JPH08336930A - 断熱制振構造体 - Google Patents

断熱制振構造体

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JPH08336930A
JPH08336930A JP16837195A JP16837195A JPH08336930A JP H08336930 A JPH08336930 A JP H08336930A JP 16837195 A JP16837195 A JP 16837195A JP 16837195 A JP16837195 A JP 16837195A JP H08336930 A JPH08336930 A JP H08336930A
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JP
Japan
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damping
heat
heat insulating
layer
metal plate
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Withdrawn
Application number
JP16837195A
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English (en)
Inventor
Kenji Iwai
健治 岩井
Junji Kawashima
淳史 川嶋
Toshimitsu Tanaka
俊光 田中
Akio Sugimoto
明男 杉本
Toshihiko Sasaki
敏彦 佐々木
Hiromichi Okumura
宏道 奥村
Yasuo Nanri
靖雄 南里
Naofumi Itano
直文 板野
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Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L59/00Thermal insulation in general
    • F16L59/04Arrangements using dry fillers, e.g. using slag wool which is added to the object to be insulated by pouring, spreading, spraying or the like

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Insulation (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 充分な断熱性能と制振性能を兼備する断熱制
振構造体を得る。 【構成】 金属板と該金属板に融着一体化した断熱制振
層からなる断熱制振構造体において、該断熱制振層は、
アスファルト、充填材及び発泡剤を含む断熱制振材料を
該金属板に層状に重ねたものを加熱し、該金属板へ融着
一体化するとともに発泡させ、厚み方向に3〜7倍の発
泡倍率で膨張させたものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として車両や船舶の
床構造材や建築物の床及び外壁材に用いられる断熱制振
構造体に関し、詳しくは加熱により金属板に断熱制振層
が融着、発泡してなる断熱制振構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】車両や船舶等の床や一部の建築物の床、
外壁用金属材料には、一般に鉄、アルミニウム等の材料
が使用されている。これらは耐熱性能、機械的強度及び
弾性率が高いという利点があるが、反面、音の共振或は
金属特有の振動音が問題となることが多い。また、木材
を材料としたものと比較すると断熱性能に劣るという欠
点もある。
【0003】そこでこれらの欠点を解決するための検討
がなされてきた。まず、金属板に制振性能を付与するも
のとして、拘束型制振鋼板と呼ばれるものが開発され
た。これは2枚の鋼板の間に粘性を有する薄い樹脂をサ
ンドイッチしたものである。また、非拘束型制振鋼板と
しては、一枚の鋼板の片面に厚めの弾性樹脂シートを貼
合わせたもの、或は瀝青物質等を主成分とする加熱融着
型シートを熱により1.2〜2倍程度に発泡し、同時に
金属板に熱融着するもの(特公昭63ー65212号公
報参照)等がある。一方、断熱性能を付与するものとし
ては、板材の裏に内部に気泡を含有した樹脂シートを貼
り合わせたり(特開平4ー237757号公報参照)、
加熱により板面状で発泡する樹脂シートを貼り合わせる
こと等が一般的で、種々の技術が開示され製品化されて
いる。
【0004】ところで、本願発明の対象とする用途にお
