JPH08334324A - 形状測定方法 - Google Patents

形状測定方法

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JPH08334324A
JPH08334324A JP7140806A JP14080695A JPH08334324A JP H08334324 A JPH08334324 A JP H08334324A JP 7140806 A JP7140806 A JP 7140806A JP 14080695 A JP14080695 A JP 14080695A JP H08334324 A JPH08334324 A JP H08334324A
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shape
measuring
probe
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JP7140806A
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Koji Fukutomi
康志 福冨
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Abstract

(57)【要約】 【目的】測定中の測定環境の経時変化による測定精度へ
の影響が少ない形状測定方法を提供する。 【構成】測定子1を被測定物Aに対して相対的に繰返し
移動させながら、その度に、要求される分解能により定
まる間隔aよりも粗い間隔bで、被測定物Aの表面に接
触した測定子1の座標を連続的に測定する。但し、測定
子1は、常に同一の軌道B上で移動する。その結果、×
印を付した各測定点での測定子1の座標から成る形状デ
ータと、△印を付した各測定点での測定子1の座標から
成る形状データと、○印を付した各測定点での測定子1
の座標から成る形状データと、□印を付した各測定点で
の測定子1の座標から成る形状データが得られる。そし
て、各形状データに対して各々フィッティング処理を施
した後、これらの形状データを被測定物Aの表面形状を
表す最終的な形状データとして合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測定子を被測定物に対
して相対的に移動させながら、前記被測定物の表面形状
を測定する形状測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】機械部品や光学素子等の表面形状を測定
する場合には、走査型プローブ顕微鏡、触針式表面粗さ
計、三次元座標測定機等の装置が使用されることが多
い。このような装置では、測定子を被測定物に対して相
対的に移動させながら、前記測定物の表面形状を測定す
るのが一般的である。以下、このような被測定物の表面
形状の測定方法について説明する。なお、こうした測定
方法に使用される測定子は、接触式、非接触式、いずれ
の方式によるものであっても構わないが、ここでは、接
触式の測定子を使用する場合を一例として挙げることに
する。
【0003】さて、被測定物Aの表面の断面形状を測定
する場合には、測定子1を、図6に示すように、被測定
物Aの表面に沿って、軌道B上で、被測定物Aに対して
相対的に移動させる。そして、測定子1が所定の距離を
移動する毎に、すなわち所定のサンプリング間隔aで測
定子1を被測定物Aの表面に対して所定の接触圧で接触
させ、このときの測定子1の座標を順次測定して行く。
その結果、被測定物Aの表面の各測定点D1〜Dnに位
置した場合の、測定子1の座標が連続的に得られること
になる。そして、このように測定された一連の座標から
成るデータを、被測定物Aの表面の断面形状を特定する
形状データとする。なお、測定の分解能を向上させる必
要があれば、測定子1の座標のサンプリング間隔であ
る、測定開始点D1から測定終了点Dn迄の間の測定点
1〜Dnの間隔aを細かくすればよい。但し、測定精
度への影響を考慮すれば測定子1の移動速度を大きくす
るのにも限界があるので、このように測定点の数を増加
させれば、測定に要する時間は長くなる。
【0004】また、こうした測定方法により被測定物A
の三次元形状を測定する場合には、測定子1を、図7中
