JPH08334225A - 燃焼制御装置 - Google Patents

燃焼制御装置

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Publication number
JPH08334225A
JPH08334225A JP14018695A JP14018695A JPH08334225A JP H08334225 A JPH08334225 A JP H08334225A JP 14018695 A JP14018695 A JP 14018695A JP 14018695 A JP14018695 A JP 14018695A JP H08334225 A JPH08334225 A JP H08334225A
Authority
JP
Japan
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magnetic field
coil
ignition
valve
burner
Prior art date
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Pending
Application number
JP14018695A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kaneto
聖憲 金礪
Hiroshi Kamiya
宏 神谷
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Harman Co Ltd
Original Assignee
Harman Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バーナの燃焼量が変動した場合であっても、
開閉弁の開弁維持状態への切り換え作動を円滑に行わせ
ることが可能となる燃焼制御装置を提供する。 【構成】 通電されることにより閉弁付勢力に抗して燃
料供給路に備えられた開閉弁3を開弁状態に維持する作
動用コイル3aと、バーナ2の燃焼による加熱によって
起電力を発生する熱電対21と、この熱電対21により
発生する起電力にて磁界を発生するコイル22と、この
コイル22により発生する磁界の強さが起動用設定値を
越えると、作動用コイル3aに通電させる導通状態とな
り、磁界の強さが起動用設定値よりも小さい解除用設定
値を下回ると、作動用コイル3aへの通電を停止させる
非導通状態となるリードスイッチ23とが備えられ、点
火手段TEに対する点火操作が実行されるに伴って、リ
ードスイッチ23に対する磁界の強さが起動用設定値を
越えるように、磁界を発生させる起動用コイル24が備
えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バーナの点火手段への
点火操作が実行されている間だけ、点火操作に伴って開
弁される閉弁付勢型の開閉弁が、前記バーナに対して燃
料を供給するための燃料供給路に備えられ、通電される
ことにより閉弁付勢力に抗して前記開閉弁を開弁状態に
維持する作動用コイルと、前記バーナの燃焼による加熱
によって起電力を発生する熱電変換手段と、この熱電変
換手段により発生する起電力にて磁界を発生する磁界発
生手段と、この磁界発生手段により発生する磁界の強さ
が起動用設定値を越えると、前記作動用コイルに通電さ
せる導通状態となり、前記磁界の強さが起動用設定値よ
りも小さい解除用設定値を下回ると、前記作動用コイル
への通電を停止させる非導通状態となる磁気操作式のス
イッチ手段とが備えられている燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記燃焼制御装置は、バーナが燃焼して
いる間は、前記スイッチ手段が導通状態となって開閉弁
が開弁状態に維持されるようにしながら、バーナが燃焼
している途中で、例えば、強風や水分の降りかかり等に
起因して誤って消火した場合には、前記スイッチ手段が
非導通状態になって開閉弁が閉弁付勢力にて強制的に閉
弁されるようにして、バーナが燃焼していない状態で誤
って燃料(生ガス)が長時間、放出されることが無いよ
うにして、使用上の安全性を確保するようにしたもので
ある。
【0003】この種の燃焼制御装置において、従来で
は、例えば特開昭61−259023号公報に示される
ように、バーナの燃焼状態を熱電変換手段としての熱電
対にて検出するようにして、熱電対により発生する起電
力にてコイルが励磁され、コイルが磁界を発生すると、
磁気操作式のスイッチ手段としてのリードスイッチが閉
成して開閉弁が開弁状態に維持されるように構成され、
且つ、バーナが消火すると、熱電対の起電力が低下して
コイルにより発生される磁界の強さが小さくなり、リー
ドスイッチが開成して、開閉弁が閉弁するようになって
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記リード
スイッチ等の磁気操作式のスイッチ手段は、上述したよ
うに、磁界の強さが起動用設定値を越えると、前記作動
用コイルに通電させる導通状態となり、前記磁界の強さ
が起動用設定値よりも小さい解除用設定値を下回ると、
前記作動用コイルへの通電を停止させる非導通状態とな
る、所謂、ヒステリシス特性を備えている。つまり、磁
界の強さが起動用設定値を越えると導通状態となり、一
旦導通状態となった後は、磁界の強さが起動用設定値よ
りも小さい解除用設定値を下回るまで導通状態が維持さ
れることになる。従って、バーナの燃焼開始時にスイッ
チ手段を導通状態に切り換える場合においては、充分大
きい磁界を発生させる必要がある。
【0005】しかし、バーナの燃焼量はバーナの使用目
的に応じて適宜変更されることがある。つまり、強火加
熱だけでなく、弱火加熱等の小さい燃焼量にてバーナが
燃焼することも考えられる。又、燃料(ガス)の種類が
