JPH08330141A - コイル部品 - Google Patents
コイル部品Info
- Publication number
- JPH08330141A JPH08330141A JP15717395A JP15717395A JPH08330141A JP H08330141 A JPH08330141 A JP H08330141A JP 15717395 A JP15717395 A JP 15717395A JP 15717395 A JP15717395 A JP 15717395A JP H08330141 A JPH08330141 A JP H08330141A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- windings
- core
- winding
- wound
- coil component
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 リーケージフラックスが少なく、そのため巻
線間の結合度が高く、しかも巻線間の浮遊容量が小さな
コイル部品。 【構成】 複数の巻線12、13がコア11の表面で互
いに交差するようコア11の同じ部分に巻装されてい
る。巻線12、13は、コア11の巻芯部の中心に対し
て対称に巻装し、その巻線12、13の交差角度は、ほ
ぼ直角であるのが望ましい。例えば、巻線12、13が
2本の場合、コア11の長手方向に対して巻線12、1
3を各々反対方向に45°ずつ傾けて巻装する。
線間の結合度が高く、しかも巻線間の浮遊容量が小さな
コイル部品。 【構成】 複数の巻線12、13がコア11の表面で互
いに交差するようコア11の同じ部分に巻装されてい
る。巻線12、13は、コア11の巻芯部の中心に対し
て対称に巻装し、その巻線12、13の交差角度は、ほ
ぼ直角であるのが望ましい。例えば、巻線12、13が
2本の場合、コア11の長手方向に対して巻線12、1
3を各々反対方向に45°ずつ傾けて巻装する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の巻線を有するコ
イル部品に関し、リーケージフラックスが少ないため、
巻線間の結合効率がよく、しかも巻線間の浮遊容量の小
さなコイル部品に関する。
イル部品に関し、リーケージフラックスが少ないため、
巻線間の結合効率がよく、しかも巻線間の浮遊容量の小
さなコイル部品に関する。
【0002】
【従来の技術】図4と図5は、従来のコイル部品の例と
して、フェライト等の軟磁性体製のリング状のコア1に
2つの巻線2、3をトロイダル状に巻装したパルス伝送
トランスを示している。ここで、図4の例では、コア1
の対向する互いに反対の部分に各々一次巻線2と二次巻
線3とを分離して巻装している。そして、それら一次巻
線2と二次巻線3の引出し線4、5を互いにコア1の反
対方向に引き出されている。他方、図5の例では、コア
1のほぼ全周にわたって、一次巻線2と二次巻線とを平
行に巻装している。
して、フェライト等の軟磁性体製のリング状のコア1に
2つの巻線2、3をトロイダル状に巻装したパルス伝送
トランスを示している。ここで、図4の例では、コア1
の対向する互いに反対の部分に各々一次巻線2と二次巻
線3とを分離して巻装している。そして、それら一次巻
線2と二次巻線3の引出し線4、5を互いにコア1の反
対方向に引き出されている。他方、図5の例では、コア
1のほぼ全周にわたって、一次巻線2と二次巻線とを平
行に巻装している。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
者のコイル部品では、コア1の異なる部分に一次巻線2
と二次巻線3とを分離して巻装しているので、一次巻線
2と二次巻線3との電磁気的な結合性が悪く、リーケー
ジインダクタンスが大きく、リーケージフラックスが多
い。このため、高速デジタル伝送等に対応しにくい。す
なわち、高速デジタル伝送では、一次コイルに入力され
るパルスの立ち上がりが速く、パルス幅も小さい。とこ
ろが、一次巻線2と二次巻線3との電磁気的な結合性が
悪く、リーケージフラックスが多いと、二次巻線側のパ
ルスの歪が大きくなり、パルスを正確に伝送することが
出来ない。
者のコイル部品では、コア1の異なる部分に一次巻線2
