JPH08334073A - 直接操作式チェックを備えた油圧作動式電子制御ユニット燃料噴射器(heui) - Google Patents

直接操作式チェックを備えた油圧作動式電子制御ユニット燃料噴射器(heui)

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JPH08334073A
JPH08334073A JP8140051A JP14005196A JPH08334073A JP H08334073 A JPH08334073 A JP H08334073A JP 8140051 A JP8140051 A JP 8140051A JP 14005196 A JP14005196 A JP 14005196A JP H08334073 A JPH08334073 A JP H08334073A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接操作式チェックを備えた油圧作動式電子
制御ユニット燃料噴射器(HEUI)を提供する。 【解決手段】 ディーゼルエンジン用の燃料噴射システ
ムが、速度レンジ及び荷重範囲を通じて非常に高い圧力
のもとで、それぞれのシリンダに容認される燃料の量の
正確な測定方法を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、燃料噴射器に
関する。より詳細には、直接的に操作されるチェックを
有するHEUI燃料噴射器に関する。
【0002】
【従来技術】例えば、ディーゼルエンジンで使用できる
従来の燃料噴射システムは、一般に、ポンプ・配管・噴
射器タイプ、又はユニット噴射器タイプであった。ポン
プ・配管・噴射器タイプの燃料噴射システムは、例え
ば、103 から138MPa(約15,000から20,000p.s.i.まで)
のような高レベルまで燃料を加圧するメインポンプと、
燃料供給ラインによってポンプに連結される個別の燃料
噴射器とを備える。ユニット噴射器システムでは、低圧
ポンプが複数のユニット噴射器に燃料を送り、そのうち
のそれぞれが、例えば、103 から138MPa(約15,000から
20,000p.s.i.まで) 、又はもっと大きな比較的高い値ま
で燃料を加圧する手段を備える。ユニット噴射器システ
ムの一つの型は、油圧作動式電子制御ユニット噴射器
(HEUI)として知られ、グラッセイの米国特許第5,
191,867 号で開示される。エンジンオイルの形態の作動
流体は、例えば、20.7MPa(3,000p.s.i.)の中間圧力まで
加圧され、それぞれのユニット噴射器に供給される。エ
ンジン制御モジュール(ECM)が、それぞれの噴射器
のソレノイド巻線に供給される噴射器作動信号を発生す
る。ソレノイド巻線が、ECMによって励磁されると
き、ポペットがソレノイドによって圧力作動流体の流れ
を増圧室まで移動させる。その室に加圧作動流体が導入
されることに応じて、増圧ピストンが、高圧室にある燃
料を加圧する方向に変位される。高圧室は、密封面に向
けてばね付勢される細長いチェックを備える室に流体連
通し、エンジンの燃焼室からチェック室を隔離する。チ
ェック室内の圧力がチェックに加えられたばね力によっ
て決定されるバルブ開口圧を越えるとき、チェックが持
ち上げられ、それによって密封面からチェック先端が離
れ、加圧燃料を1つ又は2つ以上の燃焼器ノズルオリフ
ィスを通して、対応するエンジン燃焼室に流出できるよ
うにする。ソレノイド巻線を消磁することによってポペ
ットが加圧作動流体から増圧室を隔離する位置まで移動
し、噴射が終了する。高圧室での燃料の圧力が急に降下
し、それによりばねが密封面に対してチェックを閉じ、
燃料噴射が終了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】HEUI噴射装置は、
対応するエンジン燃焼室への加圧燃料の導入をほぼ上死
点(TDC)に対して制御するのに有効であるが、その
ような装置は、間接的に制御するのみであり、つまり、
噴射器チェックを移動する原動力は、直接的に制御可能
な原動力源ではなく、加圧燃料自身によって与えられ
る。したがって、関連規則の基準に応じて、特定の気体
の有害排出物を望ましい程度に減少するために要求され
る制御能力の程度は、最小になる。1995年 6月 6日にギ
ブソンらに付与された米国特許第 5,421,521号で、低力
アクチュエータの手段によって開位置と閉位置との間で
移動可能な力平衡チェックを有する燃料噴射器が開示さ
れる。この燃料噴射器は高い制御能力を備え、高い燃料
噴射圧力で使用でき、それにより望ましくない排気ガス
