JPH0833609A - 視線検出装置及びカメラ - Google Patents

視線検出装置及びカメラ

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JPH0833609A
JPH0833609A JP6192692A JP19269294A JPH0833609A JP H0833609 A JPH0833609 A JP H0833609A JP 6192692 A JP6192692 A JP 6192692A JP 19269294 A JP19269294 A JP 19269294A JP H0833609 A JPH0833609 A JP H0833609A
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Tatsuyuki Tokunaga
辰幸 徳永
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)
  • Focusing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 観察者の視線検出スピードの向上と視線検出
精度の向上の両方を達成可能とする。 【構成】 ブロック領域内の光電変換信号に関するブロ
ック信号を出力するブロック信号を求め、この各ブロッ
ク信号を基にセンサ領域内の領域を制限する制限領域設
定手段100を、前記ブロック領域を形成する複数の光
電変換素子の組み合わせを、異なる数の組み合わせのう
ちから選択する機能を持つ手段とし、観察者のセンサ領
域上における瞳孔像の大きさを状況に応じて推定し、ブ
ロック領域の選択を行うようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接眼部を覗く観察者の
視線(注視点)を検出する視線検出装置及びカメラの改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、撮影者が観察面上のどの位置
を観察しているかを検出する、いわゆる視線(視軸)を
検出する装置(例えばアイカメラ)が種々提供されてい
る。例えば特開平1−274736号公報においては、
光源からの平行光束を撮影者の眼球の前眼部へ投射し、
角膜からの反射光による角膜反射像と瞳孔の結像位置を
利用して注視点を求めている。また同公報において、視
線検出装置を一眼レフカメラに配設し、撮影者の視線
(注視点)情報を用いて撮影レンズの自動焦点調節を行
う例を開示している。
【0003】図19は、一眼レフカメラに配設された視
線検出光学系の概略図である。
【0004】同図において、11は接眼レンズで、撮影
者はこの接眼レンズ11に目を近づけてファインダ内の
被写体を観察する。13a,13bは各々撮影者に対し
て不感の赤外光を放射する発光ダイオード等の光源(以
下、IREDと記す)である。撮影者の眼球で反射した
照明光の一部は受光レンズ12によりイメージセンサ1
4に集光する。
【0005】図20は視線検出の原理を説明する為の図
である。
【0006】同図において、15は撮影者の眼球、16
は角膜、17は虹彩である。なお、図20に示した接眼
レンズ11は説明には不要であるため、省略してある。
【0007】以下、上記の各図を用いて視線の検出方法
について説明する。
【0008】IRED13bより放射された赤外光は観
察者の眼球15の角膜16を照射する。このとき角膜1
6の表面で反射した赤外光の一部により形成される角膜
反射像d(虚像)は受光レンズ12により集光され、イ
メージセンサ14上の位置d´に結像する。同様にIE
RD13aにより放射された赤外光は、眼球15の角膜
16を照明する。このとき、角膜16の表面で反射した
赤外光の一部により形成された角膜反射像eは受光レン
ズ12により集光され、イメージセンサ14上の位置e
´に結像する。
【0009】又、虹彩17の端部a,bからの光束は、
受光レンズ12を介してイメージセンサ14上の位置a
´,b´に該端部a,bの像を結像する。このような瞳
孔と虹彩17の境界が成す円(これを瞳孔円と称す)の
中心cのX座標をXcとしたとき、イメージセンサ14
上でのX座標は不図示のXc´となる。
【0010】図21(A)は上記イメージセンサ14に
投影される眼球像の概略図であり、図21(B)は上記
イメージセンサ14の出力ラインからの出力信号60の
強度分布を示す図である。
【0011】図21(A)中の50は眼球の白目の部
分、51は瞳孔部、52a,52bは1対のIREDの
角膜反射像を表している。この角膜反射像52a,52
bは「プルキンエ像」と呼ばれるものであり、以降「P
像」と記す。
【0012】また、P像d及びeの中点のX座標と角膜
16の曲率中心oのX座標Xoとは略一致する。このた
めP像の発生位置d,eのX座標をXd,Xe、角膜1
6の曲率中心oと瞳孔の中心cまでの標準的な距離をL
OCとすると、眼球15の光軸15aの回転角θxは、 LOC*sinθx≒(Xd+Xe)/2−Xc …………(1) の関係式を略満足する。このため、図21(A)に示し
た様に、メージセンサ14上に投影された眼球15の各
特徴点(P像及び瞳孔の中心)の位置を検出することに
より、眼球15の光軸15aの回転角θを求めることが
できる。
【0013】眼球15の光軸15aの回転角は(1)式
より、 β*LOC*sinθx≒{(Xpo−δX)−Xic}*pitch …………(2) β*LOC*sinθy≒{(ypo−δy)−yic}*pitch …………(3) と求められる。
【0014】ここで、θxはZ−X平面内での眼球光軸
の回転角、θyはY−Z平面内での眼球光軸の回転角で
ある。また、(Xpo、Ypo)はイメージセンサ14
上の2個のP像の中点の座標、(Xic、Yic)はイ
メージセンサ14上の瞳孔中心の座標である。pitc
hはイメージセンサ14の画素ピッチである。又、βは
受光レンズ12に対する眼球15の位置により決る結像
倍率で、実質的には2個のP像の間隔の関数として求め
られる。δx,δyはP像の中点の座標を補正する補正
項であり、撮影者の眼球を平行光ではなく発散光にて照
明していることにより生じる誤差を補正する補正項、及
び、δYに関しては、撮影者の眼球を下まぶたの方から
発散光にて照明していることにより生じるオフセット成
分を補正する補正項も含まれている。
【0015】撮影者の眼球光軸の回転角(θx,θy)
が算出されると、撮影者の観察面(ピント板)上の注視
点(X、Y)は、カメラの姿勢が横位置の場合、 X=m*(θx+△) ………………(4) Y=m*θy ………………(5) と求められる。
【0016】ここで、X方向はカメラの姿勢が横位置の
場合の撮影者に対して水平方向、Y方向はカメラの姿勢
が横位置の場合の撮影者に対して垂直方向を示してい
る。mは眼球15の回転角からピント板上の座標に変換
する変換係数、△は眼球光軸15aと視軸(注視点)と
のなす角である。一般に眼球の回転角と観察者が実際に
見ている視軸とは、観察者に対して水平方向に約5°ず
れており、垂直方向には殆どずれていない事が知られて
いる。
【0017】上記撮影者の視線(注視点)を求める演算
は、前記各式に基づいて視線検出装置内のマイコンにお
けるソフトで実行している。
【0018】そして、カメラのファインダを覗く撮影者
の視線のピント板上の位置を算出し、その視線情報を撮
影レンズの焦点調節あるいはカメラの撮影モード設定な
どに利用している。
【0019】実際に視線を求めるには、イメージセンサ
上の眼球像をマイコン等で処理して上述のP像,瞳孔円
を検出し、その位置情報に基づいて視線を算出する。
【0020】具体的な手法としては、本願出願人によっ
て、特開平4−347131号公報などに開示されてい
る。
【0021】同公報によれば、イメージセンサ全ての画
素の光電変換信号を読み出し、A/D変換を行い、逐次
的な処理によりP像と瞳孔円の座標を記憶してゆく。P
像の座標の求め方は簡単に説明すると、画素の輝度レベ
ルが所定のレベルよりも大きいと認識したときの座標で
求めている。また瞳孔円は、瞳孔と虹彩の境界の輝度差
を利用して抽出するが、このとき逐次処理でのその時点
における最低輝度値から、エッジ点としてふさわしいか
どうかを判定しているため、全画素を読み出して逐次処
理が終わった時点で、もう一度、全画素の最低輝度値か
らエッジ点としてふさわしいかどうかを判定し、残った
エッジ点より瞳孔のエッジ座標を最小2乗法を用いて円
を推定し、これを瞳孔円としている。
【0022】図22に従って説明すると、図22(A)
は眼球像を表し、ここではP像を省略している。瞳孔部
51の周囲に配されてる複数の白丸が瞳孔エッジであ
り、70−1がその1つを表している。
【0023】同図中(B)は、(A)の瞳孔エッジのみ
を抽出して表したものであり、これらのエッジデータに
基づいて、最小2乗法を用いて推定した円が72であ
る。この推定円の中心座標を(Xc,Yc)、半径をr
cとすると、図22(C)のようになる。
【0024】このような視線検出装置をカメラのファイ
ンダを覗く観察者の視線を検出するのに用いた場合、観
察者の覗き方に自由度を持たせることは不可欠である。
つまり、ファインダを覗く位置が多少変化しても正確に
視線を検出することが望まれる。そのためにはエリアセ
ンサの受光する像の範囲が広いことが必要となるが、そ
うすることで画素数が増え、視線検出を行うための信号
の読み出し、瞳孔エッジやP像の抽出のための処理演算
が膨大になり、又膨大な時間を要してしまうことにな
る。
【0025】また、視線検出光学系から入射してくるゴ
ーストやフレア、また眼鏡をかけている人が観察者の場
合、眼鏡からの反射像などのノイズ成分が混在してしま
うと、間違った瞳孔エッジを検出してしまう可能性があ
り、瞳孔円の検出の信頼性が低下するという問題点が生
じていた。
【0026】そこで、カメラの制御に使われるマイコン
の内蔵RAMの記憶容量は一般にエリアセンサの全画素
情報を一度に記憶できるほど大きくないので、数ライン
分の像データを内蔵RAMに記憶させながら、1ライン
読み込みながら逐次処理を行い、全画素の逐次処理が終
わった時点でもう一度エッジ点の判定をして瞳孔円の検
出の信頼性を増す方法を用いているため、無駄な時間を
費やしていた。
【0027】これに対して本願出願人は、特願平5−4
8070号において、瞳孔像の光電変換信号のレベル値
がイメージセンサ上の像の中で一番低くなる〔図21
(B)参照〕ことを利用して、イメージセンサの全エリ
アを、それぞれ略均等な複数のブロック領域に分け、そ
のブロック領域内の光電変換信号に関する各ブロック信
号を出力するブロック信号出力手段を有し、そのブロッ
ク信号の中で最低レベル値を示すブロックを検出し、そ
のブロック位置をもとにイメージセンサ領域内に限定領
域を設定し、この領域における光電変換信号に基づいて
信号処理を行い、観察者の視線を検出する装置を提案し
ている。また、この中で、前記最低レベル値を示すブロ
ックのブロック信号のレベル値を用い、前記限定領域内
の画素の光電変換信号に基づいて信号処理による瞳孔円
の検出を行って、前述のような全画素の逐次処理が終わ
った時点でもう一度エッジ点の見直し判定処理を行うと
いった事を省いても、瞳孔エッジ抽出の信頼性を低下さ
せることなく、視線検出処理の大幅なスピードアップを
実現している。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
式ではイメージセンサの全エリアを分割するブロックの
大きさが問題となり、例えば、観察者のイメージセンサ
上の瞳孔像よりもかなり大きなブロックで全エリアを分
割したならば、瞳孔を含んでいるブロックのブロック信
号とそうでないブロックのブロック信号との間にレベル
的な差が少なくなり、最低レベル値を示すブロックの検
出が困難になり、かえって瞳孔円検出の信頼性を低下さ
せる危険がある。また反対に、観察者のイメージセンサ
上の瞳孔像よりもかなり小さなブロックで全エリアを分
割したならば、そのブロック信号のA/D変換と最低レ
ベル値の検出に時間がかかってしまい、スピードアップ
の効果が少なくなってしまう。
【0029】従って、イメージセンサ上の瞳孔像に対し
て適当な大きさのブロックで分割することが不可欠とな
る。ところが、一般に知られているように人間の瞳孔は
瞳に入射する光量によって開いたり閉じたりするので、
ブロックの大きさは瞳孔円の検出の信頼性を低下させな
いよう、観察者の瞳孔が一番小さい時を基準に設定する