矢印Eが示す方向に、測定対象物Aの表面に対して相対
的に移動させながら、上述の断面形状を測定する場合と
同様に、各測定点D1〜Dnの座標を順次測定してゆ
く。
【0005】ところで、このような測定方法により得ら
れた形状データは、装置座標系に対する絶対的な座標に
よって表されるものなので、例えば、同じ被測定物Aの
表面形状を再度測定する場合であっても、装置に対する
被測定物Aの設置状態が異なれば、得られる形状データ
に含まれる各座標の値は一致しない。従って、こうした
測定方法により得られた被測定物Aの表面の形状データ
に基づいて形状精度を評価するには、当該形状データに
対して、予め、図8(a)に示すような、フィッティン
グ処理と呼ばれる補正を行っておく必要がある。すなわ
ち、形状精度の評価を行う際には、被測定物Aの理想形
状を表す設計値82との比較が行えるように、まず、得
られた形状データに含まれる各座標81aの座標変換を
行う。そして、設計値82に対する、図8(a)中破線
で示す座標変換後の座標81bの偏差によって、被測定
物Aの表面の形状精度の評価を行う(図8(b)参
照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の測定
方法によって被測定物の表面形状を測定する場合には、
一般に、測定環境の経時変化が測定精度に及ぼす悪影響
が問題とされる。特に、このような測定環境の経時変化
の内で、測定精度に顕著な影響を与える原因として問題
とされるのは、測定中の測定環境の温度変化である。こ
うした測定環境の温度変化は測定装置と被測定物の双方
に形状変化を与えるので、測定装置を構成する部材の主
な材料の膨張係数と値が大きく異なる膨張係数を有する
材質から形成された被測定物Aの表面形状の測定を行う
場合には、僅かな温度変化であっても測定精度に及ぼす
影響が大きくなる。一般的な測定装置の部材に多用され
る鋼の膨張係数が(11.5±0.5)/106degであ
ることから、例えば、膨張係数が23/106degである
黄銅を主な材料とする被測定物の表面形状を測定するよ
うな場合には、室内温度の僅かな変化が測定装置と被測
定物の双方に与える形状変化による測定精度への影響が
少なくないことが分かる。このように、測定環境に温度
変化が生じると、それに伴って測定中の測定装置と被測
定物の状態が共に変動するので、高精度な測定が望めな
いという問題があった。
【0007】さて、同一の材料で形成されている部材で
あっても、通常、測定装置に対する取り付け位置や大き
さ等の違いによって、部材毎に温度が安定するまでに要
する時間は異なる。従って、測定中に測定環境の温度変
化が生じた場合には、測定装置を構成する部材の内に、
例えば表面付近の温度と内部の温度が異なるというよう
な、温度が不均一な状態なものがある可能性が高い。す
なわち、測定装置が局所的に変形して歪んでいる状態で
被測定物の表面の形状を測定している可能性が高く、こ
うした可能性が測定結果の信頼性を低下させるもとにな
っている。
【0008】従って、こうした温度変化による影響を除
去して、より高精度な測定を行うためには、測定室の温
度が一定に保たれていることが望ましい。ところが、測
定室の室内温度は周期的に変化しており、空気調節が行
われているクリーンルームや恒温室等であっても比較的
長い周期で僅かな温度変化を生じている。クリーンルー
ムや恒温室等における温度変化は、およそ数分から数時
間程度の周期で生じる、1/100℃から1/10℃程
度の変化ではあるが、nmオーダの精度が要求されるよう
な精密な測定を行なう場合には、この程度の僅かな温度
変化であっても、無視することができない影響を及ぼす
ことになる。また、上記の測定方法でより精密な測定を
行う場合のように測定が長時間に渡る場合には、測定装
置と被測定物とが絶えずこうした周期的な温度変化の影
響を受けるので、測定中に測定装置と被測定物の状態が
時々刻々と変動することになる。すなわち、測定結果に
ドリフトが生じるという問題が生じる。また、このよう
に誤差を含む形状データに対しては適正にフィッティン
グ処理を行なっても誤差が残ってしまう可能性が高い。
したがって、こうした形状データに基づいて行う測定精
度の評価は必ずしも信頼できるものとは限らないという
問題があった。
【0009】ところで、機械部品や光学素子等の中に