異なる場合や供給圧の変動等に起因して、バーナの燃焼
量が変動することも考えられる。
【0006】ところが、上記従来構成によるときは、ス
イッチ手段が導通状態に切り換えられるためには、バー
ナの燃焼量に対応して熱電変換手段にて発生する起電力
にて、磁界発生手段が発生する磁界の強さが、大きい起
動用設定値を越えることが必要となるから、上述したよ
うな種々の要因によってバーナの燃焼量が変動すること
によって、スイッチ手段の切り換え作動が円滑に行えな
いおそれがあるという不利な面があった。
【0007】更に、上記従来構成においては、熱電対
が、バーナにより加熱され始めてリードスイッチを閉成
させるのに必要な起電力を発生させるまでの所要時間が
数秒間程度必要となるものであり、この間、開閉弁を強
制的に開弁させておく操作が必要であり、操作が煩わし
いものになる不利な面もあった。
【0008】本発明は、かかる点に着目してなされたも
のであり、その目的は、種々の要因によってバーナの燃
焼量が変動した場合であっても、スイッチ手段の切り換
え作動、つまり、開閉弁の開弁維持状態への切り換え作
動を円滑に行わせることが可能となる燃焼制御装置を提
供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明の特徴構成は、
バーナの点火手段への点火操作が実行されている間だ
け、点火操作に伴って開弁される閉弁付勢型の開閉弁
が、前記バーナに対して燃料を供給するための燃料供給
路に備えられ、通電されることにより閉弁付勢力に抗し
て前記開閉弁を開弁状態に維持する作動用コイルと、前
記バーナの燃焼による加熱によって起電力を発生する熱
電変換手段と、この熱電変換手段により発生する起電力
にて磁界を発生する磁界発生手段と、この磁界発生手段
により発生する磁界の強さが起動用設定値を越えると、
前記作動用コイルに通電させる導通状態となり、前記磁
界の強さが起動用設定値よりも小さい解除用設定値を下
回ると、前記作動用コイルへの通電を停止させる非導通
状態となる磁気操作式のスイッチ手段とが備えられてい
る燃焼制御装置において、前記点火手段に対する点火操
作が実行されるに伴って、前記スイッチ手段に対する磁
界の強さが前記起動用設定値を越えるように、磁界を発
生させる磁気手段が備えられている点にある。
【0010】第2発明の特徴構成は、第1発明の実施に
好適な構成を特定するものであって、前記磁気手段が、
前記点火手段への点火操作が実行されるに伴って、電流
が供給されることにより、前記磁界を発生するコイルに
て構成されている点にある。
【0011】第3発明の特徴構成は、第1又は第2発明
の実施に好適な構成を特定するものであって、前記磁界
発生手段が、前記熱電変換手段により発生する起電力に
基づいて流れる電流により前記開閉弁を開弁状態に維持
するための磁界を発生する開弁維持用コイルにて構成さ
れ、前記スイッチ手段が、前記開弁維持用コイルにて発
生する磁界の強さが前記起動用設定値を越えていると導
通状態が維持され、前記磁界の強さが前記解除用設定値
を下回ると非導通状態となる接点にて構成され、前記磁
気手段は、前記開弁維持用コイルとは異なる別の起動用
コイルにて構成され、この起動用コイルにて発生する磁
界の強さが前記起動用設定値以上になるように構成され
ている点にある。
【0012】第4発明の特徴構成は、第1又は第2発明
の実施に好適な構成を特定するものであって、前記磁界
発生手段が、前記熱電変換手段により発生する起電力に
基づいて電流が流れ、その電流により磁界を発生する開
弁維持用コイルにて構成され、前記スイッチ手段が、前
記開弁維持用コイルにて発生する磁界の強さが前記起動
用設定値を越えていると導通状態が維持され、前記磁界
の強さが前記解除用設定値を下回ると非導通状態となる
接点にて構成され、前記磁気手段が、前記開弁維持用コ
イルとは異なる別の起動用コイルにて構成され、この起
動用コイルにて発生する磁界の強さが前記起動用設定値
未満になるように構成されている点にある。
【0013】第5発明の特徴構成は、第1、第2、第3
又は第4発明の実施に好適な構成を特定するものであっ
て、前記点火手段への点火操作は、点火用操作具の操作
に基づいて、前記点火手段への通電を開始させることに
より実行されるように構成され、且つ、前記点火用操作
具の操作に基づいて、前記点火手段及び前記磁気手段の
夫々に通電が開始されるように、それらが電気的に並列
接続されている点にある。
【0014】第6発明の特徴構成は、第1、第2、第
3、第4又は第5発明の実施に好適な構成を特定するも
のであって、前記点火手段への点火操作が実行されるに
伴って、前記熱電変換手段が、前記スイッチ手段を導通
状態にさせるに足る起電力を発生するまでの所要時間を
越える設定時間のみ、前記磁気手段に通電する通電手段
が備えられている点にある。
【0015】第7発明の特徴構成は、第6発明の実施に
好適な構成を特定するものであって、前記通電手段が、
電源に接続されて充電される充電状態と、前記磁気手段
に接続されて放電する放電状態とに切り換え自在なコン
デンサと、前記点火手段への点火操作が実行されるに伴
って、前記充電状態から前記放電状態に切り換える切り
換え手段とで構成されている点にある。
【0016】第8発明の特徴構成は、第1発明の実施に
好適な構成を特定するものであって、前記磁気手段が、
前記スイッチ手段に接近離間自在な永久磁石にて構成さ
れ、且つ、前記点火手段への点火操作が実行されるに伴
って、前記熱電変換手段が、前記スイッチ手段を導通状
態にさせるに足る起電力を発生するまでの所要時間を越
える設定時間のみ、前記スイッチ手段に接近移動するよ
うに構成されている点にある。
【0017】第9発明の特徴構成は、第1、第2、第
3、第4、第5、第6、第7又は第8発明の実施に好適
な構成を特定するものであって、前記熱電変換手段が熱
電対で構成されている点にある。
【0018】