の有害排出物の所望の減少を生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】燃料噴射システムは、設
計が単純で、丈夫でかつ信頼性のある構成要素を使用す
る、燃料噴射器のチェックを直接的かつ迅速に移動させ
る装置を有するHEUI燃料噴射器を備える。より詳細
には、本発明の一態様においては、エンジンサイクルの
間、燃焼室に燃料を噴射するように作動可能な燃料噴射
システムが、作動流体を加圧する第一加圧手段、燃焼室
に連結される燃料噴射器、及びエンジンサイクル以下の
持続時間において加圧作動流体を燃料噴射器に供給する
燃料噴射器に連結する手段を備える。燃料噴射器は、燃
料を加圧するために持続時間の間に供給される加圧作動
流体に応じて第二加圧手段、第一チェック端部及び第二
チェック端部を有する細長いチェック、及びチェックを
開位置まで移動させ、それにより燃料を燃焼室に噴射す
るために、持続時間の間に、第一チェック端部及び第二
チェック端部に供給される流体圧力を制御する第二加圧
手段に連結する制御手段を備える。制御手段は、上記持
続時間の間のみにおいて大きな圧力差に曝されるところ
に、すきまばめを2つだけ備える構成とすることが好ま
しい。
【0005】望ましくは、持続時間の一部の間のみにお
いて燃焼室に燃料が噴射されるようにするとよい。さら
に、燃料噴射器は、望ましくは、2つのすきまばめを有
する制御バルブを備えるとよい。また望ましくは、すき
まばめの一方が、持続時間の一部の間に大きな圧力差に
曝され、すきまばめの他方が、持続時間の別の一部の間
に大きな圧力差に曝されるようにするとよい。さらに、
チェックの第一端部が、定置バルブ組み立て体内のボア
内に配置され、すきまばめの一つを定め形成するように
構成するとよい。本発明の特別な実施例においては、第
一加圧手段はオイルポンプを備える。さらに、制御手段
が、チェックの第二端部に高圧燃料を送る第二加圧手段
に連結する手段を備えてもよく、チェックの第一端部に
低圧燃料及び高圧燃料のどちらか一方を選択式に適用す
るように三方向制御バルブを設けてもよい。本発明の好
ましい形態においては、三方向制御バルブは、チェック
の第一端部を受ける第一ボアと、中間面によって分離さ
れた第一密封面及び第二密封面と、チェックの第一端部
と中間面との間で流体連通する第二ボアとを有する定置
バルブ組み立て体を備える。可動バルブ要素が、バルブ
組み立て体を囲み、第三密封面及び第四密封面、第三密
封面に低い流体圧力の源を連結する低圧通路、及び第四
密封面に高い流体圧力の源を連結する高圧通路を備え
る。バルブ要素は、第三密封面が第一密封面と密封接触
しチェックの第一端部が高い流体圧力の源に連結する第
一位置と、第四密封面が第二密封面と密封接触しチェッ
クの第一端部が低い流体圧力の源に連結する第二位置と
の間で移動可能である。
【0006】さらに、好ましい実施例においては、三方
向制御バルブはさらに、第一位置と第二位置との間でバ
ルブ要素を移動するように作動可能なアクチュエータを
備え、このアクチュエータは、例えば圧電型のようなソ
リッドステートのモータとすることができる。さらに、
供給手段は、第二加圧手段とチェックの第二端部との間
を流体連通させるバルブ組み立て体内の第三ボアにより
構成することができる。また、第二加圧手段は、作動可
能なプランジャにより構成してもよく、さらに、作動可
能なプランジャと第三ボアとの間に連結されたボール型
チェックバルブを備えてもよい。本発明の別の態様にお
いては、燃料噴射器は、噴射器ボディ組み立て体、第一
位置と第二位置との間で移動可能なバルブ要素を有する
三方向制御バルブ、及び噴射器ボディ組み立て体内に配
置され、制御バルブが第二位置にあるとき燃料を燃焼室
に噴射し、制御バルブが第一位置にあるとき燃焼室への
燃料の噴射を遮るように、端部に適用される流体圧力に
応じて移動可能なチェックを備える。アクチュエータ
は、第一位置と第二位置との間でバルブ要素を移動させ
るように選択式に作動可能であり、噴射器が複数の噴射
器サイクルのそれぞれの間で作動可能であり、制御バル
ブがすきまばめを一対だけ備え、すきまばめが各々の噴
射器サイクルの一部分の間のみにおいて大きな圧力差に
曝される。
【0007】本発明のさらに別の態様においては、燃料
噴射器は、第一端部及び第二端部を有し、燃料を燃焼室
に噴射するように第一端部及び第二端部に適用される流
体圧力に応じて移動可能な細長いチェックと、チェック
の第二端部を高い流体圧力の源に流体連通するように配
置する手段とを備える。定置バルブ組み立て体は、チェ
ックの第一端部を受ける第一ボア、中間面によって分離
された第一密封面及び第二密封面、並びにチェックの第
一端部と中間面との間で流体連通する第二ボアを備え