いては、室内と室外の環境温度が異なることが一般的で
あり、室内の快適な居住性を確保するためには制振性能
と同時に断熱性能を有することが重要であり、これら2
つの性能を兼備する構造体が望まれている。そこで、制
振性能を有する制振鋼板や制振構造体に断熱材を貼り付
けるなどの方法が考えられ、かつ実施されている。しか
し、断熱材を後から貼り合わせる方法では、成形後に貼
り付けのための別工事が必要になるほか、断熱材貼り付
け後には制振構造体の貼り合わせ加工が出来なくなる
(断熱材を張った後で制振材を貼り合わせても制振性能
が発揮できない)等の問題がある。また、断熱施工工事
のためのスペースが取れない形状(例えば中空・長尺構
造の場合、後から断熱材を挿入施工することは困難)に
は適用できないという問題がある。これらの要求を満た
すべく、既にいくつかの解決方法が提案されているが、
未だ十分ではないのが実情である。
【0005】例えば、特開平5−24150号公報に
は、瀝青物質に特定のブタジエン化合物と充填材を加え
た層と、特定の硬度のホットメルト接着層からなる耐熱
制振材が開示されている。その明細書には発泡材を添加
することが開示されているが、本組成物の場合、加熱時
に溶融してもその粘度が高いため発泡を均一に起すこと
は困難である。また、配合材の伸びや粘度等から判断す
ると発泡倍率、すなわち元の体積に対する発泡後の体積
が150%程度が限度で、十分な断熱性を得ることがで
きない。
【0006】特開昭50−14783号公報には瀝青物
質及び合成樹脂等からなる第一層を接着層とし、第二層
として合成ゴム及び発泡剤等からなり加熱発泡させ加硫
した合成ゴム層からなる断熱防振材が開示されている。
この断熱防振材では、加熱の段階で加硫と発泡を同時に
起こすことが必要であるが、発泡部分の加硫が十分でな
いこと、樹脂の配合からみて1.2〜3倍程度の発泡が
限度であり3倍以上の発泡を均一にコントロールするこ
とが困難であること、二層のシートを別々に作成するた
め界面に入り込んだ空気層のふくれが、二層の剥離の原
因になるなどの問題がある。
【0007】特開平5ー329973号公報には、制振
構造体のスペーサ層として塩化ビニル樹脂、可塑剤、エ
ポキシ樹脂、発泡剤等からなる組成物が開示されてい
る。ここでは、発泡させる目的は基板の凹凸に十分に追
随することである。エポキシ樹脂で構成された本組成物
の断熱性能は不十分であり、発泡硬化させたエポキシ樹
脂では樹脂自体が硬く脆いという欠点がある。また、硬
化が不十分か或はエポキシ樹脂の使用量を少なくすると
組成物が柔らかくなって樹脂の凝集破壊が発生しやす
く、従って接着性が不十分となり問題である。
【0008】なお、従来は基材に発泡層を設ける際、溶
融時の樹脂の柔軟性、弾性率、伸び等が不適当であると
不均一な発泡により表面に凹凸を生じ、特に発泡倍率が
3倍を越えるようなとき均一な厚さの発泡層を得ること
ができなかったが、上記公報のように発泡層の上に拘束
層を設けることで発泡倍率が高くても基材上に均一な厚
さの発泡層を形成できるようになる。しかし、拘束層と
して例えばAl板を発泡層の上に設けるとすると、これ
を基材に倣う複雑な構造や曲面に加工する必要があり、
これは実質的に困難である。
【0009】特開昭59ー124843号公報には熱硬
化性樹脂にリン片状無機物を含む制振材を被覆し、さら
に高分子発泡体を積層する断熱制振技術が開示されてい
る。ここでは、制振材の樹脂組成物としては不飽和ポリ
エステル樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が用い
られるが、リン片状無機物が同一方向に積み重なる構造
が制振性を発現する上で重要な要件であり、樹脂は低粘
度の液状物質であることが必要である。また、制振材の
塗布はスプレー法などで行う必要があり、本願発明の様
に押し出し形材の狭い空間や複雑形状の表面に均一に塗
布することは困難である。
【0010】特開昭59ー212249号公報には熱可
塑性樹脂にガラス繊維布を埋入させる構造体が開示され
ている。ガラス繊維布は高温時に発泡層が潰れるのを防
止する効果を狙ったものであるが、樹脂層とガラス繊維
布の間に気泡が溜り、両層が分離するなどの問題があ
る。また、樹脂自体の弾性率が低いので十分な制振性能
は望めず、また、樹脂そのものの耐熱性が低いので、例
えばアルミニウム形材などに用いる場合、形材の時効硬
化工程における加熱を利用して発泡させると、折角成形
した気泡が樹脂の軟化・溶融で消滅したり、気泡同士が
くっついたりし、その結果断熱性が低下するという問題
がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本願発明ではこれらの
問題点を解決し、充分な断熱性能(熱伝導率0.1W/
m・K以下)と制振性能(20℃における損失係数ηが