【作用】第1発明の特徴構成によれば、バーナの点火手
段に対する点火操作が実行されるに伴って、点火操作に
伴って閉弁付勢状態の開閉弁が開弁されると共に、熱電
変換手段の起電力の発生の有無にかかわらず、磁気手段
によって、スイッチ手段に対する磁界の強さが起動用設
定値を越えることになる。その結果、スイッチ手段が導
通状態に切り換わり、作動用コイルに通電され、閉弁付
勢力に抗して開閉弁が開弁状態に維持されることにな
る。
【0019】そして、このようにスイッチ手段が導通状
態に切り換わった後においては、磁界発生手段により発
生する磁界の強さが、起動用設定値よりも小さい解除用
設定値を越えていれば、スイッチ手段の導通状態が維持
されるから、バーナの燃焼量が小さい値に変更されてい
る場合であっても、熱電変換手段により発生する起電力
にて、スイッチ手段を導通状態にさせるに足る磁界を、
磁界発生手段によって発生させることができるものとな
る。
【0020】第2発明の特徴構成によれば、第1発明の
特徴構成による作用に加えて次の作用がある。点火手段
への点火操作に伴って、磁気手段を構成するコイルに電
流が流れて、スイッチ手段に対して起動用設定値を越え
る磁界を発生させることになる。
【0021】第3発明の特徴構成によれば、第1又は第
2発明の特徴構成による作用に加えて次の作用がある。
バーナの燃焼中は、バーナにより加熱されることで熱電
変換手段により発生される起電力に基づいて開弁維持用
コイルに電流が流れて、この開弁維持用コイルにて磁界
が発生する。この開弁維持用コイルにて発生する磁界の
強さが起動用設定値を越えると、接点は導通状態に維持
されて作動用コイルに通電され、開閉弁は開弁状態に維
持される。バーナが消火すると、熱電変換手段の起電力
が低下し、開弁維持用コイルが発生する磁界の強さが解
除用設定値を下回るので、接点が非導通状態となり、作
動用コイルへの通電が停止する。
【0022】そして、点火操作時においては、点火手段
への点火操作に伴って、前記開弁維持用コイルとは別に
設けられた起動用コイルに電流が流れて起動用設定値を
越える磁界を発生するので、開弁維持用コイルへの電流
の有無にかかわらず、接点が導通状態に切り換わり、作
動用コイルに通電される状態となる。
【0023】第4発明の特徴構成によれば、第1又は第
2発明の特徴構成による作用に加えて次の作用がある。
バーナの燃焼中は、バーナにより加熱されることで熱電
変換手段により発生される起電力に基づいて開弁維持用
コイルに電流が流れて、この開弁維持用コイルにて磁界
が発生する。この開弁維持用コイルにて発生する磁界の
強さが起動用設定値を越えると、接点は導通状態に維持
されて作動用コイルに通電され、開閉弁は開弁状態に維
持される。バーナが消火すると、熱電変換手段の起電力
が低下し、開弁維持用コイルが発生する磁界の強さが解
除設定値を下回るので、接点が非導通状態となり、作動
用コイルへの通電が停止する。
【0024】そして、点火操作時においては、点火手段
への点火操作に伴って、起動用コイルに電流が流れて磁
界を発生すると共に、バーナの加熱により前記開弁維持
用コイルにも磁界が発生して、これらの加算された磁界
の強さが、起動用設定値を越えると、接点が導通状態に
切り換わり、作動用コイルに通電される状態となる。従
って、開弁維持用コイルの発生磁界を有効利用すること
で、起動用コイルにて発生する磁界のみに基づいて接点
を導通状態にさせる構成に比較して、起動用コイルに通
電させる電流値を少ないものにできる。
【0025】第5発明の特徴構成によれば、第1、第
2、第3又は第4発明の特徴構成による作用に加えて次
の作用がある。点火用操作具の操作に基づいて、電気的
に並列接続された点火手段及びコイルにて構成される磁
気手段の夫々に通電が開始され、点火手段によるバーナ
への点火作動が開始されると共に、磁気手段により起動
用設定値を越える磁界が発生することになる。
【0026】第6発明の特徴構成によれば、第1、第
2、第3、第4又は第5発明の特徴構成による作用に加
えて次の作用がある。点火手段への点火操作が実行され
るに伴って、通電手段によって、設定時間のみコイルに
て構成される磁気手段に通電が行われて、スイッチ手段
が導通状態になり、開閉弁は開弁状態に維持される。前
記設定時間が経過した後においては、熱電変換手段は、
バーナの燃焼により充分加熱され、スイッチ手段を導通
状態にさせるに足る起電力を発生しているので、前記磁
気手段に対する通電が停止した後も、この起電力に基づ
いて発生される磁界によって、スイッチ手段が導通状態
に、即ち、開閉弁が開弁状態に維持されることになる。
【0027】第7発明の特徴構成によれば、第6発明の
特徴構成による作用に加えて次の作用がある。点火手段
への点火操作が実行されるに伴って、電源に接続されて
充電されているコンデンサが、磁気手段に接続される放
電状態に切り換えられるので、コンデンサにて充電され
ている電荷を放電することにより磁気手段に電流が流
れ、スイッチ手段を導通状態にさせる。そして、前記設
定時間が経過して充電電荷が放電された後は電流が流れ
なくなって、自動的にスイッチ手段が非導通状態に切り
換わる。
【0028】第8発明の特徴構成によれば、第1発明の
特徴構成による作用に加えて次の作用がある。点火手段
への点火操作が実行されるに伴って、永久磁石にて構成
される磁気手段が、設定時間のみスイッチ手段に接近移
動して、スイッチ手段に対して起動用設定値を越える磁
界を発生させ、導通状態にさせる。その結果、作動用コ
イルに通電され開閉弁が開弁状態に維持される。
【0029】前記設定時間が経過した後は、磁気手段が
スイッチ手段から離間するが、熱電変換手段は、バーナ
の燃焼により充分加熱され、スイッチ手段を導通状態に
させるに足る起電力を発生しているので、この起電力に
基づいて発生される磁界によって、スイッチ手段が導通
状態に、即ち、開閉弁が開弁状態に維持されることにな
る。