る。可動バルブ要素が、バルブ組み立て体を囲み、第三
密封面及び第四密封面、第三密封面に低い流体圧力の源
を連結する低圧通路、及び第四密封面に高い流体圧力の
源を連結する高圧通路を備える。バルブ要素は、第三密
封面が第一密封面と密封接触しチェックの第一端部が高
い流体圧力の源に連結される第一位置と、第四密封面が
第二密封面と密封接触しチェックの第一端部が低い流体
圧力の源に連結される第二位置との間で移動可能であ
る。アクチュエータは、第一位置と第二位置との間でバ
ルブ要素を移動させるように作動可能である。本発明の
燃料噴射器のチェックは、直接的に制御されるので、エ
ンジンの排気ガス中の望ましくない有害排出物を減少す
る燃料噴射形態を使用できる。さらに、本発明による燃
料噴射器は、それぞれのエンジンサイクルの僅かの間だ
け高い供給圧力差に曝されるような、すき間タイプの漏
出通路を備える。したがって、漏出は、大巾に減少され
る。
【0008】
【実施例】図1を参照すると、油圧作動式電子制御ユニ
ット噴射器(HEUI)システム10は、燃料タンク1
4及びフィルタ16から燃料を受け、例えば、約0.414M
Pa(60p.s.i.)のような比較的低い圧力で燃料レールライ
ンつまり導管20を通して燃料噴射器18に燃料を送る
移送ポンプ12を備える。エンジンサンプから供給され
るエンジンオイルのような作動流体が、ポンプ22によ
って、例えば、20.7MPa(3,000p.s.i.)のような中間標準
圧力まで加圧される。電子エンジン制御装置28によっ
て供給される信号のレベルにより、オイルレールライン
すなわち導管26を通して噴射器18に与えるオイル圧
力を調整するように、レール圧力制御バルブ24を備え
ることができる。エンジン制御装置28によって発生し
た電子制御信号に応じて、例えば、138MPa(20,000p.s.
i.)、又はもっと大きな高い圧力で、燃料噴射器18
が、内燃式エンジンの組み合わされた燃焼室つまりシリ
ンダ(図示せず)へと燃料を噴射する。6個の燃料噴射
器18を図1に示すが、他の場合として、別の数の燃料
噴射器を、それと同数の組み合わされた燃焼室に燃料を
噴射するために使用してもよい。また、燃料噴射システ
ム10とともに使用できるエンジンは、ディーゼルサイ
クルエンジンや、点火式エンジン、その他燃料噴射が必
要であるか望ましい形式のものである。
【0009】望むなら、図1の燃料噴射システム10
は、ポンプ12、22と各々の噴射器18との間で延び
る別の燃料供給ライン又は別のオイル供給ラインを付加
する形で修正してもよい。他の場合には、またはさらに
加えて、燃料または他の流体を作動流体として使用して
よく、望むなら、エンジン制御装置28ではなく、機械
的装置又は油圧式装置によって、噴射器のタイミング及
び噴射持続時間を制御してもよい。図1の燃料噴射器の
燃料噴射システム10とともに使用可能な先行技術の燃
料噴射器18を図2に示す。グラッセイの米国特許第
5,191,867号に該燃料噴射器が開示されており、この噴
射器の詳細な説明については同特許を参照されたい。燃
料噴射器18は、噴射器ボディ33内に配置された噴射
器ボア32の中に存在するチェック30を備える。チェ
ック30は、第一端部36に配置されたシーリングチッ
プ34と、第二端部40に配置された拡張プレートつま
り拡張ヘッド38とを備える。図3で拡大して詳細に示
すように、ばね42は弁座44に抗してシーリングチッ
プ34を付勢し、1つ又は2つ以上のノズルオリフィス
48から燃料室46を隔離する。
【0010】燃料噴射器18はさらに、燃料供給ライン
と流体連通して配置される燃料入口通路50を備える。
図3に詳細に示したように、対応するシリンダに燃料を
噴射する場合には、加圧燃料が通路50を通りチェック
30と噴射器ボア32との間の空間に流れ、燃料室46
に送られる。燃料室46内の圧力PINJ が選択されたバ
ルブ開口圧力(VOP)に達すると、チェックのリフト
が生じ、それにより弁座44からシーリングチップ34
が離れ、加圧燃料がノズルオリフィス48を通って組み
合わされた燃焼室に流出する。圧力VOPを下記のよう
に定める。 VOP: S/A1・A2 ここで、Sはばね42によって加えられた荷重であり、
A1はチェック30のバルブガイド52の断面寸法であ
り、A2は弁座44とシーリングチップ34の接触によ
って形成される線の直径である。チェックリフトの時点
より後に、噴射器チップ室56内の圧力PSAC が増加
し、次いで、チェック30が閉位置に戻る点に達するま
で、燃焼室46内の圧力P INJ に応じて、選択されたバ
ルブ閉口圧力(VCP)が減少する。圧力VCPは、以
下の式に従って定める。