ことが望ましい。そうすると、観察者の瞳孔が大きく開
いてるような状況においてもブロックは小さいため、前
述したようにブロック信号のA/D変換と最低レベル値
の検出に時間がかかってしまい、スピードアップの効果
が少なくなってしまうという問題点があった。
【0030】(発明の目的)本発明の目的は、観察者の
視線検出スピードと視線検出精度の両方を向上させるこ
とのできる視線検出装置及びカメラを提供することであ
る。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ブロック領域内の光電変換信号に関する
ブロック信号を出力するブロック信号を求め、この各ブ
ロック信号を基にセンサ領域内の領域を制限する制限領
域設定手段を、前記ブロック領域を形成する複数の光電
変換素子の組み合わせを、異なる数の組み合わせのうち
から選択する機能を持つ手段とし、観察者のセンサ領域
上における瞳孔像の大きさを状況に応じて推定し、ブロ
ック領域の選択を行うようにしている。
【0032】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0033】図1は本発明の第1の実施例における視線
検出装置を一眼レフカメラに適用した場合の要部を示す
構成図であり、図2は図1の一眼レフカメラのファイン
ダ視野を示す図である。
【0034】図1において、1は撮影レンズであり、便
宜上2枚のレンズ1a,1bで示したが、実際は多数の
レンズから構成されている。2は主ミラーで、観察状態
と撮影状態に応じた撮影光路へ斜設されあるいは退去さ
れる。3はサブミラーで、主ミラー2を透過した光束を
カメラボディの下方へ向けて反射する。4はシャッタで
ある。5は感光部材で、銀塩フィルムあるいはCCDや
MOS型等の固体撮像素子あるいはビディコン等の撮像
管より成っている。
【0035】6は焦点検出装置であり、結像面近傍に配
置されたフィールドレンズ6a,反射ミラー6b及び6
c,2次結像レンズ6d,絞り6e,後述する複数のC
CDから成るラインセンサ6f等から構成されている周
知の位相差方式を採用している。同図の焦点検出装置6
は、図2に示すようにファインダ視野内(観察画面内)
213の複数の領域(5箇所の測距点マーク200〜2
04)を焦点検出可能なように構成されている。
【0036】7は撮影レンズ1の予定結像面に配置され
たピント板、8はファインダ光路変更用のペンタプリズ
ムである。9,10は観察画面内の被写体輝度を測定す
る為の結像レンズと測光センサで、結像レンズ9はペン
タプリズム8内の反射光路を介してピント板7と測光セ
ンサ10を共役に関係付けている。
【0037】11は前記ペンタプリズム8の射出面後方
に配置され、撮影者の眼15によるピント板7の観察に
使用される接眼レンズであり、該接眼レンズ11には例
えば可視光を透過し赤外光を反射するダイクロイックミ
ラーより成る光分割器11aが具備されている。12は
受光レンズ、14はCCD等の光電素子列を2次元的に
配したイメージセンサで、受光レンズ12に関して所定
の位置にある撮影者の眼15の虹彩近傍と共役になるよ
うに配置されている。イメージセンサ14の詳しい回路
構成については後述する。
【0038】13(13a〜13b)は各々撮影者の眼
球15の照明光源であるところのIRED(赤外発光ダ
イオード)である。
【0039】21は明るい被写体の中でも視認できる高
輝度のスーパーインポーズ用LEDであり、該スーパー
インポーズ用LED21から発光された光は投光用プリ
ズム22,主ミラー2で反射してピント板7の表示部に
設けた微小プリズムアレイ7aで垂直方向に曲げられ、
ペンタダハプリズム8,接眼レンズ11を通って撮影者
の眼15に達する。そこでピント板7の焦点検出領域に
対応する位置にこの微小プリズムアレイ7aを枠状に形
成し、これを各々に対応したスーパーインポーズ用LE
D21(各々をLED−L1,LED−L2,LED−
C,LED−R1,LED−R2とする)によって照明
する。これによって、図2に示したファインダ視野から
判かるように、各々の測光点マーク200,201,2
02,203,204がファインダ視野内213で光
り、焦点検出領域(測距点)を表示させている(以下、
これをスーパーインポーズ表示という)。
【0040】23はファインダ視野領域を形成する視野
マスク、24はファインダ視野外に撮影情報を表示する
ためのファインダ内LCDで、照明用LED(F−LE
D)25によって照明されている。ファインダ内LCD
24を透過した光は三角プリズム26によってファイン
ダ内に導かれ、図3のファインダ視野外207に表示さ
れ、撮影者は該撮影情報を観察している。
【0041】31は撮影レンズ1内に設けた絞り、32
は後述の絞り駆動回路111を含む絞り駆動装置、33
はレンズ駆動用モータ、34は駆動ギヤ等からなるレン
ズ駆動部材である。35はフォトカプラであり、レンズ
駆動部材34に連動するパルス板36の回転を検知して
レンズ焦点調節回路110に伝えている。レンズ焦点調
節回路110は、この情報とカメラ側からのレンズ駆動
量の情報に基づいてレンズ駆動用モータ33を所定量駆
動させ、撮影レンズ1の合焦レンズ1aを合焦位置に移
動させている。37は公知のカメラとレンズとのインタ
ーフェイスとなるマウント接点である。
【0042】図3は上記構成における一眼レフカメラの
電気的構成を示すブロック図であり、図1と同じ部分は
同一の番号をつけている。
【0043】同図において、カメラ本体に内蔵されたカ
メラ制御手段であるところのマイクロコンピュータの中
央処理装置(以下、CPUと記す)100には、視線検
出回路101,測光回路102,自動焦点検出回路10
3,信号入力回路104,LCD駆動回路105,LE
D駆動回路106,IRED駆動回路107,シャッタ
制御回路108、及び、モータ制御回路109がそれぞ
れ接続されている。また、撮影レンズ1内に配置された
焦点調節回路110,絞り駆動回路111とは図1で示
したマウント接点37を介して信号の伝達がなされる。
【0044】CPU100に付随した記憶手段としての
EEPROM100aは、フィルムカウンタその他の撮
影情報を記憶可能である。
【0045】前記視線検出回路101は、イメージセン
サ14(CCD−EYE)からの眼球像の出力をA/D
変換し、この像情報をCPU100に送信する。CPU
100は後述するように視線検出に必要な眼球像の各特
徴点を所定のアルゴリズムに従って抽出し、さらに各特
徴点の位置から撮影者の眼球の回転角を算出する。
【0046】本実施例の一眼レフカメラでは、これによ
り撮影者のファインダ上の視線(注視点)を演算抽出
し、5つの測距点200〜204のうちから一つを選択
し、その測距点で自動焦点検出を行っている。
【0047】前記測光回路102は、測光センサ10か
らの出力を増幅後、対数圧縮,A/D変換し、各センサ
の輝度情報としてCPU100に送信する。測光センサ
10は画面内を4分割しており、それぞれSPC−L,
SPC−C,SPC−R,SPC−Aの4個の光電変換
出力を出力するフォトダイオードから構成されている。
【0048】前記自動焦点検出回路103に接続される
ラインセンサ6fは、前述のように画面内の5つの測距
点200〜204に対応した5組のラインセンサCCD
−L2,CCD−L1,CCD−C,CCD−R1,C
CD−R2から構成される公知のCCDラインセンサで
あり、自動焦点検出回路103はこれらラインセンサ6
fから得た電圧をA/D変換し、CPU100に送る。
【0049】SW1は不図示のレリーズ釦の第1ストロ
ークでONし、測光,AF,視線検出動作を開始する測
光スイッチ、SW2はレリーズ釦の第2ストロークでO
Nするレリーズスイッチ、SW−DIAL1とSW−D
IAL2は不図示の電子ダイヤル内に設けたダイヤルス
イッチであり、信号入力回路のアップダウンカウンタに
入力され、該電子ダイヤル45の回転クリック量をカウ
ントする。
【0050】SW−HV1,SW−HV2は水銀スイッ
チ等で構成されるカメラが横位置で構えられたか、縦位
置で構えられたかを検知する姿勢検知スイッチであり、
この情報により視線検出を行うために照射させるIRE
Dが、13a〜13fのうちから選択される。
【0051】前記信号入力回路104は、これらの撮影
に関する情報を入力するスイッチやダイアルの情報をC
PU100に送る役目をしている。前記LCD駆動回路
105は、液晶表示素子LCDを表示駆動させるための
公知の回路で、CPU100からの信号に従って絞り
値,シャッタ秒時,設定した撮影モード等の表示をモニ
タ用LCD42とファインダ内LCD24の両方に同時
に表示させることができる。
【0052】前記LED駆動回路106は、照明用LE
D(F−LED)25とスーパーインポーズ用LED2
1を点灯,点滅制御する。前記IRED駆動回路107
は、IRED13a〜13f(1〜6)を状況に応じて
選択的に点灯させる。
【0053】前記シャッタ制御回路108は、通電する
と先幕を走行させるマグネットMG−1と後幕を走行さ
せるマグネットMG−2を制御し、感光部材に所定光量
を露光させる。前記モータ制御回路109は、フィルム
の巻上げ,巻戻しを行うモータM1と主ミラ2及びシャ
ッタ4のチャージを行うモータM2を制御するためのも
のである。これらシャッタ制御回路108,モータ制御
回路109によって一連のカメラのレリーズシーケンス
が動作する。
【0054】以下に、光電変換素子の各出力信号をA/
D変換し、視線検出するための信号処理を行う作業に先
立って、眼球の特徴点を示す光電変換出力(P像、ある
いは瞳孔部)を特定し、実際の信号処理を行うに足るイ
メージセンサ内上のエリアを設定した後に、この設定さ
れたエリア内の全光電変換素子出力をもとにして視線を
検出する実施例を説明する。
【0055】まず、図4〜図6を基に、イメージセンサ
14の回路、そしてその動作を説明する。
【0056】視線検出を行うために、瞳孔部のみを検出
して行う例もあるが、ここでの実施例では、先立ってP
像及び瞳孔部の両者を検出する例を示す。
【0057】図4は上記の図3に示すイメージセンサ1
4(IMAGE−EYE)の回路構成を示す図であり、
図5及び図6はその動作説明を助ける為のタイミングチ
ャートである。
【0058】イメージセンサ14は、実際には水平画素
150画素、垂直画素100画素、全画素「150×1
00=15000」画素程度のエリアセンサとするが、
図4では説明を簡単にするため、便宜上「8×8=6
4」画素のエリアセンサとして描いている。
【0059】イメージセンサ14は、CPU100によ
り視線検出回路101を介して制御される。その機能は
画素のリセット機能、光電変換蓄積機能、その蓄積信号
出力機能であり、更に、水平ライン毎のピーク値、及び
垂直ライン毎のピーク値を実際の視線検出するための画
素信号出力に先立って出力する機能、そして水平6×垂
直6=36画素の平均ブロック信号、又は「3×3=
9」画素の平均ブロック信号のどちらかを選択して、画
素信号出力に先立って出力する機能を有している。
【0060】但し、図4〜図6では説明を簡単にするた
めに、ブロック信号は「4×4=16」画素と「2×2
=4」画素の平均ブロック信号のどちらかの選択をして
出力するものとしている。
【0061】図4において、103はひとつの光電変換
素子を示し、そのベースに光電荷を蓄積するダブルエミ
ッタを有するバイポーラトランジスタから成る。第1の
エミッタは出力線1と第2のエミッタは出力ライン10
2に接続される。104はバイポーラトランジスタ10
3のベース電位を制御するためのキャパシタ(以下、容
量と記す)、105は上記ベースをリセットするための
P型のMOS(以下、pMOSと記す)トランジスタ、
106は垂直出力ライン101を接地するためのMOS
トランジスタ、107は前記MOSトランジスタ106
のゲートにパルスを印加するための端子、108は容量
104を通してバイポーラトランジスタ103のベース
電位を制御し、画素のリセット,読み出しを行うための
水平駆動ラインである。
【0062】109は垂直シフトレジスタA(132)
の出力がゲートに印加されると、ONすることで駆動す
る画素行を選択するバッファMOSトランジスタ、11
0は画素の駆動パルスを印加するための端子、111は
左端及び右端のpMOS105のドレインに接続する信
号ライン、112はその出力が信号ライン111に接続
するエミッタフォロワー、113はエミッタフォロワー
112のベース電位を制御するためのMOSトランジス
タ、114は前記MOSトランジスタ113のドレイン
