JPH08330949A - 同期クロック信号の発生装置 - Google Patents

同期クロック信号の発生装置

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JPH08330949A
JPH08330949A JP7137626A JP13762695A JPH08330949A JP H08330949 A JPH08330949 A JP H08330949A JP 7137626 A JP7137626 A JP 7137626A JP 13762695 A JP13762695 A JP 13762695A JP H08330949 A JPH08330949 A JP H08330949A
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JP
Japan
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clock signal
signal
delayed clock
level
delayed
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JP7137626A
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Norio Fukuda
典生 福田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水平同期信号などの基準信号に同期する同期
クロック信号を、高精度で同期させ、その周波数の安定
性を高くする。 【構成】 水晶発振子を用いた安定な非同期クロック信
号を発生して直列接続された複数の遅延素子の初段に与
え、各遅延出力をD形フリップフロップのデータ入力端
子Dに入力し、基準信号をフリップフロップのクロック
入力端子CKに共通に与えて基準信号がたとえばローレ
ベルからハイレベルに変化した時点における遅延クロッ
ク信号のレベルをフリップフロップに記憶し、基準信号
とストアしてラッチされたフリップフロップ出力Qとの
位相差が最小である遅延クロック信号を同期信号として
選択して導出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば複合映像信号
中の水平同期信号などのような基準信号に同期した同期
クロック信号を発生するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、図11に示されて
いる。NANDゲート1の一方の端子2には、トリガ信
号である基準信号3が与えられ、そのゲート1の出力は
バッファ4からバッファ5を経てライン6から同期信号
7として導出される。バッファ4の出力は抵抗8を介し
てコンデンサ9に接続され、この抵抗8とコンデンサ9
とはもう1つのバッファ10に接続され、そのバッファ
10の出力はNANDゲート1のもう1つの入力として
与えられる。
【0003】動作中、NANDゲート1の入力端子2に
与えられる基準信号がローレベルからハイレベルになる
と、NANDゲート1の出力はローレベルとなり、バッ
ファ4の出力はハイレベルとなり、したがって抵抗8を
介してコンデンサ9が充電され、その充電電圧が上昇
し、バッファ10のしきい値以上になるとバッファ10
の出力がハイレベルからローレベルとなり、これによっ
てNANDゲート1の出力がハイレベルとなりバッファ
4の出力がローレベルとなってコンデンサ9が抵抗8の
働きによって放電され、このようなコンデンサ9の充電
と放電との動作が繰返されて発振動作が継続される。こ
うして入力端子2に与えられるトリガ信号によって発振
動作の開始および停止を制御することができるマルチバ
イブレータが実現される。NANDゲート1、バッファ
4,5,10などは、半導体集積回路11によって構成
される。
【0004】この図11に示される先行技術では、温
度、電源電圧、回路素子の特性のばらつきなどに起因し
て、ライン6に安定した発振周波数を有する同期信号を
得ることが困難であり、その調整のために、抵抗8とコ
ンデンサ9を半導体集積回路11の外部に接続して外付
けとし、それらの定数を調整し、希望する同期信号の周
波数に合せ込む必要があり、生産性が悪く、また作業に
手間がかかる。さらにまたこの図11に示される先行技
術では不要輻射ノイズの発生が伴う。
【0005】この問題を解決する他の先行技術は、特開
平2−202713に開示されている。この先行技術で
は、周波数fを有する同期信号の周期の1/n(nは整
数)ずつ位相が遅れたクロック信号群を、水晶発振子を
備える発振回路からの出力に基づいて、発生してn個の
D形フリップフロップのクロック入力端子Tにそれぞれ
与え、これらのフリップフロップのデータ入力端子Dに
基準信号となるトリガ信号が共通に与えられ、これらの
各クロック信号によって各フリップフロップはトリガ信
号をそれぞれサンプリングしてラッチし、これらのフリ
ップフロップからの出力に基づいてそのサンプル値が一
番先にハイレベルとなったフリップフロップに対応する
クロック信号を、同期信号としてセレクト回路を経て導
出する。
【0006】この先行技術では、同期精度を向上するた
めに、フリップフロップのクロック入力端子Dにそれぞ
れ入力されるクロック信号の位相差である遅延時間を短
く設定し、そのクロック信号の周波数を高くすると、フ
リップフロップにおけるデータ入力端子Dに与えられる
トリガ信号のレベルをラッチしている時間が短くなる。
したがってフリップフロップの動作の応答速度を向上す
る必要があり、またフリップフロップの出力であるサン
プル値を判断する後続の回路に関してもまた、動作の応
答速度を向上する必要がある。したがって複数のクロッ
クのうちから1つのクロックを同期信号として選択する
動作を誤るおそれが高い。したがってこの先行技術で
は、高い周波数を有するクロック信号を用いることがで
きず、その同期精度が低くならざるを得ないという問題
がある。
【0007】さらに他の先行技術である表示装置は、図
12に示されている。液晶または陰極線管などの目視表
示手段12を、表示駆動手段13で駆動する。この表示
駆動手段13は、色信号R,G,Bを受信し、ここに含
まれている発振回路14からの水平および垂直の各同期
信号を表示手段12に与えて水平および垂直の走査を行
って表示手段12を駆動する。
【0008】表示手段12によってキャラクタ表示を行
うためのオンスクリーンディスプレイ(略称OSD)回
路15は、水晶発振子を備える安定した周波数を有する
発振回路16からのクロック信号に同期する中央処理回
路17からの表示すべきキャラクタを表す信号に応答