【0030】第9発明の特徴構成によれば、第1、第
2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8発明の特徴
構成による作用に加えて次の作用がある。熱電変換手段
が熱電対にて構成されるので、バーナの燃焼状態を直接
検出することができ、精度よくバーナの燃焼状態を検出
できる。
【0031】
【発明の効果】第1発明の特徴構成によれば、バーナの
燃焼量が変動した場合であっても、スイッチ手段の導通
状態への切り換え作動、つまり、開閉弁の開弁維持状態
への切り換え作動が円滑に行われ、且つ、その切り換え
状態が、バーナの燃焼量の変動に起因して不安定になる
ことが無く、安定的に維持させることが可能となる燃焼
制御装置を提供できるに至った。
【0032】しかも、点火操作に伴って、時間遅れの無
い状態で開閉弁を開弁状態に切り換えることができ、熱
電変換手段がスイッチ手段を導通状態にさせるに足る起
電力を発生するまでの所要時間が経過するまで、点火操
作を継続させる等の煩わしい操作を解消することが可能
となる。
【0033】第2発明の特徴構成によれば、第1発明の
特徴構成による効果に加えて次の効果がある。コイルに
通電することで磁界を発生させるので、簡単な構成によ
って確実に磁界を発生させることができる。
【0034】第3発明の特徴構成によれば、第1又は第
2発明の特徴構成による効果に加えて次の効果がある。
開弁維持用コイルとは別に起動用コイルが設けられるか
ら、例えば、点火手段の点火操作に伴って開弁維持用コ
イルに、熱電変換手段により発生する起電力に基づく電
流とは別に、強制的に電流を流して起動用設定値を越え
る磁界を発生させるような構成に比較して、熱電変換手
段に対する強制電流による悪影響を与えることがなく、
熱電変換手段の起電力に基づく開弁維持用コイルによる
磁界の発生状態を精度よく保持できる。
【0035】第4発明の特徴構成によれば、第1又は第
2発明の特徴構成による効果に加えて次の効果がある。
上述第3発明の効果と同様に、熱電変換手段に対する強
制電流による悪影響を与えることがなく、熱電変換手段
の起電力に基づく開弁維持用コイルによる磁界の発生状
態を精度よく保持できる。しかも、開弁維持用コイルに
おける発生磁界を有効利用することで、起動用コイルに
おける消費電力を極力少ないものに抑制できる利点があ
る。
【0036】第5発明の特徴構成によれば、第1、第
2、第3又は第4発明の特徴構成による効果に加えて次
の効果がある。点火手段に対する通電開始指令の構成を
有効利用して、磁気手段に対する専用の通電開始指令の
構成を設ける必要がなく、それだけ構成を簡素化できる
ことになる。
【0037】第6発明の特徴構成によれば、第1、第
2、第3、第4又は第5発明の特徴構成による効果に加
えて次の効果がある。点火手段への点火操作を開始し
て、バーナに点火された後は、点火操作が解除された場
合であっても、磁気手段への通電にて開閉弁の開弁状態
が確実に維持され、しかも、磁気手段への通電が停止し
た後は、熱電変換手段の起電力にて磁界発生手段が発生
する磁界によって開閉弁の開弁状態が維持されるから、
熱電変換手段が開閉弁の開弁状態を維持するに足る起電
力を発生するまで、点火操作を継続する煩わしさがなく
操作性を向上できる。
【0038】第7発明の特徴構成によれば、第6発明の
特徴構成による効果に加えて次の効果がある。コンデン
サの放電によって磁気手段に設定時間のみ通電させる構
成としたので、例えば、タイマー回路やスイッチングト
ランジスタ等の電子回路を用いて通電させる場合に比較
して、回路部品の故障に起因して磁気手段への通電が継
続して開閉弁がバーナの燃焼状態にかかわらず開弁状態
に維持されてしまう、等のおそれが少なく、信頼性に優
れたものとなる。
【0039】第8発明の特徴構成によれば、第1発明の
特徴構成による効果に加えて次の効果がある。永久磁石
にて構成されるから、磁気手段に通電させるための構成
が不要で、回路構成が簡素化できると共に、通電状態の
切り換え手段等の故障のおそれが大きい部材が少なく、
信頼性の向上を図ることができる。
【0040】第9発明の特徴構成によれば、第1、第
2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8発明の特徴
構成による効果に加えて次の効果がある。バーナが燃焼
しているか否かを精度よく検出でき、バーナ消火時にお
ける開閉弁の閉弁動作を確実に行えるものとなる。
【0041】
【実施例】以下、実施例を図面に基づいて説明する。図
1に本発明に係る燃焼制御装置の一例としてのガスコン
ロの電気回路構成が示され、このガスコンロは、燃料供
給路1を通してバーナ2に燃料(ガス)が供給され、バ
ーナ2にて燃料が燃焼するように構成され、このバーナ
2により図示しない被加熱物(例えば、調理用鍋等)を
加熱するように構成されている。
【0042】前記燃料供給路1には、燃料供給路1を通
してバーナ2への燃料供給を可能にする開弁状態と、燃
料供給路1を遮断してバーナ2への燃料供給を停止させ
る閉弁状態とに切り換え自在で、且つ、後述するよう
に、付勢手段にて閉弁状態に付勢される電磁操作式の安
全弁3(開閉弁の一例)が備えられている。この安全弁
3は、人為操作に基づいて、付勢手段の付勢力に抗して
開弁状態に操作可能に構成され、操作力を解除すると付
勢力により閉弁状態に復帰するように構成されている。
又、この安全弁3には、通電されることにより電磁力に
基づいて開弁状態に維持させるための作動用コイル3a
が備えられている。つまり、前記作動用コイル3aに設
定値以上の電流が通電されている間は、安全弁3が開弁
状態に維持され、バーナ2への燃料供給が継続維持され
るようになっている。
【0043】次に、前記安全弁3が配置される燃料断続
用の器具栓4の具体的な構成について説明する。図4に
示すように、ガスコンロ前面のパネル5の近くに、器具