端子に接続する電源端子、115は前記MOSトランジ
スタ113のゲートにパルスを印加するための端子、1
16はそのドレインが正電位に固定されているpMOS
トランジスタ、117は前記pMOSトランジスタ11
6のゲートにパルスを印加するための端子である。
【0063】C11,C12,……,C14,C84
は、垂直出力ライン101を通して出力される画素出力
電位を蓄積するための容量、M10,M11,M21,
……,M14,M84は、出力ライン101と容量C1
1,C12,……,C14,C84とをスイッチするた
めのMOSトランジスタ、160〜164はM10,M
11,M21,……,M14,M84のゲートにパルス
を印加するための端子、121は水平出力ライン、C2
はそこまでの寄生容量、M16,M26,M86は水平
シフトレジスタ(131)の出力によって選択されると
容量C11,C12,……,C14,C84と水平出力
ライン121とを導通させるスイッチング用のMOSト
ランジスタである。152は水平出力ライン121を接
地するためのMOSトランジスタ、122は前記MOS
トランジスタ152のゲートにパルスを印加するための
端子、124は出力ライン121の電位を入力とするア
ンプ、120はその出力端子である。
【0064】光電変換素子103に蓄積された画像信号
は一水平ライン毎にC11〜C84に転送され、一画素
ずつ出力される。また、垂直ライン毎のピーク値、そし
てブロックの平均出力も同様に出力端子20より出力さ
れる。
【0065】125は出力ライン102を通して出力さ
せる画素出力電位を蓄積するための容量、126は出力
ライン102と容量125とをスイッチするためのMO
Sトランジスタ、127は前記MOSトランジスタ26
のゲートにパルスを印加するための端子、128は容量
125の電位が導通される出力ライン、129が出力ラ
イン28に接続された出力端子、130は垂直シフトレ
ジスタBの出力によって選択され、容量125と出力ラ
イン128とを順次導通するスイッチング用のMOSト
ランジスタである。水平ライン毎のピーク値が出力端子
129より出力される。
【0066】132は垂直シフトレジスタA、138は
それを駆動するパルスを印加するための端子、133は
垂直シフトレジスタB、139はそれを駆動するパルス
を印加するための端子、131は水平シフトレジスタ、
137はそれを駆動するパルスを印加するための端子、
M15,M25,M35,M55,M65,M75は容
量C11,C12,……,C14,C84をブロック毎
に直結するMOSトランジスタ、165,166はそれ
のゲートにパルスを印加するための端子である。これに
より、複数の光電変換素子出力をブロック毎に平均する
ことができる。
【0067】次に、このセンサの動作を、図5及び図6
に示したパルスタイミングチャートを用いて説明する。
【0068】図5及び図6において、φVC,φR,φ
P,φRC,φT1,φT2,φT3,φT4,φH
C,φVT,φBK1,φBK2,φH,φV1,φV
2は、それぞれ入力端子107,110,115,11
7,161,162,163,164,122,12
7,165,166,137,138,139に入力さ
れるセンサ駆動パルスである。V1,V2,V3〜V8
はそれぞれ第1,第2,第3〜第8画素行を選択する信
号、AD&処理1,AD&処理2は120及び129の
出力信号を、視線検出回路101でAD変換し、CPU
100が後述する処理を行うことを意味している。
【0069】次に、イメージセンサ14を機能毎に説明
していくが、必ずしも説明した順番に動作させるもので
はなく、動作の順番は後述のフローチャートで説明す
る。
【0070】《ベースクランプ》最初に、φP(11
5)がLowとして、エミッタフォロワー112の出力
電位を正とする。この時、pMOSトランジスタ105
のゲートに接続する駆動ライン108の電位はLowで
あり、pMOSトランジスタ105がONして、全画素
におけるバイポーラトランジスタ103のベース電位が
エミッタフォロワー112の出力電位と同電位となる。
【0071】《順次リセット》φP(115)をLow
として、エミッタフォロワー112の出力をGND(接
地)とした後、φVC(107)をHighとして、垂
直出力ライン101を接地し、各画素のバイポーラトラ
ンジスタ103の第1エミッタにエミッタ電流を流すこ
とにより、そのベース電位を下げる。さらに垂直シフト
レジスタA(132)をφV1による駆動パルスで起動
し、1行毎にφR(110)より、水平駆動ライン10
8にパルスを印加する。駆動ライン108がHighと
なった行の各画素のベース電位は容量4の容量結合によ
って一旦上昇するが、再び第1エミッタのエミッタ電流
が流れることでベース電位が下がり、駆動ライン108
の電位がLowとなると、上記容量結合によってベース
電位は負に振られ、第1エミッタ・ベース間は逆バイア
ス状態となる。
【0072】《蓄積》この逆バイアス状態になった時点
で、IREDを点燈させ、入射光により発生した電荷が
各画素のベースに蓄積し、蓄積電荷量に応じてベース電
位が上昇する。
【0073】《H−Line ピーク読み出し》次に、
φRC(117)をLowとして、pMOSトランジス
タ116をONし、水平駆動ラインの電位をHighレ
ベルとする。この時、各画素のベース電位は前記容量結
合により持ち上げられて、エミッタベース間が順バイア
ス状態となり、各行における最大出力画素の出力値が出
力ライン102に表れ、その出力ライン電位がMOSト
ランジスタ127を通して、各蓄積容量125に蓄積さ
れる。次に、垂直シフトレジスタB(133)をφV2
(139)により起動させ、容量125の電位を出力端
子129から順次出力される。この信号は、CPU10
0により蓄積時間を制御するために使われる。
【0074】《V−Line ピーク読み出し》φVC
(107)をLowとして垂直出力ライン101をフロ
ーティングとし、φRC(117)をLowとして、p
MOSトランジスタ116をONし、水平駆動ラインの
電位をHighレベルとする。この時、各画素のベース
電位は前記容量結合により持ち上げられて、エミッタ・
ベース間が順バイアス状態となり、各列における最大出
力画の出力値が出力ライン101に表れ、その出力ライ
ン電位がそれぞれMOSトランジスタM10,M11,
M12,M84を通して、蓄積容量C11,C12〜C
84に蓄積される。次に、水平シフトレジスタ131を
φH37により起動させ、容量C11〜C84の電位
を、一旦C2と容量分割した後にアンプ124により1
20から出力される。この信号は、CPU100により
処理され、後述するエリア限定などに使われる。
【0075】《4×4ブロック 読み出し》また、φV
C(107)のパルスによって垂直出力ライン101の
電位を接地した後にフローティングとし、φV1(13
8)により垂直シフトレジスタAを駆動すると同時に、
φR(110)のパルスを印加し、駆動ライン108の
一行目V1にパルスが印加される。出力ライン101に
は一行目の各画素(S11〜S18)の出力電位が表
れ、φT(160),φT1(161)のパルスによ
り、その出力電位が容量C11〜C81にそれぞれ蓄積
させる。
【0076】次に、φV1(138)により垂直シフト
レジスタAの出力を次の行にして、上記動作を繰り返
す。そして、φT1(161)のパルスの代わりにφT
2(62)のパルスを使い、二行目の各画素(S21〜
S28)の出力電位を容量C12〜C82にそれぞれ蓄
積させる。
【0077】次に、同様にφV1(138)により垂直
シフトレジスタの出力を次の行にして、上記動作を繰り
返す。今度はφT3(163)のパルスを使い、三行目
の各画素(S31〜S38)の出力電位を容量C13〜
C83にそれぞれ蓄積させる。
【0078】次に、同様にφV1(138)により垂直
シフトレジスタの出力を次の行にして、4度上記動作を
繰り返す。今度はφT4(164)のパルスを使い、四
行目の各画素(S41〜S48)の出力電位を容量C1
4〜C84にそれぞれ蓄積させる。
【0079】次に、φBK1(165),φBK2(1
66)のパルスを印加すると、M15,M25,M3
5,M55,M65,M75のMOSトランジスタがO
Nし、C11,C12,……,C44の「4×4」の計
16個の容量が平均化される。同様に、C51,C5
2,……,C84の「4×4」の計16個の容量が平均
化される。これにより、ブロック化された画素S11,
S12,……,S44の出力信号がC11,C12,…
…,C44の容量に平均化される。
【0080】一方、ブロック化された画素S15,S1
6,……,S48の出力信号がC51,C52,……,
C84の容量に平均化される。この平均化されたブロッ
ク信号をφH(137)により駆動される水平シフトレ
ジスタ131により、順次水平出力ライン21に転送さ
れ、アンプ124を通して、出力端子120から出力さ
れる。CPU100は、C11〜C14の電位のブロッ
ク信号を受け取ると所定の処理(A/D変換及び読み取
り)を行い、次のC21〜C24,C31〜C34,C
41〜C44はC11〜C14と同じなので前記所定の
処理は行わない。同様に、C51〜C54のブロック信
号の所定の処理は行うが、C61〜C64,C71〜C
74,C81〜C84の信号では、所定の処理は行わな
い。
【0081】さらに、垂直シフトレジスタAの出力を動
かして、上記動作により五行目,六行目,七行目,八行
目の各画素(S51〜S58,S61〜S68,S71
〜S78,S81〜S88)を、容量C11〜C81,
C12〜C82,C13〜C83,C14〜C84にそ
れぞれ蓄積させる。そして、φBK1(165),φB
K2(166)により、画素S51,S52,……,S
84の出力信号がC11,C12,……,C44の容量
に平均化され、画素S55,S56,……,S88の出
力信号がC51,C52,……,C84の容量に平均化
される。この平均化されたブロック信号を水平シフトレ
ジスタの駆動により出力され、上記と同様の処理が行わ
れる。
【0082】《2×2ブロック 読み出し》上記《4×
4ブロック 読み出し》と同様に、まず、φVC(10
7)のパルスによって垂直出力ライン101の電位を設
置した後にフローティングとし、φV1(138)によ
り垂直シフトレジスタAを駆動すると同時に、φR(1
10)のパルスを印加し、駆動ライン108の一行目V
1にパルスが印加される。出力ライン101には一行目
の各画素(S11〜S18)の出力電位が表れ、φT
(160)、φT1(161)、φT3(163)のパ
ルスにより、その出力電位を容量C11〜C81,C1
3〜C83にそれぞれ蓄積させる。
【0083】次に、φV1(138)により垂直シフト
レジスタAの出力を次の行にして、上記動作を繰り返
す。そして、φT1(161),φT3(163)のパ
ルスの代りにφT2(62),φT4(64)のパルス
を使い、二行目の各画素(S21〜S28)の出力電位
を容量C12〜C82,C14〜C84にそれぞれ蓄積
させる。
【0084】ここで、《2×2ブロック 読み出し》で
は、φBK1(165)のパルスの印加でM15,M3
5,M55,M75のMOSトランジスタがONし、C
11、C12〜C24の「2×4」の計8個の容量が平
均化される。同様に、C31,C32〜C44、C5
1,C52〜C64、C71,C72〜C74のそれぞ
れ8個の容量が平均化される。これにより、ブロック化
された「2×2」の4画素S11,S12,……,S2
2の出力信号がC11,C12〜C24の容量に平均化
され、画素S13,S14,……,S24の出力信号
が、画素S15,S16,……,S26の出力信号が、
画素S17,S18,……,S28の出力信号が、それ
ぞれ容量C31,C32〜C44、C51,C52〜C
64、C71,C72〜C74に平均化される。
【0085】この平均化されたブロック信号を水平シフ
トレジスタ131の駆動により出力され、上記と同様
に、CPU100は、C11〜C14の電位のブロック
信号を受け取ると所定の処理(A/D変換及び読み取
り)を行い、次のC21〜C24はC11〜C14と同
じなので前記所定の処理は行わない。C31〜C34の
ブロック信号を受け取ると所定の処理を行い、C41〜
C44の信号では、所定の処理は行わない。
【0086】さらに垂直シフトレジスタAの出力を動か
して、上記動作により三行目以降の処理を行い、それぞ
れ「2×2」の画素のブロック出力を読み出していき、
所定の処理を行う。