し、表示手段12においてキャラクタの表示位置を水平
方向に一定に保つために、表示駆動手段13から発生さ
れる水平同期信号HSY*に同期したライン18からの
表示クロック信号に同期して、そのキャラクタ表示のた
めの色信号R,G,Bを導出する。
【0009】表示駆動回路13からの水平同期信号HS
Y*に同期した表示クロック信号を得るために、たとえ
ば図11に示される構成を有する半導体集積回路11を
用いて発振回路18を実現し、ライン2からの水平同期
信号HSY*をトリガ信号として用い、発振動作の開始
および停止の制御を行う。
【0010】この図12に示される先行技術の表示装置
では、前述の図11に関連して述べたように、温度、電
源電圧および回路素子の特性のばらつきなどによる表示
クロック信号の周波数が不安定であり、その調整のため
に外付けの可変抵抗8とコンデンサ9とが必要になると
ともに、発生される不要輻射ノイズによって、表示手段
12の表示画面の品質が低下するという問題がある。さ
らにこの先行技術では、OSD回路15を半導体集積回
路によって実現し、それとは別に、発振回路18のため
の半導体集積回路11を用いるとき、各回路15,18
は表示クロック信号を送受信するための各接続端子を必
要とし、接続端子の数が増加するという問題もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、基準
信号に同期した同期クロック信号を、高い同期精度で得
ることができ、その周波数の安定性が高く、さらに不要
輻射ノイズが発生しないようにし、誤動作を防ぐことが
できるようにした同期クロック信号の発生装置を提供す
ることである。
【0012】本発明の他の目的は、表示画面の走査のた
めのたとえば水平同期信号に同期した同期クロック信号
を、高い同期精度で得ることができ、その周波数の安定
性を向上し、不要輻射ノイズを抑制して表示画面の品質
を向上させることができ、さらに接続端子の数を低減す
ることができるようにして構成の簡略化を図ることがで
きるようにした表示装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基準信号とは
非同期である非同期クロック信号を発生する非同期クロ
ック信号発生手段と、非同期クロック信号発生手段の非
同期クロック信号を予め定める時間ΔTdずつずらして
遅延クロック信号を発生する遅延クロック信号発生手段
と、基準信号のレベルの変化時に各遅延クロック信号の
レベルを検出し、基準信号と各遅延クロック信号との位
相差が最小である遅延クロック信号を検出する位相差検
出手段と、位相差検出手段の出力に応答し、基準信号と
の位相差が最小である遅延クロック信号を選択して導出
する選択手段とを含むことを特徴とする同期クロック信
号の発生装置である。また本発明は、位相差検出手段
は、基準信号が一方レベルから他方レベルに変化した時
点における遅延クロック信号のレベルをストアする記憶
手段と、記憶手段の出力に応答し、前記一方レベルを有
する遅延クロック信号のうち、最も位相が進んでいる遅
延クロック信号を検出する遅延クロック信号検出手段と
を含み、選択手段は、遅延クロック信号検出手段によっ
て検出された遅延クロック信号を導出することを特徴と
する。また本発明は、位相差検出手段は、基準信号が一
方レベルから他方レベルに変化した時点における遅延ク
ロック信号のレベルをストアする記憶手段と、記憶手段
の出力に応答する遅延クロック信号検出手段であって、
(a)前記一方レベルを有する遅延クロック信号のうち
最も位相が進んでいる遅延クロック信号を検出し、およ
び(b)前記他方レベルを有する遅延クロック信号のう
ち最も位相の進んでいる遅延クロック信号を検出する遅
延クロック信号検出手段と、遅延クロック信号検出手段
の出力に応答し、検出した遅延クロック信号が前記一方
レベルおよび前記他方レベルのいずれであるかを検出す
るレベル検出手段とを含み、選択手段は、反転手段を有
し、レベル検出手段の出力に応答し、遅延クロック信号
検出手段によって検出された遅延クロック信号が前記一
方レベルのとき、その検出された遅延クロック信号を正
転したまま導出し、遅延クロック信号検出手段によって
検出された遅延クロック信号が前記他方レベルのとき、
その検出された遅延クロック信号を反転手段で反転して
導出することを特徴とする。また本発明は、位相差検出
手段は、記憶手段にストアされる全ての遅延クロック信
号のレベルが同一であるとき、予め定める1つの遅延ク
ロック信号を選択手段によって導出することを特徴とす
る。また本発明は、位相差検出手段は、最も位相が進ん
でいるものとして検出される遅延クロック信号が、複
数、存在するとき、それらの検出された遅延クロック信
号のうち、最も初段寄りまたは最も終段寄りの前記検出
された遅延クロック信号を検出することを特徴とする。
また本発明は、基準信号とは非同期である非同期クロッ
ク信号を発生する非同期クロック信号発生手段と、複数
の遅延素子が直列に接続され、初段の遅延素子に非同期
クロック信号が与えられる遅延クロック信号発生手段
と、各遅延素子に対応して設けられ、各遅延素子からの
遅延クロック信号が与えられるデータ入力端子Dと、基
準信号が共通に与えられるクロック入力端子CKとを有
し、クロック入力端子CKに与えられる基準信号が一方
レベルから他方レベルに変化した時点におけるデータ入
力端子Dの遅延クロック信号を、出力端子Qに導出する
複数のD形フリップフロップと、D形フリップフロップ
の出力に応答し、初段寄りに隣接するD形フリップフロ
ップの出力と異なるD形フリップフロップに対応する遅
延素子からの遅延クロック信号を検出する遅延クロック
信号検出手段と、各遅延素子毎に設けられるスイッチン
グ素子と、遅延クロック信号検出手段の出力に応答し、
検出された遅延クロック信号を選択的に導出するように
スイッチング素子を動作させるスイッチング素子動作手
段とを含むことを特徴とする同期クロック信号の発生装
置である。さらにまた本発明は、表示画面に映像を目視
表示する表示手段と、同期信号発生源を有し、映像信号
を受信し、同期信号に同期して表示手段の表示画面の水
平および垂直走査を行って、表示手段を駆動する表示駆
動手段と、表示手段によって表示すべき映像信号をスト
アして選択的に発生するキャラクタジェネレータを有
し、入力されるクロック信号に応答して、キャラクタジ
ェネレータからの映像信号を表示駆動手段に与える映像
信号発生手段と、同期信号を超える高い周波数を有しか
つ前記同期信号と非同期である非同期クロック信号を発
生する非同期クロック信号発生手段と、非同期クロック
信号発生手段からの非同期クロック信号を予め定める時
間ΔTdずつずらして遅延クロック信号を発生する遅延