と二次巻線3とを分離して巻装しているので、一次巻線
2と二次巻線3との電磁気的な結合性が悪く、リーケー
ジインダクタンスが大きく、リーケージフラックスが多
い。このため、高速デジタル伝送等に対応しにくい。す
なわち、高速デジタル伝送では、一次コイルに入力され
るパルスの立ち上がりが速く、パルス幅も小さい。とこ
ろが、一次巻線2と二次巻線3との電磁気的な結合性が
悪く、リーケージフラックスが多いと、二次巻線側のパ
ルスの歪が大きくなり、パルスを正確に伝送することが
出来ない。
【0004】他方、後者のコイル部品では、コア1の同
じ部分に一次巻線2と二次巻線3とを平行に巻いている
ので、一次巻線2と二次巻線3との電磁気的な結合性が
良く、リーケージフラックスは少ない。しかし、一次巻
線2と二次巻線3とが接近しているため、その間に静電
容量が生じ、一次巻線2と二次巻線3との間の浮遊容量
が大きくなる。この浮遊容量は、特に高速デジタル伝送
の信号を扱う場合、やはりパルスの伝送歪を生じさせ、
伝送特性を悪くする。本発明は、このような従来のコイ
ル部品における課題に鑑み、リーケージフラックスが少
なく、そのため巻線間の結合度が高く、しかも巻線間の
浮遊容量が小さなコイル部品を提供することを目的とす
る。
じ部分に一次巻線2と二次巻線3とを平行に巻いている
ので、一次巻線2と二次巻線3との電磁気的な結合性が
良く、リーケージフラックスは少ない。しかし、一次巻
線2と二次巻線3とが接近しているため、その間に静電
容量が生じ、一次巻線2と二次巻線3との間の浮遊容量
が大きくなる。この浮遊容量は、特に高速デジタル伝送
の信号を扱う場合、やはりパルスの伝送歪を生じさせ、
伝送特性を悪くする。本発明は、このような従来のコイ
ル部品における課題に鑑み、リーケージフラックスが少
なく、そのため巻線間の結合度が高く、しかも巻線間の
浮遊容量が小さなコイル部品を提供することを目的とす
る。
【0005】本発明では、前記の目的を達成するたた
め、コア11、21、31に巻装する複数の巻線12、
22、32、13、23、33を別の部分に分離して巻
装せず、しかも平行に巻装せず、それらを交差させてコ
ア11、21、31の同じ部分に巻装するようにした。
すなわち、本発明によるコイル部品は、複数の巻線1
2、22、32、13、23、33がコア11、21、
31の表面で互いに交差するようコア11、21、31
の同じ部分に巻装されていることを特徴とする。
め、コア11、21、31に巻装する複数の巻線12、
22、32、13、23、33を別の部分に分離して巻
装せず、しかも平行に巻装せず、それらを交差させてコ
ア11、21、31の同じ部分に巻装するようにした。
すなわち、本発明によるコイル部品は、複数の巻線1
2、22、32、13、23、33がコア11、21、
31の表面で互いに交差するようコア11、21、31
の同じ部分に巻装されていることを特徴とする。
【0006】巻線12、22、32、13、23、33
は、それらの巻きピッチ方向に対して同じ角度だけ両側
に傾斜するよう交差させる。より具体的には、その巻き
ピッチ方向に対する交差角度を約±45とし、その交差
する巻線12、22、32、13、23、33の交差角
度をほぼ直角とするのが望ましい。例えば、コア11が
リング状であればその円周方向に対して巻線12、13
を各々反対方向に45°ずつ傾けて巻装し、交差させ
る。また、コア21、31が直線部分を有し、巻線1
2、13がこのコア21、31の直線部分に巻装される
のであれば、コア21、31の長手方向に対して巻線2
2、32、23、33を各々反対方向に45°ずつ傾け
て巻装し、交差させる。
は、それらの巻きピッチ方向に対して同じ角度だけ両側
に傾斜するよう交差させる。より具体的には、その巻き
ピッチ方向に対する交差角度を約±45とし、その交差
する巻線12、22、32、13、23、33の交差角
度をほぼ直角とするのが望ましい。例えば、コア11が
リング状であればその円周方向に対して巻線12、13
を各々反対方向に45°ずつ傾けて巻装し、交差させ
る。また、コア21、31が直線部分を有し、巻線1
2、13がこのコア21、31の直線部分に巻装される
のであれば、コア21、31の長手方向に対して巻線2
2、32、23、33を各々反対方向に45°ずつ傾け
て巻装し、交差させる。
【0007】
【作用】前記本発明によるコイル部品では、コア11、