栓本体4aが内装され、この器具栓本体4aに設けられ
た導入口6から供給される燃料ガスを、導出口7に固定
したノズル8からバーナ本体9へ供給するように構成さ
れている。器具栓本体4aの前端側には、合成樹脂製の
固定枠10が取付けられ、この固定枠10に対して摺動
自在にスライダー11が内嵌されている。又、器具栓本
体4a内部にはスライダー11の摺動方向と同一方向に
摺動自在な金属製のバルブロッド12が摺動自在に設け
られている。スライダー11及びバルブロッド12は、
夫々、コイルバネ13,14によってパネル5側に向け
て付勢されており、詳述はしないが、スライダー11は
係止機構15にて後述する所定位置にてバネ付勢力に抗
して位置保持されるように構成されている。
【0044】一方、バルブロッド12は、その長手方向
途中部に手動開閉弁16を構成する弁体16aが一体的
に設けられ、この弁体16aがコイルバネ14のバネ付
勢力により器具栓本体4aに形成された段差部に接当し
て流路を遮断させることで閉弁状態となり、バネ付勢力
に抗して弁体16aと段差部との間に隙間が形成される
ことで開弁状態になるように構成されている。
【0045】そして、前記バルブロッド12の更に装置
内奥側に前記安全弁3が設けられ、この安全弁3の弁体
3bは、付勢手段としてのコイルバネ18によりパネル
5側(図4における左側)に向けて付勢され、この弁体
3bが器具栓本体4aに形成された段差部19に接当す
ることで閉弁状態になるように構成されている。従っ
て、この安全弁3は閉弁付勢型に構成されている。この
安全弁3は作動用コイル3aが内装されており、この作
動用コイル3aに通電して励磁させることで、前記コイ
ルバネ18のバネ付勢力に抗して弁体3bを開弁側(図
4における右側)に移動操作可能に構成されている。
【0046】運転待機状態においては、スライダー11
はその外端部が閉位置Aに位置する状態で係止機構15
によって位置保持されており、スライダー11のパネル
5側箇所に設けられた点火用操作具20が押圧操作され
て点火操作が実行されるに伴って、スライダー11が点
火位置Cまで押し込み操作された後に、操作具20への
押圧操作力が解除されると、スライダー11がコイルバ
ネ13のバネ付勢力にて開位置Bまで戻り、係止機構1
5の係止保持機能によってその開位置Bにて位置保持さ
れる構成となっている。スライダー11が開位置Bにあ
ると、手動開閉弁16は、その弁体16aが段差部から
離間して開弁状態に設定される。スライダー11が点火
位置Cまで操作されるに伴って、バルブロッド12を介
して安全弁3の弁体3bがコイルバネ18のバネ付勢力
に抗して開弁操作されるので、燃料供給路が導通状態と
なり、燃料ガスが、バーナ本体9へ供給されることにな
る。尚、図中、GTはガス量調節機構であり、GSはガ
ス量調節レバーである。
【0047】尚、後述するように、スライダー11が点
火位置まで操作されるに伴って、点火手段による点火作
動が実行されるので、バーナ2が燃焼状態となる。バー
ナ2が燃焼状態となると、後述するように、作動用コイ
ル3aに通電が開始されて安全弁3が開弁状態を維持す
るように構成され、バーナ2への燃料供給が継続するこ
とになる。又、この開位置Bから再度、操作具20の押
圧操作により、スライダー11が所定量押し操作された
後、押圧操作力が解除されると、スライダー11は閉位
置Aまで復帰して手動開閉弁16が閉状態に切り換わる
ように構成されている。
【0048】そして、このガスコンロは、バーナ2が燃
焼状態でないことが検出されるか、又は、被加熱物の温
度が設定温度を越える高温になったことが検出される
と、開閉弁3を閉弁させるように構成されている。以
下、その具体的な構成について説明する。
【0049】バーナ2の燃焼による加熱によって起電力
を発生する熱電対21(熱電変換手段の一例)と、この
熱電対21により発生する起電力に基づいて磁界を発生
する開弁維持用コイル22(磁界発生手段の一例)と、
この開弁維持用コイル22にて発生する磁界の強さが起
動用設定値を越えていると導通状態となり、発生する磁
界の強さが解除用設定値を下回ると非導通状態となる接
点としてのリードスイッチ23(スイッチ手段の一例)
とが備えられている。
【0050】前記リードスイッチ23は、図2に示すよ
うに、強磁性材からなる一対のリード片23a,23b
が対向する状態で不活性ガスと共にガラス管23c内部
に封入されて構成され、各リード片23a,23bの管
内端部は自然状態(外部から磁界等を加えない状態)で
は、僅かに離間する状態で配置されている。そして、前
記開弁維持用コイル22が、このリードスイッチ23の
外方側に、リード片23a,23bの長手方向とコイル
軸芯方向とがほぼ一致する状態で配置されている。
【0051】従って、開弁維持用コイル22に通電され
ることで、図2のラインMにて示すように、開弁維持用
コイル22の内部に起動用設定値を越える磁界が発生す
ると、一方のリード片23aの端部にはN極が誘起さ
れ、他方のリード片23bの端部にはS極が誘起される
ことになり、各リード片23a,23bが磁気吸引力に
より吸引されて接触して導通状態に切り換わり、開弁維
持用コイル22への通電が停止され発生する磁界の強さ
が解除用設定値を下回ると、磁気が誘起されず、各リー
ド片23a,23bは弾性力にて元の状態、つまり、僅
かに離間する状態になり、非導通状態になるように構成
されている。
【0052】そして、前記開弁維持用コイル22とは別
に、点火操作に伴って前記リードスイッチ23に対する
磁界の強さが前記起動用設定値を越えるように、つま
り、導通状態に切り換えるに充分な磁界を発生する磁気
手段としての起動用コイル24が設けられている。
【0053】又、被加熱物の温度が高くなると、抵抗値
が大になる感温型の可変抵抗手段の一例としての正特性
サーミスタ25が備えられている。そして、前記リード
スイッチ23、正特性サーミスタ25、作動用コイル3