クロック信号発生手段と、前記同期信号のレベル変化時
に各遅延クロック信号のレベルを検出し、前記同期信号
と各遅延クロック信号との位相差が最小である遅延クロ
ック信号を検出する位相差検出手段と、位相差検出手段
の出力に応答し、前記同期信号との位相差が最小である
遅延クロック信号を選択して映像信号発生手段に前記ク
ロック信号として与える選択手段とを含むことを特徴と
する表示装置である。
【0014】
【作用】本発明に従えば、たとえば水晶発振子などを用
いた安定性の高い非同期クロック信号を非同期クロック
信号発生手段から発生し、直列接続された1または複数
の遅延素子によって、または分周回路によって、非同期
クロック信号を予め定める時間Tdずつずらして1また
は複数の遅延クロック信号を発生し、たとえばこの遅延
素子としてはトランジスタまたはバッファ、インバータ
などを用いることができ、位相差検出手段は、遅延クロ
ック信号がデータ入力端子に与えられる複数のD形フリ
ップフロップを含み、このD形フリップフロップのクロ
ック入力端子には、たとえば水平同期信号などの基準信
号が共通に与えられ、こうして基準信号のハイレベルか
らローレベルへの変化時またはローレベルからハイレベ
ルへの変化時に、D形フリップフロップは各遅延クロッ
ク信号のハイレベルまたはローレベルを検出してストア
し、そのデータ入力端子Dのレベルを出力Qとして導出
し、複数の各D形フリップフロップの出力Qを個別的に
基準信号と比較してそれらの位相差の最小であるD形フ
リップフロップの出力Qに対応する遅延素子の遅延クロ
ック信号を検出し、ゲートなどの論理素子またはオン/
オフする素子などによって実現されるスイッチング素子
などを含む選択手段によって、基準信号との位相差が最
小である遅延クロック信号を同期信号として導出する。
したがって非同期クロック信号を、たとえば上述のよう
に水晶発振子などを用いて周波数の安定性を高くするこ
とができ、また不要輻射ノイズを低減させることができ
る。
【0015】基準信号がたとえば水平同期信号などであ
って、非同期クロック信号は、その水平同期信号に比べ
て充分に高い周波数を有するとき、同期精度を向上する
ために非同期クロック信号の遅延時間ΔTdを短く設定
しても、位相差検出手段のたとえばD形フリップフロッ
プでは、基準信号のレベルの変化時における各遅延クロ
ック信号のレベルを検出してストアする機能を有するの
で、誤検出を生じるおそれはない。また、このストアさ
れたD形フリップフロップの出力である各遅延クロック
信号と基準信号との位相差を検出する動作の速度を、非
同期クロック信号の高い周波数にかかわらず、高速度に
する必要がない。したがって非同期クロック信号の周波
数を高くし、遅延時間ΔTdを短く設定しても、同期精
度を高くして、遅延クロック信号を正確に選択して同期
信号として得ることができるようになる。
【0016】本発明に従えば、位相差検出手段は、上述
のようにたとえばD形フリップフロップなどのような記
憶手段を含み、このD形フリップフロップの出力Qに基
づき、前述のように位相差が最小である、すなわち複数
の遅延クロック信号のうち、最も位相の進んでいる遅延
クロック信号を、基準信号との位相差が最小である同期
信号として検出して導出することができる。たとえば検
出信号がローレベルからハイレベルに変化した時点で、
1または複数の遅延クロック信号のレベルをD形フリッ
プフロップなどの記憶手段にストアし、それらのD形フ
リップフロップの出力Qのうち、ローレベルの出力が得
られるD形フリップフロップのうち、最も初段寄りのD
形フリップフロップを選び、その選んだD形フリップフ
ロップに対応する遅延クロック信号を最も位相が進んで
いる遅延クロック信号として、したがって基準信号との
位相差が最小である遅延クロック信号として、検出す
る。
【0017】さらに本発明に従えば、位相差検出手段
は、D形フリップフロップなどの記憶手段にストアされ
る全ての遅延クロック信号のレベルが同一であるとき、
すなわち全ての遅延クロック信号がハイレベルまたはロ
ーレベルであるとき、予め定める1つの遅延クロック信
号を選択手段によって導出し、これによって同期信号が
得られなくなってしまうことを防ぐことができる。
【0018】またたとえば非同期クロック信号の周波数
が比較的高く、かつ非同期クロック信号から生成される
各遅延クロック信号の遅延が大きい場合には、検出され
る最も位相が進んでいるものとして検出される遅延クロ
ック信号が、複数、存在するときには、最も初段寄りま
たは最も終段寄りにおける検出された遅延クロック信号
を同期信号として検出して導出する。これによって複数
の遅延クロック信号が同期信号として選ばれていわば多
重選択されることが防がれる。最も初段寄りまたは最も
終段寄りというのは、たとえば遅延クロック信号発生手
段が複数の直列または縦続に接続された遅延素子から成
るとき、その初段寄りまたは終段寄りの遅延素子に対応
する遅延クロック信号を検出することであり、また分周
回路を用いて遅延クロック信号が導出されるとき、レジ
スタまたはカウンタなどの最も初段寄りまたは最も終段
寄りで得られる遅延クロック信号を検出するという意味
である。
【0019】さらに本発明に従えば、基準信号がたとえ
ばローレベルである一方レベルからたとえばハイレベル
である他方レベルに変化した時点における遅延クロック
信号のレベルをD形フリップフロップなどの記憶手段に
ストアし、最も位相が進んでいる遅延クロック信号を検
出するにあたり、その記憶手段の出力が前記一方レベル
を有する遅延クロック信号であるとき、遅延クロック信
号を正転したまま、すなわちその検出された遅延クロッ
ク信号の極性を反転することなく同期信号として導出
し、これとは逆に、記憶手段の出力が前記他方レベルを
有する遅延クロック信号であるときには、その検出され
た遅延クロック信号を反転して同期信号として用いる。
これによって構成の簡略化を図ることができ、たとえば
遅延クロック信号発生手段における複数の遅延素子の数
を半減し、それに応じてD形フリップフロップの数も半
減することができ、さらに遅延クロック信号検出手段を
レジスタを用いて実現するとき、そのレジスタのセルの
数を半減することができる。
【0020】非同期信号が遅延素子などによる遅延が行
われることなしに、初段のD形フリップフロップのデー
タ入力端子Dに与えられるように構成されてもよい。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の同期クロック信
号の発生装置の全体の構成を示すブロック図である。ラ
イン19には、たとえば表示のための水平同期信号など
の基準信号が与えられ、マイクロコンピュータなどによ