0.20以上)を兼備するとともに、必要な強度を備
え、狭い箇所や複雑形状の箇所にも適用が可能な断熱制
振構造体を得ることを目的としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するべく鋭意研究の結果なされたもので、金属板と該
金属板に融着一体化した断熱制振層からなる断熱制振構
造体において、該断熱制振層は、アスファルト、充填材
及び発泡剤を含む断熱制振材料を該金属板に層状に重ね
たものを加熱し、該金属板へ融着一体化するとともに発
泡させ、厚み方向に3〜7倍の発泡倍率で膨張させたも
のであることを特徴とする。
【0013】上記断熱制振構造体において、断熱制振層
の厚み方向への発泡倍率は3〜7倍とする必要がある。
すなわち、発泡倍率が3倍未満であると熱伝導率が高く
充分な断熱性能が顕現されず、また、40℃を越す温度
域での制振性が劣る。一方、発泡倍率が7倍を超えると
断熱制振層の引っ張り強度(ヤング率)が低下するた
め、断熱制振層が外的応力により破断しやすくなり、本
発明の断熱制振構造体に電気配線を通す、あるいは空間
にケーブルを挿入する等といった用途に使用する場合好
ましくない。
【0014】上記断熱制振材料を構成する組成物の配合
割合は、 アスファルト:70〜150重量部、 充填材 :15〜300重量部、 発泡剤 :0.5〜10重量部が望ましい。 ここで、アスファルトは70重量部未満であると断熱制
振層の弾性率が十分ではないために所望の制振性能が得
られない。また取り扱い性の点から断熱制振材料は室温
において固体状で加熱した時に溶融する必要があるが、
アスファルトが少ないと溶融せず、さらに、耐熱性が低
下する等の不具合がある。一方、150重量部を超える
と断熱制振材料の比重が増し、また発泡率を3倍以上に
上げることが困難となる。使用できるアスファルトとし
ては、天然アスファルト、石油アスファルトがあり、石
油アスファルトとしては、ストレートアスファルト、ブ
ローンアスファルト、セミブローンアスファルト、ゴム
変性アスファルト等が例示できる。これらは単体であっ
ても、数種類を混合して使用することもできる。
【0015】充填剤は15重量部未満であると加熱融着
時の形状保持が困難になる等の不具合が生じ、300重
量部を超えると必要以上の重量増加になる他、発泡が不
十分となって所望の断熱性が付与できない。使用できる
充填材としては、粉末充填材、繊維状充填材、リン片状
充填材等がある。粉末充填材としては、硫酸バリウム、
炭酸カルシウム、亜鉛末、亜鉛華、クレー等が例示でき
る。繊維状充填材としては、天然、化学繊維からの解繊
繊維、粉砕故紙からの紙繊維、ガラスウール、スラグウ
ール等からの鉱物質繊維等が例示できる。リン片状充填
材としては、マイカ、雲母等が例示できる。
【0016】発泡剤は0.5重量部未満であると発泡倍
率が十分に確保出来ず、発泡倍率が3倍を切ってしまう
おそれがある。また、10重量部を超えて配合した場
合、発泡倍率が7倍を超えてしまうおそれがある。発泡
剤の分解温度が100℃未満のものは断熱制振材料の混
練時に分解してしまう可能性があるため好ましくない。
好ましくは発泡助剤と組み合わせ、発泡剤の分解温度以
下の温度で混練する。使用できる発泡剤としては、ヂア
ゾアミノベンゾール、アゾイソブチルニトリル、ベンゾ
ールスルホヒドラヂド、カーバミン酸アザイド等も使用
しうるが、好ましくはアゾジカルボンアミド、P−P´
ーオキシベンゾールスルホヒドラジド、アゾビスイソチ
ロニトリル、ベンジルモノヒドラゾール、ジニトロソペ
ンタメチレンテトラミンなどが例示でき、これらは単独
でも、又適宜組み合わせて使用することもできる。発泡
助剤としては尿素及びその誘導体と熱硬化性樹脂等を使
用することが効果的である。また、揮発性の気体や液
体、あるいはこれらを封入した熱可塑性樹脂によるマイ
クロカプセル等も使用できる。
【0017】なお、上記断熱制振材料を構成する組成物
のさらに好適な配合割合は、発泡倍率のコントロールの
点からすると、 アスファルト:70〜100重量部、 充填材 :100〜300重量部、 発泡剤 :0.5〜5重量部である。
【0018】その他要すれば、上記必須成分に加え、
1,2結合体を90重量%以上含むポリブタジエン系熱
可塑性エラストマーや、末端基にカルボキシル基やアミ
ノ基で化学修飾された液状ゴム、スチレン・アクリルゴ
ムなどのゴム状物質を使用することもできる。また、ス
チレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エ
ラストマーなどの熱可塑性エラストマーをはじめ、塩化
ビニル、メタアクリル酸及びエステル誘導体、アクリル
酸及びエステル誘導体、酢酸ビニル、フマル酸、マレイ
ン酸やイタコン酸、塩化ビニリデンの単独重合体あるい
は共重合体あるいはこれらの混合物を使用することもで