21、31の同じ部分に巻装されているので、リーケー
ジフラックスが少なく、高い結合度が得られる。しか
も、複数の巻線12、22、32、13、23、33が
平行に巻装されておらず、コア11、21、31の表面
で互いに交差するように巻装されているので、平行巻き
した場合のように、巻線12、22、32、13、2
3、33の間に大きな浮遊容量が生じない。そして、こ
のような浮遊容量は、巻線12、22、32、13、2
3、33を互いに直交させて巻装した場合が最も小さ
い。このような特性を有するコイル部品では、例えば、
高速デジタル伝送のような立ち上がりが速く、パルス幅
の小さい信号を歪なく伝送することができる。
21、31の同じ部分に巻装されているので、リーケー
ジフラックスが少なく、高い結合度が得られる。しか
も、複数の巻線12、22、32、13、23、33が
平行に巻装されておらず、コア11、21、31の表面
で互いに交差するように巻装されているので、平行巻き
した場合のように、巻線12、22、32、13、2
3、33の間に大きな浮遊容量が生じない。そして、こ
のような浮遊容量は、巻線12、22、32、13、2
3、33を互いに直交させて巻装した場合が最も小さ
い。このような特性を有するコイル部品では、例えば、
高速デジタル伝送のような立ち上がりが速く、パルス幅
の小さい信号を歪なく伝送することができる。
【0008】
【実施例】次に、図面を参照しながら、本発明の実施例
について具体的且つ詳細に説明する。図1の実施例は、
リング状のコア11に2つの一次と二次の巻線12、1
3をトロイダル状に巻装したパルス伝送トランスの例を
示している。ここで、一次巻線12は、その一方の引出
し線14から他方の引出し線14へとコア11の外周面
をその円周方向に沿って巻き進められている。この一次
巻線12のコア11の外周面側における巻きピッチ方
向、すなわち図1において一点鎖線で示すコア11の円
周方向に対する傾斜角θは45°である。二次巻線13
は、その一方の引出し線15から他方の引出し線15へ
とコア11の外周面をコアの円周方向に沿って巻き進め
られている。この二次巻線13のコア11の外周面側に
おける巻きピッチ方向、すなわち図1において一点鎖線
で示すコア11の円周方向に対する傾斜角θは−45°
である。すなわち、2つの巻線12、13は、コア11
の外周面におけるそれらの交差部分において、コア11
の円周方向に対して±45度傾斜しており、その部分で
の一次と二次の巻線12、13の交差角度は90°であ
る。
について具体的且つ詳細に説明する。図1の実施例は、
リング状のコア11に2つの一次と二次の巻線12、1
3をトロイダル状に巻装したパルス伝送トランスの例を
示している。ここで、一次巻線12は、その一方の引出
し線14から他方の引出し線14へとコア11の外周面
をその円周方向に沿って巻き進められている。この一次
巻線12のコア11の外周面側における巻きピッチ方
向、すなわち図1において一点鎖線で示すコア11の円
周方向に対する傾斜角θは45°である。二次巻線13
は、その一方の引出し線15から他方の引出し線15へ
とコア11の外周面をコアの円周方向に沿って巻き進め
られている。この二次巻線13のコア11の外周面側に
おける巻きピッチ方向、すなわち図1において一点鎖線
で示すコア11の円周方向に対する傾斜角θは−45°
である。すなわち、2つの巻線12、13は、コア11
の外周面におけるそれらの交差部分において、コア11
の円周方向に対して±45度傾斜しており、その部分で
の一次と二次の巻線12、13の交差角度は90°であ
る。
【0009】次に、図2の実施例は、ボビン26を介し
てコア21に2つの巻線22、23を巻装した例であ
る。このボビン26は、プラスチック等の絶縁体からな
り、筒状の巻芯部30を有し、その両端にフランジ2
9、29を有する。一次巻線22と二次巻線23とは、
互いに逆の角度で前記巻芯部30に螺旋状に巻装されて
おり、各巻線22、23の巻きピッチ方向、すなわち図
2に一点鎖線で示す巻芯部30の長手方向に対する傾斜
角θは±45°である。すなわち、それら巻線22、2
3の交差角度は90°となる。
てコア21に2つの巻線22、23を巻装した例であ
る。このボビン26は、プラスチック等の絶縁体からな
り、筒状の巻芯部30を有し、その両端にフランジ2
