘッドを示すもの
で、(a)は基板と樹脂層の積層体のみを示す斜視図、
(b)は積層体と天板を重ねた状態を示す斜視図であ
る。
【図2】多数個取りによって図1の液体噴射記録ヘッド
を製造する工程を示すものである。
【図3】多数個取りによって図1の液体噴射記録ヘッド
を製造する工程で、各液体噴射記録ヘッドに切り離す切
断工程を示すものである。
【図4】第1の変形例による液体噴射記録ヘッドを説明
する説明図である。
【図5】第2の変形例による液体噴射記録ヘッドを多数
個取りによって製造する工程を示すものである。
【図6】第2の変形例による液体噴射記録ヘッドを製造
する工程で、各液体噴射記録ヘッドに切り離す切断工程
を説明するものである。
【図7】第3の変形例による天板の形状を示す平面図で
ある。
【図8】第4の変形例による天板の形状を示す平面図で
ある。
【図9】本実施例による液体噴射記録装置の全体を説明
するものである。
【図10】一従来例による液体噴射記録ヘッドを示すも
ので、(a)は基板と樹脂層の積層体のみを示す斜視
図、(b)は積層体と天板を重ねた状態を示す斜視図で
ある。
【図11】別の従来例による液体噴射記録ヘッドを示す
もので、(a)は基板とその上に設けられたレジストパ
ターンを示す斜視図、(b)は基板上の樹脂層に天板を
重ねてレジストパターンを溶出したのちの状態を示す斜
視図である。
【図12】多数個取りによって図10の液体噴射記録ヘ
ッドを製造する工程を示すものである。
【図13】多数個取りによって図10の液体噴射記録ヘ
ッドを製造する工程で、各液体噴射記録ヘッドに切り離
す切断工程を示すものである。
【図14】2個取りによって液体噴射記録ヘッドを製造
する工程を示すものである。
【図15】2個取りを直列に配列した短冊状の天板と積
層体を接合する場合を説明するものである。
【図16】短冊状の天板を大面積の積層体に接合する場
合を説明するものである。
【符号の説明】
1,2,4 積層体 2a,4a,21,71 液流路 2c,4c 液流路形成層 3,5,30,50,80,90,93 天板 3a,5a,31,81 インク供給口 3b,5b,33,53,91,92,95 開口 10,60 基板 11 電極 20,40,70 樹脂層 34,54,94 リブ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出エネルギー発生手段を備えた基板と
    その上に積層された液流路形成層と前記吐出エネルギー
    発生手段に接続された電気接続手段を有する積層体と、
    該積層体に一体的に結合された天板を有し、該天板が前
    記電気接続手段を露出させる開口部を備えており、該開
    口部が、前記天板を前記積層体に一体的に結合する前に
    形成されたものであることを特徴とする液体噴射記録ヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】 天板の開口部が、両側にリブを有する開
    口であることを特徴とする請求項1記載の液体噴射記録
    ヘッド。
  3. 【請求項3】 リブの幅が天板の厚さの1/2以上であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の液体噴射記
    録ヘッド。
  4. 【請求項4】 天板の開口部が、前記天板の表面に向か
    って拡大するテーパ状の開口であることを特徴とする請
    求項2または3記載の液体噴射記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 液体噴射記録ヘッド複数個分の吐出エネ
    ルギー発生手段を備えた基板とその上に積層された液流
    路形成層と前記吐出エネルギー発生手段に接続された電
    気接続手段を有する積層体を製作し、該積層体に天板を
    一体的に結合したうえで各液体噴射記録ヘッドに切り離
    す工程を有し、前記積層体に前記天板を一体的に結合す
    る前に、該天板に予め前記電気接続手段を露出させる開
    口部を設けておくことを特徴とする液体噴射記録ヘッド
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 開口部が、各液体噴射記録ヘッドごとに
    設けられた開口であることを特徴とする請求項5記載の
    液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 開口部が、互いに隣接する2個以上の液
    体噴射記録ヘッドに共通する開口であることを特徴とす
    る請求項5記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし4いずれか1項記載の液
    体噴射記録ヘッドを搭載するキャリッジと、前記液体噴
    射記録ヘッドの吐出エネルギー発生手段に電気信号を供
    給する手段と、前記液体噴射記録ヘッドに対向するよう
    に被記録媒体を搬送するための搬送装置を備えた液体噴
    射記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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