って実現される処理回路20からライン21には、その
基準信号とは非同期である非同期クロック信号CK0が
発生される。水晶発振子22を共振回路の一部として備
える発振回路23は、安定した周波数を有する前記非同
期クロック信号を発生してライン21に導出する。
【0022】遅延クロック信号発生手段24は、複数n
の遅延素子D1〜Dnが直列に接続されて構成され、そ
の初段の遅延素子D1には、ライン21からの非同期ク
ロック信号が与えられる。各遅延素子D1〜Dnにそれ
ぞれ対応してD形フリップフロップFF1〜FFnがそ
れぞれ設けられ、対応する各遅延素子D1〜Dnからの
遅延クロック信号CK1〜CKnがデータ入力端子Dに
入力される。またD形フリップフロップFF0のデータ
入力端子Dには、ライン21からの非同期クロック信号
が与えられる。これらのD形フリップフロップFF0〜
FFnのクロック入力端子CKには、ライン19からの
基準信号が共通に与えられる。フリップフロップFF0
〜FFnの出力端子Qからの出力は、スイッチ回路S0
〜Snをそれぞれ介して、処理回路20に、信号Q0〜
Qnとして入力される。スイッチ回路S0〜Snには、
ライン25を介して処理回路20から読出し信号が与え
られ、この読出し信号が与えられたとき、スイッチ回路
S0〜Snは、フリップフロップFF0〜FFnの各出
力端子Qからの出力を読出して処理回路20に与える。
フリップフロップFF0〜FFnは、基準信号19がロ
ーレベルからハイレベルに変化した時点におけるデータ
入力端子Dに与えられるライン21の非同期クロック信
号および各遅延素子D1〜Dnからの遅延クロック信号
のレベルをストアしてラッチし、したがってこのフリッ
プフロップFF0〜FFnは、記憶手段として働く。
【0023】処理回路20には、遅延クロック信号検出
手段26が備えられる。スイッチ回路S0〜Snを介す
る信号Q0〜Qnは、レジスタまたはアキュムレータ2
7の複数(n+1)個のセルに個別的にストアされる。
このレジスタ27の各セルにストアされた信号は、AN
Dゲート28の一方の入力に順次的に与えられる。1つ
のセルだけ初段側(図5の左方側)のセルの内容は、記
憶素子29にストアされてANDゲート28の他方の入
力に与えられる。したがってANDゲート28の出力
は、初段寄りに隣接するフリップフロップFF0〜FF
n−1とは異なるとき、ローレベルとなり、換言する
と、信号Q0〜Qnのうち、初段側の信号がハイレベル
であって終段側(図1の右方側)で初めてローレベルと
なる信号(後述の図4(6)で示される信号Q2)が得
られるときにおいて、ANDゲート28の出力は、ハイ
レベルからローレベルに切換わる。カウンタ29は、レ
ジスタ27から、初段側から終段側に順次的に導出され
る各セルの数を計数する。判断回路30は、ANDゲー
ト28の出力がハイレベルからローレベルに変化したと
きにおけるカウンタ79の計数値を検出して、その計数
値に対応する選択手段31に備えられた反転機能を有す
るスイッチング素子SEL0〜SELnのうちの1つ、
たとえばSEL2を導通させる。
【0024】選択手段31のスイッチング素子SEL0
にはライン21からの非同期クロック信号が与えられ
る。スイッチング素子SEL1〜SELnには、各遅延
素子D1〜Dnの出力がそれぞれ与えられる。これら全
てのスイッチング素子SEL0〜SELnの出力はバス
ライン32から反転回路33を経て、ライン34に、同
期クロック信号として導出される。こうして遅延クロッ
ク信号検出手段27は、スイッチ回路S0〜Snを介す
る信号Q0〜Qnに応答し、ローレベルを有する信号Q
2,Q3,…のうち、最も位相が進んでいる信号Q2に
対応するフリップフロップFF2、したがって遅延素子
D2の遅延クロック信号CK2を、スイッチング素子S
EL2を介してライン32を経て、反転回路33からラ
イン34に同期クロック信号として選択されて導出され
ることになる。反転回路33は省略されてもよい。
【0025】図2は、本発明の他の実施例の構成を示す
ブロック図である。この実施例は図1に示される実施例
に類似し、対応する部分には同一の参照符を付す。マイ
クロコンピュータなどによって実現される処理回路20
には、基準信号がライン19から割込み信号37として
入力され、処理回路20は、前述の図1における遅延素
子D1〜Dnから成る遅延クロック信号発生手段24
と、遅延クロック信号検出手段27とを含む遅延クロッ
ク信号発生手段38に接続されるとともに、記憶手段で
あるフリップフロップFF0〜FFn、スイッチ回路S
0〜Snを含む位相差検出手段39とを含み、スイッチ
ング素子SEL0〜SELnを含む選択手段31が備え
られる。
【0026】図3は図1および図2に示される処理回路
20の動作を説明するためのフローチャートであり、図
4はその動作を説明するための波形図である。図3のス
テップa1において処理回路20が、図4(1)に示さ
れる基準信号の時刻t1における立上りエッジ波形を検
出すると、割込み発生動作がステップa2において行わ
れ、ステップa3においてメインルーチン動作に基づ
き、図4(2)に示される読出し信号がライン35に導
出され、これによってフリップフロップFF0〜FFn
による非同期クロック信号および遅延クロック信号の読
込み動作が行われる。ライン21に導出される非同期ク
ロック信号は図4(4)に示される波形を有し、遅延素
子D1,D2,D3の各出力である遅延クロック信号は
図4(5)、図4(6)および図4(7)に示され、終
段の遅延素子Dnからの遅延クロック信号は図4(8)
に示されるとおりである。
【0027】各遅延素子D1〜Dnの遅延時間ΔTd
は、正確に同一の値であってもよいけれども、相互に異
なっていてもよい。
【0028】ステップa5では、処理回路20は、フリ
ップフロップFF0〜FFnの出力を、スイッチ回路S
0〜Snを介して読込んで、それらの信号Q0〜Qn
を、遅延クロック信号検出手段27の働きによって、初
段寄りに隣接するD形フリップフロップの出力と異なる
D形フリップフロップに対応する遅延素子からの遅延ク
ロック信号を検出する。たとえば図4(5)に示される
フリップフロップFF1の出力である信号Q1はハイレ
ベルであり、初段寄りに隣接するフリップフロップFF
0の出力信号Q0もまた、時刻t1においてハイレベル
であって、したがってこの信号Q1が同期クロック信号
の選択のために用いられることはない。これに対してフ
リップフロップFF2の出力信号Q2は、図4(6)に
示されるように基準信号の時刻t1以前のローレベルと
同一レベルであって、初段寄りに隣接するフリップフロ
ップFF1の時刻t1における出力がハイレベルである
のとは異なる。したがってこの信号Q2に対応するフリ