は、周期的な表面形状を有しているものがある。こうし
た特徴を有する表面形状を、上記の測定方法によって測
定する場合に問題となるのは、不適正なサンプリング間
隔で測定が行われた場合に、一定の間隔で生じる形状に
関する情報が欠落するというエリアシング誤差が生じる
ことである。このような問題を生じる場合の一例とし
て、測定子の軌道上に特定の形状がサンプリング間隔の
整数倍の間隔で周期的に生じ、かつ、測定中常に測定子
が通過する領域にこの特定の形状が含まれる場合等が挙
げられる。なお、このような場合には、最終的な測定結
果である形状データから、測定子が通過する領域に含ま
れる前記特定の形状に関する一連の座標が欠落する。
【0010】そこで、本発明は、測定中における測定環
境の経時変化による測定精度への影響が少ない形状測定
方法を提供することをひとつの目的とする。また、エリ
アシング誤差を生じない形状測定方法を提供することを
ひとつの目的とする。
【0011】
【問題を解決するための手段】上記目的達成のために、
本発明は、測定子を被測定物に対して相対的に移動させ
ながら、所定の方向について、一定若しくは一定でない
間隔おきに、被測定物の表面の位置の座標を計測する測
定を複数回繰返し、前記被測定物の表面形状の設計値か
らの偏差の自乗和が最小となるように、前記各回の測定
で計測された各座標の座標変換を各々行ない、座標変換
された、各回の測定で計測された各座標を、前記被測定
物の表面の形状データとして合成することを特徴とする
形状測定方法を提供する。
【0012】
【作用】本発明に係る形状測定方法によれば、測定子を
被測定物に対して相対的に移動させながら、所定の方向
について、一定若しくは一定でない間隔おきに、被測定
物の表面の位置の座標を計測する測定を複数回繰返す。
そして、前記被測定物の表面形状の設計値からの偏差の
自乗和が最小となるように、各回の測定で計測された各
座標の座標変換を各々行なう。このような座標変換を行
なった後の、各回の測定で計測された各座標を、前記被
測定物の表面の形状データとして合成する。
【0013】このように所定の方向についての測定を複
数回繰り返せば、一回当りの測定において計測する被測
定物の表面の位置の座標の数を減らすことができる。そ
の結果、一回当りの測定に要する時間をその分だけ短縮
することができ、測定中における測定環境の経時変化、
特に測定環境の温度変化が測定精度に及ぼす影響を極力
除去することができる。また、本形状測定方法では、こ
うした座標変換を各回の測定で計測された各座標に対し
て各々施しているので、各回の測定の開始時の測定環境
の温度の違いがもとで生じた誤差が補正された座標を合
成することにより、被測定物の表面の形状データとする
ことができる。したがって、本発明に係る形状測定方法
によれば、測定中の測定環境の経時変化の影響を極力受
けずに、精度良く、被測定物の表面の形状を測定するこ
とができる。
【0014】特に、こうした形状測定方法において、測
定子を被測定物に対して相対的に移動させながら、所定
の方向について、一定でない間隔おきに、被測定物の表
面の座標を計測する測定を繰り返す場合には、最終的に
得られる形状データに、エリアシング誤差が含まれる可
能性が少なくなるという効果が生じる。
【0015】
【実施例】以下、添付の図面を参照しながら、本発明に
係る実施例について説明する。
【0016】さて、前述したように、厳しい温度管理を
行っている測定環境であっても、温度を厳密に一定にす
ることは困難であり、測定には、常に、周期的な温度変
化が伴う。従って、こうした周期的に生じる測定環境の
温度変化の影響により、被測定物Aと測定装置の双方の
温度も周期的に変化し、その結果として、両者の間の相
対的な形状変化Yも、周期的に生じることになる。こう
した形状変化Yは、時刻Xの関数Y=a・sinX(a
は整数)として近似することができ、測定誤差の大きな
要因となる(図2参照)。この関数から、測定環境の温
度変化に伴う、被測定物Aと測定装置の間の相対的な形
状変化ΔYが測定精度に及ぼす影響が少ない、安定した
測定を行うためには、測定に要する時間ΔXを短縮する
ことが効果的であることが判る。
【0017】そこで、本実施例に係る形状測定方法に用
いた、測定に要する時間ΔXを短縮する手法について、
図1を参照しながら説明する。なお、ここでは、本形状