【0087】《本読み出し(第1行〜第8行読み出
し)》ここで、はじめて視線を検出するための本読み出
しに入るが、全ての画素に同様なAD変換と処理を施す
のではなく、上記のピーク読み出しとブロック読み出し
処理により、エリアを限定し、該限定されたエリアのみ
AD変換と処理を行う。本実施では、2行目と3行目の
2列目,3列目のみを限定したものとして説明する。
【0088】まず一行目は、限定エリア外であるので、
垂直シフトレジスタAを動かすが、信号の出力は行わな
い。2行目では、ブロック読み出しの要領と同様に画素
の信号を容量C11,C12,……,C84に蓄積し、
水平シフトレジスタ131により出力端子120より信
号を出力していく。CPU100は、2列目(S22)
と3列目(S23)の信号だけはAD変換と所定の処理
を行って、1列目(S21),4列目(S24)は処理
を行わない。3行目は2行目と同様な処理を行い、4行
目〜8行目は1行目と同様である。
【0089】このように、本実施例のイメージセンサ1
4(IMAGE−EYE)に対する信号処理は本読み出
しに先立って、《H−Line ピーク読み出し》,
《V−Line ピーク読み出し》,《ブロック読み出
し》を行うことができ、あらかじめP像の位置・瞳孔円
の位置、又そのレベルをおおよそ求め、全画素の中の限
定されたエリアのみの画素信号をAD変換及び処理を行
う。
【0090】次に、図7のフローチャートにより、注視
点を検出するための動作について説明する。
【0091】変数CPU100が視線検出動作を開始す
ると、ステップ(#000)を経て、ステップ(#00
1)のデータの初期化を実行する。
【0092】変数EDGCNTは、虹彩と瞳孔の境界を
エッジとして抽出した個数をカウントする変数である。
【0093】変数IP1,IP2、JP1,JP2はI
RED13a,13bのP像の位置を表す変数であり、
横方向(X軸)の範囲IP1〜IP2、縦方向(Y軸)
の範囲JP1〜JP2で囲まれる眼球反射像の領域内
に、2個のP像が存在する。
【0094】今、イメージセンサ(エリアセンサ)14
の画素数は横方向に150画素、縦方向に100画素の
サイズを想定しており、IP1,IP2,JP1,JP
2は全体の丁度真中の位置(75,50)を初期値とし
て格納しておく。
【0095】データの初期化の次はステップ(#00
2)へ移行する。
【0096】ステップ(#002)では、撮影者の眼を
照明するためのIRED13a〜13fの内から適切な
組み合わせのIREDを選んで点灯する。IREDの選
択は姿勢スイッチSW−HV1,SW−HV2により、
カメラが横位置か縦位置か、あるいは撮影者が眼鏡をか
けているか否かによってなされる。そして、イメージセ
ンサ14は《ベースクランプ》と《順次リセット》が行
われ、該イメージセンサ14の蓄積が開始される。
【0097】ステップ(#003)では、蓄積中にH−
Line(水平ライン)ピーク読み出しを行う。ステッ
プ(#004)では、水平ラインピークの最大値が所定
のレベルに達しているかを調べ、達していない場合はス
テップ(#003)→ステップ(#004)を繰り返
し、所定値に達するまでこの間をループする。このよう
にして、蓄積時間をコントロールし、常に適切な画素信
号が読み出せるようにしている。
【0098】所定の電荷蓄積が終了すると、次のステッ
プ(#005)でIREDを消燈する。
【0099】次に、ステップ(#006)の制限領域設
定のサブルーチンをコイルする。
【0100】このサブルーチンの内容が本発明のポイン
トとなるので、詳細は後述する。ステップ(#006)
のサブルーチンの中で、水平150画素、垂直100画
素の中からX軸(水平方向)は座標「IL1〜IL2」
のエリアに、Y軸(垂直方向)は座標「JL1〜JL
2」のエリアの領域を決める。
【0101】ステップ(#007)以降から、エリアセ
ンサの本読み出し及び逐次処理を開始する。
【0102】ステップ(#007)はループ変数Jを0
から99までカウントアップしながら、枠内の処理を実
行する、いわゆる「ループ処理」を表している。
【0103】ステップ(#008)では、Y座標がJL
1〜JL2の間にないときは、図4〜図6で説明したと
ころの1行目,4行目のように、垂直シフトレジスタA
を1ステップ進ませるだけで、Jをカウントアップさせ
て次の行へ進む。
【0104】Y座標がJL1〜JL2の間にあるとき
は、ステップ(#009)に進み、エリアセンサの横方
向(X軸)の1ラインの光電変換信号の読み込みを行
う。1ラインの読みはサブルーチン形式となっており、
このサブルーチン「1ライン読み込み」を図8に示す。
【0105】図8において、このサブルーチン「1ライ
ン読み込み」がコールされると、ステップ(#100)
を経て、次のステップ(#101)を実行する。ステッ
プ(#101)とその枠内のステップ(#102)は、
前述したステップ(#006)と同様のループ処理を表
しており、ステップ(#101)では、変数Kを0から
3へカウントアップさせながら、そしてステップ(#1
02)では、変数Iを0から149までカウントアップ
させながら、それぞれの枠内の処理を実行してゆく。従
って、ステップ(#101)とステップ(#102)
は、変数Kと変数Iの、いわゆる「入れ子」となったル
ープ処理を表している。
【0106】ステップ(#102)のループ処理内のス
テップ(#103)では、配列変数IM(I,K)の再
格納作業を行っている。
【0107】本実施例では、CPU100が信号処理を
行っているわけであるが、一般にマイコンの内蔵RAM
(ランダム・アクセス・メモリ)の記憶容量は、エリア
センサの全画素情報を一度に記憶できる程大きくはな
い。そこで、本実施例では、エリアセンサから出力され
る像信号を逐次読み出しながら、横方向(X軸)5ライ
ン分に相当する最新の像信号のみをマイコンの内蔵RA
Mに記憶させ、1ラインの読み込み毎に視線検出のため
の処理を実行するようにしている。
【0108】ステップ(#101)からステップ(#1
03)の2重ループ処理で実行している内容は、新たな
1ライン分の像信号を読みために、記憶している過去5
ライン分の像信号データを更新する作業である。即ち、
配列変数IM(I,K)の内、IM(I,0)[I=0
〜149]が最も過去の、またIM(I,4)[I=0
〜149]が最も最近の1ラインの像データを表してお
り、次のようにデータを更新して新たな1ライン分の像
信号をIM(I,4)[I=0〜149]に格納できる
ように準備する。
【0109】 IM(I,0)←IM(I,1) IM(I,1)←IM(I,2) IM(I,2)←IM(I,3) IM(I,3)←IM(I,4)[I=0〜149] さて、ステップ(#101)〜ステップ(#103)の
データ更新のためのループ処理が終了すると、次のステ
ップ(#104)のループ処理を実行する。
【0110】ステップ(#104)のループ処理では、
エリアセンサの横方向(X軸)の1ライン分(150画
素)の像信号を出力させながら、制限領域内のみA/D
変換しながらRAMに格納し、また像信号の最小値を検
出している。
【0111】ステップ(#105)で、Iの値(X座
標)がIL1〜IL2の間にないときは、図4〜図6で
の第2行1列目,4列目のように、A/D変換や処理を
行わずコード,変数Iをステップアップし、次の列へ進
む。
【0112】変数Iの値がIL1〜IL2の間のあると
きは、ステップ(#106)で進み、CPU100は、
像信号のA/D変換された値ADCを一時的にEYED
Tに格納する。
【0113】そして、次のステップ(#106)にて、
EYEDTの値を配列変数IM(I,4)に格納する。
変数Iは外側のループ処理ステップ(#104)にて0
から149までカウントアップされる。
【0114】ステップ(#107)と(#108)は、
像信号の最小値を検出処理である。変数EYEMINは
像信号の最小値を保持する変数であり、ステップ(#1
07)において、EYEMINよりEYEDTの方が小
さければ、ステップ(#108)へ分岐し、EYEMI
Nをこの小さなEYEDTの値で更新する。
【0115】ステップ(#104)〜(#109)のル
ープ処理が終了し、新たな1ライン分の像信号の格納
と、最小値の検出が終わると、次のステップ(#11
0)でサブルーチン「1ラインの読み込み」をリターン
する。
【0116】図7のフローチャートに戻って、ステップ
(#009)のサブルーチン「1ラインの読み込み」が
完了すると、次のステップ(#010)へ移行し、外側
のループ処理ステップ(#007)のループ変数Jが5
以上か否か調べる。
【0117】ループ変数Jはエリアセンサの縦方向(Y
軸)の画素ラインを表しており、本実施では、エリアセ
ンサの画素数を「150×100」としているので、J
は0から99までカウントアップされる。
【0118】ステップ(#010)にてループ変数Jが
5以上の場合にはステップ(#011)へ分岐する。こ
れは、読み込んだ像信号のライン数が5以上になると、
エリアセンサの縦方向(Y軸)の処理が出来るようにな
るからである。
【0119】分岐した先のステップ(#011)では、
サブルーチン「P像の検出」を実行する。
【0120】サブルーチン「P像の検出」は、前述した
P像の位置を検出するための処理であり、エリアセンサ
の横方向(X軸)の1ラインの読み込み毎に実行する。
そのフローチャートを図9に示す。
【0121】図9において、サブルーチン「P像の検
出」がコールされると、ステップ(#200)を経てス
テップ(#201)のループ処理を実行する。
【0122】ループ処理を制限領域内IL1〜IL2で
行うことになる。ループ処理では、像データ(配列変数
IM(I,K)に記憶)中のP像の位置を検索し、もし
見つかれば、エリアセンサ上でのその位置を記憶する。
本実施例ではP像は2個発生するので、記憶する位置情
報も2個となる。
【0123】ループ内の最初のステップ(#202)で
は、所定位置の像データがP像としての条件を満足する
か否かを判定する。条件としては、次の様なものであ
る。
【0124】ステップ(#202)の「P像条件」 IM(I,2)>C1 かつIM(I,1)>C2 かつIM(I,3)>C2 かつIM(I−1,2)>C2 かつIM(I+1,2)>C2 但し、C1,C2はしきい値定数で、「C1≧C2」な
る関係があり、「C1=EYEMAX−20」,「C2
=EYEMAX−50」である。尚、この数値はAD変
換と8bItとし、「0〜255」の値をとるものと想
定している。また、「EYEMAX=250」としてい
る。
【0125】上記条件は、P像が図20で説明したよう
に、スポット像のようなものであることに注目し、横/
縦方向(X/Y軸)の両方向に定義したものである。こ
の条件が満足されたとき、位置(I,2)にP像が存在
するものと見なす。
【0126】前述したように配列変数IM(I,K)は
エリアセンサの横方向(X軸)の1ライン読み込み毎に
更新しており、縦方向(Y軸)位置JラインはIM
(I,4)[I=0〜149]に格納されている。従っ
て、変数IMに対するアドレス(1,2)はエリアセン
サ上では位置(I,J−2)となる。
【0127】ステップ(#202)にて、P像の条件を
満足する像データがあった場合、ステップ(#203)
以降へ分岐し、ない場合には外側のループ変数Iがカウ
ントアップされる。
【0128】ステップ(#203)以降は、2個のP像
の存在範囲(X軸方向の範囲[IP1〜IP2]、Y軸
方向の範囲[JP1〜JP2])を決定する処理であ
る。
【0129】先ず、ステップ(#203)では、エリア
センサの横方向(X軸)の位置を表す変数Iと変数IP
1を比較し、「I<IP1」ならばステップ(#20
4)へ分岐する。即ち、P像の存在範囲のうち、横方向
の左方にあるP像位置IP1の位置よりも、変数Iの位
置の方が左にあれば、IP1を書換えようとするもので
ある。
【0130】ステップ(#204)では、変数IP1に
変数Iの値を格納し、そのときの縦方向の位置(J−
2)を変数JP1に格納する。
【0131】ステップ(#205),ステップ(#20
6)では、P像存在範囲のうち、横方向の右方にあるP
像位置IP2と、その縦方向位置を表すJP2の更新の
判定を行う。
【0132】以上のようにして、ステップ(#201)
のループ処理で、横方向(X軸)の位置Iが0から14
9までの1ラインの処理が終了すると、次のステップ
(#207)へ移行する。
【0133】ステップ(#207)では、像の処理で参
照する変数XP1,XP2、YP1,YP2を図中の式
の如く計算する。