a及び電源の一例としての乾電池26の夫々が、直列状
態で接続されて、開弁維持用閉回路L1が構成されてい
る。
【0054】前記正特性サーミスタ25は、被加熱物の
温度が設定温度(例えば、約200°C)を越えると、
作動用コイル3aに通電される電流値が設定値よりも減
少する抵抗値になるように構成されている。つまり、こ
の正特性サーミスタ25は、図3に示すように、被加熱
物、例えば調理鍋の底部に接触するように配置され、こ
の被加熱物の温度が前記設定温度(約200°C)を越
えると、急激に抵抗値が大きくなる特性を備えており、
作動用コイル3aに通電される電流が急低下して安全弁
3の開弁状態を維持するための前記設定値よりも少ない
電流値になるように構成されている。
【0055】前記開弁維持用閉回路L1には、点火操作
によって導通(ON)状態に切り換わると共に、その状
態が維持され、消火操作によって非導通(OFF)状態
に切り換わってその状態を維持する切換スイッチ27が
備えられている。
【0056】開弁維持用閉回路L1とは別に、並列に点
火用回路L2が設けられ、この点火用回路L2には、点
火操作が行われている間だけ導通(ON)状態となり、
点火操作が停止されると非導通(OFF)状態に復帰す
る点火スイッチ28、及び、この点火スイッチ28がO
N状態になるに伴って通電され、イグナイタ29により
バーナ2への点火動作を行わせる点火トランス30が備
えられている。点火トランス30及びイグナイタ29に
より点火手段TEが構成されることになる。更に、この
点火トランス30に対して前記起動用コイル24が並列
接続され、点火スイッチがON状態になるに伴って、点
火トランス30及び起動用コイル24に通電されるよう
に構成されている。
【0057】前記点火スイッチ28及び切換スイッチ2
7の具体的な構成について説明する。図5、図6に示す
ように、固定枠10の横一側に設けられた支持部10a
に、接点板ブロック31が備えられ、スライダー11の
接点板ブロック31に対応する横一側に、一対の可動接
片32a,32bが備えられた支持板33が、スリット
34を通してスライド移動自在に突出状態で設けられて
いる。接点板ブロック31の支持板33に対向する面に
は、スライダー11の移動に伴って各可動接片32a,
32bにより導通状態になる4個の固定接点35a,3
5b,35c,35dが設けられている。そして、スラ
イダー11が前記開位置Bよりも内方側に押し込み操作
されると、一方の可動接片32aにより、2個の固定接
点35a,35bが導通状態となり、閉位置Aまで戻る
と非導通状態となるように構成され、これらにより前記
切換スイッチ27が構成されている。又、スライダー1
1が点火位置Cまで押し込み操作されると、他方の可動
接片32bによりその他の固定接点35c,35dが導
通状態となり、開位置Bまで戻ると非導通状態となるよ
うに構成され、これらにより点火スイッチ28が構成さ
れる。
【0058】次に、上記構成の燃焼制御装置における動
作について説明する。操作具20が点火位置Cまで押し
込み操作され、点火操作を開始すると、それに伴って、
手動開閉弁16及び安全弁3がバネ付勢力に抗して開弁
状態に操作され、且つ、切換スイッチ27がOFF状態
からON状態に切り換わると共に、点火スイッチ28が
ON状態になる。そうすると、バーナ2に対して燃料供
給が開始されると共に、イグナイタ29による点火が開
始され、バーナ2に点火される。
【0059】又、点火スイッチ28がON状態になるに
伴って起動用コイル24に通電され、リードスイッチ2
3を導通状態にさせるに足る磁界を発生させる。
【0060】尚、リードスイッチ23等の磁界操作式の
スイッチ手段は、例えば図7に示すように、一般的にヒ
ステリシス特性を備えており、導通状態にさせるための
磁界の強さの起動用設定値は、導通状態から非導通状態
に切り換わるための解除用設定値よりも大きい値にな
る。図7に示す例の場合、起動用設定値が例えば30A
T(アンペアターン)の場合、解除用設定値は15〜2
5ATになっている。尚、斜線は特性のバラツキを示し
ている。
【0061】このように大きい起動用設定値(磁界の強
さ)が必要となる導通状態への起動時には、起動用コイ
ル24により充分な電流を供給させて、リードスイッチ
23の導通状態への切り換え作動を安定的に行わせるの
である。このように導通状態に切り換わった後は、磁界
の強さが解除用設定値を越えていれば導通状態が維持さ
れるのである。従って、例えば弱火加熱のためにバーナ
2の燃焼量が小さい燃焼量に調節されているような場合
であっても、熱電対21による起電力に基づいてリード
スイッチ23を導通状態に維持させるに足る磁界を発生
させることができる。
【0062】その後、バーナ2の燃焼による加熱によっ
て熱電対21が所定の起電力を発生すると、その起電力
に基づいて開弁維持用コイル22に電流が流れて磁界が
発生するので、点火スイッチ28のON操作を解除して
も、リードスイッチ23が導通状態に維持され、作動用
コイル3aへの通電が継続して安全弁3が開弁状態に維
持され、バーナ2の燃焼が継続されることになる。
【0063】このようにバーナ2が燃焼して被加熱物を
加熱させている途中で、被加熱物の温度が前記設定温度
を越える異常高温になった場合には、正特性サーミスタ
25の抵抗値が急激に高くなって、作動用コイル3aに
通電される電流値が非常に小さい値となる。その結果、
作動用コイル3aへの通電電流が減少して、安全弁3が
コイルバネ18の付勢力によって閉弁状態に切り換わ
り、バーナ2の燃焼が停止する。
【0064】又、バーナ2が燃焼して被加熱物を加熱さ
せている途中で、被加熱物の煮汁や沸騰水等が吹き溢れ
てバーナ2が消火してしまった場合には、熱電対21に
対する加熱が停止されるから、熱電対21における起電
力が低下し、開弁維持用コイル22にて発生する磁界の
強さが解除用設定値を下回り、リードスイッチ23がO
