JPH08335355A - 記録媒体駆動装置 - Google Patents

記録媒体駆動装置

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Publication number
JPH08335355A
JPH08335355A JP14175795A JP14175795A JPH08335355A JP H08335355 A JPH08335355 A JP H08335355A JP 14175795 A JP14175795 A JP 14175795A JP 14175795 A JP14175795 A JP 14175795A JP H08335355 A JPH08335355 A JP H08335355A
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JP
Japan
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recording medium
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drive
power
power source
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Withdrawn
Application number
JP14175795A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuhiko Tsuchiya
龍彦 土屋
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Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Alpine Electronics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 設置部と装填部との間で記録媒体が移送され
る装置において、移動手段と同じ動力源を用いて設置部
内の記録媒体を排出できるようにする。 【構成】 設置部Bに記録媒体1が設置され、送りモー
タM3で駆動される移送ローラ48の回転で記録媒体1
が装填部側の保持部材81に送り込まれる。また送りモ
ータM3の動力により移動部材120がX2方向へ駆動
される。保持部材81がX2方向へ移動し記録媒体1の
移送が行われるときには、案内軸84により係止部材1
25が動作させられ、移動部材120の移動力が排出駆
動部材111に作用しない。保持部材81が装填部方向
へ移動すると、案内軸84が係止部材125から離れ、
係止部材125により移動部材120と排出駆動部材1
11が連結される。よって送りモータM3の動力により
排出駆動部材111がX2方向へ駆動され、排出部材1
10が反時計方向へ回動し、記録媒体1が押し出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミニディスクなどの光
記録媒体、または磁気記録媒体、あるいはROMなどの
記憶式の記録媒体が、設置部から装填部に装填され、ま
た装填部から設置部に戻される記録媒体駆動装置に係
り、特に設置部に有る記録媒体が排出手段により排出可
能とされた記録媒体駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図18は、ミニディスクなどの記録媒体
を選択して装填部に装填する記録媒体駆動装置の従来例
の概略構造を示す側面図である。符号1は記録媒体であ
り、この従来例では、ミニディスクが内部に収納された
ディスクカートリッジである。記録媒体1は、設置部2
の複段の収納領域のそれぞれに対し図示左方向からX1
方向へ挿入される。図示右側には、装填部3および保持
部材4を有する装填ユニット5が設けられ、この装填ユ
ニット5はY1−Y2方向へ昇降移動し、いずれかの記
録媒体1を選択できる位置で停止する。設置部2と保持
部材4との間には、正逆両方向に回転駆動される移送ロ
ーラ6と、この移送ローラ6に対向する支持ローラ7と
が設けられている。
【0003】図18では、最上段の収納領域に位置する
記録媒体1が選択される。最上段に位置する記録媒体1
は、図示しない機構によりX1方向へわずかに押し出さ
れ移送ローラ6と支持ローラ7との間に入る。その後は
移送ローラ6の回転力によりX1方向へ移送され、記録
媒体1が保持部材4内に収められる。その後に、保持部
材4がY2方向へ下降し、記録媒体1が装填部3に装填
される。すなわちカートリッジに収納されたミニディス
クの中心部が、装填部3に設けられたターンテーブル8
に装着される。そして、ターンテーブル8と共にミニデ
ィスクが回転駆動され、図示しない光ヘッドにより記録
信号が読取られる。
【0004】記録媒体1の読取りが完了すると、記録媒
体1が収められた保持部材4がY1方向へ上昇して装填
部3から離れる。その後に図示しない機構により保持部
材4内の記録媒体1がX2方向へわずかに戻されて移送
ローラ6の送り位置へ移送され、その後に移送ローラ6
の回転力により、記録媒体1が設置部2の空いている収
納領域内に送り戻される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図18に示す記録媒体
駆動装置では、再生動作などが終了した記録媒体1が移
送ローラ6により装填部3から排出されると、この記録
媒体1が設置部2に設置される。したがって、記録媒体
1を記録媒体駆動装置の外部に排出するときには、設置
部2内から記録媒体をさらに排出するための排出部材を
設けることが必要である。
【0006】設置部2から記録媒体1を外部に排出する
動作は、装填部3のターンテーブル8などの動作、保持
部材4が昇降する動作、さらには移送ローラ6が回転す
る動作と異なる時間帯に行われる。例えば移送ローラ6
により記録媒体1を移送していないときに、設置部2か
ら記録媒体1が排出されるのが通常である。したがっ
て、排出部材を動作させる動力源を前記各動作の動力源
と共用することは困難である。そのため、従来は排出部
材を動作させるためのソレノイドやモータなどの別個の
動力源を設けていた。よって、装置全体として使用され
る動力源の数が多くなって部品点数が多くなるのみなら
ず、装置の重量も大きくなっていた。また排出部材を動
作させる単独の動力源を動作させるためのモータドライ
バなどが必要になり、回路負担も大きくなっている。
【0007】また、図18に示すように、設置部2に複
数の記録媒体1が設置されているものでは、個々の記録
媒体1を設置部2から排出するために、各記録媒体1の
収納領域ごとに排出部材を設ける必要がある。また、設
置部2の個々の記録媒体1に対応する排出部材を個別に
選択して動作させなければならないため、排出部材を動
作させるための機構も複雑になる。また装填ユニット5
に排出部材を搭載し、装填ユニット5が昇降して停止し
たときに、この装填ユニット5が対向している記録媒体
1を排出部材により排出させることも考えられる。ただ
し、この場合には排出部材を動作させるための動力源
を、昇降動作する装填ユニットに搭載しなくてはなら
ず、昇降移動する装填ユニット5の重量が大きくなり、
装填ユニット5の選択移動に悪影響を及ぼすものとな
る。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、設置部の記録媒体を排出するための排出部材を、
移送手段の動力源により駆動できるようにし、排出部材
用の動力源を用いないものとして、動力源を最少数と
し、重量の軽減を可能とした記録媒体駆動装置を提供す
ることを目的としている。
【0009】また、本発明は、移送手段からの動力によ
り排出部材を動作させる際に、他の部材を移動させる動
力源の動力により排出部材の動作タイミングを設定でき
るようにして、排出部材への動力伝達の切換えのための
動力源を別個に設ける必要をなくし、さらに動力源の数
を減らし、機構を簡単にできるようにしたことを目的と
している。
【0010】また、本発明は、設置部に複数の記録媒体
が設置されるものにおいて、この記録媒体を選択するた
めに移動する装填ユニットに排出手段を搭載することに
より、排出部材の数を設置される記録媒体の数よりも少
なくできるとともに、この装填ユニットに排出部材の動
力源を別個に搭載しないものとして、移動する装填ユニ
ットの重量の増大を防止できるようにした記録媒体駆動
装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の記録媒体駆動装
置は、記録媒体の設置部と、記録媒体が装填されて記録
媒体の記録または再生を行なう装填部と、前記設置部の
記録媒体を前記装填部側へ送り出し且つ装填部側から前
記設置部へ記録媒体を送り戻す移送手段と、設置部に有
る記録媒体を設置部から排出させる排出部材を有する排
出手段と、前記移送手段を記録媒体の移送方向へ動作さ
せ且つ前記排出部材を記録媒体を排出する方向へ動作さ
せる第1の動力源と、前記移送手段により記録媒体を移
送するときに前記第1の動力源から前記排出部材への動
力伝達経路を遮断する動力遮断手段とが設けられている
ことを特徴とするものである。
【0012】すなわち、移送手段により記録媒体を移送
していないときは、第1の動力源から排出部材への動力
伝達経路が遮断されていないため、このときには第1の
動力源を始動することにより、排出部材を記録媒体を排
出させる方向へ動作させることができる。なお、移送手
段の好ましい例は、回転動作により記録媒体に移動力を
与える移送ローラにより構成される。
【0013】上記において、移送手段により記録媒体を
移送するときに、前記動力遮断手段を動力遮断側へ動作
させる第2の動力源を設けることが可能である。この第
2の動力源は、移送手段以外の部材を動作させるもので
あり、且つ移送手段により記録媒体を移送する際に、こ
の移送にタイミングを合せて他の部材を動作させる動力
源が使用される。
【0014】例えば、前記設置部に接近する位置と装填
部側との間を移動し且つ設置部から移送手段にて移送さ
れた記録媒体を保持可能な保持部材が設けられているも
のでは、前記第2の動力源により保持部材が設置部に接
近する位置へ移動させられるとき、この第2の動力源に
より前記動力遮断手段が動力遮断側へ動作させられるも
のとなる。
【0015】または、装填部がシャーシに対して可動状
態に弾性支持され、装填部とシャーシとを相対的に移動
しないようにロックするロック機構が設けられているも
のでは、前記第2の動力源によりロック機構がロック方
向へ駆動されるとき、この第2の動力源により前記動力
遮断手段が動力遮断側へ動作させられるものとなる。
【0016】上記において、動力遮断手段は、前記第1
の動力源により移動させられる移動部材と、この移動部
材と一緒に移動し移動部材の移動力を排出部材側に与え
て排出部材を記録媒体を排出する方向へ動作させる係止
部材とを有し、移送手段により記録媒体を移送するとき
に前記係止部材が排出部材側から外され、移動部材の移