測定方法による測定に接触式の測定子1を使用する場合
を一例としてあげるが、本形状測定方法あは、従来技術
の欄で説明した測定方法と同様に、測定子の方式を問う
ものではない。
【0018】本実施例に係る形状測定方法で、被測定物
Aの表面の断面形状を測定する場合には、従来技術の欄
で説明した測定方法と同様に、軌道B上で、測定子1を
被測定物Aに対して相対的に移動させながら、まず、測
定に要求された分解能により定まるサンプリング間隔a
よりも粗い一定の間隔bで、被測定物Aの表面に接触し
た場合の測定子1の座標を順次測定してゆく。その結
果、被測定物Aの表面に図中□印を付した各測定点で接
触した場合の測定子1の座標が連続的に測定される。こ
うして得られた一連の座標から成る形状データは、測定
に要求された分解能を満足するものではないけれども、
形状データに含まれる個々の座標に関していえば、前述
の測定時間ΔXの短縮の効果によって、測定に要求され
た分解能により定まるサンプリング間隔aで測定を行っ
た場合すなわち従来技術の欄で説明した測定方法によっ
て測定を行った場合に得られる形状データよりも精度良
く得られたものであるといえる。結果的に、後に施すフ
ィッティング処理の信頼度も向上させることができる。
なお、本測定において測定子1の座標を測定する間隔b
は、既に述べたように測定に要求された分解能により定
まるサンプリング間隔aよりも粗い間隔ではあるが、極
端に大きな間隔として設定されると形状データの含まれ
る座標数の不足から適正なフィッティング処理を行なえ
ない可能性が生じるので、こうした問題が生じないよう
な適当な間隔に設定される必要がある。
【0019】ところで、被測定物Aの表面形状は、測定
に要求された分解能を満足する形状データに基づいて評
価する必要がある。そこで、本実施例に係る形状測定方
法では、以下のような方法により、測定に要求された分
解能を満足する形状データを作成する。
【0020】上述の測定を所定の回数繰り返し行い、そ
の結果得られた各形状データを合成して、最終的な形状
データとする。但し、繰返し行ういずれの測定において
も、初回の測定における測定子1の軌道B上で測定子1
を移動させるものとし、かつ、測定子1を一定の間隔b
で被測定物Aの表面に接触させて、その時の測定子1の
座標を測定してゆくものとする。なお、こうした測定の
繰返し回数は、必ずしも限定されるものではないが、要
求される分解能により定まる全測定点において測定子1
の座標を測定し終わるまでように決定する必要がある。
例えば、こうした測定を4回繰り返す場合には、図1に
示すように、初回の測定において×印を付した各測定点
で被測定物Aの表面に接触した場合の測定子1の座標を
連続的に測定し、2回目の測定において△印を付した各
測定点で被測定物Aの表面に接触した場合の測定子1の
座標を連続的に測定し、3回目の測定において○印を付
した各測定点で被測定物Aの表面に接触した場合の測定
子1の座標を連続的に測定し、最終回の測定において□
印を付した各測定点で被測定物Aの表面に接触した場合
の測定子1の座標を連続的に測定する。こうして、要求
される分解能により定まる全測定点(×印、△印、○
印、□印を付したもの全て)での測定子1の座標の測定
が終了したら、各回の測定において得られた形状データ
に対して各々フィッティング処理を施す。その後、これ
ら各形状データを、被測定物Aの表面の断面形状を表す
最終的な形状データとして合成する。本実施例に係る形
状測定方法では、こうした測定を複数回数繰り返し得ら
れた各形状データを合成するので、従来技術の欄で説明
した測定方法における分解能と同等程度の分解能を確保
することができる。また、各回の測定において、同一の
測定点を再度測定することがないようにすれば、全回の
測定が終了するまでに要する時間が、従来技術の欄で説
明した測定方法による測定に要する時間よりも大幅に増
大するということはない。
【0021】なお、各形状データに対して各々フィッテ
ィング処理を施したのは、以下のような理由による。前
述したように、測定中は、測定環境の温度は常に僅かに
変動している。従って、各回の測定開始時の測定環境の
温度は一致していない可能性が高い。このことが原因
で、各回の測定開始時に、既に、被測定物A及び測定装
置はそれぞれ形状が変化しているので、各計測において