【0134】これらの変数の意味は簡単に述べるなら
ば、瞳孔中心を検出する際に、P像位置周辺に発生する
為の瞳孔エッジ情報を排除するために使用するものであ
る。
【0135】ステップ(#207)の処理が終了する
と、次のステップ(#208)でサブルーチン「P像の
検出」をリターンする。
【0136】再び図7のフローチャートに戻る。
【0137】ステップ(#011)のサブルーチン「P
像の検出」が完了すると、次のステップ(#012)で
サブルーチン「瞳孔エッジの検出」を実行する。
【0138】このサブルーチン「瞳孔エッジの検出」は
眼球反射像中の瞳孔エッジ(虹彩と瞳孔の境界)の位置
の検出を行うものであり、図10にそのフローチャート
を示している。
【0139】図10において、このサブルーチン「瞳エ
ッジの検出」がコールされると、ステップ(#300)
を経て、次のステップ(#301)のループ処理が実行
される。このステップ(#301)は図9のステップ
(#201)と同時に、エリアセンサの横方向(X軸)
の位置を表す変数Iをループ変数とするループ処理であ
る。
【0140】また、P像の検出と同様に、限定エリアI
L1〜IL2内のみのループである。
【0141】ステップ(#301)のループ処理内で
は、像データ中に瞳孔のエッジを表す特徴があるかどう
かを検索し、もしあればその位置情報を記憶する。瞳孔
エッジ位置情報は、配列変数EDGDT(m,n)に格
納される。
【0142】配列変数EDGT(m,n)のデータ形式
は以下のように設定している。
【0143】EDGDT(m,1)…………m番目のエ
ッジ点の輝度 EDGDT(m,2)…………m番目のエッジ点のX軸
座標 EDGDT(m,3)…………m番目のエッジ点のY軸
座標 mは瞳孔エッジ検出の逐次処理の過程で見つかったエッ
ジ点の順番である。従って、エッジがM個検出されれ
ば、配列変数EDGDTの容量は「M×3」バイ程が必
要となる。フローチャートでは、エッジの検出個数は変
数EDGCNTでカウントしている。
【0144】さて、ループ内の最初のステップ(#30
2)では、像データIM(I,2)の近傍に、過去に検
出されたエッジ点があるか否かを判定している。もう少
し詳しく説明すると次のようになる。
【0145】外側のループ処理のループ変数Iは、エリ
アセンサの横方向(X軸)の位置を表し、像データを格
納している配列変数IM(I,K)に対するアドレス
(I,2)は、いま正に瞳孔エッジであるか否かを検定
しようとしている点(画素の座標)である。この(I,
2)の点に隣接する各点が過去の逐次処理の過程で瞳孔
エッジと判定されたかどうかを、エッジ位置情報を格納
している配列変数EDGDT(m,n)から調べようと
するものである。
【0146】ステップ(#302)の判定条件を具体的
に記述すると、次のような条件となる。
【0147】ステップ(#302)の「判定条件」 {EDGDT(m,2)、EDGDT(m,3)}=
{(I−1),(J−2)} あるいは ={(I−1),(J−3)} あるいは ={(I),(J−3)} あるいは ={(I+1),(J−3)} なる{EDGDT(m,2),EDGDT(m,3)}
が存在する。但し、m=0〜(EDGCNT−1)であ
る。
【0148】現在検定しようとしている座標は
{(I),(J−2)}であるから、上記座標は現在座
標に対して順に左隣,左上隣,上隣,右上隣の位置を表
している。
【0149】また、EDGDT(m,2),EDGDT
(m,3)はそれぞれm番目のエッジ点のX軸座標、Y
軸座標を表しているから、結局上記条件は、現在座標の
左隣,左上隣,上隣,右上隣の位置にエッジ点があった
かどうかを判定していることになる。
【0150】ステップ(#302)において、座標
(I,J−2)の近傍にエッジ点があると判定された場
合にはステップ(#304)へ、そうでない場合にはス
テップ(#303)へ分岐し、それぞれ別の条件を用い
て瞳孔エッジの判定を行う。
【0151】近傍にエッジ点のない場合について先に説
明する。
【0152】ステップ(#303)では、現在検定しよ
うとしている座標(I,J−2)の像データが瞳孔エッ
ジの条件(ステップ(#303)での判定条件を「エッ
ジ条件1」と称する)を満たすか否かを判定している。
座標(I,J−2)の像データは配列変数IM(I,
2)に格納されていることに留意されたい。
【0153】判定条件は以下のようになる。
【0154】 ステップ(#303)の「エッジ条件1」 1){IM(I−1,2)−IM(I,2)}>C3 かつ {IM(I−2,2)−IM(I−1,2)}<C3 かつ IM(I,2)<a 2){IM(I+1,2)−IM(I,2)}>C3 かつ {IM(I+2,2)−IM(I+1,2)}C3 かつ IM(I,2)<a 3){IM(I,1)−IM(I,2)}>C3 かつ {IM(I,0)−IM(I,1)}C3 かつ IM(I,2)<a 4){IM(I,3)−IM(I,2)}C3 かつ {IM(I,4)−IM(I,3)}C3 かつ IM(I,2)<a 上記1)〜4)を満足すれば、座標(I,J−2)をエ
ッジ点と見なす。但し、「a=EYEMIN+C4」
で、EYEMINは現在の逐次処理までの像データ中の
最低輝度値である。
【0155】C4はEYEMAXEYEMINによって
決まる定数であり、 C=4(EYEMAX−EYEMIN)×C5 と表される。これは、瞳孔エッジ条件を信頼性良く決め
るのに必要であり、外光が多くて、信号のダイナミック
レンジ(EYEMAX−EYEMIN)が小さい場合で
も、また反対にダイナミックレンジが大きい場合でも、
都合が良い。
【0156】C3,C5は、例えば「C3=3」,「C
5=1/10」である。
【0157】上記条件は、瞳孔エッジ(虹彩と瞳孔の境
界)においては連続して所定の輝度差があり、同時に瞳
孔部は眼球反射像の中で最も低い輝度となることを特徴
として捉えている。上記1)と2)の条件はエリアセン
サの横方向(X軸)のエッジを抽出し、上記3)と4)
の条件は縦方向(Y軸)のエッジを抽出する。
【0158】座標(I,J−2)が瞳孔エッジ点として
抽出された場合には、ステップ(#303)からステッ
プ(#305)へ分岐し、エッジ点の輝度値と座標を記
憶する。
【0159】ステップ(#305)では、エッジ位置情
報格納用の配列変数EDGDT(m,K)に次のように
情報を格納する。
【0160】 EDGDT(EDGCNT,1)←IM(I,2) EDGDT(EDGCNT,2)←I EDGDT(EDGCNT,3)←J−2 なお、IM(I,2)はEDGCNT番目に検出された
エッジ点の輝度、Iは同X座標、(J−2)は同Y座標
である。
【0161】そして、検出されたエッジ点の個数をカウ
ントする変数EDGCNTを1つカウントアップする。
【0162】ステップ(#305)の処理が終了がする
と、外側のループ処理のループ変数I(横方向、X軸の
座標を表す)をカウントアップし、再びステップ(#3
02)以降のフローチャートを実行する。
【0163】さて、ステップ(#302)において、現
在座標(I,J−2)の近傍にエッジ点があると判定さ
れた場合について説明する。
【0164】その場合、ステップ(#304)へ分岐
し、ステップ(#303)と同じように、現在検定しよ
うとしている座標(I,J−2)の像データが瞳孔エッ
ジの条件(ステップ(#304)での判定条件を「エッ
ジ条件2」と称する)を満たすか否かを判定する。
【0165】ここで、「エッジ条件2」は「エッジ条件
1」よりも、いわば緩い条件を設定してある。本実施例
では、条件式に同じで、しきい値C3,C4,C5をそ
れぞれC3′,C4′,C5′とし、次のように変えて
いる。
【0166】C3′=2,C4′ =(EYEMAX−EYEMIN)×C5′,C5′ =0.15 上のように設定することで、「エッジ条件1」よりもエ
ッジと判定される率が上昇する。
【0167】エッジ条件をこのように2種類用意する理
由は、そもそもエッジ点は孤立して存在するものではな
く、連続しているものであり、ある点がエッジ点である
ならば、その近傍が同じエッジ点である可能性が高いで
あろうという観点に基づいている。
【0168】ステップ(#304)の「エッジ条件2」
でエッジ点と判定された場合には、ステップ(#30
5)へ分岐して、その座標の情報を記憶する。
【0169】以上のようにして、ループ変数IがIL2
となるまで、ステップ(#301)のループ処理が実行
され、エリアセンサの横方向(X軸)の1ライン分のエ
ッジ検出の処理が終了すると、ステップ(#306)へ
移行し、サブルーチン「瞳孔エッジの検出」をリターン
する。
【0170】再び図6の説明に戻る。
【0171】ステップ(#012)のサブルーチン「瞳
孔エッジの検出」が完了すると、外側のループ処理ステ
ップ(#007)のループ変数J(エリアセンサの縦方
向、Y軸の座標を表す)がカウントアップされ、Jが9
9となるまで、再びステップ(#008)以降の処理が
実行される。
【0172】ループ変数Jが99となり、エリアセンサ
の全画素の読み込みと処理が終了すると、ステップ(#
007)からステップ(#013)へ移行する。
【0173】ステップ(#013)〜(#015)で
は、ステップ(#007)のループ処理内で検出された
P像位置および瞳孔エッジ情報から、瞳孔の中心座標の
検出と視線の検出を行う。
【0174】先ず、ステップ(#013)ではサブルー
チン「瞳孔推定範囲の設定」をコールする。
【0175】ステップ(#012)のサブルーチン「瞳
孔エッジの検出」で検出された複数の瞳孔エッジ点に
は、実際に瞳孔円(虹彩と瞳孔の境界が形成する円)を
表しているエッジ点以外にも、種々のノイズによって発
生した為のエッジ点も含まれている。
【0176】「瞳孔推定範囲の設定」は上記偽のエッジ
点を排除するために、P像位置情報に基づいて、確から
しいエッジ点の座標範囲を限定するためのサブルーチン
であり、そのフローチャートを図11に示している。
【0177】図11において、このサブルーチン「瞳孔
推定範囲の設定」がコールされると、ステップ(#40
0)を経て、ステップ(#401)を実行する。
【0178】ステップ(#401)では、先に「P像の
検出」サブルーチンで説明したP像位置範囲、即ち、横
方向(X軸)にIP1〜IP2、縦方向(Y軸)にJP
1〜JP2の情報を用いて、瞳孔円の座標範囲IS1,
IS2,JS1,JS2を次の式に従って計算する。
【0179】IS1←IP1−20 IS2←IP2+20 JS1←(JP1+JP2)/2−20 JS2←(JP1+JP2)/2+40 確からしい瞳孔エッジ点は、エリアセンサの横方向(X
軸)の範囲IS1〜IS2、縦方向(Y軸)の範囲JS
1〜JS2に存在する点である、と設定する。本実施例
の光学系では、図21(A)に示した如く、2個のP像
は常に瞳孔円の円内の上部に存在するようになってお
り、これから上記計算式が成立する。
【0180】ステップ(#401)の計算の後は、ステ
ップ(#402)へ移行し、サブルーチン「瞳孔推定範
囲の設定」をリターンする。
【0181】図7に戻って、次にステップ(#014)
のサブルーチン「瞳孔中心の検出」をコールする。
【0182】「瞳孔中心の検出」は、確からしい瞳孔エ
ッジ点の座標から、瞳孔円の形状(中心座標と大きさ)
を推定するサブルーチンであり、そのフローチャートを
図12〜図14に示している。
【0183】瞳孔円の形状の推定には、「最小2乗法」
を用いる。その考え方について先に述べておく。
【0184】円の公式は周知のように、中心座標を
(a、b)、半径をcとすると、 (x−a)2 +(y−b)2 =c2 ……(10) で与えられる。
【0185】複数の観測点(x1,y1),(x2,y
2),……,(xn,yn)から、次式の誤差量ERが
最小となるようにa,b,cを決定することを考える。
【0186】 ER=Σ[xI−a)2 +(yI−b)2 −c22 ……(11) ERは各観測点と、a,b,cで決定される円の法線方
向の距離(誤差)の2乗和であり、これを最小とする。
【0187】ERをa,b,cで各々偏微分し、0とお
く。
【0188】 (δER/δa)=Σ[−4(xI−a)3 −4(xI−a) ・(yI−b)2 +4c2 (xI−a)] =0 ……(12) (δER/δb)=Σ[−4(yI−b)3 −4(xI−a)2 ・(yI−b)+4c2 (xI−b)] =0 ……(13) (δER/δc)=Σ[4c3 −4(yI−b)2 c −4c(xI−a)2 =0 ……(14) 但し、I=1〜nとする。上記の式(14)より、 c2 ={Σ[(xI−a)2 +(yI−b)2 ]}/n ……(15) 上記式(15)を式(13),(14)へ代入し、ここ