ップフロップFF2および遅延素子D2の遅延クロック
信号は、基準信号との位相差が最小であり、換言すると
同期のための遅延クロック信号のうち最も位相が進んで
いるものと判断することができる。
【0029】なお図4(7)に示されるようにフリップ
フロップFF3の出力信号Q3もまた、時刻t1におい
てローレベルであり、この出力信号Q3は、初段寄りに
隣接するフリップフロップFF2の出力信号Q2と同じ
くローレベルであり、時刻t1において基準信号がロー
レベルからハイレベルに移ったときにおける出力信号Q
2,Q3はいずれも同じくローレベルであるけれども、
このようなときステップa6において最も初段寄りのフ
リップフロップFF2の出力信号Q2を選択するものと
する。これによって処理回路20は、その出力信号Q2
に対応する選択手段31のスイッチング素子SEL2を
導通し、対応する遅延素子D2からの遅延クロック信号
を図4(9)に示されるようにして選択して同期クロッ
ク信号としてライン34から導出する。
【0030】スイッチング素子SEL0〜SELnは、
オン/オフ機能を有するとともに入力信号を反転する機
能を有し、したがって前述のように反転回路33がライ
ン32に介在されているけれども、本発明の他の実施例
としてスイッチング素子SEL0〜SELnが反転機能
を有していないとき、反転回路33は省略される。ステ
ップa8では、このように選択された遅延クロック信号
が、同期クロック信号として導出され、ステップa9に
おいて一連の動作を終了してメインルーチンに戻る。
【0031】ステップa5において、フリップフロップ
FF0〜FFnによってラッチされた出力信号Q0〜Q
nの初段から終段への信号の変化点が存在しないとき、
すなわち信号Q0〜Qnのレベルが全て、たとえばロー
レベルまたはハイレベルであって同一であるときには、
ステップa15においてそれらの出力信号Q0〜Qnが
全てハイレベルであればステップa16において最終段
の遅延素子Dnの遅延クロック信号CKnを選択してス
イッチング素子SELnから導出するようにし、同期ク
ロック信号として用いる。出力信号Q0〜Qnの全てが
ローレベルであればステップa15からステップa17
に移り、初段の遅延素子D1に与えられる非同期クロッ
ク信号を、スイッチング素子SEL0を介して導出して
非同期クロック信号として用いる。本発明の他の実施例
としてこのステップa16,a17において選択される
クロック信号CK0〜CKnは、予め定めるクロック信
号を選んで同期クロック信号として用いるようにしても
よい。
【0032】ステップa5において、出力信号Q0〜Q
nの初段側との比較の結果、初段側から終段側への出力
信号Q0〜Qnが初段側から終段側へローレベルからハ
イレベルに変化する点、すなわち図4(5)に示される
ように時刻t1において出力信号Q1がハイレベルであ
り、終段側に隣接する出力信号Q2が時刻t1において
ローレベルであり、このように初段側から終段側にハイ
レベルからローレベルに変化した点が複数点、すなわち
多点あるときには、ステップa7に移る。このステップ
a7では、その時刻t1における初段側から終段側への
ハイレベルからローレベルへの複数の各変化点のうち、
最も初段寄りまたは最も終段寄りの検出された遅延クロ
ック信号を検出して同期クロック信号としてステップa
8で導出する。こうしてステップa15,a16,a1
7による非同期クロック信号の非選択が回避され、また
ステップa7によって複数の非同期クロック信号の多重
選択が回避される。
【0033】処理回路20に設けられているリセット信
号発生回路51は、基準信号の時刻t1における立上り
波形に応答し、この基準信号のハイレベルである予め定
めた時間W1内において、時刻t1から時間W2(ただ
しW2<W1)経過後にライン52にリセット信号を発
生して、フリップフロップFF0〜FFnをリセットさ
せる。時間W2は、これらのフリップフロップFF0〜
FFnが基準信号の立上り波形に応答して時刻t1でラ
ッチ動作を行い、その出力がスイッチ回路S0〜Snを
経て遅延クロック信号検出手段26のレジスタ27にス
トアされ、さらに基準信号との位相差が最小である遅延
クロック信号が検出されるまでの動作が完了する時間以
上の値に定められ、たとえば非同期クロック信号CK0
とn個の遅延クロック信号CK1〜CKnが発生される
時間以上の値に定められる。フリップフロップFF0〜
FFnは、リセットされることによって、その出力をロ
ーレベルとする。
【0034】図5は、本発明のさらに他の実施例の同期
クロック信号の発生装置のブロック図である。この実施
例は前述の実施例に類似し、対応する部分には同一の参
照符を付す。注目すべきはこの実施例では、位相差検出
手段は、図1に関連して説明した前述の実施例における
合計(n+1)個のフリップフロップFF0〜FFnを
含み、遅延クロック信号検出手段26は、ローレベルを
有する遅延クロック信号CK0〜CKnに対応する出力
信号Q0〜Qnのうち最も位相が進んでいる遅延クロッ
ク信号(たとえば前述の図4(6)に示される出力Q2
に対応するCK2)を検出する機能を有するだけでな
く、さらにハイレベルを有する遅延クロック信号CK0
〜CKnに対応する出力信号Q0〜Qnのうち最も位相
の進んでいる遅延クロック信号(後述の図8(6)に示
されるCK2)を検出する機能をも果す。さらに処理回
路20に備えられるレベル検出手段42は、レジスタ2
7の各セル毎の出力に応答し、出力信号Q1〜Qnに対
応する検出した遅延クロック信号CK0〜CKnのうち
の1つが、ローレベルおよびハイレベルのいずれである
かを検出する。
【0035】選択手段31aは、反転回路43、AND
ゲート45,48およびORゲート46によって構成さ
れる参照符49で示される論理回路を含む。反転回路4
3を有し、遅延クロック信号検出手段26によって検出
された遅延クロック信号がローレベルのとき、レベル検
出手段42からライン44を介するハイレベルの信号を
ANDゲート45に与え、したがってそのライン34か
らの検出された遅延クロック信号を、ANDゲート45
を介して、さらにORゲート46を介して、正転したま
まライン47に同期クロック信号として導出する。また
この遅延クロック信号検出手段26によって検出された
遅延クロック信号が、ハイレベルであるとき、その検出
されたライン34に導出される遅延クロック信号は、反
転回路43で反転されて、もう1つのANDゲート48
の一方の入力に与えられる。レベル検出手段42はライ
ン48に、その検出された遅延クロック信号に対応する
出力信号(前述のように図8(5),(6)のCK2)
が時刻t1においてハイレベルであるとき、ライン48