動力が排出部材側へ伝達されなくなるものとして構成で
きる。
【0017】例えば、上記係止部材は移動部材に回動自
在に支持され、係止部材は排出部材側に係止されるよう
に付勢されているものである。この係止部材が係止され
るものは、排出部材を記録媒体の排出方向へ移動させる
排出駆動部材である。または係止部材が排出部材に直接
係止されるものであってもよい。そして、例えば第2の
動力源からの動力伝達経路に位置する部材、例えば設置
部側に接近移動する保持部材または保持部材と同時に動
作する他の部材あるいはロック機構にて移動する部材な
どにより、係止部材が前記係止の外れる方向へ動作させ
られる。これにより、移送手段により記録媒体が移送さ
れているときに、第2の動力源からの動力により動力遮
断手段の前記係止部材が動力遮断側へ動作させられ、係
止部材と排出部材側との係止が解除される。
【0018】また、設置部には複数の記録媒体が設置さ
れ、装填部と移送手段と排出手段とが搭載された装填ユ
ニットが、前記設置部のいずれかの記録媒体に対向する
位置へ選択移動され、この装填ユニットが対向した記録
媒体が排出部材により設置部から排出される構造とする
ことが可能である。この場合に、移送手段および排出手
段を駆動する第1の動力源と、排出部材への動力伝達の
遮断タイミングを設定する第2の動力源が、装填ユニッ
トに搭載される構造とすることが可能である。
【0019】
【作用】前記設置部には記録媒体が設置されるが、この
記録媒体は、光ディスクや磁気ディスクなどがカートリ
ッジに収納されたもの、あるいはカートリッジを有する
ことなく、ディスクが単体の状態で使用されるものであ
る。また記録媒体はROMなどの不揮発性記憶素子を用
いた記憶式のものであってもよい。記録媒体がディスク
を使用するものである場合、装填部にはディスクを回転
させる回転駆動手段および読取りまたは書き込みのため
のヘッドが設けられる。
【0020】設置部には、記録媒体が単一にて設置さ
れ、または複数の記録媒体が並んで設置される。複数の
記録媒体が設置されるものであるときには、装填部を有
する装填ユニットが移動し、いずれかの記録媒体が選択
される。
【0021】本発明では、設置部と装填部側との間で記
録媒体を移送する移送手段が設けられている。この移送
手段は回転力により記録媒体を送る移送ローラを有する
ものにより構成される。あるいは移送手段が、記録媒体
を保持して一定の範囲で往復移動し、これにより設置部
と装填部側との間で記録媒体が移送されるものであって
もよい。移送手段は第1の動力源により駆動される。例
えば移送手段が移送ローラを有するものである場合に
は、第1の動力源である送りモータからの動力が動力伝
達経路である歯車列を介して移送ローラに与えられる。
また記録媒体を設置部から排出する排出手段に設けられ
た排出部材も第1の動力源により駆動される。ただし第
1の動力源から排出部材への動力伝達経路には、動力遮
断手段が設けられており、動力が遮断されると第1の動
力源から排出部材へ動力が伝達されず、排出部材が駆動
されなくなる。
【0022】本発明では、移送手段により記録媒体を移
送しているときは、前記動力遮断手段が遮断側に切換え
られる。したがって、移送手段により記録媒体が移送さ
れているときには排出部材が動作しない。一方、移送手
段により記録媒体が移送されないときには動力遮断手段
による遮断が行われず、よって第1の動力源により排出
部材を駆動することが可能になる。移送手段により記録
媒体が移送されないときとは、設置部に設置されている
記録媒体が、送り機構Gにより移送手段(移送ローラ)
による移送が可能な位置まで送り出されていないとき、
または記録媒体が装填部に設置されているとき、あるい
は移送ローラが記録媒体に圧接されない位置に退避して
いるときなどである。この移送手段により記録媒体が移
送されないときには、移送手段の例えば移送ローラが第
1の動力源により駆動されるが、この駆動は装置全体の
動作に何ら影響を与えない。
【0023】このように、移送手段を動作させる第1の
動力源の動力を用いて排出部材を動作させ、且つ移送手
段により記録媒体を移送しているときに、排出部材への
動力を遮断することにより、排出部材を動作させるため
の動力源を別個に設ける必要がなく、部品数の削減と重
量の低減が可能になる。
【0024】また、前記動力遮断手段を遮断側へ動作さ
せる第2の動力源を設けることが可能である。この第2
の動力源としては、移送手段以外の部材を記録媒体の移
送にタイミングを合せて移動させるモータなどが使用さ
れる。このように移送手段以外の部材を動作させる第2
の動力源により動力遮断手段を遮断側へ動作させるもの
とすると、動力遮断手段の切換トリガーを設定するソレ
ノイドなどの部材も不要になり、さらに機構を簡略化で
きる。
【0025】例えば、第2の動力源により保持部材が設
置部に接近する位置へ移動させられ、この位置で設置部
から移送手段により送られてきた記録媒体が保持部材に
保持され、さらに第2の動力源により保持部材が装填部
の位置へ移動して、記録媒体が装填部に設置されるもの
では、第2の動力源により保持部材が設置部に接近した
ときに、その動力により動力遮断手段が遮断側へ駆動さ
れる。すなわち、移送手段により記録媒体が保持部材内
へ移送されるのは、保持部材が設置部に接近していると
きだけである。よって保持部材が設置部から離れている
ときには、動力遮断手段が遮断側とならず、第1の動力
源を動作させることにより、設置部の記録媒体を排出部
材で排出することが可能である。
【0026】また、車載用などの記録媒体駆動装置で
は、装填部がシャーシに対してダンパーやスプリングな
どで弾性的に支持されている。この場合、設置部から装
填部へまたは装填部から設置部へ記録媒体を移送する際
に、装填部がシャーシに対して動かないようにロックさ
れる。すなわち移送手段により記録媒体を移送するとき
には、ロック機構により装填部がシャーシに対してロッ
クされるものとなる。したがってこのロック機構を動作
させる第2の動力源の動力を使用して動力遮断手段を動
力遮断側へ動作させると、移送手段により記録媒体が移
送されているときに排出部材が駆動されないものとな
る。すなわち第2の動力源によりロック機構をロック側
へ動作させるとき、このときの第2の動力源からの動力
を使用して動力遮断手段を動力遮断方向へ動作させるこ
とにより、記録媒体が移送されていないときのみ排出部
材を動作させることが可能になる。
【0027】上記のように第2の動力源により保持部材
が駆動されまたはロック機構が駆動されるものでは、第
2の動力源から保持部材またはロック部材に至る動力伝
達経路のいずれかの部材の移動力により動力遮断手段が
動力遮断側へ動作させられるものとなる。
【0028】次に、動力遮断手段は、第1の動力源から
排出手段に至る動力伝達経路に設けられたクラッチなど
により構成することが可能であるが、以下の実施例で
は、第1の動力源により常に往復移動させられる移動部
材が設けられており、この移動部材に係止部材が設けら
れている。この係止部材が排出部材側、例えば排出部材
を排出方向へ動作させる排出駆動部材や排出部材そのも
のに係止されている。係止部材が排出部材側に係止され
ているときには、第1の動力源により移動部材が駆動さ
れるときに、係止部材により前記排出駆動部材または排
出部材が動作させられ、排出部材が記録媒体を排出する
方向へ駆動される。前記係止部材の係止が断たれている
と、移動部材から排出部材側へ移動力が作用せず、第1
の動力源により移動部材が往復移動させられるときに、
排出部材側は動作しない。
【0029】第2の動力源により前記保持部材またはロ
ック機構が動作させられるものでは、保持部材が設置部
へ接近するときまたはロック機構がロック状態となると
き、第2の動力源からの動力により前記係止部材が排出
部材側から外れるように動作させられる。
【0030】また、設置部に複数の記録媒体が設置され
ているものでは、装填部を有する装填ユニットが移動
し、この移動動作により設置部内のいずれかの記録媒体
が選択される。このものでは、装填ユニットに、前記排
出部材が搭載され、装填部がいずれかの記録媒体に対向
したときに、排出部材を動作させると、この対向してい
る記録媒体が設置部から排出される。本発明では、排出
部材を動作させるための個別の動力源が不要であるた
め、排出部材を搭載した装填ユニットの重量が大きくな
らず、装填ユニットの選択移動がスムーズに行われるも
のとなる。
【0031】
【実施例】図1は本発明の記録媒体駆動装置の一例とし
て、車載用のミニディスクの駆動装置の全体構造を示す
分解斜視図、図2は、図1に示した駆動装置のうちの装
填ユニットの構造を示す分解斜視図、図3は装填ユニッ
トを図2のIII側から見た斜視図であり主に動力遮断
手段の構造を示す、図4ないし図8は、記録媒体の装填
動作および保持部材の移動動作などを行程別に示す平面
図、図9(A)(B)ないし図12(A)(B)は、装
填ユニットでの装填部のロック機構および保持部材の案
内手段さらに駆動手段の動作を説明する部分側面図、図
13と図14は設置部に設置された記録媒体の排出動作
を説明する排出手段の平面図、図15と図16は、動力
遮断手段の動作を示す図13のXV矢視の透視図であ
り、図15(A)(B)は動力遮断手段が動力遮断側に
切換えられた状態、図16は動力遮断手段が動力伝達側
に切換えられた状態を示す。図17(A)(B)は保持
部材を装填部に移動させる最終段階での付勢動作を説明
する部分側面図である。
【0032】図1に示す装置全体の分解斜視図におい
て、符号Aは筐体、Bは複数の記録媒体1を設置できる
設置部、Cは装填ユニットである。装填ユニットCは筐
体A内にてY1−Y2方向へ昇降して記録媒体1の選択
を行なうものであり、この装填ユニットC内に、装填部
61および保持部材81(図2参照)、設置部B内の記
録媒体1を排出する排出手段Jと動力遮断手段K(図3
参照)および移送手段Hさらに第1と第2の動力源とな
る各モータM2とM3などが搭載されている。Dは、前
記装填ユニットCをY1−Y2方向へ昇降移動させるた
めの昇降駆動部材、Eは、前記昇降駆動部材DをX1−
X2方向へ移動させるための駆動回転体である。
【0033】この記録媒体駆動装置に装填される記録媒
体1は、図4および図13などに平面図として示してい
るように、カートリッジ1a内に、光磁気記録再生方式
のミニディスク1bが収納されている。またカートリッ
ジ1aのX1方向の先部の両側面には凹部1c、1cが
形成されている。
【0034】前記設置部Bでは、設置ケース11内に、
縦方向に3段に区分された収納領域12a、12b、1
2cが形成されている。設置ケース11は前記筐体Aの
前部A1の内部に設置され、止めねじ13などにより固
定される。筐体AのX2方向の前方には、化粧部となる
ノーズ部(図示せず)が取り付けられる。このノーズ部
には設置ケース11の開口面積とほぼ同じ面積の開口部
が形成されており、ユーザは、この開口部から記録媒体
1を挿入し、収納領域12a、12b、12cに挿入す
る。収納領域12a、12b、12c内には、記録媒体