で、 X1=ΣxI,X2=ΣxI2 ,X3=ΣxI3 …(16)〜(18) Y1=ΣyI,Y2=ΣyI2 ,Y3=ΣyI3 …(19)〜(21) Z1=ΣxIyI,Z2=ΣxI2 yI,Z3=ΣxIyI2 ……(22)〜(24) とおき、さらに、 V1=X2−X12 /n …………(25) V2=Y2−Y12 /n …………(26) W1=X3+Z3 …………(27) W2=Y3+Z3 …………(28) W3=(X2+Y2)/n …………(29) W4=Z1−X1Y1/n …………(30) W5=(Z1−2・X1Y1/n)Z1 …………(31) W6=X1Y2 …………(32) W7=X2Y1 …………(33) とおいて整理すると、円の中心座標a,bは a={W1V2−W2W4−(W6−Y1Z1)W3} /{2(X2V2−W5−W6X1/n)} ……(34) b={W2V1−W1W4−(W7−X1Z1)W3} /{2(Y2V1−W5−W7Y1/n)} ……(35) で計算される。
【0189】また、視線(注視点)の計算には直接関係
はないが、半径cは c=[W3−2(aX1+bY1)/n+a2 +b21/2 …(36) で計算される。
【0190】本発明の実施例では、さらに誤差量ERを
瞳孔中心検出の信頼性判定に用いており、ERは次の計
算式で与えられる。
【0191】 ER=X4−4aX3+2(2a2 +d)X2−4adX1+Y4 −4bY3+2(2b2 +d)Y2−4bdY1 +2(Z4−2aZ3−2bZ2+4abZ1) +d2 n …………(37) 但し、 X4=ΣxI4 …………(38) Y4=ΣyI4 …………(39) Z4=ΣxI2 yI2 …………(40) d=a2 +b2 −c2 …………(41) としている。
【0192】さて、以上のような数値計算の裏付けに従
って、図12〜図14のフローチャートの説明を行う。
【0193】サブルーチン「瞳孔中心の検出」につい
て、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0194】このサブルーチン「瞳孔中心の検出」がコ
ールされると、ステップ(#500)を経て、ステップ
(#501)の「円の最小2乗推定」サブルーチンをコ
ールする。
【0195】「円の最小2乗推定」は上記式に従って、
瞳孔円の中心座標(a、b)と誤差量ERを計算するサ
ブルーチンであり、そのフローチャートを図13に示し
ている。同サブルーチンでは、さらに最低輝度値の見直
しとP像による偽の瞳孔エッジの排除を行っている。
【0196】サブルーチン「円の最小2乗推定」がコー
ルされると、ステップ(#600)を経て、ステップ
(#601)へ移行する。
【0197】ステップ(#601)では上述した最小2
乗推定式のワーク変数の初期化を行っている。
【0198】次のステップ(#602)は変数Lをルー
プ変数とするループ処理であり、記憶している瞳孔エッ
ジ情報を元に最小2乗法の計算の前半を行う部分であ
る。
【0199】今、瞳孔エッジ点として、(EDGCNT
−1)個の情報が配列変数EDGDTに記憶されてい
る。ループ変数Lは記憶された順番を表している。
【0200】ループ処理内の最初のステップ(#60
3)では、L番目のエッジ点の輝度値EDGDT(L、
1)と(EYEMIN+C4)を比較し、輝度値の方が
大きければ分岐し、現在のループ変数Lの処理を終了す
る。
【0201】本実施例では、エリアセンサの光電変換信
号を読み込みながら、逐次的な処理を行っているため、
エッジ点検出の部分で使用している最低輝度値も、その
時点までの最低輝度値に過ぎない。逆に、エッジ点とし
て検出された点も、実は本当の最低輝度値で判定された
ものではなく、実際にはエッジ点としてふさわしくない
点も含まれている可能性がある。そこで、このステップ
の目的は、最終的に決定された最低輝度値に基づいて、
もう一度最低輝度の判定にかけ、瞳孔エッジとしてふさ
わしくない点を排除しようとするものである。
【0202】ステップ(#603)にて、輝度値が小さ
いと判断された場合は、ステップ(#604)へ移行
し、横方向(X軸)座標と縦方向(Y軸)座標をそれぞ
れ変数X、Yに一時的に格納する。
【0203】次のステップ(#605)では、L番目の
エッジ点の横方向座標Xが、横方向の範囲IS1〜IS
2に適合しているか否かを判定する。IS1,IS2は
サブルーチン「瞳孔推定範囲の設定」で求められた値で
あり、この範囲に入っていないエッジ点は瞳孔のエッジ
点として認めないように分岐し、現在のループ変数Lの
処理を終了する。
【0204】その次のステップ(#606)は、今度は
縦方向について同様の判定を行っている。
【0205】L番目のエッジ点が瞳孔推定範囲に存在し
ていれば、ステップ(#607)へ移行する。
【0206】ステップ(#607)、(#608)は、
L番目のエッジ点の座標がP像の近傍であるかどうかを
判断している。
【0207】XP1,XP2、YP1,YP2はサブル
ーチン「P像の検出」で決定された値であり、エッジ点
の座標が横方向の範囲XP1〜XP2,縦方向の範囲Y
P1〜YP2に入っている場合には分岐し、現在のルー
プ変数Lの処理を終了するようにしている。これは、本
実施例の光学系では、2個のP像が瞳孔円内の上部に存
在するようになっているため、スポット像的な形状をし
ているP像の「すそ」の部分が、前述した瞳孔エッジの
条件に適合し易く、偽の瞳孔エッジとして検出されてし
まっているのを非除するためである。
【0208】以上のステップ(#603)〜(#60
8)の判定をパスしたエッジ点の座標情報が、ステップ
(#609)における最小2乗法の計算に供される。
【0209】ステップ(#609)の計算は前述の式
(16)〜(24),(38)〜(40)を実行し、さ
らに計算に用いたエッジ点の個数Nをカウントアップす
る。
【0210】ステップ(#602)のループ処理にて、
記憶していたエッジ点(EDGCNT−1)個の処理が
総て終了すると、ステップ(#610)へ移行する。
【0211】ステップ(#610)では、前述の式(2
5)〜(35),(37)〜(41)を計算し、瞳孔円
の中心座標(a、b)と誤差量ERを求める。
【0212】そして、次のステップ(#611)へ移行
し、サブルーチン「円の最小2乗推定」をリターンす
る。
【0213】図12に戻って、ステップ(#501)の
サブルーチン「円の最小2乗推定」を完了すると、次の
ステップ(#502)へ移行する。
【0214】ステップ(#502)では、円の推定に用
いたデータの個数Nをしきい値NTHRと比較し、「N
<NTHR」ならば、データ数が少ないため結果の信頼
性が低いと見なして、ステップ(#512)へ分岐し、
検出失敗であるとする。
【0215】NTHRとしては、例えば「NTHR=3
0」である。
【0216】ステップ(#502)にて、「N≧NTH
R」ならば、次のステップ(#503)にて、誤差量E
Rとしきい値ERTHRを比較する。「ER<ERTH
R」ならば、誤差が小さく、検出結果が充分信頼できる
ものと見なして、ステップ(#514)へ分岐し、検出
成功であるとする。
【0217】しきい値ERTHRとしては、例えば「E
RTHR=10000」である。
【0218】ステップ(#503)において、「ER≧
ERTHR」ならば、データ数が充分にも拘らず誤差が
大きすぎるとして、ステップ(#504)以下の再計算
を実施する。誤差が大きくなった原因としては、瞳孔円
以外の偽のエッジ点を計算に入れてしまったことが考え
られる。
【0219】ステップ(#504)ではサブルーチン
「円の最小2乗推定 再計算1」をコールする。
【0220】「円の最小2乗推定 再計算1」は、最小
2乗推定の計算に用いたエッジ点の内、エリアセンサの
縦方向上部に在るエッジ点(全体の5分の1)を除外し
て、再び最小2乗推定の計算を行うサブルーチンであ
り、そのフローチャートを図14(A)に示す。
【0221】サブルーチン「円の最小2乗推定 再計算
1」がコールされると、ステップ(#700)を経て、
次のステップ(#701)にて図中のように変数の格納
を行う。
【0222】変数XS1〜ZS4は、ステップ(#50
1)で計算した全エッジ点をしようとしたときの対応す
るワーク変数の値を記憶する。そして、除外するエッジ
点の個数を全エッジ点の個数Nの5分の1として変数M
に記憶しておく。
【0223】次のステップ(#702)ではステップ
(#601)と同様に計算のワークを初期化し、ステッ
プ(#703)へ移行する。
【0224】ステップ(#703)はステップ(#60
2)と同様のループ処理であり、このループ内で除外す
るエッジ点の最小2乗法の計算を行う。
【0225】本実施例では、エリアセンサを縦方向上部
から読み込む構成にしているから、エッジ情報を記憶し
ている配列変数EDGDT(m,K)には、縦方向の上
部のエッジから順に格納されている。従って、EDGD
T(m,K)のmを0からアップカウントしていけば、
縦方向上のエッジ点から取り出せることになる。
【0226】さて、ステップ(#703)のループ内の
最初のステップ(#704)ではエッジ点(X、Y)が
瞳孔エッジとして有効か否かを判別しているが、これは
ステップ(#603)〜(#608)と全く同様であ
る。
【0227】瞳孔エッジ点として有効と見なされた場合
にはステップ(#705)へ移行し、これもまたステッ
プ(#609)と同じ計算を実行する。
【0228】そして、次のステップ(#706)にて、
新たに計算したエッジ点の個数Nと除外すべきエッジ点
の個数Mを比較し、M個の計算が終了すれば分岐し、外
側のステップ(#703)のループ処理を中止する。M
個に達していない場合は、ループ変数Lをカウントアッ
プし、再びステップ(#704)移行の処理を続行す
る。
【0229】M個の計算が終了するとステップ(#70
8)へ分岐し、瞳孔円の中心(a、b)および誤差量E
R′を再計算する。再計算の式は次のようになる。
【0230】 X1=X1S−X1 …………(16′) X2=X2S−X2 …………(17′) X3=X3S−X3 …………(18′) Y1=Y1S−Y1 …………(19′) Y2=Y2S−Y2 …………(20′) Y3=Y3S−Y3 …………(21′) Z1=Z1S−Z1 …………(22′) Z2=Z2S−Z2 …………(23′) Z3=Z3S−Z3 …………(24′) X4=X4S−X4 …………(38′) Y4=Y4S−Y4 …………(39′) Z4=Z4S−Z4 …………(40′) そして、式(25)〜(35),(37)〜(41)を
計算し直せば、新たな瞳孔中心(a、b)と誤差量E
R′を得ることが出来る。式(16)〜(40)はもと
もと逐次形式になっているため、再び全データを計算し
直す必要はなく、除外したいデータの加算(あるいは累
乗加算)を計算して、元の値から減算すれば済む。
【0231】再計算が終わった後は、ステップ(#70
9)へ移行し、サブルーチン「円の最小2乗推定 再計
算1」をリターンする。
【0232】図12に戻って、ステップ(#504)を
完了すると、ステップ(#505)へ移行し、再計算し
た誤差量ER′としきい値ERTHRを比較する。E
R′が小さい場合は、除外操作が効を奏したものとし
て。ステップ(#514)へ分岐し、検出成功とする。
【0233】未だ誤差量ER′が大きい場合には、ステ
ップ(#506)へ移行し、別のサブルーチン「円の最
小2乗推定 再計算2」をコールする。
【0234】「円の最小2乗推定 再計算2」は、最小
2乗推定の計算に用いたエッジ点の内、エリアセンサの
縦方向下部に在るエッジ点(全体の5分の1)を除外し
て、再び最小2乗推定の計算を行うサブルーチンであ
り、そのフローチャートを図14(B)に示す。
【0235】「再計算2」は「再計算1」とほとんど同
様であるが、「再計算1」と違って縦方向下部のエッジ
点から除外してゆくようにするため、ステップ(#71
2)においてループ変数Lを(EDGCNT−1)から
ダウンカウントさせている。その他は「再計算1」と全
く同様であるため、説明を省略する。
【0236】再び図12に戻って説明を続ける。
【0237】ステップ(#506)のサブルーチン「円
の最小2乗推定 再計算2」を完了すると、ステップ
(#507)へ移行し、再計算した誤差量ER′としき
い値ERYHRを比較する。ER′が小さい場合は、除
外操作が有効であったものとして、ステップ(#51
4)へ分岐し、検出成功と見なす。