得られる座標には、この初期の、被測定物A及び測定装
置の形状変化に相当する分の誤差が含まれていることに
なる。そこで、各形状データに対して各々フィッティン
グ処理を施せば、各形状データからこうした被測定物A
の初期形状の違いによる誤差を除去することができるの
で、最終的な形状データとしてより精度良く合成するこ
とができる。
【0022】ここで、図2を参照しながら、こうした手
法を用いたことによる効果の考察を行なう。図2におい
て、21は、本実施例に係る形状測定方法により被測定
物Aの表面の断面形状を測定した結果(上述の、測定子
1の移動回数を4回とした場合の結果)得られた最終的
な形状データに含まれる測定誤差であり、22は、従来
技術の欄で説明した測定方法によって同一の被測定物A
の表面の断面形状を同一の条件の下で測定した結果得ら
れた形状データに含まれる測定誤差である。両者を比較
することにより、本実施例に係る形状測定方法によれ
ば、従来技術の欄で説明した測定方法によりも、同一の
条件の下において、ドリフトの少ない、高精度な形状デ
ータを得ることができることが判る。それは、第一に、
本実施例に係る形状測定方法により得られる最終的な形
状データが、測定に要する時間ΔXの短縮の効果(前
述)を受けて高精度に測定された形状データを合成した
ものであるためであり、第二に、本実施例に係る形状測
定方法により得られる最終的な形状データが、より適正
なフィッティング処理を施した形状データを合成したも
のであるためである。
【0023】また、こうした形状測定方法により被測定
物Aの三次元形状を測定する場合には、測定子1を、図
3に示すように所定の領域に渡って、測定対象物Aの表
面に対して相対的に移動させるようにすればよい。例え
ば、測定子1を所定の領域に渡って4回移動させるなら
ば、初回の測定において、測定子1を軌道B1上で移動
させながら、×印を付した各測定点で被測定物Aの表面
に接触した場合の測定子1の座標を連続的に測定し、2
回目の測定において、測定子1を軌道B2上で移動させ
ながら、△印を付した各測定点で被測定物Aの表面に接
触した場合の測定子1の座標を連続的に測定し、3回目
の測定において、測定子1を軌道B3上で移動させなが
ら、○印を付した各測定点で被測定物Aの表面に接触し
た場合の測定子1の座標を連続的に測定し、最終回の測
定において、測定子1を軌道B4上で移動させながら、
□印を付した各測定点で被測定物Aの表面に接触した場
合の測定子1の座標を連続的に測定して、以降、図1で
説明した断面形状の測定の場合と同様な方法で被測定物
Aの三次元形状を表す最終的な形状データを得れば良
い。こうして得られた最終的な形状データに含まれる測
定誤差(図4(a))と、従来技術の欄で説明した測定
方法で同一の被測定物Aの三次元形状を同一の条件の下
で測定した場合に得られた形状データに含まれる測定誤
差(図4(b))とを比較すれば、本実施例に係る形状
測定方法によれば、同一の条件の下において、従来技術
の欄で説明した測定方法よりも被測定物Aの三次元形状
を高精度に測定できることが判る。その理由は、図1で
説明した断面形状の測定の場合と同様である。
【0024】なお、本実施例では測定子1をそれぞれ異
なる軌道B1、B2、B3、B4に沿って移動させながら各
移動毎に一定の間隔aで測定子1の座標の測定を行なう
ことにより最終的な形状データを作成したが、測定に要
求された分解能を満足するような形状データを作成する
ためには、必ずしもこのようにする必要はない。最終的
に、要求される分解能により定まる全測定点(×印、△
印、○印、□印を付したもの全て)での測定子1の座標
が測定されればよいのであるから、例えば、測定子を全
測定点を通過するような軌道B上で繰返し移動するよう
にして、各移動毎に、この軌道B上の異なる測定点での
測定子1の座標を測定するようにしてもよい。また、図
5のの場合と同様に異なる軌道B1、B2、B3、B4上で
測定子1をそれぞれ繰返し移動させるようにしても良
い。この場合には、測定子1が各軌道B1、B2、B3
4を繰返し移動する間に、要求される分解能により定
まる全測定点での測定子1の座標が測定されるようにす
ればよい。
【0025】ところで、これまで説明してきたような、
一定の間隔bで所定の区間を測定してゆく測定を繰り返
す形状測定方法であると、従来の技術の欄で説明した測