1を一時的に保持できる板ばねなどの保持手段が設けら
れている。
【0035】筐体Aの後部両側面A2、A2には、Y1
−Y2方向に延びる長穴14a、14b、15a、15
bおよびX1−X2方向に延びる長穴16a、16b、
17a、17bが形成されている。装填ユニットCには
側部シャーシ18と19が設けられており、側部シャー
シ18の外面には軸21と22が取り付けられている。
他方の側部シャーシ19にも、同様に軸21と22が設
けられているが図1では現れていない。
【0036】昇降駆動部材Dはコの字形状に曲げられた
ものであり、両側板D1、D1にはそれぞれ傾斜駆動穴
23a、23b、24a、24bが形成されている。側
板D1、D1の外面には軸25と26が固定されてい
る。なお、図1では一方の側板D1の外面の軸25、2
6のみが現れている。装填ユニットCの両側部シャーシ
18と19に設けられた軸21は、昇降駆動部材Dの傾
斜駆動穴23a、23bに挿入され、さらに筐体Aの長
穴14a、14bに摺動自在に挿入されている。同様
に、軸22は、傾斜駆動穴24a、24bに挿入され、
さらに筐体Aの長穴15a、15bに摺動自在に挿入さ
れている。また、昇降駆動部材Dの側板D1、D1に設
けられた軸25は筐体Aの長穴16a、16bに摺動自
在に挿入されている。同様に軸26が、長穴17a、1
7bに摺動自在に挿入されている。
【0037】昇降駆動部材Dは、水平に延びる長穴16
a、16b、17a、17bに案内されて、筐体Aに対
しX1−X2方向へ移動自在である。昇降駆動部材Dが
X1方向へ移動すると、傾斜駆動穴23a、23b、2
4a、24bにより軸21と22にY1方向への昇降移
動力が作用し、装填ユニットCが持ち上げられる。逆に
昇降駆動部材DがX2方向へ移動すると、傾斜駆動穴2
3a、23b、24a、24bにより軸21と22にY
2方向への下降移動力が作用し、装填ユニットCが下降
させられる。装填ユニットCの、上記のY1−Y2方向
への昇降動作により、設置部Bに設置された3個の記録
媒体1のいずれかの選択が行われる。
【0038】前記駆動回転体Eは、上記昇降駆動部材D
をX1−X2方向へ駆動するためのものである。駆動回
転体Eは、回転支持軸27により、前記設置ケース11
の下面に回転自在に支持された大径ギヤ28を有してい
る。設置ケース11の下面には、選択モータM1が設置
されており、その出力軸に設けられたウオームギヤ29
により減速歯車列(図示せず)が駆動され、減速後の動
力により大径ギヤ28が回転駆動される。また、大径ギ
ヤ28の下面にはカム溝28aが形成されている。この
カム溝28aは、大径ギヤ28の回転に伴って回転支持
軸27からの半径が変わるような軌跡となるように形成
されている。
【0039】前記昇降駆動部材Dの前部底板D2には、
X1−X2方向に延びる長穴31が形成され、また前部
底板D2の上面にはフォロワー軸32が固定して設けら
れている。駆動回転体Eの回転支持軸27は前記長穴3
1に挿入され、昇降駆動部材Dは、前記回転支持軸27
に沿ってX1−X2方向へ移動自在とされている。また
フォロワー軸32は、前記カム溝28a内に摺動自在に
挿入されている。
【0040】選択モータM1により大径ギヤ28が図1
において時計方向へ回動させられると、カム溝28aに
より昇降駆動部材DがX1方向へ駆動され、その結果、
装填ユニットCはY1方向へ上昇する。逆に大径ギヤ2
8が反時計方向へ回動するとカム溝28aにより昇降駆
動部材DはX2方向へ駆動され、装填ユニットCがY2
方向へ下降させられる。例えば、大径ギヤ28の回動角
度を検知部材により検知することにより、昇降駆動部材
DのX1−X2方向への移動距離が監視され、よって装
填ユニットCのY1−Y2方向への昇降移動位置が監視
される。この監視に基づいて装填ユニットCの昇降距離
が制御され、装填ユニットCがいずれかの記録媒体1を
選択できる位置で停止させられる。
【0041】上記装填ユニットCでは、左側の側部シャ
ーシ19内に駆動レバー35が設けられている。図1に
示すように、側部シャーシ19にはX1−X2方向に伸
びる長穴19a、19aが形成されている。駆動レバー
35に固定されている軸36、36が前記長穴19a、
19aに摺動自在に挿入され、駆動レバー35はX1−
X2方向へ摺動自在に支持されている。図1に示すよう
に、側部シャーシ19のX2側端部には本発明の第2の
動力源となる駆動モータM2が設けられている。第2の
動力源である駆動モータM2の動力は歯車列37により
減速されて、駆動レバー35に形成されたラックに伝達
され、駆動モータM2の正逆両方向の駆動力により、駆
動レバー35がX1方向およびX2方向へ移動させられ
る。この実施例では、駆動手段Fが、動力源である駆動
モータ(第2の動力源)M2と、駆動部材である駆動レ
バー35と、同じく駆動部材である駆動板55および駆
動アーム57(図2参照)とで構成されている。
【0042】駆動レバー35のX2側端部には、内側へ
折曲げられた挿入片35aが設けられている。図4に示
すように、設置部Bでは、設置ケース11の左側板11
a(図1参照)に送り機構Gを有している。この送り機
構Gは、上下に3段に形成された収納領域12a、12
b、12cのそれぞれの側部に個別に設けられている。
送り機構Gでは、設置ケース11の各収納領域12a、
12b、12cの側方にてX1−X2方向へ摺動自在な
摺動部材38を有しており、また摺動部材38は戻しば
ね42によりX2方向へ付勢されている。摺動部材38
には軸39により送りレバー41が回動自在に支持され
ており、この送りレバー41は、図示しないばねにより
摺動部材38上にて時計方向へ付勢されている。
【0043】図4では駆動レバー35がX2側に位置し
ているが、この位置から駆動レバー35がX1方向へ移
動すると、前記挿入片35aにより被圧片38aが押さ
れ、摺動部材38がX1方向へ駆動される。送りレバー
41は摺動部材38と共にX1方向へ移動するが、この
行程で送りレバー41の摺動端41aがガイド43を摺
動する。よって、時計方向への付勢力が与えられている
送りレバー41は、X1方向へ移動する際に、ガイド4
3の凹凸形状に従って、一旦時計方向へ回動し、さらに
反時計方向へ回動する。駆動レバー35がX2方向へ移
動するときには摺動部材38が戻しばね42によりX2
方向へ戻されるが、このときにも途中で送りレバー41
が一旦時計方向へ回動する。
【0044】よって、駆動レバー35がX1方向へ移動
するときに、図5に示すように送りレバー41の送り片
41bが、設置部Bに位置する記録媒体1の凹部1cに
嵌合し送りレバー41により記録媒体1がX1方向へ送
られる。その後に図6に示すように送り片41bが凹部
1cから離れる。記録媒体1が設置部B内に戻されると
きには、駆動レバー35がX2方向へ移動し、戻しばね
42の弾性力で送りレバー41が復帰する。このとき送
りレバー41の送り片41bにより記録媒体1のX1側
の端部が押され、記録媒体1が設置部B内に確実に戻さ
れる。
【0045】装填ユニットCでは、左右の側部シャーシ
18と19の間にローラ支持板45が設けられている。
ローラ支持板45の左端部に折曲げられた支持片45a
は側部シャーシ19に固定された支持軸46a(図1参
照)に支持され、ローラ支持板45の右端部に折曲げら
れた支持片45bの支持穴45cは、右側の側部シャー
シ18の垂直壁の内面に固定された支持軸46b(図3
参照)に支持されて、ローラ支持板45はわずかに回動
できるようになっている。なお図3に示されている前記
支持軸46bは歯車支持軸として兼用されている。ロー
ラ支持板45にはローラ軸47が回動自在に支持され、
このローラ軸47には、ゴム製の移送ローラ48が固着
されている。両側部シャーシ18と19の間には上部シ
ャーシ51が固定されており、この上部シャーシ51の
X2側端部には付勢板49が設けられている。この付勢
板49によりローラ支持板45がY2方向へ付勢されて
いる。移送ローラ48の下には、装填部61に支持され
た支持軸52が対向しており、設置部Bの収納領域12
a、12b、12cのいずれかから記録媒体1が移送ロ
ーラ48と支持軸52との間に送られると、前記付勢板
49の付勢力により、記録媒体1が支持軸52と移送ロ
ーラ48との間で弾性的に挟持される。
【0046】装填ユニットCの右側の側部シャーシ18
のX2側端部には、本発明の第1の動力源となる送りモ
ータM3が設置されている。第1の動力源の送りモータ
M3の動力は、ローラ動力伝達経路Nによりローラ軸4
7に伝達される。このローラ動力伝達経路Nでは、図3
に示すように、第1の動力源である送りモータM3の出
力軸に設けられたウオーム歯車101の回転力が、歯車
102aに伝達され、歯車102aと一体の歯車102
bから歯車103aに伝達される。前記ローラ支持板4
5を支持している支持軸46bには歯車104aが回転
自在に支持され、この歯車104aが前記歯車103a
と一体の歯車103bと噛合っている。また歯車104
aには太陽歯車104bが一体に設けられている。
【0047】図3に示すように、ローラ支持板45の支
持片45bの外側には従動歯車105と、ローラ軸47
に固定されて従動歯車105と噛合うローラ歯車106
が設けられている。支持片45bに形成された支持穴4
5cが前記支持軸46bに回動自在に支持された状態
で、従動歯車105は前記太陽歯車104bの衛星歯車
となるように噛合う。第1の動力源である送りモータM
3が始動すると、前記ローラ動力伝達経路Nの各歯車1
01〜105を経てローラ軸47に回転動力が伝達さ
れ、ローラ軸47と移送ローラ48が正逆両方向へ駆動
される。この回転動力により、記録媒体1がX1方向ま
たはX2方向へ移送される。本発明では、ローラ軸47
および移送ローラ48と支持軸52とで移送手段Hが構
成されている。
【0048】図3に示すように、右側の側部シャーシ1
8には排出手段Jを構成する排出部材110が設けられ
ている。側部シャーシ18のX2側端部の上面には支持
穴18cが形成され、この支持穴18cに支持軸(図示
せず)が固定されている。排出部材110の基端ボス1
10bには穴110aが穿設されており、この穴110
aが前記支持軸に回転自在に支持されている。排出部材
110の先部は湾曲した押圧アーム110cである。設
置部Bに設置された記録媒体1に対し、この押圧アーム
110cは図13に示す位置に対向している。排出部材
110が図13に示す姿勢のとき、押圧アーム110c
の先端は、記録媒体1のX1−X2方向への移送動作を
妨げない位置に退避している。平面図において排出部材
110が反時計方向へ回動すると、図14に示すように
押圧アーム110cにより、設置部Bから記録媒体1が
排出される。また排出部材110の前記基端ボス110
bと並ぶ上面にはストッパ110dが突出形成されてい
る。また排出部材110の側部にはばね掛け部110e
が突出形成されている。
【0049】側部シャーシ18の上部板の下面には排出
駆動部材111が設けられている。排出駆動部材111
のX2側端部には上向きの折曲片111aが、X1側端