にハイレベルの信号を導出してANDゲート48の他方
の入力に与える。こうして反転回路43で反転された遅
延クロック信号は、ANDゲート48からORゲート4
6を経てライン47に同期クロック信号として導出され
る。レベル検出手段42は、ライン44にハイレベルの
信号を導出しているとき、もう1つのライン48にはロ
ーレベルの信号を導出し、これとは逆にライン48にハ
イレベルの信号を導出しているときライン42にはロー
レベルの信号を導出したままとする。
【0036】図6は、本発明の他の実施例の構成を示す
ブロック図である。この実施例は、図5に示される実施
例に対応しており、対応する部分には同一の参照符を付
す。この図6に示される構成は、前述の図2に示される
実施例の構成と類似している。図6の実施例では、選択
手段31aが設けられ、さらに論理回路49が設けられ
る。この構成と動作は、前述の図5に関連して述べたと
おりである。
【0037】図7は図5および図6に示される処理回路
20の動作を説明するためのフローチャートであり、図
8は図5および図6に示される各実施例の動作を説明す
るための波形図である。図7のステップb1〜b9は、
前述の図3のステップa1〜a9にそれぞれ対応してい
る。また図8(1)〜図8(9)は、前述の図4(1)
〜図4(9)にそれぞれ対応している。特に本件実施例
によれば、ステップb5において各フリップフロップF
F0〜FFnの出力信号Q0〜Qnが初段側から終段側
にローレベルからハイレベルへの変化が、検出されなか
ったときには、次のステップb10に移り、これらの出
力信号Q0〜Qnが初段側から終段側にハイレベルから
ローレベルへの変化が存在したかどうかが検出される。
たとえば図8(1)に示される基準信号が時刻t1にお
いて立上ってフリップフロップFF0〜FFnが、図8
(4)に示される非同期クロック信号CK0、図8
(5)に示される遅延素子D1からの遅延クロック信号
CK1、図8(6)に示される遅延素子D2からの遅延
クロック信号CK2、図8(7)に示される遅延素子D
3からの遅延クロック信号CK3および図8(8)に示
される遅延素子Dnからの遅延クロック信号CKnがス
トアされてラッチされる。
【0038】出力信号Q0,Q1は図8から明らかなよ
うに時刻t1においてローレベルであり、出力信号Q
2,Q3はハイレベルである。したがって基準信号が時
刻t1においてローレベルからハイレベルに変化した時
点においてハイレベルを有する遅延クロック信号CK
2,CK3,…のうち、最も位相の進んでいる遅延クロ
ック信号は、図8(6)に示される遅延クロック信号C
K2である。こうしてステップb11では、その初段側
から終段側への時刻t1におけるクロック信号CK0〜
CKnの変化点が1点であるとき、遅延クロック信号C
K2を、図8(9)に示されるように導出するように、
ライン36を介して選択手段31aのスイッチング素子
SEL2を導通し、ライン34には、その遅延クロック
信号CK2が導出される。このときレベル検出手段42
は、クロック信号CK0〜CKnが初段側から終段側に
ローレベルからハイレベルに変化していることが判断さ
れて、ライン48をハイレベルとし、ライン46をロー
レベルとする。これによってライン34に導出された遅
延クロック信号CK2は、反転回路43で反転され、A
NDゲート48からORゲート46を経てライン47か
ら同期クロック信号として、図8(9)に示されるよう
に導出される。ライン44の出力波形は、図8(10)
に示されるようにローレベルのままである。またライン
48の検出出力は、図8(11)に示されるようにハイ
レベルである。
【0039】図5〜図8に示される実施例では、フリッ
プフロップFF0〜FFnの出力信号Q0〜Qnが初段
から終段にローレベルからハイレベルへ、またはハイレ
ベルからローレベルへの両方の変化をステップb5,b
10で検出し、これに応じてレベル検出手段42は、ラ
イン34に導出される遅延クロック信号を正転のまま導
出するかまたは反転して導出するかを決定するように構
成したので、遅延クロック信号発生手段24における遅
延素子D1〜Dn、フリップフロップFF0〜FFn、
スイッチ回路S0〜Sn、レジスタ27のセルの数、ス
イッチング素子SEL0〜SELnの数を、前述の図1
〜図4の実施例と同一の同期精度を達成するために、大
略的に、非同期クロック信号の半周期に相当する数分だ
け用意すればすむので、非同期クロック信号の周期をW
3(図8(4)参照)とするとき、nは、 n ≧ (W3/2)/ΔTd …(1) でよく、すなわち前述の図1〜図4の実施例に比べて図
5〜図8の実施例では、nを半減することが可能とな
る。
【0040】図9は、本発明の一実施例の表示装置の全
体の構成を示すブロック図である。表示手段57は、た
とえば液晶表示パネルまたは陰極線管などによって実現
され、表示画面に映像を目視表示する。表示駆動手段5
8は、水平および垂直の同期信号を発生する同期信号発
生源59を有する。ライン60からの赤R、緑Gおよび
青Bの各色信号をライン60を介して受信し、同期信号
発生源59からの同期信号に同期して表示手段57の表
示画面の水平および垂直操作を行って、表示手段57を
駆動する。この同期信号は、ライン61から導出され
る。
【0041】映像信号発生手段62は、前述のOSD回
路とも呼ぶことができるキャラクタジェネレータ63を
備え、このキャラクタジェネレータ63からの映像信号
を、処理回路64によって表示メモリ65に与え、この
表示メモリ65に与えてストアされた表示信号が、シフ
トレジスタ66の働きによってライン60を介して、表
示駆動手段58に与えられ、このシフトレジスタ66に
よる色信号の送出動作は、ライン67を介する同期クロ
ック信号に同期して行われる。
【0042】本発明に従う同期クロック信号発生装置6
8は、ライン61を介する図10(1)に示される水平
同期信号HSY*に同期した水晶発振子22を備える発
振回路23からの安定な周波数を有する図10(2)に
示される非同期クロック信号に基づき、ライン67に
は、その水平同期信号HSY*に高い精度で同期した図
10(3)に示される同期クロック信号を、前述のよう
にライン67に導出する。またマイクロコンピュータな
どによって実現される処理回路69は、発振回路23か
らの非同期クロック信号に応答して、表示すべきキャラ
クタのコード信号を、導出してOSD回路62の処理回
路64に与え、これによってコード信号に対応したキャ
ラクタゼネレータ63からの映像信号が読出されて、前
述のように表示メモリ65にストアされることになる。
【0043】NTSC方式のテレビジョン表示画面にお
いて、必要とする同期精度、すなわち1つの遅延素子D