【0011】VCP: S/A1 前述したように、ここで、Sはばね42によって加えら
れたばね荷重であり、A1はチェック30のバルブガイ
ド部分52の断面直径である。前記したように、燃料噴
射器18の開閉は間接的にのみ遂行される、例えば、加
圧燃料を噴射器ボア32に送ることにより生じる力によ
ってのみ遂行される。一つのこの事実の結果は、噴射器
開口圧VOP及び噴射器閉口圧VCPは、噴射器全体の
設計に際して前もって選択され、容易には変更できない
ということである。さらに、気体状及び粒子状の有害排
出物を減少するためには、燃料の正確な測定が遂行され
なければならない。しかし、グラッセイの米国特許第
5,191,867号に説明されるような圧力作動式チェックの
噴射器の使用では、この目的は難題である。図1のシス
テムで燃料噴射器18として使用できる本発明による燃
料噴射器60を、図5─7に示す。他の場合として、望
むなら、噴射器60の主要な特徴、つまり、直接的にか
つ迅速にチェックを移動させる手段が、別の燃料システ
ムでの使用に対して当業者に公知の型に修正されてもよ
い。
【0012】燃料噴射器60は、噴射器ケース62及び
噴射器キャビティ64を備える噴射器ボディ組み立て体
61を備える。細長いチェック66は、噴射器キャビテ
ィ64内に配置され、組み合わされた燃焼室68に燃料
が噴射されない閉位置と、組み合わされた燃焼室68に
燃料が噴射される開位置と、の間で移動可能である。チ
ェック66が第一位置にあるとき、チェック66のチッ
プ74は噴射器60のチップ78内でシート76に向か
って密封する。図6を詳細に参照すると、噴射器60は
さらに、チェック66と流体連通して配置された3段制
御バルブ82に連結するアクチュエータ80を備える。
好適実施例では、アクチュエータ80が、凹部86内に
配置され積層された複数の圧電要素を備える半導体モー
タ84を備える。望むなら、アクチュエータ80は、別
のタイプ、例えば、ソレノイドでもよい。圧電要素の積
層体が、それを貫通する燃料通路92を有する上方バレ
ル90を囲む。半導体モータ84及び上方バレル90
は、上方ボディ部材94と、可動バルブ要素96及び定
置バルブ組み立て体97との間に配列される。可動バル
ブ要素96が、噴射器60のチップ78の上方表面10
0に対して支持する皿形ワッシャー98によって上方位
置すなわち第一位置まで付勢される。
【0013】可動バルブ要素96は、上方バレル90と
チップ78の上方表面100との間にある下方バレル1
02を囲む。下方バレル102は、定置バルブ組み立て
体97の一部分を備える。チェック66は、間ですきま
ばめを形成するように下方バレル102内のボアすなわ
ち通路106内にぴったりと適合して摺動関係に配置さ
れる上方端部すなわち第一端部104を備え、その結
果、下方バレル102がチェック66に対してガイドと
して作用する。定置バルブ組み立て体97はさらに、第
一密封面及び第二密封面、すなわち上方バレル90及び
下方バレル102によってそれぞれ支持されるシート1
08、110と、下方バレル102によって支持される
中間表面112とを備える。第二ボアすなわち通路11
4が、ボア106と中間表面112との間に延び、チェ
ック66の第一端部104と中間表面112との間で流
体連通する。下方バレル102はさらに、室116と噴
射器キャビティ64との間で延びる第三ボアすなわち通
路115を備え、チップ74を備えるチェック118の
第二端部すなわち下方端部が燃料通路92と流体連通す
る。さらに、第四ボアすなわち通路120は、ボア11
5と、可動バルブ要素96内に形成される高圧環122
との間に延びる。
【0014】ボアつまり通路126、環127、及び出
口128(図6)によってタンクのような低い圧力源に
連結する低圧環124が、可動バルブ部材96内に形成
される。室116は、下方バレル102内の室第一部分
130と、該室第一部分130とは反対側で上方バレル
90内に形成される室第二部分132とを備える。第一
ボール要素134及び第二ボール要素136が、室第一
部分130及び室第二部分132内にそれぞれに配置さ
れ、ばね138によって室第一部分130及び室第二部
分132を形成する壁と嵌合するように、外側方向に強
制する。ばね139は、第一ボール要素134とチェッ
ク66の上方端部104との間で圧縮されて配置され
る。以下で詳細に述べるように、ボール要素134、1
36及び室部分130、132を形成する壁が、任意の
チェックバルブを形成する。再度、図5、6を参照する
と、上方ボディ部材94は、増圧器組み立て体144の
プランジャ142が中に配置されるボア140を備え
る。増圧器組み立て体144はさらに、中空内面を有す