部の上面にはピン111bが設けられている。側部シャ
ーシ18には長穴18dと18eが形成され、前記折曲
片111aが長穴18dに、ピン111bが長穴18e
に挿入され、排出駆動部材111はX1−X2方向へ摺
動自在に支持されている。排出駆動部材111のX2側
端部にはばね掛け部111cが形成され、このばね掛け
部111cと側部シャーシ18との間にはばね112が
掛けられており、このばね112の弾性力により、排出
駆動部材111はX1方向へ付勢されている。排出駆動
部材111のX2側端部には他のばね掛け部111dが
形成され、このばね掛け部111dと前記排出部材11
0のばね掛け部110eとの間には排出ばね113が掛
けられている。この排出ばね113により排出部材11
0は上方から見て反時計方向すなわち押圧アーム110
cにより記録媒体1を排出できる方向へ付勢されてい
る。
【0050】排出駆動部材111には逃げ溝111eと
その側方に延びる規制部111fが形成されている。図
13と図14に示すように、排出部材110の基端ボス
110bは上記逃げ溝111e内に位置している。前述
のように排出部材110は、排出ばね113により反時
計方向へ付勢されているが、図13および図14のいず
れにおいても排出部材110に形成されたストッパ11
0dが規制部111fに当たり、これにより排出部材1
10の反時計方向への回動角度が規制されるものとなっ
ている。
【0051】図3に示すように、側部シャーシ18の垂
直壁の内側には、移動部材120が設けられている。移
動部材120には一対のピン120a、120aが設け
られ、側部シャーシ18には長穴18f、18fが形成
されている。前記ピン120a、120aが長穴18
f、18fに挿入され、側部シャーシ18に対して移動
部材120がX1−X2方向へ移動自在に支持されてい
る。移動部材120のX2側の端部には駆動ピン121
が設けられ、この駆動ピン121に駆動アーム122の
穴122aが挿通されている。
【0052】側部シャーシ18の垂直壁の内面には支持
軸123が固定され、この支持軸123に駆動歯車12
4が回転自在に支持されている。図3に示される前記ロ
ーラ動力伝達経路Nの歯車104aの基部には小歯車1
04cが一体に形成されており、前記駆動歯車124は
この小歯車104cに噛み合っている。また駆動歯車1
24には偏心ピン124aが一体に形成されており、こ
の偏心ピン124aが駆動アーム122の穴122bに
挿通されている。駆動歯車124と駆動アーム122と
で、クランク機構すなわち回転運動を往復運動に変換す
る機構が構成されており、駆動歯車124の回転動力に
より移動部材120がX1−X2方向へ往復運動させら
れる。
【0053】動力遮断手段Kは、前記移動部材120と
これに支持された係止部材125とで構成されている。
係止部材125は板金材料によりコの字形状に曲げ形成
された(あるいは合成樹脂製であってもよい)フック形
状のものであり、その支点穴125aは、移動部材12
0に固定された支持軸126に挿通されている。係止部
材125は、移動部材120と一緒にX1−X2方向へ
往復移動するものであり、且つ係止部材125は移動部
材120に対して回転自在に支持されている。係止部材
125のX1側端部にはばね掛け部125bが、前記移
動部材120のX1側端部にはばね掛け部120bが形
成されている。両ばね掛け部125bと120bとの間
に係止ばね127が掛けられており、この係止ばね12
7の弾性力により係止部材125はY2方向へ回動付勢
されている。
【0054】係止部材125の回動支点となる支持軸1
26よりもX2側の部分には、傾斜部125c、持ち上
げ部125dおよび係止段部125eが順に形成されて
いる。前記排出駆動部材111のX1側の端部には、側
方へ突出する連結片111gが形成されている。図16
にて実線で示すように、移動部材120がX1方向へ最
も移動しているとき、前記係止部材125の係止段部1
25eが前記連結片111gに上方から係止されてい
る。この状態で、移動部材120がX2方向へ移動する
と、この移動力が係止部材125から排出駆動部材11
1に伝達され、移動部材120と一緒に排出駆動部材1
11がX2方向へ移動し、図14に示すように排出部材
110が反時計方向へ回動する。
【0055】図15に示すように、係止部材125がY
1方向へ持ち上げられると、係止段部125eが連結片
111gから外れる。この状態で移動部材120がX2
方向へ移動すると、持ち上げ部125dが連結片111
gの上方を通過し、移動部材120の移動力が排出駆動
部材111に伝達されず、排出部材110は駆動されな
い。
【0056】図3の実施例では、前述のように第1の動
力源である送りモータM3からローラ軸47へのローラ
動力伝達経路Nが歯車列により形成されているが。これ
と同じ第1の動力源の送りモータM3から排出部材11
0に至る排出動力伝達経路Pが形成されている。この排
出動力伝達経路Pは、ウオーム歯車101から各歯車1
02a〜104c、歯車107aと107b、駆動歯車
124、駆動アーム122、さらに移動部材120を経
て排出部材側である排出駆動部材111と排出部材11
0に動力が伝達されるものである。そして、動力遮断手
段Kを構成する係止部材125により、上記排出動力伝
達経路Pでの動力伝達が遮断可能となっている。
【0057】なお、上記実施例では、移動部材120の
X2方向への移動力が、係止部材125から排出駆動部
材111を介して排出部材110に与えられているが、
例えば、移動部材120の移動力を、動力遮断手段Kの
係止部材125から直接に排出部材110に与える構造
とすることも可能である。
【0058】図2に示すように、前記上部シャーシ51
の側板51eには支持柱54、54が固定されている。
側部シャーシ18には固定穴18a、18aが穿設さ
れ、支持柱54、54の先端はこの固定穴18a、18
aにねじ止め固定されている。上部シャーシ51の他方
の側板にも同様に支持柱54が固定され、この支持柱5
4が側部シャーシ19に固定されている。すなわち、装
填ユニットCでは両側部シャーシ18と19の内側に上
部シャーシ51が固定されており、図1に示すように両
側部シャーシ18および19の上面と上部シャーシ51
の上面はほぼ同一面となっている。
【0059】上部シャーシ51の下面には駆動板55が
設けられている。駆動板55の上面には摺動片55aが
一体に形成され、またX2側端部の上面には摺動軸56
が固定されている。摺動軸56は上部シャーシ51の長
穴51a内に挿入され、摺動片55aは長穴51bに挿
入されており、駆動板55は上部シャーシ51に対しX
1−X2方向へ摺動自在に支持されている。
【0060】図1と図2に示すように、上部シャーシ5
1の上面には駆動アーム57が設けられている。駆動ア
ーム57は上部シャーシ51に対し支持軸58により回
動自在に支持されている。駆動アーム57の先端には駆
動溝57aが切込み形成されており、駆動板55に固定
された摺動軸56は長穴51aを通過して前記駆動溝5
7aに係合されている。駆動アーム57の基部には軸5
9が固定されている。図4に示すように、前記駆動レバ
ー35のX1側端部には、カム部35bが形成されて、
このカム部35bに前記軸59が係合している。図4に
示すように、駆動レバー35がX2方向へ移動している
ときには駆動アーム57が反時計方向へ回動し、駆動板
55はX1方向へ移動している。駆動レバー35がX1
方向へ移動すると、カム部35bにより駆動アーム57
が時計方向へ回動し、図5から図7に示すように駆動板
55がX2方向へ移動させられる。
【0061】装填ユニットCでは、上部シャーシ51の
下側に装填部61が設けられている。装填部61の装填
ベース62には、記録媒体1のカートリッジ1a内に収
納されたミニディスク1bの中心部が嵌着されるターン
テーブル63が設けられている。装填ベース62の下面
にはスピンドルモータが設けられて、このスピンドルモ
ータの動力によりターンテーブル63が回転駆動され
る。この動力によりカートリッジ1a内のミニディスク
1bが回転駆動される。また装填ベース61には記録媒
体1から信号を読み取る光ヘッド64が設けられ、さら
に装填ベース62上には、記録媒体1のカートリッジ1
aを位置決めするための位置決めピン65が固定されて
いる。
【0062】装填部61の側板66には、側方へ突出す
る支持軸67、67が固定され、この支持軸67、67
がダンパー68に支持されている。図3に示すように、
このダンパー68は一対設けられて、側部シャーシ18
の垂直壁の内面に固定されている。装填部61の逆側の
側板にも同様に支持軸が固定され、側部シャーシ19の
内面に固定されたダンパーに支持軸が支持されている。
ダンパー68は、ゴム製の袋体内にシリコンオイルなど
の高粘性流体が封入されているものである。装填ユニッ
トCでは、装填部61が、側部シャーシ18と19内で
ダンパーを介して可動状態に弾性支持されている。ま
た、装填部61が側部シャーシ18、19または上部シ
ャーシ51にコイルばねにより弾性支持されていてもよ
い。また、前記移送ローラ48の下側に対向する前記支
持軸52は、装填部61の側板66のX2方向端部に回
動自在に支持されている。
【0063】装填部61の側板66には長穴66aが形
成されている。側板66の内側には付勢板69が設けら
れ、付勢板69に曲げ形成された摺動片69aが前記長
穴66a内に挿入され、付勢板69は側板66に対しX
1−X2方向へ移動自在となっている。また付勢板69
と側板66との間には付勢ばね71が掛けられており、
この付勢ばね71により付勢板69は、常にX2方向へ
付勢されている。
【0064】側板66には、案内手段として一対の案内
穴72と73が形成されている。両案内穴72と73は
L字形状であり、それぞれY方向に伸びる垂直案内部7
2a、73aと水平案内部72b、73bとを有してい
る。付勢板69には一対の付勢穴74と75が形成され
ている。両付勢穴74と75はヘの字形状であり、それ
ぞれ押え傾斜部74a、75aと、水平逃げ部74b、
75bとを有している。
【0065】上記装填部61の内側には保持部材81が
設けられている。保持部材81は板金などで折曲げ形成
されたものであり、その両側部には、記録媒体1の両側
端を保持できる保持案内部81a、81aが形成されて
いる。保持部材81の一方の側板(図4では図示下側の
側板)には、保持板ばね82が固定されている。保持板
ばね82のX1側の端部には、保持曲げ部82aが形成
され、この保持曲げ部82aは保持部材81内に介入し
ている。保持板ばね82のX2側端部には付勢片82b
が設けられ、この付勢片82bも保持部材81内に介入
している。保持部材81の図4での図示上側の側板の外
側にも、保持板ばね83が固定されており、この保持板
ばね83のX1側の端部に保持曲げ部83aが形成さ
れ、この保持曲げ部83aも保持部材81の内部に介入
している。
【0066】図7に示すように、記録媒体1が保持部材
81内に完全に挿入された状態では、カートリッジ1a
のX1側端部の両側面に形成されている前記凹部1c、