1〜Dnの遅延時間ΔTdについて考察する。水平走査
線方向の時間を遅延時間ΔTdとし、水平有効走査期間
をW4とし、表示手段57の表示画面における表示が行
われない領域の長さであるマスクピッチをpとし、その
表示手段57の表示画面における表示が行われる横の長
さをLとするとき、
【0044】
【数1】
【0045】ここでW4=53μsec、p=0.5m
m、40インチ形の大形サイズの表示画面におけるL=
800mmとするとき、 ΔTd < 33nsec …(3) となる。したがって1つの遅延素子D1〜Dnの遅延時
間ΔTdは、たとえば20〜30nsecに設定すれば
充分であり、このような遅延時間ΔTdは、たとえばト
ランジスタ、インバータ、バッファなどによって容易に
実現することができる。こうしてジッタノイズが生じな
い画面品質が向上された表示装置を得ることができる。
【0046】図9の実施例において、同期クロック信号
発生装置68と、映像信号発生手段62と、さらには処
理回路69とを、単一の半導体集積回路として、製造す
ることができ、接続端子数を低減することができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、たとえば水晶発振子を
用いた発振回路から得られる安定した周波数を有する非
同期クロック信号を用いて、基準信号との同期化を可能
とすることができ、したがって温度、電圧および回路素
子の特性のばらつきによる周波数の変動および周波数の
調整作業などが不要となり、周波数の安定性が高い同期
クロック信号が得られる。
【0048】また本発明によれば、非同期クロック信号
の周波数を高く設定し、あるいはまた遅延クロック信号
の遅延時間ΔTdを短く設定しても、位相差検出手段で
は、基準信号のレベルの変化時における各遅延クロック
信号のレベルを検出するようにしたので、たとえばその
検出レベルのストア時間を非同期クロック信号の周波数
などにかかわらず長く設定して、誤動作を防ぎ、しかも
その同期精度を高くすることが可能になる。
【0049】また本発明によれば、位相差検出手段は、
記憶手段にストアされる全ての遅延クロック信号のレベ
ルが同一であるときには、予め定める1つの遅延クロッ
ク信号を同期クロック信号として取出し、あるいはまた
最も位相の進んでいるものとして検出された遅延クロッ
ク信号が、複数、存在するときには、たとえば最も初段
寄りまたは最も終段寄りの検出された遅延クロック信号
を検出して同期クロック信号として取出すようにしたの
で、非同期クロック信号の多重選択または全ての非選択
となる状態を回避することができ、用途に応じた最適な
遅延クロック信号の選択が可能となる。
【0050】さらに本発明によれば、コンデンサおよび
抵抗などのいわゆるディスクリート部品を用いることな
く、本発明を実現することができるので、配線経路を、
短くすることができ、不要輻射ノイズの発生を防ぐこと
ができる。
【0051】さらに本発明によれば、位相差検出手段
は、基準信号の一方レベルが他方レベルに変化した時点
における記憶手段にストアされた前記一方レベルを有す
る遅延クロック信号のうち最も位相が進んでいる遅延ク
ロック信号を検出したときには、その検出した遅延クロ
ック信号を正転したまま導出して同期クロック信号とし
て用い、あるいはまた前記他方レベルを有する遅延クロ
ック信号のうち最も位相の進んでいる遅延クロック信号
を検出したときには、その検出した遅延クロック信号を
安定して同期クロック信号として用いるようにしたの
で、回路構成を簡略化することができ、たとえば直列接
続された複数の遅延素子、記憶手段であるたとえばD形
フリップフロップ、さらにはその記憶手段に後続するレ
ジスタなどの後続の回路素子の数を、一方レベルを有す
る遅延クロック信号のうち最も位相が進んでいる遅延ク
ロック信号を検出する構成のみとしたときに比べて、半
減することができる。これによって本発明の同期クロッ
ク信号の発生装置の消費電力を低減させ、また半導体集
積回路によって実現するとき、そのチップサイズの縮小
を図ることができる。
【0052】また本発明の表示装置によれば、安定した
周波数特性を有する表示クロック信号を得ることがで
き、その同期精度を向上し、またその表示クロック信号
の周波数の調整作業などが不要となり、さらに不要輻射
ノイズが発生しないようにして表示画面のノイズによる
悪影響をなくすことができ、表示品質を向上することが
できるようになる。
【0053】さらに本発明によれば、同期クロック信号
の発生装置を半導体集積回路によって実現することがで
きるので、残余の他の構成要素とともに集積回路化し
て、接続端子の数を減少することもまた、可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の構成を示すブロック
図である。
【図2】図1に対応する本発明の他の実施例の構成を示
すブロック図である。
【図3】図1および図2に示される実施例の処理回路2
0の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】図1〜図3に示される実施例の動作を説明する
ための波形図である。
【図5】本発明の他の実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図6】図5に対応する本発明の他の実施例の構成を示
すブロック図である。
【図7】図5および図6に示される各実施例の処理回路
20の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】図5〜図7に示される実施例の動作を説明する
ための波形図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例の表示装置の構成を
示すブロック図である。
【図10】図9に示される表示装置の動作を説明するた
めの波形図である。
【図11】先行技術の同期クロック信号の発生装置を示
す電気回路図である。
【図12】他の先行技術の表示装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
20 処理回路 23 発振回路 24 遅延クロック信号発生手段 26 遅延クロック信号検出手段 27 レジスタ 31 選択手段 42 レベル検出手段 49 論理回路 57 表示手段 58 表示駆動手段 59 同期信号発生源 62 映像信号発生手段 63 キャラクタジェネレータ D1〜Dn 遅延素子 FF1〜FFn D形フリップフロップ S0〜Sn スイッチ回路 SEL0〜SELn スイッチング素子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準信号とは非同期である非同期クロッ