る上方ピストン146と、プランジャ142の溝152
内で支持されるワッシャー150と、上方ボディ部材9
4の上方表面154との間に配置されるばね148とを
備える。ピストン146は、通路158によってスプー
ルバルブ160に連結されたシリンダ156内に配置さ
れる。スプールバルブ160は、ソレノイド164の電
機子に連結する軸方向可動スプール162を備える。ス
プール162は、図1のオイルポンプ22及びレール圧
力制御バルブ24のようなオイル圧力源からオイルを受
ける高圧環168と通路158との間で流体連通を備え
るように、ソレノイド164によって移動でき、さら
に、例えば、サンプに連結された低圧環170を通路1
58と接続するように移動可能である縮小直径部分16
6を備える。
【0015】先ず図5を参照すると、エンジンサイクル
の間に一回(つまり、4サイクル用エンジンクランクシ
ャフトの2回転に一回、または2サイクル用エンジンク
ランクシャフトの1回転に一回)爆発する一期間におい
て、図1のエンジン制御装置28のような制御装置によ
って、ソレノイド164が作動され、スプール162を
軸方向に移動し、その結果、縮小直径部分166が通路
158に高圧環168を相互接続する。加圧オイルが、
ピストン146の上部を下に押し、それによりプランジ
ャ142が同様に下流方向に移動し、燃料入口171、
入口環172、通路173、及びチェックバルブ174
を通してボア140まで送り込まれた燃料を加圧する。
ボア140内の燃料の圧力を、例えば、138MPa(20,000
p.s.i.)、又はもっと大きな圧力まで上げる。加圧燃料
は、燃料通路92を通ってボール136を通過して第二
ボア115及びキャビティ64まで送られる。加圧燃料
はまた、第四ボア120を通って高圧環122に送られ
る。望ましくは、この加圧が、エンジンサイクルの40な
いし50回の間においてだけ、噴射が進行する間の持続時
間を与える。それぞれのエンジンサイクルの他の全ての
期間の間、(つまり、4ストロークエンジンで2回のク
ランクシャフト回転が要求される一期間の残り部分の
間、又は2サイクルエンジンで1回のクランクシャフト
回転が要求される一期間の残り部分の間)スプールバル
ブ160の定圧環170を通路158に連結する位置
に、スプール162の縮小直径部分166を配置するよ
うに、ソレノイド164が作動される。
【0016】加圧オイルが増圧器組み立て体144に供
給される時間の間、ソリッドステートモータ84は、適
当な大きさ及び持続時間の駆動パルスのそれに対する発
生及び適用によりエンジン制御装置28によって作動さ
れる。ソリッドステートモータ84が作動するより前
に、チェック66の上方端部すなわち第一端部104
が、第二ボア114によって高圧環122内の高圧燃料
に連結し、さらに、可動バルブ要素96の密封面175
を第一シート108に接触することによって低圧環12
4から隔離する。ソリッドステートモータ84が作動す
ると、下流側の圧力が可動バルブ要素96に適用され、
中間面112が高圧環122に流体連通する図7に示す
第一位置から、中間面112が低圧環124に流体連通
して配置される第二位置まで移動する。可動バルブ要素
96が下流側に移動すると、密封面176は第二シート
110と密封接触し、密封面175は第一シート108
との接触状態を脱するように移動する。中間面112、
したがって、第二ボア114及びチェック66の第一端
部104は、高圧環122との流体連通を脱し、低圧環
124と流体連通して配置される。同時に、チェック6
6の第二端部すなわち下方端部118は、通路115及
びキャビティ64内のそのような燃料のトラッピングの
ために高圧燃料に曝されて残留し、この圧力不均衡がば
ね139によって供給される力を越える力を生じ、チェ
ック66を上流側に変位し、それにより加圧された燃料
が燃焼室68に漏出する。
【0017】燃料の噴射が終了されるべきときに、ソリ
ッドステートモータ84に与えられた信号が、除去さ
れ、それによって可動バルブ要素96が、皿型ワッシャ
ー98の影響のもとで上流側に移動され、その結果、密
封面176はシート110との接触状態を脱し、密封面
175がシート108に密封接触するように移動され
る。第二ボア114、したがって、チェック66の第一
端部104が高圧環122に流体連結して配置される。
同時に、チェック66が開位置にあるときでも、加圧燃
料は燃料通路92からボール136を通過して第三ボア
115及び第四ボア120と高圧環122に解放され
る。結果として、チェック66の第一端部104及び第
二端部118に適用される圧力が等しくなり、チェック
66上の流体の力は互いに相殺する。したがって、チェ
ック66はばね139の影響のもと下流側に移動し、そ