1cに前記保持曲げ部82aと83aが弾性的に嵌合
し、また付勢片82bによってもカートリッジ1aの側
部が押えられ、これにより記録媒体1が保持部材81内
に完全に保持される。
【0067】図2および図4に示すように、保持部材8
1の両側板には、案内軸84と85が固定されている。
図2では、案内軸84と85の組立て経路が、(*−
5)で示されている。一方の案内軸84は、付勢板69
の付勢穴74および装填部61の側板66に形成された
案内穴72に挿入されている。さらに案内軸84の先端
は上部シャーシ51の側板51eに形成された逃げ部5
1c内に延びている。他方の案内軸85は、付勢板69
の付勢穴75および側板66の案内穴73に挿入され、
さらに先端は上部シャーシ51の側板51eに形成され
た逃げ部51d内に延びている。
【0068】上記保持部材81は、上部シャーシ51と
装填ベース62との間に位置して前記駆動アーム57に
より駆動されてX1−X2方向へ移動する。このとき、
上部シャーシ51に対しては、案内軸84と85が前記
逃げ部51cと51d内を移動する。また側部シャーシ
18の方向へ突出している前記一方の案内軸84は、図
3および図13〜図16の各図に示すように、前記動力
遮断手段Kを構成している係止部材125の下側に位置
している。案内軸84と85は、装填部61に形成され
た案内穴72と73に沿って移動するが、図15(A)
に示すように、案内軸84が、案内穴72の水平案内部
72bにてX2側端部に移動したとき、案内軸84によ
り係止部材125がY1方向へ持ち上げられ、このとき
係止部材125と排出駆動部材111との係合が外れる
ものとなっている。
【0069】図4に示すように、装填部61の側板66
の外側で且つ上部シャーシ51の側板51eの内側に
は、前記駆動板55の側板55bが位置している。図2
および図9(A)(B)に示すように、駆動板55の側
板55bのX2側の端部には、傾斜溝(傾斜穴)により
構成された持ち上げカム部86が形成されている。図9
(B)に示すように、駆動板55がX1方向へ移動して
いるとき、持ち上げカム部86は、案内軸84から離れ
ているが、駆動板55がX2方向へ移動するとき、図1
0から図12に順に示すように、前記持ち上げカム部8
6により案内軸84が持ち上げられ、案内軸84は案内
穴72の垂直案内部72aを上昇し、さらに水平案内部
72bに送られる。
【0070】図2および図9(B)に示すように、上部
シャーシ51の側板51eのX1側端部には、持ち上げ
アーム87が設けられている。持ち上げアーム87は、
側板51eの支持部51fに回動自在に支持されてる。
持ち上げアーム87には腕部87aと、折曲片87bが
形成されている。折曲片87bは、側板51eの逃げ部
51gから内側へ延びている。駆動板55の側板55b
にはクランク形状の案内カム部88が形成され、逃げ部
51g内を通過した前記折曲片87bは案内カム部88
内に摺動自在に挿入されている。図9(B)に示すよう
に、駆動板55がX1方向へ移動しているときには、折
曲片87bは、案内カム部88の上部段部88a内に位
置しており、持ち上げアーム87は時計方向へ回動して
いる。駆動板55がX2方向へ移動すると、図10から
図12に順に示すように、折曲片87bが案内カム部8
8の下部段部88bに移行し、持ち上げアーム87が反
時計方向へ回動する。このとき持ち上げアーム87の腕
部87aにより案内軸85が持ち上げられ、案内軸85
は案内穴73の垂直案内部73aから水平案内部73b
へ移動する。
【0071】側部シャーシ18と19の内側には、ダン
パー68により弾性支持されている装填部61をロック
するためのロック機構Iが設けられている。図3に示す
ように、側部シャーシ18の内側には、ロック機構Iを
構成するロック部材91が設けられている。他方の側部
シャーシ19の内側にも同様にロック機構Iを構成する
ロック部材91が設けられているが、ここでは側部シャ
ーシ18側の機構のみを説明する。
【0072】ロック部材91は合成樹脂などで形成され
たブロック状である。図2に示すように、ロック部材9
1の外面には摺動片91a、91aが一体に形成され
て、これが側部シャーシ18の長穴18b、18b内に
挿入され、ロック部材91は側部シャーシ18の内側に
てX1−X2方向へ摺動自在に支持されている。ロック
部材91の内側には一対のロックカム92、92が凹状
に形成されており、装填部61の側板66に固定された
ロック軸93、93がそれぞれロックカム92、92の
内部に入り込むようになっている。ロックカム92、9
2のX2側端部は凹部が狭くなった拘束部92a、92
aであり、図11(A)に示すように、ロック部材91
がX1方向へ完全に移動すると、ロック軸93、93が
拘束部92a、92a内に入り、装填部61はY1とY
2方向およびX2方向へ動かないようにロックされる。
【0073】上部シャーシ51の側板51eとロック部
材91との間にはロック駆動アーム94が設けられてい
る。このロック駆動アーム94は、上部シャーシ51の
側板51eの支持部51hに回動自在に支持されてい
る。ロック駆動アーム94の一端にはピン95が固定さ
れ、このピン95は上部シャーシ51の側板51eの逃
げ部51iに挿入され、さらに駆動板55の側板55b
に形成された案内カム部96に挿入されている。ロック
駆動アーム94の他端には駆動ピン97が固定され、こ
の駆動ピン97は、前記ロック部材91に形成された駆
動溝91b内に挿入されている。
【0074】前記案内カム部96は、上部段部96a、
傾斜駆動部96bおよび下部段部96cを有している。
図9(A)に示すように、駆動板55がX1方向に移動
しているときには、ピン95が案内カム部96の上部段
部96aに位置し、ロック駆動アーム94が時計方向へ
回動している。よってロック部材91は非ロック方向で
あるX2方向へ移動している。駆動板55がX2方向へ
移動すると、案内カム部96の傾斜駆動部96bにより
ロック駆動アーム94が反時計方向へ駆動される。この
とき駆動ピン97により、ロック部材91がロック方向
であるX1方向へ移動させられる。また図10(B)に
示すように、ロック駆動アーム94が反時計方向へ回動
すると、ピン95が、装填部61の側板66の上端に形
成されたロック片98に対しX1側から係合し、これに
より装填部61はX1方向へ動かないようにロックされ
る。
【0075】この実施例では、第2の動力源である駆動
モータM2の動力が、駆動レバー35、駆動アーム5
7、駆動板55、および保持部材81に至る遮断動力伝
達経路Qが形成されている。すなわち遮断動力伝達経路
Qでの動力により上記保持部材81が駆動されることに
なり、保持部材81から側部シャーシ18の方向へ突出
している案内軸84により、前記動力遮断手段Kの係止
部材125が、排出動力伝達経路Pの動力伝達を遮断す
る側へ駆動される。よって、保持部材81を設置部Bに
最も接近させるために駆動する駆動源と動力遮断手段K
を動作させる駆動源は共通の第2の動力源となる。した
がって、保持部材81が設置部Bに最も接近する動作に
連動し且つ同期して動力遮断手段Kが動力遮断側へ動作
させられるものとなる。一方、前記第2の動力源からの
遮断動力伝達経路Qにある駆動板55によりロック機構
Iが動作させられる。よって、ロック機構Iと前記動力
遮断手段Kは、同じ駆動源である第2の動力源で駆動さ
れることになり、ロック機構Iのロック部材91により
装填部61がロックされるのと同期して、動力遮断手段
Kの係止部材125が動力遮断側へ駆動されることにな
る。
【0076】次に、上記記録媒体駆動装置の動作を説明
する。図4から図8は、記録媒体1が設置部Bから装填
ユニットCに装填されるまでの行程を示す平面図、図9
(A)(B)から図12(A)(B)は、記録媒体1が
設置部Bから装填ユニットCに装填されるまでの行程を
示す装填ユニットCの側面図である。なお、図9の
(A)と(B)は同じ時点の動作を示しており、各部材
が重なるために(A)と(B)とに分けて示している。
これは図10(A)(B)ないし図12(A)(B)に
おいても同じである。図9から図12の(A)は主にロ
ック機構Iの動作を示し、(B)は主に装填部61の案
内動作を示している。
【0077】また、図13は排出手段Jが未だ動作して
いない状態、図14は排出手段Jの排出部材110によ
り記録媒体1が設置部から排出された状態を示す平面
図、図15と図16は動力遮断手段Kの動作を示す図1
3のXV矢視側面図である。この記録媒体駆動装置で
は、筐体Aの前方に設けられたノーズ部の開口部から記
録媒体1が挿入される。記録媒体1は、設置部Bの収納
領域12a、12b、12c内にそれぞれ挿入されて設
置される。
【0078】図4および図9(A)(B)は、装填部6
1に記録媒体1が装填されていない状態を示している。
このとき、駆動レバー35はX2方向へ移動している。
よって駆動レバー35のX2側の端部に設けられた挿入
片35aは、被圧片38aから離れている。また、駆動
レバー35に形成されたカム部35bにより駆動アーム
57が反時計方向へ回動させられ、駆動軸56を介して
駆動アーム57に係合されている駆動板55はX1方向
へ移動させられている。
【0079】駆動板55がX1方向へ移動していると、
図9(A)に示すように、ロック駆動アーム94のピン
95が、駆動板55の案内カム部96の上部段部96a
に位置し、ロック駆動アーム94が時計方向へ回動して
いる。よって駆動ピン97によってロック機構Iのロッ
ク部材91がX2方向へ移動させられている。このとき
装填部61の側板66に固定されたロック軸93、93
が、ロック部材91の拘束部92a、92aから離れ、
また前記ピン95もロック片98から離れている。よっ
て、装填部61はダンパー68により側部シャーシ18
と19に可動状態で弾性支持されている。
【0080】また、図9(B)に示すように、X1方向
へ移動している駆動板55の持ち上げカム部86は案内
軸84から離れている。また持ち上げアーム87の折曲
片87bは、駆動板55の案内カム部88の上部段部8
8a内に位置し、持ち上げアーム87は時計方向へ回動
しており、腕部87aは案内軸85から離れている。よ
って駆動板55および持ち上げアーム87から、案内軸
84と85に力は与えられていない。図9(B)では、
案内軸84と85が、装填部61の側板66に形成され
た案内穴72と73の垂直案内部72a、73a内に位
置している。この側板66の内側には付勢板69が設け
られ、この付勢板69が付勢ばね71の弾性力によりX
2方向へ付勢されているため、この付勢力を受けて前記
案内軸84と85は、垂直案内部72aと73aの下端
に押し付けられている。
【0081】すなわち、案内軸84は、付勢板69に形
成された付勢穴74の押え傾斜部74aにより垂直案内
部72aの下端に押し付けられている。同様に案内軸8
5は、付勢穴75の押え傾斜部75aにより垂直案内部
73aの下端に押さえ付けられている。この付勢板69
の動作は図17(A)(B)に詳しく示されている。図
17に示すように、装填部61の側板66に形成されて