FF状態になる。その結果、安全弁3がバネ付勢力によ
って閉弁状態に切り換わり、バーナ2への燃料供給が停
止されるので、燃料が長い時間にわたって放出されるこ
とが回避される。
【0065】〔別実施例〕 (1)上記実施例では、起動用コイル24に、起動用設
定値以上の磁界が発生するように充分大きい電流を流す
ように構成したが、このような構成に代えて、バーナの
燃焼開始時に開弁維持用コイルにて発生する磁界と、起
動用コイルにて発生する磁界とを加算した状態で始めて
前記起動用設定値を越える磁界になるように、起動用コ
イル24に、起動用設定値未満の磁界が発生する、少な
めの電流を供給させるようにしてもよい。このようにす
ると、乾電池の消費電力が少なく、乾電池の使用時間を
極力長くできる。
【0066】(2)上記実施例では、起動用コイル24
が点火トランス30と並列に接続され、点火スイッチ2
8がONしている間、起動用コイル24に通電される構
成としたが、このような構成に代えて、次のように構成
してもよい。図8に示すように、前記切換スイッチ27
がOFF状態からON状態に切り換わるに伴って起動し
て、起動用コイル24への通電経路に備えられたスイッ
チングトランジスタTrをONさせ、バーナ2の燃焼が
開始され、熱電対21により開弁維持用コイル22に、
リードスイッチ23を導通状態に維持させるに足る磁界
が発生するまでの所要時間を越える設定時間が経過する
と、スイッチングトランジスタTrをOFFさせるタイ
マー回路40が備えられる構成である。つまり、スイッ
チングトランジスタTrとタイマー回路40にて、点火
操作が実行されるに伴って、設定時間のみ起動用コイル
24(磁気手段)に通電させる通電手段TUが構成され
ている。
【0067】この構成においては、バーナ2への着火
後、すぐに操作具20の押圧操作を停止した場合であっ
ても、前記設定時間が経過する間は起動用コイル24へ
の通電が維持され、リードスイッチ23が導通状態とな
り、安全弁3が開弁状態に維持される。又、前記設定時
間が経過した後は、熱電対21の起電力にて開弁維持用
コイル22に通電され、安全弁3は開弁状態に維持され
ることになる。
【0068】従って、バーナ2の加熱が開始された後、
熱電対21に所定の起電力が発生するまでに、数秒程度
必要となるが、このような熱電対21に起電力が発生す
るまで点火操作を続行させる必要がなく、それだけ操作
の煩わしさが少ないものとなる。
【0069】(3)又、上記通電手段TUとして、タイ
マー回路40が設けられる構成に代えて、次のように構
成するものでもよい。図9に示すように、点消火操作に
伴って切り換え操作される切り換え手段としての切換ス
イッチ41の切り換え操作により、非運転状態において
は乾電池26により充電され、点火操作に伴って起動用
コイル24に充電電荷を放電するコンデンサ42が設け
られ、このコンデンサ42の充電電荷の放電により起動
用コイル22に設定時間だけ通電させる構成としてもよ
い。上記コンデンサ42と切換スイッチにて通電手段T
Uが構成される。上記設定時間は、バーナ2の燃焼が開
始され、熱電対21により開弁維持用コイル22に、リ
ードスイッチ23を導通状態に維持させるに足る磁界が
発生するまでの所要時間を越える時間に設定されてい
る。
【0070】このように構成すると、タイマー回路によ
りトランジスタを駆動させる場合のように電子回路構成
とするものに比較して、トランジスタのON故障に起因
して、起動用コイル22に電流が流れ続ける等の不利が
なく、信頼性が向上するものとなる。
【0071】(4)上記実施例では、磁気手段として、
コイルが用いられる場合を例示したが、このようなコイ
ルに代えて、永久磁石を用い、点火操作が実行されるに
伴って、永久磁石がリードスイッチ23に近接して強制
的に導通状態に切り換え、熱電対がリードスイッチ23
を導通状態に維持するに充分な磁界を発生する状態にな
った後は、リードスイッチ23から離間させる構成とし
てもよい。
【0072】(5)上記実施例では、開閉弁が、閉弁付
勢力に抗して点火操作力(手動操作力)にて開弁状態に
切り換わる構成としたが、このような構成に代えて、前
記開弁維持用コイルとは別に、開弁操作用コイルを設
け、点火操作に伴ってこの開弁操作用コイルに通電さ
れ、電磁操作力にて開弁状態に切り換わるように構成し
てもよい。
【0073】(6)上記実施例では、熱電変換手段とし
て熱電対21を用いたが、例えば、焦電体素子等のその
他の熱電変換素子を用いてもよい。
【0074】(7)上記実施例では、前記可変抵抗手段
として正特性サーミスタ25を用いる場合を例示した
が、その他に、温度が高くなるほど抵抗値が大になる測
温抵抗体を用いてもよく、又、例えば、バイメタル等、
前記被加熱物の温度が前記設定温度を下回っていれば導
通状態となり、前記被加熱物の温度が前記設定温度を越
えると非導通状態となる感温スイッチを用いてもよい。
【0075】(8)上記実施例では、電源として乾電池
を用いる場合を例示したが、商用交流電源を用いて、電
力を供給する構成としてもよい。
【0076】(9)上記実施例では、ガスコンロに用い
られる場合を例示したが、本発明は、ガスコンロに限ら
ず、給湯装置やファンヒータ等の燃焼制御装置に適用し
てもよい。
【0077】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】回路構成図
【図2】リードスイッチの断面図
【図3】サーミスタの特性を示す図
【図4】安全弁配設部の断面図
【図5】スイッチの構成を示す分解斜視図
【図6】スイッチの構成を示す断面図
【図7】リードスイッチの特性を示す図
【図8】別実施例の回路構成図
【図9】別実施例の回路構成図
【符号の説明】