9、29を有する。一次巻線22と二次巻線23とは、
互いに逆の角度で前記巻芯部30に螺旋状に巻装されて
おり、各巻線22、23の巻きピッチ方向、すなわち図
2に一点鎖線で示す巻芯部30の長手方向に対する傾斜
角θは±45°である。すなわち、それら巻線22、2
3の交差角度は90°となる。
【0010】これら巻線22、23の引出線24、25
は、ボビン26の両端側に各々引き出され、フランジ2
9、29の下部に設けたリード端子27、28に各々絡
げられ、半田等で固定されると共に電気的に接続されて
いる。なお、リード端子27、28は、図2の紙面の前
後方向に並べて2つずつ設けられており、奥側のリード
端子は手前のリード端子27、28の陰に隠れて見えな
い。ボビン26の巻芯部30の両端からその内部に一対
のコ字形コア21、21の一片が挿入され、このコア2
1、21の両端面が巻芯部30の中と外とで突合せら
れ、接着されている。このコア21、21は、フェライ
ト等の軟磁性体からなる。
は、ボビン26の両端側に各々引き出され、フランジ2
9、29の下部に設けたリード端子27、28に各々絡
げられ、半田等で固定されると共に電気的に接続されて
いる。なお、リード端子27、28は、図2の紙面の前
後方向に並べて2つずつ設けられており、奥側のリード
端子は手前のリード端子27、28の陰に隠れて見えな
い。ボビン26の巻芯部30の両端からその内部に一対
のコ字形コア21、21の一片が挿入され、このコア2
1、21の両端面が巻芯部30の中と外とで突合せら
れ、接着されている。このコア21、21は、フェライ
ト等の軟磁性体からなる。
【0011】次に、図3の実施例は、両端にフランジを
有する円柱形のコア31に2つの巻線32、33を巻装
した例である。このコア31は、一方の端部のフランジ
をプラスチック等からなる絶縁体製の台座36の上に固
定されている。一次巻線32と二次巻線33とは、互い
に逆の角度で螺旋状に巻装されており、各巻線32、3
3の巻きピッチ方向、すなわち図3に一点鎖線で示すコ
ア31の長手方向に対する傾斜角θは±45°である。
すなわち、2つの巻線32、33の交差角度は90°で
ある。なお、これら一次巻線32と二次巻線33は、台
座36側からコアの他端側へと巻き進められ、同他端側
で折り返され、いわゆる返しの巻線32’、33’が他
端から台座方向36へと巻進められている。図3ではこ
の一次と二次の返しの巻線32’、33’は一部のみ示
しており、その他の部分は省略してある。
有する円柱形のコア31に2つの巻線32、33を巻装
した例である。このコア31は、一方の端部のフランジ
をプラスチック等からなる絶縁体製の台座36の上に固
定されている。一次巻線32と二次巻線33とは、互い
に逆の角度で螺旋状に巻装されており、各巻線32、3
3の巻きピッチ方向、すなわち図3に一点鎖線で示すコ
ア31の長手方向に対する傾斜角θは±45°である。
すなわち、2つの巻線32、33の交差角度は90°で
ある。なお、これら一次巻線32と二次巻線33は、台
座36側からコアの他端側へと巻き進められ、同他端側
で折り返され、いわゆる返しの巻線32’、33’が他
端から台座方向36へと巻進められている。図3ではこ
の一次と二次の返しの巻線32’、33’は一部のみ示
しており、その他の部分は省略してある。
【0012】これら巻線32、33の引出線34、35
は、台座36の下部の両側に引き出され、台座の両側に
設けられたリード端子37、38に各々絡げられ、半田
等で固定されると共に電気的に接続されている。リード
端子37、38は、図3の紙面の前後方向に並べて2つ
ずつ設けられているので、奥側のリード端子は手前のリ
ード端子37、38の陰に隠れて見えないことは、図2
と同様である。前記返しの巻線32’、33’は、奥側
のリード端子に接続されている。前記3つの実施例は、
何れも巻線が2つ、つまり一次巻線と二次巻線とが一対
だけ巻装される例であったが、一つのコアに複数対に一
次巻線と二次巻線とが巻装される場合、或は二次巻線が
複数に分かれている場合、何れかの巻線に中間タップが
ある場合等も同様にして実施することができることは言
うまでもない。
は、台座36の下部の両側に引き出され、台座の両側に
設けられたリード端子37、38に各々絡げられ、半田
等で固定されると共に電気的に接続されている。リード
端子37、38は、図3の紙面の前後方向に並べて2つ