定方法と同様に、被測定物Aの形状によっては、エリア
シング誤差を含んだ形状データが得られる可能性があ
る。以下、こうした問題を解決するために、本実施例に
係る形状測定方法に用いた手法について、図5を参照し
ながら説明する。
【0026】さて、エリアシリング誤差は、前述したよ
うに、被測定物Aが周期的に変化する表面形状を有する
ものである場合等に、この表面形状を不適正な間隔で測
定したことが原因で生じるものである。そこで、本実施
例に係る形状測定方法において所定の区間を一定でない
間隔で順次測定してゆく測定を繰り返すようにすれば、
被測定物Aが周期的に変化する表面形状を有するもので
あっても、最終的な形状データから、所定の間隔で生じ
る特定の形状に関する情報だけが欠落するのを防止する
ことができる。例えば、所定の区間の測定を4回繰り返
す場合を例に挙げれば、図5に示すように、各回の測定
毎の測定点は、それぞれ、一定でない間隔で並ぶことに
なる。(繰り返し行われる測定の内のいずれの測定にお
ける測定点であるかが区別できるように、各回の測定毎
に、それぞれ、□印、△印、×印、○印を付してある)
なお、このような手法は、従来の技術の欄で説明した測
定方法についても、形状データからエリアシング誤差を
除去するうえで有効である。すなわち、例えば乱数等を
利用して、従来の測定方法においてサンプリング間隔が
不規則となるようにすれば、被測定物Aが周期的に変化
する表面形状を有するものであっても、最終的な形状デ
ータから、所定の間隔で生じる特定の形状に関する情報
だけが欠落するのを防止することができる。
【0027】
【効果】本発明に係る形状測定方法によれば、測定中の
測定環境の経時変化が測定精度に及ぼす影響を低減する
ことができる。
【0028】また、最終的な測定結果である形状データ
から、被測定物の表面に周期的に生じる形状に関する情
報が欠落することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る形状測定方法により被測定物Aの
断面形状を測定する場合を説明するための図である。
【図2】本発明に係る形状測定方法と従来の測定方法の
測定精度を比較するための図である。
【図3】本発明に係る形状測定方法により被測定物Aの
三次元形状を測定する場合を説明するための図である。
【図4】本発明に係る形状測定方法と従来の測定方法の
測定精度を比較するための図である。
【図5】本発明に係る形状測定方法により被測定物Aの
断面形状を測定する場合の測定子1の軌道を説明するた
めの図である。
【図6】従来の測定方法を説明するための図である。
【図7】従来の測定方法を説明するための図である。
【図8】形状データに対して施すフィッティング処理を
説明するための図である。
【符号の説明】
1…測定子、A…被測定物、B,B1,B2,B3,B4…測定
子1が移動する軌道

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定子を被測定物に対して相対的に移動さ
    せながら、一定若しくは一定でない間隔おきに、被測定
    物の表面の位置の座標を計測する測定を複数回繰返し、 前記被測定物の表面形状の設計値からの偏差の自乗和が
    最小となるように、前記各回の測定で計測された各座標
    の座標変換を各々行ない、 座標変換された、各回の測定で計測された各座標を、前
    記被測定物の表面の形状データとして合成することを特
    徴とする形状測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の形状測定方法であって、 各回の測定において、前記被測定物の表面の異なる位置
    を計測することを特徴とする形状測定方法。
  3. 【請求項3】測定子を被測定物に対して相対的に移動さ
    せながら、被測定物の表面の位置の座標を計測する形状
    測定方法であって、 一定でない間隔おきに、被測定物の表面の位置の座標を
    計測することを特徴とする形状測定方法。
JP7140806A 1995-06-07 1995-06-07 形状測定方法 Pending JPH08334324A (ja)

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