の結果、チェック66の端部74が噴射器の端部78内
のシート76に抗して密封をする。燃料噴射器の作動の
際に生じる流れの妨害を、スムースに出すように、燃焼
室第一部分130内に配置されたボール134によって
形成されるチェックバルブを与える。そのような流れの
妨害に遭遇しないとき、ボール136が室第二部分13
2からチェック66の上端104を隔離する壁によって
全く置き換えられてよいという意味で、この要素は任意
のものである。この場合において、ばね139は、その
ような壁とチェック端部104との間で圧縮状態で配置
される。
【0018】さらに、ボール136によって形成された
チェックバルブもまた、任意のものであり、望むなら、
省略されてもよい。図7を詳細に参照すると、制御バル
ブ82は、2つのすきまばめだけ、つまり、チェック6
6の上端104とボア106を形成する壁との間の第一
すきまばめ180と、下方バレル102の表面184と
可動バルブ要素96の壁186との間の第二すきまばめ
182との2つだけを備える。これらのすきまばめは、
作動オイルが圧力下でピストン146に供給される期間
においてのみ、大きな圧力差に曝される。特に、燃料通
路92内の燃料が加圧されソリッドステートモータ84
が作動しない期間において、高圧燃料は高圧環122内
に存在したが、凹部188内の燃料圧力は低圧であり、
それにより、すきまばめ182にわたって大きな圧力差
が生じる。モータ84が作動すると、結局はすきまばめ
182にわたる圧力差はなくなり、第二ボア114内の
比較的低い燃料圧力と、通路115及びキャビティ64
内の高い燃料圧力とのために、大きな圧力差がすきまば
め180の前後に生じる。この噴射器の好適実施例にお
いて、この加圧条件が、エンジンクランクシャフトの他
のどの回転の際にも短い期間の間だけ維持され、この加
圧条件がソレノイド164の非作動で排除されると、す
きまばめ180、182に作用する圧力差が除去され
る。したがって、噴射器が加圧される限界時間の量によ
ってだけでなく、制御バルブ82内に2つのすきまばめ
だけが存在するという事実とによって、燃料漏出の可能
性が減少される。
【0019】図5─7に示した噴射器が、燃料を加圧す
るためにエンジンオイルのような作動流体が「力」とし
て供給され、噴射のタイミング及び持続時間を制御する
ために電気信号が利用されるHEUI燃料噴射システム
内で使用するように特別に適応される。そのような装置
は、噴射圧力で噴射持続時間を独立して制御し、その結
果、もっと大きな制御能力を有することができる。しか
し、前記したように、燃料の加圧は別の方法で遂行され
ることができ、例えば、ロッカーアーム又はエンジンの
カムシャフトとの機械的接続を利用したり、又は他の手
段によって遂行されることができる。また、燃料噴射器
の制御は、電気的手段、例えば、油圧作動式又は機械的
作動組み立ての使用を介する以外の他の手段を遂行して
よい。本発明は、チェックの運動を直接的に制御し、エ
ンジンの速度レンジ及び荷重レンジを通じて非常に高い
燃料圧力でさえ、燃料の測定能力を十分に改良する。し
たがって、有害排出物を減少する能力が改良される。ま
た、高圧燃料はそれぞれのエンジンサイクルにおいて短
い期間の間の噴射のみに有効であるので、エネルギーの
節約が得られ、ノズルチェックの漏れによる燃料の使い
過ぎの可能性が減少されたり、除去されたりする。
【0020】本発明の多数の変形と他の実施例が、前述
の説明の態様において当業者には明らかになるであろ
う。以上、この説明は例示的なものに過ぎず、当業者に
本発明を遂行する最良の様式を教える目的のものであ
る。本発明の精神から逸脱することなしに構成と方法の
詳細部は変えてもよく、添付の特許請求の範囲内でのす
べての変形を含むものである。
【0021】
【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】一般的供給レール燃料噴射システムの結合概略
ブロック図である。
【図2】従来技術の燃料噴射器の部分的断面立面図であ
る。
【図3】図2の燃料噴射器の拡大部分断面図である。
【図4】図2の燃料噴射器の作動を示すグラフである。
【図5】本発明による燃料噴射器の詳細な断面図であ
る。
【図6】図5の噴射器の拡大部分断面図である。
【図7】図5の噴射器の拡大部分断面図である。
【符号の説明】
10 油圧作動式電子制御ユニット噴射器(HEUI)
システム 12、22 ポンプ 14 燃料タンク 16 フィルタ 18、60 燃料噴射器 20、26 導管 24 レール圧力制御バルブ 28 エンジン制御装置 30、66、74、78、118 チェック 32、106、114、115、120、126、14