ずつ設けられているので、奥側のリード端子は手前のリ
ード端子37、38の陰に隠れて見えないことは、図2
と同様である。前記返しの巻線32’、33’は、奥側
のリード端子に接続されている。前記3つの実施例は、
何れも巻線が2つ、つまり一次巻線と二次巻線とが一対
だけ巻装される例であったが、一つのコアに複数対に一
次巻線と二次巻線とが巻装される場合、或は二次巻線が
複数に分かれている場合、何れかの巻線に中間タップが
ある場合等も同様にして実施することができることは言
うまでもない。
【0013】表1は、本発明の実施例によるパルス伝送
トランスの一次巻線側のインダクタンスL1 、二次巻線
側のインダクタンスL2 、一次巻線と二次巻線との直列
接続インダクタンスL、リーケージインダクタンスL2
s、一次巻線と二次巻線間の容量C及び一次巻線と二次
巻線との結合度kを測定した結果を示す。ここで示した
実施例1は、外径24φ、内径17φ、高さ6mmのリ
ング状のコアに直径0.45φのポリウレタン被覆銅線
からなる一次巻線と二次巻線とを交差角90°でトロイ
ダル状に15回巻装した例である。
トランスの一次巻線側のインダクタンスL1 、二次巻線
側のインダクタンスL2 、一次巻線と二次巻線との直列
接続インダクタンスL、リーケージインダクタンスL2
s、一次巻線と二次巻線間の容量C及び一次巻線と二次
巻線との結合度kを測定した結果を示す。ここで示した
実施例1は、外径24φ、内径17φ、高さ6mmのリ
ング状のコアに直径0.45φのポリウレタン被覆銅線
からなる一次巻線と二次巻線とを交差角90°でトロイ
ダル状に15回巻装した例である。
【0014】また、表1には比較例の特性測定値も併せ
て示したが、比較例1aは、コアの異なる部分に一次巻
線と二次巻線とを巻き分けた例であり、比較例1bは、
コアの同じ部分に一次巻線と二次巻線とを平行に並べて
巻いた(バイファイラ巻)例である。なお、インダクタ
ンスの測定は1KHz、容量Cの測定は100KHzの
周波数にて行った。また、結合度kはk=(L−L2s)
/4(L1L2)1/2 の式にて算出した。
て示したが、比較例1aは、コアの異なる部分に一次巻
線と二次巻線とを巻き分けた例であり、比較例1bは、
コアの同じ部分に一次巻線と二次巻線とを平行に並べて
巻いた(バイファイラ巻)例である。なお、インダクタ
ンスの測定は1KHz、容量Cの測定は100KHzの
周波数にて行った。また、結合度kはk=(L−L2s)
/4(L1L2)1/2 の式にて算出した。
【0015】
【表1】
【0016】表2は、縦10mm、横9mm、長さ18
0mmの棒状のコアに、直径0.45φのポリウレタン
被覆銅線からなる一次巻線と二次巻線とを交差角90°
で15回巻装した本発明の実施例2について、前記実施
例1と同様にして特性を測定した結果を示す。表2にお
ける比較例も前記実施例1と同様である。すなわち、比
較例1aは、コアの異なる部分に一次巻線と二次巻線と
を巻き分けた例であり、比較例1bは、コアの同じ部分
に一次巻線と二次巻線とを平行に並べて巻いた(バイフ
ァイラ巻)例である。
0mmの棒状のコアに、直径0.45φのポリウレタン
被覆銅線からなる一次巻線と二次巻線とを交差角90°
で15回巻装した本発明の実施例2について、前記実施
例1と同様にして特性を測定した結果を示す。表2にお
ける比較例も前記実施例1と同様である。すなわち、比
較例1aは、コアの異なる部分に一次巻線と二次巻線と
を巻き分けた例であり、比較例1bは、コアの同じ部分
に一次巻線と二次巻線とを平行に並べて巻いた(バイフ
ァイラ巻)例である。
【0017】
【表2】
【0018】前記の結果から、実施例1及び実施例2の
何れも、リーケージインダクタンスL2s及び結合度kで
は、平行巻した比較例1b及び比較例2bと同等の特性
が得られ、しかも静電容量Cでは、巻線を分離して巻き
分けた比較例1a及び比較例2bに近い値が得られたこ
とが分かる。
何れも、リーケージインダクタンスL2s及び結合度kで
は、平行巻した比較例1b及び比較例2bと同等の特性
が得られ、しかも静電容量Cでは、巻線を分離して巻き
分けた比較例1a及び比較例2bに近い値が得られたこ
とが分かる。
【0019】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によるコイル