いる案内穴73(および72)の垂直案内部73a(お
よび72a)は、垂直方向に延びているのに対し、付勢
板69に形成された付勢穴75(および74)の押え傾
斜部75a(および74a)は、垂直方向に対し反時計
方向へ傾斜角度αを有している。よって、付勢ばね71
により付勢板69に与えられているX2方向への付勢力
は、垂直案内部72aと73aに位置している案内軸8
4と85に対してY2方向への押付け力として作用す
る。よって、案内軸84と85が取付けられている保持
部材81は、X1方向へ移動した状態で、装填部61の
装填ベース62に近づく第1の位置に停止している。
【0082】図示しない操作部から、設置部B内の収納
領域12a、12b、12cに収納されたいずれかの記
録媒体1の選択操作がなされると、図示しない制御回路
からの指令により図1に示す選択モータM1が始動す
る。この選択モータM1により駆動回転体Eが回転駆動
され、大径ギヤ28に形成されたカム溝28aによりフ
ォロワー軸32が案内され、昇降駆動部材DがX1方向
またはX2方向へ駆動される。昇降駆動部材DのX1−
X2方向への移動力は、傾斜駆動穴23a、23b、2
4a、24bから軸21と22に対しY1−Y2方向へ
の力として作用し、装填ユニットCは筐体Aの長穴14
a、14b、15a、15bに沿って昇降する。大径ギ
ヤ28の回動角度は図示しない検知部材により監視さ
れ、設置部B内の12a、12b、12cのいずれかの
記録媒体1を選択する位置で選択モータM1が停止し、
装填ユニットCの昇降動作が停止する。なお図9ないし
図12は、最上段の記録媒体1を選択する位置で装填ユ
ニットCが停止した状態を示している。
【0083】装填ユニットCが所定の選択位置で停止し
た直後に、装填ユニットCの側部シャーシ19に設けら
れた、第2の動力源である駆動モータM2が始動し、駆
動レバー35がX1方向へ移動する。また駆動レバー3
5のカム部35bにより駆動アーム57が時計方向へ回
動させられ、駆動アーム57に連結されている駆動板5
5がX2方向へ移動する。すなわち、遮断動力伝達経路
Qの動力により駆動板55が駆動される。
【0084】このときの動作では、駆動レバー35が図
4に示された距離Lだけ動くまでの行程すなわち、駆動
レバー35の挿入片35aが、摺動部材38の被圧片3
8aに当たる以前の行程において、装填部61に対する
ロック動作が行われる。装填部61のロックが完了した
後に、駆動レバー35がさらにX1方向へ移動するとき
に、保持部材81が図6および図12(B)に示すよう
に設置部Bに最も近づく第3の位置へ移動する。そし
て、設置部B内から選択された記録媒体1が保持部材8
1に送り込まれる。その後に、駆動モータM2が逆転し
て駆動レバー35がX2方向へ復帰し、図8に示すよう
に駆動レバー35がX2方向へ完全に復帰したときに、
保持部材81に保持されている記録媒体1が装填ベース
62上に装填される。以下、上記動作を詳しく説明す
る。
【0085】図4および図9(A)(B)の状態から、
駆動レバー35がX1方向へ移動し、駆動板55がX2
方向へ移動する最初の行程において、駆動板55に形成
された案内カム部96の傾斜駆動部96bによりピン9
5がY2方向へ案内され、ロック駆動アーム94が反時
計方向へ回動させられる。図10(A)の状態では、ピ
ン95が、装填部61の側板66のロック片98に係合
し、装填部61がX1方向へ移動しないようにロックさ
れる。また、ロック駆動アーム94の駆動ピン97によ
りロック部材91がX1方向へ駆動される。図10
(A)の時点では、装填部61に設けられたロック軸9
3、93が、ロック部材91に形成されたロックカム9
2、92の拘束部92a、92aにほぼ嵌合できる状態
となる。
【0086】すなわち図10(A)の状態では、まずピ
ン95により装填部61のX1方向へのロックが完了し
ており、またロック部材91により、装填部61が、X
2方向およびY1−Y2方向へほとんどロックされた状
態、またはX2方向およびY1−Y2方向へのロックが
完了する直前の状態となっている。したがって、図10
(A)の状態から駆動板55がわずかにX2方向へ移動
し、ロック部材91がX1方向へわずかに移動した時点
で、ロック軸93、93が拘束部92a、92aに完全
に嵌合し、装填部61がX1−X2およびY1ーY2方
向へ完全にロックされる。なお、図10(B)の時点で
は、未だ、案内軸84と85が垂直案内部72a、73
a内に位置し、保持部材81が装填ベース62に下降し
ている状態である。
【0087】図10(A)(B)に示す時点よりもさら
に駆動レバー35がX1方向へ移動し、駆動板55がX
2方向へ移動すると、図11(B)に示すように、駆動
板55の持ち上げカム部86により案内軸84がY1方
向へ持ち上げられ水平案内部72bに移動する。同時
に、持ち上げアーム87の折曲片87bが、駆動板55
の案内カム部88の下部段部88bに移動して、持ち上
げアーム87が反時計方向へ回動する。この持ち上げア
ーム87の腕部87aにより案内軸85がY1方向へ持
ち上げられ、案内軸85が案内穴73の水平案内部73
bに移行する。よって図11(B)の時点で、保持部材
81は装填ベース62から離れて上昇した第2の位置と
なる。その後の駆動板55のX2方向への移動力は、持
ち上げカム部86から案内軸84に与えられ、案内穴7
2と73の水平案内部72bと73bにより保持部材8
1はX2方向へ移動させられる。
【0088】なお、図11(A)に至る前、すなわち図
10(A)の直後に、ロック軸93、93がロック部材
91の拘束部92a、92aに完全に嵌合し、装填部6
1のロックが完了している。よって、案内軸84と85
が垂直案内部72aと73aから水平案内部72bと7
3bを移動し、保持部材81がY1方向へ上昇しさらに
X2方向へ移動する間、装填部61はロック部材91お
よびロック駆動アーム94の駆動ピン97により、側部
シャーシ18と19に対して動くことのないようにロッ
クされていることになる。側部シャーシ18と19に対
してダンパー68により支持されている装填部61がロ
ックされた状態で、装填部61の案内穴72と73に案
内されている保持部材81に移動力が作用することにな
るため、駆動板55により保持部材81がY1方向とX
2方向へ駆動される間、装填部61が動くことがなく、
保持部材81は確実に移動させられる。
【0089】駆動板55が図11(A)(B)の位置へ
至り、保持部材81が装填部61から持ち上げられた時
点で、図5に示すように、駆動レバー35の挿入片35
aにより被圧片38aがX1方向へ押され始める。図5
では、被圧片38aが押されて摺動部材38がX1方向
へわずかに移動し、送りレバー41の送り片41bが、
記録媒体1のカートリッジ1aの側部に形成された凹部
1c内に係合した状態を示している。
【0090】駆動レバー35がX1方向への終点に移動
した状態が図6である。このとき駆動アーム57は時計
方向へ最も大きく回動し、駆動板55はX2方向への終
点位置へ移動する。このとき図12(B)に示すよう
に、駆動板55の持ち上げカム部86の傾斜溝に案内軸
84が保持されて、案内軸84と85が水平案内部72
b、73bのX2方向終端へ移動する。よって保持部材
81は、装填ベース62から持ち上げられた状態で、X
2方向へ最も接近し、保持部材81のX2側の開口端
が、収納領域12aから記録媒体1を受け入れ可能な状
態となる。なお、図12(A)に示すように、ロック駆
動アーム94に固定されたピン95は、駆動板55の案
内カム部96の下部段部96c内を移動し、ロック駆動
アーム94の姿勢は変わらず、ロック駆動アーム94お
よびロック部材91により装填部61はロックされたま
まである。同様に持ち上げアーム87の折曲片87bも
案内カム部88の下部段部88b内を移動し、持ち上げ
アーム87の回動姿勢も変わらない。
【0091】駆動レバー35が図6で示す位置に至り、
上記のように保持部材81が設置部Bの最上段の収納領
域12aに接近した時点で、駆動レバー35に設けられ
た挿入片35aにより送り機構Gの摺動部材38がX1
方向の終端に移動させられる。摺動部材38が、図5の
位置から図6の位置へ至る間に、送りレバー41の送り
片41bが凹部1cを押し、記録媒体1がX1方向へわ
ずかに送り出される。そして、送りレバー41はガイド
43により反時計方向へ回動させられ、送り片41bが
凹部1cから離れる。記録媒体1が図6の位置まで送ら
れると、記録媒体1のX1側の先端部分が移送ローラ4
8と支持軸52とで挟まれる。
【0092】図6に示す状態に至る以前では、駆動レバ
ー35に形成されたカムなどによりローラ支持板45が
Y1方向へ若干持ち上げられており、図5から図6に示
すように、送りレバー41の送り片41bにより収納領
域12a内の記録媒体1のX1側の端部が移送ローラ4
8と支持軸52との間に入ると、ローラ支持板45の持
ち上げ力が解除され、付勢板49(図1参照)によりロ
ーラ支持板45がY2方向へ弾性押圧され、移送ローラ
48と支持軸52との間で記録媒体1が挟持される。
【0093】記録媒体1が移送ローラ48と支持軸52
との間に入ったことが図示しない検知手段により検知さ
れると、第1の動力源である送りモータM3が始動し、
図3に示すウオーム歯車101から太陽歯車104bさ
らには歯車105、106に至るローラ動力伝達経路N
の動力伝達により、ローラ軸47および移送ローラ48
が回転駆動される。そして移送ローラ48と支持軸52
とで挟まれている記録媒体1は移送ローラ48の回転力
により装填部61側へ移送され、図6に示すように設置
部Bに最も接近している保持部材81内へ送り込まれ
る。記録媒体1は保持部材81の保持案内部81aに案
内されてX1方向へ送られるが、図7に示す位置まで送
られると、記録媒体1は保持部材81のX1側端部に設
けられたストッパ81bに当たる。このとき、保持部材
81の両側部に設けられた保持板ばね82、83の保持
曲げ部82aと83aが記録媒体1の両側部の凹部1
c、1cに嵌合し、記録媒体1は保持部材81内で完全
に保持される。
【0094】一方、第1の動力源である送りモータM3
の動力により移送ローラ48が回転駆動されるとき、排
出動力伝達経路Pでは、ウオーム歯車101から歯車1
04、歯車107aと107bに動力が伝達され、さら
に駆動歯車124が駆動される。この駆動歯車124の
回転力は駆動アーム122により移動部材120の直線
移動力に変換され、移動部材120が最初にX2方向へ
移動しその後にX1方向へ移動するように一往復運動を
行なう。
【0095】ただし、送りモータM3が始動する図6の
時点では、保持部材81が設置部Bに最も近づく位置に
移動し、案内軸84は、図13にて鎖線で示し且つ図1
5(A)に示すように、案内穴72の水平案内部72b
のX2側の端部に移動している。よって、案内軸84が
動力遮断手段Kにおける係止部材125の持ち上げ部1
25dに当たり、係止部材125がY1方向へ持ち上げ
られている。よって係止部材125の係止段部125e
が、排出駆動部材111の連結片111gから外れてい