0 ボア 33 噴射器ボディ 34 シーリングチップ 36、40、104 端部 38 拡張ヘッド 42、138、139 ばね 44 弁座 46、56、116 室 48 ノズルオリフィス 50、92、120、158、173 通路 52 バルブガイド 61 噴射器ボディ組み立て体 62 噴射器ケース 64 噴射器キャビティ 68 燃焼室 76、108、110 シート 80 アクチュエータ 82 3段制御バルブ 84 モータ 86 凹部 90、102 バレル 94 ボディ部材 96 バルブ要素 97 定置バルブ組み立て体 98 皿形ワッシャー 100、112、154 面 122、124、127、168、170 環 126 通路 128 出口 130、132 室部分 134、136 ボール要素 142 プランジャ 144 増圧器組み立て体 146 ピストン 150 ワッシャー 152 溝 156 シリンダ 160 スプールバルブ 162 スプール 164 ソレノイド 166 直径部分 171 燃料入口 172 入口環 174 チェックバルブ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 61/10 F02M 61/10 M S 61/12 61/12 H01L 41/09 H01L 41/08 C (72)発明者 ドナルド ジェイ ウォールドマン アメリカ合衆国 イリノイ州 61517 ブ リムフィールド シリンク ロード 14409 (72)発明者 スコット エフ シェイファー アメリカ合衆国 イリノイ州 61550 モ ートン ノース カンザス アベニュー 248

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンサイクルの間に、燃焼室に燃料
    を噴射するように作動可能なHEUI燃料噴射システム
    であって、 作動流体を加圧する第一加圧手段と、 前記燃焼室に連結する燃料噴射器と、 前記エンジンサイクル以下の持続時間において、前記燃
    料噴射器に加圧された作動流体を供給する前記燃料噴射
    器に連結する供給手段と、を備え、 前記燃料噴射器が、 燃料を加圧する持続時間の間に供給される加圧された前
    記作動流体に応じる第二加圧手段と、 第一チェック端部及び第二チェック端部を有する細長い
    チェックと、 前記チェックを開位置まで移動せさ、それにより2つだ
    け備えられたすきまばめが前記持続時間の間だけ大きな
    圧力差に曝される前記燃焼室へと燃料を噴射させるよう
    に、前記持続時間の間に前記第一チェック端部及び前記
    第二チェック端部に供給される流体圧力を制御する前記
    第二加圧手段に連結する制御手段と、を備える燃料噴射
    システム。
  2. 【請求項2】 前記持続時間の一部分の間だけにおい
    て、燃料が前記燃焼室に噴射されることを特徴とする請
    求項1に記載の燃料噴射システム。
  3. 【請求項3】 前記制御手段が、2つの前記すきまばめ
    を有する制御バルブを備えることを特徴とする請求項1
    に記載の燃料噴射システム。
  4. 【請求項4】 前記すきまばめの一方が、持続時間の前
    記一部分の間に大きな圧力差を受け、前記すきまばめの
    他方が、前記持続時間の別の一部分の間に大きな圧力差
    を受けることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 チェックの前記第一端部が、定置バルブ
    組み立て体内のボア内に配置され、すきまばめの前記一
    方を定めることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射
    システム。
  6. 【請求項6】 前記第一加圧手段がオイルポンプを備え
    ることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射システ
    ム。
  7. 【請求項7】 前記制御手段が、高圧燃料をチェックの
    前記第二端部に送る前記第二加圧手段に連結する手段
    と、チェックの前記第一端部に高圧燃料及び低圧燃料の
    どちらか一方を選択式に適用する三方向制御バルブとを
    備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射シス
    テム。
  8. 【請求項8】 前記三方向制御バルブが、 チェックの前記第一端部を受ける第一ボアと、中間面に
    よって分離された第一密封面及び第二密封面と、チェッ
    クの前記第一端部と前記中間面との間で流体連通する第