部品では、複数の巻線をコアの同じ部分に平行に巻装し
たコイル部品と同様に、リーケージフラックスが少な
く、高い結合度を有しながらながら、巻線間の浮遊容量
の小さなコイル部品が得られる。これにより、良好な特
性が得られ、例えば、高速パルスの伝送等にも対応でき
る良好な特性を持ったコイル部品が得られる。
部品では、複数の巻線をコアの同じ部分に平行に巻装し
たコイル部品と同様に、リーケージフラックスが少な
く、高い結合度を有しながらながら、巻線間の浮遊容量
の小さなコイル部品が得られる。これにより、良好な特
性が得られ、例えば、高速パルスの伝送等にも対応でき
る良好な特性を持ったコイル部品が得られる。
【図1】本発明の実施例によるコイル部品を示す斜視図
である。
である。
【図2】本発明の他の実施例によるコイル部品を示す側
面図である。
面図である。
【図3】本発明の他の実施例によるコイル部品を示す側
面図である。
面図である。
【図4】従来例であるコイル部品を示す斜視図である。
【図5】他の従来例であるコイル部品を示す斜視図であ
る。
る。
11 コア 12 一次巻線 13 二次巻線 21 コア 22 一次巻線 23 二次巻線 31 コア 32 一次巻線 33 二次巻線
Claims (5)
- 【請求項1】 コア(11)、(21)、(31)に複
数の巻線(12)、(22)、(32)、(13)、
(23)、(33)を巻装したコイル部品において、複
数の巻線(12)、(22)、(32)、(13)、
(23)、(33)がコア(11)、(21)、(3
1)の表面で互いに交差するようコア(11)、(2
1)、(31)の同じ部分に巻装されていることを特徴
とするコイル部品。 - 【請求項2】 巻線(12)、(22)、(32)、
(13)、(23)、(33)の交差角度がほぼ直角で
あることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。 - 【請求項3】 巻線(12)、(22)、(32)、
(13)、(23)、(33)は、それらの巻きピッチ
方向に対して両側に同じ角度で傾斜するよう交差してい
ることを特徴とする請求項1または2に記載のコイル部
品。 - 【請求項4】 コア(11)はリング状のコアであり、
巻線(12)、(13)がこのコア(11)のほぼ全周
にわたって巻装されていることを特徴とする請求項1〜
3の何れかに記載のコイル部品。 - 【請求項5】 コア(21)、(31)は直線部分を有
し、巻線(22)、(32)、(23)、(33)がこ
の直線部分に巻装されていることを特徴とする請求項1
〜4の何れかに記載のコイル部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15717395A JPH08330141A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | コイル部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15717395A JPH08330141A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | コイル部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08330141A true JPH08330141A (ja) | 1996-12-13 |
Family
ID=15643793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15717395A Withdrawn JPH08330141A (ja) | 1995-05-31 | 1995-05-31 | コイル部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08330141A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1995
- 1995-05-31 JP JP15717395A patent/JPH08330141A/ja not_active Withdrawn
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