る。したがって、送りモータM3の動力により移動部材
120がX2方向へ移動させられるとき、図15(B)
に示すように、係止部材125の持ち上げ部125dは
連結片111gの上方をX2方向へ通過するだけとな
る。よって、排出動力伝達経路Pにおいて、動力遮断手
段Kの係止部材125が動力遮断側へ切換えられている
ことになり、移動部材120の移動力は排出駆動部材1
11に伝達されない。
【0096】すなわち、第2の動力源である駆動モータ
M2により駆動板55がX2方向へ駆動され、ロック機
構Iのロック部材91がロック方向へ駆動されて装填部
61がロックされ、さらに保持部材81が図6に示すよ
うに設置部Bに最も接近しているときには、第1の動力
源である送りモータM3により移送ローラ48が回転駆
動されているときに、排出動力伝達経路Pでは、移動部
材120が往復運動するだけであり、排出駆動部材11
1は駆動されない。したがって、図13に示すように、
排出駆動部材111はばね112の弾性力によりX1側
へ移動させられており、排出部材110のストッパ11
0dが、排出駆動部材111の規制部111fに規制さ
れ、排出部材110は図13に示すように、時計方向へ
回動したままである。このとき、排出部材110のアー
ム110cの先部は、X1方向へ送られる記録媒体1の
邪魔にならない側方へ退避している。よって移送ローラ
48により送られる記録媒体1は、アーム110cに当
たることなく、保持部材81内に収納される。
【0097】図7に示す位置の保持部材81に対し、移
送ローラ48の移送力により記録媒体1が完全に挿入さ
れて保持されたことが検知されると、第2の動力源であ
る駆動モータM2が逆転方向へ動作し、駆動レバー35
がX2方向へ戻される。よって駆動アーム57が反時計
方向へ回動し、駆動板55がX1方向へ移動する。図1
2(B)に示すように、保持部材81に固定されている
案内軸84は、駆動板55の持ち上げカム部86の傾斜
溝に保持されているため、駆動板55がX1方向へ移動
すると、案内穴72、73の水平案内部72b、73b
に案内されて保持部材81がX1方向へ戻される。駆動
板55が、図11(B)の位置まで戻りさらにX1方向
へ移動する間に、図10(B)に示すように、持ち上げ
カム部86で保持された案内軸84は案内穴72の垂直
案内部72aに戻され、また持ち上げアーム87が時計
方向へ回動し、案内軸85は案内穴73の垂直案内部7
3aに戻される。
【0098】なお、図7に示す状態から駆動レバー35
がX2方向へ移動し始めた直後に、駆動レバー35に形
成された図示しないカムなどにより、ローラ支持板45
がY1方向へわずかに持ち上げられ、移送ローラ48と
支持軸52とによる記録媒体1への挟持力が解除され
る。よって、保持部材81が図7の位置からX1方向へ
移動し始めるとき、保持部材81に保持されている記録
媒体1は移送ローラ48と支持軸52との間から抵抗な
く抜き出される。
【0099】また図7に示す状態から駆動レバー35が
X2方向へ移動し始める時点では、第1の動力源である
送りモータM3が所定時間動作した後に停止している。
この所定時間の動作により、駆動アーム122により駆
動される移動部材120は一往復動作を完了し、移動部
材120はX1方向へ復帰している。そして保持部材8
1が案内穴72の水平案内部72bに沿ってX1方向へ
移動し(図16にて鎖線で示す位置)、さらに垂直案内
部72aに沿って下降すると(図16にて実線で示す位
置)、案内軸84は、動力遮断手段Kの係止部材125
から離れ、係止部材125は係止ばね127の付勢力に
よりY2方向へ回動し、係止部材125の先部の係止段
部125eが、排出駆動部材111の連結片111gに
再度係合する。すなわち、動力遮断手段Kでは、移動部
材120から排出駆動部材111に移動力が伝達される
側に切換えられる。
【0100】さらに、図8に示すように駆動アーム57
が反時計方向へ完全に回動し、案内軸84が案内穴72
の垂直案内部72aに戻され、案内軸85が案内穴73
の垂直案内部73aに戻されると、図17(B)に示し
ているように、付勢板69に形成された付勢穴74、7
5の押え傾斜部74a、75aにより、案内軸84と8
5が垂直案内部72aと73aの下端に押し付けられ
る。よって、保持部材81が第1の位置へ戻り装填ベー
ス62上に設置され、保持部材81に保持された記録媒
体1が装填ベース62上に装填される。すなわち、記録
媒体1のカートリッジ1aは装填ベース62上の位置決
めピン65により位置決めされる。そして、磁石が埋設
されているターンテーブル63に記録媒体1のカートリ
ッジ1a内のミニディスク1bの中心のクランプキャッ
プが磁気吸着され、ミニディスク1bとターンテーブル
63とが一体の状態になる。そして、スピンドルモータ
によりターンテーブル63と共にミニディスク1bが回
転駆動され、光ヘッド64により記録信号の読取りが行
われる。
【0101】記録媒体1が装填部61に装填されたと
き、図9(A)に示すように、ロック駆動アーム94が
時計方向へ回動し、ロック部材91はX2方向へ移動し
ており、装填部61へのロックは解除されている。よっ
て装填部61はダンパー68により側部シャーシ18と
19に対し可動状態に弾性支持される。そのため、車体
振動などが筐体Aから、装填ユニットCの側部シャーシ
18、19および上部シャーシ51に伝達されても、弾
性支持されている装填部61に振動による悪影響が与え
られることがない。
【0102】次に信号の読取りなどが完了した記録媒体
1を設置部Bの収納領域に戻す場合の動作は、記録媒体
を装填するときの動作とほぼ同じである。この実施例で
は、読取りが完了した記録媒体1は基の最上段の収納領
域12a内に戻される。したがって、設置部Bから記録
媒体1が取り出されて装填部61に装填されていると
き、および装填部61から設置部B内に記録媒体1を戻
す動作を行うとき、選択モータM1は停止したままであ
り駆動回転体Eの回動角度も変わらない。よって装填ユ
ニットCは筐体A内で昇降動作せず、停止したままであ
る。
【0103】操作部にて記録媒体1の読取りを完了する
操作がなされると、駆動モータM2の動力により、図8
の位置にある駆動レバー35が、再度X1方向へ駆動さ
れる。そして、図4から図7および図9から図11に示
すように、最初にロック駆動アーム94およびロック部
材91が動作して、装填部61がロックされる。さら
に、垂直案内部72aと73aに案内されて保持部材8
1がY1方向へ上昇して第2の位置へ至り、記録媒体1
が装填ベース62から離される。さらに水平案内部72
b、73bにより保持部材81がX2方向へ送られ、保
持部材81は設置部Bの収納領域12aに接近する第3
の位置へ至る。
【0104】図7に示したときと同様に、保持部材81
が第3の位置に至ったときには、保持部材81に保持さ
れている記録媒体1のX2側の端部は移送ローラ48と
支持軸52に挟まれる。そして、送りモータM3が始動
し、移送ローラ48が回転する。ただし、このときの送
りモータM3の回転方向は、記録媒体の装填動作時と逆
であり、移送ローラ48は記録媒体1をX2方向へ送る
ことができる方向に回転している。したがって、移送ロ
ーラ48の回転力により記録媒体1は、設置部Bの収納
領域12a内に送り戻される。なお、このときも図15
に示すように、案内軸84により、係止部材125がY
1方向へ持ち上げられているため、動力遮断手段Kは動
力遮断側に切換えられ、送りモータM3により移動部材
120が一往復駆動される間、係止部材125から排出
駆動部材111に移動力が与えられず、排出駆動部材1
11は図13に示す位置に停止したままである。
【0105】また、図7の時点では、摺動部材38と送
りレバー41はX1側に位置し、送りレバー41は反時
計方向へ回動しているため、記録媒体1が収納領域12
aに戻される間、送りレバー41の送り片41bは記録
媒体1の移動の妨げにならない。記録媒体1が移送ロー
ラ48により収納領域12a内に戻される際、記録媒体
1のX1側の端部が移送ローラ48から離れた時点で、
X2方向への送り戻し力が断たれる。このとき、駆動モ
ータM2により駆動レバー35がX2方向へ戻される
と、戻しばね42により、摺動部材38と送りレバー4
1がX2方向へ戻される。このときガイド43の働きで
送りレバー41が一旦時計方向へ回動させられて、送り
片41bが記録媒体1のX1側の端部に当たり、戻しば
ね42の力で、記録媒体1が収納領域12aに完全に押
し戻される。上記のように駆動レバー35がX2方向へ
戻される間に、駆動板55がX1方向へ復帰し、保持部
材81も図4および図9(B)に示す第1の位置へ戻さ
れる。
【0106】次に、設置部に位置する記録媒体1を排出
する動作を説明する。排出動作は、装填ユニットCにお
いて、駆動レバー35がX2方向へ最も移動し、駆動板
55がX1方向へ最も移動し、保持部材81が図9
(B)に示すように、X1方向へ移動し且つ装填ベース
62に下降させられているときに行われる。すなわち装
填ベース62に記録媒体1が装填されていないとき、ま
たは保持部材81に保持された記録媒体1が装填ベース
62に装填され再生動作などが行われているときの、い
ずれにおいても設置部Bから記録媒体1を排出させるこ
とが可能である。
【0107】排出手段Jは、昇降動作する装填ユニット
Cに一組設けられているだけであるため、装填部Bの各
収納領域12a、12b、12cに収納されている記録
媒体1のいずれかを排出させる際に、装填ユニットCを
Y1−Y2方向へ昇降させて、排出すべき記録媒体1に
排出部材110を対向させる必要がある。この動作は、
装填部61に装填する記録媒体1を選択する動作と同じ
である。すなわち、図1に示す選択モータM1が始動
し、駆動回転体Eの大径ギヤ28が駆動され、カム溝2
8aにより昇降駆動部材DがX1またはX2方向へ駆動
される。そして傾斜駆動穴23a、23b、24a、2
4bにより装填ユニットCが筐体A内で昇降駆動され、
装填ユニットCが排出すべき記録媒体に対向した時点
で、選択モータM1が停止する。
【0108】装填ユニットCにおいて、図9(B)に示
すように保持部材81が装填ベース62に下降させられ
ているとき、保持部材81に設けられた案内軸84は、
図16に示すように、動力遮断手段Kの係止部材125
から離れている。よって係止部材125は、係止ばね1
27の弾性力によりY2方向へ下降しており、係止部材
125の係止段部125eが排出駆動部材111の連結
片111gに係合している。よって、装填ユニットCが
排出すべき記録媒体1に対向したときに、第1の動力源
である送りモータM3が始動すると、ウオーム歯車10
1から駆動歯車124、さらに駆動アーム122に至る
排出動力伝達経路Pの動力伝達により、移動部材120
がX2方向へ駆動されさらにX1方向へ復帰する一往復
運動を行なう。このとき図16にて鎖線で示すように、
移動部材120のX2方向への移動力が係止部材125
から排出駆動部材111に与えられ、排出駆動部材11
1がX2方向へ駆動される。移動部材120がX1方向
へ戻るときには、排出駆動部材111がばね112によ