2 バーナ 3 開閉弁 3a 作動用コイル 20 操作具 21 熱電変換手段 22 開弁維持用コイル 23 スイッチ手段 24 磁気手段 41 切り換え手段 42 コンデンサ TE 点火手段 TU 通電手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ(2)の点火手段(TE)への点
    火操作が実行されている間だけ、点火操作に伴って開弁
    される閉弁付勢型の開閉弁(3)が、前記バーナ(2)
    に対して燃料を供給するための燃料供給路に備えられ、 通電されることにより閉弁付勢力に抗して前記開閉弁
    (3)を開弁状態に維持する作動用コイル(3a)と、 前記バーナ(2)の燃焼による加熱によって起電力を発
    生する熱電変換手段(21)と、 この熱電変換手段(21)により発生する起電力にて磁
    界を発生する磁界発生手段(22)と、 この磁界発生手段(22)により発生する磁界の強さが
    起動用設定値を越えると、前記作動用コイル(3a)に
    通電させる導通状態となり、前記磁界の強さが起動用設
    定値よりも小さい解除用設定値を下回ると、前記作動用
    コイル(3a)への通電を停止させる非導通状態となる
    磁気操作式のスイッチ手段(23)とが備えられている
    燃焼制御装置であって、 前記点火手段(TE)に対する点火操作が実行されるに
    伴って、前記スイッチ手段(23)に対する磁界の強さ
    が前記起動用設定値を越えるように、磁界を発生させる
    磁気手段(24)が備えられている燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 前記磁気手段(24)が、 前記点火手段(TE)への点火操作が実行されるに伴っ
    て、電流が供給されることにより、前記磁界を発生する
    コイルにて構成されている請求項1記載の燃焼制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記磁界発生手段(22)が、 前記熱電変換手段(21)により発生する起電力に基づ
    いて電流が流れ、その電流により磁界を発生する開弁維
    持用コイルにて構成され、 前記スイッチ手段(23)が、 前記開弁維持用コイル(22)にて発生する磁界の強さ
    が前記起動用設定値を越えていると導通状態が維持さ
    れ、前記磁界の強さが前記解除用設定値を下回ると非導
    通状態となる接点にて構成され、 前記磁気手段(24)は、 前記開弁維持用コイル(22)とは異なる別の起動用コ
    イルにて構成され、この起動用コイルにて発生する磁界
    の強さが前記起動用設定値以上になるように構成されて
    いる請求項1又は2記載の燃焼制御装置。
  4. 【請求項4】 前記磁界発生手段(22)が、 前記熱電変換手段(21)により発生する起電力に基づ
    いて電流が流れ、その電流により磁界を発生する開弁維
    持用コイルにて構成され、 前記スイッチ手段(23)が、 前記開弁維持用コイル(22)にて発生する磁界の強さ
    が前記起動用設定値を越えていると導通状態が維持さ
    れ、前記磁界の強さが前記解除用設定値を下回ると非導
    通状態となる接点にて構成され、 前記磁気手段(24)が、前記開弁維持用コイル(2
    2)とは異なる別の起動用コイルにて構成され、この起
    動用コイルにて発生する磁界の強さが前記起動用設定値
    未満になるように構成されている請求項1又は2記載の
    燃焼制御装置。
  5. 【請求項5】 前記点火手段(TE)への点火操作は、
    点火用操作具(20)の操作に基づいて、前記点火手段
    (TE)への通電を開始させることにより実行されるよ
    うに構成され、 且つ、前記点火用操作具(20)の操作に基づいて、前
    記点火手段(TE)及び前記磁気手段(24)の夫々に
    通電が開始されるように、それらが電気的に並列接続さ
    れている請求項1、2、3又は4記載の燃焼制御装置。
  6. 【請求項6】 前記点火手段(TE)への点火操作が実
    行されるに伴って、前記熱電変換手段(21)が、前記
    スイッチ手段(23)を導通状態にさせるに足る起電力
    を発生するまでの所要時間を越える設定時間のみ、前記
    磁気手段(24)に通電する通電手段(TU)が備えら
    れている請求項1、2、3、4又は5記載の燃焼制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記通電手段(TU)が、 電源に接続されて充電される充電状態と、前記磁気手段
    (24)に接続されて放電する放電状態とに切り換え自
    在なコンデンサ(42)と、 前記点火手段(TE)への点火操作が実行されるに伴っ
    て、前記充電状態から前記放電状態に切り換える切り換
    え手段(41)とで構成されている請求項6記載の燃焼
    制御装置。
  8. 【請求項8】 前記磁気手段(24)が、前記スイッチ
    手段(23)に接近離間自在な永久磁石にて構成され、
    且つ、前記点火手段(TE)への点火操作が実行される
    に伴って、前記熱電変換手段(21)が、前記スイッチ
    手段(23)を導通状態にさせるに足る起電力を発生す
    るまでの所要時間を越える設定時間のみ、前記スイッチ
    手段(23)に接近移動するように構成されている請求
    項1記載の燃焼制御装置。
  9. 【請求項9】 前記熱電変換手段(21)が熱電対で構
    成されている請求項1、2、3、4、5、6、7又は8
    記載の燃焼制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100327770B1 (ko) * 1999-04-08 2002-03-14 최인영 가스기기의 동작신호 발신장치

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