【0238】未だ誤差量ER′が大きい場合には、ステ
ップ(#508)へ移行し、さらに別のサブルーチン
「円の最小2乗推定 再計算3」をコールする。
【0239】「円の最小2乗推定 再計算3」では、今
度は最小2乗推定の計算に用いたエッジ点の内、エリア
センサの横方向左部に在るエッジ点(全体の5分の1)
を除外して、再び最小2乗推定の計算を行うサブルーチ
ンであり、そのフローチャートを図14(C)に示す。
【0240】サブルーチン「再計算3」がコールされる
と、ステップ(#720)を経て、ステップ(#72
1)にて、エッジ情報を記憶している配列変数EDGD
T(m、k)の並べ換えを行う。
【0241】先にも説明したように、EDGDT(m、
k)にはエリアセンサの縦方向のエッジ点から順に格納
されているため、横方向に注目して処理を行うために
は、EDGDTに格納されているデータの並び換えが必
要である。
【0242】EDGDT(m、2)にはエッジ点の横方
向(X軸座標)の値が格納されているから、この値に対
して公知の「ソート操作」を実施すれば、EDGDTに
は横方向の左からの順となったエッジ情報が再格納が可
能である。
【0243】並べ換えを実行するとステップ(#70
2)へ分岐し、後は「再計算1」と全く同様の処理を行
えば、エリアセンサの横方向左右のエッジ点を除外した
再計算ができる。
【0244】再び、図12に戻って、ステップ(#50
8)のサブルーチン「円の最小2乗推定 再計算3」を
完了すると、ステップ(#509)へ移行し、再計算し
た誤差量ER′としきい値ERTHRを比較する。E
R′が小さい場合は、除外操作が有効であったものとし
て、ステップ(#514)へ分岐して検出成功と見な
す。
【0245】未だ誤差量ER′が大きい場合には、ステ
ップ(#510)へ移行し、さらに別のサブルーチン
「円の最小2乗推定 再計算4」をコールする。
【0246】「円の最小2乗推定 再計算4」では、今
度は最小2乗推定の計算に用いたエッジ点の内、エリア
センサの横方向右部に在るエッジ点(全体の5分の1)
を除外して、再び最小2乗推定の計算を行うサブルーチ
ンであり、そのフローチャートを図14(D)に示す。
【0247】今、配列変数EDGDT(m、k)には、
横方向の左から順のエッジ点が格納されているから、右
から順にエッジ点を除外しようとすれば、EDGDT
(m、k)を「再計算2」と同じように取り扱えば良
い、そこで、サブルーチン「再計算4」がコールされれ
ば直ちにステップ(#711)へ分岐して、「再計算
2」と同様の処理を行うようにしている。
【0248】再び、図12に戻って説明を続ける。
【0249】ステップ(#510)のサブルーチン「円
の最小2乗推定 再計算4」を完了すると、ステップ
(#511)へ移行し、再計算した誤差量ER′としき
い値ERTHRを比較する。ER′が小さい場合は、除
外操作が有効であったものとして、ステップ(#51
4)へ分岐し、検出成功と見なす。
【0250】未だ誤差量ER′が大きい場合には、ステ
ップ(#512)へ移行し、上述の操作が有効に働かな
かったものとして、ステップ(#512)へ移行し、検
出失敗とする。
【0251】ステップ(#512)あるいは(#51
4)で瞳孔中心の検出が最終判断されると、ステップ
(#513)あるいは(#515)でサブルーチン「瞳
孔中心の検出」をリターンする。
【0252】図6の説明に戻る。
【0253】ステップ(#014)での「瞳孔中心の検
出」が完了すると、ステップ(#015)へ移行し、サ
ブルーチン「視線の検出」をコールする。
【0254】「視線の検出」は、これまでの処理で検出
したP像位置および瞳孔円の中心位置から、視線(注視
点)を検出するサブルーチンである。
【0255】基本的には、前述した公知例と同様に、式
(2)に従って、眼球光軸の回転角θを計算すれば良
い。
【0256】本発明の第1の実施例では、瞳孔中心を横
方向(X軸)、縦方向(Y軸)の二次元で検出している
ので、公知例のように横方向のみではなく、縦方向の視
線の方向も横方向の検出と同様な考え方で、検出するこ
とができる。
【0257】視線の検出が完了すると、ステップ(#0
16)へ移行し、一連の処理を終了する。
【0258】次に、本発明の第1の実施例においてポイ
ントとなる、図7のステップ(#006)の「制限領域
設定」のサブルーチンの説明を図15のフローチャート
及び図16で説明する。
【0259】「制限領域設定」のサブルーチンがコール
されると、図15の(#800)を経て(#801)の
「6×6」のブロック読み出しを行う。これは図4〜図
6で説明したイメージセンサ14の「4×4」のブロッ
ク読み出しに当たるもので、まずブロックを構成する光
電変換画素の多いブロック信号を読み出すものである。
【0260】そしてステップ(#802)において、読
み出された各ブロック信号の中から最低ブロック信号レ
ベル値を示すブロック信号を検出する。次にステップ
(#803)において、この最低ブロック信号が所定値
よりも低いかどうかを判別する。その所定値は瞳孔と認
められるための絶対値レベルの最大のものを採用する
か、または各ブロック信号の平均値から所定値を引いた
値を採用するか種々考えられる。
【0261】ここで、最低ブロック信号が所定値よりも
低いと判別されれば、エリアセンサの分割された各ブロ
ック領域のなかのあるブロック領域が、瞳孔像の大きさ
よりも小さく、正しく瞳孔の位置を示していると認めら
れ、ステップ(#806)の最低ブロックの座標抽出に
進む。
【0262】逆にステップ(#803)において、最低
ブロック信号が所定値よりも高いと判別されると、瞳孔
円が各ブロック領域の大きさよりも小さく、最低レベル
のブロック領域が正しく瞳孔の位置を示していない可能
性があるため、ステップ(#804)の「3×3」のブ
ロック読み出しを行う。これは図4〜図6で説明したイ
メージセンサ14の「2×2」のブロック読み出しを行
う。これは図4〜図6で説明したイメージセンサ14の
[2×2」のブロック読み出しに当たるもので、ブロッ
クを構成する光電変換画素の少ないブロック信号を読み
出すものである。
【0263】ステップ(#805)においては、「3×
3」のブロック読み出しから得られたブロック信号か
ら、最低ブロック信号を検出し、ステップ(#806)
に進む。
【0264】ステップ(#806)では、上記ステップ
(#802)、または、ステップ(#805)によって
求められた最低ブロック信号よりそのブロックの座標を
求める。
【0265】ステップ(#807)においては、最低ブ
ロック座標より制限する領域の設定を行う。その考え方
を図16に於てイメージセンサ14の出力画像を使って
説明する。
【0266】図16において、イメージセンサ14の出
力画像内に観察者の眼球像が捉えられているが、座標
(x1、y1)に最低輝度レベルのブロックを検出して
いる。その座標はまさに瞳孔円の中にあり、X軸は(x
1−δg)〜(x1+δg)、Y軸は(y1−δg)〜
(y1+δg)と限定検出エリアを設定すると、その限
定エリア内にすっぽりと瞳孔円が入る。このようにすれ
ば、イメージセンサ14のエリア内全ての画素のA/D
変換及び逐次処理を行わなくても、限定エリア内のみの
画素のA/D変換及び逐次処理を行えば、そのなかで前
述したような瞳孔円の検出、P像の検出を行うことがで
き、大幅なスピードアップと信頼性の改善も同時に実現
できる。
【0267】図15に戻って、ステップ(#807)の
制限する領域の設定が済むと、ステップ(#808)を
経て、サブルーチンを戻し、図7のところで説明したよ
うに瞳孔円の検出,P像の検出を行い視線の検出を行
う。
【0268】なお、この第1の実施例では、最低ブロッ
クの座標から限定エリアを設定するステップ(#80
7)の演算で、(x1、y1)の座標から一律に±δg
の領域を設定しているが、ブロック信号を「6×6」の
ブロック信号か、「3×3」のブロック信号のどちらか
最低レベルブロック信号を判別したかの情報をもとに、
瞳孔円の大きさを略推定し、領域を設定するδgの大き
さを決定しても良い。そうすることによって、A/D変
換及び逐次処理を行う画素の総数が減ることにより、瞳
孔円が小さいときはさらにスピードアップが実現でき
る。
【0269】(第2の実施例)図16は本発明の第2の
実施例における視線検出装置の、上記第1の実施例での
図15に対応する「制限領域設定」のサブルーチンに相
当するフローチャートである。尚、その他の動作及び該
視線検出装置の回路構成等は、第1の実施例と同様であ
るため、ここでは省略する。
【0270】このサブルーチン「制限領域設定」がコー
ルされると、ステップ(#900)を経て、ステップ
(#901)の外光輝度測定を行う。これは、カメラの
露出制御のために使用される測光回路102と測光セン
サ10によってカメラの外光の輝度値を測定するもの
で、観察の眼球像に照射される光量もこの外光に略一致
するということから、観察者の瞳孔の大きさを推定する
ものである。
【0271】ステップ(#902)において、その外光
輝度を判別し、所定値よりも高ければ、観察の瞳孔が小
さいと推定し、ステップ(#903)に進み、「3×
3」のブロック読み出しを行う。これは、図15のステ
ップ(#804)と同様の動作となる。
【0272】また、ステップ(#902)においてその
外光輝度が所定値よりも低ければ、観察の瞳孔が大きい
と推定し、ステップ(#904)に進み、「6×6」の
ブロック読み出しを行う。これは、図15のステップ
(#801)と同様の動作となる。
【0273】ステップ(#903)、または、ステップ
(#904)を終えると、共にステップ(#905)へ
進み、最低ブロック信号の検出を行う。これは、同じく
図14のステップ(#802)またはステップ(#80
5)の動作と同様である。
【0274】さらに、ステップ(#906)において、
最低レベルのブロック座標を抽出し、ステップ(#90
7)でエリア内の限定領域を設定し、ステップ(#90
8)を経て、サブルーチンを終える。ここは図15のス
テップ(#806)〜ステップ(#808)の流れと同
一である。
【0275】このように本発明の第2の実施では、外光
輝度を測定する測光センサを利用してブロック領域の設
定の選択を行っているので、第1の実施の様に、2種類
のブロック信号を読み出すことはなく、必ず1種類のブ
ロック信号しか読み出さないので、さらに視線検出動作
のスピードアップが実現できる。
【0276】なお、この第2の実施例では、外光輝度の
測定にはTTLの測光センサを利用しているが、勿論こ
れに限るものではなく、外光式のセンサや、露出制御の
ためのセンサでなく他の目的で使用され略外光輝度を測
定するものの測光輝度を利用するものや、また専用に観
察の眼球付近の輝度を測定するセンサを配置させる構成
でも良い。
【0277】(第3の実施例)図18は本発明の第3の
実施例における視線検出装置の、上記第1の実施例での
図15に対応する「制限領域設定」のサブルーチンに相
当するフローチャートである。尚、その他の動作及び該
視線検出装置の回路構成等は、第1の実施例と同様であ
るため、ここでは省略する。
【0278】このサブルーチン「制限領域設定」がコー
ルされると、ステップ(#1000)を経て、ステップ
(#1001)のイメージセンサ14の垂直ラインの各
ピーク読み出しを行う。これは、図4〜図6のところで
説明した、V−Lineのピーク読み出しである。
【0279】次のステップ(#1002)において、読
み出されたピーク値の判別を行う。各ピーク値の平均出
力が所定値より大きければ観察の眼球像が明るい状況下
であるので瞳孔は小さいと推定し、ステップ(#100
3)において、「3×3」のブロック読み出しを行う。
これは、図15のステップ(#804)と同様の動作と
なる。
【0280】また、ステップ(#1002)において各
ピーク値の平均出力が所定値よりも低ければ、観察者の
瞳孔が大きいと推定し、ステップ(#1004)に進
み、「6×6」のブロック読み出しを行う。これは、図
15のステップ(#801)と同様の動作となる。
【0281】ステップ(#1003)、または、ステッ
プ(#1004)を終えると、ともにステップ(#10
05)へ進み、最低ブロック信号の検出を行う。これ
は、同じく、図15のステップ(#802)、または、
ステップ(#805)の動作と同様である。
【0282】さらにステップ(#1006)において、
最低レベルのブロック座標を抽出し、次のステッップ
(#1007)において、エリア内の限定領域を設定
し、ステップ(#1008)を経て、サブルーチンを終