    ク信号を発生する非同期クロック信号発生手段と、 非同期クロック信号発生手段の非同期クロック信号を予
    め定める時間ΔTdずつずらして遅延クロック信号を発
    生する遅延クロック信号発生手段と、 基準信号のレベルの変化時に各遅延クロック信号のレベ
    ルを検出し、基準信号と各遅延クロック信号との位相差
    が最小である遅延クロック信号を検出する位相差検出手
    段と、 位相差検出手段の出力に応答し、基準信号との位相差が
    最小である遅延クロック信号を選択して導出する選択手
    段とを含むことを特徴とする同期クロック信号の発生装
    置。
  2. 【請求項2】 位相差検出手段は、 基準信号が一方レベルから他方レベルに変化した時点に
    おける遅延クロック信号のレベルをストアする記憶手段
    と、 記憶手段の出力に応答し、前記一方レベルを有する遅延
    クロック信号のうち、最も位相が進んでいる遅延クロッ
    ク信号を検出する遅延クロック信号検出手段とを含み、 選択手段は、遅延クロック信号検出手段によって検出さ
    れた遅延クロック信号を導出することを特徴とする請求
    項1記載の同期クロック信号の発生装置。
  3. 【請求項3】 位相差検出手段は、 基準信号が一方レベルから他方レベルに変化した時点に
    おける遅延クロック信号のレベルをストアする記憶手段
    と、 記憶手段の出力に応答する遅延クロック信号検出手段で
    あって、(a)前記一方レベルを有する遅延クロック信
    号のうち最も位相が進んでいる遅延クロック信号を検出
    し、および(b)前記他方レベルを有する遅延クロック
    信号のうち最も位相の進んでいる遅延クロック信号を検
    出する遅延クロック信号検出手段と、遅延クロック信号
    検出手段の出力に応答し、検出した遅延クロック信号が
    前記一方レベルおよび前記他方レベルのいずれであるか
    を検出するレベル検出手段とを含み、 選択手段は、 反転手段を有し、 レベル検出手段の出力に応答し、遅延クロック信号検出
    手段によって検出された遅延クロック信号が前記一方レ
    ベルのとき、その検出された遅延クロック信号を正転し
    たまま導出し、 遅延クロック信号検出手段によって検出された遅延クロ
    ック信号が前記他方レベルのとき、その検出された遅延
    クロック信号を反転手段で反転して導出することを特徴
    とする請求項1記載の同期クロック信号の発生装置。
  4. 【請求項4】 位相差検出手段は、記憶手段にストアさ
    れる全ての遅延クロック信号のレベルが同一であると
    き、予め定める1つの遅延クロック信号を選択手段によ
    って導出することを特徴とする請求項2または3のうち
    の1つに記載の同期クロック信号の発生装置。
  5. 【請求項5】 位相差検出手段は、最も位相が進んでい
    るものとして検出される遅延クロック信号が、複数、存
    在するとき、それらの検出された遅延クロック信号のう
    ち、最も初段寄りまたは最も終段寄りの前記検出された
    遅延クロック信号を検出することを特徴とする請求項2
    または3のうちの1つに記載の同期クロック信号の発生
    装置。
  6. 【請求項6】 基準信号とは非同期である非同期クロッ
    ク信号を発生する非同期クロック信号発生手段と、 複数の遅延素子が直列に接続され、初段の遅延素子に非
    同期クロック信号が与えられる遅延クロック信号発生手
    段と、 各遅延素子に対応して設けられ、各遅延素子からの遅延
    クロック信号が与えられるデータ入力端子Dと、基準信
    号が共通に与えられるクロック入力端子CKとを有し、
    クロック入力端子CKに与えられる基準信号が一方レベ
    ルから他方レベルに変化した時点におけるデータ入力端
    子Dの遅延クロック信号を、出力端子Qに導出する複数
    のD形フリップフロップと、 D形フリップフロップの出力に応答し、初段寄りに隣接
    するD形フリップフロップの出力と異なるD形フリップ
    フロップに対応する遅延素子からの遅延クロック信号を
    検出する遅延クロック信号検出手段と、 各遅延素子毎に設けられるスイッチング素子と、 遅延クロック信号検出手段の出力に応答し、検出された
    遅延クロック信号を選択的に導出するようにスイッチン
    グ素子を動作させるスイッチング素子動作手段とを含む
    ことを特徴とする同期クロック信号の発生装置。
  7. 【請求項7】 表示画面に映像を目視表示する表示手段
    と、 同期信号発生源を有し、映像信号を受信し、同期信号に
    同期して表示手段の表示画面の水平および垂直走査を行
    って、表示手段を駆動する表示駆動手段と、 表示手段によって表示すべき映像信号をストアして選択
    的に発生するキャラクタジェネレータを有し、入力され
    るクロック信号に応答して、キャラクタジェネレータか
    らの映像信号を表示駆動手段に与える映像信号発生手段
    と、 同期信号を超える高い周波数を有しかつ前記同期信号と
    非同期である非同期クロック信号を発生する非同期クロ
    ック信号発生手段と、 非同期クロック信号発生手段からの非同期クロック信号
    を予め定める時間ΔTdずつずらして遅延クロック信号
    を発生する遅延クロック信号発生手段と、 前記同期信号のレベル変化時に各遅延クロック信号のレ
    ベルを検出し、前記同期信号と各遅延クロック信号との
    位相差が最小である遅延クロック信号を検出する位相差
    検出手段と、 位相差検出手段の出力に応答し、前記同期信号との位相
    差が最小である遅延クロック信号を選択して映像信号発
    生手段に前記クロック信号として与える選択手段とを含
    むことを特徴とする表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6298104B1 (en) 1997-08-12 2001-10-02 Nec Corporation Clock recovery circuit
JP2010021800A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Sanyo Electric Co Ltd 遅延回路
CN102130667A (zh) * 2011-01-18 2011-07-20 浙江大学 一种数字真随机振荡信号发生器

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