りX1方向へ戻される。すなわち移動部材120が一往
復運動する間、排出駆動部材111も一往復運動する。
【0109】上記において、排出駆動部材111がX2
方向へ移動するときに、図14に示すように、排出ばね
113により排出部材110が引かれて、排出部材11
0が反時計方向へ回動する。すなわち、排出ばね113
により排出部材110がX2方向へ引かれるとともに、
規制部111fもX2方向へ移動するために、排出部材
110の反時計方向への回動が許容される。排出部材1
10の反時計方向への最大回動角度は、図14に示す位
置にて規制部111fで規制される。
【0110】排出部材110が反時計方向へ回動する
間、押圧アーム110cにより記録媒体1が、設置部B
の収納領域12aまたは12bまたは12c内からX2
方向へ排出される。なお、このとき記録媒体1のX2側
端部が手などで押さえられ、排出が妨げられたとして
も、排出ばね113が伸びて、排出抵抗力により排出手
段Jの機構に無理な力が作用せず、破損を受けることは
ない。記録媒体1が排出された後に、排出駆動部材11
1がX1方向へ復帰すると、規制部111fに押された
排出部材110が図13に示す位置に復帰する。
【0111】なお、排出部材110が第1の動力源であ
る送りモータM3により駆動され、排出動作が行われて
いる間、移送手段Hでの移送ローラ48が回転すること
になるが、排出動作は移送手段Hにより記録媒体1を移
送するのと異なる時間帯に行われるため、移送ローラ4
8の回転は装置全体の動作に何ら影響を与えない。
【0112】なお、上記実施例では、第1の動力源であ
る送りモータM3から保持部材81に至る排出動力伝達
経路Pにおいて、保持部材81の移動力を利用して動力
遮断手段Kの係止部材125が動力遮断側へ駆動される
ものとなっているが、例えば駆動板55のX2方向への
移動力により係止部材125が動力遮断側へ駆動されて
もよい。あるいはロック機構Iを構成するロック部材9
1またはロック駆動アーム94などが、装填部61をロ
ックする方向へ移動するときの移動力により係止部材1
25が動力遮断側へ駆動されるものであってもよい。
【0113】なお、上記実施例では、記録媒体1が、カ
ートリッジ1a内にミニディスク1bが収納されたもの
であり、ターンテーブル63や位置決めピン65が設け
られた装填ベース62に対し、保持部材81が垂直方向
へ移動して記録媒体1が装填ベース62に対し垂直方向
へ装填されるものであるが、この垂直装填を必要としな
い記録媒体が使用される装置では、装填部61と設置部
Bとの間で、保持部材81を水平にのみ移動させればよ
い。そしてこの水平移動において、その移動力により動
力遮断手段Kが動力遮断側へ駆動されるものとしてもよ
い。
【0114】
【発明の効果】以上のように本発明では、設置部と装填
部との間で記録媒体を移送する移送手段と、設置部の記
録媒体を排出する排出手段とが共通の動力源により駆動
されるため、動力源の数を最少にでき、構造を簡単にで
きるとともに、装置を軽量化できる。設置部に複数の記
録媒体が設置され、この記録媒体を選択する方向へ移動
する装填ユニットに排出手段が設けられているもので
は、この装填ユニットに排出手段を駆動するためのモー
タなどの動力源を搭載する必要がなく、装填ユニットの
重量が低減され、装填ユニットの移動駆動が容易にな
る。
【0115】また、第1の動力源から排出手段への動力
伝達経路に遮断手段を設け、移送手段が駆動されている
ときに、排出手段が動作しないようにしておくことによ
り、移送手段により記録媒体が移送されているときに、
排出手段が動作されることがなく、排出手段による記録
媒体の排出動作と、移送手段の駆動とを、異なる時間帯
に設定することができる。
【0116】また前記動力遮断手段を動作させるための
動力源として、第2の動力源を使用し、この第2の動力
源により、保持部材を記録媒体の搬送位置へ移動させ、
または装填部のロック機構を動作させるようにすると、
保持部材やロック機構の動作に連動させ且つ同期させ
て、排出手段への動力を断つことができる。このよう
に、動力遮断手段を動作させるために、他の部材を動作
させる動力源を使用すると、動力遮断手段のためのソレ
ノイドなどの機構がさらに不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として車載用の記録媒体駆動
装置の全体構造を示す分解斜視図、
【図2】図1に示す装置の装填ユニットの構造を示す分
解斜視図、
【図3】装填ユニットの側部シャーシに設けられた排出
手段および動力遮断手段などを示すものであり、図2の
III矢視の分解斜視図、
【図4】設置部から装填部に記録媒体が装填される動作
を示す平面図であり、保持部材が動作する前の状態を示
す、
【図5】設置部から装填部に記録媒体が装填される動作
を示す平面図であり、保持部材が装填部から持ち上げら
れた状態を示す、
【図6】設置部から装填部に記録媒体が装填される動作
を示す平面図であり、保持部材が設置部に最も接近した
状態を示す、
【図7】設置部から装填部に記録媒体が装填される動作
を示す平面図であり、設置部から保持部材へ記録媒体が
送り込まれた状態を示す、
【図8】設置部から装填部に記録媒体が装填される動作
を示す平面図であり、保持部材に保持された記録媒体が
装填部に装填された状態を示す、
【図9】(A)(B)は装填ユニットの動作を示す側面
図であり、保持部材が第1の位置にある動作前の状態を
示す、
【図10】(A)(B)は装填ユニットの動作を示す側
面図であり、装填部がロックされた状態を示す、
【図11】(A)(B)は装填ユニットの動作を示す側
面図であり、保持部材が持ち上げられて第2の位置に至
った状態を示す、
【図12】(A)(B)は装填ユニットの動作を示す側
面図であり、保持部材が設置部に接近する第3の位置に
至った状態を示す、
【図13】排出手段および動力遮断手段の動作を示す平
面図であり、排出部材が排出方向へ動作する前の状態を
示す、
【図14】排出手段および動力遮断手段の動作を示す平
面図であり、排出部材が排出方向へ動作し記録媒体が排
出されるときを示す、
【図15】動力遮断手段Kの動作を示す図13のXV矢
視の側面図であり、(A)は記録媒体が移送手段により
移送させるときに動力が遮断された状態を示し、(B)
は動力遮断手段での動力が遮断され、係止部材のみが移
動した状態を示す、
【図16】図15と同等の側面図であり、動力遮断手段
が動力伝達側に切換えられた状態を示す、
【図17】(A)は付勢板の部分側面図、(B)は付勢
板の付勢動作を示す部分側面図、
【図18】従来の記録媒体駆動装置の側面図、
【符号の説明】
A 筐体 B 設置部 C 装填ユニット D 昇降駆動部材 E 駆動回転体 F 駆動手段 G 送り機構 H 移送手段 I ロック機構 J 排出手段 K 動力遮断手段 N ローラ動力伝達経路 P 排出動力伝達経路 Q 遮断動力伝達経路 M1 選択モータ M2 駆動モータ(第2の動力源) M3 送りモータ(第1の動力源) 1 記録媒体 1a カートリッジ 1b ディスク 1c 凹部 11 設置ケース 12a、12b、12c 収納領域 18、19 側部シャーシ 23a、23b、24a、24b 傾斜駆動穴 35 駆動レバー 41 送りレバー 48 移送ローラ 51 上部シャーシ 52 支持軸 55 駆動板 57 駆動アーム 61 装填部 62 装填ベース 63 ターンテーブル 64 光ヘッド 72、73 案内穴 72a、73a 垂直案内部 72b、73b 水平案内部 81 保持部材 84、85 案内軸 91 ロック部材 94 ロック駆動アーム 110 排出部材 110c 押圧アーム 111 排出駆動部材 111g 連結片 113 排出ばね 120 移動部材 122 駆動アーム 124 駆動歯車 125 係止部材 125e 係止段部 127 係止ばね

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体の設置部と、記録媒体が装填さ
    れて記録媒体の記録または再生を行なう装填部と、前記
    設置部の記録媒体を前記装填部側へ送り出し且つ装填部
    側から前記設置部へ記録媒体を送り戻す移送手段と、設
    置部に有る記録媒体を設置部から排出させる排出部材を
    有する排出手段と、前記移送手段を記録媒体の移送方向
    へ動作させ且つ前記排出部材を記録媒体を排出する方向
    へ動作させる第1の動力源と、前記移送手段により記録
    媒体を移送するときに前記第1の動力源から前記排出部
    材への動力伝達経路を遮断する動力遮断手段とが設けら
    れていることを特徴とする記録媒体駆動装置。
  2. 【請求項2】 移送手段により記録媒体を移送するとき
    に、前記動力遮断手段を動力遮断側へ動作させる第2の
    動力源が設けられている請求項1記載の記録媒体駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 前記設置部に接近する位置と装填部側と
    の間を移動し且つ設置部から移送手段にて移送された記
    録媒体を保持可能な保持部材が設けられ、第2の動力源
    により保持部材が設置部に接近する位置へ移動させられ
    るとき、この第2の動力源により前記動力遮断手段が動
    力遮断側へ動作させられる請求項2記載の記録媒体駆動
    装置。
  4. 【請求項4】 装填部はシャーシに対して可動状態に弾
    性支持され、装填部とシャーシとを相対的に移動しない
    ようにロックするロック機構が設けられており、第2の
    動力源によりロック機構がロック方向へ駆動されると
    き、この第2の動力源により前記動力遮断手段が動力遮
    断側へ動作させられる請求項2記載の記録媒体駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 動力遮断手段は、前記第1の動力源によ
    り移動させられる移動部材と、この移動部材と一緒に移
    動し移動部材の移動力を排出部材側に与えて排出部材を
    記録媒体を排出する方向へ動作させる係止部材とを有
    し、移送手段により記録媒体を移送するときに前記係止
    部材が排出部材側から外され、移動部材の移動力が排出
    部材側へ伝達されなくなる請求項1ないし4のいずれか
    に記載の記録媒体駆動装置。
  6. 【請求項6】 設置部には複数の記録媒体が設置され、
    装填部と移送手段と排出手段とが搭載された装填ユニッ
    トが、前記設置部のいずれかの記録媒体に対向する位置
    へ選択移動され、この装填ユニットが対向した記録媒体
    が排出部材により設置部から排出される請求項1ないし
    5のいずれかに記載の記録媒体駆動装置。
JP14175795A 1995-06-08 1995-06-08 記録媒体駆動装置 Withdrawn JPH08335355A (ja)

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