    二ボアと、を有する定置バルブ組み立て体と、 前記バルブ組み立て体を囲み、第三密封面及び第四密封
    面と、低い流体圧力の源を前記第三密封面に連結する低
    圧通路と、高い流体圧力の源を前記第四密封面に連結す
    る高圧通路とを有し、前記第三密封面が前記第一密封面
    と密封接触し、チェックの前記第一端部が高い流体圧力
    の前記源に連結する第一位置と、前記第四密封面が前記
    第二密封面と密封接触し、チェックの前記第一端部が低
    い流体圧力の前記源に連結する第二位置との間で移動可
    能である可動バルブ要素と、を備えることを特徴とする
    請求項7に記載の燃料噴射システム。
  9. 【請求項9】 前記三方向制御バルブがさらに、前記第
    一位置と前記第二位置との間で前記バルブ要素を移動す
    ることが作動可能なアクチュエータを備えることを特徴
    とする請求項8に記載の燃料噴射システム。
  10. 【請求項10】 前記アクチュエータが、半導体モータ
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の燃料噴射シ
    ステム。
  11. 【請求項11】 前記半導体モータが、圧電タイプのも
    のであることを特徴とする請求項10に記載の燃料噴射
    システム。
  12. 【請求項12】 前記送る手段が、前記第二加圧手段と
    チェックの前記第二端部との間で流体連通する前記バル
    ブ組み立て体内に配置される第三ボアを備えることを特
    徴とする請求項8に記載の燃料噴射システム。
  13. 【請求項13】 前記第二加圧手段が、作動可能なプラ
    ンジャを備えることを特徴とする請求項12に記載の燃
    料噴射システム。
  14. 【請求項14】 前記第二加圧手段がさらに、作動可能
    な前記プランジャと前記第三ボアとの間で連結されたボ
    ール型チェックバルブを備えることを特徴とする請求項
    13に記載の燃料噴射システム。
  15. 【請求項15】 噴射器ボディ組み立て体と、 第一位置と第二位置との間で移動可能なバルブ要素を有
    する三方向制御バルブと、 前記噴射器ボディ組み立て体内に配置され、前記制御バ
    ルブが前記第二位置内にあるとき燃焼室に燃料を噴射
    し、前記制御バルブが前記第一位置内にあるとき前記燃
    焼室への燃料噴射を遮るように、端部に適用される流体
    圧力に応じて移動可能なチェックと、 前記第一位置と前記第二位置との間で前記バルブ要素を
    移動するように選択式に作動可能なアクチュエータと、
    を備え、複数の噴射器サイクルのそれぞれにおいて、前
    記噴射器が作動可能であり、前記制御バルブが一対のす
    きまばめだけを備え、該すきまばめが各々の噴射器サイ
    クルの一部分のみの間において大きな圧力差に曝される
    油圧作動式電子制御ユニット燃料噴射器。
  16. 【請求項16】前記アクチュエータが、前記バルブ要素
    と嵌合するようにピストンを移動することが作動可能な
    ソリッドステートモータを備えることを特徴とする請求
    項15に記載の燃料噴射器。
  17. 【請求項17】 前記三方向制御バルブがさらに、チェ
    ックの前記第一端部を受ける第一ボアと中間面によって
    分離された第一密封面及び第二密封面とチェックの前記
    第一端部と前記中間面との間で流体連通する第二ボアと
    を有する定置バルブ組み立て体を備え、前記バルブ要素
    が前記バルブ組み立て体を囲み、第三密封面及び第四密
    封面と、低い流体圧力の源を前記第三密封面に連結する
    低圧通路と、高い流体圧力の源を前記第四密封面に連結
    する高圧通路と、を備え、前記バルブ要素が、前記第三
    密封面が前記第一密封面に密封接触しチェックの前記第
    一端部が高い流体圧力の前記源に連結される第一位置
    と、前記第四密封面が前記第二密封面に密封接触しチェ
    ックの前記第一端部が低い流体圧力の前記源に連結され
    る第二位置との間で移動可能であることを特徴とする請
    求項15に記載の燃料噴射器。
  18. 【請求項18】 チェックの前記第二端部に高圧燃料を
    送る手段を備えることを特徴とする請求項17に記載の
    燃料噴射器。
  19. 【請求項19】 前記送る手段が前記バルブ組み立て体
    内に配置された第三ボアを備えることを特徴とする請求
    項18に記載の燃料噴射器。
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