きる。これらの成分の配合割合は、発泡倍率と樹脂架橋
とのバランスの上から20〜80重量部とするのが好ま
しく、また、同時にこれらの架橋を促進するため硫黄等
の架橋剤を使用することもできる。その他要すれば、各
種の添加剤を加えることもできる。添加剤としては、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤等が例示できる。
【0019】断熱制振材料は、上記の材料により従来公
知の方法により製造することができる。即ち、適当な加
熱手段により溶融したアスファルトに、充填材を投入し
て混合攪拌し、100℃未満の温度に低下した段階にお
いて、発泡材、要すれば発泡助剤を投入する。混合分散
には真空ニーダー、オープンニーダー、プラネタリーミ
キサー等の各種のミキサー、ボールミル等の各種のミ
ル、等の分散機が使用できる。混合分散の終了した配合
物は、二本ロール、三本ロール、カレンダーロール等の
圧延手段をもってシート状の断熱制振材料に加工する。
【0020】断熱制振材料は任意の形状、大きさに裁断
される。加熱融着するべき金属板の形状に合わせて立体
的に成形することも可能であり、但しこの場合には断熱
制振材料に感温性があるため、コールドプレスが望まし
い。金属板の金属の種類としては、鉄、アルミニウム、
ステンレス、銅、チタンあるいはこれらの合金等、産業
界に広く使用されている金属が使用できる。金属の表面
は油分等が除かれている状態が好ましいが、これは必須
の条件ではない。適当な合成樹脂塗料によって塗装済み
の金属板(プレコートメタル)や、化成処理、電着塗装
済み表面の金属板であっても使用可能である。
【0021】加熱融着するべき金属板が平坦、あるいは
ごくゆるやかな角度による傾斜面であれば、金属板上の
所望の箇所に断熱制振材料を載置するだけで、加熱融着
を行うことによって断熱制振材料が融着発泡し断熱制振
構造体が得られる。しかしながら、加熱融着するべき金
属板が傾斜面、垂直面であるような場合には、断熱制振
材料が所望箇所に加熱融着するまでの間一時的に仮止め
を行う必要がある。仮止めは感圧型接着剤、クリップ、
ビス止め、両面粘着テープ等従来公知の方法が使用でき
るが、仮止めの結果発泡を阻害する方法は当然避けられ
るべきものである。
【0022】加熱融着、発泡の手段も従来公知の方法で
良く、電気加熱炉、ガス加熱炉、その他の加熱手段が使
用できる。断熱制振構造体のための専用の加熱である必
要はなく、例えば、熱硬化性樹脂を使用した焼付型塗料
の加熱乾燥の熱の利用や、形材の焼き鈍しの際の熱の利
用であっても良い。断熱制振材料の加熱は、100〜2
50℃とする必要がある。即ち、加熱温度が100℃未
満であると、断熱制振材料の発泡及び金属板への融着が
不十分となり、250℃を超えると、断熱制振材料が酸
化して材質が脆弱となる。このようにして上記組成の断
熱制振材料を3〜7倍に発泡させたとき、表面の凹凸が
実用上問題なく厚さの均一性も実用上問題ないレベルの
発泡体(断熱制振層)を金属板上に形成することができ
る。
【0023】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げ本発明のより
詳細な理解に供する。当然のことながら、本発明は以下
の実施例のみに限定されるものではない。
【0024】下記表1の配合になる混合物を真空ニーダ
ーにより加熱混合分散し、温度が80℃に下がった時点
で発泡材を投入、混合分散した。該混合物をカレンダー
ロールにより厚さ約2mmのシート状に加工して7種類
の断熱制振材料を得た。続いて、この断熱制振材料を鉄
道車両構造用アルミ合金板に載置し、170℃にて40
分加熱を行い、発泡した断熱制振層がアルミ合金板に融
着一体化した断熱制振構造体を得た。それぞれの厚み方
向の発泡倍率を表2に示す。なお、表2において、実施
例1〜5は発泡倍率が本発明の範囲内となったもの、比
較例1〜2は発泡倍率が本発明の範囲外となったもので
あり、それぞれの配合組成は表1の実施例1〜5及び比
較例1〜2に対応する。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】続いて、下記方法により断熱性(熱伝導
率)、制振性(損失係数η)、及び引張り強度(ヤング
率)を測定した。その結果を表2に併せて示す。 (1)断熱性試験 JIS A1412に準じて断熱性試験を行ない、熱伝
導率(W/m・K)を測定した。これは熱の伝わり易さ
であり、数字が小さいほど断熱性が高い。 (2)制振性試験 共振法により20℃、40℃、60℃の各温度における
損失係数ηを測定した。数字が大きいほど制振効果が高
く0.05以上で制振効果があるとされている。 (3)引張り強度(ヤング率) ストログラフ試験機により断熱制振構造体を圧縮測定し
た。その歪と応力の比からヤング率を算出し、引張り強
度の評価とした。