える。ここは、図15のステップ(#806)〜ステッ
プ(#808)の流れと同一である。
【0283】このように本発明の第3の実施例では、ブ
ロック読み出しに先立って、各ラインのピーク出力を読
み出しし、その情報により瞳孔の大きさを推定してブロ
ック領域の設定の選択を行っているので、上記の第1の
実施例の様に、2種類のブロック信号を読み出すことは
なく、必ず1種類のブロック信号しか読み出さず、更に
は上記第2の実施例のように視線検出ルーチンの中で、
測光値を読み出すような別の制御のための動作を利用す
るという煩雑な処理もなくさらに視線検出動作のスピー
ドアップが実現できる。
【0284】なお、この第3の実施例では、イメージセ
ンサ14のブロック領域の分割を「6×6」のブロック
や「3×3」のブロックにしているが、これに限るもの
ではなく、「6×7」のブロックや「3×4」のブロッ
クのように水平画素と垂直画素の数が揃ってなくても同
様の効果が得られる。
【0285】以上の各実施例によれば、接眼部より覗い
た撮影者(観察者)の眼球像の画像を出力するイメージ
センサ14のエリアを、それぞれ略均等な複数のブロッ
ク領域に分け、そのブロック信号をもとに前記センサ領
域内に限定領域を設定し、この領域における光電変換信
号に基づいて信号処理を行い、撮影者の視線を検出する
視線検出装置において、前記ブロック領域の分割の種類
を複数の内から選択する手段を設け、該手段によって、
撮影者のイメージセンサ14上における瞳孔像の大きさ
を状況に応じて推定し、選択するものようにしている。
【0286】これにより、如何なる眼球像の状況によっ
ても、その状況による最適なブロック領域を選択し、瞳
孔円の検出とP像の検出を行うべきエリアを素早く限定
することができ、視線検出時間を大幅に短縮し、また信
頼性の高い視線検出装置が実現可能となる。
【0287】(発明と実施例の対応)本実施例におい
て、IRED13a〜13fが本発明の照明手段に相当
し、イメージセンサ14が本発明の受光手段に相当し、
CPU100が本発明の制限領域設定手段に相当し、C
PU100,視線検出回路101が本発明の視線検出手
段に相当する。
【0288】また、測光センサ10,測光回路102が
本発明の測光手段に相当する。
【0289】以上が実施例の各構成と本発明の各構成の
対応関係であるが、本発明は、これら実施例の構成に限
定されるものではなく、請求項で示した機能、又は実施
例がもつ機能が達成できる構成であればどのようなもの
であってもよいことは言うまでもない。
【0290】(変形例)本発明の第1の実施例では、最
低ブロックの座標から限定エリアを設定するステップ
(#807)の演算で、(x1、y1)の座標から一律
に±δgの領域を設定しているが、ブロック信号を「6
×6」のブロック信号か、「3×3」のブロック信号の
どちらか最低レベルブロック信号を判別したかの情報を
もとに、瞳孔円の大きさを略推定し、領域を設定するδ
gの大きさを決定しても良い。そうすることによって、
A/D変換及び逐次処理を行う画素の総数が減ることに
より、瞳孔円が小さいときはさらにスピードアップが実
現できる。
【0291】また、本発明の第2の実施例では、外光輝
度の測定にはTTLの測光センサを利用しているが、勿
論これに限るものではなく、外光式のセンサや、露出制
御のためのセンサでなく他の目的で使用され略外光輝度
を測定するものの測光輝度を利用するものや、また専用
に観察の眼球付近の輝度を測定するセンサを配置させる
構成でも良い。
【0292】また、本発明の第3の実施例では、イメー
ジセンサ14のブロック領域の分割を「6×6」のブロ
ックや「3×3」のブロックにしているが、これに限る
ものではなく、「6×7」のブロックや「3×4」のブ
ロックのように水平画素と垂直画素の数が揃ってなくて
も同様の効果が得られる。
【0293】また、本発明の各実施例において、イメー
ジセンサ14の回路構成は、図4の構成に限定されるも
のではなく、既存のCCD等の回路を付加して、領域を
ブロックに分割してそのブロック出力を出力する事がで
き、しかも、分割の種類が2種類以上あるものであれ
ば、同様の効果を実現することができる。
【0294】また、ブロック信号は、本実施例ではブロ
ック内の画素出力の平均出力であるが、これをブロック
内画素の最大の出力でもよいし、最低出力でもよい。
【0295】また、ブロック分割は、本実施例のような
2種類のブロックだけでなく、3種類以上のブロック分
割から、一つを選ぶという方式でもよい。
【0296】さらに、本発明は、一眼レフカメラに適用
した例を述べているが、その他のカメラ、つまりレンズ
シャッタカメラ,ビデオカメラ等のカメラに適用しても
良く、更には光学機器や他の装置、更には構成ユニット
としても適用することができるものである。
【0297】更に、本発明は、以上の各実施例、又はそ
れらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよい。
【0298】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブロック領域内の光電変換信号に関するブロック信号を
出力するブロック信号を求め、この各ブロック信号を基
にセンサ領域内の領域を制限する制限領域設定手段を、
前記ブロック領域を形成する複数の光電変換素子の組み
合わせを、異なる数の組み合わせのうちから選択する機
能を持つ手段とし、観察者のセンサ領域上における瞳孔
像の大きさを状況に応じて推定し、ブロック領域の選択
を行うようにしている。
【0299】よって、観察者の視線検出スピードの向上
と視線検出精度の向上の両方を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における視線検出装置を
具備した一眼レフカメラの要部を示す構成図である。
【図2】図1のファインダ視野内の様子を示す図であ
る。
【図3】図1のカメラの電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図4】図3のイメージセンサの構成例を示す回路図で
ある。
【図5】図4のイメージセンサの動作説明する助ける為
のタイミングチャートである。
【図6】同じく図4のイメージセンサの動作説明する助
ける為のタイミングチャートである。
【図7】本発明の第1の実施例における視線検出装置の
視線検出時の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施例における視線検出装置の
サブルーチン「1ラインの読み出し」の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図9】本発明の第1の実施例における視線検出装置の
サブルーチン「P像検出」の動作を示すフローチャート
である。
【図10】本発明の第1の実施例における視線検出装置
のサブルーチン「瞳孔エッジの検出」の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図11】本発明の第1の実施例における視線検出装置
のサブルーチン「瞳孔推定範囲の設定」の動作を示すフ
ローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施例における視線検出装置
のサブルーチン「瞳孔中心の検出」の動作を示すフロー
チャートである。
【図13】本発明の第1の実施例における視線検出装置
のサブルーチン「円の最小2乗推定」の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図14】本発明の第1の実施例における視線検出装置
のサブルーチン「円の最小2乗推定 再計算1〜4」の
動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第1の実施例における視線検出装置
のサブルーチン「制限領域設定」の動作を示すフローチ
ャートである。
【図16】図15のサブルーチン「制限領域設定」の動
作説明を助けるための図である。
【図17】本発明の第2の実施例における視線検出装置
のサブルーチン「制限領域設定」の動作を示すフローチ
ャートである。
【図18】本発明の第3の実施例における視線検出装置
のサブルーチン「制限領域設定」の動作を示すフローチ
ャートである。
【図19】一般的な視線検出装置に具備される視線検出
光学系を示す斜視図である。
【図20】一般的な視線検出装置における視線検出原理
について説明する為の図である。
【図21】図20のイメージセンサ上に投影される眼球
像とその出力を示す図である。
【図22】瞳孔と虹彩の境界の輝度差を利用して最小2
乗法により瞳孔円を推定する際の説明図である。
【符号の説明】
10 測光センサ 13a〜13f IRED 14 イメージセンサ 100 CPU 101 視線検出装置 102 測光回路 103 焦点検出装置 104 信号入力回路 106 LED駆動回路 107 IRED駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 3/00 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接眼部より覗いた観察者の眼球を照明す
    る照明手段と、照明された観察者の眼球像を受光する複
    数の光電変換素子より成る受光手段と、該受光手段のセ
    ンサ領域を複数のブロック領域に分割し、そのブロック
    領域内の光電変換信号に関するブロック信号を出力する
    ブロック信号を求め、この各ブロック信号を基に前記セ
    ンサ領域内の領域を制限する制限領域設定手段と、前記
    制限領域における光電変換信号に基づいて信号処理を行
    い、観察者の視線を検出する視線検出手段とを備えた視
    線検出装置であって、前記制限領域設定手段は、前記制
    限領域を設定するのに用いるブロック領域を形成する複
    数の光電変換素子の組み合わせを、異なる数の組み合わ
    せのうちから選択する機能を持つ手段を設けたことを特
    徴とする視線検出装置。
  2. 【請求項2】 前記制限領域設定手段は、第1の光電変
    換素子の組み合わせによるブロック領域と第2の光電変
    換素子の組み合わせによるブロック領域の何れかを選択
    する機能を有し、前記第1の光電変換素子の組み合わせ
    によるブロック領域における第1の各ブロック信号を基
    にセンサ領域内に制限領域を設定可能か否かを判別し、
    設定可能な場合は、この第1の各ブロック信号を基にセ
    ンサ領域内に制限領域を設定し、設定不能な場合は、前
    記第2の光電変換素子の組み合わせによるブロック領域
    における第2の各ブロック信号を基にセンサ領域内に制
    限領域を設定する手段であることを特徴とする請求項1
    記載の視線検出装置。
  3. 【請求項3】 外光を測光する測光手段を具備し、前記
    制限領域設定手段は、前記測光手段よりの測光値に基づ
    いてブロック領域を形成する複数の光電変換素子の組み
    合わせを、複数の中より選択する機能を持つ手段である
    ことを特徴とする請求項1記載の視線検出装置。
  4. 【請求項4】 前記制限領域設定手段は、第1の光電変
    換素子の組み合わせによるブロック領域、第2の光電変
    換素子の組み合わせによるブロック領域、第3の光電変
    換素子の組み合わせによるブロック領域の何れかを選択
    する機能を有し、第3の光電変換素子の組み合わせによ
    るブロック領域における第3の各ブロック信号を基づい
    て、センサ領域内に制限領域を設定するのに用いるもの
    として、前記第1と第2の光電変換素子の組み合わせに
    よるブロック領域における第1,第2の各ブロック信号
    の何れかを選択し、選択した各ブロック信号を基にセン
    サ領域内に制限領域を設定する手段であることを特徴と
    する請求項1記載の視線検出装置。
  5. 【請求項5】 前記制限領域設定手段は、観察者のセン
    サ領域上における瞳孔像の大きさ推定し、ブロック領域
    を選択する手段であることを特徴とする請求項1,2,
    3又は4記載の視線検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5記載の視線
    検出装置を具備したカメラ。
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