【0028】上記表2に示すように、断熱制振層の発泡
倍率が本発明の範囲3〜7倍に含まれる実施例1〜5の
断熱制振構造体は、断熱性(熱伝導率)、制振性(損失
係数η)、及び引張り強度(ヤング率)の全ての性能に
優れ、一方、発泡倍率が本発明の範囲より小さい比較例
1は熱伝導率が高く断熱性に劣るとともに、40℃を超
える温度域での制振性に劣り、発泡倍率が本発明の範囲
より大きい比較例2は引張り強度に劣る。
【0029】
【発明の効果】本発明になる断熱制振構造体は、加熱発
泡により3〜7倍に厚みが増加することにより極小の多
数の気泡室を生成して内部に多量の空気を有し、きわめ
て優れた断熱性能と、同時に厚さが3倍以上に増加する
ことにより優れた制振性能を顕現するため、鉄道車両、
船舶、自動車等の床構造体や、建築物の床又は外壁材等
として有効であり、断熱と制振を兼備するため省スペー
スにも貢献する。また、本発明の断熱制振層は必要な引
張り強度を有するため、この断熱制振構造体は様々な用
途の断熱制振に広く応用が可能である。
フロントページの続き (72)発明者 田中 俊光 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 杉本 明男 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 佐々木 敏彦 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内 (72)発明者 奥村 宏道 大阪府大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 南里 靖雄 東京都北区豊島8丁目16番15号 日本特殊 塗料株式会社内 (72)発明者 板野 直文 東京都北区豊島8丁目16番15号 日本特殊 塗料株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板と該金属板に融着一体化した断熱
    制振層からなる断熱制振構造体において、該断熱制振層
    は、アスファルト、充填材及び発泡剤を含む断熱制振材
    料を該金属板に層状に重ねたものを加熱し、該金属板へ
    融着一体化するとともに発泡させ、厚み方向に3〜7倍
    の発泡倍率で膨張させたものであることを特徴とする断
    熱制振構造体。
JP16837195A 1995-02-08 1995-06-09 断熱制振構造体 Withdrawn JPH08336930A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16837195A JPH08336930A (ja) 1995-06-09 1995-06-09 断熱制振構造体
EP19960101772 EP0726295B1 (en) 1995-02-08 1996-02-07 Heat bonded type vibration-damping resin for structural member, vibration-damping structure and manufacturing method thereof
DE1996610787 DE69610787T2 (de) 1995-02-08 1996-02-07 Heisslaminierbares vibrationsdämpfendes Harz für Strukturelemente, vibrationsdämpfendes Element und Herstellungsverfahren hierfür
US08/598,214 US5800888A (en) 1995-02-08 1996-02-07 Heat bonded type vibration-damping resin for structural member vibration-damping structure

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JP16837195A JPH08336930A (ja) 1995-06-09 1995-06-09 断熱制振構造体

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238897A (ja) * 2002-02-14 2003-08-27 Nippon Tokushu Toryo Co Ltd 遮熱防音塗料及び遮熱防音工法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238897A (ja) * 2002-02-14 2003-08-27 Nippon Tokushu Toryo Co Ltd 遮熱防音塗料及び遮熱防音工法

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